JPH049934Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は理容、美容の分野に於いてカツトの練
習に供する手首固定具に関するものである。

（従来の技術） 理美容のカツト作業では手首の固定が重要とさ
れるがその習得は困難であり、時間を要する問題
があつた。しかしそれを補助する適当な用具は提
供されていない。

（技術的課題） 本考案の目的は手首を固定した腕捌きが容易に
習得でき、また癖の発見、矯正も容易なカツト練
習用手首固定具を提供することにある。

（技術的手段） 前記目的を達する本考案は、手首の関節の両側
にわたる幅と、手首の少くとも上下面に接し得る
長さを有する本体１に、手首の曲りを防ぐ固定部
材２を内挿するとともに、本体１を手首へ固縛す
る複数個のベルト３を取付け、固縛時手の甲に位
置する面に分度器４の取付部５を設け、また掌の
面に指の抑えバンド６を設けて成るカツト練習用
手首固定具である。

（実施例） 図示実施例により説明すると、本体１は天然或
いは人造の皮革若しくは厚目の合成樹脂材より成
り、手首の関節の両側にわたる幅と、手首に巻付
き得る長さを有し、その一側の両端部に、本体１
を手首に巻付けた状態で固縛するためのベルト３
ａ，３ｂを一体に設け、さらにそれらの間にも長
寸のベルト３ｃを固着し、夫々のベルトの先端と
本体１の他の側に多数のフツクとループとを各別
に設けた着脱部７，８が縫着されている。固定部
材２はアルミニウム、硬質合成樹脂板等軽く剛性
のある材料により形成され、本体１の２箇所に挿
着して手首を上下２面から抑えるように２部材２
Ａ，２Ｂからなつている。一方の部材２Ａは手の
甲に対し僅かに突面状となるように、他方の部材
２Ｂは手首から掌へ到る形状に合つた略Ｓ字形曲
面を有する。９は両バンド３ａ，３ｂ間の彎入部
で母指丘が位置する。

而して本体表面の手の甲に位置する面には指の
付け根付近にポケツト状取付部５を設けこれに分
度器４の基片４′を挿入係止できるようになつて
おり、また一つのバンド３ｂの付近の掌に位置す
る面には小指と薬指を挿入できる幅の抑えバンド
６が設けられている。さらに、抑えバンド６と並
びかつ腕よりに位置する部位には添え木１０の取
付けバンド１１が設けられ、ゴムバンド１２とと
もに添え木１０を保持している。

（考案の作用及び効果） 上記の構成を有する手首固定具は右利きの者の
場合左手首に巻付けることにより肘から指先まで
が直線となるように固定する。そのため、左手指
で保持した櫛も腕と直線状になり、右手で行なう
鋏操作を好適にガイドすることとなる。

従つて本考案によれば、手首はカツト練習中常
時直線状に固縛されるから、当初慣れないときで
も手首の曲りが起らず、慣れるにしたがつて異和
感がなくなり、邪魔になる頃には本案固定具を外
しても手首を直線状に保つような習慣を身につけ
ることができる効果を奏する。また頭髪に対する
櫛の当て角度等は分度器４により知ることができ
るので癖の矯正や指導上好適であり、カツトに使
用しない指は抑えバンド６で固定されるため邪魔
にならず、またその位置へ置くように習慣づける
こともでき、実用上の効果は頸著である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るカツト練習用手首固定具の
実施例を示すもので、第１図は展開表面図、第２
図は使用状態の斜視図、第３図は断面説明図であ
る。 １……本体、２……固定部材、３……ベルト、
４……分度器、５……取付部、６……抑えバン
ド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 手首の関節の両側にわたる幅と、手首の少くと
   も上下面に接し得る長さを有する本体１に、手首
   の曲りを防ぐ固定部材２を内挿するとともに、本
   体１を手首へ固縛する複数個のベルト３を取付
   け、固縛時手の甲に位置する面に分度器４の取付
   部５を設け、また掌の面に指の抑えバンド６を設
   けて成るカツト練習用手首固定具。