JPH04880B2 - - Google Patents

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JPH04880B2
JPH04880B2 JP9858685A JP9858685A JPH04880B2 JP H04880 B2 JPH04880 B2 JP H04880B2 JP 9858685 A JP9858685 A JP 9858685A JP 9858685 A JP9858685 A JP 9858685A JP H04880 B2 JPH04880 B2 JP H04880B2
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Japan
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flexible
lead
lug
inner end
pitch housing
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JP9858685A
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JPS61257398A (ja
Inventor
Yoshuki Niwa
Masakimi Kashiwagi
Shunichi Bando
Asao Kakinuma
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Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
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Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP9858685A priority Critical patent/JPS61257398A/ja
Priority to US06/753,338 priority patent/US4676720A/en
Publication of JPS61257398A publication Critical patent/JPS61257398A/ja
Publication of JPH04880B2 publication Critical patent/JPH04880B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、回転翼航空機に用いられる回転翼の
ハブ構造、殊に回転翼の無関節ハブ構造に関す
る。
(従来技術) 従来普通に用いられている回転翼航空機に用い
られる回転翼のハブ構造は、ニードル・ローラー
軸受やエラストマーと金属板の積層構造からなる
軸受によつて、回転翼羽根のフラツプ方向、リー
ド・ラグ方向及びピツチ方向の動きを許容するよ
うに構成された関節式であるが、最近では疲労強
度の高い繊維強化樹脂からなる複合材を用いた無
関節ハブが開発されている。これらの無関節ハブ
は前述のフラツプ方向、リード・ラグ方向及びピ
ツチ方向の動きを許容するための軸受の全てまた
はその一部を複合材を用いたたわみ桁に置き換え
たものであり、このたわみ桁がたわむことによ
り、各方向の運動を許容する構造になつている。
無関節ハブにおいては、回転翼羽根のピツチ角
制御のために、これらの複合材たわみ桁を囲んで
あるいは、たわみ桁と平行に、ねじれ剛性の高い
筒状のピツチ・ハウジングあるいはトルク・チユ
ーブが設けられている。ピツチ・ハウジングある
いはトルク・チユーブは、その外端が回転翼羽根
に固定され、内端が球面軸受を介してたわみ桁に
支持されており、さらに、ピツチ・ハウジングあ
るいはトルク・チユーブの内端には、ピツチ・ホ
ーンが設けられ、このピツチ・ホーンがピツチ・
リンクを介して、スワツシユプレートに連結され
る。
こうして無関節ハブは、構造が簡単であるこ
と、信頼性が高いこと、また軽量化が容易である
こと等の長所を多く有しているが、リード・ラグ
方向のダンピングを与えることが困難であるとい
う欠点があり、このため実用化されたハブは少な
い。このリード・ラグ方向ダンピングの問題を解
決した無関節ハブの例としては、特開昭58−
61489号(特開昭59−186798号公報)に開示され
た無関節型回転翼がある。この公開特許公報に開
示された構造は、ピツチ・ハウジングを放射方向
にみて外側部及び内側部に分け、この外側部と内
側部とを上下部にそれぞれ設けた一対の軸受また
は可撓部により結合し、さらに、回転方向前部ま
たは後部において、前記外側部と内側部をリー
ド・ラグ・ダンパーを介して結合したものであ
る。この構造では、回転翼羽根がリード・ラグ方
向に運連すると、前記軸受または可撓部を中心と
してピツチ・ハウジングが揺動運動することによ
り、リード・ラグ・ダンパーに引張、または、圧
縮方向の力が加わり、必要なダンピングを得るこ
とができる。
(発明が解決しようとする問題点) 上述の公開特許公報に記載されたハブ構造は、
一対の軸受を使用する例においては、軸受がピツ
チ・ハウジングの結合部で2個、さらにリード・
ラグ・ダンパー取付部で2個必要である。無関節
ハブの目的は、軸受をたわみ部で置き換えること
により信頼性と整備性を向上させ、コストの低減
を計るというものであり、一つのピツチ・ハウジ
ングで4個の軸受が必要となるということは、本
来のねらいを相殺するものである。また、一対の
軸受に代えて一対の可撓部によりピツチ・ハウジ
ングの内端部と外端部を互に連結する構造では、
可撓部は、リード・ラグ方向に屈曲変形しなけれ
ばならないが、強度的にこの屈曲変形に耐えるた
めには、可撓部はリード・ラグ方向には薄く、か
つ放射方向にもある程度の長さが必要となる。一
方、この可撓部には前記のようなリード・ラグ方
向剛性及び強度の他に、ピツチリンクから伝達さ
れるねじりモーメントや、回転翼羽根から伝達さ
れるフラツプ方向荷重に耐えかつ必要な剛性を有
することが要求される。この各方向の要求は互い
に矛盾するものであり、この要求を満足する可撓
部の設計は非常に困難で、複雑な構造強度上の問
題を有する。さらに、このようなきびしい問題を
内包しているのに加えて、一つの可撓部が破損し
たばあい、残つた可撓部のみで荷重を支えること
は不可能で、壊滅的事故のつながることは必至で
あり、信頼性に欠ける。さらに、この構造でも、
リード・ラグ・ダンパー取付部で2個の軸受が必
要である。
したがつて、本発明の目的は、使用する軸受の
数が少なくてすみ、ピツチ・ハウジングがリー
ド・ラグ方向には屈曲し易く、しかも捩れおよび
フラツプ方向の荷重に対しては十分な剛性と強度
を保持しており、リード・ラグ・ダンパーの取付
けが容易な回転翼のハブ構造を提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段) 上記問題点を解決するため、本発明は、回転軸
に固定されるハブ本体とピツチ・ハウジングとか
ら構成され、前記ハブ本体は放射状に延びて先端
に回転翼羽根を支持する複数本のたわみ桁を有
し、前記たわみ桁は少なくともリード・ラグ方向
にたわみ得るようになつており、前記たわみ桁を
間隔をもつて囲むようにピツチ・ハウジングが設
けられているような回転翼のハブ構造において、
ピツチ・ハウジングを放射方向内側に配置された
内端部と放射方向外側に配置された外端部とによ
り構成し、前記内端部は、前記ハブのたわみ桁の
内端部付近において球面軸受を介してハブにより
支持し、前記外端部は回転翼羽根の内端部に対し
て剛に固定し、前記ピツチ・ハウジングの内端部
と外端部とは互に回転方向前後部において、前記
ハブのたわみ桁をはさむように設けられた、一対
のリード・ラグ方向に剛性の低く、フラツプ方向
に剛性の高いたわみ材で結合すると同時に、ハブ
のたわみ桁の上下位置で板状に成形されたリー
ド・ラグ・ダンパーで結合したことを特徴とす
る。
(作用) ピツチ・ハウジング内端部と外端部を結合する
一対のたわみ材は、互に平行もしくは若干角度を
もつて配置されており、ブレードがリード・ラグ
運動を行なうと、このたわみ材が曲げ変形を生
じ、内端部と外端部との間に回転方向のずれが生
ずる。このずれは、内端部と外端部を上下で結合
するリード・ラグ・ダンパーに剪断力として作用
し、ダンパーによりダンピング力が生まれる。
(効果) 本発明の量も重要な部分は、一対のたわみ材を
ピツチ・ハウジング中央部に、かつ回転方向前後
において設けたことのある。このたわみ材は例え
ばI形断面を有するように成形することにより、
リード・ラグ方向の剛性を低く、フラツプ方向の
剛性を高く設定することが可能であり、また、ね
じれ方向の剛性はフラツプ方向の剛性に比例して
高くできるので、たわみ材は各方向の強度、剛性
を矛盾無く設計することができる。
さらに、回転方向前後に一対のたわみ材を設け
たことで、回転翼羽根のリード・ラグ運動にとも
ない、各々のたわみ材に曲げ変形を生じ、ピツ
チ・ハウジング内端部と外端部との間には相対的
にほとんど回転変位をともなわない平行移動を生
ずる。このためピツチ・ハウジング上下部に取り
付けられるリード・ラグ・ダンパーとしては、た
とえば板の間に粘弾性体を挟んだ形式のダンパー
のような平坦な形状のものを使用でき、このよう
な形式のダンパーは、軸受を介さず、直接内端部
と外端部とを結合するように取り付けることがで
きる。即ち、たわみ部も含め全く軸受を使用せず
に、必要なダンピングを得ることができ、コスト
の低減、信頼性の向上を計ることができる。
また、ダンパー自体をフラツプ方向の変位を拘
束できる構造にすることが可能であるし、またダ
ンパーと並列に、フラツプ方向の変位を拘束する
手段をピツチ・ハウジングの上下部に備えること
もでき、そのようなばあいには、このダンパーま
たはフラツプ方向拘束手段とたわみ材とにより、
フラツプ方向の荷重伝達経路は4箇所となるの
で、かりにたわみ材の一つが破損しても、残る3
箇所で一時的に荷重を支持することが可能とな
り、構造的に信頼性の高いものとなる。これは、
航空機構造においては、最も重要なことである。
(実施例の説明) 第1図を参照すると無関節ハブ構造100は、
回転軸1の上端に固定された剛なハブ本体3を有
し、このハブ本体3には90°間隔で放射方向に延
びるたわみ桁2が一体に成形されている。このた
わみ桁2は、第1図から明らかなように、細長く
成形され、フラツプ方向及びリード・ラグ方向に
十分たわみ得るものである。
たわみ桁2を囲むように、ピツチ・ハウジング
4が設けられる。ピツチ・ハウジング4は内端部
5、外端部7及び内端部と外端部とを回転方向前
後で結合する一対のたわみ材6により構成されて
いる。ピツチ・ハウジング内端部5は、ほぼ筒状
で、放射方向外端にてたわみ材6とボルト12に
より結合されるとともに、放射方向内端で、ボル
ト13により球面軸受10に固定されている。球
面軸受10は、ハブ本体3のたわみ桁2の根元部
すなわち放射方向内端に形成された開口20に配
置されており、ピツチ・ハウジング内端部5は、
この球面軸受10により、たわみ桁2に回転自在
に支持される。第2図に示すように、球面軸受1
0は、ハウジング31を有し、該ハウジング31
の内面には球面ライニング34が設けられ、この
ライニング34に接触して転動するボール33が
ハウジング31内に配置される。ボール33を貫
通してシヤフト32が設けられ、このシヤフト3
2が放射方向内外端においてたわみ桁2に取付け
られる。ボルト13はハウジング31をピツチ・
ハウジング内端部5に取付ける。たわみ材6は、
さらにボルト14によりピツチ・ハウジング外端
部7と剛に結合されている。また、ピツチ・ハウ
ジング外端部7は放射方向外端で回転翼羽根11
及びたわみ桁2の先端部と各々ボルト8及び9に
より剛に固定されている。第4図はピツチ・ハウ
ジング外端部7とたわみ桁2との結合部を示す。
たわみ材6は、第3図に示すようにI型断面に
成形することが望ましく、この形状によれば、リ
ード・ラグ方向には剛性を低く、またフラツプ方
向には剛性を高く設計することができる。たわみ
材6は回転方向前後部において放射方向に延びる
ように配置されているので、第5図に示すように
回転翼羽根がリード・ラグ方向の運動を行なう
と、ピツチ・ハウジングのたわみ材6は図示のご
とく曲げ変形を生ずる。ピツチ・ハウジングのた
わみ材6の両端の点61,62,63及び64の
動きを図に示すと第6図のようになり、点62は
62aに点63は63aに移動する。第6図から
明らかなように、4点の関係は4角形が平行四辺
形となるように変形するものであるから、内端部
の点61,64と外端部の点62,63とは、互
に回転運動を伴なわずに平行移動を生ずる。この
平行移動に対し減衰力を与えるためのリード・ラ
グ・ダンパー17が、ピツチ・ハウジング4の上
下部で内端部5と外端部7との間に配置される。
前述したことから明らかなように、たわみ材6の
変形により生じる平行移動は、内端部5と外端部
7とを上下で結合するダンパー17に純粋に剪断
力のみを伝達する。すなわち、内端部5と外端部
7が、回転翼羽根のリード・ラグ運動により互に
回転運動せずに平行に移動することになる。した
がつて、従来ダンパー取付点の回転運動を吸収す
るために必要であつた軸受が不要となり、ダンパ
ー17は、内端部5と外端部7の各々に対して剛
に取り付けることができる。
また、たわみ材6は、ピツチ・ハウジング4の
放射方向中央部に設けられているために、ピツ
チ・ハウジング4を介して回転翼羽根11に伝達
される操縦力に耐えねばならない。この操縦力は
ピツチ・ハウジングにねじれモーメントとして加
わる。第8図にこのねじれモーメントが加わつた
場合のたわみ材6の変形を示しているが、図から
明らかなように、たわみ材6と回転方向前後に設
けたことにより、ねじれモーメントは各たわみ材
のフラツプ方向曲げに変換される。たわみ材6は
前述のごとく、フラツプ方向剛性を十分高くする
ことができるので、ねじれ方向の剛性も十分高く
することができ、ピツチ・ハウジングの操縦力を
伝達するという機能を十分満足することができ
る。
リード・ラグ・ダンパー17は、第3図及び第
7図に示すように、ピツチ・ハウジング内端部5
に取り付けられるダンパー・フイツテイング51
と外端部7に取り付けられるダンパー・フイツテ
イング52およびフイツテイング51,52間に
配置された粘弾性体53により構成される。ダン
パー・フイツテイング51は上下2枚に分かれ、
内面に接着された粘弾性体53を介してフイツテ
イング52に接着される。ダンパー・フイツテイ
ング51は、中央部を貫通するボルト55により
締め付けられ、この圧縮力により、粘弾性体に圧
縮方向の予荷重を加えることができ、粘弾性体5
3に剥離方向の荷重が加わることを防止できる。
ボルト55はフイツテイング51に対しては、す
き間無く、かつ、フイツテイング52に対しては
フイツテイング52の長穴部54を通して取り付
けられる。第7図に示すように長穴部54はリー
ド・ラグ方向Aにはボルト55との間にすき間を
設け、また、放射方向にはごくわずかのすき間を
持つように寸法を決定する。これにより、リー
ド・ラグ角が所用の角度に達した時、ボルト55
とすき間54とが接触し、それ以上ダンパーが変
形するのを防止できる。また、ボルト55とすき
間54との放射方向すき間をごくわずかとするこ
とにより、万一何らかの事故によりたわみ材6が
破損し、フラツプ方向荷重の伝達が困難となつて
もフイツテイング52、ボルト55、及びフイツ
テイング51を介して、ダンパー経由でフラツプ
方向の荷重を伝達することができる。もちろん、
フイツテイング51、フイツテイング52のすき
間54ボルト55により構成されるリード・ラグ
方向の移動制限機構、及びフラツプ方向の荷重伝
達機構をダンパーと切り離して設けることも可能
である。なお、リード・ラグ方向の移動制限機構
は、球面軸受10にできるだけ近接して設けるこ
とが望ましい。この理由は、たわみ材6に加わる
荷重を減らすためであるが、以下に詳細に説明す
る。
第9図に示す如く、ピツチ・ハウジング4の上
下部において、内端部5の放射方向外端には外方
に突出する突起71が形成され、外端部7の放射
方向内端には切欠凹部72が形成されてリード・
ラグ方向の移動制限機構を形成する。回転翼羽根
11に過度のリード・ラグ方向荷重が加わると、
リード・ラグ方向の移動制限機構がはたらいて、
内端部5の突起71にP1なる荷重が作用する。
この荷重は、球面軸受10を介してハブのたわみ
桁2にP2の剪断力として伝達されるが、さらに、
球面軸受10のまわりに、荷重P1に距離eを乗
じた回転モーメントが残る。このモーメントは、
前方のたわみ材6に引張力P3を、また、後方の
たわみ材6にはP4の圧縮力を発生させる。たわ
み材6はリード・ラグ方向には剛性を下げてある
ので、圧縮力が加わると座屈が発生する恐れがあ
り、好ましくない。たわみ材6に加わる圧縮力を
下げるためには、回転モーメントの値を小さくす
ればよく、距離eを小さくすればよい。すなわ
ち、球面軸受10にできるだけ近接させて、リー
ド・ラグ方向の移動制限機構を設けることが必要
である。第10図は、この目的で、距離eをゼロ
とし、全く回転モーメントを発生しないようにし
た例を示す。
本例では、ピツチ・ハウジング外端部7に固定
されたダンパー・フイツテイング52は上下2枚
に分かれ、その下側内端部81には、切欠き部8
3が形成される。この切欠き部83を通して、球
面軸受10の軸部82がピツチ・ハウジング内端
部5に、ボルト13で固定されている。切欠き部
83と軸部82とのリード・ラグ方向のすき間
は、ダンパーが所要のリード・ラグ量だけ動き得
るような寸法に設定される。このことにより、軸
部82と切欠き部83とで、リード・ラグ方向移
動制限機構が構成され、かつ、この制限機構に加
わる荷重は直接、軸部82を介して軸受10に伝
達されるために、たわみ材6に圧縮力が加わるこ
とをさけることができる。また、粘弾性材料53
の代りに、摩擦板によるダンパーを用いることも
可能である。
第2図について先に述べたように、ピツチ・ハ
ウジング内端部5をたわみ桁2に支持する球面軸
受10において、ボール33は、シヤフト32に
取り付けられ、シヤフト32に沿つてたわみ桁2
の開口20の範囲内で放射方向に動くことができ
る。これは、羽根がリード・ラグ運動すると、ピ
ツチ・ハウジング内端部と外端部との間の放射方
向距離が若干みじかくなり、内端部が放射方向外
方に向かつて移動できるようにする必要があるこ
とによる。
第2図に示すように、ピツチ・ハウジング内端
部5にはピツチ・アーム15が設けられ、ピツ
チ・アーム15はその先端に取り付けられたピツ
チ・リンク16を介して、公知の形式のスワツシ
ユプレート(図示せず)に連結され、操縦力を受
ける。第2図から明らかなように、球面軸受10
とピツチ・リンク16間の距離は機構として一定
に保たれるため、空力カツプリングが生じる恐れ
は無い。
また、球面軸受10は直接にピツチ・ハウジン
グ内端部5に固定されるため、ピツチ・ハウジン
グ内端部5の厚さは、たわみ桁2との間に適当な
すき間が得られる程度のもので良く、薄くできる
ため、軽量化が容易であり、かつ、空気抵抗を減
少する上で有益である。
上述したピツチ・ハウジングは損傷に対して十
分に安全である。たとえば、一方のたわみ材6が
破壊し、荷重負担能力がなくなつてしまつたとき
でも、十分な安全性が保証される。すなわち、ダ
ンパー17がフラツプ方向の荷重伝達能力を持つ
ため、ロータブレードのコントロールに不可欠な
なじり強度やねじれ剛性が保たれ、第11図に示
すように、一対の偶力eおよびf,gによつて操
縦トルクhを生み出すことができる。一方の偶力
成分eは損傷せずに残つたたわみ材6により、も
う一方の偶力成分f,gは各々上下のリード・ラ
グ・ダンパー17によつて伝えられる。粘弾性体
53を持つダンパーは、剪断方向(横方向)には
十分柔らかいが、上下方向(厚さ方向)には剛で
あるので、単に力を伝えるだけでなくピツチ・ハ
ウジングとしての捩れ剛性も十分であり、フラツ
プ等の不安定現象が生ずることはない。
また、フラツプ方向の曲げ力については、第1
2図に示すように、上下方向の曲げモーメント荷
重jは上下のリード・ラグ・ダンパ−17に生じ
る一方の偶力k,によつて支えられ、上下方向
の剪断力成分mはたわみ材6によつて伝達され
る。コード方向の力は、第10図によつて説明し
たように、前後のわたみ部材がなくても支えるこ
とができるが、グランドレゾナンスやエアレゾナ
ンスを防止するために必要なリード・ラグ・ダン
ピングは、たわみ材6の一方が破壊するとピツ
チ・ハウジング内端部5が回転して、リード・ラ
グ・ダンパーが作動しなくなるため不十分とな
る。しかしながら、ヘリコプタのグランドレゾナ
ンスやエアレゾナンスは、4枚のロータブレード
の相互作用であつて、各々のリード・ラグ・ダン
パーは、そのような不安定を防止するのに十分な
余裕をもつて取付けられているので、仮に1本の
ロータブレードに装着されているダンパーがなく
なつてしまつても通常残りの3本のロータブレー
ドのダンパーで十分防止することができる。
以上は、ピツチ・ハウジングの最も弱い構造部
分であるたわみ材の破壊について述べたが、仮
に、リード・ラグ・ダンパーが1個破壊されても
先に述べた理由により安全である。また、ピツ
チ・ハウジングの残りの部分は、大きな断面形を
有し、応力が小さいので、部分的な損傷が生じて
も強度、剛性面の問題はない。上述したピツチ・
ハウジングは、このように予期せぬ損傷に対して
フエイルセイフ性を有しており、構造的に信頼性
の高いものであり、航空機には、最も大切な要素
をそなえているということができる。
なお、たわみ材6は疲労強度の強い複合材で製
作することが望ましく、ピツチ・ハウジングと一
体に成形することが実際上最も好ましい。このよ
うに一体成形した例を第13図に示す。
この例では、さらに回転翼羽根とピツチ・ハウ
ジング内端も、一体成形している。前述したよう
に本発明は回転方向の前後部においてピツチ・ハ
ウジング中央部に設けた、たわみ材が変形するこ
とに特徴を有するが、この作用を果させるために
は、他の部分はできるだけ剛で変形しないように
することが望ましい。
ピツチ・ハウジングと回転翼羽根の結合部をボ
ルト結合とすると、どうしても結合部での遊びは
さけられなくなり、この遊びにより、見かけ上結
合部の剛性が低下したような効果を生ずる。この
結果、回転翼羽根がリード・ラグ運動した時、た
わみ桁およびたわみ材の他に、回転翼羽根とピツ
チ・ハウジング取付部でも遊び分に応じた見かけ
の変形が生じ、タンピングを減じることになる。
これを防止するためには、第13図の如く、回転
翼羽根とピツチ・ハウジングとを一体成形とする
ことが好ましく、また、部品点数が減り、結合部
の複雑な工作も不要となるのでコストの低減を計
ることができる。このような一体成形は、最近の
複合材技術によれば容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による回転翼の要部
の斜視図、第2図は、第1図のa−a線断面図、
第3図は第1図のb−b線断面図、第4図は第1
図のc−c線断面図、第5図は、回転翼羽根がリ
ード・ラグ運動時の平面図、第6図はピツチ・ハ
ウジングたわみ材部の機能を示す平面図、第7図
はリード・ラグ・ダンパーの斜視図、第8図は、
ピツチ・ハウジングにねじれモーメントが加わつ
た時のピツチ・ハウジングたわみ材部の変形を示
す斜視図、、第9図は、リード・ラグ方向移動制
限機構の機能を示す平面図、第10図はリード・
ラグ方向移動制限機構の一実施例を示す斜視図、
第11図は一方のたわみ部が破断したばあいの操
舵力の伝達を示す横断面図、第12図はフラツピ
ング反力を示す斜視図、第13図はピツチ・ハウ
ジングを一体成形した場合の一実施を示す斜視図
である。 1……回転軸、2……たわみ桁、3……ハブ本
体、4……ピツチ・ハウジング、5……ピツチ・
ハウジング内端部、6……ピツチ・ハウジングた
わみ材、7……ピツチ・ハウジング外端部、10
……球面軸受、11……回転翼羽根、16……ピ
ツチ・リンク、17……リード・ラグ・ダンパ
ー、100……回転翼ハブ構造。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 回転軸に固定されるハブ本体と、前記ハブ本
    体に設けられ放射方向に延びる複数のたわみ桁
    と、前記たわみ桁を間隔をもつて囲むように配置
    されたピツチ・ハウジングとからなり、前記たわ
    み桁には、少なくともリード・ラグ方向に曲げ剛
    性の低い可撓部が設けられた回転翼航空機用回転
    翼のハブ構造において、前記ピツチ・ハウジング
    は、放射方向内側に配置された内端部と放射方向
    外側に配置された外端部とからなり、前記内端部
    は前記たわみ桁の放射方向内端部付近で球面軸受
    を介して前記ハブ本体により支持され、前記外端
    部は回転翼羽根の内端部に対して剛に固定され、
    前記内端部と前記外端部とは互に回転方向前後部
    において、前記たわみ桁をはさむように設けられ
    た、リード・ラグ方向に剛性の低くフラツプ方向
    に剛性の高い1対のたわみ材で結合され、また同
    時に前記内端部と前記外端部とは、前記たわみ桁
    の上下位置でリード・ラグ・ダンパーによつて結
    合されたことを特徴とする回転翼のハブ構造。 2 特許請求の範囲第1項記載の回転翼のハブ構
    造において、前記ピツチ・ハウジングの内端部と
    外端部と、その両者を結合するたわみ材とが一体
    に成形されたことを特徴とするハブ構造。 3 特許請求の範囲第1項または第2項記載の回
    転翼ハブ構造において、前記ピツチ・ハウジング
    のたわみ材はI形断面を有することを特徴とする
    ハブ構造。 4 特許請求の範囲第1項または第2項記載の回
    転翼ハブ構造において、前記ピツチ・ハウジング
    内端部と外端部とは、その上下位置にリード・ラ
    グ方向に長穴を有する取付部と前記長穴に挿入さ
    れたボルトにより、互にリード・ラグ方向には移
    動可能で、フラツプ方向には移動不可能であるよ
    うに互に結合されたことを特徴とするハブ構造。 5 特許請求の範囲4において、前記取付部とリ
    ード・ラグ・ダンパーとが一体に成形されたこと
    を特徴とするハブ構造。
JP9858685A 1984-07-10 1985-05-09 回転翼のハブ構造 Granted JPS61257398A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015161411A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 エアバス ヘリコプターズ ドイチェランド ゲーエムベーハー 第1の軸受層と第2の軸受層とを備えた軸受装置

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