JPH0477528B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、通信線、配電線の様な線条に防護カ
バーを装着する取付具に関するものである。

(2) 従来の技術 通信線が配電線においては、他の構造物との接
蝕の危険がある場所等では線条に半割りした防護
カバーを装着している。

この半割りした防護カバーを線条に取付ける時
には、半割り部を指で開きながら順次線条に装着
するか、半割り部を平に開いてロール巻きし、こ
れを線条に沿わせて延長させながら装着したり、
或は、端面視Ｕ型で上端に内側へ曲成されたガイ
ドを有したカバーラツパー内に、半割り防護カバ
ーの一端を挿入差通し、この挿入差通した一端を
線条に指で係止しながら他の指でカバーラツパー
を線条に沿つて移動させることによつて線条の外
周面にカバーを取付けしていた。

(3) 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、半割り防護カバーを手先で開き
ながら線条を挿入する時には、煩雑な指先の動き
が必要で数cm位ずつの挿入しか出来ず、手間を要
するものである。

また、ロール状に巻込みしたあとで線条に沿は
せるときにも、カバーが厚く、半重ねの円筒状に
成型されているため、巻込みしたカバーが途中で
崩れ易く、再度巻直して取付けしなけばならず、
手間を要するものである。

更に、カバーラツパーを用いる時にも、収縮し
ているカバーをカバーラツパー内に挿入するのに
手間を要し、カバーラツパー内に線条を指で押さ
え不安定な状態で線条に沿つてカバーラツパーを
移動させねばならない等の欠点があつた。

本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は線条の挿入ガイド部に線
条挿入口を切開して開閉板を突設させ、線条ガイ
ド部の外周に防護カバーの挿入ガイドのためのカ
バーガイド部を設けたものであり、線条ガイド部
内に線条を挿入すると共にカバーガイド部内に防
護カバーの一端を挿入差通し、この防護カバーの
一端と線条とを片手で把持し、他方の手で線条ガ
イド部を線条に沿つて移動させながら線条の外周
に防護カバーを至極簡易に取り付けし得る半割り
防護カバーの取付具を提供するにある。

発明の構成 (1) 問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は線条の収
容部１２と、この線条の収容部１２に切開された
線条挿入口１４と、この線条挿入口１４の対向縁
より突設された一対の開閉板１６，１６とを有し
た線条ガイド部１８と、 前記線条ガイド部１８の外周面で半割り防護カ
バーを誘導するために線条ガイド部１８の外周面
に対して間〓２０をおいて周設され、前記開閉板
１６，１６に両端が連設されたカバーガイド部２
２と、 前記線条ガイド部１８の開閉板１６，１６に連
設された把手２４，２４と、を備え、 前記線条ガイド部１８内へ線条を挿入するとと
もに、線条ガイド部１８とカバーガイド部２２と
の間〓２０へ半割り防護カバーの一端を挿入差通
し、この差通した半割り防護カバーの一端を線条
と共に片手で把持し、他方の手で把手２４，２４
を把持して開閉板１６，１６を閉鎖させた状態で
線条ガイド部１８とカバーガイド部２２とを線条
方向へ誘導させながら線条の外周に半割り防護カ
バーを装着させることを特徴とする線条に対する
半割り防護カバーの取付具１０を構成するもので
ある。

また、前記線条ガイド部１８が、一端にカバー
ガイド部２２の端面よりも突出した突出部２６を
有したこととしてもよい。

また、前記開閉板１６，１６の把手２４，２４
が、Ｖ型状に拡開されたこととしてもよい。

また、前記線条ガイド部１８やカバーガイド部
２２が、少なくとも一対の環体２８，３０より成
ることとしてもよい。

(2) 作用 本発明の実施例に係る半割り防護カバー取付具
は、開口している線条挿入口より線条ガイド部内
へ線条を挿入させ、次に、半割り防護カバーの一
端部を線条ガイド部とカバーガイド部との間〓内
に差通し、この差通した一端部と線条とを片手で
係止させるか、テープ等で係止させ、他方の手で
把手を挟持して線条挿入口を閉着させたまま把手
と共に線条ガイド部とカバーガイド部とを移動さ
せることにより、半割り防護カバーはカバーガイ
ド部内へと強制的に誘導されカバーガイド部が通
過した後で線条の外周に装着されたものである。

(3) 実施例 以下、添付図面を引例しながら、本発明の好適
な実施例を説明する。

第１図乃至第３図には、本発明の実施例に係る
第１防護カバー取付具１０ａが示されている。

図において、第１防護カバー取付具１０ａは、
弾力を有した金属板を素材とし、筒体状で内部に
線条の収容部１２と、この収容部１２に切開され
た線条挿入口１４と、この線条挿入口１２の対向
縁より突設された開閉板１６，１６とを有した線
条ガイド部１８と、 この線条ガイド部１８の外周面で半割り防護カ
バーを誘導するために線条ガイド部１８に対して
間〓２０をおいて周設され両端を開閉板１６，１
６に連設されたカバーガイド部２２と、 前記開閉板１６，１６の上端に連設された把手
２４，２４とを備えている。

そして、第１防護カバー取付具１０ａを利用し
て線条Ｌに半割り防護カバーＫを装着する時に
は、 例えば、第８図に示す様に、まず、素材である
金属板の弾力で開口している線条挿入口１４より
線条ガイド部１８内へ線条Ｌを挿入させ、次に、
第９図に示す様に半割り防護カバーＫの一端部Ｋ
１を線条ガイド部１８とカバーガイド部２２の間
〓２０内に差通し、第１０図に示す様にこの差通
した一端部Ｋ１と線条Ｌとを片手で係止させる
か、テープ等で係止させ、他方の手で把手２４，
２４を挟持して線条挿入口１４を閉着させたまま
で矢印の様に把手２４，２４を移動させることに
より、半割り防護カバーＬはカバーガイド部２２
内へと強制的に誘導されカバーガイド部２２が通
過した後で線条Ｌの外周に装着される。

第２図に示す様に、線条ガイド部１８は、一端
にカバーガイド部２０の端面より突出した突出部
２６を有することとなせば、半割り防護カバーＬ
の先端を突出部２６に当着させてカバーガイド部
２２内の間〓２０へ容易に差通しをなしうるもの
である。

また、第１図に示す様に、線条挿入口１４に突
設させた開閉板１６，１６に把手２４，２４をＶ
型の拡開状に連設することとなせば、線条Ｌを線
条ガイド部１８内への挿入がなし易く、作業性を
高め得るものである。

更に、第４図、第５図には、第２防護カバー取
付具１０ｂが示されている。

この第２防護カバー取付具１０ｂは、線条ガイ
ド部１８と、カバーガイド部２２とを、少なくと
も一対以上の長板環体２８ａ，２８ｂとで構成し
たものであり、各長板環体２８ａ，２８ｂの間〓
より線条Ｌや防護カバーＫの通過状態を確認し得
ると共に通過もなし易いものである。

第６図、第７図には第３防護カバー取付具１０
ｃが示されている。

この第３防護カバー取付具１０ｃは、線条ガイ
ド部１８と、カバーガイド部２２とを、少なくと
も一対以上の鋼線環体３０ａ，３０ｂと、鋼線環
体３０ｂの相互に連結された連結鋼線３２とで構
成したものであり、各鋼線環体３０ａ，３０ｂの
間〓より線条Ｌや防護もバーＫの通過状態を同じ
く確認し得ると共に装置の軽量化を企図し得るも
のである。

上記した様に、本発明は線条ガイド部とカバー
ガイド部とを同心円状に配置して線条と防護カバ
ーとを挿入して線条ガイド部とカバーガイド部と
を共に移動させながら線条に防護カバーを簡易に
装着させ得るものである。

発明の効果 以上、説明した様に本発明は、線条の挿入ガイ
ド部と、線条ガイド部の外周に防護カバーの挿入
ガイドのためのカバーガイド部を同心円状に設
け、挿入ガイド部に切開させた線条挿入口に開閉
板を突設すると共に開閉板に把手を連結させたも
のであつて、線条ガイド部内に線条を挿入すると
共にカバーガイド部内に防護カバーの一端を挿入
差通し、この防護カバーの一端と線条とを片手で
把持し、他方の手で線条ガイド部を線条に沿つて
移動させながら線条の外周に防護カバーを至極簡
易に取り付けし得るものである。

また、線条ガイド部の一端を、カバーガイド部
の一端より突出させたことにより防護カバーの装
着が容易となる。

また、把手をＶ型状に拡開させているため、線
条ガイド部内への線条の挿入がなし易く、作業性
を向上させ得るものである。

更に、線条ガイド部やカバーガイド部を複数の
環体で構成することによつて、内部を移動する線
条や防護カバーの確認も容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る第１防護カバー
取付具の正面図、第２図はその側面図、第３図は
その平面図、第４図は第２防護カバー取付具の一
部側面図、第５図はその平面図、第６図は第３防
護カバー取付具の一部側面図、第７図はその正面
図、第８図乃至第１０図は第１防護カバー取付具
の使用状態の説明図である。 １０ａ，１０ｂ，１０ｃ……第１、第２、第３
防護カバー取付具、１２……線条の収容部、１４
……線条挿入口、１６……開閉板、１８……線条
ガイド部、２０……間〓、２２……カバーガイド
部、２４……把手。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 線条の収容部と、この線条の収容部に切開さ
   れた線条挿入口と、この線条挿入口の対向縁より
   突設された一対の開閉板とを有した線条ガイド部
   と、 前記線条ガイド部の外周面で半割り防護カバー
   を誘導するために線条ガイド部の外周面に対して
   間〓をおいて周設され、前記開閉板に両端が連設
   されたカバーガイド部と、 前記線条ガイド部の開閉板に連設された把手
   と、を備え、 前記線条ガイド部内へ線条を挿入するととも
   に、線条ガイド部とカバーガイド部との間〓へ半
   割り防護カバーの一端を挿入差通し、この差通し
   た半割り防護カバーの一端を線条と共に片手で把
   持し、他方の手で把手を把持して開閉板を閉鎖さ
   せた状態で線条ガイド部とカバーガイド部とを線
   条方向へ誘導させながら線条の外周に半割り防護
   カバーを装着させることを特徴とする線条に対す
   る半割り防護カバーの取付具。 ２ 前記線条ガイド部が、一端にカバーガイド部
   の端面よりも突出した突出部を有したことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の線条に対する
   半割り防護カバーの取付具。 ３ 前記開閉板の把手が、Ｖ型状に拡開されたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の線条
   に対する半割り防護カバーの取付具。 ４ 線条ガイド部やカバーガイド部が、少なくと
   も一対の環体より成ることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の線条に対する半割り防護カバ
   ーの取付具。