JPH0451661Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はロール状のトイレツトペーパーを保持
するためのペーパーホルダーに係り、特にタイル
壁に埋め込まれるようにして設けられるペーパー
ホルダーに関するものである。

［従来の技術］ 従来のペーパーホルダーは、壁面に密着して取
り付けられる背板と、該背板の左右から前方へ突
出されたシヤフト枢支部と、このシヤフト枢支部
同志の間に被さるように設けられた円弧形断面形
状のカバーとを備えている。そして、ロール状ト
イレツトペーパーの芯筒にシヤフトが挿通され、
このシヤフトの両端が前記シヤフト枢支部に枢支
される。これにより、ロール状トイレツトペーパ
ーがペーパーホルダーに保持され、その軸心を水
平として回転自在とされる。

［考案が解決しようとする問題点］ 上記従来のペーパーホルダーにおいては、ホル
ダーの全体及び該ホルダーに取り付けられたペー
パーの全体が壁面から突出することになり、それ
だけトイレ空間が狭くなつていた。そして、例え
ば便器への着座時あるいは便器からの立ち上り時
もしくはトイレルーム内の清掃時などにペーパー
ホルダーが人に当る恐れがあつた。また、タイル
壁に取り付ける場合であつても、その外法寸法に
適切な考慮が払われておらず、見栄えも悪くなり
易かつた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案のペーパーホルダーは、タイル貼り壁面
に装着されるペーパーホルダーであつて、ロール
状トイレツトペーパーが出し入れ可能な大きさの
開口部を有する枠部と、この枠部の左右に開口部
を挟んで対設されたペーパー枢支部とを備えてい
る。そして、枠部の外法寸法は壁面のタイルの縦
横寸法と同寸法又は整数倍とされている。

［作用］ 本考案のペーパーホルダーは、タイルと同寸法
又はその整数倍の大きさの枠部を有しており、タ
イルと同寸法又は整数倍の大きさにて壁面に穿設
された凹部に、枠部の前面がタイル壁面と面一と
なるように埋め込まれる如くして装着される。そ
のため、このペーパーホルダーの壁面からの突出
長さは従来のペーパーホルダーに比べ小さくな
る。また、外縁がタイル目地と一致することにな
り見栄えが向上する。

［実施例］ 以下に図面に示す実施例を参照しながら本考案
についてさらに詳細に説明する。

第１図は本考案の実施例に係るペーパーホルダ
ーをタイル貼り壁面に装着した状態を示す斜視
図、第２図は実施例に係るペーパーホルダーの斜
視図、第３図は側面図、第４図及び第５図は第２
図の−線及び−線に沿う断面図である。
このペーパーホルダー１０はロール状トイレツト
ペーパー１２（但し未使用状態にあつて最も径の
大きな状態にあるもの）が出し入れ可能な大きさ
の開口部１４を有する枠部１６と、この枠部の左
右に該開口部１４を挟んで対設されたペーパー枢
支部１８，２０とを備えている。（このペーパー
枢支部は、トイレツトペーパーの芯に挿通された
シヤフトの両端を枢支する。）枠部１６の外法寸
法は壁面２２のタイル２４と同寸法又は整数倍
（図示の実施例では同寸法）である。

本実施例では、枠部１６の背後側に方形箱状の
ケーシング２６が固着されており、該ケーシング
２６の左右側壁部分にシヤフト先端を受け入れる
小孔２８，３０が開設され、この小孔２８，３０
がペーパー枢支部１８，２０とされている。ま
た、該ケーシング２６の左右側壁面の上辺部には
別の小孔３２，３４が穿設されており、カバー３
６の枢支ピン（図示略）がこの小孔３２，３４に
挿入され、該カバー３６が前端側を上下回動可能
にして枢着されている。なお、このカバー３６は
ペーパーの切断をなすためのものであり、垂直断
面形状が円弧形に湾曲しており、かつその前辺部
にはペーパーカツト用の鋸歯状部３６ａが設けら
れている。

壁面２２には、本実施例では一枚のタイル２４
と同じ大きさの凹部が穿設されており、このペー
パーホルダー１０がこの凹部に挿入され、かつ枠
部１６の前面がタイル２４の表面と面一となるよ
うにしてペーパーホルダー１０が固定される。そ
して、該枠部１６の前面とタイル２４とは、同一
の模様及び色彩とされている。さらに、本実施例
ではケーシング２６の内面も枠部１６の前面と同
一の模様及び色彩とされている。

このように構成されかつ壁面に取り付けられた
ペーパーホルダーにおいては、ペーパーホルダー
の大部分が壁面２４に埋め込まれる如くして設置
されているものであり、壁面２２からの突出長さ
が小さい。従つて、便器に着座する時あるいは便
器から立ち上る時、もしくはルーム清掃時等に人
体が該ペーパーホルダーに当る恐れが極めて少な
い。そして、第１図に示す如くペーパーホルダー
の辺部がタイルの目地部と一致することになり、
壁面の一体感が高まり極めて見栄えが良いものと
なる。

なお、本考案では枠部１６の前面部やケーシン
グ２６の内面の模様もしくは色彩等をタイル２２
の模様もしくは色彩等と一致させることにより上
記の一体感がさらに高まつたものとなる。枠部１
６の前面部とタイル２２とは、模様及び色彩の一
方又は双方が一致すれば良く、この場合、完全に
同一であつても類似するものであつても良い。ケ
ーシング２６の内面及び枠部１６の前面の模様及
び色彩についても同様である。

上記の実施例では、ペーパーホルダーの大きさ
がタイル２４の大きさと一致されているが、本考
案においてはペーパーホルダーの外法寸法はタイ
ルの整数倍であつても良い。例えば第１図の破線
Ａの如くタイルを図示のものと２分の１の大きさ
とした場合には、枠部１４の外法横寸法はタイル
の横寸法の２倍となり、また破線Ａ，Ｂの如く４
分の１の大きさのタイルとした場合には、枠部１
４は縦辺及び横辺ともタイルの２倍の大きさのも
のとなる。もちろん、本考案のペーパーホルダー
の枠部はタイル大きさのその他の整数倍としても
良いことは明らかである。

第６図は本考案の異なる実施例に係るペーパー
ホルダーを示す断面図である。この実施例ではペ
ーパー枢支部１８，２０が枠部１４から前方に突
出して設けられており、ペーパーの位置が上記実
施例よりも若干壁面から突出するようになつてい
る。このようにした場合には、ペーパーの残りが
少なくなつた場合にもペーパーを取り出し易いと
いう効果が奏される。なお、第６図ではカバー３
６の枢支部も枠部１６の前方に若干突出して設け
られている。第６図のその他の構成は上記実施例
と同様である。

上記実施例ではペーパー１２の一部が壁面から
突出されているが、本考案ではペーパーの全体が
壁面から引込むようにしても良い。

また、上記実施例ではいずれもペーパー１２の
芯にシヤフトを挿通し、このシヤフトの両端を小
孔２８，３０に係止させることによりペーパー１
２の枢支をなしているが、本考案は例えば実願昭
60−65357、同60−65358等で公知とされたものな
ど各種の所謂ワンタツチ式ペーパーホルダーにも
適用できる。

［効果］ 以上の通り、本考案のペーパーホルダーにおい
ては、壁面からの突出長さが小さくなり、便器へ
の着座時あるいは立ち上り時、清掃時等に人体に
当りにくく使用感が優れる。また、本考案のペー
パーホルダーは、その枠部の外辺部がタイル貼り
壁面の目地部と一致させることができ、一体感の
優れた取り付け構造となすこともできる。さら
に、枠部前面とタイルとの模様もしくは色彩を一
致させることにより一体感を極めて優れたものと
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係るペーパーホルダ
ーを取り付けたタイル貼り壁面の斜視図、第２図
は実施例に係るペーパーホルダーの斜視図、第３
図は同側面図、第４図は第２図−線に沿う断
面図、第５図は第２図−線に沿う断面図、第
６図は別の実施例を示す縦断面図である。 １０……ペーパーホルダー、１２……ペーパ
ー、１４……開口部、１６……枠部、１８，２０
……ペーパー枢支部、２６……ケーシング、３６
……カバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) タイル貼り壁面に装着されるペーパーホルダ
   ーであつて、ロール状トイレツトペーパーが出
   し入れ可能な大きさの開口部を有する枠部と、
   該開口部を挟んで枠部の左右に対設されたペー
   パー枢支部とを備え、前記枠部の外法寸法は前
   記タイルの縦横寸法と同寸法又は整数倍である
   ことを特徴とするペーパーホルダー。 (2) 前記枠部の前面とタイルとは、模様又は色彩
   が一致することを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のペーパーホルダー。 (3) 前記枠部の背後側にロール状トイレツトペー
   パーが納められる方形箱状のケーシングが連設
   されており、該ケーシングの内面は前記枠部の
   前面と模様又は色彩が一致することを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第２項に記載のペー
   パーホルダー。