JPH04501173A - 溶解ガス含有液体の試料抽出方法と装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 溶解ガス含有液体の試料抽出方法と装置本発明は、溶解ガスもしくは他の揮発性 物質もしくは成分を含む液体、詳しくは溶解ラドンを含む水の試料抽出の方法に 関し、前記液体を試料抽出中に、前記液体と周囲大気との間に、実質的に接触を 起こさせることなく容器に収集する方法に関する。

分析の対象が液体中に溶解したガスまたは、液体に可溶性の遊離ガスである場合 が数多くあるが、前記液体の試料抽出もしくは収集は、それを周囲大気と接触さ せることなく起こり得る。前記液体を周囲大気に暴露する時、液体に溶解したガ スは、特に液体が自然に周囲大気にない時、もしくはその中に存在していて、そ れによりその分圧が、液体に溶解している時の分圧よりも実質的に低くなる時、 周囲大気に逃散することになる。分析の対象が液体に溶解したガスの定量測定で ある場合、前記情況は、従ってこのような分析の実施は不可能であるか、もしく は極めて誤差の多い結果が出ることとなる。特に、これは、水に溶解したラドン の測定と分析における場合である。ラドンは、地殻中の天然産出放射性元素から 発生させられ、そして、それが水溶性であるので、地下水に溶解した状態で蓄積 する傾向がある。地下水に溶解するラドンの量は、担地下水層中およびそれを囲 繞する放射性元素の量と、地下水の流量に左右される。地下水のラドン量は通常 １０００　ｐｃｉ／１以下であるが、若干の特別な場合にはもつと高いこともあ りうる。また１μＣｉ　７１以上の量の場合もあった。溶解ラドンを含む地下水 を水源として用いる場合、水は、それを地表で汲み揚げる時、ラドンを周囲大気 に遊離させることになり、これは今日、ラドン含有地下水を有する地域では健康 上無視できない危険があるものと通常考えられている。

この危険の裁定には、それ故に、地下水のラドン含量の確実な測定が好ましく、 また、このような測定を非熟練者でも行えることが好ましい。地下水中のラドン と、上水道に用いられる地下水に含まれるラドンの測定に係る問題は、１９８７ 年９月刊、米国環境庁発行の「リムーバル、オブ、ラドン、フロム、ハウスホー ルド、ウォーター、　０ＰＡ−８７−０１１で詳細に論ぜられている。

試料抽出の多数の手順が、たとえば家庭用地下水に含まれるラドンの量の測定に 開発された。通常、水は、上水道の蛇口から容器に直接出され、その後、前記容 器を閉鎖して、たとえば、実験室に送って精密な分析を行う。

しかし、このような方法について、水に含まれるラドンの量の１部が周囲大気に 遊離させられることが結局わかった。

別の方法は、α粒子飛跡検出器を水容器、たとえば洗面水槽中に一定期間据置し 、その後、前記検知器を取外し、それを実験室に送り分析する。しかし、後者の 方法は、地下水に含まれるラドンの定量測定には完全に不適当であることが結果 としてわかった。

溶解したラドンが含まれる地下水の試料抽出の周知の方法は、それ故に、決して 適当なものでないことがわかった。また、前記米国環境庁の刊行物に示されたよ うな容器に水を直接出して確実な測定をする手順が、かえって大量のラドンを水 から排出させる結果となる。

水を栓から直接硬質容器に出す周知の方法では、水を栓から出している間中、水 が空気と接触することになり、ラドンの空気中への無制限放出となることは避は 得ない。

特に、ラドンの濃度が高い場合、ラドンの空気中への放出は極めて早いので、分 析結果には決定的な有意性を与える。通常試料抽出に用いられる容器は、分析用 容器向けとしては不適当な外形寸法と材料であることがしばしばで、分析に関連 して、新規の容器に移しかえてから分析が行われることがしばしば必要になる。

溶解ガスを含有する液体、詳しくはラドンの溶解した水の試料抽出に係る既に詳 しく論じた問題ならびにその他の問題は、本発明による試料抽出法と装置を応用 すれば避けられる。これに関連する第１の目的は、液体と周囲大気間の接触を防 ぐことである。第２の目的は、本発明による方法を用いる装置の汚染を防ぐこと であり、さらなる目的は、試料の入った装置を最終分析に直接使用し、特別の試 料用容器に栓から再度水を出す必要をなくすことである。本発明のこれらの目的 およびさらなる目的は、別項特許請求の範囲請求項１の特徴とする部分に開示さ れた特性を特徴とする方法と、請求項２の特徴とする部分に開示される特性を特 徴とする装置とにより用意されている。さらなる特性と利点は別項従属請求項で 明白である。

上記は、水にラドンが含まれているという問題を本質的に提起しているとは言え 、本発明は、この特定応用に限定しているものではない。しかし、問題になる事 態を現在の関心事を実施例に徴して明白にしたいと考えた。

本発明による装置の実施例を略図で示す図面に関連して、本発明を下記にさらに 詳細に説明する。

図１は、充填中の軟質内側容器の斜視図、図２は、前記軟質容器の硬質容器への 収納を示す斜視図、 図３は、封止容器の斜視略図である。

図面の装置は、第１容器１から成り、それは、たとえば市場で入手できる人口肛 門用袋または尿袋にして、それに前記袋の充填用プラスチック管２を装着するこ とができる。前記袋１は水密、好ましくは流体に対し気・水密であるさらにそれ には流出を防ぐ逆止め弁３だけでなく、前記充填装置たとえば前記プラスチック 管２をキャップとクリップ４またはそのいずれかによって閉塞する可能性を設け である。前記逆止め弁３は、最も単純な方法として流出を防ぐフラップを前記充 填装置すなわちプラスチック管２に関連して取付けられる。袋１を完全に排気し てから、充填装置すなわちプラスチック管２を、たとえば水道蛇口５に挿入し、 蛇口の開栓に従って前記プラスチック管２に水が入った後、水流は蛇口開口部か ら噴出することとなる。前記袋１は充填中手で持つか、あるいはトレーの上に置 いてもよい。好ましくは袋１が、透明プラスチック材料たとえばポリエチレン製 で、それに充填量をほぼ示すストロークを印刷しておくことである。所定量の充 填ができると、充填装置２を蛇口から取り外して、前記プラスチック管に取付け たキャップまたはクリップ４で閉塞し、その後、前記袋の外側をふき取って、袋 １に合った大きさの固定形状の別の袋６に嵌入する。

前記袋１を第２容器６に入れた後、これを適当な気密閉止装置により閉止する。

たとえば、水に含まれるラドンのγ線分光分析に関連して、前記第２容器６の形 状が規定された結合構造であること、また分析に用いられる検知装置がこの外面 形態のため較正された。好ましい実施例において、第２容器はこのように耐衝撃 性ポリスチレンの特製缶６である。袋１を前記プラスチック缶に嵌入後、アルミ ニウム製のクロージヤーすなわちフィルム７を前記プラスチック缶６内の袋１の 上に置いて、たとえば電気アイロンで溶結して固定させる。その後、前記プラス チック缶６をさらなる蓋で密閉する。それ故に、前記試料は栓から出した直後に 、最終分析用容器に入れて封止される。耐衝撃性ポリスチレンを第２容器６とし て選択するについて、この材料には数多い他の通常プラスチック材料に比較して はるかに高い気密製があることがわかった。それに溶結された前記アルミニウム Ｍ７と最終クロージヤーとで、完全な分析用容器がラドンの拡散に対して事実上 気密性になっていることが立証された。

適当な大きさの分析用容器、すなわち袋１と第２すなわち外試料容器６を用いて 、ここでベクレルで測定される試料の放射能の直後測定が行える。たとえば放射 能測定には、シンチレーション検知装置を沃化ナトリウム結晶の形で用いること ができる。この方法で、ラドンの放射能測定の目的が達せられる。それはシンチ レーション検知装置がラドン娘核の壊変で放射したγ放射を検出するからである 。測定放射能で、地下水のラドン含量の正しい測定ができる。そのほか、液体中 の他の同位体、物質および化合物の測定も本装置、すなわち本発明による分析用 容器の使用で行える。適当な場合、α粒子検出器も、本発明による分析用容器を 使用すると、もちろん利用できる。

本発明による装置を他の材料製にすることもできるし、また材料とクロージヤー 装置が流体にもあるいは気体にも水密もしくは気密性である場合に限り、この明 細書に述べられたしの以外の他の充填装置およびクロージヤー装置を用いること ができると理解されている。

前記袋の形状は、たとえば前記硬質容器に密接して嵌入されるものがよいが、折 畳み可能で、非常に軟質なため、それが、硬質容器に嵌入されてその形状に十分 に適応するので、これが硬質容器容量をそのまま複製したような充填と見ること ができるほどである。

本発明による方法と装置を、本明細書に詳論したラドン含有地下水の試料抽出に より利用することは、もちろん実施例として意図されただけである。それは前記 方法と装置が一般に液体物質の試料抽出に、前記液体がいかなる場合にも周囲大 気と接触しないことが望ましい時、適切であることが上記により明白であるから である。

補正書の写しく翻訳文）提出書　（訂正）（特許法第１８４条の８） 平成３年７月１１日

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. １．溶解ガスまたは他の揮発性物質または化合物、詳しくはラドンが溶解した水 を含む液体の試料を抽出し、前記抽出による液体を、前記液体と周囲大気の間に 起こる接触を実質的にさせることなく容器に収集する方法において、前記液体を 、流体に対し気・水密性材料製の前もって排気し、形状適応性のある第１容器、 好ましくは排気された袋に充填させる工程と、前記形状適応性第１容器すなわち 袋を液体で充填させた後、流体に対し気・水密に密閉し、その後、前記第１容器 に適応する大きさと外面形態を有する固定形状の第２容器に気密に嵌入させて、 第１容器すなわち袋が、前記第２容器の形状に実質的に適応する工程と、前記第 ２容器をその後、封止して試料が気密式かつ持続性のある形状の状態で密閉する 工程と、からなることを特徴とする溶解ガス含有液体の試料抽出方法。
2. ２．溶解ガスまたは他の揮発性物質または化合物、詳しくはラドンが溶解した水 を含む液体の試料抽出を用い、前記抽出による液体を、前記液体と周囲大気の間 に起こる接触を実質的にさせることなく容器に収集する装置において、その機構 が、流体に対する気・水密性材料製で形状適応性の第１排気容器、好ましくは袋 と、限定寸法と外面形態を有し、その寸法と形状を前記第１容器の大きさに適応 させた固定形状の第２容器とから成り、前記第１容器を前記第２容器に嵌入する よう適応させ、かつ充填装置、好ましくは管もしくは漏斗の形であり、さらに流 出を防止する機構を、好ましくは前記充填装置に関連して配設することを特徴と する液体の試料抽出で用いる装置。
3. ３．前記容器の少くとも１つが気密性であり、さらに気密性クロージャー装置が 備わることを特徴とする請求項２の装置。
4. ４．前記第１容器は、流体に対し気・水密性の袋、好ましくはポリエチレン製で あることを特徴とする請求項２の装置。
5. ５．前記第１容器に、印刷された文字および記号をつけて、使用説明と充填量の 近似値を示す測定用ストロークまたはそのいずれかとすることができることを特 徴とする請求項２または３の装置。
6. ６．前記流出防止の機構は、逆止め弁であることを特徴とする請求項２または４ の装置。
7. ７．前記第１容器に、クロージャー装置を、好ましくは、前記充填装置に関連し て備えられたクリップとキャップまたはそのいずれかの形で配設することを特徴 とする請求項２または４の装置。
8. ８．前記第２容器は、耐衝撃性材料たとえば耐衝撃性ポリスチレン製であること を特徴とする請求項２の装置。
9. ９．前記第２容器のクロージャー装置は、アルミニウム製でその上に溶結できる 蓋と同様に、前記アルミニウム製蓋の上に取付けられるようになっている別の蓋 とから成ることを特徴とする請求項２または７の装置。