JPH0448174Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、手術中に使用するガーゼホルダーに
関するものである。

［従来の技術及び従来技術の課題］ 現在、手術中に使用するガーゼは、ガーゼ容器
の中にすべて一緒に保存されている。

このため手術中ガーゼを使用するときは、該ガ
ーゼ容器から取り出して使用する。

この際ピンセツトでガーゼをガーゼ容器から取
り出す為に１度に１枚だけを取り出すことが繁雑
であつた。

また、上記したようなガーゼ容器の中へガーゼ
が一緒に保存されているため手術中に使用したガ
ーゼの枚数がわからなかつた。

このため手術を受けた患者の体内へガーゼを残
したまま縫合してしまうおそれがあつた。

そこで本考案者は、以上の課題を解決する為
に、鋭意検討を重ねた結果、手術中、簡単にガー
ゼを任意の枚数だけ取り出せてなおかつ手術中に
使用したガーゼの数を容易に確認することができ
るガーゼホルダーを提供するものである。

［課題を解決するための手段］ 第１の考案として、手術中に使用されるガーゼ
を収納するガーゼホルダー１であつて、合成樹脂
からなるホルダー本体２にガーゼを収納する縦２
〜４cm、横２〜４cm、深さ２〜４cmに形成された
ガーゼ穴３と突部４ａ及び溝部４ｂが形成された
差し込み部４とから構成されているガーゼホルダ
ー１を提供するものである。

第２の考案として、手術中に使用されるガーゼ
を収納するガーゼホルダー５であつて、合成樹脂
からなるホルダー本体６にガーゼを収納する縦２
〜４cm、横２〜４cm、深さ２〜４cmに形成された
ガーゼ穴７と本体上端部に環状突部８ａと本体下
端部に形成された環状溝部８ｂから構成されてい
るガーゼホルダー５を提供するものである。

第３の考案として、手術中に使用されるガーゼ
を収納するガーゼホルダー９であつて、合成樹脂
からなるホルダー本体１０にガーゼを収納する縦
２〜４cm、横２〜４cm、深さ２〜４cmに形成され
たガーゼ穴１１と、該ガーゼ穴１１の底部先端に
形成された突部１３とホルダー本体１０端部に形
成された嵌合孔１２とから構成されているガーゼ
ホルダー９を提供するものである。

また、前記第１から第３の考案に記載したガー
ゼ穴３，７，１１の容積は、10〜18cm³の範囲に形
成されている。

［作用］ 以上の構成により、ホルダー本体２，６，１０
に設けられているガーゼ穴３，７，１１にガーゼ
を１枚づつ収納しておくことによつて使用したガ
ーゼの枚数を数えることができる。

［実施例］ 第１の考案 第１図は本考案のガーゼホルダー１の概略図、
第２図は本考案のガーゼホルダー１の右断面図、
第３図は本考案のガーゼホルダー１のＡ−Ａ断面
図、第４図は本考案のガーゼホルダー１を複数積
み重ねたところの一部拡大図を示す。

ホルダー本体２は、例えばポリプロピレン、ポ
リカーボネート、ポリスチレン等の合成樹脂また
は、ポリスチレン、塩化ビニル、ポリウレタン、
ポリエチレン等の発泡樹脂、またはステンレス等
の金属から成形されており、該ホルダー本体２の
中央部には複数のガーゼ穴３が設けられている。

該ガーゼ穴３は縦２〜４cm、横２〜３cm、深さ
２〜４cmの大きさに形成されている。

該ホルダー本体２にはガーゼホルダー１を積み
重ねるために差し込み部４が形成されており、こ
の差し込み部４には突部４ａと溝部４ｂが形成さ
れている。

次に本考案の使用方法を説明する。

ガーゼホルダー１のホルダー本体２に設けらす
る。

ガーゼ穴３にガーゼを１枚づつセツトしてい
き、すべてのガーゼ穴３にガーゼをセツトし終つ
たら、第４図に示すようにガーゼホルダー１ａの
突部４ａとガーゼホルダー１ｂの溝部４ｂを嵌合
することによりガーゼがセツトされたままガーゼ
ホルダー１ａと１ｂを積み重ねる。

ガーゼを使用する際は、ホルダー本体２のガー
ゼ穴３に１枚づつセツトされたガーゼをピンセツ
トで取り出して使用する。

第４図に示すように、ガーゼホルダー１ａにセ
ツトされていたガーゼがなくなり次第ガーゼホル
ダー１ａを取り除き次のガーゼホルダーにセツト
されているガーゼを使用する。

手術中、もしくは手術後、使用したガーゼの枚
数を調べるときは空になつたガーゼ穴３を数えれ
ば良く、その調べた数と使用済みのガーゼの枚数
を比べることによつて患者の体内へガーゼを残し
ていないか確認することができる。また、前記ガ
ーゼ穴３は、10〜18cm³の容積に形成されているの
で、患者の出血量を換算することができる。

第２の考案 第５図は本考案のガーゼホルダー５の概略図、
第６図は本考案のガーゼホルダー５の右側面図を
示す。

ホルダー本体６とガーゼ穴７は第１の考案と同
じだが、本体６の上端部に環状突部８ａと下端部
に環状溝部８ｂが形成されている。使用方法はほ
とんど第１の考案と同じであるが、ガーゼホルダ
ー５を積み重ねる際には第７図のようにガーゼホ
ルダー５ｂの環状突部８ａをガーゼホルダー５ａ
の環状溝部８ｂに嵌合させることによりガーゼの
入つたガーゼホルダーを積み重ねることができ
る。

このガーゼホルダー５は第１の考案のガーゼホ
ルダー１よりも容易に成形することができ、なお
かつ費用がかからない。

第３の考案 第８図は、本考案のガーゼホルダー９の概略
図、第９図は本考案のガーゼホルダー９の右側面
図を示す。

本考案のホルダー本体１０と、ガーゼ穴１１も
第１の考案と同じだが、ガーゼ穴１１の底部に突
部１３とホルダー本体１０の端部に嵌合孔１２が
形成されている。

使用方法は、ほとんど第１の考案と同じである
が、複数のガーゼホルダー９ａ，９ｂ，９ｃを積
み重ねる際には、第１０図のようにガーゼホルダ
ー本体１０ｂ，１０ｃに形成された嵌合孔１２
ｂ，１２ｃにガーゼ穴１１ａ，１１ｂの底部先端
に設けられた突部１３ａ，１３ｂをそれぞれ嵌合
させることによりガーゼの入つたガーゼホルダー
９ａ，９ｂ，９ｃを積み重ねることができる。

このガーゼホルダー９も第２の考案のように簡
単にしかも安価で形成することができる。

［効果］ 以上説明したように本考案は、ガーゼを１枚
ずつ入れるガーゼ穴を設けることによつて、任意
の枚数をピンセツトにより容易に取り出すことが
でき、使用したガーゼの枚数を数えることができ
るため、手術中患者の体内にガーゼを残すことが
ない。ガーゼをセツトしたまま積み重ねること
ができるのでかさばることがない。使用後のガ
ーゼを回収し、患者の出血量を換算することがで
きる。

等の効果を有する優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１の考案のガーゼホルダー１の概略
図、第２図は本考案のガーゼホルダー１の右側面
図、第３図は本考案のガーゼホルダー１のＡ−Ａ
断面図、第４図はガーゼホルダー１ａとガーゼホ
ルダー１ｂを積み重ねる際の概略図、第５図は第
２の考案のガーゼホルダー５の概略図、第６図は
本考案のガーゼホルダー５の右側面図、第７図は
ガーゼホルダー５ａとガーゼホルダー５ｂを重ね
合せる際の概略図、第８図は第３の考案のガーゼ
ホルダー９の概略図、第９図は本考案のガーゼホ
ルダー９の右側面図、第１０図はガーゼホルダー
９ａと９ｂと９ｃを積み重ねる際の概略図を示
す。 図中、１と５と９はガーゼホルダー、２と６と
１０はホルダー本体、３と７と１１はガーゼ穴、
４と８は差し込み部、８ａは環状突起部、８ｂは
環状溝部、１２は嵌合孔、１３は突部を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 手術中に使用されるガーゼを収納するガーゼ
   ホルダーであつて、合成樹脂からなるホルダー
   本体にガーゼを収納する縦２〜４cm、横２〜４
   cm、深さ２〜４cmに形成されたガーゼ穴と突部
   及び溝部が形成された差し込み部とから構成さ
   れていることを特徴とするガーゼホルダー。 (2) 手術中に使用されるガーゼを収納するガーゼ
   ホルダーであつて、合成樹脂からなるホルダー
   本体にガーゼを収納する縦２〜４cm、横２〜４
   cm、深さ２〜４cmに形成されたガーゼ穴と本体
   上端部に形成された環状突部と本体下端部に形
   成された環状溝部から構成されていることを特
   徴とするガーゼホルダー。 (3) 手術中に使用されるガーゼを収納するガーゼ
   ホルダーであつて、合成樹脂からなるホルダー
   本体にガーゼを収納する縦２〜４cm、横２〜４
   cm、深さ２〜４cmに形成されたガーゼ穴と、該
   ガーゼ穴底部先端に形成された突部とホルダー
   本体端部に形成された嵌合孔とから構成されて
   いることを特徴とするガーゼホルダー。