JPH0445758Y2

JPH0445758Y2 -

Info

Publication number: JPH0445758Y2
Application number: JP1986088082U
Authority: JP
Priority date: 1986-06-09
Filing date: 1986-06-09
Publication date: 1992-10-27
Also published as: JPS62200395U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、合成樹脂の軟質発泡体を任意の形状
に形成した玩具に関する。

［従来技術およびその問題点］合成樹脂の軟質発泡体（特にスポンジ状のも
の）を動物、植物、果物等の任意の形状に形成し
た玩具が知られている。

この玩具は、軟質発泡体が任意の形状に形成し
易いこと、安価であること、柔かくて安全である
こと等により、幼児向けの水遊び用の玩具として
好ましいものである。

しかしながら、その構成部分のほとんどが空気
で占められているため、嵩張り、包装のコストお
よび運搬のコストが高くなる。また、販売用に展
示する場合には、広い展示用スペースが必要であ
る。

しかも、外形によつて注意を引きつけるべきも
のであるため、その形状に新規な点がなければ、
幼児の興味をひく力に乏しく、需要も増えない。

本考案者は、合成樹脂の軟質発泡体からなる玩
具の前述の欠点を解決するために鋭意研究した結
果、合成樹脂の軟質発泡体と水溶性のカプセルと
を組合せることにより上記欠点が解消されること
を見出し、本考案を完成するに至つた。

［問題点を解決するための手段］本考案は、水溶性のカプセルに合成樹脂の軟質
発泡体が圧縮挿入され、該軟質発泡体の一部に固
定された重りが前記カプセルの開口縁に嵌合され
てなることを特徴とする玩具を提供するものであ
る。

また、本考案の一実施態様としては、前記軟質
発泡体が、球、動物、植物、果物等の形状に形成
されてなる玩具がある。

さらに、他の実施態様としては、前記カプセル
が、任意の形状に形成されてなる玩具がある。

［作用］本考案においては、カプセルが水溶性であるた
め、本考案の玩具を水中に投入すれば、カプセル
が溶けて内容物が外に出る。内容物である合成樹
脂の軟質発泡体は圧縮して挿入されているため、
カプセルが溶けるとはじけるようにして飛び出
し、しかも、飛び出すと同時に膨張して挿入前の
形状に復元する。そして、軟質発泡体の一部には
重りが固定されているので、水中（または水上）
において重りが下となるように、復元した軟質発
泡体の姿勢に特定の方向性を持たせることができ
る。

また、前記軟質発泡体が、球、動物、植物、果
物等の形状に形成されていれば、飛び出した軟質
発泡体がこれらの形状に復元する。

さらに、前記カプセルが、任意の形状に形成さ
れていれば、その形状により区別できる。

［実施例］次に、実施例により本考案を詳細に説明する。

第１図において、２は丸底円筒状のカプセルで
あり、これは第２図に示す細長い釣り鐘状のカプ
セル片４と半球状の重りである台座１２とを嵌合
して形成されている。この台座１２の周縁には、
係合段部１３が設けられており、釣り鐘状のカプ
セル片４の開口縁８と嵌合可能である。これらの
開口縁と周縁とを嵌合するだけでも、摩擦により
カプセル片４と台座１２の分離が防止される。さ
らに強度が必要な場合には、テープもしくは接着
剤等により接合してもよい。

このカプセル片４はゼラチン、澱粉等の天然化
合物またはポリビニルアルコール（PVA）等の
水溶性ポリマーから形成されており、冷水、温水
中に投入されるとすみやかに溶解する。

１１は、軟質ウレタンフオーム、軟質塩ビフオ
ーム、ポリエチレンフオーム等の軟質発泡体を抜
刃で打抜き加工してペンギンを表わす形状に形成
したものである。このペンギンの足裏にあたる部
分に、水に不溶なプラスチツクからなる半球状の
台座１２が取付けられている。この軟質発泡体１
１を道具を用いて圧縮しながら、カプセル片４の
中に挿入し、台座１２とカプセル片４とを嵌合す
ることにより、本実施例の玩具が形成される。

この玩具１を水中に投入すれば、カプセル片４
が溶け、圧縮されて挿入されている軟質発泡体１
１が飛び出す。この軟質発泡体１１は、飛び出す
と同時に膨張して挿入前の形状に復元するため、
水の中にペンギンの形状の軟質発泡体１１が現わ
れる。この軟質発泡体１１には、上述したように
水不溶性のプラスチツクからなる台座１２が取付
けられており、この台座１２が重心となるため、
台座１２の水不溶性プラスチツクの比重が１より
小さければ、軟質発泡体のペンギンは、水の上に
立つているような状態になる。

軟質発泡体１１は、幼児の好むような球、動
物、植物（花等を含む）、果物等の形状に形成す
ることが好ましい。打ち抜き加工ではそのような
形状を立体的に表わすことが容易でない場合に
は、金型を用いて成形してもよいし、軟質発泡体
で形成した各部分を接着剤等で結合して動物等の
形状を表わすようにしてもよい。

なお、カプセル片４の厚さとしては、圧縮収納
された内容物の復元力によつても変形しないだけ
の強度を有しながらも、水中に投入した際にすみ
やかに溶解する程度が好ましい。具体的には、カ
プセル片の材質、玩具を使用する水温等によつて
異なるが、0.5mm位が適当であろう。

第３図および第４図は、それぞれ他の実施例を
示すものであり、カプセル２をだるま形またはロ
ケツト形に形成してなる。

これ以外にもカプセルを任意の形状に形成する
ことが可能であり、カプセルの形状自体のおもし
ろさを楽しむことができる。また、このカプセル
の形状と内容物である軟質発泡体の形状とを対応
させれば、カプセルの外観から軟質発泡体の形状
を判断することができる。さらに、例えば、ロケ
ツト形のカプセルから宇宙人の形状をした軟質発
泡体が飛び出したり、船の形状のカプセルから魚
の形状の軟質発泡体が飛び出したりするように、
カプセルの形状と軟質発泡体の形状とに何らかの
関連を持たせることにより、玩具としての意外性
やおもしろさを楽しむことができる。

本考案に用いる軟質発泡体としては、連続気泡
のものが好ましいが、カプセル内への挿入時に、
圧縮の邪魔にならない程度の独立気泡を有するこ
とは構わない。また、軟質発泡体に高吸水性樹脂
を含浸させておけば、カプセルから飛び出した際
に水を吸収して、著しい体積膨張を生じる。

さらに、においの発生する物質を軟質発泡体に
混合することにより、カプセルから飛び出したと
き香りを周囲に発散させることもできる。

本考案の玩具は、プール、海、川等で水遊びを
する際や入浴時の玩具として好ましいものである
が、これ以外にも、例えば、入浴の際には、カプ
セルから飛び出した軟質発泡体に石鹸をつけて体
を洗うこともできる。

なお、本考案に用いるカプセルは、透明、不透
明にかかわらず、どのような着色がなされたもの
であつてもよい。また、カプセルの材質として
は、水溶性かつ人体に無害であれば、上記実施例
以外のどのようなものであつてもよい。

［考案の効果］本考案の玩具は、水中に投入すれば、カプセル
から軟質発泡体が飛び出して膨張し、元も形状に
復元するため、意外性があり、びつくり箱のよう
なおもしろさがある。しかも、軟質発泡体の一部
には重りが固定されているので、水中（または水
上）において重りが下となるように、復元した軟
質発泡体の姿勢に特定の方向性を持たせることが
できる。よつて、単に幼児の興味をひくだけでな
く、大人のレジヤー用品としても幅広く利用でき
る。

また、使用時には軟質発泡体が膨張するが、運
搬、展示、販売の際にはコンパクトなカプセルの
形状となつているため、包装コスト、運搬コスト
等の低減が図れ、また、大きな展示用スペースは
必要でない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の１実施例に係る玩具の斜視
図、第２図は、第１図の玩具の分解斜視図、第３
図は、他の実施例に係る玩具の斜視図、第４図
は、さらに他の実施例に係る玩具の斜視図であ
る。符号の説明、１……玩具、２……カプセル、１
１……軟質発泡体、１２……台座（重り）。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１水溶性のカプセルに合成樹脂の軟質発泡体が
圧縮挿入され、該軟質発泡体の一部に固定され
た重りが前記カプセルの開口縁に嵌合されてな
ることを特徴とする玩具。２前記軟質発泡体が、球、動物、植物、果物等
の形状に形成されてなることを特徴とする実用
新案登録請求の範囲第１項記載の玩具。３前記カプセルが、任意の形状に形成されてな
ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
１項または第２項記載の玩具。