JPH0439630A - 光学素子用分散体及びその製造方法 - Google Patents

光学素子用分散体及びその製造方法

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JPH0439630A
JPH0439630A JP2145357A JP14535790A JPH0439630A JP H0439630 A JPH0439630 A JP H0439630A JP 2145357 A JP2145357 A JP 2145357A JP 14535790 A JP14535790 A JP 14535790A JP H0439630 A JPH0439630 A JP H0439630A
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Yuichi Yoshino
吉野 勇一
Tatsuo Nagai
達夫 永井
Junichi Tsugita
純一 次田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、光弁や表示装置、調光ウィンドー等に用いら
れる光学素子のための分散体及びその製造方法に関する
もので、特に、異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分散
させ、電界を印加してその粒子の配向を変えることによ
り、色変化を生じさせるようにした光学素子のための分
散体及びその製造方法に関するものである。
【従来の技術】
異方性粒子を媒質中に分散させ、これに電界や磁界を印
加して粒子の配向を変えることにより、光の透過率や反
射率等の光学特性を制御するようにしたものについては
、その原理自体は古くから知られている(例えば米国特
許第1、955.923号明細書参照)。 このような原理を用いた光学素子の代表的なものを、添
付図を用いて説明する。 第1図から明らかなように、この光学素子1は、形状的
あるいは光学的に異方性の粒子2を絶縁性の液体媒質3
に分散させた分散体4をセル5内に封入することによっ
て構成されている。そのセル5は、透明板からなる2枚
の電極支持板6.6を小間隔を置いて対向させ、その周
囲をシーリング材7によって密封したもので、各電極支
持板6.6の内面にはそれぞれ膜状の透明電極8.8が
コーティングされている6その電極8.8間には、外部
電源9によって電界が印加されるようになっている。 このように構成された光学素子1においては、電極8,
8間に交流あるいはパルス波の電界を印加すると、分散
体4中の異方性粒子22、・・・の配向が変わり、光の
透過率が変化する。すなわち、媒質3中の粒子2はプラ
スあるいはマイナスの表面電荷をもっており、電界が印
加されていないときには互いの電気的反発力によって分
散を保っているので、光はランダムな方向を向いた多数
の粒子2,2.・・・によって吸収あるいは散乱され、
光学素子1は不透明となっているが、電界が印加される
と、粒子2はその電界と平行な方向、すなわちセル5の
厚さ方向に配向し、光が通りやすくなるので、光学素子
1は透明となる。 したがって、この光学素子1を用いれば、光弁や各種の
表示装置、あるいは調光ウィンドー等を得ることができ
る。その場合、粒子2あるいは媒質3に着色しておけば
、種々の色調のものを得ることができる。 ところで、このように粒子の配向変化によって光学特性
を制御する光学素子においては、その分散体として、電
界の印加によって配向が変化し色調が変わる粒子を、媒
質中に分散させたものを用いる必要がある。そのような
粒子の材料として従来知られている主なものは、ヘラバ
サイトや過ヨウ化硫酸シンコニジンのような有機結晶、
アルミニウムのような金属、雲母のような鉱物結晶、酸
化チタンや酸化タングステンのような無機酸化物などで
ある。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような光学素子の場合には、色調の
変化が異方性粒子の光学的性質に依存するので、従来の
ような材料の粒子を分散させた分散体を用いるものでは
、その色調が真珠色か青色系統に限られることになる。 すなわち、アルミニウムや雲母、酸化チタンの粒子を媒
質中に分散させたものの場合には、光の散乱が粒子の配
向によって変化することを利用するので、電界が印加さ
れているときには透明、されていないときには真珠色と
なる。この場合、散乱は粒子の屈折率が大きいほど強く
なるので、粒子の表面に酸化チタンをコーティングして
光制御性能を高めるということも提案されている(米国
特許箱3.257.903号明細書参照)が、そのよう
にしても色調は変わらない。また、ヘラバサイトや過ヨ
ウ化硫酸シンコニジンは青色あるいは青紫色を呈するの
で、その粒子を分散させた分散体では、電界を印加した
状態で透明、しない状態で青色系統の色調となる。 このように、粒子の配向を変化させることによって光学
特性を制御する光学素子の場合には、その色調変化が粒
子の光学特性によって定められるので、望みの色が得ら
れるようにするためには、その色に合った色調の異方性
粒子を用いることが必要となる。その場合、その粒子に
は、色調以外にも、形状の異方性、比重、化学的安定性
、分散安定性などの種々の機能が求められる。そのよう
な機能をすべて満足する粒子を見付けることは極めて難
しい。そのために、従来の光学素子においては、望みの
色が得られないという問題があった。 なお、−見類似しているか異なる原理に基つく光学素子
として、電気泳動を利用したものがある。その場合には
、直流の電界が印加され、粒子が泳動によって移動して
電極面に集まることにより、素子の色調が変えられる。 このような光学素子においても、種々の色調の粒子が用
いられるようにすることが望まれている。 本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、各種の色調を呈する光学素子とするこ
とのできる光学素子用分散体を提供することである。 また、本発明の他の目的は、そのような分散体を容易に
得ることのできる製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明では、ゲストとして
無機又は有機のイオン、原子、分子、あるいは染料を結
晶中に取り込むことにより着色あるいは変色するホスト
結晶と呼ばれる1群の結晶に着目し、その結晶の異方性
着色粒子を媒質中に分散させることによって、光学素子
用分散体を構成するようにしている。その粒子は、層状
結晶を粉砕し、所定範囲のサイズの異方性粒子を分別す
ることによって、あるいはホスト結晶の微細な粒子を連
結して所定範囲の長さのチェーン状粒子に形成すること
によって、また、層状結晶の繊維を所定範囲の長さに裁
断することによって、得られるものである。 粘土鉱物やグラファイト、カルコゲン化合物などには、
単位結晶層が積層された層状結晶構造をなしているもの
がある。このような層状結晶の場合には、結晶層間の結
合力は比較的弱く、層間距離もかなりの程度伸縮できる
ので、結晶構造を破壊することなく層間に種々のイオン
や分子を挿入することができる。このような結晶がホス
ト結晶と呼ばれ、挿入されるイオンや分子がゲストと呼
ばれている。ホスト結晶は必ずしも層状構造を有する結
晶とは限らず、結晶内のゲストの入る位置、すなわちサ
イトが3次元的なネットワークを組んでいるものもある
。例えばゼオライトや酸化タングステンはその代表的な
ものである。 本発明においては、ホスト結晶として、モンモリロナイ
ト、バイデライト、バイデライトなどの粘土鉱物結晶、
FeoC℃、vOCρ、TiOCl2などの金属オキシ
ハロゲン化物、硫化チタン、硫化モリブデンなどのカル
コゲン化物、燐酸ジルコニウム、酸化タングステンなど
が用いられるが、これらに限られることはなく、ゲスト
を収容し得るサイトを有するホスト結晶であればよい0
例えばゲストとして無機イオンを用いる場合には、ホス
ト結晶として、酸化イリジウム、酸化モリブデン、酸化
バナジウム、β−ZrNC12などの無機エレクトロク
ロミック結晶として知られている1群の結晶、グラファ
イト、ゼオライトなども用いることができる。ゲストと
して染料を用いる場合には、中でも多種の染料を、しか
も多量に吸収するモンモリロナイトが最も好ましい。 このようなホスト結晶のうち、長軸の長さが0.1〜1
0ミクロン、望ましくは0.3〜1ミクロンで、アスペ
クト比が2以上、望ましくは7以上のサイズの異方性粒
子が、本発明の分散体に利用される。 ゲストとして用いられる無機イオンは、水素イオン、リ
チウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等で
ある。有機分子としてはアミン、ピリジン、アミノ酸な
どがある。イオンの種類を変えてもホスト結晶の色調に
はあまり大きな変化は生じないので、用いるイオンは結
晶が許容する範囲で適宜選ばれる。また、ゲストとして
用いられる染料には、カチオン染料やアニオン染料があ
る。染料の種類は、光学素子に求められる色調に応じて
適宜選ばれる。 このようなゲストを取り込んだホスト結晶の異方性着色
粒子を媒質に分散させた分散体が本発明の分散体となる
。その場合、異なる色に着色された2種以上の粒子を混
合して分散させるようにすることもできる。また、媒質
にあらかじめ染料を加えて着色しておいてもよい。 媒質としては、シリコンオイルやフッ素系高分子オイル
などの絶縁性オイルが用いられる。 その場合、比重や粘性の異なる複数種類の媒質を混合し
て用いるようにしてもよく、また、界面活性剤が添加さ
れることもある。 粒子が導電性物質からなる場合には、その表面に絶縁性
のコーティングを施すことが望ましい。また、着消色の
コントラストを高めるために、粒子の表面に金属あるい
は金属酸化物のコーティングを施すこともできる。 次に、本発明による分散体を製造する方法について、よ
り具体的に説明する。 ホスト結晶の異方性粒子を得る方法はいくつかある。 例えばモンモリロナイトは天然の粘土の中に含まれてい
る結晶であるから、その異方性粒子を得るには、粘土鉱
物結晶を精製し、分別して所定範囲のサイズのものを選
べばよい。しかしながら、純度や形状制御の点からすれ
ば、結晶を人工合成するのが望ましい。 そのようなホスト結晶の合成方法にもいくつかある。例
えば、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、炭酸塩などの金属塩や
金属ハロゲン化物を適正な割合で混合して、酸素を含む
雰囲気下で焼結することによって、結晶を得ることがで
きる。また、これらの金属塩やハロゲン化物を水酸化ナ
トリウムに溶解させて、水熱合成によって結晶を作るこ
ともできる。更に、金属酸化物の微粒子を混合して、高
温で焼結することによってもホスト結晶を得ることがで
きる。そのほか、合成雲母のように溶融凝固法によって
作製することができるものもある。 このようにして得られた大きな結晶をボールミル等によ
って機械的に粉砕する。層状構造をもつ結晶は層間の結
合力がその他の結晶面に比べて著しく小さいので、機械
的な粉砕によって板状、片状、あるいは棒状の粒子とな
る。そこで、粉砕によって得られた粒子を分別して、適
正なサイズのものを選ぶ。例えば゛モンモリロナイトは
、粉砕によってアスペクト比力月0以上で厚さが0,0
2〜0.2ミクロンの片状粒子を比較的容易に得ること
ができる。 しかしながら、このような機械的粉砕では、モンモリロ
ナイトやバーミュライトなどの層状結晶を除けば、一般
にはアスペクト比が5以上の粒子を得ることが難しい、
そこで、そのような場合には、ホスト結晶の微粒子をチ
ェーン状に連結させることによって実質的に針状粒子と
みなすことができるものを形成する。ただし、本発明の
分散体が用いられる光学素子の機能からして、その粒子
は必ずしも線条である必要はなく、2次元的な広がりを
もつものであってもよい。 このようなチェーン状の粒子を作るためには、液相法の
1種である共沈法や水熱合成法、あるいは気相合成法を
用いることができる。例えば、金属酸化物や金属塩を混
合して仮焼し、−旦機械的に粉砕した後、比較的低温で
焼結すると、粒子が不均一に凝集して焼結された低密度
の焼結体が得られる。このような状態は焼結固体を作製
する場合には好ましくないが、これを再び粉砕して分別
すると、数個以上の粒子が連結したチェーンを得ること
ができる。また、金属塩でヒドロキシカルボン酸をキレ
ートし、クエン酸などの有機酸とエチレンなどの高分子
との混合溶液の中で攪拌しながら加熱して沈殿させ、得
られた沈殿物を同様に仮焼、粉砕、焼結、粉砕すること
によっても、微粒子のチェーンを作製することができる
。更に、ホスト結晶が酸化タングステンや硫化チタンの
ような酸化物や硫化物などの単純な化合物である場合に
は、ガス中蒸発法などの気相反応によっても容易にチェ
ーンを作ることができ、それによってアスペクト比カ月
0以上の粒子を得ることができる。 このようにして得られたチェーン状粒子を遠心分離ある
いは沈降法などの手段で分別し、o、t−ioミクロン
、望ましくは0.3〜1ミクロンの長さのものを収集す
る。機械的粉砕では異方性粒子を得ることが難しい3次
元構造のホスト結晶に対してはこの方法が適している。 そのほか、ホスト結晶の繊維によって異方性粒子を形成
することもできる。例えばグラファイトウィスカーは、
カーボン繊維を2800℃以上の高温で熱処理すること
によって作ることができる。そして、それを所定範囲の
長さに裁断すれば、本発明の分散体に用いることのでき
る繊維状の異方性粒子となる。 次いで、このようにして得られたホスト結晶の異方性粒
子にゲストを挿入する。結晶のサイトに挿入することの
できるゲストの種類及び量は、主としてゲストの電荷及
びサイズによって変化するが、かなりの自由度がある。 また、ゲストは、周囲の媒体中のイオンと入れ代わる、
いわゆるイオン交換を行うことも知られている。したが
って、その方法にもいくつかある。 例えば、グラファイトの場合は、カリウム蒸気に接触さ
せれば、その層間にカリウムが入り込む。また、酸化モ
リブデンや酸化タングステンの場合は、粒子を遠心分離
器で沈殿させ、これを電極に乗せて酸やリチウム系電解
液の中で電解還元すれば、水素イオンやリチウムイオン
を挿入することができる。モンモリロナイトやβ−7r
NCf2は、酸洗した後に電解質溶液に浸すと、カチオ
ンが層間に吸収される。モンモリロナイトをカチオン染
料で着色する方法は、特公昭50−8462号公報に示
されている。また、アニオン染料で着色する方法も、特
開昭63−90573号公報に示されている。これらの
方法のうち、ホスト結晶の性質に応じて適切なものを選
択すればよい。 着色された粒子がクラスタ状の塊となっている場合には
、これを濾別して、水洗、乾燥した後、機械的に、ある
いは超音波で粉砕したり、分散媒体中で攪拌、あるいは
超音波振動を与えたりして、再び粒子とする。 以上に述べた方法は、ホスト結晶を所定範囲のサイズと
した後に着色する方法であるが、着色した後に所望の粒
子サイズを得るようにすることもできる。例えば、粉砕
によって所望のサイズの粒子を得る場合には、まず、大
きな結晶を着色に都合のよい大きさにまで粉砕し、これ
に着色した後、更に細かく粉砕することによって所定範
囲の粒子サイズとするようなこともできる。また、層状
結晶の繊維から異方性着色粒子を得る場合には、あらか
じめ、その繊維を構成するホスト結晶にゲストを吸収さ
せて着色繊維としておき、その着色繊維を所定範囲の長
さに裁断するようにしてもよい。 このようにして着色された粒子を、シリコンオイルやフ
ッ素系高分子オイルなどの絶縁性の媒質中に攪拌しなが
ら添加して、均一に分散させる0分散を均一にするため
には、粒子の比重と媒質の比重とのバランスを取ったり
、媒質の粘性を適正化したりする必要があるが、そのた
めには、比重や粘性の異なるオイルを混合して用いるこ
とができる0分散をより好ましいものとするために、分
散剤として界面活性剤を加えることもできる。界面活性
剤としては高分子系の活性剤が効果的であり、中でも親
水性のモノマーと疎水性モノマーとのグラフト重合体又
はブロック重合体が望ましい。 電界に対する応答性の速い光学素子を得るためには、媒
質は粘性の低い方が有利であるが、素子の製作技術から
すると、塗布可能な程度に粘性が高い方がよい。これを
両立させるためには、低粘度の第1媒質に粒子を分散さ
せたものを、高粘度の第2媒質に攪拌混合して分散させ
るようにすればよい。その場合には、例えばへロカーボ
ンブロダクッ社製のへロカーボンオイル#0.8/10
0を第1媒質とし、#11/4又は#11/21を第2
媒質として使用することができる。また、第1媒質とし
てシリコンオイルを使用し、ポリエチレングリコールと
へキサメチレンジイソシアネートとの混合液に触媒を用
いて強く攪拌しながら添加して、エマルジョンが形成さ
れた時点で加熱するようにしてもよい。そのようにする
と、エチレングリコールとへキサメチレンジイソシアネ
ートとが重合反応により固化する。すなわち、その重合
体が第2媒質となる。このような重合反応は、分散体を
光学素子のセル内に封入した後に起こさせることもでき
る。 更に、第1の媒質に分散させた分散体をマイクロカプセ
ル化して第2の媒質中に分散させることも可能である。 マイクロカプセル化する方法としては公知の技術を用い
ることができる。 例えばポリビニルアルコールとケイ酸ナトリウムとの混
合水溶液と、へロカーボンオイルイル10.8/100
を第1媒質とする分散体とを、攪拌混合しながら室温で
放置すると、ポリビニルアルコールとケイ酸ナトリウム
との複合体を壁とするマイクロカプセルが形成される。 そこで、そのカプセルを濾別して乾燥させた後、第2媒
質のへロカーボンオイル#11/21に混合する。それ
によって、カプセル化した複合媒質を得ることができる
。 このようにして得られた分散体を光学素子に用いる場合
、媒質中の粒子はプラス又はマイナスの表面電荷を持っ
ているので、電界が印加されていないときには互いの電
気的反発力で分散を保つが、電界が印加されると媒質の
中で運動する。そのために、電極付近の粒子は、電極に
衝突して電荷を失うことがある。そのような状態となる
と、電界の方向が逆転しても、粒子は電極から離脱でき
ずに付着したままとなる。このような傾向は、グラファ
イトや硫化チタン、酸化タングステンなどの導電性物質
の粒子の場合に、より顕著となる。そのような場合には
、粒子の表面を絶縁性物質でコーティングするとよい。 そのようにすると、電荷の移動が妨げられるようになる
ので、粒子の付着が効果的に防止される。その場合の容
易に利用できる絶縁性物質としてはポリマーがあるが、
これに限らない。ポリマーを粒子の表面にコーティング
する方法としては、マイクロカプセルの手法を利用する
ことができる。その1例として、特開昭62−1834
39号公報に示されているようなエチレン系コポリマー
によるコーティング法がある。 表面にコーティングが施された粒子は、その光学的性質
が変化するので、色調も微妙に変化する。したがって、
粒子の光学的性質を改良するために、粒子表面を金属や
金属酸化物などの種々の物質でコーティングすることも
できる。 例えば、粒子の反射率を高めて散乱にょる着消色のコン
トラストを高めるためには、金属膜のコーティングが適
している。そのように粒子表面に金属膜のコーティング
を施すためには、公知の方法を用いることができる1例
えば銀をコーティングする場合には、粒子を硝酸銀の水
溶液に攪拌しながら添加して、光還元によって粒子表面
に銀を析出させる方法を採用することができる。また、
セラミックへの無電解ニッケルメッキの手法をそのまま
応用して、ニッケルを析出させることもできる。 このような粒子表面へのコーティングは、異方性着色粒
子を形成した後、それを媒質に分散させる前に行う。
【作用】
ホスト結晶は、その中に含まねるゲストによって光学的
性質が大きく変化し、色調もかなり変化する。例えば、
カリウムをゲストとして含むグラファイトは、その濃度
によって黄金色、青色、黒色を呈する。また、酸化タン
グステンに水素イオンやリチウムイオンをゲストとして
挿入すると、透明から青色に着色する。そのほか、酸化
イリジウムに水素イオンを挿入すると、暗青色から無色
に変化し、酸化モリブデンに水素イオンを挿入すると、
淡黄色から青色、更に褐色へと変化する。また、酸化バ
ナジウムに水素イオンを挿入すると、黄色から緑色、更
に青色に変化する。β−ZrNCβにリチウムイオンを
挿入すると、淡黄緑色から黒色に変色する。 これらは無機エレクトロクロミック結晶として知られて
いる1群の結晶である。その多くは遷移金属酸化物であ
るので、挿入するイオンの種類を変えても、色調にはあ
まり大きな変化は生じない。例えば酸化タングステンの
場合には、上述のようにゲストが水素イオンであっても
リチウムイオンであっても同じ青色を呈する。したがっ
て、イオンの種類は、結晶が許容する範囲で、ある程度
自由に選択することができる。一般には、水素イオン、
リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンの
順で挿入しやすい。 無機イオンを挿入することのできる層状結晶は、上述の
ようなエレクトロクロミック結晶には限らない。本発明
による分散体の場合には、結晶内のゲストの出し入れは
行われず、コントラストは粒子の配向によって達成され
るので、イオン半径が大きいために結晶構造が歪むこと
になっても、また、着消色時のコントラストが低くても
、粒子として望ましい色調を有してさえいれば使用する
ことができる。 濃い色調を得るためには、ゲストの濃度を高くする必要
がある。小さいゲストであれば、結晶構造を破壊するこ
となく高濃度で挿入することができるので、分子や有機
イオンよりは無機イオンの方が望ましい。しかしながら
、ゲストが入るサイトの大きい結晶であれば、アニオン
染料やカチオン染料の有機イオンのように一般にサイズ
の大きいゲストであっても、高濃度で挿入することがで
きる。 例えば、粘土鉱物の1種であるモンモリロナイトは、カ
チオン染料のローダミンによって赤色に、オーラミンに
よって黄色に、クリスタルバイオレットによって紫色に
、シアニンによって青色に、それぞれ着色することがで
きる。 ただし、染料で着色する場合とその他の場合とでは発色
の機構は異なっているものと考えられる。つまり、染料
で着色した場合には染料そのものが発色の原因となるが
、他の場合には、イオンや原子、分子をゲストとして結
晶中に取り込むことによって結晶内の金属原子の電子の
エネルギ状態に変化を来たすことが発色の原因となる。 このようにして、種々の色調を有する着色粒子が得られ
る。 このように着色されたホスト結晶の、長軸の長さが0.
1〜10ミクロン、アスペクト比が2以上のサイズの異
方性粒子は、媒質中に分散させると、電界によって配向
が変わり、光学特性が変化する。粒子が可視光の波長に
比較して著しく小さいと、光が吸収されなくなるので、
光制御が不可能となる。また、長さが0則ミクロン以下
の結晶を作ることは技術的に難しい。逆に、粒子の大き
さめ月0ミクロンを超えるようになると、媒質中に安定
して分散させることが難しくなる。しかも、電界に対す
る応答性が低下するために、光学素子として必要な性能
を得ることができなくなる。更に、アスペクト比が2以
下の粒子では、色変化のコントラストが低くなるので、
実用的な光学素子とすることができない。したがって、
粒子のサイズは上述の範囲にあることが望ましい。より
好ましくは、長軸の長さが0.3〜1ミクロン、アスペ
クト比が7以上の粒子である。 このような着色粒子を媒質中に均一に分散させた分散体
を、第1図で説明したようなセル内に注入して、交流電
圧を印加すると、粒子がもつ着色状態から透明に変化す
る。媒質にあらかじめ着色しておくと、オフ状態では媒
質の色と粒子の色とが混じり合った色を呈するが、オン
状態では媒質の色を呈するようになる。また、異なる色
に着色された粒子を混合して分散させると、その混合色
を呈する光学素子となる。
【実施例】
以下、本発明の詳細な説明する。 (実施例1) チタンと硫黄の粉末を石英チューブに真空封入して、9
00〜1200℃の温度で加熱焼結することにより、硫
化チタンの結晶を合成した。その結晶は金色を呈してい
た。この結晶をボールミルによって機械的に粉砕したと
ころ、板状や片状の異方性粒子が得られた。そこで、そ
の粒子を水に分散させ、遠心分離器により分級して、0
.3〜0.5ミクロンのサイズの片状粒子を収集した。 その粒子のアスペクト比は3〜5であった。 次いで、その粒子を、ヘキサンに溶解させたノルマルブ
チルリチウム液の中で40℃に加熱した。すると、リチ
ウムイオンが結晶層間に入り、その粒子は褐色に変色し
た。変色がそれ以上進行しない時点まで達したところで
、結晶を捕集して、有機溶媒で洗浄し、同じく有機溶媒
中に保存した。得られた粒子はクラスタ状の塊となって
いたので、これを濾別して、水洗、乾燥の後に機械的に
粉砕し、再び粒子とした。 このようにして得られた粒子を、シリコンオイル中に攪
拌しながら添加し、均一に分散させた。分散をよくする
ために、親水性千ツマ−と疎水性モノマーとのグラフト
重合体からなる界面活性剤を混合した。 この分散体を第1図のようなセル内に注入し、スイッチ
を介して商用電源から100Vの交流電圧を印加した。 その光学素子は、電界を印加していないときには褐色、
電界を印加したときには透明となった。ただし、この場
合には、多少ながら電極面への粒子の凝集が見られた。 (実施例2) タングステンを通常の真空蒸着よりは酸素圧の高い雰囲
気下に置き、気相反応を強制的に起こさせることによっ
て、酸化タングステンの微粒子が凝集したチェーンを形
成した。得られたチェーンを遠心分離器により分級して
、0.1〜10ミクロンの長さのものを選別した。この
チェーンを電極に固定し、対向電極を正極として、希塩
酸中で通電した。すると、そのチェーン状粒子は、結晶
層間に水素イオンを取り込んで、透明に近い淡黄色から
青色に変色した。 そこで、すべての粒子が青色に変色したところで通電を
止め、粒子を集めて水洗し、乾燥させた。 このようにして得られたチェーン状粒子の表面にエチレ
ン系コポリマーのコーティングを施し、その粒子を実施
例1と同様の媒質に分散させて、同様のセル内に注入し
て交流電圧を印加した。 この場合には、光学素子はオフ状態で青色、オン状態で
透明を呈した。しかも、粒子の凝集は見られなかった。 (実施例3) タングステンを電極として酸素雰囲気中でアーク放電さ
せ、酸化タングステンの微粒子からなるチェーンを形成
した。そして、そのチェーン状粒子を実施例2と同様に
分級し、ヘキサイに溶解させたノルマルブチルリチウム
液中で40℃に加熱した。この場合には、結晶層間には
リチウムイオンが取り込まれたが、粒子の色は実施例2
の場合と同様であった。 この粒子をへロカーボンオイル#0.8/100に分散
させ、その分散体を更にへロカーボンオイル#11/4
に分散させた。そして、その分散体を、透明電極膜をコ
ーティングした2枚のガラス板に塗布し、第1図のよう
な光学素子を作製した。 この場合にも、実施例2と同様の結果が得られた。 (実施例4) 常法によりカーボン繊維を製作した後、2800℃以上
の高温で熱処理し、グラファイトウィスカーを得た。そ
して、それを機械的に裁断して、長さ0.1〜10ミク
ロンの繊維とした。 この繊維をカリウム粉末とともに真空封入して、カリウ
ムの融点以上の高温で加熱し、カリウムの蒸気を繊維に
接触させた。グラファイトの層間にカリウムが侵入する
につれて、繊維状粒子の色は青色、次いで金色に変化し
た。。 すべての粒子が金色となったところで加熱を止め、粒子
を取り出した。その粒子をしばらく空気中にさらして、
表面に付着しているカリウムを水酸化カリウム及び炭酸
カリウムに変えた後、それらを水に溶かし去って過剰の
カリウムを除去した。 こうして得られた繊維状粒子を実施例1と同様の媒質に
分散させ、セル内に注入して同様の実験を行った。この
場合には、光学素子はオフの状態で金色を呈し、オンの
状態で透明となった。 (実施例5) β−ZrNCβの粒子をノルマルブチルリチウムのヘキ
サン溶液に浸したところ、淡黄緑色から黒色に変色した
。望みの色が得られる条件で粒子を引き上げ、水洗、乾
燥させた後、実施例1と同様の媒質に分散させた。この
場合、その媒質にはシアニンを加え、青色に着色してお
いた。 この着色媒質に着色粒子を分散させた分散体を用いて同
様の光学素子を形成したところ、オフ状態ではそれらの
混合色を呈し、オン状態では媒質の青色を呈する光学素
子が得られた。 (実施例6) モンモリロナイトを主成分とする酸性白土を2%の苛性
ソーダ溶液で洗浄し、次いで2%の塩酸で洗浄して不純
物を除去し、水素イオン化したモンモリロナイトを得た
。そして、その結晶をボールミルで機械的に粉砕して、
板状及び片状の異方性粒子を得た。この粒子を水に分散
させ、濾別により分級して、0.3〜0.5ミクロンの
片状粒子を収集した。その粒子のアスペクト比は7〜1
0であった。 このようにして得られた粒子を0.5%の塩酸で洗浄し
、活性化させてから水洗した。そして、その粒子を、カ
チオン染料の1種であるメチレンブルーな溶かした、ク
エン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとの混合液からな
るpH6の緩衝液に攪拌しながら加えた。染料がモンモ
リロナイトに吸収されるにつれ、上澄み液が透明になっ
てきたので、更に染料を加えて攪拌を続けた。こうして
、上澄み液の色変化がなくなるまで染料を加え、色変化
がなくなったところで着色を完了した。 この処理後、粒子な濾別して水洗し、乾燥させた。得ら
れた粒子は青色に着色されていた。 この着色粒子を実施例1と同様の媒質に分散させ、その
分散体を用いて同様の実験を行った。この場合には、電
界を印加しない状態で青色、印加した状態で透明となる
光学素子が得られた。 (実施例7) チタンの金属塩でヒドロキシカルボン酸をキレートし、
クエン酸とエチレンとの混合溶液の中で攪拌しながら加
熱して、沈殿させた。得られた沈殿物を仮焼し、−旦ボ
ールミルによって粉砕した後、比較的低温で焼結し、再
び粉砕した。こうして得られた粒子は、チタンオキシハ
ロゲン化物の微粒子が数個以上連結したチェーン状のも
のとなった。 このようにして得られた粒子を2%の塩酸で洗浄し、活
性化してから水洗した。そして、カチオン染料のオーラ
ミンを溶かした水溶液に攪拌しながら加えた。更に、実
施例6と同様に染料を加えて攪拌を続け、上澄み液の色
変化がなくなった時点で着色を完了した。濾別、水洗し
て乾燥させた粒子は黄色に着色されていた。 このチェーン状着色粒子を沈降法によって分別して、0
.1〜10ミクロンのサイズのものを収集した。 この粒子を実施例6で得られた粒子と混合し、同様の媒
質に分散させた。 この混合粒子を分散させた分散体を用いて同様の光学素
子を形成したところ、それらの粒子の混合色である緑色
を呈する光学素子が得られた。 (実施例8) 実施例2と同様にして酸化タングステンのチェーン状粒
子を作製し、分別して0.1〜10ミクロンの長亦の粒
子を得た。その粒子を実施例6あるいは7と同様に活性
化させてから水洗し、カチオン染料のクリスタルバイオ
レットを溶かした水溶液に攪拌しながら加えた。これを
実施例6と同様に処理したところ、紫色に着色されたチ
ェーン状粒子が得られた。 この粒子をへロカーボンオイル#0.8/100に分散
させ、その分散体を、ポリビニルアルコールとケイ酸ナ
トリウムとの混合水溶液に攪拌混合しながら室温で放置
した。その結果、粒子とへロカーボンオイルとを包んだ
マイクロカプセルが得られた。そこで、そのカプセルを
濾別して、乾燥させた後、へロカーボンオイル#11/
21に混合した。 この分散体を用い、実施例3と同様にして光学素子を形
成した。それによって、紫色を呈する光学素子を得るこ
とができた。 (実施例9) 実施例1と同様にして得られた硫化チタンの異方性粒子
を、0.5モル濃度のメチルアミン水溶液に分散させて
攪拌したところ、メチルアミンの分子が硫化チタンの層
間に侵入して、その粒子が褐色に変色した。そこで、そ
の着色粒子を実施例1と同様の媒質に分散させ、その分
散体をセルに封入して光学素子を作成した。 その光学素子は、電界を印加すると透明、印加を止める
と褐色に変化するものとなった。 (実施例10) 実施例6と同様の方法で得られた水素イオン化したモン
モリロナイトを、そのまま 0.5%の塩酸で活性化し
て、メチレンブルーにより着色した。そして、青色に着
色されたモンモリロナイトを濾別し、水洗した後、乾燥
させた。次いで、その着色結晶をボールミルで粉砕し、
微粉化したものを0.5ミクロンメツシュのフィルター
で濾別して、異方性結晶粒子を集めた。この粒子を再び
水洗、乾燥させ、実施例1と同様の媒質に分散させて分
散体を得た。 その分散体を用いた光学素子は、電圧の印加に伴って青
色から透明に変化するものとなった。
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ホス
ト結晶にゲストとして無機又は有機イオン、原子、分子
、あるいは染料を吸収させるようにしているので、各種
の色を呈する粒子を得ることができる。しかも、その結
晶は、粉砕したりチェーン状に形成したりすることによ
って、容易に異方性粒子とすることができる。したがっ
て、それを媒質中に分散させて分散体とし、その分散体
を光学素子に用いることにより、望みの色を呈する光学
素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による分散体が用いられる光学素子の
一例を示す縦断面図であ る。 l・・・光学素子 3・・・媒質 5・・・セル 2・・・異方性粒子 4・・・分散体 8・・・電極 特許出願人  株式会社日本製鋼所 代理人  弁理士 森 下 端 侑

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた分散体
    に電界を印加することにより前記粒子の配向を変えて光
    学特性を制御する光学素子に用いられる分散体であって
    ; 前記異方性粒子が、ゲストとして無機又は有機のイオン
    、原子、あるいは分子を含むホスト結晶からなることを
    特徴とする、 光学素子用分散体。
  2. (2)異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた分散体
    に電界を印加することにより前記粒子の配向を変えて光
    学特性を制御する光学素子に用いられる分散体であって
    ; 前記異方性粒子が、ゲストとして染料を吸収させたホス
    ト結晶からなることを特徴とする、光学素子用分散体。
  3. (3)前記異方性粒子が、前記ホスト結晶の微小粒子を
    チェーン状に連結して形成された針状粒子である、 請求項1又は2記載の光学素子用分散体。
  4. (4)前記異方性粒子が導電性物質からなり、その表面
    に絶縁性コーティングが施されている、請求項1又は2
    記載の光学素子用分散体。
  5. (5)前記異方性粒子の表面に、金属あるいは金属酸化
    物のコーティングが施されている、 請求項1又は2記載の光学素子用分散体。
  6. (6)前記異方性粒子が、長軸の長さが0.1〜10ミ
    クロン、アスペクト比が2以上の粒子である、 請求項1又は2記載の光学素子用分散体。
  7. (7)前記異方性粒子が2種以上、前記媒質中に分散さ
    れている、 請求項1又は2記載の光学素子用分散体。
  8. (8)前記媒質が着色されている、 請求項1又は2記載の光学素子用分散体。
  9. (9)前記媒質が2種以上の絶縁性オイルの混合物であ
    る、 請求項1又は2記載の光学素子用分散体。
  10. (10)前記媒質が、絶縁性オイルと界面活性剤とから
    なる、 請求項1又は2記載の光学素子用分散体。
  11. (11)異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた分散
    体に電界を印加することにより前記粒子の配向を変えて
    光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体の製造
    方法であって; 層状結晶を合成又は精製、分別する工程と、その結晶を
    粉砕する工程と、 得られた粒子を分別して所定範囲のサイズの異方性粒子
    を得る工程と、 その異方性粒子の結晶層間に無機又は有機のイオン、原
    子、分子、あるいは染料を吸収させる工程と、 得られた異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分散させる
    工程と、 からなる、光学素子用分散体の製造方法。
  12. (12)異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた分散
    体に電界を印加することにより前記粒子の配向を変えて
    光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体の製造
    方法であって; 層状結晶を合成又は精製、分別する工程と、その結晶の
    層間に無機又は有機のイオン、原子、分子、あるいは染
    料を吸収させる工程と、得られた着色結晶を粉砕する工
    程と、 その粉砕によって得られた粒子を分別して所定範囲のサ
    イズの異方性着色粒子を得る工程と、 その異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分散させる工程
    と、 からなる、光学素子用分散体の製造方法。
  13. (13)異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた分散
    体に電界を印加することにより前記粒子の配向を変えて
    光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体の製造
    方法であって; ホスト結晶の微小粒子をチェーン状に連結させて針状粒
    子を作る工程と、 得られた粒子を分別して所定範囲の長さの異方性粒子を
    得る工程と、 その異方性粒子を構成するホスト結晶にゲストとして無
    機又は有機のイオン、原子、分子、あるいは染料を吸収
    させる工程と、 得られた異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分散させる
    工程と、 からなる、光学素子用分散体の製造方法。
  14. (14)異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた分散
    体に電界を印加することにより前記粒子の配向を変えて
    光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体の製造
    方法であって; 層状結晶の繊維を作る工程と、 その繊維を所定範囲の長さに裁断して異方性粒子を得る
    工程と、 その異方性粒子を構成するホスト結晶にゲストとして無
    機又は有機のイオン、原子、分子、あるいは染料を吸収
    させる工程と、 得られた異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分散させる
    工程と、 からなる、光学素子用分散体の製造方法。
  15. (15)異方性粒子を絶縁性の媒質中に分散させた分散
    体に電界を印加することにより前記粒子の配向を変えて
    光学特性を制御する光学素子に用いられる分散体の製造
    方法であって; 層状結晶の繊維を作る工程と、 その繊維を構成するホスト結晶にゲストとして無機又は
    有機のイオン、原子、分子、あるいは染料を吸収させる
    工程と、 得られた着色繊維を所定範囲の長さに裁断して異方性着
    色粒子を得る工程と、 その異方性着色粒子を絶縁性の媒質中に分散させる工程
    と、 からなる、光学素子用分散体の製造方法。
  16. (16)前記異方性着色粒子を媒質中に分散させる工程
    において、その粒子をまず第1の媒質に分散させ、次い
    でそれをより粘度の高い第2の媒質に分散させることを
    特徴とする、 請求項11ないし15のいずれか記載の光学素子用分散
    体の製造方法。
  17. (17)前記異方性着色粒子を媒質中に分散させる工程
    において、その粒子をまず第1の媒質に分散させ、次い
    でそれをマイクロカプセル化して第2の媒質中に分散さ
    せることを特徴とする、請求項11ないし15のいずれ
    か記載の光学素子用分散体の製造方法。
  18. (18)前記異方性着色粒子を媒質中に分散させる前に
    、その粒子の表面にコーティングを施すことを特徴とす
    る、 請求項11ないし15のいずれか記載の光学素子用分散
    体の製造方法。
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