JPH0438210Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は、冷蔵庫用冷凍サイクル等に用いられ
るコンプレツサ、特には冷却用のフアン装置を付
設して成るコンプレツサの保護装置に関する。

［考案の技術的背景とその問題点］ 従来より、この種のコンプレツサの保護装置を
備えた冷蔵庫の一例として、実公昭52−2934号公
報に示されたものが知られている。即ち、この公
報に記載されたものは、冷蔵庫本体下部の機械室
内に設置されたコンプレツサをフアン装置により
強制通風冷却することにより、そのコンプレツサ
の温度上昇を抑制するようにしており、また、コ
ンプレツサの過負荷保護のためにオーバーロード
リレー（過負荷保護スイツチ）を備えた構成とな
つている。この場合、上記オーバーロードリレー
は、コンプレツサの通電路に介在された発熱抵抗
体と、この発熱抵抗体の温度が所定値以上となつ
たときにコンプレツサの通電路を開路する常閉接
点とにより構成されており、前記フアン装置は電
源から上記オーバーロードリレーとは無関係に通
電されるように接続されている。従つて、この構
成によれば、コンプレツサモータに所定値以上の
過電流が流れたときに、発熱抵抗体の温度が所定
値以上に上昇して常閉接点が開路され、これに応
じてコンプレツサモータが断電されてその巻線の
保護が行なわれる。ところが、上記従来の構成で
は、オーバーロードリレーの常閉接点が開路して
巻線の保護動作が行なわれたときでも、コンプレ
ツサ冷却用のフアン装置の通電は継続されたまま
になるため、そのフアン装置の運転によりオーバ
ーロードリレーが冷却されてその復帰が早められ
ることになる。このため、コンプレツサモータの
巻線温度が十分に低下しないうちにそのコンプレ
ツサモータに再通電されることになつて、その巻
線温度が比較的高くなるという問題点があり、そ
の巻線の寿命低下ひいては信頼性の低下を招く虞
があつた。また、信頼性を高めるためにはコンプ
レツサモータに耐熱性の高い巻線を使用する必要
があるため、その分コスト高になるという問題点
もあつた。

［考案の目的］ 本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、コンプレツサに冷却用のフアン
装置が付設された構成でありながら、オーバーロ
ードリレーの動作状態からの復帰時間が無用に早
められることがなくて、コンプレツサモータの巻
線温度の上昇及びこれに伴う信頼性の低下を来た
すことがないと共に、コストの低減をも図り得る
コンプレツサの保護装置を提供するにある。

［考案の概要］ 本考案は上記目的を達成するために、冷却用の
フアン装置が付設されたコンプレツサの保護装置
において、コンプレツサモータに流れる負荷電流
により発熱する発熱抵抗体の温度が所定値以上と
なつたときにコンプレツサモータの通電路を開路
するオーバーロードリレーを設けると共に、コン
プレツサ冷却用のフアン装置駆動用モータを電源
に対して、前記オーバーロードリレーの常閉接点
を介して接続する構成としたものであり、これに
よつてコンプレツサモータが過負荷状態になるの
に応じてオーバーロードリレーが動作したときに
そのコンプレツサモータは勿論のことフアン装置
駆動用モータも断電させるようにしたものであ
る。

［考案の実施例］ 以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

図において、１は例えば冷凍サイクル用のコン
プレツサを駆動するためのコンプレツサモータ
で、これには起動用のスタータ２が設けられてい
る。３はコンプレツサにこれを冷却するように付
設されたフアン装置駆動用のフアンモータであ
る。４はオーバーロードリレーで、これは発熱抵
抗体たる傍熱ヒータ５及びこの傍熱ヒータ５から
の熱を受けるように設けられた常閉接点たるバイ
メタルスイツチ６を有し、このバイメタルスイツ
チ６は傍熱ヒータ５の温度が所定値以上となつた
ときに開路するように構成されている。また、７
は冷凍サイクル制御用のコントロールスイツチ
で、これは被冷却空間の温度の高低に応じてオン
オフする。そして、前記コンプレツサモータ１
は、交流電源８かコントロールスイツチ７、傍熱
ヒータ５及びバイメタルスイツチ６を介して通電
されるように接続され、また、フアンモータ３
は、同じく交流電源８からコントロールスイツチ
７及びバイメタルスイツチ６を介して通電される
ように接続されている。

上記構成によれば、被冷却空間の温度が上昇し
てコントロールスイツチ７がオンする毎にコンプ
レツサモータ１及びフアンモータ３に通電され、
以てコンプレツサによる冷凍サイクルの運転か行
なわれる共に、フアン装置によるコンプレツサの
冷却運転が行なわれる。斯様なコンプレツサモー
タ１の通電中において、これに所定値以上の負荷
電流が流れて傍熱ヒータ５の発熱量が増加し、以
てその傍熱ヒータ５の温度が所定値以上に上昇す
ると、バイメタルスイツチ６が開路するためコン
プレツサモータ１及びフアンモータ３が双方共断
電され、これにより、コンプレツサモータ１の過
負荷保護が行なわれる。そして、このときにはフ
アンモータ３も断電されてコンプレツサの冷却運
転が停止されるから、オーバーロードリレー４の
復帰が従来のように無用に早められてしまうこと
がなくなり、以て、コンプレツサモータ１の巻線
温度が十分に低下しないうちにそのコンプレツサ
モータ１に再通電されるようなことがなくなつ
て、その巻線温度の上昇が抑制されるようにな
る。

尚、上記実施例では傍熱ヒータ５及びバイメタ
ルスイツチ６から成るオーバーロードリレー４を
設ける構成としたが、他の構成のオーバーロード
リレーを使用する構成としても良いことは勿論で
ある。

［考案の効果］ 本考案によれば以上の説明によつて明らかなよ
うに、冷却用のフアン装置が付設されたコンプレ
ツサの保護装置において、オーバーロードリレー
の動作状態からの復帰時間が無用に早められるこ
とがなくて、コンプレツサモータの巻線温度の上
昇及びこれに伴う信頼性の低下を来たすことがな
いと共に、コンプレツサモータの巻線として耐熱
性の低いものを使用できてコストの低減をも図り
得るという優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す電気回路図であ
る。 図中、１はコンプレツサモータ、３フアンモー
タ、４はオーバーロードリレー、５は傍熱ヒータ
（発熱抵抗体）、６はバイメタルスイツチ（常閉接
点）、８は交流電源を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷却用のフアン装置が付設されたコンプレツサ
   において、コンプレツサモータの通電路に介在さ
   れてその負荷電流の大小に応じて発熱量が変化す
   る発熱抵抗体及びこの発熱抵抗体の温度が所定値
   以上となつたときに前記コンプレツサモータの通
   電路を開路する常閉接点を有したオーバーロード
   リレーを設け、前記フアン装置駆動用モータを電
   源に対して前記オーバーロードリレーの常閉接点
   を介して接続したことを特徴とするコンプレツサ
   の保護装置。