JPH0437575Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は各種食材を蒸したり煮たりする加工と
焼く加工とを同時に行い得る食材加工装置に関す
る。

〔従来の技術〕

従来バーナーその他の燃焼装置で複数の食材収
納容器を順次加熱するようなことは、普通に知ら
れている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし各種祭やスーパーなどの露店として使用
する際は、客種や需要量に応じて石焼いもや焼じ
やがいも、ピザ等の焼物と、おでん等の煮物或い
は肉まん、あんまん等の蒸物とを同時に製造した
い場合もあれば、いも類、焼おにぎりやピザ等の
焼加工のみを行いたい場合もあり、後者の場合は
焼いた物の保温貯蔵場所が無いため、多量の需要
には対応することができなかつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案はこれ等の問題に対処するもので、周囲
を断熱壁に構成した外箱１内に、その上端開口部
を閉塞する着脱自在の断熱壁２と、該外箱底部に
バーナー挿入口３より挿入したバーナー４の燃焼
部上を、その燃焼可能に覆う熱板５とを取付け、
且つ側壁と後壁とに複数の熱気通孔を設けた食材
収納用の耐熱性引出し６を外箱前壁からの出入自
在に前記断熱壁２と熱板５との間に取付けて、該
耐熱性引出し６及び熱板５と外箱１の断熱壁との
間に熱気通路を形成させ、且つ断熱壁２の除去時
に外箱１の上端開口部上に載置可能な鍋７を附設
して、該断熱板の取付時にその上に載置した鍋７
が保温貯蔵庫として機能するよう該断熱板を構成
したことを特徴とする。

〔作用〕

上記構成によれば、断熱板２の着脱如何に拘ら
ず、外箱の上端開口部に鍋７を載置してバーナー
４に点火すれば、熱板５が加熱されてそのふく射
熱或いは熱伝導により引出し６の底部を加熱する
と共に、熱気通路や該引出しの熱気通孔を通つて
熱気が自由に流通するから、該引出し内に収納し
た食材は周囲から加熱される。この場合バーナー
の燃焼ガスは主としてバーナー挿入口３の上部よ
り排出され、該バーナーの燃焼に必要な外気は該
バーナー挿入口下部或いは外箱底部に設けた空気
取入孔より吸込まれる。

従つて第１図のように断熱板２を取付けた場合
は、引出し６内に焼網８を介してじやがいもを載
せることにより、焼じやがいもを製造すること
も、或いは又該焼網の代りに小石を敷いて石焼い
もを製造することも、或いは又焼網の代りにオー
ブン皿を載せてピザ等を製造することもでき、こ
れ等出来上つた焼物は鍋７やその上に積重ねた蒸
籠（せいろう）９を貯蔵庫として保温貯蔵するこ
とができる。

又断熱板２を除去して外箱１の上端開口部に鍋
７を載置した場合は、前述のように引出し６によ
つて種々の焼物を製造すると同時に、鍋７によつ
ておでんその他の煮物を製造することもできれ
ば、水を入れた該鍋上に蒸籠９を取付けて、肉ま
んやあんまん等の蒸物を製造することもできる。

〔実施例〕

図は本考案の一実施例を示し、前壁下端にバー
ナー挿入口３を備える直方体状の外箱１は、その
内外殻間に断熱材を充填してなり、該外箱１の底
部にはバーナー燃焼用の空気取入孔１０を穿設し
ている。断熱板２を載置する支枠１１と、上下２
段の耐熱性引出し６を夫々出入自在に支持する支
枠１２，１３とは、その四隅を夫々支柱１４で一
体に結合して熱変形し難い立体的は支持架構を形
成し、該支持架構は外箱１内にその上端開口によ
り嵌合する。上下支枠１１，１２は協同して上部
引出し６の案内レールを形成し、又上下支枠１
２，１３は協同して下部引出し６の案内レールを
形成する。支枠１３の下端には内鍔１３ａを設け
て、これに熱板５の周辺部を係合させている。

従つて支枠１２，１３の外周面と外箱１の内壁
との間には熱気通路１５が形成され、該熱気通路
１５の上端は上端支枠１１で塞がれる。このため
該支枠１１の頂面は断熱板２の周辺部が当接する
支持面となる。

耐熱性引出し６は、その両側壁と後壁とに夫々
複数の熱気通孔１６を備え、且つその前壁に断熱
板６ａを固着してなる。６ｂは引出しの取手を示
す。

鍋７は上端支枠１１上に載置可能な正方形状の
角鍋で、その上端には耐熱性の蒸籠９を積重ね得
る。９ａは該蒸籠の多孔性底板、１７は蒸籠或い
は鍋７の蓋を示す。

１８は外箱１の右側に一体に固着した箱状テー
ブルで、該箱状テーブル１８の上には、串焼器な
どの焼台１９が着脱自在に取付けられる。焼台１
９には、その外箱１側端末にＵ字状断面の支柱２
０を介して、焼台１９で焼いたものの保温皿２１
が固着され、該保温皿２１を支持する支柱２０
は、その前後フランジ部分２０ａ，２０ｂと協同
して、焼鳥、焼だんご、とうもろこし等を焼く時
の煙が前後に出ないよう案内する。

箱状テーブル１８の引出し２２は伝票、現金等
を入れる鍵付き引出しで、該引出し２２の下方に
はプロパンガズボンベ２３を収納する燃料庫２４
が設けられ、該ガスボンベ２３にはバーナー４や
焼台１９が適宜配管連結される。バーナー４はバ
ーナー挿入口３より出入自在で、該バーナーは第
３図のように若干引出した状態で使用される。

図中２５は外箱１及び箱状テーブル１８の下面
四隅に夫々取付けたストツパ−付きキヤスター、
２６は該外箱１と箱状テーブル１８との間に設け
た断熱用中空壁、２７は外箱１上に着脱自在に取
付けられるＵ字状カバー、２８，２９はバーナー
４及び焼台１９へのガズ供給ホース、２４ａは燃
料庫の扉を示し、耐熱性引出し６には適宜温度計
を取付けるのがよい。又食材加工装置を形成する
板部分や型材は不銹鋼よりなる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、断熱板２を除去した場合は、
石焼いもやピザ等の焼物と、おでんとその他の煮
物或いは肉まん、あんまん等の蒸物とを同時に製
造することができ、又断熱板２を取付けた場合
は、いも類や焼おにぎり等の焼加工を行つて、し
かも焼いたものを鍋７や蒸籠９を利用して大量に
保温貯蔵することができるから、１台の食材加工
装置で客種や需要量の大小に対応することがで
き、各種祭やスーパーなどで用いる露店用食材加
工装置としてまことに有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断正面図、第２図は第１図の−
断面図、第３図は斜視図である。 ８……焼網、９……蒸籠、１１，１２，１３…
…支枠、１４……支柱、１５……熱気通路、１６
……熱気通孔、２３……ガスボンベ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周囲を断熱壁に構成した外箱１内に、その上端
   開口部を閉塞する着脱自在の断熱壁２と、該外箱
   底部にバーナー挿入口３より挿入したバーナー４
   の燃焼部上を、その燃焼可能に覆う熱板５とを取
   付け、且つ側壁と後壁とに複数の熱気通孔を設け
   た食材収納用の耐熱性引出し６を外箱前壁からの
   出入自在に前記断熱壁２と熱板５との間に取付け
   て、該耐熱性引出し６及び熱板５と外箱１の断熱
   壁との間に熱気通路を形成させ、且つ断熱壁２の
   除去時に外箱１の上端開口部上に載置可能な鍋７
   を附設して、該断熱板の取付時にその上に載置し
   た鍋７が保温貯蔵庫として機能するように該断熱
   板を構成したことを特徴とする食材加工装置。