JPH04361436A - 拡声電話機 - Google Patents

拡声電話機

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Publication number
JPH04361436A
JPH04361436A JP16353891A JP16353891A JPH04361436A JP H04361436 A JPH04361436 A JP H04361436A JP 16353891 A JP16353891 A JP 16353891A JP 16353891 A JP16353891 A JP 16353891A JP H04361436 A JPH04361436 A JP H04361436A
Authority
JP
Japan
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microphone
output
sound source
pair
microphones
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP16353891A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Hoshino
勉 星野
Toshiro Oga
寿郎 大賀
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP16353891A priority Critical patent/JPH04361436A/ja
Publication of JPH04361436A publication Critical patent/JPH04361436A/ja
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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は拡声電話機に関し、特に
2個のマイクロホンをある一定距離だけ離して設け、そ
れらのマイクロホン入力から得た情報を活用した拡声電
話機に関するものである。
【0002】スピーカとマイクロホンと一人の送話者兼
受話者が一定の距離だけ離れている拡声電話機において
は、特に周囲騒音の大きい場所での拡声通話で大きく通
話品質が劣化するため、その通話品質の向上が現在の大
きな課題の一つとなっている。
【0003】従来の拡声電話機に関して騒音成分を抑圧
する処理は、時定数が長いフィルタを設けマイクロホン
の出力をこのフィルタを通すことにより行うものがあり
、この動作は音声を始めとした瞬時の入力成分は通し、
ノイズの様な定常的な入力成分は抑圧するというもので
ある。しかしながら、このような方法は使用中の周囲の
ノイズ環境により抑圧量が大きく変わる欠点がある。
【0004】そこで通話品質の向上の手段として、学習
同定法等のアルゴリズムを用いて係数更新を行う適応フ
ィルタを通して騒音成分を抑圧しようとするもの技術が
あり、これは、図18に示すように二つのマイクロホン
1,2を用いて、一方のマイクロホン1で通話者の音声
( 以下、Sとする。)を専用に取り込み、他方のマイ
クロホン2でノイズ(以下、Nとする。)を専用に取り
込むものである。そして、マイクロホン1で収集したS
に混在するノイズを、他方のマイクロホン2で取り込む
ノイズのNと相関があることを利用して適応フィルタ8
により抑圧させるものである。
【0005】即ち、今、Sを取り込むためのマイクロホ
ン1に入り込むノイズをnとし、また、ノイズ専用マイ
クロホン2に入り込むSの音声成分をsとすると送話用
のマイクロホン1にはSだけなくS+nの信号が入り込
み、ノイズ専用マイクロホン2にもN+sが入り込む。
【0006】この時点で適応フィルタの学習が行なわれ
ると、適応フィルタ8の過去のタップ係数と大幅に異な
ったものとなる不具合が生じるため、適応フイルタ8の
タップ係数を学習する場合に、必ずノイズだけが2つの
マイクロホン1,2に入っている状態で学習動作を行う
必要がある。つまり、理想的には通話者の音声用マイク
ロホン1にはノイズnだけ入っている状態である。
【0007】そこで騒音が存在し、かつ騒音以外の成分
が無い場合という状況で学習動作を行う必要があり、実
際の状況としては送話音声やドアの開閉音などの非定常
音が入った場合や、伝達系の変化により出力が増大した
場合は適応動作を一時中断させる処理を行い、空調ファ
ンの様な定常な音が入力されている場合は適応動作を継
続する必要がある。
【0008】このため、送話音声用のマイクロホン1の
出力信号のレベルを一定期間に渡って積分器4で積分す
ることにより平均した各マイクロホンの出力レベルを求
め、この積分値が閾値Thを越えているか否か、即ち送
話音声のような非定常音の入力が有ったか否かを比較器
60で判別し、非定常音の入力があったときだけ、スイ
ッチ7をオフにしてタップ係数更新のための学習動作を
停止(それまでのタップ係数に固定)させて送話音声か
らそれまでに学習して複製した周囲騒音を減じて通話品
質を向上させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな拡声電話機では、マイクロホン1に入る音声のレヘ
゛ルが、閾値以下の時に出力が零になるよう制御してい
るため、通話者の音声がある程度、マイクロホン1に近
く無ければ性能が発揮出来ない。従って、学習動作は送
話音声レベルが閾値Th以下の時に起こるが、送話音声
レベルは使用している周囲の状況や通話者により変動す
るということになるため、閾値Thが適さなくなり動作
不安定になるという欠点があった。
【0010】これに対し、適応フィルタ出力の過去の一
定時間の最小値、及びその倍数値と適応フィルタ出力の
標準偏差の大小を用いて、上記の定常音と非定常音との
区別を行う方法も提案されているが、この場合には、過
去の一定時間の最小値や適応フィルタ出力の標準偏差値
を計算するのは、ハードウェアが複雑化しコストが高く
なり、一般的な家庭用機器に採用することは困難である
【0011】従って、本発明は、送話音声レベルの有無
を判別する閾値に左右されることなく周囲騒音を抑止で
きる拡声電話機を実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】図1は、本発明
に係る拡声電話機の原理説明図であり、図示のように2
つのマイクロホン1,2をある一定距離を離して設置し
、マイクロホン2よりマイクロホン1の方に音源5が近
接しているとすると、マイクロホン1よりマイクロホン
2の方がよりマイクロホンにかかる音圧は必ず弱くなる
【0013】これに対し、定常的な騒音は室内の壁面を
多重反射し定常的な騒音と成っているために、マイクロ
ホン1とマイクロホン2にかかる音圧はほぼ同じである
ので、その出力レベルはほぼ一定である。
【0014】例えば、図2に示す様に拡声電話器のマイ
クロホン1−2間の距離を23.1cmとしマイクロホ
ン1から音源5までの距離r、及びマイクロホン2から
音源5までの距離をr+23.1cm とした場合の距
離比とそれから求められる利得差は、音源5が両方のマ
イクロホンから離れるにつれて小さくなるが、拡声電話
機の通話者の位置としての通常の距離r= 50cmと
した場合には利得差が 3.30 dB生じ、目標の音
声が有ることが判別が出来ることが分かる。
【0015】この図2のrに種々の値を適用したときの
実際の利得差を、音源の距離を変えて実測し図2の裏付
けを行ったものが下記の通り図5〜図13に示されてい
る。 図5:拡声電話機の前方に音源5を設置した場合で、音
源5−マイクロホン1間の距離が50cmの時、及び音
源5−マイクロホン2間の距離が73.1cmの時の音
圧レベル差の長時間積分値。(音源:バンドノイズ)図
6:拡声電話機の前方に音源5を設置した場合で、音源
5−マイクロホン1間の距離が70cmの時、及び音源
5−マイクロホン2間の距離が93.1cmの時の音圧
レベル差の長時間積分値。(音源:バンドノイズ)図7
:拡声電話機の前方に音源5を設置した場合で、音源5
−マイクロホン1間の距離が100cm の時、及び音
源5−マイクロホン2間の距離が123.1cm の時
の音圧レベル差の長時間積分値。(音源:バンドノイズ
)図8:拡声電話機の前方に音源5を設置した場合で、
音源5−マイクロホン1間の距離が237cm の時、
及び音源5−マイクロホン2間の距離が260.1cm
 の時の音圧レベル差の長時間積分値。(音源:バンド
ノイズ)図9:拡声電話機の側方に音源5を設置した場
合で、音源5−マイクロホン1間と音源5−マイクロホ
ン2間の距離が共に140.5cm 離れた距離にある
場合の時の音圧レベル差の長時間積分値。(音源:バン
ドノイズ)図10:拡声電話機の後方に音源5を設置し
た場合で、音源5−マイクロホン2間の距離が237c
m の時、及び音源5−マイクロホン1間の距離が26
0.1cm の時の音圧レベル差の長時間積分値。(音
源:バンドノイズ)図11:拡声電話機の前方に50c
m(CCITT P.38 勧告)の位置(音源に対す
る両マイクロホン間の距離差は23.1cm) より成
人男子音声「爆音が銀世界の高原に拡がる。」を発声。 約3.5Sec. の音圧レベルの積分値の差。 図12:拡声電話機の側方に50cm(CCITT P
.38 勧告) の位置(音源に対する両マイクロホン
間の距離差は23.1cm) より成人男子音声「爆音
が銀世界の高原に拡がる。」を発声。約3.5Sec.
 の音圧レベルの積分値の差。 図13:図5〜図10までの全周波数帯域(音源:バン
ドノイズの場合)のデータ平均値と、図11及び図12
の全回数平均値(音声:音声)のデータ平均値。
【0016】以上の結果は、図13に集約されており、
通話者を模擬した場合の音源−マイクロホン1の距離が
50cmの時はレベル差が4.6dB あり、距離が2
60.1cm の時のレベル差2.1dB と比較して
かなり大きいことにより、実際に通話者が発声している
場合にも周囲の騒音レベルと比較し、少なくとも約4d
B は大きなレベルで出力されると考えられる。
【0017】以上の現象を利用し通話音声が発声されて
いる場合と、いない場合とを区別することが出来る。
【0018】一方、定常雑音の様に比較的室内に一様に
広がる場合は、マイクロホン1,2からかなり遠方に音
源5が有る場合と等価であり、例えばr=140cmや
r= 237cmとした場合に近いと考えられ、利得差
が余り生じないこととなる。
【0019】そこで、本発明では、一定距離だけ離して
設けられた一対の無指向性マイクロホン1,2に対して
各出力レベルを積分する一対の積分器3,4と、各積分
器3,4の出力信号のレベルを比較してそのレベル差に
より1つの音源5の存在を検出する制御部6とを設け、
この制御部6の検出出力に基づいてスイッチ7をオン/
オフ制御し、スイッチ7がオンのときのみ両マイクロホ
ン間の伝達特性を模擬したタップ係数を適応フィルタ8
において学習させるようにしている。
【0020】このように構成することにより、マイクロ
ホン1,2のいずれが音源5に近くても定常音と非定常
音とを切り分けることができ、マイクロホン1−2間の
出力レベル差が小さい定常音のときには2つのマイクロ
ホン1−2間の伝達特性を模擬するためタップ係数の更
新のために学習同定法等のアルゴリズムにより学習動作
を行って複製ノイズを生成すると共に、マイクロホン1
−2間の出力レベル差が大きい通話者の音声をはじめと
する非定常音のときには学習動作を停止させ、それまで
に生成した複製ノイズをマイクロホン1からの送話音声
出力から減ずることにより周囲騒音の抑圧を行うことと
なる。
【0021】一方、このような周囲騒音を抑圧する拡声
電話機はエコーキャンセラと組み合わされて用いられる
ことがあり、送話と受話の同時状態、即ちダブルトーク
を正確に判定することができ、このようなダブルトーク
時にはエコーキャンセラの動作を停止させることができ
る。
【0022】即ち、本発明においては、図3に原理的に
示すように、受話スピーカ9から等距離に設けられた一
対の無指向性マイクロホン1,2と、各マイクロホン1
,2の出力レベルを積分する一対の積分器3,4と、各
積分器3,4の出力信号のレベルを比較することにより
ダブルトークか受話中か送話中か無通話状態かを判別す
る制御部6と、各マイクロホン1,2の出力信号のレベ
ル差を発生する差動増幅器10と、該制御部6が受話中
か無通話状態と判別したときのみ受話信号の各マイクロ
ホン1,2への回り込みを抑圧させるための適応フィル
タのタップ係数を該差動増幅器10の出力信号から学習
する音響エコーキャンセラ11と、該制御部6が送話中
か無通話状態と判別したときのみ送話信号の受話信号へ
の回り込みを抑圧させるための適応フィルタのタップ係
数を学習する回線エコーキャンセラ12とを備えた拡声
電話機にも適用できる。
【0023】図3においては、2個のマイクロホン1,
2の出力をそれぞれ図1の場合と同様に積分器3,4を
通し一定期間中の平均レベルを検出して制御部6に与え
る。制御部6では、これらのレベルの比較結果を図4に
示すように(a) 〜(d) の4つに分類して音響エ
コーキャンセラ11及び回線エコーキャンセラ12のタ
ップ係数の更新のための学習を制御する。
【0024】即ち、2つのマイクロホン1,2の出力レ
ベル差と両方の出力レベルの大きさを判断し以下の場合
に分類する。尚、受話スピーカ9の出力信号は等距離の
マイクロホン1,2にそれぞれ同じ音圧で与えられるこ
とになる。 (a) 両出力レベルが通常時より大きく、且つ出力レ
ベル差が(一定値以上)有るとき。 (b) 両出力レベルが通常時より大きく、且つ出力レ
ベル差が(一定値以上)無いとき。 (c) 両出力レベルが通常時並みであり、且つ出力レ
ベル差が(一定値以上)有るとき。 (d) 両出力レベルが通常時並みであり、且つ出力レ
ベル差が(一定値以上)有るとき。
【0025】そして、上記の(a) の場合にはダブル
トーク時であるので制御部6はエコーキャンセラ11,
12の学習を共に停止させ、(b) の場合には受話中
であるので受話の回り込みを無くすため音響エコーキャ
ンセラ11のみを学習させ、(c) の場合には送話中
であるのでハイブリッド23による回線上の回り込みを
無くすために回線エコーキャンセラ12のみを学習させ
、更に(d) の場合には通話が無いので音響経路及び
回線経路のそれぞれにおいて騒音を模擬するためのタッ
プ係数更新の学習動作を各エコーキャンセラ11,12
において実行させる。
【0026】尚、エコーキャンセラ11への送話信号は
差動増幅器10より与えられるが、この場合、受話スピ
ーカ9の出力信号は等距離のマイクロホン1,2にそれ
ぞれ同じ音圧で与えられるため受話のみによるマイクロ
ホン1−2間の出力レベル差は無いことになるが、実際
は電話機の筐体の表面、及び周囲の構造の影響による反
射音やマイクロホン1−2のユニット自体の感度差、ア
ンプゲインの利得差等の理由により僅かな出力が得られ
エコーキャンセラ11は学習を行うことができる(出力
レベル差が小さいため学習動作は却って迅速に行われる
)。
【0027】但し、図3の本発明では、上記の(d) 
の無通話時に差動増幅器10の出力信号により周囲騒音
の学習をエコーキャンセラ11,12に行わせているが
、この周囲騒音の学習は、図1の適応フィルタを図3に
用いて行わせることができ、差動増幅器10の代わりに
、制御部6の出力に基づいてオン/オフ制御されるスイ
ッチ7と、該スイッチ7がオンのときのみ両マイクロホ
ン間の伝達特性を模擬したタップ係数を学習する適応フ
ィルタ8とを設け、制御部6が各積分器3,4の出力信
号のレベルを比較してそのレベル差により1つの音源5
の存在を検出するようにしてもよい。
【0028】また、上記のいずれの場合においても、マ
イクロホン対、積分器対、及び差動増幅器を複数設け、
該マイクロホン対の内の一つに該適応フィルタを接続し
、該制御部が両積分器の出力信号のレベル差を出力し、
各制御部の出力信号の内、最もレベルの高いマイクロホ
ン対を選択するようにしてもよい。尚、差動増幅器を複
数用いる場合(図3)には、該制御部が別の制御部を制
御して該選択したマイクロホン対の出力信号を入力する
差動増幅器の出力信号を送話信号として選択することと
なる。
【0029】このようにして最も音源5に対する感度が
良いマイクロホン対を探査することができる。
【0030】更に本発明では、各マイクロホン対が、受
話スピーカ9を中心にして対角線状に配置されている場
合には、各マイクロホン対の差動出力を得た場合の指向
性は双指向性を持つので、マイクロホン対の数を増すに
つれ最適の位置にマイクロホン対を設置したのとどうと
う効果が得られ、目標音の効果的な抽出が出来る。
【0031】
【実施例】図14は、図1に示した本発明に係る拡声電
話機においてマイクロホン対及び積分器を複数設けたと
きの一実施例構成図であり、この実施例ではマイクロホ
ン対として1a,2a〜1d,2dの4対を用い、積分
器対として3a,4a〜3a,4bの4対を用いている
。そして、制御部6は、4つの比較器6a〜6dとこれ
らの比較器に接続されたセレクタ6eとで構成されてい
る。
【0032】このように4つのマイクロホン対1a,2
a〜1d,2dの出力信号を一定期間積分器3a,4a
〜3a,4bでそれぞれ積分して平均化した後、比較器
6a〜6dに与えることにより各比較器はその差分出力
を発生し、これらの中から最も大きいもの(最大レベル
差のもの)をセレクタ6eが選択することにより、制御
部6は常に音源5に対して最大の感度を有するマイクロ
ホン対の出力レベルに基づいてスイッチ7をオン/オフ
制御することができる。
【0033】図15は、図3に示した本発明に係る拡声
電話機の実施例を示したもので、この実施例では、差動
増幅器10及びスピーカ9とハイブリッド23との間に
、A/D変換器及びD/A変換器を含んだCODEC2
0と、エコーキャンセラ部21と、CODEC22とを
接続した具体的な拡声電話機を示しており、その内のエ
コーキャンセラ部21は、上述した音響エコーキャンセ
ラ(AEC)11及び回線エコーキャンセラ(TEC)
12に加えて、音響エコーキャンセラ11の出力信号を
自動利得制御する送話AGC回路(SAGC)13と、
この送話AGC回路13の出力信号に対してダブルトー
ク時に制御をかける音響ボイススイッチ(AVS)14
と、この自動減衰回路14の出力信号を増幅する増幅器
15と、回線エコーキャンセラ12の出力信号を自動利
得制御する受話AGC回路(RAGC)16と、この受
話AGC回路16の出力信号を上記の音響ボイススイッ
チ14を介して増幅する増幅器17と、この増幅器17
の出力信号を一定値に制限するリミッタ18とで構成さ
れている。
【0034】このような拡声電話機においては、スピー
カ9からの出力は、伝送路からの受話信号をハイブリッ
ド23と回線エコーキャンセラ12とCODEC22と
受話AGC回路16と音響ボイススイッチ14と増幅器
17とを経て与えられ、スピーカ9から等距離に置かれ
たマイクロホン1,2の各出力を積分器3,4を通して
或る時定数の間のレベルを出力し、これらを制御部6で
比較して以下の4つのパターンに分類する。 (a) 2個のマイクロホン出力が通常時より大きく、
且つ出力差が約4dB以上認められるとき。 (b) 2個のマイクロホン出力が通常時より大きく、
且つ出力差が約4dB以上認められないとき。 (c) 2個のマイクロホン出力が通常時並みであり、
且つ出力差が約4dB以上認められるとき。 (d) 2個のマイクロホン出力が通常時並みであり、
且つ出力差が約4dB以上認められないとき。
【0035】以上の(a) 〜(d) のそれぞれの場
合について、音響エコーキャンセラ11と回線エコーキ
ャンセラ12の学習を制御する。その動作パタ−ンは前
述の図4について説明した通りである。
【0036】一方、送話については両マイクロホン1,
2の出力を差動増幅器10で差動増幅し、送話入力とし
てCODEC20を介して音響エコーキャンセラ11で
スピーカ→マイクロホン1,2間の回り込みをキャンセ
ルした後、送話AGC回路11、音響ボイススイッチ1
4、増幅器15、及びCODEC22を介してハイブリ
ッド23から伝送路へ出力されることとなる。尚、回線
エコーキャンセラ12は上述したように、増幅器15か
らの送話信号がハイブリッド23を介して受話側に回り
込むのをキャンセルするためのものである。
【0037】図16は、図15に示した実施例において
音源位置探査法を拡声電話機に組み合わせたもので、基
本的には図14の4つのマイクロホン対1a,2a〜1
d,2dと積分器対3a,4a〜3d,4dを用いるも
ので、制御部6では、これらの積分器対3a,4a〜3
d,4dの出力信号のレベル差を求めてその内の最大レ
ベル差のマイクロホン対を検出することにより音源5の
探索を行い、そのマイクロホン対の出力信号を選択する
と共に上記と同様にして4つのパターンに分類し、エコ
ーキャンセラ11と12の判断要素とする。
【0038】また、上記の音源探索により決定したマイ
クロホン対に接続された差動増幅器10a〜10dの内
のいずれかが制御部6からの制御信号により別の制御部
30が選択してCODEC20に与えることとなる。
【0039】更に、図16に示すように無指向性のマイ
クロホン対1a,2a〜1d,2dをスピーカ9に対し
て対角線状の等距離に設置することにより、この場合の
指向性は双指向性を持つこととなり、拡声電話機や会議
用電話機ではその数を増すにつれ最適位置にマイクロホ
ンを設置したのと同等の効果が得られ、目的音の効果的
な抽出が出来る。
【0040】図17は、図15のシステム中の差動増幅
器10の代わりに図1に示した周囲騒音除去用の構成を
組み込んだプリフィルタ方式を採用しており、制御部6
において積分器3,4の出力レベル差が上記の例で約4
dB以上無いときには定常音、即ち周囲騒音等が存在す
るとしてスイッチ7をオンにして適応フィルタ8のタッ
プ係数の更新を行ってノイズの複製を行い、他方、出力
レベル差が約4dB以上有るときには非定常音が存在す
るとしてスイッチ7をオフにして適応フィルタ8のタッ
プ係数の更新を停止し今までに複製したノイズを送話音
声から減ずることにより周囲騒音の抑圧を行っている。
【0041】従って、この実施例の場合には、周囲騒音
の影響がエコーキャンセラ11及び12では、かなり少
ないことになる。
【0042】また、この図17の実施例の場合も図14
に示した複数のマイクロホン対及び積分器対を用いて音
源探索を行うこともできることは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係る拡声電
話機によれば、一定距離だけ離して設けられた一対の無
指向性マイクロホンの各出力レベルを積分して比較し、
そのレベル差により1つの音源の存在を判別し、音源が
存在しないときだけスイッチをオンにして両マイクロホ
ン間の伝達特性を適応フィルタにより模擬して周囲雑音
を複製しておき、音源が存在したときにはスイッチをオ
フにして送話音声から該周囲雑音を除去するように構成
したので、いずれのマイクロホンを送話用とすることも
でき、送話音声判別のための特別な閾値を用いずに正確
な騒音抑圧が行える効果を奏し、通話品質向上に寄与す
るところが大きい。
【0044】また、このような拡声電話機をエコーキャ
ンセラと組み合わせることにより拡声電話機のダブルト
ークを容易に検出することができ、更には複数のマイク
ロホン対を用いることにより音源に対して最適なマイク
ロホンを探査して上述のような騒音抑圧やダブルトーク
検出をより正確に行える効果を奏し、通話品質向上に寄
与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る拡声電話機の騒音抑圧用の構成を
原理的に示したブロック図である。
【図2】音源と2つのマイクロホンとの距離を変化させ
たときの各マイクロホン出力の利得差の計算値を示した
図である。
【図3】本発明に係る拡声電話機をエコーキャンセラに
適用したときの構成を原理的に示したブロック図である
【図4】本発明において2つのマイクロホンからの出力
信号により制御部がダブルトーク判定するときのアルゴ
リズムを示した図である。
【図5】拡声電話機の前方に音源を設置した場合で、音
源−マイクロホン対間の距離を50cm及び73.1c
mとした時の音圧レベル差の実測値を示した図である。
【図6】拡声電話機の前方に音源を設置した場合で、音
源−マイクロホン対間の距離を70cm及び93.1c
mとした時の音圧レベル差の実測値を示した図である。
【図7】拡声電話機の前方に音源を設置した場合で、音
源−マイクロホン対間の距離を100cm 及び123
.1cm とした時の音圧レベル差の実測値を示した図
である。
【図8】拡声電話機の前方に音源を設置した場合で、音
源−マイクロホン対間の距離を237cm 及び260
.1cm とした時の音圧レベル差の実測値を示した図
である。
【図9】拡声電話機の側方に音源を設置した場合で、音
源−マイクロホン対間の距離が共に140.5cm 離
れた距離にある場合の時の音圧レベル差の実測値を示し
た図である。
【図10】拡声電話機の後方に音源を設置した場合で、
音源−マイクロホン対間の距離を237cm 及び26
0.1cm とした時の音圧レベル差の実測値を示した
図である。
【図11】拡声電話機の前方に50cm(CCITT 
P.38 勧告)の位置より成人男子音声「爆音が銀世
界の高原に拡がる。」を発声したときの音圧レベル差の
実測値を示した図である。
【図12】拡声電話機の側方に50cm(CCITT 
P.38 勧告)の位置より成人男子音声「爆音が銀世
界の高原に拡がる。」を発声したときの音圧レベル差の
実測値を示した図である。
【図13】上記の図5〜図10までの全周波数帯域(音
源:バンドノイズの場合)のデータ平均値と、図11及
び図12の全回数平均値のデータ平均値を示した図であ
る。
【図14】複数のマイクロホン対を図1に適用して音源
探索を行ったときの本発明に係る拡声電話機の一実施例
の構成を示したブロック図である。
【図15】本発明において拡声電話機とエコーキャンセ
ラとを組み合わせてダブルトーク検出を行う実施例を示
したブロック図である。
【図16】図15の実施例に複数のマイクロホン対を用
いて音源探索を行ったときの本発明に係る拡声電話機の
一実施例を示したブロック図である。
【図17】図15に示した本発明の変形例を示したブロ
ック図である。
【図18】従来例を示したブロック図である。
【符号の説明】
1,2  マイクロホン 3,4  積分器 5      音源 6      制御部 7      スイッチ 8      適応フィルタ 9      受話スピーカ 10    差動増幅器 11    音響エコーキャンセラ 12    回線エコーキャンセラ 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一定距離だけ離して設けられた一対の
    無指向性マイクロホン(1,2) と、各マイクロホン
    (1,2) の出力レベルを積分する一対の積分器(3
    ,4) と、各積分器(3,4) の出力信号のレベル
    を比較してそのレベル差により1つの音源(5) の存
    在を検出する制御部(6) と、該制御部(6) の検
    出出力に基づいてオン/オフ制御されるスイッチ(7)
     と、該スイッチ(7) がオンのときのみ両マイクロ
    ホン間の伝達特性を模擬したタップ係数を学習する適応
    フィルタ(8) と、を備えたことを特徴とする拡声電
    話機。
  2. 【請求項2】  受話スピーカ(9) から等距離に設
    けられた一対の無指向性マイクロホン(1,2) と、
    各マイクロホン(1,2) の出力レベルを積分する一
    対の積分器(3,4) と、各積分器(3,4) の出
    力信号のレベルを比較することによりダブルトークか受
    話中か送話中か無通話状態かを判別する制御部(6) 
    と、各マイクロホン(1,2) の出力信号のレベル差
    を発生する差動増幅器(10)と、該制御部(6) が
    受話中か無通話状態と判別したときのみ受話信号の各マ
    イクロホン(1,2) への回り込みを該差動増幅器(
    10)の出力信号から学習する音響エコーキャンセラ(
    11)と、該制御部(6) が送話中か無通話状態と判
    別したときのみ送話信号の受話信号への回り込みを学習
    する回線エコーキャンセラ(12)と、を備えたことを
    特徴とする拡声電話機。
  3. 【請求項3】  該差動増幅器(10)の代わりに、該
    制御部(6)の出力に基づいてオン/オフ制御されるス
    イッチ(7) と、該スイッチ(7) がオンのときの
    み両マイクロホン間の伝達特性を模擬したタップ係数を
    学習する適応フィルタ(8) とを設け、該制御部(6
    ) が各積分器(3,4) の出力信号のレベルを比較
    してそのレベル差により1つの音源(5) の存在を検
    出することを特徴とした請求項2記載の拡声電話機。
  4. 【請求項4】  該マイクロホン対、及び積分器対が複
    数設けられており、該マイクロホン対の内の一つに該適
    応フィルタが接続されており、該制御部が両積分器の出
    力信号のレベル差を出力し、各制御部の出力信号の内、
    最もレベルの高いマイクロホン対を選択して該スイッチ
    (7) に与えることを特徴とした請求項1又は3に記
    載の拡声電話機。
  5. 【請求項5】  該マイクロホン対、積分器対、及び差
    動増幅器が複数設けられており、該制御部が各積分器対
    の出力信号の内、最もレベル差が大きいマイクロホン対
    を選択すると共に別の制御部を制御して該選択したマイ
    クロホン対の出力信号を入力する差動増幅器の出力信号
    を送話信号として選択することを特徴とした請求項2に
    記載の拡声電話機。
  6. 【請求項6】  各マイクロホン対が、該受話スピーカ
    (9) を中心にして対角線状に配置されていることを
    特徴とした請求項2乃至5のいずれかに記載の拡声電話
    機。
JP16353891A 1991-06-07 1991-06-07 拡声電話機 Withdrawn JPH04361436A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013107307A1 (zh) * 2012-01-16 2013-07-25 华为终端有限公司 降噪方法及设备

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