JPH04336708A - 傾斜機能圧電材の製造法 - Google Patents

傾斜機能圧電材の製造法

Info

Publication number
JPH04336708A
JPH04336708A JP10760091A JP10760091A JPH04336708A JP H04336708 A JPH04336708 A JP H04336708A JP 10760091 A JP10760091 A JP 10760091A JP 10760091 A JP10760091 A JP 10760091A JP H04336708 A JPH04336708 A JP H04336708A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
fgpm
wave
displacement
gradient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10760091A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Tani
谷 順二
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Research Development Corp of Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Research Development Corp of Japan filed Critical Research Development Corp of Japan
Priority to JP10760091A priority Critical patent/JPH04336708A/ja
Publication of JPH04336708A publication Critical patent/JPH04336708A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、傾斜機能圧電材の製
造法に関するものである。さらに詳しくは、この発明は
、SAW表面波デバイス等として有用な圧電材を、その
励振挙動を最適化しつつ組織制御することのできる新し
い製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、材料の異方性と非
均質性を積極的に利用することによって最適な複合材料
を設計・製造できることが知られている。たとえば、積
層板の積層順序や繊維強化方向を適当に調整し、弾性波
が伝播するときに板に生じるひずみエネルギーの分布を
解析し、ひずみエネルギーを衝撃に強い材料の層に集中
させることによって、衝撃により強いハイブリッド板を
設計、製造する方法がすでに提案されてもいる。そして
、このような異方性と非均質性を利用する技術として、
傾斜機能材料(FGM)が注目されている。
【0003】この傾斜機能(FGM)は、板の材料の厚
さ方向に組織特性勾配を持たせ、必要に応じて厚さ方向
に特性を連続的に変化させ、一つの材料に複数の機能を
持たせたものである。実際にも、積層成形や、CVD、
溶射等の各種の手法によって、このような傾斜機能材料
(FGM)を製造できるようなになってきている。たと
えばこの傾斜機能材料を適当に設計することによって、
急峻な温度差により生じる熱応力を有効に緩和させるこ
とができ、航空宇宙機構造物への応用が期待されてもい
る。また、層状複合材料の板の界面に生じる不連続、あ
るいは特異性のある応力が傾斜機能材料の板には生じな
いので層間剥離を防ぐことができる利点もある。こうし
たことから傾斜機能材料は現在も盛んに研究されている
【0004】また、一方、電子デバイスの小型化をはか
るために、弾性表面波を利用したSAW電子デバイスに
関する研究が盛んに行われており、弾性表面波を利用し
た代表的なデバイスとしてはフイルタ、遅延線、共振器
、発振器、増幅器およびコンボルバなどが知られている
。また、表面波−光デバイスについての研究も非常に有
望で、すでにレーダや宇宙通信におけるシステムの性能
改善に有力視されている。また、弾性波の音速が数km
/sで、弾性波の波長が電磁波の波長の約10−5倍で
あることから、このような弾性波を用いれば電子デバイ
スを大幅に小型化することができると期待されている。 しかしながら、このようなSAWデバイスに関する研究
は期待されるほど順調に進んではいない。その主な理由
は弾性波が伝播するときに損失が大きいことである。も
ちろん、この問題の解決には、二つの方法が考えられる
。 一つは圧電材料の材質を向上させ、材料の減衰を低下さ
せる方法である。もう一つの方法は材料の非均質性を積
極的に利用する方法である。すなわち、前記した通りの
傾斜機能材と同様の観点に立って、非均質性を利用する
ことである。そして、この方法を用いれば伝播エネルギ
ーを板表面に集中させ、電気機械結合係数を向上させる
ことができ、結果として損失を少なくすることになる。 そしてすでにこの観点に立っての検討が進められきてお
り、その主流は積層圧電基板を用いる方法でもある。こ
の方法では積層板の積層順序を調整することによって電
気機械結合係数を向上させている。
【0005】しかしながら、この圧電材の開発、使用に
ついては、必ずしも確立された設計手法のもとに製造が
進められているわけではない。たとえば、SAWデバイ
スに関する研究が盛んに行われているが、圧電材料板の
物性値を厚さ方向に勾配を持たせ、傾斜機能圧電材料(
FGPM)を製造することが考えられているものの、表
面弾性波特性と圧電材組織との関係についてはほとんど
解析されていない。実際、このようなFGPM板にはど
のような特徴をもつ弾性表面波が存在するのか、また励
振された板の応答がどうなるのかが極めて興味深くしか
も重要な問題である。しかしながら、上記のような現状
においては、この課題に対処していくことはできない。
【0006】上記の問題を答えるには、まずその解析方
法が必要である。均質圧電材料の板の波動伝播特性の解
析については、数多くの研究がなされ、その方法として
は有限要素法、等価回路法、などが知られ、また理論と
実験でLiTaO3 薄板のLamb波の伝播特性を検
討した例も知られている。また、積層圧電媒体について
は、有限要素法が用いられ、また理論と実験の方法でL
ove波の特性を調べた例もある。これらの研究はすべ
て伝播特性を調べたものである。しかしながら、傾斜機
能圧電材料の伝播特性についてはまだ検討されていない
【0007】このように、傾斜機能材についての関心が
高まりつつある状況にはあるが、今後のマイクロエレク
トロニクス、オプトエレクトロニクスの発展にとって重
要な役割を果たすことが期待されている傾斜機能圧電材
については、その解析の体系化を踏まえた製造法が確立
していないのが実情である。この発明は、以上の通りの
事情に鑑みてなされたものであり、従来の技術の限界を
克服し、新しい解析手法を踏まえた傾斜機能圧電材の製
造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、複数種の圧電材料の組合わせか
らなる傾斜機能圧電材の製造において、厚み方向に組織
特性勾配を有する傾斜材料の準SH波の最適化を図りつ
つ組織制御することを特徴とする傾斜機能圧電材の製造
法を提供する。また、この発明は、この方法によって、
厚さ方向に勾配を形成してなる表面波テバイスの製造法
をも提供する。
【0009】すなわち、この発明は、以下に詳述する通
り、この発明の発明者による波動伝播特性についての検
討から導かれたものである。まず、発明者らは、傾斜機
能材料(FGM)平板の波動伝播特性とその衝撃応答を
求める混合数値解析方法を提案し、SiC−C平板の波
動伝播特性と衝撃荷重を受けるその平板の応答を検討し
、すでに次のことを明らかにしてきた。(ア)傾斜機能
材料の軟表面にRayleigh波の表面集中度と同程
度のSH表面波が存在する;(イ)Rayleigh波
は均質板の場合に比べより表面に集中する;(ウ)高次
モードのSH表面波とRayleigh波が存在する。 そして、このような結果から、組成を厚さ方向に勾配を
持たせることによって均質平板とはまったく異なる伝播
特性が得られることもわかった。
【0010】そこで、このようなSH表面波を電子デバ
イスに使うことを目指して、引き続きそのハイブリッド
数値(混合数値)解法を傾斜機能圧電平板の場合に拡張
し、傾斜機能圧電平板におれる波の伝播特性とその衝撃
応答を解析した。その結果、傾斜機能材料の平板で見つ
けたSH表面波と類似したSH的な表面波の存在を認め
た。すなわち、まず各モード形状を求めた。後述の図9
がそれを示している。この図から波の高い表面集中度が
得られることがわかった。また、二番目のモードは次の
三つの特徴を有することも判明した。
【0011】<1>  変位成分u,wと比べυ成分の
ほうが大きい。 <2>  波数が非常に大きいと、群速度は軟表面の材
料のSH波と同じになる。 <3>  変位の表面集中度はRayleigh波と同
程度である。 このため、以上の特徴を有する波を準SH表面波と名付
けた。勿論、等方性FGPM板或いは一定の条件を満足
する異方性材料(例えば6mm結晶)のFGPM板にお
いてはある伝播方向で純粋なSH波が得られる。
【0012】なお、各モードの波の電気機械結合係数を
示したものが後述の図11である。この図から波数が大
きいときに準SH表面波の電気機械結合係数が大きいこ
とがわかる。また、応答解析においては、機械的な荷重
と電極励振による応答を検討した。それらを示したもの
が後述の図13〜26である。準SH表面波の応答が非
常に大きいことが確認できた。
【0013】そこで、この発明は、以上の結果から、材
料の特性値データベースと設計知識データベース作って
置き、デバイスの種類によってこれらのデータベースよ
り適切な数種類の圧電材料を選び、これら材料の組み合
わせることによって材料組織に勾配を持たせる。次に、
巨視及び微視的構成理論を用いて分布状態が与えられた
材料の有効物性値を求め、前記の混合数値法を使って材
料の機能(波の表面集中度、電気機械結合係数など)の
評価を行い、その機能が最善になる分布状態を得るまで
繰り返し解析を行う。そして、準SH波を最適とするよ
うに最初から材料の組み合わせを調整し上記の解析を繰
り返し、最適な組み合わせと分布状態が得られるまで組
織制御し、最後に目的に会った傾斜圧電材料を設計製造
する。
【0014】この方法の手順を示したものが図1である
。この図1は、そのための装置機能構成をも示している
。組織制御の手法には各種の公知手段が採用される。 たとえばCVD、溶射、積層加圧成形等が例示される。
【0015】
【実施例】以下、この発明のための実施例を示し、さら
に詳しくこの発明について説明する。まず、すでに発明
者が傾斜機能材料(FGM)平板における波動伝播特性
およびその衝撃応答を解析するときに提案した数値解析
方法を傾斜機能圧電材(FGPM)平板の場合に拡張す
る。すなわち、FGPM板を厚さ方向に板要素に分け、
各要素において変位を二次多項式で表す。そして、変分
原理を用いて近似微分方程式を導き、これらの式に対し
てフーリエ変換を施し、さらに境界条件を使ってFGP
M板の波の分散関係式を得る。またレーリー商を利用し
て各波動モードのエネルギー伝播速度の式を導く。その
像空間で振動解析によく使われるモード解析法を用いて
、変位と電位のフーリエ変換形を求める。最後に数値逆
変換(FFT)を利用して、変位と電位の応答を得る。 解析が一般性を失わないように、板平面において任意異
方性を有するものとして定式化を行う。荷重としては、
時間に対してステップ、パルス、周期変化とし、座標に
対しては点荷重、すだれ状電極による印加電圧の励振を
考える。
【0016】この場合、図2に示すように、厚さHの傾
斜機能圧電材料の板をN枚板要素に分けて、x−y平面
を要素の下表面に一致させ、z軸が板要素裏面に垂直に
なるように座標系を取る。第n番目の要素の厚さはhn
 で表すことにしている。そこで試料としてLiTaO
3 を用いる。このLiTaO3 は化学的に安定で、
水晶に比べて実効的な電気機械結合係数
【0017】
【0018】大きく良好な圧電基板として評価を得つつ
ある。z−xLiTaO3 の特性値は、たとえば次の
数値として示すことができる(戸田、ほか、信学論、J
71−A,(1988), 1225)。
【0019】
【化1】
【0020】このz−xLiTaO3 材料を基準とし
、次のようなFGPM板を想定する。FGPM平板の上
表面(z=H)はz−xLiTaO3 とし、つまり次
式(1)
【0021】
【化2】
【0022】板の下表面(Z=0)において次式(2)
を満足するものとする。
【0023】
【化3】
【0024】またFGPM平板内で物性値は板厚方向に
次式(3)ように放物線で変化すると仮定する。
【0025】
【化4】
【0026】なお、以上の式においては、c,e,gは
、それぞれ、弾性定数テンソル、圧電テンソル、および
誘電率テンソルを示している。Pは密度を示している。 以上の前提から、波の伝播特性とその衝撃応答を解析す
る。その結果を以下に説明する。 A.特性解析 <1>  図3および図4に示すのはFGPM板と均一
z−xLiTaO3 板(以下均一板と略称)の低次の
10個の波動モードの周波数スペクトルである。太線は
板の上表面を電気的に開放したときの分散曲線で、細線
は電気的に短路したときの分散曲線である。圧電効果が
小さく、波の分散特性には大きな影響を与えないので、
太線と細線はほとんど重なっている。板の上表面を電気
的に開放する場合、k=3.927の波動モードの形状
を示したものが図5〜図8である。FGPM板のモード
は図5および図7に、均一板のモードは図6および図8
に示している。また、図5および図6は変位の形状で、
図7および図8は電位と電界の形状である。図5と6の
比較から、均一板に比べてFGPM板の変位は板の上表
面に集中することがわかる。これはFGM板の場合と似
ている。
【0027】また、図7と8の比較から、FGPM板の
電位と電界も均一板より板上部に偏ることがわかる。ま
た、波数の増加につれ、変位はより板の上表面に集中す
る。 <2>  図9は、
【0028】
【化5】
【0029】のときのFGPM板の最低15個のモード
の変位形状を示している。比較するため、
【0030】
【化6】
【0031】の均一板変位形状を図10に示した。この
図から、均一板の場合には最低2次モードだけの変位が
板の上下表面に集中するのに対し、FGPM板の場合に
は最低14次モードまでの変位は完全に板の上部に集中
することがわかる。図を省略するが、FGPM板の電位
と電界も波数が大きいときに板の上表面に完全に集中す
る。応答解析結果を検討するときの便宜上のために、

0032】
【化7】
【0033】のi番目のモードをMi で表記し、求め
たM1 〜M6 の群速度を表1に示した。材料の異方
性により板の三つの変位成分は連成し、純粋なSH表面
波は現れていないが、FGPM板のモード2はSH波的
な表面波(以下準SH表面波と略称)であると考えられ
る。この準SH表面波は次の三つの特徴を有する。(1
)変位成分u,wと比べvが大きくて支配的である。
【0034】(2)波数が非常に大きいときに群速度は
z−xLiTaO3のRayleigh波と同じになる
。(3)変位の表面集中度はRayleighと同程度
である。もちろん、等方性FGPM板域は一定の条件を
満足する異方性材料(例えば6mm結晶)のFGPM板
においてはある伝播方向で純粋なSH波が得られる。
【0035】
【表1】
【0036】<3>  図11,12にはそれぞれFG
PM板と均一板の電気機械結合係数を示している。均一
板と比べ、FGPM板では
【0037】
【0038】の小さいモードがあるが、大きいモードも
ある。また一つのモードに関しても、ある波数の範囲で
はFGPM板の
【0039】
【0040】が対応する均一板モードの
【0041】
【0042】より小さく、ある波数範囲では大きい。た
とえばモード2の場合、波数が小さいとき均一板の
【0
043】
【0044】の方が大きいが、波数が大きいときFGP
M板の
【0045】
【0046】の方が大きい。この理由の一つとしては、
波数が大きくなるとFGPM板の電位などが板の上表面
に集中しているので、板の上表面が電気的開放するとき
と短路するときの位相速度の差が大きくなり、結果とし
【0047】
【0048】が大きくなることである。 B.応答解析 <1>  y方向のステップ線衝撃荷重による応答図1
3と図14に示すのは、時刻
【0049】
【化8】
【0050】のとき、それぞれFGPM板と均一板のx
方向の変位uの応答である。各モードの到達する位置は
矢印で示している。これらの図からわかるように、均一
板の場合には上下表面共に大きい変位応答が生じるのに
対し、FGPM板の場合には上表面の変位が大きいが、
下表面の変位が小さい。特にFGPM板の場合には、M
1 ,M2 が到達する場所で、板の上表面だけ大きな
変位の急激な変化が生じる。つまり、荷重励振の場合に
は、M1,M2 はFGPGの表面に大きく現れること
がわかる。同様な現象は図15,16からも観測できる
。また図15,16から、板の変位は板全体の上下振動
と波動の重ね合わせたものであることがわかる。荷重に
よる電位の応答を示したものが図17および図18であ
る。FGPM板の表面においてM1 とM2 の到達す
る場所で変位の急激変化が見られる。特にM2 の方が
大きいことがわかる。これは波数が大きい場合にはM2
 の電気機械結合係数が大きいからである(図11を参
照)。
【0051】<2>  ステップ線衝撃電位により応答
この場合、電極はy方向に無限に長いと仮定する。例と
して、このような電極によるFGPM板と均一板の変位
成分vの応答を求め、その結果を図19,20に示す。 均一板の場合には板の上下表面とも応答が大きいに対し
て、FGPM板の場合には板の下表面の変位が非常に小
さく、上表面の変位が非常に大きい。特にM2 の到達
する場所では非常に急激な変位変化が観測された。これ
は主に次の二つの理由によるものと考えられる。一つは
波数が大きいときM2 の電気機械結合係数
【0052
【0053】が大きいことである。もう一つはM2 の
変位が板の上表面に著しく集中することである。 <3>  すだれ状電極の周期励振による応答上記の結
果からFGPM板の場合には準SH表面波(モード2)
を励振すれば大きな応答が期待できる。そこで、ここで
は戸田ら(信学論,J71−A,(1988), 12
2525)が使用した次式を満足する電極
【0054】
【化9】
【0055】をそれぞれFGPM板と均一板の上表面に
設置し、それらの二次モードを励振し、変位振幅の分布
を調べる。板の上表面を電気的に開放する場合、kH=
3.927のときのFGPM板と均一板の波動モードは
すでに図5,6に示してある。電気的に短絡する場合の
モードはほとんど変わらないので、この図5,6を参照
して検討を行い、そして、板の上表面を電気的に短絡す
る場合、kH=3.927のとき求めたFGPM板と均
一板の二次モードの固有周波数はそれぞれ5.944ω
o と4.066ωo であるので、電極にかける電位
の励振周波数ωf をFGPM板の場合は5.994ω
o で,均一板の場合は4.066ωo とする。また
、kH=3.927のとき求めたFGPM板の電気機械
結合係数
【0056】
【0057】は約0.93%で、均一板の
【0058】
【0059】は約1.6%である。変位振幅のx方向の
分布を示したものが図21〜26である。図21,図2
3および図25はFGPM板に関するもので、図22,
図24および図26は均一板に関するものである。まず
、これらの図から、波長λ=1.6Hの波長が励振され
ていることがわかる。そして、図21,23,25を図
5と,図22,24,26を図6と比べて見ると、確か
に板の二番目のモードが励振されたことがわかる。また
、図21,23,25をそれぞれ図22,24,26と
比べると、均一板の上下表面の変位振幅はほぼ同じ大き
さを有する(図24の場合三本の線はほとんど重なって
いる)。これに対しFGPM板の上表面の変位の振幅は
下表面よりはるかに大きいことがわかる。さらに、板の
上表面の変位振幅に限って言えば、均一板の電気機械結
合係数はFGPM板の約1.7倍にもかかわらず、FG
PM板の変位の振幅は均一板よりuは2倍余り、vは約
3倍、ωは約1.7倍大きいことがわかる。これはFG
PM板の場合には変位が上表面に集中する効果が大きい
からである。
【0060】一般に言えば、
【0061】
【0062】が大きければ電極の励振による板の変位応
答が大きく、あるいは機械的荷重による電気量の応答が
大きい。しかし上記の計算例は、FGPM板を均一板と
比較する場合、均一板の
【0063】
【0064】が大きいとしても必ずしも同一電極の励振
による応答が大きいとは限らないという事実を示してい
る。以上の通り、傾斜機能圧電材料の板と均一z−xL
iTaO3 板の波動伝播特性および線ステップ衝撃荷
重、線状電極の衝撃電圧およびすだれ状電極の周期励振
によるこれらの板の応答の解析結果が得られる。この解
析結果から次の結論を得る。(1)FGPM板の波動モ
ードの変位はより柔らかい表面に集中する;(2)板表
面は電気的に開放するとき各モードの電位、電界も変位
の集中する面に集中する、言い換えれば、FGPM板の
場合には低次モードの波はすべて表面波になる;(3)
FGPM板の場合にはRayleigh波と同程度の表
面集中度を有する準SH表面波が存在し、この表面波を
すだれ状電極で励振すると大きい応答が得られる。また
波数が大きい場所で励振すれば(電極の間隔を短くする
)電気機械高結合と変位の高表面集中の両効果が得られ
るので高い励振効果が期待できる。
【0065】従って、圧電板の物性値を板の厚さ方向に
適当に勾配を持たせることによって、より効率の高い表
面波デバイスが期待できる。従って、このような解析を
フィードバックしつつ、前記準SH波の最適化を図るこ
とによって、各種の手法により高性能の傾斜機能圧電材
、特に表面波デバイスの製造が実現される。
【0066】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
り、優れた特性の傾斜機能圧電材、特に表面波デバイス
の設計・製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のための手法と装置構成を例示したブ
ロックフローチャート図である。
【図2】この発明の方法が仮定する材料構成の座標系図
である。
【図3】FGPM板の固有周波数スペクトル図である。
【図4】均一板の固有固溶数スペクトル図である。
【図5】FGPM板の波動モードの変位分布図である。
【図6】均一板の波動モードの変位分布図である。
【図7】
【図8】図7および8は、FGPM板および均一板の各
々の波動モードの電位と電界の分布図である。
【図9】
【図10】図9および10は、FGPM板と均一板の各
々の波動モードの変位分布図である。
【図11】
【図12】図11および12は、FGPM板および均一
板の各々の電気機械結合係数図である。
【図13】
【図14】図13および14は、FGPM板と均一板の
、各々の、x方向変位図である。
【図15】
【図16】図15および16は、FGPM板と均一板の
、各々の、z方向変位図である。
【図17】
【図18】図17および18は、FGPM板と均一板の
、各々の、電位の分布図である。
【図19】
【図20】図19および20は、FGPM板と均一板の
、各々の、y方向変位の応答図ある。
【図21】
【図22】図21および22は、FGPM板と均一板の
、各々の、x方向変位応答の振幅図である。
【図23】
【図24】図23および24は、FGPM板と均一板の
、各々の、y方向変位応答の振幅図である。
【図25】
【図26】図25および26は、FGPM板と均一板の
、各々の、z方向変位応答の振幅図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数種の圧電材料の組合せからなる傾
    斜機能圧電材の製造において、厚さ方向に組織特性勾配
    を有する傾斜材料の準SH波の最適化を図りつつ組織制
    御することを特徴とする傾斜機能圧電材の製造法。
  2. 【請求項2】  請求項1の方法からなる表面波テバイ
    スの製造法。
JP10760091A 1991-05-13 1991-05-13 傾斜機能圧電材の製造法 Pending JPH04336708A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10760091A JPH04336708A (ja) 1991-05-13 1991-05-13 傾斜機能圧電材の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10760091A JPH04336708A (ja) 1991-05-13 1991-05-13 傾斜機能圧電材の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04336708A true JPH04336708A (ja) 1992-11-24

Family

ID=14463281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10760091A Pending JPH04336708A (ja) 1991-05-13 1991-05-13 傾斜機能圧電材の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04336708A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5900274A (en) * 1998-05-01 1999-05-04 Eastman Kodak Company Controlled composition and crystallographic changes in forming functionally gradient piezoelectric transducers
US6013311A (en) * 1998-06-08 2000-01-11 Eastman Kodak Company Using morphological changes to make piezoelectric transducers
EP1001531A2 (en) 1998-11-10 2000-05-17 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface acoustic wave device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5900274A (en) * 1998-05-01 1999-05-04 Eastman Kodak Company Controlled composition and crystallographic changes in forming functionally gradient piezoelectric transducers
US6013311A (en) * 1998-06-08 2000-01-11 Eastman Kodak Company Using morphological changes to make piezoelectric transducers
EP1001531A2 (en) 1998-11-10 2000-05-17 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface acoustic wave device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bergamini et al. Hybrid dispersive media with controllable wave propagation: A new take on smart materials
Akl et al. Analysis and experimental demonstration of an active acoustic metamaterial cell
Guo et al. Dispersion relations of elastic waves in one-dimensional piezoelectric/piezomagnetic phononic crystal with functionally graded interlayers
Cao et al. Propagation of Love waves in a functionally graded piezoelectric material (FGPM) layered composite system
Glushkov et al. Surface and pseudo-surface acoustic waves piezoelectrically excited in diamond-based structures
US10991358B2 (en) Low frequency acoustic absorption and soft boundary effect with frequency-discretized active panels
Olivett et al. Flow control and separation delay in morphing wing aircraft using traveling wave actuation
Dorin et al. Broadband frequency and spatial on-demand tailoring of topological wave propagation harnessing piezoelectric metamaterials
Bricault et al. Multimodal reduction of acoustic radiation of thin plates by using a single piezoelectric patch with a negative capacitance shunt
Wei et al. Optimization of connection architectures and mass distributions for metamaterials with multiple resonators
Chaki et al. Anti-plane wave in a piezoelectric viscoelastic composite medium: a semi-analytical finite element approach using PML
Li et al. Active localization of wave propagation in elastic beams using periodic placement of piezoelectric actuator/sensor pairs
Johansson et al. Approximate dynamic boundary conditions for a thin piezoelectric layer
Collet Recursive surface impedance matrix methods for ultrasonic wave propagation in piezoelectric multilayers
JPH04336708A (ja) 傾斜機能圧電材の製造法
Soloviev et al. APPLIED THEORY FOR ELECTRO-ELASTIC PLATES WITH NON-HOMOGENEOUS POLARIZATION.
Cao et al. Bleustein-Gulyaev waves in a functionally graded piezoelectric material layered structure
Mayer et al. 8E-4 perfectly matched layer finite element simulation of parasitic acoustic wave radiation in microacoustic devices
Kaijun et al. Sound insulation performance of plates with interconnected distributed piezoelectric patches
Nasedkin et al. Finite Element Analysis of Cymbal Transducer from Porous Piezoceramics PZT-4 with Various Material Properties
Amor et al. Propagation behavior of lamb waves in functionally graded piezoelectric plates
Kuznetsova et al. Hybridization of acoustic waves in piezoelectric plates
Li et al. Actively controllable size-dependent elastic wave band gaps in planar functionally graded micro-lattice
Anisimkin et al. Acoustic wave propagation along piezoelectric plate coated with piezoelectric films
Konarski et al. Elastic bandgap widening and switching via spatially varying materials and buckling instabilities