JPH04332651A - インクジェットプリントヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電歪素子の変位を利用
するインクジェットプリントヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】インクジェットプリントヘッドの一つに
、電歪素子を使用したものがある。このプリントヘッド
は、一般には共通インク路から分岐する個別インク路を
電歪素子で包囲し、電歪素子に電界を加えて電歪素子を
変位させることにより、個別インク路内のインクを個別
インク路の先端口から押し出すものである。

【０００３】又、印字品質を高めるべく高精細度化する
ために、ヘッドをヘッドの走査方向に対して傾斜させて
、印字ドットを高密度化することも行われている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなプリントヘッドを含めて一般のインクジェットプ
リントヘッドに採用する印字機構では、これまで以上に
印字ドットを高密度化して印字品質を高めるのは構造的
に至難である。従って、本発明の目的は、印字の高密度
化且つ高品質化を実現するインクジェットプリントヘッ
ドを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のインクジェットプリントヘッドは、導電性
基台に複数の長尺溝を一定間隔を置いて形成し、各長尺
溝の底壁及び両側壁に電歪素子を設け、電歪素子上に電
極を設けたことを特徴とする。本発明のプリントヘッド
は、導電性基台と電歪素子を組合せた新しい印字機構を
取り入れたものである。作用の根本原理としては、電歪
素子上の電極に電圧を印加して、電歪素子に電界を加え
ると、電圧の極性に応じて電歪素子が伸縮することを利
用するものである。即ち、電歪素子が正の電圧に対して
は伸張し、負の電圧に対しては収縮する。これにより、
負の電圧を印加した長尺溝では、長尺溝の両側壁に設け
た電歪素子が縮み、長尺溝によって形成される導電性の
一条凸部が長尺溝に向かって傾斜して、インク流路であ
る長尺溝の幅が狭くなる。一方、正の電圧を印加した長
尺溝では、長尺溝の両側壁に設けた電歪素子が伸び、一
条凸部が長尺溝から離れる方向に傾斜して、長尺溝の幅
が拡がる。次に、印加電圧の極性を変えると、各長尺溝
では上記と逆の現象が起こり、狭くなった長尺溝が拡大
に、拡がった長尺溝が狭小に転ずる。この時、前者の長
尺溝にはインクが充填され、後者の長尺溝ではインクが
押されて長尺溝の先端口（オリフィス）から吐出される
。

【０００６】本発明のプリントヘッドに用いる導電性基
台は、長尺溝によって形成される一条凸部が容易に変位
する限り、素材に限定はない。かかる導電性基台として
は、鉄、銅、黄銅、アルミニウム等のエッチング加工可
能な材料からなる基板が最良である。長尺溝の底壁及び
両側壁に設ける電歪素子は、正の電圧に対して伸張し、
負の電圧に対して収縮する限り、特定されるものではな
い。具体的に、電歪素子としては、ＺｎＯｘ　、ＰＺＴ
等からなるものを使用する。但し、ＺｎＯｘ　について
はスパッタ成膜によりＣ軸配向して自然に分極するが、
ＰＺＴの場合には成膜後に更に膜上に導体を成膜し、こ
の導体と基台との間に電圧を印加して分極処理を行う。

【０００７】

【実施例】以下、本発明のインクジェットプリントヘッ
ドを実施例に基づいて説明する。図１はその一実施例の
断面を、図２は平面を示す。但し、図２では下記の上蓋
７を省いてある。基台としての導電性基板１には、個別
インク流路となる複数の長尺溝２を一定間隔を置いて形
成し、長尺溝２によって一条凸部３が形成される。長尺
溝２及び凸部３は断面及び平面とも長方形を呈する（図
２参照）。各長尺溝２の両側壁及び底壁には、前記材料
からなる電歪素子４をスパッタ等により設ける。図１で
は、電歪素子４の一部分は凸部３上にも存在する。この
電歪素子４を覆うように、電歪素子４上に電極５を設け
てある。電歪素子４と電極５は、図１より明らかなよう
に、各凸部３上で分離しているが、これは電歪素子４と
電極５を長尺溝２の底壁及び両側壁だけでなく、凸部３
上にも連続的に形成した後、リフトオフ法等により凸部
３上の部分のみを除去することで得られる。

【０００８】更に、電極５を覆うように、長尺溝２の底
壁及び両側壁と凸部３上に保護膜６を設ける。図２にお
いて、保護膜６は長尺溝２を形成してある領域には設け
てあるが、長尺溝２を形成していない領域（基板１の後
端側）には設けず、各長尺溝２に設けた電極５がそのま
ま基板１の後端付近で平面電極となる。そして、長尺溝
２を密閉するように適当な弾性材からなる上蓋７を基板
１上に取付ける。但し、以下の作用の説明からも分かる
ように、上蓋７と保護膜６は接合せず、保護膜６が上蓋
７の面に沿って容易に摺動するようになっている。

【０００９】図１には特に示していないが、プリントヘ
ッドの正面には、図３に示す如き各長尺溝２に連通する
オリフィス９を有するオリフィスプレート８を取付けて
ある。又、各長尺溝２は基板１の後端側に設けた共通イ
ンク供給路（図示せず）と連絡し、インクは共通インク
供給路を通じて各長尺溝２に供給される。次に、このよ
うに構成したプリントヘッドの作用について述べる。

【００１０】まず、図４において、各長尺溝２（ａ〜ｃ
）の電極５（ａ〜ｃ）に例えば正負の電圧を交互に印加
する。電圧印加により、各電極５に対応する電歪素子４
（ａ〜ｃ）には電界が加わる。各電歪素子４のうち、負
の電圧に係る電歪素子４ａ、４ｃが図中の矢印方向に縮
み、正の電圧に係る電歪素子４ｂが矢印方向に伸びる。

【００１１】各電歪素子４が印加電圧の極性に応じて前
記のように伸縮すると、上蓋７で各一条凸部３（ａ〜ｄ
）が押さえられているため、凸部３は図４のように上蓋
７の面に沿って変位する。即ち、凸部３が負の電圧を印
加した長尺溝に向かって傾斜する。図４でみると、負の
電圧を加えた電極５ａを設けた長尺溝２ａの両隣の凸部
３ａ、３ｂが長尺溝２ａに向かって傾く。長尺溝２ｃと
当該長尺溝の両隣の凸部３ｃ、３ｄとの関係も同様であ
る。これにより、長尺溝２ａ、２ｃの幅が狭くなる。 一方、正の電圧を加えた電極５ｂを設けた長尺溝２ｂで
は、両側壁の電歪素子４ｂが伸張し、凸部３ｂ、３ｃが
長尺溝２ａ、２ｃ側にそれぞれ傾く結果、長尺溝２ｂの
幅は拡張することになる。

【００１２】電歪素子４（ａ〜ｃ）の変位によって凸部
３（ａ〜ｄ）が十分に傾斜した後、印加する電圧の極性
を正負逆転させる。これにより、図４における電歪素子
４ａ、４ｃは伸張し、電歪素子４ｂは収縮するので、各
凸部３（ａ〜ｄ）は反対側に傾く。この結果、長尺溝２
ａ、２ｃの幅が拡大し、長尺溝２ｂの幅が縮小する。こ
の時、長尺溝２ｂの容積が拡大状態から縮小状態に移行
するため、長尺溝２ｂ内に在るインクが押されて、対応
オリフィス９ｂから吐出される（図３参照）。又、長尺
溝２ａ、２ｃの容積は縮小から拡大に転ずるので、長尺
溝２ａ、２ｃにはインクがそれぞれ新たに充填される。

【００１３】このように、各長尺溝２の電極５に印加す
る電圧の極性を適宜変化させることで、電歪素子４が電
圧の極性に応じて伸張又は収縮し、これに伴って一条凸
部３が傾斜し、凸部３によって狭くなった長尺溝２内の
インクが押し出されると共に、凸部３によって広くなっ
た長尺溝２内にはインクが供給される訳である。

【００１４】

【発明の効果】本発明のインクジェットプリントヘッド
は、以上説明したように構成されるので、長尺溝の底壁
及び両側壁に設けた電歪素子上の電極に印加する電圧の
極性を適宜変えることで、印加電圧の極性に応じて電歪
素子が伸張又は収縮し、それに伴って一条凸部の傾斜方
向が変化し、長尺溝内のインクが押し出されるという画
期的なものである。

【００１５】従って、本発明のプリントヘッドは、特に
導電性基台に形成する長尺溝の幅及び溝と溝との間隔（
一条凸部の幅）を可能な限り狭くすることにより、印字
の高密度化及び高品質化を容易に実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のインクジェットプリントヘッドの一部
省略断面図である。

【図２】図１に示すプリントヘッドの一部省略平面図で
ある。

【図３】図１に示すプリントヘッドの概略正面図である
。

【図４】図１に示すプリントヘッドの作用を説明するた
めの断面図である。

【符号の説明】

１　　導電性基板（基台） ２　　長尺溝 ３　　一条凸部 ４　　電歪素子 ５　　電極 ６　　保護膜 ７　　上蓋 ８　　オリフィスプレート ９　　オリフィス

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】導電性基台に複数の長尺溝を一定間隔を置
   いて形成し、各長尺溝の底壁及び両側壁に電歪素子を設
   け、電歪素子上に電極を設けたことを特徴とするインク
   ジェットプリントヘッド。