JPH04289497A - 核分裂性物質の測定方法およびその測定装置 - Google Patents

核分裂性物質の測定方法およびその測定装置

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JPH04289497A
JPH04289497A JP3052295A JP5229591A JPH04289497A JP H04289497 A JPH04289497 A JP H04289497A JP 3052295 A JP3052295 A JP 3052295A JP 5229591 A JP5229591 A JP 5229591A JP H04289497 A JPH04289497 A JP H04289497A
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JP
Japan
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neutron
neutrons
fast
thermal
fission
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JP3052295A
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English (en)
Inventor
Makoto Yasuoka
誠 安岡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の目的〕
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核分裂性物質の測定方
法およびその測定装置に係り、特に原子燃料棒に含まれ
る核分裂性物質の量を測定する核分裂性物質の測定方法
およびその測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉を安全かつ効率よく運用するため
には、原子燃料棒中に含まれる核分裂性物質の量を正確
に把握し管理する必要がある。
【0003】従来、原子燃料棒に含まれる燃料の核種組
成や核分裂性物質の量を評価するために、核分裂性物質
の崩壊に伴って放出されるγ線を測定したり、原子燃料
棒に熱中性子を照射して核分裂を誘発し、この核分裂に
より放出される遅発γ線を測定したりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のγ線による測定
方法では、原子燃料棒中の核分裂性物質の崩壊に伴って
放出されるγ線の強度が弱いため、γ線の測定に時間が
かかったり、弱いγ線を正確にキャッチして測定精度を
向上させることが困難であった。
【0005】また、核分裂後に放出される遅発γ線によ
り測定を行う場合には、原子燃料棒に中性子を照射する
照射中性子源として高強度のラジオアイソトープ(以下
RIと記す)を必要とする。このRIを収納する格納容
器は大型でしかも高価であるため、測定装置自体が大型
化し高価になってしまうという問題がある。
【0006】さらに、遅発γ線自体が核分裂後の時間に
依存する依存性が強いので、遅発γ線の測定では、熱中
性子を原子燃料棒に照射する照射時間と、照射後の測定
時間とを常に一定にしなければならない等、測定が面倒
で、時間管理を正確に行なうことが煩しい等の問題があ
った。
【0007】ところで、従来の測定方法は、核分裂性物
質としてウラン酸化物燃料を測定対象としているが、近
年のように原子燃料の再処理利用が実用化されつつある
状況では、ウラン酸化物燃料だけでなくウラン−プルト
ニウム混合酸化物燃料(以下MOX燃料と記す)をも検
査する必要がある。
【0008】ところがMOX燃料ではプルトニウムの崩
壊に伴って強度の高いγ線が放出されており、しかもこ
のγ線は、MOX燃料の核種組成が変化すると、その変
化に応じてγ線の強度が大きく変化し、このγ線が遅発
γ線測定におけるバックグラウンドを形成するので、測
定精度が劣化するという問題がある。
【0009】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、原子燃料棒中の核分裂性物質をγ線場の影響
を受けることなく直接的かつ精度よく測定し、評価する
ことができるとともに、測定装置の小型軽量化を図るこ
とのできる原子燃料棒の核分裂性物質測定方法およびそ
の装置を提供することを目的とする。 〔発明の構成〕
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る核分裂性物
質の測定方法は、上述した課題を解決するために、中性
子減速材を収容した中性子減速体の内部に少なくとも1
つの原子燃料棒等の被測定物を挿脱可能に収納し、前記
被測定物に中性子減速材を介して熱中性子を照射して核
分裂を生じさせ、この核分裂により発生する高速中性子
を検知して前記核分裂性物質の量を測定するようにした
ものである。
【0011】また、本発明に係る核分裂性物質の測定装
置は、上述した課題を解決するために、中性子減速材を
収納し、少なくとも1つの原子燃料棒等の被測定物を挿
脱可能に収納した中性子減速体と、前記中性子減速体を
介して原子燃料棒等の被測定物に中性子を照射する中性
子発生装置と、前記中性子減速材内部に配設され、生成
された熱中性子を検知して測定する熱中性子検出手段と
、前記中性子減速体に形成された空隙を介して前記被測
定物に面し、高速中性子を検知して測定する高速中性子
検出手段とを備え、この高速中性子検出手段は、核分裂
による高速中性子を弁別可能に選択して測定し、前記熱
中性子検出手段からのデータに基づいて前記被測定物の
核分裂性物質の量を測定するようにしたものである。
【0012】
【作用】本発明に係る核分裂性物質の測定方法は、中性
子減速材内部に少なくとも1つの原子燃料棒等の被測定
物を挿脱可能に配置し、この原子燃料棒等の被測定物の
核分裂性物質に前記中性子減速材を介して熱中性子を照
射して核分裂を生じさせ、この核分裂により発生する高
速中性子を弁別可能にして検知して、前記核分裂性物質
の量を測定することにより、核分裂により発生する高速
の即発中性子を測定し、この即発中性子に比例する核分
裂性物質の量を、γ線の影響を受けることなく直接的か
つ正確に測定することができる。
【0013】また、本発明に係る核分裂性物質の測定装
置は、中性子減速材を収納し、少なくとも1つの原子燃
料棒等の被測定物を挿脱可能に収納した中性子減速体と
、前記中性子減速体を介して原子燃料棒等の被測定物に
中性子を照射する中性子発生装置と、前記中性子減速材
内部に配設され、生成された熱中性子を検知して測定す
る熱中性子検出手段と、前記中性子減速体に形成された
空隙を介して前記被測定物に面し、高速中性子を検知し
て測定する高速中性子検出手段とを備え、この高速中性
子検出手段は、核分裂による高速中性子を弁別可能に選
択して測定し、前記熱中性子検出手段からのデータに基
づいて前記被測定物の核分裂性物質の量を測定すること
により、本発明の上記測定方法による作用を実現するこ
とができるとともに、装置を小型軽量化することができ
る。
【0014】
【実施例】本発明に係る核分裂性物質の測定方法および
その装置の一実施例について添付図面を参照して説明す
る。
【0015】図1は、本発明に係る核分裂性物質の測定
装置の一例を示す平断面図、図2は図1のII−II線
に沿う断面図、図3は格納容器内の中性子の時間的挙動
を示す説明図である。
【0016】核分裂性物質の測定装置1は、ボックス状
をなす本体ケーシングとしての格納容器2を有し、この
格納容器2内に遮蔽体3がほぼ全周にわたって内張り等
により設けられ、外部に中性子が漏出するのを防止して
いる。遮蔽体3内には中性子減速体4が収納される。中
性子減速体4は例えば中央部に充填されるグラファイト
5とこのグラファイト5の周りに配置されるポリエチレ
ン6との中性子減速材で形成される。
【0017】格納容器2には中性子減速体4を例えば水
平方向に貫く貫通孔7が形成されており、この貫通孔7
内に被測定物としての原子燃料棒8が挿脱可能に収納さ
れる。原子燃料棒8は例えば図1において右側から挿入
され、左側から抜出される。また、中性子減速体4のグ
ラファイト5の内部には、上記貫通孔7に近接して中性
子発生装置9が配設される。この中性子発生装置9は、
パルス状の高速中性子を発生させ、発生した高速中性子
はグラファイト5により減速されて熱中性子となり、こ
の熱中性子が貫通孔7に収納された原子燃料棒8に照射
される。
【0018】グラファイト5の内部には、熱中性子検出
手段10が設けられ、この熱中性子検出手段10は、中
性子発生装置9と貫通孔7を隔てて配置される。この熱
中性子検出手段10は、中性子減速体4内で生成される
熱中性子を検知し、測定するようになっている。
【0019】格納容器2には、遮蔽体3の外側に高速中
性子検出手段11が設けられる。この高速中性子検出手
段11は、高速中性子を検出する棒状の高速中性子検出
部12と、この高速中性子検出部12を囲繞する熱中性
子吸収材13とで構成され、中性子発生装置9と同期す
る。このため、高速中性子検出手段11は、中性子発生
装置9と同期し、照射終了後に、中性子減速体4内で発
生する中性子のうち、熱中性子を熱中性子吸収材12に
より除外して、高速中性子のみを検知し、その中性子束
強度と減衰時間とを測定する。そして、この高速中性子
検出手段11の周りは、遮蔽体3と同じ材質により遮蔽
され、外部に中性子が漏出するのを防止している。
【0020】格納容器2内に設けられる遮蔽体3および
中性子減速体4には、貫通孔7の空間に開口し、この貫
通孔7から高速中性子検出手段11の高速中性子検出部
12に向って拡開し、この高速中性子検出部12と連通
する空隙部15が形成され、この空隙部15は、上記貫
通孔7の軸心と垂直方向に放射状に形成される。
【0021】ところで、図3に示すように、中性子発生
装置9の照射により発生したパルス状の高速中性子は、
グラファイト5やポリエチレン6等の中性子減速材によ
り減速(減衰)されて低速の熱中性子となり、中性子減
速体4内にしばらく滞在する。
【0022】熱中性子検出手段10は、中性子減速体4
内に滞在するこの熱中性子成分22の中性子束強度と減
衰時間とを検知して測定し、これら中性子束強度と減衰
時間とによりこの熱中性子成分22の時間的挙動を測定
する。
【0023】また、高速中性子検出手段11は、図3に
示すように、中性子発生装置9により照射されたパルス
状の高速中性子のうち、照射終了後の高速中性子成分2
1を検知し、その中性子束強度と消滅までの経過時間t
1 を検出する。さらに、この高速中性子検出手段11
は、中性子発生装置9により原子燃料棒8中の核分裂性
物質にグラファイト5を介して熱中性子が照射されると
、核分裂性物質の核分裂反応により発生する核分裂中性
子成分(高速の即発中性子)23を検知し、測定する。
【0024】中性子発生装置9により発生した高速中性
子は、グラファイト5およびポリエチレン6等の中性子
減速材で減衰し熱化されて熱中性子となってしまうため
、瞬時に消滅してしまう。高速中性子検出手段11は、
照射による高速中性子の消滅時間t1 により、照射に
より発生した照射高速中性子成分21と核分裂により発
生した核分裂中性子成分23とを時間的に弁別し、核分
裂により発生した核分裂中性子成分23を検出するよう
になっている。
【0025】この高速中性子検出手段11は、高速中性
子検出部12を囲む熱中性子吸収材13を小量のポリエ
チレンと、熱中性子の吸収効果の大きいカドミウム板と
で構成しており、高速中性子検出手段11が熱中性子を
除外して高速中性子のみを検出できるようになっている
。次に本発明の核分裂性物質の測定方法を説明する。 中性子減速体4の貫通孔7に被検査試料(被測定物)と
しての原子燃料棒18を挿入して配置する。
【0026】次に、中性子発生装置9から予め所定の量
と時間が決められたパルス状の高速中性子を減速させ、
熱中性子化して原子燃料棒8に照射する。そして、中性
子発生装置9に同期させた高速中性子検出手段11によ
り、照射後の高速中性子成分21を検知しその中性子束
強度と消滅時間t1 とを測定する。これら中性子束強
度と消滅時間t1 とにより照射された高速中性子成分
21の時間的挙動を測定し、照射による高速中性子成分
21(以下、照射高速中性子成分と称す)を弁別する。
【0027】中性子発生装置9により発生した高速中性
子は、中性子減速材5,6を通過して減速し熱化されて
熱中性子となる。この生成された熱中性子成分22は高
速中性子成分21に比較して長く中性子減速体14内に
滞在し、この中性子減速体4の外部へ拡散したり、中性
子減速体5,6に吸収されたりしながら徐々に減衰する
。熱中性子検出手段10により、この熱中性子成分22
を検知し、その中性子束強度と減衰時間とを測定し、こ
の熱中性子成分22の時間的挙動を測定する。
【0028】中性子発生装置9の照射により中性子減速
体4内に生成された熱中性子は、原子燃料棒8中の核分
裂性物質に核分裂反応を生じさせる。この核分裂は核分
裂性物質の量に比例して発生する。そして、この核分裂
により、原子燃料棒8から核分裂性物質の量に応じて中
性子が発生する。
【0029】ところで、この核分裂により発生する中性
子には、即発的に発生する高速の即発中性子と、ある程
度遅れて発生する遅発中性子がある。即発中性子の発生
エネルギーの平均値は、約2MeVで、発生数は核分裂
の発生に応じて、すなわち核分裂性物質の量に比例して
発生する。遅発中性子の発生エネルギーは数100Ke
Vと低く、発生数は少ない。
【0030】本実施例では、核分裂性物質の量に比例し
て発生し、高速中性子検出手段11により検出が可能な
高速の即発中性子を核分裂中性子と、その成分を核分裂
中性子成分23と称する。
【0031】核分裂は熱中性子照射終了直後から発生し
、核分裂中性子成分23は、照射終了直後から熱中性子
成分22の中性子束強度の増大に伴って増大する(図3
の熱中性子成分22の上昇部分22I および核分裂中
性子成分23の上昇部分23I参照)。そして、照射さ
れた高速中性子の消滅(消滅時間t1 )により、熱中
性子成分22は、高速中性子成分21のピークから時間
的に遅れてピークを迎え、次第に減衰してゆく。この熱
中性子成分22の減衰に伴って、核分裂中性子成分23
も減衰してゆく(図3の熱中性子成分22の下降部分2
2R および核分裂中性子成分23の下降部分23R 
参照)。
【0032】従って、中性子発生装置9から照射される
高速中性子の量が一定であれば、すなわち照射高速中性
子成分21の中性子束強度が一定であれば、熱中性子成
分22の減衰特性も一定となる。このため、高速中性子
検出手段11は、熱中性子成分22の減衰特性に基づき
、熱中性子成分22減衰時の一定時間に核分裂中性子成
分23の中性子束強度と減衰時間とを測定し、熱中性子
成分22の時間的挙動に基づいて核分裂中性子成分23
の時間的挙動を測定する。
【0033】図3に示す時間t2 ,t3 (t1 <
t2 <t3 )は、熱中性子成分22が、ピークを過
ぎ照射高速中性子成分21消滅時間t1 経過後、一定
の割合でエネルギー的に減衰してゆく所定の時間をそれ
ぞれ示している。
【0034】ところで、核分裂により発生した核分裂中
性子成分23は、原子燃料棒8から貫通孔7に開口する
空隙部15を介して高速中性子検出手段11により検出
される。
【0035】高速中性子検出手段11は、照射高速中性
子成分21と、核分裂中性子成分23とを照射高速中性
子成分21の消滅時間t1 に基づき、時間差によって
弁別し、核分裂中性子成分23を選択する。そして、熱
中性子検出手段10は、熱中性子成分22がピークを過
ぎ、照射高速中性子成分21消滅時間t1 後、一定の
時間(t2 −t1 )が経過してから、核分裂のみに
寄与し、一定の割合で減衰してゆく時間t2 ,t3 
をそれぞれ中性子束強度に基づきエネルギー的に弁別し
、熱中性子成分22の時間的挙動を測定する。
【0036】熱中性子検出手段10は、測定された熱中
性子成分22の時間的挙動のデータを高速中性子検出手
段11に送出する。高速中性子検出手段11は、熱中性
子成分22の時間的挙動データに基づき一定の経過時間
(t3 −t2 )における核分裂中性子成分23を測
定し、この核分裂中性子成分23の時間的挙動(図3の
斜線部分A参照)を測定する。
【0037】このように、核分裂中性子成分23を弁別
して測定する方法として、中性子減速体4中の照射高速
中性子成分21に対しては時間的に弁別し、核分裂を発
生させる熱中性子成分22に対してはエネルギー的に弁
別して測定するようにしている。つまり、核分裂中性子
成分23を、照射高速中性子成分21が消滅して(時間
t1 )から、一定の時間(t3 −t2 )に発生す
る核分裂中性子成分23の時間的挙動(図3の斜線部分
A)を測定するようにしている。
【0038】この核分裂中性子成分23は、上述のよう
に原子燃料棒8に含まれる核分裂性物質に比例している
ので、この核分裂中性子成分23の中性子束強度と減衰
時間とから時間的挙動を測定すれば、核分裂性物質の量
を測定することができる。
【0039】しかも、高速中性子を測定するようにして
いるため、プルトリウム同位体の崩壊に伴って放出され
る、強度の高いγ線によって中性子の測定に影響を受け
ることはない。次に、本発明の他の実施例に係る核分裂
性物質の測定装置について図4および図5を参照して説
明する。この核分裂性物質の測定装置1Aを説明するに
当たり、図1ないし図3と同一部分には同一符号を付し
てその説明は省略する。
【0040】格納容器2Aは、内部に中性子減速体4A
を構成するグラファイト5Aとポリエチレン6Aとを収
納し、核分裂性物質の測定装置1Aのボックス状をなす
本体ケーシングを構成している。この格納容器2Aは、
中性子減速材5A,6Aの外側に中性子を遮蔽する遮蔽
体3Aが設けられる。
【0041】この格納容器2Aには、中性子減速体4A
を水平に貫く2本の貫通孔7A,7Nがそれぞれ垂直方
向に隔離して穿設され、これら貫通孔7A,7N内に被
測定物としての原子燃料棒8A,8Nが挿脱可能に収納
される。また、グラファイト5Aの内部には、各貫通孔
7A,7Nで形成される垂直方向の面の両側に、中性子
発生装置9と熱中性子検出手段10が設けられる。格納
容器2Aには、遮蔽体3Aの外側に、各貫通孔7A,7
Nに応じて2個の高速中性子検出手段11が設けられる
【0042】各高速中性子検出手段11は、高速中性子
を検知して測定する棒状の高速中性子検出部12と、こ
の高速中性子検出部12を囲繞する熱中性子吸収材13
とで構成され、中性子発生装置9と同期する。この高速
中性子検出手段11は、格納容器2A内で生成される熱
中性子を除外して、高速中性子のみを検知して測定する
ようになっている。そして、この高速中性子検出手段1
1の外側は、遮蔽体3Aと同じ材質により遮蔽され、外
部に中性子が漏出するのを防止している。
【0043】さらに、格納容器2Aには、各貫通孔7A
,7Nの空間にそれぞれ開口し、各貫通孔7A,7Nか
ら各高速中性子検出手段11,11の高速中性子検出部
12,12に向って拡開し、これら高速中性子検出部1
2,12と連通する空隙部15A,15Nがそれぞれ形
成される。これら空隙部15A,15Nは、それぞれ対
応する貫通孔7A,7Nの各軸心と垂直方向に放射状に
形成されるとともに、水平方向に所定の距離を置いて離
隔して設けられる。
【0044】これら空間部15A,15Nをそれぞれ水
平方向に離隔して設けているのは、同一の垂直面上に形
成した場合、一方の空隙部15Aに他方の原子燃料棒8
Nから発生する核分裂中性子が侵入し、正確な測定を妨
げるおそれがあるためである。これら空隙部15A,1
5Nをそれぞれ水平方向に離隔して設けると、一方の原
子燃料棒8Nから発生する核分裂中性子は、中性子減速
体4Aを通過するため、直接他方の空隙部15Aに侵入
することがなく、正確に測定することができる。中性子
発生装置9、熱中性子検出手段10、高速中性子検出手
段11は、いずれも上述の実施例と同じ動作を行う。
【0045】従って、本実施例においては、格納容器2
Aに、2本の貫通孔7A,7Nを設け、これら貫通孔7
A,7Nに対応して形成された各空隙部15A,15N
を介して2個の高速中性子検出手段11,11を設置し
たので、同時に2本の原子燃料棒8A,8Nの各分裂性
物質を測定することができる。
【0046】なお、上記実施例では、2本の原子燃料棒
を同時に測定できるように構成しているが、これに限ら
れるものではなく、原子燃料棒を収納する貫通孔を2本
以上設けて、同時に2本以上の原子燃料棒を測定するよ
うにしてもよい。その場合、各貫通孔とこれら各貫通孔
に対応する高速中性子検出手段との間に放射状に形成さ
れる各空隙部を、それぞれ水平方向に離隔して設け、他
の原子燃料棒から発生する核分裂中性子の影響を避ける
ようにするのはいうまでもない。
【0047】また、上記各実施例の中性子源としての中
性子発生装置は、DT反応又はD−D反応等を利用した
小型の中性子加速器を使用して、装置の小型化をはかっ
ている。
【0048】また、計数率としては、 3He検出器で
1パルス(108 n)当り10カウント程度(ペレッ
ト1個当り)と予想されるので、中性子発生装置による
照射サイクルを10〜100Hzとすれば、最大1Kc
ps程度を見込むことができる。もちろん、複数の 3
He検出器を、例えば最大10本程度を設けることも可
能である。 さらに、γ線場の影響がないので、高S/N比を達成で
き、中性子測定の精度が正確になる。
【0049】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る核分
裂性物質の測定方法は、中性子減速材を収容した中性子
減速体の内部に少なくとも1つの原子燃料棒等の被測定
物を挿脱可能に収納し、前記被測定物に中性子減速材を
介して熱中性子を照射して核分裂を生じさせ、この核分
裂により発生する高速中性子を検知して前記核分裂性物
質の量を測定するようにしたので、核分裂により発生す
る高速の即発中性子を選択して測定することができ、こ
の測定結果に基づいて原子燃料棒等の被測定物に含まれ
る核分裂性物質の量をγ線場の影響を受けることなく容
易にかつ正確に測定してペレット濃縮度を直接的に評価
できる。
【0050】また、本発明に係る核分裂性物質の測定装
置は、高速中性子検出手段が、照射された高速中性子と
核分裂による高速中性子とを弁別し、核分裂による高速
中性子を検出し、核分裂性物質の量を測定するようにし
たので、核分裂性物質を正確にかつ容易に測定すること
ができる。さらに、照射用の中性子源としてRI中性子
源を使用しないので、装置を小型軽量化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子燃料棒等の被測定物の核分裂
性物質量を測定する核分裂性物質の測定装置の一実施例
を示す平断面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】格納容器内の中性子の時間的挙動を説明する説
明図。
【図4】本発明に係る核分裂性物質の測定装置の他の実
施例を示す平断面図。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図。
【符号の説明】
2,2A  格納容器 4,4A  中性子減速体 5,5A,6,6A  中性子減速材 8,8A,8N  原子燃料棒(被測定物)7,7A,
7N  貫通孔 9  中性子発生装置 10  熱中性子検出手段 11  高速中性子検出手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  中性子減速材を収容した中性子減速体
    の内部に少なくとも1つの原子燃料棒等の被測定物を挿
    脱可能に収納し、前記被測定物に中性子減速材を介して
    熱中性子を照射して核分裂を生じさせ、この核分裂によ
    り発生する高速中性子を検知して前記核分裂性物質の量
    を測定することを特徴とする核分裂性物質の測定方法。
  2. 【請求項2】  中性子減速材を収納し、少なくとも1
    つの原子燃料棒等の被測定物を挿脱可能に収納した中性
    子減速体と、前記中性子減速体を介して原子燃料棒等の
    被測定物に中性子を照射する中性子発生装置と、前記中
    性子減速材内部に配設され、生成された熱中性子を検知
    して測定する熱中性子検出手段と、前記中性子減速体に
    形成された空隙を介して前記被測定物に面し、高速中性
    子を検知して測定する高速中性子検出手段とを備え、こ
    の高速中性子検出手段は、核分裂による高速中性子を弁
    別可能に選択して測定し、前記熱中性子検出手段からの
    データに基づいて前記被測定物の核分裂性物質の量を測
    定するように構成したことを特徴とする核分裂性物質の
    測定装置。
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