JPH04285828A - 赤外用光学部品 - Google Patents
赤外用光学部品Info
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- JPH04285828A JPH04285828A JP3075621A JP7562191A JPH04285828A JP H04285828 A JPH04285828 A JP H04285828A JP 3075621 A JP3075621 A JP 3075621A JP 7562191 A JP7562191 A JP 7562191A JP H04285828 A JPH04285828 A JP H04285828A
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Landscapes
- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は赤外分光分析に主とし
て用い、特に有機物の吸収スペクトルの測定に有用な赤
外用光学部品に関するものである。
て用い、特に有機物の吸収スペクトルの測定に有用な赤
外用光学部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、赤外領域の吸収スペクトルを測定
するには次の2通りの方法が実施されている。
するには次の2通りの方法が実施されている。
【0003】(1) 試料を粉末状にし、KRS−5な
どの赤外領域に吸収のない物質で混合希釈し、ホットプ
レスなどにて焼成成形した試験片を赤外分光分析装置に
よって測定していた。図4はそのような赤外分光分析の
方法を示す説明図であって、41は試料保持用ステージ
43上に載置した試験片であり、該試験片41に光源か
ら測定用入射光42を当て、その透過光44を検出器に
てスペクトル測定するものである。図中45は方向変更
用ミラーである。
どの赤外領域に吸収のない物質で混合希釈し、ホットプ
レスなどにて焼成成形した試験片を赤外分光分析装置に
よって測定していた。図4はそのような赤外分光分析の
方法を示す説明図であって、41は試料保持用ステージ
43上に載置した試験片であり、該試験片41に光源か
ら測定用入射光42を当て、その透過光44を検出器に
てスペクトル測定するものである。図中45は方向変更
用ミラーである。
【0004】(2) 試験を薄片状にし、これを圧力に
耐え得るように加工した対向するダイヤモンドアンビル
間に挟み、加圧することにより押し潰してフィルム状に
して赤外光が透過しやすくして測定していた。そして、
この測定においてダイヤモンドはIIa 型と呼ばれる
窒素含有量1ppm 以下のものを選別して用いていた
。この測定法の概略は図5に示すが、図中51は対向す
るダイヤモンドアンビル52、52に挟まれた試料、5
3はアンビルホルダー、54は加圧用ネジ、55は光源
からの測定用入射光であり、この入射光55は方向変更
ミラー56、集光ミラー57によって屈折してのち試料
31を透過し、さらに集光ミラー57で屈折して透過光
58として検出器で吸収スペクトルを測定するものであ
る。
耐え得るように加工した対向するダイヤモンドアンビル
間に挟み、加圧することにより押し潰してフィルム状に
して赤外光が透過しやすくして測定していた。そして、
この測定においてダイヤモンドはIIa 型と呼ばれる
窒素含有量1ppm 以下のものを選別して用いていた
。この測定法の概略は図5に示すが、図中51は対向す
るダイヤモンドアンビル52、52に挟まれた試料、5
3はアンビルホルダー、54は加圧用ネジ、55は光源
からの測定用入射光であり、この入射光55は方向変更
ミラー56、集光ミラー57によって屈折してのち試料
31を透過し、さらに集光ミラー57で屈折して透過光
58として検出器で吸収スペクトルを測定するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来法のうち、(
2) の方法が多く用いられているが、下記のような欠
点が指摘されている。
2) の方法が多く用いられているが、下記のような欠
点が指摘されている。
【0006】(1) 産出量が希な天然産IIa 型ダ
イヤモンドを用いるため、小型のアンビルしか使用でき
なかった。従って、通常の赤外分光の測定光(2.5〜
3.0 φ) を直接入射させた場合、試料部分が0.
5 φしかないため、入射強度の1/25〜1/36の
透過強度しか得られず、測定できなかった。
イヤモンドを用いるため、小型のアンビルしか使用でき
なかった。従って、通常の赤外分光の測定光(2.5〜
3.0 φ) を直接入射させた場合、試料部分が0.
5 φしかないため、入射強度の1/25〜1/36の
透過強度しか得られず、測定できなかった。
【0007】このため、入射光を1度試料部分に集光さ
せ、透過光を平行光にしたうえで検出器に投入するか、
または検出器上で再集光させ、入射光強度のロスを防ぐ
必要があった。また、この方法を実施するためには精密
で高価な光学系が必要である。
せ、透過光を平行光にしたうえで検出器に投入するか、
または検出器上で再集光させ、入射光強度のロスを防ぐ
必要があった。また、この方法を実施するためには精密
で高価な光学系が必要である。
【0008】(2) 集光した局所を観察するため、試
料全体の吸収スペクトルと異なり、誤った情報を得るこ
とがある。
料全体の吸収スペクトルと異なり、誤った情報を得るこ
とがある。
【0009】(3) 天然IIa 型ダイヤモンドは高
価で供給上の不安がある。
価で供給上の不安がある。
【0010】(4) 天然IIa 型ダイヤモンドは面
方位が明確でないため、耐圧性の高い(100)面を正
確に試料の加圧面と一致させることが難しかった。
方位が明確でないため、耐圧性の高い(100)面を正
確に試料の加圧面と一致させることが難しかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は上記従来法に
おける問題点を解決すべく検討の結果、得られたもので
ある。
おける問題点を解決すべく検討の結果、得られたもので
ある。
【0012】即ち、この発明は(1) 集光せずに測定
用赤外光を直接ダイヤモンドアンビルに挟まれた試料に
入射し、試料の透過光を新たな集光系を加えることなく
測定できるようにした。そのために大型の合成ダイヤモ
ンド単結晶を用いることができ、ダイヤモンド供給上の
問題を解決した。
用赤外光を直接ダイヤモンドアンビルに挟まれた試料に
入射し、試料の透過光を新たな集光系を加えることなく
測定できるようにした。そのために大型の合成ダイヤモ
ンド単結晶を用いることができ、ダイヤモンド供給上の
問題を解決した。
【0013】(2) 窒素含有量5ppm 以下の合成
ダイヤモンドがこの発明の赤外用光学部品として適して
いることを見出した。
ダイヤモンドがこの発明の赤外用光学部品として適して
いることを見出した。
【0014】(3) 大型のダイヤモンドを用いると、
従来の加工法では充分な平行度がでないが、この発明に
おいては大型の合成ダイヤモンドを用いるので研磨中レ
ーザー光で平行度を測定することにより、2分以下の高
平行度が得られるようになった。などの特徴を有するの
である。
従来の加工法では充分な平行度がでないが、この発明に
おいては大型の合成ダイヤモンドを用いるので研磨中レ
ーザー光で平行度を測定することにより、2分以下の高
平行度が得られるようになった。などの特徴を有するの
である。
【0015】
【作用】要するに、この発明は人工合成ダイヤモンドを
測定試料を挟む対向アンビルとして用いること、この人
工合成ダイヤモンドの窒素含有量が5ppm 以下であ
ること、アンビルの試料設置面と赤外光の入射面または
透過面との平行度が2分以下であること、などによって
加圧後の試料の吸収スペクトル測定において測定用赤外
光を集光することなく直接試料に入射させた透過光を測
定できるというものであり、その実施の態様は図1に示
す通りである。
測定試料を挟む対向アンビルとして用いること、この人
工合成ダイヤモンドの窒素含有量が5ppm 以下であ
ること、アンビルの試料設置面と赤外光の入射面または
透過面との平行度が2分以下であること、などによって
加圧後の試料の吸収スペクトル測定において測定用赤外
光を集光することなく直接試料に入射させた透過光を測
定できるというものであり、その実施の態様は図1に示
す通りである。
【0016】即ち、アンビル保持台3、3に保持された
合成ダイヤモンドよりなる対向アンビル2、2に挟まれ
た試料1に対して光源からの入射赤外光4が方向変更ミ
ラー5によって屈折して直接試料1に入射し、その透過
光6が検出器(図示せず)にて測定されるものである。 図中7は加圧用ネジである。
合成ダイヤモンドよりなる対向アンビル2、2に挟まれ
た試料1に対して光源からの入射赤外光4が方向変更ミ
ラー5によって屈折して直接試料1に入射し、その透過
光6が検出器(図示せず)にて測定されるものである。 図中7は加圧用ネジである。
【0017】以下、この発明を詳細に説明する。まず、
人工合成ダイヤモンドをアンビルとして用いる点につい
て述べると、赤外吸収領域に吸収のないIIa型ダイヤ
モンド単結晶は、天然ダイヤモンド産出量の1〜2%で
あり、大型単結晶になればなるほどその産出量は減少す
る。
人工合成ダイヤモンドをアンビルとして用いる点につい
て述べると、赤外吸収領域に吸収のないIIa型ダイヤ
モンド単結晶は、天然ダイヤモンド産出量の1〜2%で
あり、大型単結晶になればなるほどその産出量は減少す
る。
【0018】しかして、この発明で用いるダイヤモンド
アンビルは3φ以上が必要である。これは通常FTIR
などの測定用赤外光の直径が2.5 〜3φ程度であり
、それを全て集光することなく透過するには3φ以上を
必要とするためである。
アンビルは3φ以上が必要である。これは通常FTIR
などの測定用赤外光の直径が2.5 〜3φ程度であり
、それを全て集光することなく透過するには3φ以上を
必要とするためである。
【0019】天然産IIa 型ダイヤモンド原石を用い
て3φ以上のアンビルを作製し、工業的に供給するのは
上述したように産出量の点から不可能である。この発明
は3φ以上のダイヤモンドアンビルを合成ダイヤモンド
を用いることで解決したものである。
て3φ以上のアンビルを作製し、工業的に供給するのは
上述したように産出量の点から不可能である。この発明
は3φ以上のダイヤモンドアンビルを合成ダイヤモンド
を用いることで解決したものである。
【0020】また、アンビルとして合成ダイヤモンドを
用いる他の利点は、面方位が明確であるため、圧縮に対
して強い(100) 面を容易に判断することができ、
これを試料の圧縮面として使用できる点である。天然ダ
イヤモンドを用いた場合には、3次元X線ゴニオメータ
ー(X線測角器)などにより結晶の面方位を予め測定し
ておく必要があり、大変手数がかかるという欠点がある
。
用いる他の利点は、面方位が明確であるため、圧縮に対
して強い(100) 面を容易に判断することができ、
これを試料の圧縮面として使用できる点である。天然ダ
イヤモンドを用いた場合には、3次元X線ゴニオメータ
ー(X線測角器)などにより結晶の面方位を予め測定し
ておく必要があり、大変手数がかかるという欠点がある
。
【0021】次に、この発明でアンビルとして用いる合
成ダイヤモンド中の窒素含有量を5ppm 以下とする
点については、合成ダイヤモンド中の窒素はダイヤモン
ド単結晶(IIa 型) 中に孤立分散して存在してい
る。炭素原子に対し、電子が1ヶ多い窒素原子が孤立分
散して結晶中に存在すると、近紫外領域と赤外領域に新
しい吸収が現れる。
成ダイヤモンド中の窒素含有量を5ppm 以下とする
点については、合成ダイヤモンド中の窒素はダイヤモン
ド単結晶(IIa 型) 中に孤立分散して存在してい
る。炭素原子に対し、電子が1ヶ多い窒素原子が孤立分
散して結晶中に存在すると、近紫外領域と赤外領域に新
しい吸収が現れる。
【0022】赤外領域では1130cm−1になだらか
な大きなピークを持ち、1332cm−1に鋭いピーク
を持つ強い吸収が現れる。この吸収係数は含有窒素量に
比例して大きくなる。FTIR(フーリエ変換型赤外分
光装置)などの赤外分光分析上問題となるのは1332
cm−1の鋭いピークである。これはFTIRの場合、
クーリエ変換するため、なだらかなピークはバックグラ
ウンドとして除去できるが、鋭いピークは除去できない
ためである。
な大きなピークを持ち、1332cm−1に鋭いピーク
を持つ強い吸収が現れる。この吸収係数は含有窒素量に
比例して大きくなる。FTIR(フーリエ変換型赤外分
光装置)などの赤外分光分析上問題となるのは1332
cm−1の鋭いピークである。これはFTIRの場合、
クーリエ変換するため、なだらかなピークはバックグラ
ウンドとして除去できるが、鋭いピークは除去できない
ためである。
【0023】この発明では窒素含有量が5ppm以下の
時、前記ピークが測定上何ら問題はないのである。また
、近紫外領域の293mm 付近に鋭いピークが現れる
が、これはIb型窒素の吸収によるものであって、天然
ダイヤモンドの場合には殆んど生じないのである。これ
は天然ダイヤモンドのうちIb型原石の産出量が0.2
%と低いためである。しかもそのうち、この発明で規
定する5ppm 以下のものは事実上産出されないに等
しい。
時、前記ピークが測定上何ら問題はないのである。また
、近紫外領域の293mm 付近に鋭いピークが現れる
が、これはIb型窒素の吸収によるものであって、天然
ダイヤモンドの場合には殆んど生じないのである。これ
は天然ダイヤモンドのうちIb型原石の産出量が0.2
%と低いためである。しかもそのうち、この発明で規
定する5ppm 以下のものは事実上産出されないに等
しい。
【0024】また天然IIa 型ダイヤモンドのカソー
ドルミネセンスの測定では400 〜450mmにピー
クが現れるが、合成ダイヤモンドでは上記の範囲にルミ
ネセンスは見られず、代りに470 〜530mm に
ピークが現れる。このピークは天然IIa 型ダイヤモ
ンドには現れない。
ドルミネセンスの測定では400 〜450mmにピー
クが現れるが、合成ダイヤモンドでは上記の範囲にルミ
ネセンスは見られず、代りに470 〜530mm に
ピークが現れる。このピークは天然IIa 型ダイヤモ
ンドには現れない。
【0025】赤外吸収スペクトルにより天然IIa 型
ダイヤモンドとこの発明で用いる合成ダイヤモンドの相
違が判らない場合でも、上述の近紫外吸収およびカソー
ドルミネセンスの測定を行なうことによってその相違を
見つけることは可能である。
ダイヤモンドとこの発明で用いる合成ダイヤモンドの相
違が判らない場合でも、上述の近紫外吸収およびカソー
ドルミネセンスの測定を行なうことによってその相違を
見つけることは可能である。
【0026】また、この発明でダイヤモンドアンビルの
試料設置面と赤外光の入射面または透過面との平行度を
2分以下とするのは、ダイヤモンドアンビルを大型化し
た場合、新たにアンビルの試料設置面と赤外光の入射面
または透過面との平行度を、従来の小型アンビル(5分
以内)より向上させないと、使用上問題が生じることが
判ったためである。その理由は次の通りである。
試料設置面と赤外光の入射面または透過面との平行度を
2分以下とするのは、ダイヤモンドアンビルを大型化し
た場合、新たにアンビルの試料設置面と赤外光の入射面
または透過面との平行度を、従来の小型アンビル(5分
以内)より向上させないと、使用上問題が生じることが
判ったためである。その理由は次の通りである。
【0027】(1) 試料を2〜10数ミクロンに加圧
するため、上アンビルと下アンビルの試料設置面の平行
度を2分以内にしておかないとダイヤモンドアンビル同
士が接触するか、あるいは一部分に応力が集中してアン
ビル自身が破損するおそれがある。
するため、上アンビルと下アンビルの試料設置面の平行
度を2分以内にしておかないとダイヤモンドアンビル同
士が接触するか、あるいは一部分に応力が集中してアン
ビル自身が破損するおそれがある。
【0028】(2) FTIRで用いた場合にはアンビ
ルの試料設置面と対向面の間の干渉が問題となる。干渉
は完全平行面より1/2 λ、1/4λ、1/8 λ、
1/2nλの地点で生ずる。ダイヤモンドの反射率は3
0%程度なので、1/4 λの干渉強度では0.8 %
以下となり、問題とならないが、1/2 λでは問題と
なる。従って、平行度は測定面の長さに対し1/2 λ
(λ=25μm)以下が望ましい。これは約2分以下に
相当する。
ルの試料設置面と対向面の間の干渉が問題となる。干渉
は完全平行面より1/2 λ、1/4λ、1/8 λ、
1/2nλの地点で生ずる。ダイヤモンドの反射率は3
0%程度なので、1/4 λの干渉強度では0.8 %
以下となり、問題とならないが、1/2 λでは問題と
なる。従って、平行度は測定面の長さに対し1/2 λ
(λ=25μm)以下が望ましい。これは約2分以下に
相当する。
【0029】(3) 集光用光学系を使用しないので、
赤外用ダイヤモンドアンビルによって測定光の光路が変
更されず、検出器内に全て入射させる必要がある。その
ためには、入射光と透過光の光軸のズレ角を4分以内に
することが好ましい。
赤外用ダイヤモンドアンビルによって測定光の光路が変
更されず、検出器内に全て入射させる必要がある。その
ためには、入射光と透過光の光軸のズレ角を4分以内に
することが好ましい。
【0030】しかして、ダイヤモンドを従来方法で研磨
し、2分以内の平行度にするのは下記の点で大変困難で
ある。 (1) 研磨中に平行度が測定できないため、治具から
一度試料をはずし、平行度を測定後再び試料をセットし
直す。この時ズレが生じ目的の角度内に入らない。
し、2分以内の平行度にするのは下記の点で大変困難で
ある。 (1) 研磨中に平行度が測定できないため、治具から
一度試料をはずし、平行度を測定後再び試料をセットし
直す。この時ズレが生じ目的の角度内に入らない。
【0031】(2) ダイヤモンドは最も硬い物質であ
るため、ダイヤモンド砥粒を塗った鋳鉄板を高速回転さ
せ、その上にダイヤモンド試料を押しつけて研磨する。 この時鋳鉄板が均一に摩耗せず、傾いて試料が削られる
ため目的の平行度が得られない。
るため、ダイヤモンド砥粒を塗った鋳鉄板を高速回転さ
せ、その上にダイヤモンド試料を押しつけて研磨する。 この時鋳鉄板が均一に摩耗せず、傾いて試料が削られる
ため目的の平行度が得られない。
【0032】この発明では次のような方法により上記し
た(1) 、(2) の問題を解決し、目的の平行度内
に試料を研磨することに成功したのである。
た(1) 、(2) の問題を解決し、目的の平行度内
に試料を研磨することに成功したのである。
【0033】即ち、(1) レーザー光の反射を利用し
、治具にセットしたままで平行度が測定できるようにし
た。 これを図2に示す研磨装置によって詳しく説明すると、
研磨試料11を固定治具12に固定したまま21の鋳鉄
板と接して研磨していた状態から跳ね上げ、図2のよう
にする。
、治具にセットしたままで平行度が測定できるようにし
た。 これを図2に示す研磨装置によって詳しく説明すると、
研磨試料11を固定治具12に固定したまま21の鋳鉄
板と接して研磨していた状態から跳ね上げ、図2のよう
にする。
【0034】この状態の試料11にHe−Neレーザー
14より発生したビームをスリット16を通して試料1
1の表面17に当てる。表面17の反射光によって測定
板15の上に反射点19が生ずる。また、試料11の裏
面18の反射光によって測定板15に反射点20が生ず
る。この反射点19、20の距離Lおよびスリット16
と試料表面17との距離L´および試料11の厚みによ
って試料表面17と裏面18の平行度を測定する。
14より発生したビームをスリット16を通して試料1
1の表面17に当てる。表面17の反射光によって測定
板15の上に反射点19が生ずる。また、試料11の裏
面18の反射光によって測定板15に反射点20が生ず
る。この反射点19、20の距離Lおよびスリット16
と試料表面17との距離L´および試料11の厚みによ
って試料表面17と裏面18の平行度を測定する。
【0035】(2) 研磨中図2の23で示されるドレ
ッサーを直径方向に摺動させ、常に鋳鉄板21の表面が
平坦になるようにした。なお、図2において13は錘り
、22はスピンドルである。
ッサーを直径方向に摺動させ、常に鋳鉄板21の表面が
平坦になるようにした。なお、図2において13は錘り
、22はスピンドルである。
【0036】
【実施例】以下、この発明を実施例により詳細に説明す
る。
る。
【0037】実施例1 赤外用ダイヤモンドアンビル
を作製するため、表1に示すように合成溶媒の種類を変
化させて5.5 Gpa、1300℃の超高圧下で温度
差法を用いて窒素含有量が0.2 〜15ppm の合
成ダイヤモンドを作った。得られた合成ダイヤモンドを
図3に示すような試料設置面31、赤外光入射面又は透
過面32、加圧補強面33を有する形状に加工し、ホー
ルド用治具に表1の組合わせで対向させてセットした後
、シリコンゴムを薄片状にしたものを加圧してFTIR
赤外分光器で吸収スペクトルを測定した。
を作製するため、表1に示すように合成溶媒の種類を変
化させて5.5 Gpa、1300℃の超高圧下で温度
差法を用いて窒素含有量が0.2 〜15ppm の合
成ダイヤモンドを作った。得られた合成ダイヤモンドを
図3に示すような試料設置面31、赤外光入射面又は透
過面32、加圧補強面33を有する形状に加工し、ホー
ルド用治具に表1の組合わせで対向させてセットした後
、シリコンゴムを薄片状にしたものを加圧してFTIR
赤外分光器で吸収スペクトルを測定した。
【0038】スペクトル中、ダイヤモンド中に含まれる
窒素原子に起因する1332cm−1の鋭いピークが観
察されたものは不可とした。結果を表1に示した。尚、
ダイヤモンド単結晶中の窒素量の測定はESR装置(電
子スピン共鳴測定装置)を用いた。また、シリコンゴム
の吸収スペクトルは何れも観測されたが、表1中実験N
o. 7,8(組合わせD)のものはS/Nが小さく精
度が悪かった。
窒素原子に起因する1332cm−1の鋭いピークが観
察されたものは不可とした。結果を表1に示した。尚、
ダイヤモンド単結晶中の窒素量の測定はESR装置(電
子スピン共鳴測定装置)を用いた。また、シリコンゴム
の吸収スペクトルは何れも観測されたが、表1中実験N
o. 7,8(組合わせD)のものはS/Nが小さく精
度が悪かった。
【0039】
【表1】
【0040】実施例2 5.4 GPa、1280℃
、Fe−60% Co −1.5 %Alの溶媒を用い
て1.3 〜1.7 カラットの原石を10ヶ作成し、
そのうちの5ヶを2分以内の平行度の研磨が確実にでき
るように図1の研磨装置で研磨を行なった。また比較の
ために同様の原石5ヶについて従来の鋳鉄板と研磨治具
による方法の研磨を行なった。その結果を表2に示した
。尚、研磨後の平行度はその原理は図1に示すレーザー
反射法と同一であるが、スリットと試料の距離L´を3
倍にし、暗室の防震台の上で正確に測定した。また、研
磨面を結晶面の(100) 、(110) 、(112
) と変更し、差がでるかどうかを調べた。さらに、赤
外吸収スペクトルを測定する為には、1対のアンビルを
必要とする。即ち、窒素含有量の影響を調べる為に、A
(実施No.1と2の組み合せ),B(実施No. 3
と4の組み合せ),C(実施No. 5と6の組み合せ
),D(実施No. 7と8の組み合せ)の組み合せで
実施した。
、Fe−60% Co −1.5 %Alの溶媒を用い
て1.3 〜1.7 カラットの原石を10ヶ作成し、
そのうちの5ヶを2分以内の平行度の研磨が確実にでき
るように図1の研磨装置で研磨を行なった。また比較の
ために同様の原石5ヶについて従来の鋳鉄板と研磨治具
による方法の研磨を行なった。その結果を表2に示した
。尚、研磨後の平行度はその原理は図1に示すレーザー
反射法と同一であるが、スリットと試料の距離L´を3
倍にし、暗室の防震台の上で正確に測定した。また、研
磨面を結晶面の(100) 、(110) 、(112
) と変更し、差がでるかどうかを調べた。さらに、赤
外吸収スペクトルを測定する為には、1対のアンビルを
必要とする。即ち、窒素含有量の影響を調べる為に、A
(実施No.1と2の組み合せ),B(実施No. 3
と4の組み合せ),C(実施No. 5と6の組み合せ
),D(実施No. 7と8の組み合せ)の組み合せで
実施した。
【0041】
【表2】
【0042】上記、表2からこの発明の図1の研磨装置
よりなるものは試料5個中全てが2分以下の平行度を得
たのに対し、従来の研磨法によるものは平行度2分以上
から5分程度の範囲にばらつき、目的を満たしていない
ことがわかった。しかし、研磨面の違いによる差は生じ
なかった。
よりなるものは試料5個中全てが2分以下の平行度を得
たのに対し、従来の研磨法によるものは平行度2分以上
から5分程度の範囲にばらつき、目的を満たしていない
ことがわかった。しかし、研磨面の違いによる差は生じ
なかった。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の赤外用
光学部品を用いるならば図1に示すように特別な集光系
を用いることなく試料全体の吸収スペクトルが容易に、
かつ正確にしかも安価にて測定できることが認められた
。
光学部品を用いるならば図1に示すように特別な集光系
を用いることなく試料全体の吸収スペクトルが容易に、
かつ正確にしかも安価にて測定できることが認められた
。
【図1】この発明の赤外用合成ダイヤモンドアンビルを
用いた赤外分析方法の一例を示す説明図。
用いた赤外分析方法の一例を示す説明図。
【図2】この発明で用いる研磨装置の概略図。
【図3】この発明で用いる合成ダイヤモンドアンビルの
概略図。
概略図。
【図4】従来の赤外分析方法を示す説明図。
【図5】従来のダイヤモンドアンビルを用いた赤外分析
方法を示す説明図。
方法を示す説明図。
1 測定試料
2 合成ダイヤモンドアンビル
3 アンビル保持台
4 入射赤外光
5 方向変更ミラー
6 透過光
7 加圧用ネジ
Claims (3)
- 【請求項1】 窒素含有量が5ppm 以下の合成ダ
イヤモンドを対向するアンビルとして用い、該アンビル
に挟まれた試料を加圧後透過光を測定するに際し、測定
用赤外光を集光することなく直接試料に入射させて測定
することを特徴とする赤外用光学部品。 - 【請求項2】 ダイヤモンドアンビルの試料設置面と
赤外光の入射面または透過面との平行度が2分以下であ
ることを特徴とする請求項1記載の赤外用光学部品。 - 【請求項3】 ダイヤモンドアンビルの試料設置面と
赤外光の入射面または透過面との2分以下の平行度は研
磨中にレーザー光によって測定しながら得ることを特徴
とする請求項1記載の赤外用光学部品。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3075621A JPH04285828A (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 赤外用光学部品 |
DE69206854T DE69206854T2 (de) | 1991-03-14 | 1992-03-12 | Optisches Infrarotelement und Verfahren seiner Herstellung |
IE920794A IE74163B1 (en) | 1991-03-14 | 1992-03-12 | Infrared optical part and method of making the same |
EP92302112A EP0503934B1 (en) | 1991-03-14 | 1992-03-12 | Infrared optical part and method of making the same |
ZA921854A ZA921854B (en) | 1991-03-14 | 1992-03-12 | Infrared optical part and method of making the same |
US07/851,942 US5245189A (en) | 1991-03-14 | 1992-03-13 | Infrared optical element and method of making the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3075621A JPH04285828A (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 赤外用光学部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04285828A true JPH04285828A (ja) | 1992-10-09 |
Family
ID=13581467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3075621A Pending JPH04285828A (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 赤外用光学部品 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04285828A (ja) |
ZA (1) | ZA921854B (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011043445A (ja) * | 2008-08-26 | 2011-03-03 | Yoshihisa Mori | 移動式の簡易高圧環境観察装置 |
JP2012162454A (ja) * | 2012-04-09 | 2012-08-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ダイヤモンド単結晶及びその製造方法 |
JP2021056043A (ja) * | 2019-09-27 | 2021-04-08 | 株式会社エス・テイ・ジャパン | 試料ホルダ |
-
1991
- 1991-03-14 JP JP3075621A patent/JPH04285828A/ja active Pending
-
1992
- 1992-03-12 ZA ZA921854A patent/ZA921854B/xx unknown
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011043445A (ja) * | 2008-08-26 | 2011-03-03 | Yoshihisa Mori | 移動式の簡易高圧環境観察装置 |
JP2012162454A (ja) * | 2012-04-09 | 2012-08-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ダイヤモンド単結晶及びその製造方法 |
JP2021056043A (ja) * | 2019-09-27 | 2021-04-08 | 株式会社エス・テイ・ジャパン | 試料ホルダ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ZA921854B (en) | 1992-11-25 |
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