JPH04264047A - メチルt−ブチルエーテルの製造方法 - Google Patents

メチルt−ブチルエーテルの製造方法

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JPH04264047A
JPH04264047A JP3289976A JP28997691A JPH04264047A JP H04264047 A JPH04264047 A JP H04264047A JP 3289976 A JP3289976 A JP 3289976A JP 28997691 A JP28997691 A JP 28997691A JP H04264047 A JPH04264047 A JP H04264047A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は,メタノールとt−ブチルアルコ
ールとの反応によりメチルt−ブチルエーテルを製造す
ることに関する。さらに詳細には本発明は,メタノール
とt−ブチルアルコールとの反応と,分別蒸留による反
応物からの反応生成物の分離(このとき触媒は蒸留構造
物としても作用する)を同時に行うことに関する。
【0002】メチルt−ブチルエーテル(MTBE)は
ガソリンのオクタン価を向上させるのに有用な成分であ
り,一般にはメタノールとイソブテンとの酸触媒反応に
よって製造されている。このようなプロセスの例が,米
国特許第4,039,590号及び第4,198,53
0号に開示されている。
【0003】最近,触媒反応を行う新規な方法が開発さ
れており,該方法によれば,触媒構造物を蒸留構造物と
して使用し,反応系の成分が蒸留によって同時に分離可
能となっている。こうした方法は一般には触媒蒸留とし
て知られており,米国特許第4,215,011;4,
232,177;4,242,530;4,302,3
56;4,307,254;4,336,407;4,
439,350;4,443,559;及び第4,48
2,775号に種々のシステムが説明されている。
【0004】簡単に言えば,上記特許に記載の好ましい
工業用触媒構造物は,ある間隔を置いて配置されていて
且つ粒状の触媒物質を含んだ複数のポケットを有するク
ロスベルトを含み,前記クロスベルトが,例えばステン
レス鋼製の編組メッシュ等のスペーシング材料の周りに
らせん状に巻かれている。そしてこれらのユニットが蒸
留塔反応器中に配置される。さらに,共通の形で譲渡さ
れた米国特許第4,443,559号は種々の触媒構造
物が開示されており,該特許を参照の形でここに引用す
る。
【0005】触媒蒸留が旨くいくかどうかは,蒸留に関
する種々の原理をよく理解するかどうかにある。反応が
蒸留と同時的におこるので,最初の反応生成物は形成さ
れるとできるだけ速く反応ゾーンから除去され,これに
よりさらなる反応が最小限に抑えられる。反応熱が生成
する場合はその反応熱によりさらに沸騰が生起されるが
,温度の上昇は起こらない。
【0006】MTBEの製造は,酸性触媒の存在下にて
メタノールとt−ブチルアルコール(TBA)とを反応
させることによって行われている。例えば米国特許第2
,282,469号は,t−ブチルアルコールとメタノ
ールに対して脱水反応を起こさせるためのリン酸触媒を
使用して,150〜350°Fにてストレートパス反応
(straight  pass  reaction
)により低収率でMTBEを製造することを開示してい
る。
【0007】米国特許第3,267,156号は,酸性
樹脂触媒上にて250〜400°Fの温度で脱水反応を
起こさせることによりジアルキルエーテルを製造するこ
とを開示している。
【0008】米国特許第4,822,921号は,メタ
ノール/t−ブチルアルコール(2:1)に対して脱水
反応を起こさせるためのチタニア担持リン触媒を使用し
,120°Fにてストレートパス反応でMTBEを製造
することを開示している。
【0009】米国特許第4,827,048号は,メタ
ノールとt−ブチルアルコールに対して脱水反応を起こ
させるために,不活性支持体に担持させたヘテロポリ酸
を使用して,120°Fにてストレートパス反応でMT
BEを製造することを開示している。
【0010】米国特許第4,918,244号は,酸性
樹脂触媒を用いた精留塔充填層を使用し,t−ブチルア
ルコールとメタノールの混合物を前記触媒層にて還流す
るか又は触媒層を通して蒸留して,メタノールとt−ブ
チルアルコールを反応させることによってMTBEを製
造することを開示している。MTBEに対する選択性は
,95%の転化率にて約72%である。モデリング法(
modeling  techniques)を使用し
て,ネルソン(Nelson)らは,メタノールを触媒
層の下側に,そしてTBAを触媒層の上側に供給する形
の連続プロセスについて説明している。反応器は実際上
蒸留塔であるので,その中に含まれている連続相は蒸気
である。しかしながら,エーテル化反応は液相において
優先的に進行する。蒸留塔反応器中に存在する液体は,
塔中における還流の結果生じたものだけである。本発明
は,触媒蒸留と液相反応の両方の利点を取り入れたプロ
セスである。
【0011】簡単に言えば,本発明は,t−ブチルアル
コール(TBA)とメタノールの混合物を,反応蒸留塔
における酸性イオン交換樹脂触媒層(反応蒸留ゾーンを
構成する)の下方に供給してTBAとメタノールとを反
応させることによりメチルt−ブチルエーテル(MTB
E)を製造するための触媒蒸留プロセスであり,このと
き前記触媒層においてある液体レベルが保持されること
を特徴とする。反応蒸留ゾーンにおいて,反応物が酸性
イオン交換樹脂触媒と接触し,触媒作用的に反応してM
TBEと水を形成する。本発明のプロセスの製造速度は
かなり高い(すなわち,液体レベルなしで行われる触媒
蒸留より速い)。酸性イオン交換樹脂触媒は,反応を起
こさせるための触媒として,且つ分別蒸留を行うための
蒸留構造物として機能するような形となっている。適切
な触媒蒸留構造物は,前記の米国特許第4,215,0
11;4,302,356;及び4,443,559号
(これらの特許を参照の形でここに引用する)に開示・
説明されている触媒収容クロスベルトである。
【0012】反応蒸留ゾーンにおける液体レベルは,蒸
留反応ゾーンとより下方の蒸留ゾーンとの間に液体流れ
レストリクターを設けることによって達成される。すな
わち,従来操作の場合と同じように下方からの蒸気が上
昇して反応蒸留ゾーンを通過するが,液体の一部が反応
蒸留ゾーンに保持される。単一の蒸留塔反応器が使用さ
れる場合,反応蒸留ゾーンと蒸留ゾーンとの間に降液管
部分をブロックした従来の蒸留トレーが配置される。液
体流れのためのバイパスラインがトレーの周りに設けら
れ,そして液体流れ導管中に弁が取りつけられて液体の
下降流が制限され,これによって触媒層のすぐ下にてト
レーより上に液体レベルがつくりだされる。これとは別
に,有孔プレートを使用して触媒を保持し,塔中に液体
圧力の降下を起こさせ,これによって触媒層中に液体レ
ベルをつくりだすこともできる。2つの蒸留塔からなる
システムが使用される場合,2つの蒸留塔間の液体流れ
ライン中に,弁もしくは他の制限手段が設けられる。
【0013】液体レベルの位置は,蒸留反応ゾーンの下
端より上であると説明されているけれども,所望する反
応に応じて,触媒層におけるどこでも容易に設定するこ
とができる。
【0014】本明細書にて使用している“液体レベル”
とは,通常の単なる蒸留の場合の液体レベルより上の,
反応蒸留ゾーンにおける密度の増大した物質のレベルを
意味し,連続的な液相とは異なる。反応蒸留ゾーンにお
いて存在する相システムは物理的にはフロス(frot
h)である。フロスは,反応蒸留ゾーン中に保持された
液体中を蒸気が通過・移行する結果得られるものである
。液体レベルもしくはフロスが触媒層又はその一部を覆
う。
【0015】通常の蒸留においては,蒸気が存在し,液
体(内部還流物)が蒸気を通過してしたたり落ちて触媒
に接触する。しかるに本発明の液体フルシステム(li
quid  full  system)においては,
蒸気が液相を通過・移行してフロス又はフォーム(fo
am)を生成する。本発明の“フロス生成(froth
ing)”は,フロー・レストリクターにより得られる
ものであって,蒸気の上向き速度によって得られるもの
ではない。
【0016】従って本発明では,蒸留の利点が本質的に
保持されつつ(すなわち,蒸留によって種々の成分が分
離される),触媒と接触する液体の容積が増大すること
から合成反応が改良される。
【0017】1.  触媒構造物と蒸留構造物適切な酸
性カチオン交換樹脂はスルホン酸基を含んだものであり
,この樹脂は,芳香族ビニル化合物の重合又は共重合を
行った後にスルホン化することによって得られる。ポリ
マー又はコポリマーを作製するのに適した芳香族ビニル
化合物の例としては,スチレン,ビニルトルエン,ビニ
ルナフタレン,ビニルエチルベンゼン,メチルスチレン
,ビニルクロロベンゼン,及びビニルキシレン等がある
。これらのポリマーを作製するには種々の方法を使用す
ることができる。例えば,単独重合もしくは他のモノビ
ニル化合物と混合して重合してポリマーを得ることもで
きるし,あるいはポリビニル化合物(例えば,ジビニル
ベンゼン,ジビニルトルエン,及びジビニルフェニルエ
ーテル等)で架橋して作製することもできる。 これらのポリマーは,溶媒や分散剤が存在してもしてい
なくても作製することができ,種々の重合開始剤(例え
ば,無機過酸化物,有機過酸化物,及び過硫酸塩等)を
使用することができる。
【0018】スルホン酸基は,種々の公知の方法〔例え
ば,濃硫酸やクロロスルホン酸でポリマーを硫酸化する
方法,あるいはスルホン酸基を有する芳香族化合物を共
重合する方法(米国特許第2,366,007号を参照
)〕を使用してビニル芳香族ポリマー中に導入すること
ができる。例えば,発煙硫酸(すなわち,三酸化イオウ
を含有した硫酸)で処理することによって,すでにスル
ホン酸基を有するポリマー中にさらにスルホン酸基を導
入することができる。発煙硫酸による処理は0〜150
℃で行うのが好ましく,反応後においても10〜50%
の遊離三酸化イオウが存在するよう,該発煙硫酸は充分
な三酸化イオウを含んでいなければならない。こうして
得られる生成物は,芳香核1個当たり平均1.3〜1.
8個のスルホン酸基を含むのが好ましい。スルホン酸基
を有する適切なポリマーは,具体的には,芳香族モノビ
ニル化合物と芳香族ポリビニル化合物(特にジビニル化
合物)とのコポリマーであり,このときポリビニルベン
ゼンの含量はコポリマーの1〜20重量%であるのが好
ましい(例えば,ドイツ特許第908,240号を参照
)。イオン交換樹脂は,一般には約0.25〜1mmの
粒径にて使用されるが,0.15〜2mmの粒径をもつ
粒子も使用することができる。触媒は微細なものほど高
い表面積を与えるが,一方,反応器に対する圧力降下が
大きくなる。マクロ孔質形態(macroreticu
lar  form)を有するこれらの触媒は,ゲル状
触媒に比べて,はるかに大きな表面積を有し,また非水
炭化水素媒体中で受ける膨潤も少ない。
【0019】触媒粒子を収容するのに使用される容器は
,いかなる形態であってもよく(例えば,前記特許に開
示のポケット等),また単一の円筒状,球状,ドーナツ
状,あるいは立方体状等のいかなる形状であってもよい
【0020】固体触媒物質を収容した各容器は触媒成分
を含む。各触媒成分は,約70〜95容量%のオープン
スペースを構成するスペーシング成分と密接に結びつい
ている。このスペーシング成分は,剛性体,弾性体,又
はこれらの組み合わせ体のいずれであってもよい。触媒
成分とスペーシング成分を組み合わせることにより,触
媒蒸留構造物が形成される。触媒蒸留構造物に対するオ
ープンスペースのトータル容積は,少なくとも10容量
%,そして好ましくは少なくとも20容量%で最大約6
5容量%である。従ってスペーシング成分は,触媒蒸留
構造物の約30容量%,好ましくは約30〜70容量%
を構成するのが望ましい。スペーシング成分としては弾
性体が好ましい。こうした物質の1つの好ましい例とし
てはオープンメッシュの編組ステンレス鋼線があり,一
般にはデミスター線(demister  wire)
又はエキスパンデッドアルミニウム(expanded
  aluminum)として知られている。他の弾性
体成分としては,ナイロンやテフロン等を使用した類似
のオープンメッシュ編組ポリマーフィラメントがある。 高オープンスペース構造の発泡材料(例えば,網状構造
の硬質もしくは高弾性ポリウレタンフォーム)などの他
の材料を,触媒成分の周囲に施してもよい。
【0021】約1/4〜1/2インチのペレット,球体
,及びピル等,より大きな触媒成分の場合,各触媒成分
が,前述したようなスペーシング成分によって個々に且
つ密接に結びつけられるか又は取り巻かれる。
【0022】スペーシング成分が触媒成分を完全に覆う
ことは必須事項ではない。触媒成分と密接に結びついた
スペーシング成分が,前述したように種々の触媒成分に
対して互いにあるスペースを設けるよう作用することだ
けが必要である。従って,スペーシング成分により実質
的にオープンスペースのマトリックスが得られ,このマ
トリックス中に触媒成分がランダムに,しかし実質的に
均一に分布される。
【0023】本発明において使用される好ましい触媒蒸
留構造物は,モレキュラーシーブ又はカチオン交換樹脂
の粒子を,クロスベルトに装着された複数のポケット中
に配置することにより得られる。そしてこのクロスベル
トが,2つのクロスベルトをらせん状にねじった形で,
オープンメッシュの編組ステンレス鋼線によって蒸留塔
反応器中に保持される。これにより,必要な流れが可能
となり,触媒の損失が防げる。クロスは,反応に対して
不活性な材料であればいかなる材料でもよい。コットン
とリネンが有用であるが,ガラス繊維クロスや“テフロ
ン”クロスも好ましい材料である。
【0024】後記の実施例においては,触媒充填物(c
atalyst  packing)は,約6インチ幅
のガラス繊維クロスベルトの形のバッグからなり,約3
/4インチ幅の狭いポケットがベルトを横切って縫いつ
けられている。これらのポケットは約1/4インチ離し
て配置されている。これらのポケットには触媒粒子が充
填されてほぼ円筒状の容器を形成しており,開放端は,
触媒粒子を閉じ込めておけるよう縫いつけて閉じてある
。 次いでこのベルトをらせん形にねじって,塔中にはめ込
む。オープンメッシュの編組ステンレス鋼線のストリッ
プもベルトと共にねじられ,これによりモレキュラーシ
ーブを充填したクロスポケットを分離するよう作用し,
蒸気流れの通過が可能となる。
【0025】鋼線のメッシュにより触媒ベルトに対する
支持が可能となり,ある程度の蒸気が触媒粒子を通過で
きるようになる。もしこうでない場合は,大きな圧力降
下をもたらす非常に密な層が形成されることとなる。従
って,下降流れの液体は,塔中において上昇する蒸気と
触媒に密に接触している。
【0026】工業的スケールでの操作においては,触媒
充填物は,前述したものと類似の触媒充填クロスベルト
と,スペーシング物質(例えば,波形のワイヤスクリー
ンやワイヤクロス,又は編組ワイヤメッシュ等の適切な
物質でよい)との交互の層で造られている。これらの層
は,垂直状に配置されていても,また水平状に配置され
ていてもよい。製造を簡単にするためには,また蒸気流
れの通過のより良好な分布を得るためには,垂直配向が
好ましい。この触媒充填物部分の高さは,数インチ〜数
フィートのいかなる適切な寸法でもよい。組み立てと据
え付けを容易にするために,触媒充填物は所望の形状と
サイズの複数のセクション中に造られ,このとき各セク
ションは,そのサイズと形状に応じてタイワイヤ(ti
e  wire)の周囲バンド(circumfere
ntial  bands)と共に固定される。塔にお
ける完全な集成体は,層状に配置されたいくつかのセク
ションからなり,このとき触媒を充填したベルトの配向
が連続した層の形で直角に曲がっていて液体と蒸気の流
れ分布を改良している。
【0027】2.  プロセスの説明 本発明の反応系は不均一系であると言える。なぜなら,
触媒が存在するからである。触媒は,ラシヒリング,ポ
ールリング,又はサドル等のような従来の形状の蒸留充
填物中に使用することができる。同様に,触媒は,粒状
又はビーズの形で使用することもできる。
【0028】バルクタイプの液相反応には,温度の制御
という問題がある。本発明の蒸留はこの問題を完全に解
消している。反応は蒸留と同時に起こっているので,最
初の反応生成物であるMTBEと水は,形成されるとす
ぐに反応ゾーンから除去される。このMTBEの除去は
特に重要なことである。なぜなら,その同じ触媒によっ
て触媒作用を受けるMTBEの分解が最小限に抑えられ
るからである。さらに,MTBEが沸騰しているので,
反応温度は,当該系の圧力における反応器中の混合物の
沸点によって制御される。反応熱(本反応は発熱反応で
ある)は,さらなる沸騰に消費されるだけであり,温度
の変化は起こさない。すなわち,熱が過剰に加わったと
しても,過剰の熱はさらなる沸騰を起こすだけであって
,有害な影響はない。さらに,この反応は増大した駆動
力を有する。なぜなら,反応生成物が除去されているた
め,逆方向の反応に寄与しないからである(ルシャトリ
エの原理)。
【0029】この結果,系の圧力を調節することによっ
て,反応速度と生成物の分布に対する制御が可能となる
。さらに,処理量(滞留時間=液空間速度−1)を調節
すると,生成物の分布に対するさらなる制御が可能とな
る。
【0030】系中に還流が含まれるのが好ましい。還流
比は0.5〜25:1の割合で変わりうる。実際上,よ
り高い還流比は,実験的操作(experimenta
lwork)に必要とされるような短い触媒層を補償す
るのに使用することができる。工業用規模のユニットに
おいては,より低い還流比が,従ってより高いユニット
生産性が得られるよう(例えば0.5〜2:1)触媒層
が設けられる。
【0031】反応は液体中にて優先的に進行するので,
ほぼ完全に液状の相を触媒層に存在させるのが好ましい
。前記の共通の形で譲渡された,1989年3月23日
付け提出の同時係属中の特許出願第07/328,48
7号に記載の如く,触媒層の下に液体フローレストリク
ターが配置される。
【0032】図面を参照すると,典型的な流れ図が概略
的に示されている。図1においては,MeOHとTBA
を含有した混合物が,フローライン1を介して触媒層1
12の下にて蒸留塔反応器110に供給される。前記原
料混合物中におけるメタノール対t−ブチルアルコール
のモル比は1:1〜3:1であるのが好ましい。混合物
が沸騰されて触媒層中に送り込まれ,そこで触媒(好ま
しくは酸性イオン交換樹脂)と接触する。フロー・レス
トリクター100により触媒層中に液体レベルがつくり
だされ,上昇蒸気によりフロスが生成される。MeOH
とTBAが優先的に反応して,MTBE,水,未反応M
eOH,及び未反応TBAを含有した反応混合物が形成
される。この他にいくらかのイソブテンも形成されるこ
とがある。生成物であるMTBE及びイソブテン(生成
する場合)と共に未反応MeOHが,フローライン2を
介してオーバーヘッドとしてパーシャル凝縮器(par
tial  condenser)へと留去され,そこ
でMeOHとMTBEが凝縮されて受け器130に捕集
される。イソブテンが分離され,フローライン4を介し
て除去される。MeOHとMTBEがフローライン5を
介して取り出され,水洗等によってさらに分離される。 これとは別に,凝縮したオーバーヘッドを還流物として
蒸留塔反応器に戻すこともできる。未反応のTBAと生
成水は,フローライン6を介して塔の底部から除去され
,必要応じてさらに分離されて再循環される。
【0033】図2においては,蒸留塔反応器210に使
用されているものと同一又は類似の触媒使用した触媒層
202を含む従来のダウンフロー固定層反応器200中
においてMeOHとTBAの初期反応が行われる,とい
う別の実施態様が示されている。この実施態様において
は,蒸留塔反応器210が,固定層反応器200を出て
フローライン70中に残存しているMeOHの実質的に
全てを反応させるようポリッシング・リアクター(po
lishing  reactor)として作用する。
【0034】   MTBEを生成させるためのTBAとMeOHとの
反応を,1インチ長さの自動化蒸留塔反応器を使用して
行った。使用した触媒は,プロライト社(Puroli
te  Corp.)製造のCT−175カチオン交換
樹脂であり,前述したようにクロスバッグ中に入れて保
持した。触媒を6フィートにわたって蒸留塔反応器中に
配置し,標準的な蒸留用充填物を触媒の上方4フィート
に,そして触媒の下方6フィートにわたって配置した。 蒸留塔反応器は,フロス条件と非フロス条件の両方にて
操作した。転化率,生成速度,及びMTBEに対する選
択性に関して,本プロセスの効率を調べた。TBAとM
eOHからのMTBEの生成速度は,工業的プロセスの
反応において許容しうると考えられる範囲であった。得
られた結果を,反応条件及び流量と共に表1に示す。
【0035】表1
【0036】
【0037】表1中の実験において使用されている液体
レベルの定量的な測定値が得られるよう,1インチ長さ
の塔に対して以下のようなキャリブレーションを行った
。塔に液状のC4 留分を充填して触媒層を覆い,触媒
層両側の圧力差(pd)を測定した。この圧力差を10
0%と規定した。表1に記載の実験では,圧力差は,充
填した液体のpdのパーセントとして表示してある。本
装置における本発明に従った液体レベルは,少なくとも
50pd%(一般には約50〜70pd%)を有する。 液体レベルなしでの触媒蒸留に対するpd%は10未満
であり,通常は0〜10である。
【0038】図3においては,2つのモードの操作に対
するグラフによる比較がなされている。グラフから容易
にわかるように,フロスモード(Froth  Mod
e)で操作すると,オーバーヘッドの取り出し速度に比
例して,1時間当たり,触媒1g当たり,より多くの量
のMTBEが得られている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施態様を概略的に示した流れ
図である。
【図2】本発明の他の実施態様を概略的に示した流れ図
である。
【図3】“リキッド・フル(liquid  full
)”操作と通常の操作に関し,オーバーヘッドの取り出
し速度に対してMTBE生成速度をプロットしたときの
図である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  メタノールとt−ブチルアルコールと
    の反応によりメチルt−ブチルエーテルを製造する方法
    であって, (a)  メタノールとt−ブチルアルコールを含有し
    た原料混合物を,蒸留塔反応器の供給ゾーンに供給する
    工程; (b)  前記蒸留塔反応器において,(i)  前記
    原料混合物を,蒸留反応ゾーンにて蒸留構造物の構成成
    分としての酸性イオン交換樹脂触媒と接触させ,これに
    よって前記メタノールと前記t−ブチルアルコールの少
    なくとも一部を反応させて,メチルt−ブチルエーテル
    ,水,未反応メタノール,及び未反応t−ブチルアルコ
    ールを含有した反応混合物を形成させること,及び (ii)  分別蒸留によって,前記メチルt−ブチル
    エーテルと前記未反応メタノールを,前記未反応t−ブ
    チルアルコールと前記水から分離すること,を同時に行
    う工程; (c)  前記メチルt−ブチルエーテルと前記未反応
    メタノールを,前記蒸留塔反応器からオーバーヘッドと
    して取り出す工程;及び (d)  前記未反応t−ブチルアルコールと前記水を
    ,前記蒸留塔反応器から塔底液として取り出す工程;の
    各工程を含み,液相が前記蒸留反応ゾーンに保持される
    ことを特徴とする前記製造方法。
  2. 【請求項2】  オーバーヘッド圧力が0.25〜25
    気圧である,請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】  前記蒸留反応ゾーンの温度が40〜4
    00°Fである,請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】  前記供給ゾーンが前記蒸留反応ゾーン
    より下に位置する,請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】  前記液体レベルが触媒層を覆っている
    ,請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】  前記オーバーヘッド圧力が0〜20p
    sigである,請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】  前記蒸留反応ゾーンの温度が150〜
    180°Fである,請求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】  前記原料混合物におけるメタノール対
    t−ブチルアルコールのモル比が1:1〜3:1である
    ,請求項1記載の製造方法。
  9. 【請求項9】  メタノールとt−ブチルアルコールと
    の反応によりメチルt−ブチルエーテルを製造する方法
    であって, (a)  メタノールとt−ブチルアルコールを1:1
    〜3:1のモル比で含有した原料混合物を,蒸留塔反応
    器における蒸留反応ゾーンより下に位置する供給ゾーン
    に供給する工程; (b)  前記蒸留塔反応器において,(i)  前記
    原料混合物を,前記蒸留反応ゾーンにて蒸留構造物とし
    て機能するよう層状に配置された酸性イオン交換樹脂触
    媒と150〜180°F温度範囲で接触させ,これによ
    って前記メタノールと前記t−ブチルアルコールの少な
    くとも一部を反応させて,メチルt−ブチルエーテル,
    水,未反応メタノール,及び未反応t−ブチルアルコー
    ルを含有した反応混合物を形成させること,及び (ii)  前記蒸留反応ゾーンにある液体レベルを保
    持しつつ分別蒸留を行うことによって,前記メチルt−
    ブチルエーテルと前記未反応メタノールを,前記未反応
    t−ブチルアルコールと前記水から分離すること,を同
    時に行う工程; (c)  前記メチルt−ブチルエーテルと前記未反応
    メタノールを,前記蒸留塔反応器からオーバーヘッドと
    して取り出す工程;及び (d)  前記未反応t−ブチルアルコールと前記水を
    ,前記蒸留塔反応器から塔底液として取り出す工程;の
    各工程を含む前記製造方法。
  10. 【請求項10】  前記液体レベルが前記触媒層を覆っ
    ている,請求項9記載の製造方法。
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