JPH04253847A - X線断層撮影装置 - Google Patents

X線断層撮影装置

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JPH04253847A
JPH04253847A JP3151455A JP15145591A JPH04253847A JP H04253847 A JPH04253847 A JP H04253847A JP 3151455 A JP3151455 A JP 3151455A JP 15145591 A JP15145591 A JP 15145591A JP H04253847 A JPH04253847 A JP H04253847A
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JP
Japan
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electron beam
ray
anode target
tomography apparatus
ray tomography
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Application number
JP3151455A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Kuroda
勝広 黒田
敦子 ▲高▼藤
Atsuko Takato
Fumio Noda
文雄 野田
Koichi Koike
功一 小池
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Hitachi Ltd
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Medical Corp
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Publication date
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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus or devices for radiation diagnosis; Apparatus or devices for radiation diagnosis combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/40Arrangements for generating radiation specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/4021Arrangements for generating radiation specially adapted for radiation diagnosis involving movement of the focal spot
    • A61B6/4028Arrangements for generating radiation specially adapted for radiation diagnosis involving movement of the focal spot resulting in acquisition of views from substantially different positions, e.g. EBCT

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線断層撮影装置(以
下X線CT装置と称す)、さらに詳しくいえば、X線を
被撮像体に照射し、透過X線の量を検出し、検出した信
号をコンピュータ等によって信号処理し、被撮像体の断
層像を得る装置に係り、特に、X線を被撮像体に照射し
、透過X線の量を検出する部分を構成するX線スキャナ
の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置は被撮像体の断層像を得る
ため、被撮像体の周囲の複数の方向からX線を照射して
信号を検出するX線スキャナを必要とする。現在最も広
く用いられている医療診断用X線CT装置におけるX線
スキャナは、X線源と検出器を円弧状に対向して配置し
、これらを一体として機械的に回転させることによって
、被撮像体の円周方向からの信号を得ている(例えば特
許広告公報「特公平1−45594号」)。しかし、機
械的にX線スキャナを回転させているために、1回/秒
以上の回転速度が得られなかった。したがって、例えば
心臓の動きなどの動的な撮影ができない。
【0003】これを解決するために、図16に示すよう
なX線源を電気的に回転させるX線スキャナが提案され
ている(特許公開公報「特開昭60−12656号」)
。X線源となる陽極ターゲットと複数個の検出器をそれ
ぞれ円弧状に形成して互いに向かい合わせて固定し、こ
の円を底面とする円錐の頂点に電子ビーム源を配置し、
偏向手段によって電子ビームを陽極ターゲット上で走査
してX線源の回転を行うので、機械的回転を必要としな
い。また、同様に高速回転を行う従来装置として特許公
開公報「特開昭61−68032号」に断層面と平行な
一平面内で電子ビームを円弧状軌道に偏向し、磁界によ
り陽極ターゲットに照射する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置において
、装置の小型化及び高解像度のX線CT像を得る点につ
いては配慮されておらず、より具体的には、偏向コイル
と偏向ヨーク、又は静電偏向用電極と偏向ヨークなどの
組合せにより、電子ビームを円軌道に偏向した後陽極タ
ーゲットへ照射する大型の手段を構成していた。また、
高解像度のX線CT像を得る点についても、電子ビーム
源からの電子ビームを円軌道に導く方法、またX線発生
位置、さらには、円軌道中での電子ビームについて何ら
配慮がなされていなかった。
【0005】したがって、本発明の目的は、以上の点に
鑑み、課題を解決し、小型で高速に高解像度のX線CT
像を得るX線CT装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
には、まず、電子ビームを円弧状のX線源用陽極ターゲ
ットとほぼ同一平面内で円弧状軌道に偏向させ、陽極タ
ーゲット上を走査させればよい。このとき電子源を2個
設置すればよりよく目的が達成される。このように走査
させるためには、電子ビームを円弧状に偏向させる手段
と、電子ビームを陽極ターゲット上で円弧状に走査させ
る手段とによって成され、またこれら二つの手段が同一
の偏向手段によって達成される。陽極ターゲットに照射
する電子ビームの径を一定に保つためには、電子ビーム
の径と集束角を調節できるレンズ手段が必要である。ま
た、電子源からの電子ビームが円弧状軌道に入射するた
めには、無磁界から一様磁界に入射される必要があるの
で、磁気シールドされたパイプを通過するように構成す
る。さらにまた、高解像度化のために、円弧状軌道内で
空間電荷効果による電子ビームの発散を防止するための
電子ビーム集束手段を付加した。このように構成するこ
とにより、小型で高解像度かつ高速で撮影可能なX線C
T装置が実現できる。
【0007】
【作用】まず、電子ビームを偏向させて円弧状のX線源
用陽極ターゲット上を走査すれば、X線源の位置は電気
的に回転させたことになり、高速撮影が可能となる。次
に、電子ビームの回転面をX線源用陽極ターゲットと同
一面で行わせることによりX線CT装置の主要容積を占
めるX線スキャナが小型化される。さらに、電子源を2
個設ければ、X線発生位置に応じて電子源を選択して陽
極ターゲットに照射する電子ビームの径を小さくするこ
とができ、高解像度化が可能になる。また、電子源が2
個あれば、電子ビームの走行距離を短くすることができ
、レンズ系の寸法を小さくして装置を小型化することが
可能になる。
【0008】さらに、電子ビームを円弧状に偏向させる
手段と、電子ビームを陽極ターゲット上で円弧状に走査
させる手段を同一手段で構成して、装置の小型化が図れ
る。またさらに、X線発生位置に応じて電子ビームの径
と集束角を調節するレンズ手段を設けて、陽極ターゲッ
ト上の電子ビーム径をできるだけ小さい値で一定に保っ
て走査ができることになり、高解像度化が可能となる。
【0009】またさらには、磁気シールドされたパイプ
を通して電子ビームを一様磁界に入射させることによっ
て、電子ビームの軌道は直線からある一点で円弧へと導
かれるので偏向精度が向上し、高解像度化が可能になる
【0010】さらに、電子ビームを集束させる手段を設
けることによって、高解像度化が実現される。
【0011】本発明は、以上のような原理に基づいてな
されたものであり、小型で高速に高解像度のX線CT像
が得られる装置を提供するものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0013】図1および図2はそれぞれ本発明によるX
線CT装置、特にX線スキャナ部の一実施例の平断面図
および側断面図である。
【0014】X線源用陽極ターゲット6が円弧状に形成
されている。電子源である電子銃1から出た発散状の電
子ビーム2はレンズ系3により調節される。この電子ビ
ーム2は、磁界型偏向器9が作る一様磁界10(磁界の
方向は紙面の裏側から表側へ向かう)内に放出され、円
弧状軌道をとる。ただ、このとき電子ビーム2がほぼ円
弧状軌道となるために必要な一様磁界が得られている領
域まで磁気シールドされたパイプ4内を電子ビーム2が
通過するように構成されている。これは、X線の発生位
置である陽極ターゲット6を円弧状で構成する必要があ
るので、電子ビームもほぼ円弧状軌道にする必要がある
ためである。この電子ビーム2の円弧状軌道の面と円弧
状の陽極ターゲット6が含まれる面は実質的に同一面と
なる。ここで、磁界型偏向器91から偏向器92までの
間のある位置で、偏向器に流す電流の向きを反転させる
ことにより、円弧状軌道の電子ビーム2は偏向されてX
線源用陽極ターゲット6を照射する。陽極ターゲット6
で発生したX線7は患者等の被撮像体11を照射し、透
過したX線は陽極ターゲット6に対向して配列された複
数の検出器8で検出され電気信号に変換される。複数の
検出器8は上記円弧状の陽極ターゲット6が含まれる面
と実質的(検出器8へのX線7が上記円弧状の陽極ター
ゲット6が含まれる面となす角度が20°以下)に同一
面に配置される。ここで、磁界型偏向器9の動作を偏向
器91から偏向器92まで時系列に動作させれば、電子
ビーム2の照射ターゲット位置、すなわちX線発生位置
も陽極ターゲット61からターゲット62まで走査され
る。各々の陽極ターゲット位置から照射されたX線は被
撮像体11を透過して複数の素子からなる検出器8によ
って電気信号として検出される。
【0015】以後の処理は従来知られているX線CT装
置と同じで、電気信号は前処理回路17でフィルタリン
グ、A/D変換等の処理がされ、コンピュータ18で断
層像作成の信号処理が行われ、表示装置19に断層像と
して表示される。なお、以下の実施例の図面においては
前処理回路、コンピュータ、および表示装置については
省略している。
【0016】電子銃1にはLaB6を用いて120kV
の加速電圧で電流値1A、クロスオーバー約0.3mm
φの電子ビームを得た。この電子ビームは24.7ガウ
スの一様磁界内で半径約50cmの円弧状軌道を描く。 磁界型偏向器91〜92はおのおの約200アンペア・
ターンのコイルを用いている。この時の電子ビーム径は
約1mmで、陽極ターゲット6から約70keVの実効
エネルギーのX線を得ている。また、陽極ターゲット6
1から62までは180°以上の範囲を円弧状に配置し
たものであるが、磁界型偏向器91から92までは24
個の偏向コイルで構成している。そのため、各偏向器に
流す電流を一定の時間間隔でそれぞれに鋸歯状に反転さ
せ、図3に示すような鋸歯状の磁界を生成させて電子ビ
ーム2の円弧状軌道偏向ならびに陽極ターゲット6への
照射を行い、連続的な走査を行う。なお、図1では、偏
向器91のみ磁界型偏向器用電源901を示したが、他
の偏向器も当然電源が付加される。以下の実施例の図に
おいてはこの偏向器用電源を省略する。また、図1に示
した実施例の磁界型偏向器9を、陽極ターゲット6の円
弧を内包する1つの円弧状の磁界発生コイルに偏向器9
1から偏向器92までを多重巻にしたコイルで形成して
もよい。一方、検出器8は半径約40cm、中心角約2
20°の範囲の円弧状に約500個の検出器を配置して
構成した。
【0017】図1、図2の実施例では電子ビーム2の電
流値は約1Aであるので電子間に働く空間電荷効果によ
る反発力が無視できない。電子ビーム2はこの発散作用
を受け、また同時に電子ビーム自身が作る磁界による集
束作用と円弧状偏向することによる集束作用も受けなが
ら走行する。その結果、陽極ターゲット6上に達する電
子ビーム2の径はX線発生位置によって様々に変化する
。それに対し、X線CT装置におけるX線CT像の高解
像度化のためには陽極ターゲット6上の電子ビーム径を
できるだけ小さい値で一定に保って走査する必要がある
。そこで、陽極ターゲット6上で一定の電子ビーム径を
得るために、X線発生位置に応じて一様磁界10へ入射
する際の電子ビーム2の径と集束角を調節するレンズ系
3を設けた。このレンズ系3は、円弧状に偏向すること
による集束作用が働く走査方向と、それに略直交する断
層撮影のスライス方向とにそれぞれ独立の調節を行うよ
うに複数の四重極レンズから構成した。図4に、X線発
生位置0°〜180°にわたり陽極ターゲット6上で走
査方向に約1mmの電子ビーム径を得るための、一様磁
界入射時の電子ビームの径と集束角を示す。ここで、X
線発生位置は陽極ターゲット6の一端を0°として円弧
の中心から陽極ターゲット6上の点を見込んだ角度で定
義する。本実施例では陽極ターゲット62を始点とする
。また、図5にはスライス方向に対する同様の図を示す
。この実施装置を用いてX線CT像を得たところ、20
枚/秒以上の高速撮影像を得ることができた。
【0018】図6は本発明によるX線CT装置の他の実
施例におけるX線スキャナの平断面図である。図1に示
した実施例では、陽極ターゲット6への偏向手段を磁界
型で構成していたが、本実施例では静電型で構成し、さ
らに円弧状偏向のため磁界型偏向器9として、図のよう
な1つの円弧状の磁界発生コイルを用いた。静電型偏向
器5は静電偏向板で構成されており、印加電圧は20k
Vで約60°偏向されて陽極ターゲット6を照射する。 各偏向板への印加電圧は図7に示すような鋸歯状に変化
させて陽極ターゲット6上を電子ビーム2が連続的に走
査するようにしている。
【0019】つぎに、電子源を2個設置した他の実施例
について説明する。図8に本実施例のX線CT装置、特
にX線スキャナの平断面図を示す。電子源である電子銃
1aから出た電子ビーム2aはレンズ系3aによって絞
られる。このとき、電子銃1bが発生させる電子ビーム
2bをブランキング用偏向器20bで偏向して絞り21
bに照射させ、遮断した。電子ビーム2aは所望の電子
ビーム径と集束角を持って磁界型偏向器9が作る一様磁
界10内に放出され、先の実施例とほぼ同様に偏向され
る。ここで、磁界型偏向器9の動作を磁界型偏向器93
から磁界型偏向器91まで時系列に動作させれば、電子
ビーム2aの陽極ターゲット6上の照射位置、すなわち
X線7の発生位置も陽極ターゲット63から陽極ターゲ
ット61まで走査される。同様に、陽極ターゲット64
から陽極ターゲット62までは電子銃1bから発生する
電子ビーム2bをレンズ系3bを通して磁界型偏向器9
4から磁界型偏向器92まで動作させて走査する。この
とき、電子銃1aが発生する電子ビーム2aを同様にブ
ランキング用偏向器20aと絞り21aで遮断する。
【0020】本実施例では、レンズ系3によって図4と
ほぼ同様にしてX線発生位置0°〜220°にわたり走
査方向に約1mmに集束させるための電子ビームの調節
を以下のように行う。まず、電子ビーム2aを陽極ター
ゲット6上の0°〜110°に照射し、110°〜22
0°までは電子ビーム2bを照射した。ただし、本実施
例におけるX線発生位置は陽極ターゲット61を始点と
して表した。このうち、  0°〜65°では入射時の
電子ビーム径を40mm〜70mmの範囲で増加、  
65°〜110°では同じ範囲で減少、同様に110°
〜155°では増加、  155°〜220°では減少
させた。また、スライス方向の電子ビーム径は、図5に
見られるように100mm以内で変化させた。電子ビー
ム2a、2bの集束角は走査方向には−1°から2°、
スライス方向には2°から3°の範囲で変化させた。こ
のように動作させた結果、レンズ系3で調節する電子ビ
ーム径の幅は電子銃が一個の場合に比べて小さく、レン
ズの口径、長さ方向の寸法ともに小さくなるので装置の
小型化が可能になる。
【0021】一方、上述の動作と異なる動作方法を用い
てもよい。電子ビーム2aを偏向して陽極ターゲット6
上の0°から45°まで走査した後、電子ビーム2bを
偏向して45°から115°まで走査する。その後、さ
らに115°から175°まで電子ビーム2aを偏向し
て走査し、175°から220°まで電子ビーム2bを
偏向して走査する。その間、使用しない電子ビームはブ
ランキング用偏向器20aと絞り21a、あるいは20
bと21bとで遮断する。この様に動作させることで、
電子ビーム2aを目標の電子ビーム径に集束できないX
線発生位置に対しては電子ビーム2bを照射し、また逆
に電子ビーム2bを目標の電子ビーム径に集束できない
X線発生位置に対しては電子ビーム2aを照射して相互
補完することができる。その結果、電子銃が1個の場合
に比べてより小さい電子ビーム径を陽極ターゲット6上
で得ることができ、X線CT像の高解像度化が可能にな
る。
【0022】図9は本発明によるX線CT装置の他の実
施例におけるX線スキャナの平断面図である。図1、図
2、図6、図8に示した実施例では、電子ビームを一様
磁界10によって円弧状軌道に偏向したが、本実施例で
は静電型偏向器5が作る静電界によって円弧状軌道に偏
向するものである。静電型偏向器5は電子ビーム2a、
2bをはさんで陽極ターゲット6に対向して円弧状に形
成した電極板で構成した。電極板には約2kVの電圧を
印加して通過する電子ビーム2a、2bを偏向する。こ
の場合、磁界型偏向器9は電子ビーム2a、2bを円弧
状軌道から外向きに偏向して陽極ターゲット6上を走査
させるために必要な磁界のみを発生させる。なお、図に
示さないが、磁界型偏向器9を排除して静電型偏向器5
を分割して複数個配列し、発生する静電界を制御して電
子ビーム2a、2bの円弧状軌道偏向と陽極ターゲット
6上の走査の両方を行ってもよい。
【0023】図10と図11、ならびに図12と図13
はそれぞれ本発明によるX線CT装置のさらに他の実施
例の構成を示す図で、図10、図12はX線スキャナの
部分平面図、図11は図10のAA’断面、図13は図
12のBB’断面をそれぞれ示したものである。これら
の実施例は空間電荷効果による電子ビーム2の発散を防
止するための集束磁界発生機構を持つ。
【0024】電子ビームを走査してX線源を構成する場
合における最大の問題点は、電子ビームの発散である。 電子ビームが作る磁界は電子ビームに集束作用を与える
が加速電圧120kVの場合、その集束力は空間電荷効
果による発散力の1/3程度の大きさである。したがっ
て、残りの2/3程度の集束力を強制的に外部から与え
ればよい。この集束力を与える磁界には二種類あって、
一つは電子ビームの走行方向に垂直な面内での回転磁界
であり、他方は電子ビームの走行方向に並行な磁界であ
る。前者は電子ビームが単純に集束し、後者は回転を伴
いながら集束する。
【0025】まず、図10、図11の実施例では、電子
ビーム2を中心とした円周上に複数本のワイヤ12が電
子ビーム2の走行方向に並行に配置されており、このワ
イヤ12には、電子ビーム2の走行方向とは逆方向に電
流が流されている。すなわち、電子ビーム2と垂直な面
内で回転方向の磁界13が発生している。この回転磁界
13により、電子ビーム2の空間電荷効果による発散を
防止している。本実施例では、集束磁界発生用ワイヤ1
2は内径30mmの円周上に8本のワイヤで構成し、各
ワイヤ12には最大2Aの電流を流して電子ビーム2の
発散を防止した。これにより陽極ターゲット6を照射す
る電子ビーム2のビーム径は約1mmを実現できた。な
お、この時の電子ビーム2の回転時のビーム径は常に一
定であり、従って陽極ターゲット61から62までを照
射する電子ビーム2のビーム径もまた一定であった。な
お、本実施例では陽極ターゲット6はワイヤ12の外側
に配置したが、内側に配置してもよい。またワイヤの本
数についても、ここで記載した本数は一つの実施例であ
って本発明はこの本数に限定されるものではない。図1
2および図13は空間電荷効果による電子ビームの発散
を防止する他の実施例であり、電子ビーム2の走行方向
に電子ビーム2を取り巻くようにソレノイドコイル14
を配置したものである。このコイル14により電子ビー
ム2の走行方向に並行な磁界15が発生し、電子ビーム
2は集束作用を受ける。
【0026】以上図10から図13まで空間電荷効果に
よる電子ビーム径の発散を防止する実施例を示したが、
要は電子ビームに集束作用を与えるものであればどのよ
うな構成のものでも実施できる。例えば、四重極レンズ
構成のようなものでも可能である。またすべて電磁石で
示したが永久磁石で同様の集束作用磁界を発生させても
本発明の本質を損なうものではない。
【0027】さらに、図14は本発明によるX線CT装
置の他の実施例の構成を示す図で、X線スキャナの部分
断面図である。本実施例は図1および図2で示した静電
型偏向によるものと同じで、特に電子ビーム2の加速電
圧は20kVと低い電圧で電子銃1から引出し、偏向器
5で電子ビーム2を偏向したのちに陽極ターゲット6に
印加した100kVで後段加速する電極16を設けたも
のである。したがって、陽極ターゲット6を照射する電
子ビームのエネルギーは、他の実施例と同一となる。こ
の場合、磁界発生コイル9による磁界は約9.6ガウス
、偏向器5の印加電圧は約3kVで第一の実施例と同様
の動作ができた。なお、電極16(本実施例では接地電
位)はスリット状で構成されており、陽極ターゲット6
との間に生じるレンズ作用により、電子ビーム2は第一
の実施例より細く絞ることができた。
【0028】図15は本発明によるX線CT装置の他の
実施例におけるX線スキャナの部分平面図である。図1
、図6、図8、図9の実施例において円錐台の側面状で
あった陽極ターゲット6を、図15(a)に示すように
本実施例では円周方向に鋸歯状の凹凸を持つ陽極ターゲ
ット6で置き換えた。陽極ターゲット6の平均的な半径
を60cm、X線発生位置の角度間隔を0.5度にした
ので約5mmの間隔で凹凸を形成した。この実施例では
陽極ターゲット6から発生するX線7の実行焦点の大き
さが低減し、高解像度化が可能になる。この陽極ターゲ
ット6は図15(b)に示すように電子ビーム2が照射
する向きの面だけを残して複数個の陽極ターゲット6で
間欠的に構成することもできる。また、円弧状の陽極タ
ーゲットを間欠的に構成することももちろん可能である
【0029】以上、本発明の実施例を示したが、要は電
子源から出た電子ビームの径と集束角をX線発生位置に
応じて調節し、その電子ビームを円弧状の陽極ターゲッ
ト6と同一平面内で円弧状軌道に偏向して陽極ターゲッ
ト6上を走査させ、発生したX線7を対向して配置され
た検出器8で検出し、信号を得てX線CT像を得るよう
にしたものである。例えば、信号検出の時間サンプリン
グと同期させて電子ビームをブランキングしてパルス化
し、0.5°毎に陽極ターゲットを走査してもよい。ま
た、陽極ターゲット6は電子ビームの円弧状軌道より外
側に配置して反射してくるX線を用いたが、薄いターゲ
ットを内側に配置して透過するX線によりCT像を得る
ようにしてもよい。電子銃はLaB6に限るものではな
く、またその個数も1個あるいは2個に限らない。また
、一様磁界10への入射時に電子ビームの径と集束角の
調節を行うレンズ系3を設けるかわりに、偏向系内部で
陽極ターゲット6に照射する直前の電子ビームを集束さ
せるレンズ手段を設けてもよいし、またそのレンズ手段
とレンズ系3を併せ持って両方で調節を行ってもよい。 要は、陽極ターゲット6上に照射する電子ビームの径が
X線発生位置によらず一定で、しかもできるだけ小さい
値となるように調節を行う手段があればよい。また、電
子ビームの非点補正器や軸調整器を配置しても本発明の
本質になんら問題は生じない。さらに、本実施例の寸法
や性能は一例であって、これに限ることなく実施できる
ことは明白である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、X線発生用陽極ターゲ
ットや検出器とほぼ同一平面内で電子ビームを偏向し、
かつ陽極ターゲット上で一定の小さい電子ビーム径を得
られるので、小型で高速に高解像度なX線CT像を得る
X線CT装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の平断面図である。
【図2】本発明の装置の側断面図である。
【図3】本発明の装置に用いる偏向器の特性図である。
【図4】本発明における走査方向の電子ビームの特性図
である。
【図5】本発明におけるスライス方向の電子ビームの特
性図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す装置断面図である。
【図7】本発明の他の実施例の偏向器特性図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す装置断面図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す装置断面図である。
【図10】本発明における電子ビーム集束用磁界発生機
構を示す部分断面図である。
【図11】図10のAA’断面図である。
【図12】本発明における電子ビーム集束用磁界発生機
構を示す部分断面図である。
【図13】図12のBB’断面図である。
【図14】本発明の他の実施例を示す装置の部分断面図
である。
【図15】本発明の他の実施例を示す装置の部分断面図
である。
【図16】従来のX線CT装置の概要図である。
【符号の説明】
1、1a、1b…電子銃、2、2a、2b…電子ビーム
、3、3a、3b…レンズ系、4、4a、4b…磁気シ
ールドパイプ、5、51、52、53、54…静電型偏
向器、6、61、62、63、64…陽極ターゲット、
7…X線、8…検出器、9、91、92、93、94…
磁界型偏向器、901…磁界型偏向器用電源、10…一
様磁界、11…被撮像体、12…ワイヤ、13…磁界方
向、14…ソレノイド、15…磁界方向、16…電極、
17…前処理回路、18…コンピュータ、19…表示装
置、20a、20b…ブランキング用偏向器、21a、
21b…絞り。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円弧状に配置されたX線発生用の陽極ター
    ゲットと、上記陽極ターゲットに対向して配置された複
    数個のX線検出器と、上記陽極ターゲット上を円弧状に
    走査する電子ビームを発生させる電子源と、上記電子ビ
    ームの軌道を上記陽極ターゲットを含む平面内で円弧状
    軌道に偏向させる第一偏向手段と、上記陽極ターゲット
    上を円弧状に上記電子ビームを走査させる第二偏向手段
    と、上記電子ビームを調節するレンズ手段とを有するこ
    とを特徴とするX線断層撮影装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のX線断層撮影装置において
    、上記レンズ手段が多段の四重極レンズからなることを
    特徴とするX線断層撮影装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載のX線断層撮影装置において
    、上記レンズ手段がX線発生位置に応じて電子ビームの
    径と集束角を調節するレンズ手段であることを特徴とす
    るX線断層撮影装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載のX線断層撮影装置において
    、上記レンズ手段が上記電子ビームの円弧状軌道を含む
    面内とそれに略直交する方向との二方向に対してそれぞ
    れ独立に電子ビームの径と集束角の調節をすることが可
    能であるように構成されていることを特徴とするX線断
    層撮影装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載のX線断層撮影装置において
    、上記第一偏向手段が1個または複数の磁界型偏向器で
    構成されていることを特徴とするX線断層撮影装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載のX線断層撮影装置において
    、上記第一偏向手段が1個または複数の静電型偏向器で
    構成されていることを特徴とするX線断層撮影装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載のX線断層撮影装置において
    、上記第二偏向手段が磁界型偏向器で構成されているこ
    とを特徴とするX線断層撮影装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載のX線断層撮影装置において
    、上記第二偏向手段が静電型偏向器で構成されているこ
    とを特徴とするX線断層撮影装置。
  9. 【請求項9】請求項1記載のX線断層撮影装置において
    、上記第一偏向手段と上記第二偏向手段が同一の偏向手
    段で構成されていることを特徴とするX線断層撮影装置
  10. 【請求項10】請求項1記載のX線断層撮影装置におい
    て、上記電子源が少なくとも2個で構成されていること
    を特徴とするX線断層撮影装置。
  11. 【請求項11】請求項1記載のX線断層撮影装置におい
    て、上記第一手段によって円弧状偏向している上記電子
    ビームのエネルギーが、上記陽極ターゲットを照射する
    エネルギーより低い値に設定されたことを特徴とするX
    線断層撮影装置。
  12. 【請求項12】請求項1記載のX線断層撮影装置におい
    て、上記第一手段が上記電子ビームの円弧状偏向時に上
    記電子ビームに集束作用を及ぼす集束手段を持つことを
    特徴とするX線断層撮影装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載において、上記集束手段
    が上記電子ビームの走行方向に並行な磁界を生じる磁界
    発生手段で構成されたことを特徴とするX線断層撮影装
    置。
  14. 【請求項14】請求項12記載において、上記集束手段
    が上記電子ビームの走行方向に垂直な面内での回転磁界
    を生じる磁界発生手段で構成されたことを特徴とするX
    線断層撮影装置。
  15. 【請求項15】請求項1記載のX線断層撮影装置におい
    て、上記陽極ターゲットは180°以上の範囲で円弧状
    に配置され、上記複数個の検出器は約220°以上の範
    囲の円弧状に配置されたことを特徴とするX線断層撮影
    装置。
  16. 【請求項16】請求項1記載のX線断層撮影装置におい
    て、上記電子ビームはパルス化された電子ビームである
    ことを特徴とするX線断層撮影装置。
  17. 【請求項17】請求項1記載のX線断層撮影装置におい
    て上記陽極ターゲットが円周方向に鋸歯状の凹凸を持っ
    ていることを特徴とするX線断層撮影装置。
  18. 【請求項18】電子ビームを円弧状に偏向し、所定の位
    置で陽極ターゲットに照射する際、上記所定の位置に応
    じて電子ビームの径と集束角を所望の値に調節し、上記
    陽極ターゲットから発生するX線を被撮像体に照射し、
    上記被撮像体を透過したX線を検出し上記被撮像体の断
    面を画像化して表示するX線断層撮影方法。
  19. 【請求項19】平面内に円弧状に配置されたX線発生用
    の陽極ターゲットと、上記平面と同一平面内に配置され
    た電子源と、上記電子源からの上記電子ビームを上記陽
    極ターゲットの円弧に沿って走査させる走査駆動手段と
    、上記陽極ターゲットに対向して配置された複数個のX
    線検出器とを有して構成されたX線断層撮影装置用X線
    スキャナ。
  20. 【請求項20】請求項19記載のX線断層撮影装置用X
    線スキャナにおいて、上記複数個のX線検出器が実質的
    に上記平面と同一平面内に配置されたことを特徴とする
    X線断層撮影装置用X線スキャナ。
  21. 【請求項21】請求項19あるいは20記載のX線断層
    撮影装置用X線スキャナにおいて、上記走査駆動手段が
    上記電子ビームを集束する手段を有することを特徴とす
    るX線断層撮影装置用X線スキャナ。
JP3151455A 1990-07-23 1991-06-24 X線断層撮影装置 Pending JPH04253847A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005288162A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 General Electric Co <Ge> 静止型コンピュータ断層撮影システム及び方法

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