JPH04246350A - 硬組織補綴材 - Google Patents

硬組織補綴材

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JPH04246350A
JPH04246350A JP3235891A JP3235891A JPH04246350A JP H04246350 A JPH04246350 A JP H04246350A JP 3235891 A JP3235891 A JP 3235891A JP 3235891 A JP3235891 A JP 3235891A JP H04246350 A JPH04246350 A JP H04246350A
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JP
Japan
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stem
prosthetic material
curved
bone
hard tissue
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JP3235891A
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English (en)
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Takaaki Osawa
孝明 大澤
Yoshihisa Ueda
善久 上田
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/30Joints
    • A61F2/32Joints for the hip
    • A61F2/36Femoral heads ; Femoral endoprostheses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工骨、人工関節ある
いは人工歯根等の硬組織補綴材に関する。さらに詳しく
は、本発明は、特別な固定剤を用いることなく、生体組
織に固定することが可能な硬組織補綴材に関する。
【0002】
【従来の技術】人体内の骨、歯等の硬組織の変形や欠損
を、補綴材を用いて代替する治療は、歯科や整形外科等
で広く行われている。例えば、整形外科において、変形
した関節を除去した後、人工関節を補綴し、関節機能を
再建することが行われており、また、歯科においては、
顎骨中に人工歯根を埋入し、その上に人工歯を固定し、
損歯の代替が行われている。
【0003】このような治療においては、人工骨、人工
関節あるいは人工歯根等の硬組織補綴材(以下、単に補
綴材という)が生体骨に強固に支持、固定されることが
必要である。しかしながら、生体骨では、常に骨吸収と
骨形成が行われるため形状が一定しているわけでななく
、また生体骨は、力学的には粘弾性体であり、ある程度
の弾性力を持っている。そのような生体骨の中に、埋入
された補綴材は、増減変化する機械的なストレスを受け
るため、補綴材と生体骨と間に緩みが生じることは避け
られない問題であった。
【0004】そして、硬組織補綴材と生体骨組織との固
定状態を安定させるためには、曲げ弾性、硬さ等の物理
的な近似性と、毒性、分解性などの生物化学的適合性が
必要とされる。しかし、従来の金属合金やアルミナセラ
ミックスは、生体骨組織よりも曲げ弾性率が著しく大き
いため、体重や歩行による荷重等による補綴材と骨に加
わる付加により、たわみやねじれが起こり、補綴材と骨
との間にズレが生じたり、骨が破壊されることがある。 また、局部的に応力が集中し、集中した所では骨が破壊
され、それ以外のところでは、付加が骨に伝わらないた
め骨組織の吸収が起こることが知らている。
【0005】これらは、補綴物と骨との曲げ弾性率の差
に原因があり、さらには、生体骨髄腔の形状が総ての人
で異なり、人工補綴材を挿入したとき必ず骨と補綴材と
の間に隙間ができ、補綴材に加わった応力が一部分しか
骨に伝わらないためでもある。特に、従来より使用され
ている金属合金やアルミナセラミックスにより形成され
た補綴材は、生体骨に比べて曲げ弾性率が著しく大きい
ために、骨がたわんだりねじれた場合、生体骨との間に
ズレが生じるばかりか、局所的に応力が集中するので、
集中部において生体骨を破壊してしまう虞れもあった。 また、応力がまったくかからない部位では、骨組織の吸
収が起こり、従ってより緩みが増長されることが危惧さ
れるものであった。
【0006】そして、生体骨と補綴材料の間の固着性を
高める手法としては、以下のような方法が知られている
。第1の方法としては、生体骨と補綴材の間に、メチル
メタクリレート等のセメントを充填する方法がある。 充填されたセメントは、生体骨側では、海綿骨の網状構
造内にくいこみ、補綴材側ではその凹凸部分にくいこん
で硬化し、補綴材料を生体骨に強固に固定する。第2の
方法としては、補綴材を構成する金属と生体骨組織との
固着性を強化するために、金属材料の表面にビーズ状金
属繊維を付着させ、または、補綴材の表面に溝、凹凸な
どを形成させて、骨との接触面積を増加させる方法があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
第1の方法では、セメントの毒性が心配されるとともに
、セメントの重合の際に発生する熱が周辺の生体組織に
悪影響を及ぼし、あるいはセメント内に残留している低
分子物質が生体内に流出し、悪影響を及ぼす虞れがある
等の問題点を有している。さらに、セメントの存在によ
り骨組織を貪食する細胞やセメントを貪食する細胞が出
現し、骨組織が破壊される虞れのあることが指摘されて
おり、安全性に問題のあるものであった。
【0008】また、上述の第2の方法は、セメントの充
填による前述のような危惧を伴わない方法であるが、生
体骨との固着性を強化させるためのビーズ状金属粒子や
金属繊維と、補綴材の基材の物性の違い、さらに、固定
状態の維持を骨の侵入にのみ期待しているため、長期的
な固定効果は十分ではない。また、補綴すべき部位によ
り、補綴材に形成する溝、凹凸の形状が異なったり、ま
た溝、凹凸の存在により、補綴材を生体骨に埋入する手
技に高度な熟練を要する等の問題があった。
【0009】そこで、本発明の目的は、上述の従来技術
の問題点を解消し、生体骨への埋入が容易であり、補綴
材と生体骨との固定性をより向上させた硬組織補綴材を
提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、硬組織への埋入部を有する本体部と、該本体部の該
埋入部表面に設けられた複数の湾曲部を有し、該湾曲部
は弾性を有する材料により形成され、かつ該湾曲部の両
端部間が前記埋入部の外方に突出するように設けられて
いる硬組織補綴材である。
【0011】また、前記湾曲部は、前記本体部の前記埋
入部の表面に、両端部間が前記本体部の外方に突出する
ように、該両端部が固定された複数の湾曲部材により形
成されていることが好ましい。さらに、前記湾曲部が、
熱可塑性合成樹脂または熱可塑性合成樹脂の繊維強化物
により形成されていることが好ましい。そして、前記湾
曲部の表面には、無機化合物あるいは無機原子が被覆ま
たは付着されていることが好ましい。また、前記本体部
の少なくとも前記埋入部の表面は、合成樹脂材料により
形成されていることが好ましい。さらに、前記硬組織補
綴材は、大腿骨髄腔中に挿入されるステムを有する人工
骨頭であり、前記湾曲部は、前記ステム表面に設けられ
ていることが好ましい。
【0012】
【実施例】そこで、本発明の硬組織補綴材を図面に示し
た実施例を用いて説明する。本発明の硬組織補綴材1は
、硬組織への埋入部5を有する本体部と、本体部の埋入
部5の表面に設けられた複数の湾曲部2を有し、湾曲部
2は弾性を有する材料により形成され、かつ湾曲部2の
両端部間が埋入部5の外方に突出するように設けられて
いる。そして、上記の硬組織補綴材は、湾曲部により、
生体骨と補綴材との固定を行うことができ、セメントを
用いる必要がないので、セメント使用に起因する悪影響
がなく、また、湾曲部は、弾性材料により形成されてい
るので、生体骨の骨髄腔中への補綴材の挿入も容易に行
うことができ、特別な熟練の必要もない。さらに、湾曲
部は、生体骨と補綴材とを緩衝作用を持って固定するの
で、ストレスが局部的に集中することを抑制し、両者を
より確実に、かつ長期的に固定することができる。
【0013】そこで、本発明の硬組織補綴材を人工骨頭
に応用した実施例を用いて説明する。図1は、本発明の
硬組織補綴材を人工骨頭に応用した実施例の斜視図であ
る。この人工骨頭1は、大腿骨髄腔中に挿入されるステ
ム5と、ステム5の上端に設けられたカラー7とこのカ
ラー7より突出し、関節摺動部となる骨頭球8を有して
いる。この人工骨頭1は、一般的には、ステンレス鋼、
コバルトクロム鋼、純チタン、チタン合金などにより一
体に形成されている。また、骨頭球8の球体部分のみを
アルミナ、ジルコニアなどのセラミックスにより形成し
てもよい。
【0014】また、埋入部であるステム5部分は、合成
樹脂にて形成してもよく、合成樹脂としては、生体に対
して悪影響を及ぼさず、しかも適度な強度と生体骨に近
似した弾性を有するものが好ましい。特に、繊維強化合
成樹脂が好ましく、例えば、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリイミド、ポリフェニレンサルフィド、ポリエー
テルサルフォン等のガラス繊維、炭素繊維さらには金属
繊維の複合体などが好適である。ステム5部分の曲げ弾
性率は、補綴箇所により異なるが、通常、3〜100G
Pa、特に10〜100GPa程度が好ましい。また、
合成樹脂には、必要に応じて、チタン、タングステン、
モリブデン等の金属あるいはリン酸カルシウム、アルミ
ナセラミックス等の無機材料を配合してもよい。また、
上記金属または無機材料は、無電解めっき法、溶融めっ
き法、電気めっき法、浸漬めっき法、プラズマスプレー
法、フレーム溶射方等の公知の手法により、ステム5の
表面に被覆または付着させてもよい。
【0015】そして、この人工骨頭1は、硬組織への埋
入部であるステム5に、両端部間がステム5の表面にそ
の外方に突出するように設けられた弾性を有する材料に
より形成された複数の湾曲部2を有し、かつ湾曲部2の
両端部がステム5の表面に固定されている。人体の大腿
骨は通常湾曲しており、直棒を挿入した場合隙間を生じ
る。また、骨髄腔の湾曲形状に合わせた形状を有する補
綴材を形成しても、人体の個体差により補綴材と生体骨
との間に隙間を生じることは避けられない。本発明の人
工骨頭1は、図1に示すように、生体骨と補綴材との間
に生じる隙間に変形して介在する弾性材料により形成さ
れた湾曲部言い換えれば、橋掛け構造を有する弾性材料
を有している。そして、この湾曲部2は、両者を緩衝作
用を持って固定するので、ストレスが局部的に集中する
ことを抑制し、両者をより確実に、かつ長期的に固定す
ることができる。
【0016】図5は、図1の人工骨頭1を大腿骨3に埋
入した状態を示す図であり、図6は、図5のA−A線断
面図であり、図7は、図5のB−B線断面図である。図
1および図5ないし図7に示すように、人工骨頭1のス
テム5の表面には、アーチ状に橋掛けされた弾性材料に
より形成された湾曲部2が設けられており、湾曲部2は
、両端がステム5の表面に固定されているとともに、両
端部間が埋入部であるステム5の外方に突出している。 つまり、湾曲部2は、両端がステム5に固定されるとと
もに、両端部間は、ステム5との間に空隙を有している
【0017】この湾曲部2は、人工骨頭1を生体骨であ
る大腿骨の骨髄腔に挿入した場合、図5ないし図7、特
に、図6および図7に示すように、骨髄腔の狭いところ
、言い換えれば、大腿骨3の内面と人工骨頭1のステム
5との距離の短いところでは、湾曲部2は、大腿骨3の
内面とステム5により押圧され、変形し、場合によって
は、ステム5と密着する。この押圧により、人工骨頭1
は、大腿骨3に固定される。この固定は、湾曲部2の変
形によるものであり、ある程度の緩衝作用を有している
。骨髄腔形状とステム5の形状は、大きく異なるもので
なく、ほとんどの湾曲部2は、大腿骨3に接触している
。このため、ステム5および大腿骨3に圧縮応力を伝達
し、両者間の緩みを防止する。
【0018】また、骨髄腔内においては、ステム5が挿
入された時点では、炎症状態にあり、ステム5が接触し
ている大腿骨3の皮質骨部位では、骨新生(炎症性仮骨
形成)が生じ、その後、適度の応力が加わる大腿骨3の
皮質骨部位(湾曲部3と接触する大腿骨3の表面部位)
では、骨形成が旺盛となり、一方応力がかかわらない部
位(湾曲部3と接触しない大腿骨3の表面部位)では、
破骨細胞により骨組織が吸収される。したがって、適度
の応力が加わる大腿骨3の皮質骨部位(湾曲部3と接触
する大腿骨3の表面部位)では、橋掛構造を有している
湾曲部と形成された仮骨とがからまった状態となり、大
腿骨3の皮質骨と湾曲部が直接接触していなくても、大
腿骨3とステム5との間のひっぱり、ねじれのなどのよ
り生じた応力を伝達することが可能となる。
【0019】湾曲部2としては、熱可塑性合成樹脂、特
に、耐薬品性の高いポリエーテルサルフォン、ポリフェ
ニレンサルフイド、ポリエーテルエーテルケレン、ポリ
アミド、テフロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポ
リエチレン等、さらには、それらの繊維が好適である。 また、上記の合成樹脂を炭素繊維、アラミド繊維、ガラ
ス繊維、金属繊維(例えば、Ti繊維、TiNi合金の
超弾性合金線)などで補強した繊維強化材料が、弾性率
、引張強度などの点において優れており、より好ましい
。湾曲部2は、上記のような材料により棒状に形成され
たもの、また、上記の材料により糸状の細線に形成した
もの複数本を撚ったもの、また、紐状に編んだもの、さ
らには、束ねたものなどを用いてもよい。湾曲部2の太
さとしては、0.1〜2mm程度が好適であり、特に、
0.3〜1mmが好ましい。そして、湾曲部2の大きさ
としては、両端部間の距離が1〜30mm程度が好適で
あり、特に、3〜15mmが好ましい。また、湾曲部2
とステム5の表面との最大距離は、1〜15mm程度が
好適であり、特に、2〜10mmが好ましい。
【0020】そして、湾曲部2の形成形態としては、例
えば、図1に示すように、ステム5の中心軸(ステム5
の中心を連続させた湾曲軸)に対して、ほぼ直交するよ
うに、ステム5の表面に設けることが考えられる。そし
て、図1に示す実施例では、湾曲部2は、固定部2a部
分がステム5の表面に固定されており、ステム5の中心
軸にほぼ直交する方向に複数設けられている。さらに、
図1に示す実施例では、湾曲部2は、上下にも、隣合う
湾曲部2が、それぞれ、ほぼ平行となるように複数設け
られている。この実施例において、ステム5の中心軸に
ほぼ直交する一つの面に設けられる湾曲部2の数として
は、1〜10個程度が好適であり、特に、2〜8程度が
好ましい。また、上下の湾曲部2間の距離としては、0
.1〜10mm程度が好適であり、特に、0.3〜5m
mが好ましい。
【0021】また、湾曲部2は、図2に示す実施例のよ
うに、ステム5の中心軸(ステム5の中心を連続させた
湾曲軸)に対して、所定の角度を持って斜めに設けても
よく、また、上下、または左右に隣合う湾曲部2の形状
、固定角度、大きさは、異なるものとしてもよい。また
、図1に示す実施例のように、固定部2aを結ぶ線が、
ステム5の中心軸とほぼ平行とならず、図2に示す実施
例のように、固定部2aを結ぶ線が、ジグザグ状となる
ように、つまり、上の湾曲部2の固定部2a部分の下に
、別の湾曲部2の突出部が位置するように設けてもよい
。さらに、図3に示す実施例のように、湾曲部2をステ
ム5の中心軸とほぼ平行となるように設けてもよく、ま
た、図4に示す実施例のように、他の湾曲部2の上を通
るような、湾曲部2を設けてもよい。
【0022】そして、ステム5の表面への湾曲部2の固
定は、例えば、あらかじめ個別に、弾性を有する材料に
より湾曲形状に形成したものを、ステム5の表面に固定
する方法、また、固定を容易にするために、ステム5の
表面に、湾曲部2の端部を挿入するための貫通しない複
数の穴を設けてもよい。また、ステム5の外径よりある
程度大きな内径を有する環状物を弾性を有する合成樹脂
により形成し、この環状物内にステムを挿入し、環状物
を部分的にステム5の表面に熱、接着剤などで固定して
もよい。なお、この場合、湾曲部2とステム5との接着
性を向上させるために、ステム5の表面に湾曲部2を固
定する前に、湾曲部2を形成する合成樹脂またはその合
成樹脂と相溶性を有する合成樹脂をステム5の表面に被
覆すること、あるいは、ステム5を形成する合成樹脂ま
たはその合成樹脂と相溶性を有する合成樹脂を湾曲部2
の表面に被覆することが好ましい。そして、このような
方法により形成された湾曲部2は、図1に示すように、
部分的に固定部2aを有する連続したものとなる。
【0023】また、湾曲部は、例えば、図8に示すよう
な環状部材10をステムに装着することにより形成して
もよい。図8に示す環状部材10は、ステム挿入部12
と、ステム固定部13と、湾曲部2とを有している。環
状部材10のステム固定部13は、ステム5の表面に密
着できる形状を有することが好ましく、そのためには、
固定部13を連続させたときに形成される線がステムの
断面形状(例えば、楕円形状)にほぼ合致することが好
ましい。また、環状部材10としては、固定部13を連
続させたときに形成される形状(例えば、楕円)の大き
さが、異なるものを複数作成し、ステム5の断面の大き
さに合わせて、ステムの基端側より先端側に向かって徐
々に小さくなるように、環状部材10を選択し、装着す
る。また、この環状部材10では、固定部13が連続せ
ず、点在した状態となっているため、環状部材10その
ものの変形性が高く、ステムへの装着が容易である。そ
して、湾曲部10の形成材料としては、上述の湾曲部の
形成に使用可能なものが好適に使用できる。また、環状
部材10のステムへの装着は、ステム5に強制嵌合させ
ることによりおこなってもよく、また固定部13をステ
ムに融着してもよい。
【0024】また、環状部材としては、図9に示す環状
部材11のように、ステムへの固定部13が連続したも
のであってもよい。このように、固定部13が環状に連
続したものとすることにより、変形性は低下するが、ス
テムとの接触面積は向上するため、より強度の高い固定
を行うことができる。
【0025】さらに、湾曲部2の表面には、生体と親和
性を有する無機化合物を設けることが好ましい。無機化
合物は、例えば、公知のバインダーを用いて付着させて
もよく、イオン注入法、PVD,CVD,プラズマ溶射
により付着させてもよい。無機化合物としては、ハイド
ロキシアパタイトやリン酸三カルシウム等のリン酸カル
シウム系セラミックス、アルミナセラミックス、ジルコ
ニアセラミックス等、あるいはこれらを含むガラス等の
無機物質があげられる。特に、リン酸カルシウム系セラ
ミックスが好適である。このリン酸カルシウム系セラミ
ックスのCa/P原子量比としては、1.3〜2.0程
度が好ましい。この無機化合物は、湾曲部2の表面に部
分的に固着していてもよいが、湾曲部2の表面に被膜層
として存在することが好ましい。無機化合物の被膜層の
厚さとしては、0.05〜200μmが好適である。 0.05μm以上であれば、十分な生体親和性を有し、
コラーゲン繊維の成育を十分阻止することができ、20
0μm以下であれば、湾曲部2の弾性を損なうこともな
い。
【0026】上記説明では、本発明の硬組織補綴材を人
工骨頭に応用した実施例を用いて説明したが、これに限
らず、例えば、寛骨に埋入される臼蓋の骨接触面、髄内
釘、人工歯根、人工膝関節骨接触面などにも応用するこ
とができる。
【0027】次に、本発明の硬組織補綴材の具体的実施
例について説明する。(実施例1)ポリエーテルエーテ
ルケトン(三井東圧社製)に、曲げ弾性率が15GPa
の30%カーボンファイバーを30重量%添加し、これ
を射出成形して、図1に示すような形状を有し、ステム
の軸方向の長さが120mm、ステム先端部の外径8m
m、ステム基端部の長径23mm、短径10mmのステ
ムを形成した。続いて、表面にポリエーテルエーテルケ
トン(三井東圧社製)を被覆したカーボンファイバー(
直径0.35mm)を用いてリング状部材を作成し、リ
ング状部材内にステムを挿入し、加熱部を2つ有するヒ
ーターを用い、ヒーターを400℃に加熱して、リング
状部材の向かい合う2つの部位(180°ずれた部位)
をプレス融着し、続いて、ステムを約90°回転させて
、同様にリング状部材の向かい合う2つの部位(180
°ずれた部位)をプレス融着して、ステムの表面に湾曲
部を形成した。そして、形成された湾曲部の両端部間の
距離は、ステムの最も基端側にある湾曲部では、5mm
であり、ステムの最も先端側にある湾曲部では、1.5
mmであり、ステムの中心軸に対する所定の角度を持っ
た面における湾曲部の数(1つのリング状材料により形
成される湾曲部の数)は、4個であり、また、ステムの
軸方向に隣合う湾曲部間の距離は、1mmであり、湾曲
部とステムとの最大離間部位の距離は、5mmであった
【0028】さらに、湾曲部をステムの表面に形成した
後、Ca/P原子数比が1.66のハイドロキシアパタ
イト粉末(平均粒径15μm)をプラズマ溶射装置(プ
ラズマダイン社製)を用いて、ステムおよび湾曲部の溶
射した。さらに、アルミナ製骨頭球(直径28mm)と
、ステムと同一の材料にて形成されたカラー(厚さ2m
m、直径3mm)を用いて、本発明の人工骨頭を作成し
た。
【0029】(実施例2)ポリエーテルエーテルケトン
(三井東圧社製)に、曲げ弾性率が15GPaの30%
カーボンファイバーを30重量%添加し、これを成形加
工して、直径3mm、長さ60mmの棒状体を作成した
。続いて、表面にポリエーテルエーテルケトン(三井東
圧社製)を被覆したカーボンファイバー(直径0.35
mm)を用いてリング状のものを作成し、リング内に棒
状体を挿入し、400℃に加熱されたヒーターを用いて
、所定箇所をプレス溶着し、棒状体の表面に湾曲部を形
成した。そして、形成された湾曲部の両端部間の距離は
、3mmであり、ステムの中心軸に直交する面における
湾曲部の数(1つのリング状材料により形成される湾曲
部の数)は、2個であり、また、棒状体の軸方向に隣合
う湾曲部間の距離は、0.3mmであり、湾曲部と棒状
体との最大離間部位の距離は、2mmであった。
【0029】(実施例3)実施例2の硬組織補綴材に、
Ca/P原子数比が1.66のハイドロキシアパタイト
粉末(平均粒径15μm)をプラズマ溶射装置(プラズ
マダイン社製)を用いて、表面に吹き付けた硬組織補綴
材を作製した。
【0030】(比較例)直径3mmのポリエーテルエー
テルケトン(三井東圧社製)の棒を比較例の硬組織補綴
材とした。
【0031】[実験]上記の実施例2、実施例3および
比較例の硬組織補綴材を、長さ8mmに切断し、オート
クレープ滅菌後、日本白色家兎大腿骨骨髄腔のφ3.5
mmの穴をあけ埋入した。そして、2週間後、解剖し大
腿骨を切り出した。それぞれ、1部を病理標本とし、1
部を用いて押し出し試験を行った。病理標本より、実施
例2の補綴材では、棒状体表面と皮質骨との間に、湾曲
部と仮骨の絡まり合った構造のものが形成されていた。 また、コラーゲン等の細胞の生育もわずかに存在してい
た。また、実施例3の補綴材では、棒状体表面と皮質骨
との間に、湾曲部と仮骨の絡まり合った構造のものが形
成されていた。また、コラーゲン等の細胞の生育は、ほ
とんど見られなかった。比較例の補綴材では、棒状体表
面と皮質骨との間に、仮骨の絡まり合った構造のものは
形成されておらず、コラーゲン等の細胞層の生育が見ら
れた。また、押し出し試験結果は、実施例2の補綴材に
おいて、140kg/cm2、実施例3の補綴材におい
て、160kg/cm2、比較例の補綴材において、3
0kg/cm2であった。
【0032】
【発明の効果】本発明の硬組織補綴材は、硬組織への埋
入部を有する本体部と、該本体部の該埋入部表面に設け
られた複数の湾曲部を有し、該湾曲部は弾性を有する材
料により形成され、かつ該湾曲部の両端部間が前記埋入
部の外方に突出するように設けられているので、生体骨
と補綴材との固定をこの湾曲部により行うことができ、
セメントを用いる必要なないので、セメント使用に起因
する悪影響がなく、また、湾曲部は、弾性材料により形
成されているので、生体骨の骨髄腔中への補綴材の挿入
も容易に行うことができ、特別な熟練の必要もない。さ
らに、湾曲部は、生体骨と補綴材とを緩衝作用を持って
固定するので、ストレスが局部的に集中することを抑制
し、両者をより確実に、かつ長期的に固定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の硬組織補綴材を人工骨頭に応
用した一実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の硬組織補綴材を人工骨頭に応
用した他の実施例を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の硬組織補綴材を人工骨頭に応
用した他の実施例を示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明の硬組織補綴材を人工骨頭に応
用した他の実施例を示す斜視図である。
【図5】図5は、図1の人工骨頭を大腿骨に埋入した状
態を示す図である。
【図6】図6は、図5のA−A線断面図である。
【図7】図7は、図5のB−B線断面図である。
【図8】図8は、本発明の硬組織補綴材に使用される環
状部材の一例を示す平面図である。
【図9】図9は、本発明の硬組織補綴材に使用される環
状部材の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1  人工骨頭 2  湾曲部 5  ステム 7  カラー 8  骨頭球

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  硬組織への埋入部を有する本体部と、
    該本体部の該埋入部表面に設けられた複数の湾曲部を有
    し、該湾曲部は弾性を有する材料により形成され、かつ
    該湾曲部の両端部間が前記埋入部の外方に突出するよう
    に設けられていることを特徴とする硬組織補綴材。
  2. 【請求項2】  前記湾曲部は、熱可塑性合成樹脂また
    は熱可塑性合成樹脂の繊維強化物により形成されている
    請求項1に記載の硬組織補綴材。
  3. 【請求項3】  前記湾曲部の表面には、無機化合物あ
    るいは無機原子が被覆または付着されている請求項1ま
    たは2に記載の硬組織補綴材。
  4. 【請求項4】  前記本体部の少なくとも前記埋入部の
    表面は、合成樹脂材料により形成されている請求項1な
    いし3のいずれかに記載の硬組織補綴材。
  5. 【請求項5】  前記硬組織補綴材は、大腿骨髄腔中に
    挿入されるステムを有する人工骨頭であり、前記湾曲部
    は、前記ステム表面に設けられている請求項1ないし4
    のいずれかに記載の硬組織補綴材。
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