JPH04221746A - 酸性または塩基性物質センサ - Google Patents

酸性または塩基性物質センサ

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JPH04221746A
JPH04221746A JP2413070A JP41307090A JPH04221746A JP H04221746 A JPH04221746 A JP H04221746A JP 2413070 A JP2413070 A JP 2413070A JP 41307090 A JP41307090 A JP 41307090A JP H04221746 A JPH04221746 A JP H04221746A
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JP
Japan
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light
sensor
acidic
light emitting
sensor film
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JP2413070A
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English (en)
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Shuichi Hashiyama
橋山 秀一
Yasuki Yoshida
泰樹 吉田
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸性または塩基性物質
を検知、定量することが可能なセンサに関する。
【0002】
【従来技術】従来、アンモニアガスの検出には、電位測
定などの電気化学的な方法を利用したセンサが多用され
ていた。これらのものでは、耐久性、検出精度等の点で
難点があり、近年光ファイバー等を用いた光学的方法に
よるものが注目されている。このようなものとしては、
アンモニアガスの特性吸収帯を利用したもの(特開昭6
0−100743号)、蛍光物質による蛍光の強度を利
用したもの(特開昭63−18251号)などが挙げら
れる。また、ブロムチモールブルー等のpH指示薬を検
知物質として含有する層を利用したものも開示されてい
る(特開昭63−282635号、特開昭64−321
51号)。
【0003】しかし、アンモニアガスの特性吸収帯を利
用したものでは、測定波長と参照波長とを選択する必要
があるなど、その操作が複雑であることから、その素子
構成も複雑となる。また、蛍光物質を用いるものでは、
アンモニアガスに応じて変化する特性をもつ蛍光物質に
限定される。さらに、従来ブロムチモールブルー等を利
用したものでは、一般に、反射膜を設けたりする必要が
あったりするなど、複雑な工程が必要となる場合が多い
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的は
、酸性または塩基性物質の検知、定量を精度よく行なう
ことができ、かつ応答が速く、素子構成が簡易で、信頼
性および耐久性に優れ、しかもコスト面でも有利である
酸性または塩基性物質センサを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(5)の本発明によって達成される。
【0006】(1)  基体と、この基体上に設層した
pH指示薬を含有するセンサ膜とを有し、このセンサ膜
が酸性または塩基性物質と接触したとき、前記サンサ膜
の光反射率が変化するように構成したことを特徴とする
酸性または塩基性物質センサ。
【0007】(2)  さらに発光素子と受光素子とを
有し、前記センサ膜の基体をとおしての光反射率変化を
前記受光素子によって検出し、前記酸性または塩基性物
質を検知、定量するように構成した上記(1)に記載の
酸性または塩基性物質センサ。
【0008】(3)  前記センサ膜は、前記pH指示
薬と、バインダとを含有する上記(1)または(2)に
記載の酸性または塩基性物質センサ。
【0009】(4)  前記発光素子から発光された光
を間けつ的に照射する上記(2)または(3)に記載の
酸性または塩基性物質センサ。
【0010】(5)  前記受光素子に検出回路が接続
されており、この検出回路が、交流成分検出回路部と、
増幅回路部と、出力レベルシフト回路部と、平滑回路部
とを有し、さらに、光強度制御手段を有し、この光強度
制御手段にて光強度を経時的に変化させながら、発光素
子からセンサ膜に光を照射し、センサ膜からの反射光を
受光素子に入射させ、この反射光の光強度に対応する電
気的信号を前記検出回路にて平滑化して検出する上記(
2)ないし(4)のいずれかに記載の酸性または塩基性
物質センサ。
【0011】
【作用】本発明におけるセンサ膜は、ブロモチモールブ
ルー、ニュートラルレッド、チモールブルー等のpH指
示薬を含有し、所定の波長の光に対し、好ましくは10
%以上の反射率をもつ。
【0012】しかも、これらのpH指示薬は、酸性また
は塩基性物質と接触すると、これらの物質との結合やプ
ロトンの脱着等によってセンサ膜の膜物性が変化する。 この膜物性の変化がセンサ膜の光反射率、特に鏡面反射
率を変化させることになる。このとき、pH指示薬と上
記物質との結合等は可逆的に行なわれ、これによって、
被検酸性または塩基性物質の検知、定量が可能となる。
【0013】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について、詳
細に説明する。
【0014】本発明においては、酸性または塩基性物質
を検知、定量するために、pH指示薬の含有層をセンサ
膜として用いる。
【0015】本発明におけるセンサ膜は、その反射率、
特に鏡面反射率が、特に可視〜赤外域のいずれかの波長
域の波長において、10%以上、より好ましくは20%
以上の、いわゆるブロンズ光沢を有することが好ましい
【0016】また、本発明におけるセンサ膜は、その吸
収率が60%以下、好ましくは40%以下であるとよく
、センサ膜における反射の極大波長(λRmax)が吸
収の極大波長(λAmax)と異なるものであることが
望ましく、特に、λRmax −λAmax ≧50n
mであることが望ましい。
【0017】このようなセンサ膜を用いることにより、
実質的に十分な感度が得られる。反射率が10%未満と
なると、被検化学物質を反射率変化として検出すること
が困難となるからである。なお、反射率測定ないし読み
出し波長としては、通常、600〜1200nm程度の
ものを用いる。
【0018】このような反射率を有するセンサ膜に含有
させるpH指示薬としては、メチルバイオレット、チモ
ールブルー、ブロモフェノールブルー、メチルオレンジ
、メチルレッド、ブロモチモールブルー、ニュートラル
レッド、ブロモクレゾールグリーン、フェノールフタレ
インなどが挙げられる。
【0019】なかでも、装置の簡便さを考えると、長波
長領域での反射率が高いことが好ましく、このような点
からは、ブロモチモールブルー、ニュートラルレッド、
チモールブルー等であることが好ましい。
【0020】本発明における被検化学物質は、酸性また
は塩基性物質である。酸性物質としては、塩化水素、塩
酸、硝酸等が挙げられ、塩基性物質としては、アンモニ
アガス、各種水酸化物等が挙げられる。これらのなかで
も、アンモニアガス、塩化水素等を被検体とすることが
好ましい。
【0021】これらの被検体は気体の他、液体であって
もよい。例えば、アンモニアの場合は、通常、アンモニ
アガスが被検体となることが多いが、液体であってもよ
い。また、アンモニウムイオンであってもよい。このよ
うなことは、他の物質においても同様である。
【0022】このように、センサ膜は酸性または、塩基
性物質と接触することによって、pH指示薬とこれらの
物質との間に結合が生じたり、pH指示薬にプロトンの
脱着が生じるなどし、センサ膜の膜物性が変化し、その
光反射率が変化する。そして、これを利用して酸性また
は塩基性物質の検出を行なうものである。
【0023】このような特性を示す指標として、本発明
に用いるpH指示薬の水溶液中における変色領域を表1
に示す。
【0024】
【表1】
【0025】この場合センサ膜の光反射率の変化は、セ
ンサ膜の膜厚、膜密度、屈折率等の膜物性の変化によっ
て生じるものであると考えられる。すなわち、本発明で
は、センサ膜と酸性または塩基性物質との結合等に応じ
た膜物性の変化を、センサ膜の光反射率の変化によって
とらえ、酸性または塩基性物質を定量するものである。 また、このとき、被検体の濃度やpHに適した変色域の
指示薬を選べば、より良い感度が得られる。
【0026】この際、本発明では、光反射率の変化を利
用するものであるが、場合によっては光の透過率を利用
することもできる。ただし、被検体と発光ないし受光素
子とを非接触とすることができる点、および検出感度を
高めることができる点で、反射率変化を検知することが
好ましい。また、単色光での反射率変化の他、測定波長
に巾を持たせ、反射光ないし透過光の光量変化で検知す
ることもできる。この場合には、光源としてLEDが使
用でき、また変化光量も大きくなる点で好ましい。
【0027】本発明におけるセンサ膜は、上記pH指示
薬を2種以上含有してもよく、複数のpH指示薬含有膜
を積層した構成としてもよい。このとき、単一の被検体
に感応するものとすることも、2種以上の被検体に感応
するものとすることもできる。
【0028】なお、センサ膜は、pH指示薬のみから構
成することが好ましいが、耐水性向上などのために、セ
ンサとしての機能を阻害しないような各種ポリマー等の
バインダを併用してもよく、pH指示薬をバインダに固
定するような形で含有させてもよい。バインダとして、
具体的には、ナイロン等の熱可塑性樹脂やポリビニルア
ルコール、エチルセルロース、アセチルセルロース等が
挙げられる。またpH指示薬とバインダの比率は、pH
指示薬の含有量が50wt% 以上となるようにすれば
よい。
【0029】また、センサ膜は、0.01〜100μm
、好ましくは0.04〜4μmとするのがよい。このよ
うに薄膜とすると、センサとしての応答が速くなる。
【0030】このようなセンサ膜は、基体上に、形成さ
れる。このセンサ膜の形成は、塗布等によればよい。こ
のとき用いる溶媒は、前記pH指示薬を溶解するもので
あれば、特に制限はなく、シクロヘキサノン、メタノー
ル、エタノール等の種々のものを用いることができる。
【0031】本発明における基体の材質には、特に制限
はないが、実質的に透明であることが好ましい。基体の
裏面側からの検知が可能となるからである。
【0032】具体的には、ガラスや、硬質塩化ビニル、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィ
ン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサル
フォン樹脂、ポリエーテルサルフォン、メチルペンテン
ポリマー、ビスフェノールA−テレフタル酸共重合体等
の各種樹脂が挙げられる。このような基体の形状は特に
制限はないが、通常、板状、フィルム状とする。
【0033】本発明においては、さらにセンサ膜の膜面
を通水性ないし通気性の保護板でエアーサンドイッチ化
してもよく、膜面にこの保護板を設置してもよい。また
、膜面に酸性または塩基性物質が選択的通過可能なフィ
ルターを設けてもよい。
【0034】本発明においては、基体にセンサ膜を形成
後、これを所望の寸法に打ち抜いたり、切断したりして
もよい。この方法を用いると、量産性が向上する。また
、基体にガラスファイバを用い、その端面にセンサ膜を
形成してもよい。さらにはこのものを複数束ねて用いて
もよい。また束ねて端面を研磨し、端面にセンサ膜を設
層してもよい。
【0035】本発明の酸性または塩基性物質センサの1
構成例が図1に示される。
【0036】図1に示される例では、透明な基体11上
に、センサ膜12が形成されており、一方透明な基体1
1の裏面側には、発光素子21と受光素子31とが設置
されており、これらのものがケーシング40内に一体的
に収納されている。そして、センサ膜12は、被検体と
接触している。このセンサ膜には、被検体である酸性物
質、塩基性物質に応じて、前記のpH指示薬が含有され
ている。
【0037】従って、発光素子21から発光された光を
基体11の裏面から入射し、このときの光の鏡面反射率
をやはり基体11裏面に設けた受光素子31によってと
らえ、反射率の変化から被検化学物質を検知、定量する
こととなる。
【0038】この場合、発光素子21と受光素子22と
は近接して設置することが好ましく、20°以下、特に
5°以下の鏡面反射による反射を測定することによって
感度が高くなり、素子としてのコンパクト化をはかるこ
とができる。
【0039】本発明における発光素子21の発光する光
の波長は、可視〜赤外域のいずれかの波長である。発光
素子21としては、特に制限はないが、発光ダイオード
(LED)、レーザダイオード(LD)等であることが
好ましい。
【0040】本発明では、発光素子21から発光された
光のセンサ膜への照射は、間けつ的であることが好まし
い。
【0041】照射を間けつ的に行なうことにより、セン
サ膜の温度上昇を抑えることができる。このため、被検
物質とセンサ膜との結合が熱によって影響されにくくな
り、特に連続的な測定に際しての測定精度が顕著に向上
する。
【0042】照射を間けつ的に行なう際の照射時間に特
に制限はないが、反射率が測定可能な範囲でできるだけ
短く設定することが好ましく、例えば0.01〜100
msec程度である。
【0043】また、照射間隔にも特に制限はないが、セ
ンサ膜の温度上昇を避けるためには、必要とされる測定
間隔を満足する範囲で可能な限り長く設定することが好
ましい。例えば、通常の酸性または塩基性物質センサと
して用いる場合、照射間隔は0.1〜10msec程度
である。
【0044】なお、照射が間けつ的に行なわれれば本発
明の効果は実現するため、間けつ的照射を行なう手段等
に特に制限はない。例えば、発光素子への通電を間けつ
的に行なうことにより発光光を直接制御してもよい。ま
た、連続発光光を、チョッパープレート等を介してセン
サ膜に照射するような間接的制御により、間欠的な照射
を行なうこともできる。
【0045】さらに、これらのいずれの方法においても
、照射とその休止とを交互に繰り返すパターンに限らず
、照射光強度を変化させるように制御を行なってもよい
。このような場合も本発明に含まれる。すなわち、本発
明で間けつ的な照射を行なうのは、センサ膜の温度上昇
を抑制するためであるので、このような場合でも本発明
の効果は実現する。
【0046】図2には本発明における光学的センシング
回路の好適例が示される。
【0047】本発明における光学的センシング回路は、
電源回路6、発光部2、センサ部1、受光部3および検
出回路7を有する。このとき、センサ部1は、例えば、
図1に示す構成における基体11およびセンサ膜12の
部分である。
【0048】電源回路6は、発光部の発光時間、発光間
隔、発光強度等を制御でき、照射光の光強度を経時変化
させうる光強度制御回路部を有するものである。図示例
の電源回路6は、発振回路部61と、ドライバ回路部6
3とから成る光強度制御回路部を有し、発振回路部61
の前段の端子81、83間には直流電源が設けられてい
る。この場合、直流電源は、シングルモードでもデュア
ルモードでもよいが、図示例ではシングルモード直流電
源を用い、端子81に接続し、端子83を接地している
。なお、電源電圧には特に制限がなく、通常5〜30ボ
ルト程度とすればよい。
【0049】発振回路部61は、発振器611、トラン
ジスタ613、抵抗器および両極性コンデンサにて構成
され、ドライバ回路部63は、トランジスタ631およ
び抵抗器にて構成される。
【0050】そして、トランジスタ613と631とは
、エミッタとエミッタ間、コレクタとベース間にて接続
されている。なお、トランジスタにかえて、FET等の
各種スウィッチング素子を用いてもよい。
【0051】ドライバ回路部63には発光部2が接続さ
れている。この場合、図示例では発光ダイオード(LE
D)21にて発光部2を構成しているが、このほか、レ
ーザダイオード(LD)等の各種発光素子やこれらを用
いた発光回路等にて構成してもよい。
【0052】このような構成にて、発振器611から発
振信号、例えば矩形状のパルス信号をトランジスタ61
3のベースに印加すると、トランジスタ613のエミッ
タ・コレクタ間には、パルス信号に応じて電流が流れる
。また、トランジスタ613のオン・オフに伴なって、
トランジスタ631のベースには、トランジスタ613
とは反対のパルス信号が印加される。すなわち、トラン
ジスタ631と613は、互いにオン、オフ動作が逆に
なる。そして、発光部2およびトランジスタ631のエ
ミッタ・コレクタ間にほぼ矩形状のパルス電流が流れ、
発光部2は、パルス電流によって、間けつ的に発光する
【0053】図3には、発光部2、すなわち発光ダイオ
ード21の電圧の時間変化が示される。図中、電圧が降
下している時間t0 〜t1 に電流が流れ、発光ダイ
オード21が発光し、センサ部1への間けつ照射が行な
われる。なお、上記のとおり、照射とその休止とを交互
に繰り返す間欠照射に限らず、照射光強度が経時変化す
るように制御を行なってもよい。このような場合も本発
明に含まれる。ただし、センサ部1のセンサ膜の温度上
昇をより一層防止でき、しかも制御が容易である点で前
記のとおり、間けつ的に光照射を行なうことが好ましい
【0054】また、本発明では、この他、上記のとおり
、連続発光光を、チョッパープレート等を介してセンサ
部1に照射するような間接的制御により、間けつ的な照
射を行なうこともでき、各種の光強度制御手段の形態が
可能である。
【0055】検出回路7には、受光部3が接続されてい
る。受光部3は、フォトトランジスタ31にて構成され
ているが、これに限定されるものではなく、このほか、
フォトダイオード等の各種受光素子やこれらを用いた受
光回路等にて構成してもよい。なお、前記の発光部2お
よび受光部3は、受光発光素子等を用いて一体的に構成
してもよい。
【0056】また、本発明では、図9に示されるように
、受光部2とセンサ部1および受光部3とセンサ部1は
、それぞれ、光ファイバ55にて光学的に連結させるこ
ともできる。このような構成とすることにより、発光部
2および受光部3とセンサ部1とを分離して配置するこ
とが可能となる。
【0057】このため、測定空間にはセンサ部1だけを
配置することができ、また、センサ部1と発光部2およ
び受光部3との間の情報伝達は光により行なわれるため
、強電界下や電気的ノイズの発生が多い条件下において
も信頼性の高い測定が可能である。また、このため、可
燃性ガス中において使用された場合でも、発火や爆発の
危険性がない。
【0058】検出回路7は、交流成分検出回路部71、
増幅回路部73、出力レベルシフト回路部75および平
滑回路部77を順次有する。
【0059】交流成分検出回路部71は、次段の増幅回
路部73にて反射光の光強度に対応する信号、すなわち
発光部3の電圧減少量を増幅させる際、直流成分によっ
て、トランジスタ731がオン状態になるのを防止する
ために設けられる。交流成分検出回路部71は、直列結
合した両極性コンデンサ711と、抵抗器713とで構
成されている。
【0060】また、増幅回路部73は、トランジスタ7
31と抵抗器とで構成され、トランジスタ731をエミ
ッタ接地した反転増幅回路を形成している。この場合、
前記交流成分検出回路部71の出力端は、トランジスタ
731のベースに接続している。なお、増幅回路部73
は、このほか、正相増幅回路や、これらを組み合わせた
多段式のものであってもよい。出力レベルシフト回路部
75は、前段の増幅回路部73にて増幅された出力電圧
をそのまま平滑化した場合、プラス側の電圧とマイナス
側の電圧とが打ち消し合って零になるのを防止するため
に設けられる。
【0061】出力レベルシフト回路部75は、両極性コ
ンデンサ751と、ダイオード753とで構成され、前
記トランジスタ731のコレクタと、コンデンサ751
とが接続している。そして、コンデンサ751の他端に
は、ダイオード753が接続され、ダイオード753の
他端は、接地されている。
【0062】平滑回路部77は、抵抗器および両極性コ
ンデンサ771で構成される第1の積分回路と、抵抗器
および両極性コンデンサ773で構成される第2の積分
回路とを有し、第2の積分回路の後段に、コンデンサ7
73と並列に抵抗器を接続して構成される。
【0063】なお、図示例の2段式の構成のほか、1段
式あるいは3段式以上の構成としてもよいが、より一層
平滑化された出力が得られる点で2段式以上が好ましい
。このような構成にて、光照射によりセンサ部1から反
射した光は、受光部3に入射し、反射光の光強度に応じ
た電流が受光部3に流れる。この結果、受光部3の電圧
すなわち、フォトトランジスタ31のコレクタ・エミッ
タ間の電圧は、反射光の光強度に応じて減少する。
【0064】図4には、フォトトランジスタ31のコレ
クタ・エミッタ間の電圧の時間変化が示される。
【0065】図中、前記発光ダイオード21に流れる電
流が零になる時間t1 にて、電圧値がもとにもどらな
いのは、発光ダイオード21が残留発光しているためで
ある。
【0066】交流成分検出回路部71では、コンデンサ
711により、直流成分がカットされ、交流成分のみが
取り出される。この結果、端子91、83間の出力電圧
は、図5に示されるように、下側(低電圧側)にシフト
する。
【0067】反転増幅回路にて構成される増幅回路部7
3では入力電圧を反転増幅する。
【0068】端子91、83間の出力電圧は、図6に示
されるような波形となる。出力レベルシフト回路部75
では、コンデンサ751およびダイオード753によっ
て、構成されるクランプ回路により、最も小さい電圧が
零となるように電圧値をシフトさせる。この結果、端子
95、83間の出力電圧は、図7に示されるように上側
(高電圧側)にシフトする。
【0069】平滑回路部77では、チャージをコンデン
サ771へ一度充電した後、放電し、さらにコンデンサ
773でも同様に充放電して出力する。この結果、図7
に示されるパルス状の電圧波形が平滑化し、端子97、
83間の出力電圧は、図8に示されるように、ほぼ直線
状の安定したものになる。
【0070】なお、検出回路7の各回路部71、73、
75および77は、それぞれ、図示例に限定されるもの
ではなく、これらと電気回路的に等価なものや、前述し
たものと同様の作用が実現するものであればよい。検出
回路7の平滑回路部77の後段には、通常、図1に示さ
れるように増幅回路部78が形成されている。増幅回路
部78の構成には特に制限がなく、公知の増幅器781
を用いる構成とすればよい。
【0071】また、増幅回路部78の後段には、通常、
ゼロ調整のため、図示されるように出力用回路部79が
形成されている。出力用回路部79の構成には特に制限
がなく、公知の構成とすればよい。このような構成にて
最終的な出力電圧が端子85、87から得られる。
【0072】このような検出回路では、パルス発光によ
って経時的に変動する受光素子の出力電圧は、検出回路
にて平滑化され、受光素子の電圧減少量の平均値、すな
わち反射光の強度の平均値に比例した出力電圧に変換さ
れる。このため、安定した出力が得られる。
【0073】これに対し、連続的にセンシングを行なう
場合には、例えば、発光素子をパルス電圧で発光させて
、センサ部への光照射を間欠的に行なう際の、パルス発
光に起因する出力変化、ノイズ等が除去でき、出力が安
定する。
【0074】この場合、パルス電圧を印加するための発
振回路からの信号を利用したサンプルホールド回路を設
け、出力の安定化を図ることも考えられるが、同期が常
に安定しているとは限らないため、出力には、同期のタ
イミングのずれ等に起因するバラツキが生じる。加えて
回路が複雑になるため、量産上不利であり、コストもか
かる。
【0075】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0076】実施例1ブロモチモールブルーの5wt%
シクロヘキサノン溶液を2000rpmの条件下でガラ
ス基体(大きさ:5cm×5cm×1mm)上に塗布し
た。その後70℃で30分間乾燥し、センサ膜を得た。 このときの乾燥膜厚は、1200Aであった。これを用
いて図1、図2および図9に示される構成のセンサを組
み立て、アンモニアガス用のアンモニアセンサとして用
いた。
【0077】このとき、センサ膜が形成されたガラス基
体を、長さ50cm、直径3mmの光ファイバ(三菱レ
イヨン製エスカCK−120)の一方の端面に、アクリ
ル系接着剤により接着した。また、光ファイバの他方の
端面は、鏡面加工を施した板に押しつけて加熱すること
により直径4mmとし、同時に平滑化した。この他方の
端面に、発光部2の発光ダイオード21(発光光の波長
910nm) および受光部3のフォトトランジスタ3
1を、アクリル系接着剤により接着した。
【0078】また比較のために、交流成分検出回路部7
1、増幅回路部73、出力レベルシフト回路部75およ
び平滑回路部77を有しない光学的センシング回路やサ
ンプルホールド回路を設けた光学的センシング回路を用
いたほかは上記と同様のアンモニアセンサを組み立てた
【0079】このようにして作製した本発明および比較
用のアンモニアセンサを用い、発光ダイオードを、発光
時間0.1msec、発光間隔0.9msecにて作動
させ、アンモニアガス濃度を0から100000ppm
 まで変化させて連続測定を行なった。
【0080】アンモニアガス濃度とセンサの出力差との
関係を図10に示す。この結果から測定の濃度範囲が広
いことがわかる。また再現性も良好であった。
【0081】また、本発明のアンモニアセンサにて検出
された出力電圧は安定していたのに対し、比較用のアン
モニアセンサにて検出された出力電圧にはバラツキが生
じていた。
【0082】さらに、比較のために、発光素子を連続発
光させた他は上記と同様にしてアンモニア量を測定した
【0083】間けつ照射の場合のセンサの出力電圧の変
化はほとんどなかったが、連続照射の場合、センサの出
力電圧は10%減少した。
【0084】実施例2 実施例1において、ニュートラルレッドの2wt%メタ
ノール溶液を用い、乾燥膜厚で1200Aのセンサ膜を
形成し、これを用いて塩化水素を検知、定量するセンサ
を組み立てるほかは、同様の操作を行なったところ、本
発明のセンサおよび比較用のセンサにおいて、同等の結
果が得られた。
【0085】実施例3 可溶性ナイロンを2wt% の割合で含むプロパノール
溶液に、ブロムチモールブルーを2wt% となるよう
に添加して塗布液を調製し、2500rpm の条件下
でスピンコートにより塗布するほかは、実施例1と同様
にしてセンサ膜を得、本発明のセンサを組み立てた。
【0086】このものをアンモニアセンサとして使用し
たところ、センサとして使用可能なレベルにあることが
わかった。また、実施例1の本発明のものに比べて耐水
性が向上することがわかった。
【0087】
【発明の効果】本発明では、用いるセンサ膜は、一般に
単層膜として設層すればよいので、きわめて均一かつ均
質な薄膜が得られ、センサとしての応答が速く、反射率
を高く安定に保てるので検出精度がきわめて高い。さら
には、測定できるアンモニア等の被検体の濃度範囲も広
く、その直線性も良好である。そして、信頼性、耐久性
に優れる。本発明では、また、センサ部へ、光強度を経
時変化させながら光を照射、特に、光を間けつ的に照射
することが好ましい。このとき、センサ部のセンサ膜の
温度上昇が抑えられ、精度よく連続的な測定を行なうこ
とができる。加えて、素子構成がきわめて簡単でコンパ
クトであり、その製造も容易である。さらに、基体裏面
側からの検出が可能となり、また、電圧がセンサ膜に加
わるなど、電気的作用が全くないため、劣化が少なく連
続使用に耐える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸性または塩基性物質センサの断面図
である。
【図2】本発明の酸性または塩基性物質センサの光学的
センシング回路の1例が示される回路図である。
【図3】図2における発光ダイオード21の電圧の経時
変化が示される電圧波形のグラフである。
【図4】図2におけるフォトトランジスタ31のコレク
タ・エミッタ間の電圧の経時変化が示される電圧波形の
グラフである。
【図5】図2における端子91、83間の電圧の経時変
化が示される電圧波形のグラフである。
【図6】図2における端子93、83間の電圧の経時変
化が示される電圧波形のグラフである。
【図7】図2における端子95、83間の電圧の経時変
化が示される電圧波形のグラフである。
【図8】図2における端子97、83間の電圧の経時変
化が示される電圧波形のグラフである。
【図9】本発明における光学的センシング回路のセンサ
部と発光部、センサ部と受光部の光学的連結方法の1例
が示される側面図である。
【図10】本発明をアンモニアセンサとして用いたとき
のアンモニア濃度と出力差との関係を示すグラフである
【符号の説明】
1  センサ部 11  基体 12  センサ膜 2  発光部 21  発光素子 3  受光部 31  受光素子 40  ケーシング 6  電源回路 61  発振回路部 611  発振器 63  ドライバ回路部 613、631、731  トランジスタ7  検出回
路 71  交流成分検出回路部 711、751、771、773  両極性コンデンサ
713  抵抗器 73、78  増幅回路部 75  出力レベルシフト回路部 753  ダイオード 77  平滑回路部 781  増幅器 79  出力用回路部 81、83、85、87、91、93、95、97  
端子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  基体と、この基体上に設層したpH指
    示薬を含有するセンサ膜とを有し、このセンサ膜が酸性
    または塩基性物質と接触したとき、前記センサ膜の光反
    射率が変化するように構成したことを特徴とする酸性ま
    たは塩基性物質センサ。
  2. 【請求項2】  さらに発光素子と受光素子とを有し、
    前記センサ膜の基体をとおしての光反射率変化を前記受
    光素子によって検出し、前記酸性または塩基性物質を検
    知、定量するように構成した請求項1に記載の酸性また
    は塩基性物質センサ。
  3. 【請求項3】  前記センサ膜は、前記pH指示薬と、
    バインダとを含有する請求項1または2に記載の酸性ま
    たは塩基性物質センサ。
  4. 【請求項4】  前記発光素子から発光された光を間け
    つ的に照射する請求項2または3に記載の酸性または塩
    基性物質センサ。
  5. 【請求項5】  前記受光素子に検出回路が接続されて
    おり、この検出回路が、交流成分検出回路部と、増幅回
    路部と、出力レベルシフト回路部と、平滑回路部とを有
    し、さらに、光強度制御手段を有し、この光強度制御手
    段にて光強度を経時的に変化させながら、発光素子から
    センサ膜に光を照射し、センサ膜からの反射光を受光素
    子に入射させ、この反射光の光強度に対応する電気的信
    号を前記検出回路にて平滑化して検出する請求項2ない
    し4のいずれかに記載の酸性または塩基性物質センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1970697A1 (en) * 2007-03-16 2008-09-17 Janesko Oy Method and arrangement of measuring acidity or other chemical or physical property of a gas

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1970697A1 (en) * 2007-03-16 2008-09-17 Janesko Oy Method and arrangement of measuring acidity or other chemical or physical property of a gas
US8182748B2 (en) 2007-03-16 2012-05-22 Janesko Oy Method and arrangement of measuring acidity or other chemical or physical property of a gas

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