JPH0418414Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、競技用自転車および競技に係る用品
を、所定の場所に簡易敏速に固定収納し、運搬中
における競技用自転車および競技に係る用品が互
に接触して、破損することを防止するとともに、
携帯を容易にするための手提げ兼用肩掛けケース
に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、競技用自転車および競技に係る必需品
等の運搬に際しては、競技用自転車を必要最小限
に分解して、各部が破損しないように保護被服し
て、布製袋、また化学繊維等による輪行袋に収納
し、ヘルメツト、靴、手袋、その他身回り品を別
の手提袋に入れて、運搬していたため、自転車競
技選手は競技用自転車袋と競技に必要なその他の
身回り品を収納した手提袋との少くとも二つの荷
物を常に携帯する必要があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このような従来の競技用自転車
の運搬袋の場合には、分解した自転車の各部分の
固定が不充分であるため、各部をある程度保護被
服をするものの簡易被服であるため、運搬中にお
ける各部の接触により、塗装の損傷はもとより機
器の破損もしばしばであるとともに、競技に必要
なその他の身回り品を別の手提げカバンに入れる
必要があり、二個の荷物を常に携帯しなければな
らなかつたことおよび自転車を分解し、その各部
分を簡易保護被服包装して袋に収納する時間およ
び袋から取り出し、被服を解体して自転車の組立
に要する時間と手間の損失が大であつた。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、従来のこのような問題点を改善す
るため、軽量なアルミニユームを素材とした箱型
手提げ兼用肩掛けケース内に、最少必要限度に分
解した自転車の各部即ち、フレーム、ハンドル、
前輪、後輪およびペダル等を所定の箇所に固定
し、その他の必需品例えばヘルメツト、ウエア
ー、シユーズ等も、所定の箇所に固定し得るよう
にそれぞれの固定具を設けた競技用自転車の収納
ケースの構成である。

〔作用〕

従つて、この考案に係る競技用自転車収納肩掛
けケースにおいては、運搬中に収納した各部品お
よび各用品が接触し破損することが防止されると
ともに、各部品、各用品の固定が袋が極めて容易
であるため、収納および取り出しに要する時間の
短縮、更に、自転車収納物から箱型ケースになつ
たため、自転車の分解も、前輪、後輪、ハンド
ル、ペダル、サドル等ケースに収納し得る最少必
要限の分解で済むため、分解や組立の苦手な女性
選手等には、非常に重宝がられるものである。

〔実施例〕

以下、この考案に係る競技用自転車収納肩掛け
ケースの一実施例につき、第１図ないし第８図を
参照して詳細に説明する。

第１図は、この実施例による競技用自転車収納
肩掛けケースの概要を示す全体正面図であり、第
２図は第１図の平面図、第３図は第１図に示す蓋
を取り外し、競技用品および競技用自転車を分解
して手提げ兼用肩掛けケースにそれぞれ所定の箇
所に固定した態様を示す正面図、第４図は競技用
自転車の各部および各用品を取り外した正面図、
第５図は第４図ケース１の中央に設けられた後輪
車軸保持具１３の中央縦断面図で、仮想線９は後
輪車軸２５と後輪車軸保持具１３に設けられた後
輪車軸嵌合穴２６との嵌合状態を示すものであ
る。後輪車軸２５を後輪車軸嵌合穴２６に嵌合す
ることにより、後輪９のケース１内における上下
左右の遊動の防止ができ、後輪９にフレーム６、
ハンドル７、前輪８をそれぞれマジツクテープ２
３で固定し、蓋２０を蓋開閉鍵１９の閉鍵によ
り、それらの各部品は、後輪車軸保持具１３と蓋
２０の間に軽く押圧され、前後の遊動もなく収納
できるものである。第６図はフレームの固定態様
を示す縦断面図、第７図Ａはマジツクテープを付
した固定バンドの一使用態様を示す縦断面図、同
Ｂはマジツクテープを付した固定バンドの正面
図、同Ｃは同Ｂの背面図、第８図は競技用自転車
収納肩掛けケースの左側面図、第９図ＡおよびＢ
は本体に係る蓋を開き、蓋を本体から外した態様
を示す左側面図である。

これらの実施例各図面において、競技用自転車
収納肩掛けケース１は軽量なアルミニユームを素
材とし、ケースの本体２上部に肩掛け用ベルト３
と手提げ用取手４を設け、且つ、本体の正面中央
部分に手提げ用取手５を設けてなるものである。
そして、このケース本体２内には、フレーム６、
ハンドル７、前輪８、後輪９、およびペダル１０
などに分解した自転車の各部をそれぞれの定位置
に固定させる、フレーム固定具１１、ペダルバン
ド１２、後輪車軸保持具１３ヘルメツト１４、お
よびウエアー１５の固定バンド１６、および靴２
４などを固定させる固定バンド１７を設けなるも
のである。これらの構造により分解した自転車の
各部分および各用品の出納が極めて迅速安全に行
うことができるものである。更に、上記出納作業
の能率を効果的に行うため、ケース１の底部横中
央線上に設けられた３個の蝶番１８は、ケース１
の数個所に設けられた蓋開閉鍵１９の開鍵によ
り、蓋２０が開口した場合、蓋２０が本体２か
ら、着脱自在になるよう形成されている。これに
より出納作業は蓋を本体より切り離して、蓋に出
納作業が阻害されることなく、より能率的、且
つ、簡便に行うことができるものである。

更に、固定順序として、フレームは、フレーム
固定具１１、上に乗せて押圧することによりフレ
ーム固定具に嵌合されて固定され、そして、フレ
ームと後輪、後輪とハンドル、後輪と前輪は第３
図に示す如く、それぞれのマジツクテープ２３を
付した固定バンド２１により簡易に固定されるも
のである。そしてケース１の底部の車２２は平坦
な場所において、ケースを運搬する際に用いるこ
とができるものである。

〔考案の効果〕

以上、詳述したようにこの考案に係る競技用自
転車収納肩掛けケースは、競技用自転車を必要最
小限度において分解し、分解した各部分と競技に
必要な各用品を軽量なケース内に簡易迅速に固定
させ収納し、蓋を閉じて閉鍵した場合は、収納さ
れた内部の各部分は固定されたまま、密封状態と
なるため運搬中における各部分の摩擦が防止され
るものである。そして、このケースは、収納され
た競技用自転車の各部を接触等により破損される
ことなく、安全に、肩掛けケース、手提げケース
あるいはキヤリーケースとして、多種多様に利用
でき、併せて全体構造も比較的簡単で容易に実施
できるなどの実用上有益な諸効果を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る競技用自転車収納肩
掛けケースの正面図、第２図は、第１図の平面
図、第３図は、第１図に示す蓋を取り外した正面
図、第４図は、第３図に示された各部を取り外し
た正面図、第５図は、後輪車軸保持具１３の中央
縦断面図、第６図は、フレームの固定態様を示す
縦断面図、第７図Ａは、マジツクテープを付した
固定バンドの一使用態様を示す縦断面図、同Ｂ
は、マジツクテープを付した固定バンドの正面
図、同Ｃは、同Ｂの背面図、第８図は、第１図の
左側面図、第９図は、（ＡおよびＢ）は、本体に
係わる蓋を開き、蓋を本体から外した態様を示す
左側面図である。 ３……肩掛けベルト、４……手提げ用取手、５
……手提げ用取手、６……フレーム、７……ハン
ドル、８……前輪、９……後輪、１０……ペタ
ル、１１……フレーム固定具、１２……ペタルバ
ンド、１３……後輪車軸保持具、１４……ヘルメ
ツト、１５……ウエアー、１６……固定バンド、
１７……靴固定バンド、１８……着脱自在な蝶
番、１９……蓋開閉鍵、２０……蓋、２１……マ
ジツクテープ付固定バンド、２２……車、２３…
…マジツクテープ、２４……靴、２５……後輪車
軸、２６……後輪車軸嵌合穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軽量なアルミニユームを素材とするケースの本
   体上部に肩掛け用ベルトと手提げ用取手を設け、
   且つ、本体正面中央部に手提げ用取手を設けた箱
   型手提げ兼用肩掛けケースを型成し、そのケース
   本体内には、フレーム、ハンドル、前輪、後輪お
   よびペダルなどに分解した自転車の各部をそれぞ
   れの定位置に固定させるべく、固定具、ゴムバン
   ド、車軸保持具およびペダル、ヘルメツト、ウエ
   アー、靴などを固定させる固定バンドを設け、ケ
   ースの底部に設けられた、開閉用蝶番は、ケース
   の蓋が開口されたとき、本体より着脱自在になる
   よう形成され、分解された自転車の上記各部およ
   び各用品の出納を簡便にし得るように構成したこ
   とを特徴とする競技用自転車の収納肩掛けケース
   の構造。