JPH0417478Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は飲料を充填し飲料の取出しによる減少
に伴つて萎縮する飲料充填袋に関する。

(ロ) 従来の技術 かかる飲料充填袋は実開昭50−35300号公報で
示されているように、合成樹脂等による可撓性の
袋に飲料導出管を一体に形成し、飲料導出管を開
閉することで充填飲料を適宜取出すようになつて
いる。そして飲料充填袋は特開昭59−27389号公
報で示されているように、コネクタによつて飲料
導出管を飲料供給管路に接続している。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 しかしながら上記従来技術によると、飲料が未
だ残つている状態でコネクタを外すと飲料充填袋
内に空気が侵入して衛生的にも好ましくない。し
かも飲料供給管路にポンプを設けて、ポンプによ
り飲料充填袋より飲料を取り出す装置では、この
ようにして飲料充填袋に空気が入ると有効な吐出
ができなくなるために、これをパージしなければ
ならず余分な作業が必要となる。このようにコネ
クタを外す作業は飲料供給装置のサニテーシヨン
を目的として頻繁に行なわれる。

上記点より本考案は密封状態を保持しながら飲
料供給管路に着脱可能な飲料充填袋を提供するも
のである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 可撓性の袋体の注出孔２に筒状の注出口本体３
を挿入し、注出孔２の袋体内面側の周囲には注出
孔２に連通する穴５を有した補強シート４を接着
している。更に補強シート４は穴５の周縁部で注
出口本体３の一方の開口端部を接合している。そ
して注出口本体３の中空部８には飲料吐出側開口
を開閉する弁本体６を配置しており、補強シート
４に直接或いは間接に支持されているスプリング
７によつて、弁本体６は閉塞する方向に付勢され
ている。

(ホ) 作用 飲料供給管路のコネクタを押し込むと弁本体が
飲料充填袋側に後退して飲料吐出側開口が開放
し、充填飲料を取出すことができる。そしてコネ
クタを外すと弁本体はスプリングに付勢されて飲
料取出側開口を閉塞する。

(ヘ) 実施例 第１図は飲料充填袋の飲料取出口付近を示して
おり、飲料を充填する袋体１はポリエチレン等に
て形成されて可撓性を有している。袋体１は注出
孔２を備え、該注出孔２には筒状の注出口本体３
が挿入される。また注出孔２の袋体内面側の周囲
には、注出孔２に連通する穴５を有した補強シー
ト４を接着している。補強シート４及び注出口本
体３はポリエチレンやポリプロピレン等のプラス
チツクにて構成されており、補強シート４は熱溶
着１０により袋体１に接着される。そして補強シ
ート４は穴５の周縁部で、注出口本体３の一方の
開口端部と超音波溶着９により一体に接合されて
いる。飲料充填袋は上記の実開昭50−35300号公
報でも示されているようにダンボール等の保護用
の外箱１１に詰めて使用されることが多い。この
場合注出口本体３の補強シート４との接合側端部
には鍔部１８を形成しており、鍔部１８と補強シ
ート９とで外箱１１の板を挾み込み注出口本体３
を固定している。また注出口本体３の中空部８に
はスプリング７に付勢されて飲料吐出側の開口を
閉塞する弁本体６を配設しており、組立時におい
て注出口本体３はスプリング７及び弁本体６を予
め挿入された後に補強シート４と接合される。弁
本体６は開口部を開閉するためのポペツト６Ａ
と、ポペツト６Ａに嵌合しており注出口本体３の
内壁との間をシールするシールゴム６Ｂと、シー
ル受部６Ｃとから成る。スプリング７は一端をシ
ール受部６Ｃに当接させており、他端はスプリン
グ受部１２を介して間接的に補強シート４によつ
て支持されている。ポペツト６Ａは一端をスプリ
ング受部１２に挿通させているが、この端部に熱
を加えて変形させて、スプリング受部１２から抜
けないようにしておくと組立上都合がよい。そし
て注出口本体３は飲料供給管路との接続時にコネ
クタ１３と嵌合するが、注出口本体３の外周には
Ｏリング１４を装着するとともにロツク用の溝部
１５を形成している。コネクタ１３は従来より通
常に使用されている一般的な構成である。

上記構成で通常弁本体６はスプリング７に付勢
されて注出口本体３の飲料取出側の開口を閉塞し
ており、袋体１に充填されている飲料はこぼれな
いようにシールされている。しかして飲料供給管
路と接続するために注出口本体３をコネクタ１３
に挿入すると、コネクタポペツト１６がスプリン
グ７に抗してポペツト６Ａを圧縮するために飲料
吐出側の開口は開放し、袋体１の飲料は注出口本
体３より取り出される。そして取り出された飲料
はコネクタ１３の接続口２１を通つて飲料供給管
路に導かれる。また飲料供給管路の定期的なサニ
テーシヨンや供給飲料の変更時には、コネクタ１
３のロツクカラー１７を引上げて注出口本体３か
らコネクタ１３を抜き取ると、ポペツト６Ａがス
プリング７に付勢されて移動し飲料吐出側の開口
を閉塞する。したがつて飲料充填袋をコネクタ１
３から外したときに、空気が入つたり飲料がこぼ
れたりすることがない。

(ト) 考案の効果 本考案は可撓性の袋体の内面に補強シートを接
着したために注出口本体と直接接続でき、弁機能
を備えた飲料充填袋が提供される。したがつて飲
料供給管路から取り外しても空気が侵入すること
もないために、飲料充填袋を衛生的に保てる。

【図面の簡単な説明】

第１図は飲料充填袋の飲料取出口付近の構成を
断面にて示す図、第２図はコネクタを接続した状
態を示す断面図である。 １……袋体、２……注出孔、３……注出口本
体、４……補強シート、５……穴、６……弁本
体、７……スプリング、８……中空部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 注出孔を有した可撓性の袋体と、該注出孔に挿
   入した筒状の注出口本体と、前記注出孔に連通す
   る穴を有して該注出孔の袋体内面側の周囲に接着
   されるとともに、前記注出口本体の一方の開口端
   部と前記穴の周縁部で接合された補強シートと、
   前記注出口本体の中空部を移動して該注出口本体
   の飲料吐出側開口を開閉する弁本体と、前記補強
   シートに直接或いは間接に支持されて前記弁本体
   を閉塞方向に付勢するスプリングとを備えた飲料
   充填袋。