【発明の詳細な説明】[Detailed description of the invention]
本発明は新規なシアン色素形成カプラーに関す
るものである。通常カラー画像は芳香族第1級ア
ミン系発色現像主薬が、露光されたハロゲン化銀
粒子を還元することにより、生成する発色現像主
薬の酸化生成物と、黄色、マゼンタ、シアンの各
色素を形成するカプラーとがハロゲン化銀乳剤
中、酸化カツプリングすることにより形成され
る。
シアン色素を形成する為に典型的に使用される
カプラーはフエノール類及びナフトール類であ
る。特にフエノール類に於いて従来カプラーの写
真性能より考えて要求される基本的性質としては
色素の分光吸収特性が良好なこと、即ちスペクト
ルの縁領域に吸収がなく、シヤープなこと、形成
される色素が光、熱、湿気等に対して十分な堅牢
性を有すること、発色性が良好なこと、即ち十分
な発色感度と発色濃度を有すること、更に
EDTA第2鉄塩を主成分とする漂白浴あるいは
漂白定着浴がランニングで疲労しても色素損失が
ないこと等が要求される。
また脱公害の見地から発色現像液に添加される
ベンジルアルコールの除去が大きな問題として取
り上げられてきている。ところが一般にベンジル
アルコールを添加しないと十分な発色性が得られ
ないというのが現状である。ベンジルアルコール
除去での発色性の低下はフエノール型シアン色素
形成カプラーに於いて特に顕著であり、この面か
らもベンジルアルコールがなくとも発色性の高い
フエノール型シアン色素形成カプラーが要望され
ている。
これまで上記の諸要件を満足すべく、研究が行
われてきているが本発明者等の知る限りに於いて
は、上記の要求される性質をすべて満足したシア
ン色素形成カプラーは未だ見い出されていない。
例えば、米国特許第2801171号に記載されてい
る6−〔α−(2,4−ジ−t−アミルフエノキ
シ)ブタンアミド〕−2,4−ジ−クロロ−3−
メチルフエノールは耐光性は良好であるが耐熱性
に欠点を有し、加えて疲労した漂白定着液での色
素損失も大きい。またベンジルアルコールへの発
色依存性が大であり、発色現像液よりのベンジル
アルコールの除去は困難である。米国特許第
2895826号記載の2−ヘプタフルオロブタンアミ
ド−5−〔α−(2,4−ジ−t−アミルフエノキ
シ)ヘキサンアミド〕フエノールは耐熱性、疲労
した漂白定着浴での色素損失という点で秀れてい
るが、耐光性、発色性という点では劣る。また特
開昭53−109630号に記載されているカプラーもベ
ンジルアルコールの除去、更には耐光性という点
で問題を残している。更に米国特許第3839044号、
特開昭47−37425号、特公昭48−36894号、特開昭
50−10135号、同50−117422号、同50−130441号、
同50−108841号、同50−120334号等に記載される
フエノール型シアン色素形成カプラーも耐熱性、
ベンジルアルコールの除去という点で不満足であ
る。2位にウレイド基を有するフエノール型シア
ン色素形成カプラーは英国特許第1011940号及び
米国特許第3446622号、同3996253号、同3758308
号等に記載されているが、これらのカプラーより
形成されるシアン色素は分光吸収がブロードな
事、更に吸収極大が赤領域の比較的短波部にある
ことよりスペクトルの縁領域にかなりの吸収を有
し色再現上好ましくない。特開昭56−65134号に
記載の2位のウレイド基を有するフエノール型シ
アン色素形成カプラーおよび特開昭56−104333号
に記載のフエノール型シアン色素形成カプラーは
スペクトル領域の緑吸収についてはかなり改善さ
れているが、親水性コロイド液中においてハロゲ
ン化銀粒子と共存させた場合、次第に感度を低下
せしめていくという重大な欠点を有していること
がわかつた。
本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、下記一般
式(1)で示されるシアン色素形成カプラーが、要求
されうる諸特性を充分に満足することを見い出し
たものである。
一般式(1)
式中、R1およびR2はそれぞれ、水素原子、ア
シル基(例えばアセチル基、テトラデカノイル
基、ピバロイル基、ベンゾイル基など)、を表わ
す。
またR1とR2は結合して含窒素5〜7員環を形
成してもよい。
また前記一般式(1)においてXは水素原子または
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、フツ素など)
を表わす。
更に具体的な例としては、米国特許第3471563
号、特開昭47−37425号、特公昭48−36894号、特
開昭50−10135号、同50−117422号、同50−
130441号、同51−108841号、同50−120334号、同
52−18315号、同53−52423号および同53−105226
号に記載されているもの等が有用である。
以下に本発明のカプラーの具体例を示すが、こ
れらに限定されるものではない。
例示シアン色素形成カプラー
本発明に用いられるカプラーの合成法について
は、ジヤーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカ
ル・ソサイエテイ〔Journal of the American
Chemical Society,95,5003(1973)〕を参考に
することができる。以下に代表的な合成例を示
す。
<合成例>
6−{α−(2,4−ジタ−シヤリ−ベンチルフ
エノキシ)ブチリルアミノ}−5−クロロ−8−
ヒドロキシ−4−メチル−2(1H)キノリノン
(C−4)の合成
19gの2−アミノ−4−クロロ−5−ニトロフ
エノールと10gのピリジンをアセトニトリル100
mlに加え、冷却下攪拌しながら10gのジケテンを
滴下した。4時間加温攪拌した後、反応液を濃縮
し、冷却して析出した結晶を取出し、アセトニト
リルで洗浄して乾燥した。23.6gの結晶(5′−ク
ロロ−4′−ニトロ−2′−ヒドロキシ−2−アセト
アセトアニリド)を得た。
前記中間体22gを攪拌しながら、25mlの濃硫酸
に徐々に加えた。後、加熱し1時間反応させ、冷
却してから水に注加した。生成した沈澱を濾取
し、水洗してメタノール洗いをし、乾燥した。
15.4gの結晶(5−クロロ−6−ニトロ−8−ヒ
ドロキシ−4−メチル−2(1H)キノリノン)を
得た。
前記中間体14gをエタノール300mlに入れ、さ
らに触媒としてパラジウム一炭素を加え、常圧接
触還元をした。反応終了後、触媒を除き、溶媒を
留去して10.4gの結晶(6−アミノ−5−クロロ
−8−ヒドロキシ−4−メチル−2(1H)キノリ
ノン)を得た。
前記中間体5gと3gのピリジンをテトラヒドロ
フラン50mlに加えテトラヒドロフラン15mlに溶解
した8.5gの2−(2,4−ジタ−シヤリベンチル
フエノキシ)ブチリルクロライドを徐々に加え
た。室温で4時間反応させた後希塩酸水溶液に注
加した。生成した沈澱物を濾取し、水洗して乾燥
した。この生成物を溶離液としてベンゼン−アセ
トン混合溶液を用いシリカゲル担体のカラムクロ
マトグラフイにより精製した。5.1gの白色の結
晶を得た。
元素分析値(%)
C H N C
理論値 68.36 7.46 5.31 6.73
実測値 68.27 7.51 5.15 6.54
本発明のシアン色素形成カプラーは、ハロゲン
化銀を有する少なくとも1つの感光性層(通常は
赤感性ハロゲン化銀感光性層であるが、色再現性
改良およびその他の目的に応じて、青感性あるい
は緑感性感光性層でもかまわない)、あるいはそ
の隣接層に添加される。
本発明のシアン色素形成カプラーの添加量は、
感光性層の場合はハロゲン化銀1モル当り、
0.005〜1モル、好ましくは0.01〜0.5モルの範囲
であり、隣接層の場合は感光性層のハロゲン化銀
1モル当り0.2モル以下、好ましくは1×10-4〜
0.1モルの範囲である。
本発明のシアン色素形成カプラーをハロゲン化
銀カラー写真感光材料中に含有させる方法は特に
問わないが、通常のハロゲン化銀写真感光材料に
おいて知られている方法がすべて利用できる。す
なわち米国特許第2322027号に示されるように、
高沸点溶剤に溶解して微細なオイルドロツプとし
て分散させる方法、あるいは米国特許第2186849
号に示されるように、耐拡散基と水溶性基をもた
せて溶解分散する方法、あるいは特開昭51−
59942号、同51−59943号に示されるように、ラテ
ツクスポリマーに充填する方法、さらにはまた、
コロイドミル、ボールミル等によつて機械的に粉
砕分散する方法などがある。
本発明のシアン色素形成カプラーを含有するハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体は、目的
に応じて選択することができる。
例えばセルロースアセテートフイルム、ポリエ
チレンテレフタレートフイルム、ポリスチレンフ
イルム、ポリカーボネートフイルム、またはこれ
らの積層物、紙、バライタ紙、α−オレフインポ
リマーで被覆された紙、合成紙、ガラス金属など
がある。
また本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
において、結合剤または保護コロイドとしては、
ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の
親水性コロイド、例えばゼラチン誘導体、ゼラチ
ンと他の高分子とのグラフトポリマー、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、セルロース硫酸エステル類等のようなセルロ
ース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニル
アルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、
ポリアクリルアミド等の単一あるいは共重合体の
如き多種の合成親水性高分子物質などを単独また
は組合わせて、あるいはゼラチンと混合して用い
ることができる。
本発明のハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲ
ン化銀としては、臭化銀、塩化銀、沃臭化銀、塩
臭化銀、塩沃臭化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤
に使用される任意のものが包含される。
本発明のハロゲン化銀乳剤を構成するハロゲン
化銀乳剤は、通常行なわれる製法をはじめ、種々
の製法、例えばアンモニア法、中性法、酸性法、
あるいはハロゲン変換法、関数添加法、均一沈澱
法などが適用できる。粒子の平均直径は問わない
が、0.01μ〜5μが好ましく、あるいは別々に形成
した2種以上のハロゲン化銀乳剤を混合して用い
てもよい。
さらに本発明のハロゲン化銀乳剤は、硫黄増感
剤、例えばアリルチオカルバミド、チオ尿素、シ
スチン等、また活性あるいは不活性のセレン増感
剤、そして還元増感剤、例えば第1スズ塩、ポリ
アミン等、周期表第8族の貴金属増感剤、例えば
金増感剤、具体的にはカリウムオーリチオシアネ
ート、カリウムクロロオーレート、2−オ−ロス
ルホベンズチアゾールメチルクロリド等、あるい
は例えばルテニウム、ロジウム、イリジウム等の
水溶性塩の増感剤、具体的にはアンモニウムクロ
ロパラテート、カリウムクロロブチラネートおよ
びナトリウムクロロパラタイド等の単独であるい
は適宜併用で化学的に増感されることができる。
また本発明のハロゲン化銀乳剤は種々の公知の
写真用添加剤を含有せしめることができる。例え
ば安定剤、カブリ防止剤、界面活性剤、消泡剤、
帯電防止剤、硬膜剤、膜物性改良剤、増白剤、汚
染防止剤、紫外線吸収剤およびイラジエーシヨン
防止剤などがある。
これらの各種添加剤についてはResearch
Disclosure(リサーチ・デイスクロージヤー)第
176巻No.17643(1978年)に記されているものがす
べて利用できる。
本発明のハロゲン化銀は赤感性乳剤に必要な感
光波長域に感光性を付与するために、適当な増感
色素の選択により分光増感がなされる。この分光
増感色素としては種々のものが用いられ、これら
は1種あるいは2種以上併用することができる。
本発明において有利に使用される分光増感色素
としては、例えば米国特許第2269234号、同第
2270378号、同第2442710号、同第2454629号、同
第2776280号等に記載されている如きシアニン色
素、メロシアニン色素または複合シアニン色素を
代表的なものとして挙げることができる。
本発明に用いることができる発色現像液は好ま
しくは芳香族第1級アミン系発色現像主薬を主成
分とするものである。この発色現像主薬の具体例
としてはp−フエニレンジアミン系のものが代表
的であり、例えばジエチル−p−フエニレンジア
ミン塩酸塩、モノメチル−p−フエニレンジアミ
ン塩酸塩、ジメチル−p−フエニレンジアミン塩
酸塩、2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン
塩酸塩、2−アミノ−5−(N−エチル−N−ド
デシルアミノ)−トルエン、2−アミノ−5−(N
−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチ
ル)アミノトルエン硫酸塩、4−(N−エチル−
N−β−メタンスルホンアミドエチルアミノ)ア
ニリン、4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシ
エチルアミノ)アニリン、2−アミノ−5−(N
−エチル−N−β−メトキシエチル)アミノトル
エン等が挙げられる。
現像後は銀およびハロゲン化銀を除去するため
の漂白、定着または漂白−定着、洗浄および乾燥
の通常の工程が行われる。
以下実施例により、本発明を具体的に述べるが
本発明の実施の態様がこれらにより限定されるも
のではない。
実施例 (1)
ポリエチレンラミネートされた紙支持体上に、
本発明のシアン色素形成カプラーC−1,C−4
および下記の比較シアン色素形成カプラーA,B
をハロゲン化銀乳剤と混合してそれぞれ塗設し
た。各シアン色素形成カプラーはジブチルフタレ
ートによる水中油滴型分散液として含有されてい
る。主な成分の塗布量を以下に示す。
<成 分> <塗布量> 感光性層
赤感性塩臭化銀(銀に換算して) 0.52g/m2
シアン色素形成カプラー 1.5×10-3mo1/m2
ジブチルフタレート 2.8×10-3mo1/m2
オセインゼラチン 1.77g/m2
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン
12mg/m2
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリ
アジン−ナトリウム塩 11mg/m2
アルカノールXC(アルキルナフタレンスルネメ
ート、デユポン社製) 29mg/m2 ゼラチン保護層
ビツグスキンゼラチン 0.16g/m2
オセインゼラチン 1.23g/m2
ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナ
トリウム 16mg/m2
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリ
アジン−ナトリウム塩 12.5mg/m2
この実施例において、感光性層塗布液を調製し
た直後に塗布、乾燥した試料をNo.1〜4とし、感
光性層塗布液を40℃で4時間保存したのちに塗
布、乾燥した試料をNo.1′〜4′とする。
以上8種の感光材料に対し、常法により、感度
計にてステツプ露光を与え、以下の現像処理を行
なつた。
〔処 理〕
処理工程(33℃) 処理時間
発色現像 3分30秒
漂白定着 1分30秒
水洗 2分
下記にその各処理組成を示す。
〔発色現像液組成〕
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−メタンスルホンアミドエチル)−アニリン
硫酸塩 5.0g
ベンジルアルコール 15.0ml
ヘキサメタリン酸ナトリウム 2.5g
無水亜硫酸ナトリウム 1.85g
臭化ナトリウム 1.4g
臭化カリウム 0.5g
ホウ砂 39.1g
水を加えて1とし、水酸化ナトリウムを用いて
pH10.30に調整する。
〔漂白定着液組成〕
エチレンジアミンテトラ酢酸鉄アンモニウム塩
50g
亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 50ml
チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 140ml
アンモニア水(28%溶液) 20ml
エチレンジアミンテトラ酢酸 4g
水を加えて1とする。
得られた試料の相対感度を表1に示す。
This invention relates to new cyan dye-forming couplers. Normally, color images are produced by an aromatic primary amine color developing agent reducing exposed silver halide grains, forming oxidation products of the color developing agent and yellow, magenta, and cyan dyes. A coupler is formed by oxidative coupling in a silver halide emulsion. Couplers typically used to form cyan dyes are phenols and naphthols. Considering the photographic performance of conventional couplers, especially for phenols, the basic properties required are that the dye has good spectral absorption characteristics, that is, it is sharp with no absorption in the edge region of the spectrum, and the dye formed have sufficient fastness to light, heat, moisture, etc., have good color development, that is, have sufficient color development sensitivity and color density, and
It is required that a bleaching bath or a bleach-fixing bath containing EDTA ferric salt as a main component does not lose color even when fatigued by running. Furthermore, from the viewpoint of depollution, the removal of benzyl alcohol added to color developing solutions has been taken up as a major problem. However, the current situation is that sufficient color development cannot generally be obtained unless benzyl alcohol is added. The decrease in color development due to the removal of benzyl alcohol is particularly noticeable in phenolic cyan dye-forming couplers, and from this point of view as well, there is a demand for phenolic cyan dye-forming couplers that exhibit high color development even without benzyl alcohol. Research has been conducted to satisfy the above requirements, but to the best of the inventors' knowledge, a cyan dye-forming coupler that satisfies all of the above required properties has not yet been found. do not have. For example, 6-[α-(2,4-di-t-amylphenoxy)butanamide]-2,4-di-chloro-3-
Although methylphenol has good light resistance, it has shortcomings in heat resistance, and in addition, dye loss in a tired bleach-fix solution is large. Furthermore, color development is highly dependent on benzyl alcohol, and it is difficult to remove benzyl alcohol from the color developing solution. US Patent No.
2-Heptafluorobutanamide-5-[α-(2,4-di-t-amylphenoxy)hexanamide]phenol described in No. 2895826 is superior in terms of heat resistance and dye loss in tired bleach-fix baths. However, it is inferior in terms of light resistance and color development. The coupler described in JP-A-53-109630 also has problems in terms of removal of benzyl alcohol and light resistance. Additionally, U.S. Patent No. 3,839,044;
JP-A No. 47-37425, JP-A No. 48-36894, JP-A-Sho
No. 50-10135, No. 50-117422, No. 50-130441,
The phenolic cyan dye-forming couplers described in No. 50-108841 and No. 50-120334 are also heat resistant,
It is unsatisfactory in terms of removal of benzyl alcohol. Phenol-type cyan dye-forming couplers having a ureido group at the 2-position are disclosed in British Patent No. 1011940 and US Patent Nos. 3446622, 3996253, and 3758308.
As described in the above issue, the cyan dyes formed by these couplers have broad spectral absorption, and furthermore, the absorption maximum is in the relatively short wavelength region of the red region, so they exhibit considerable absorption in the edge region of the spectrum. This is not desirable in terms of color reproduction. The phenolic cyan dye-forming coupler having a ureido group at the 2-position described in JP-A No. 56-65134 and the phenolic cyan dye-forming coupler described in JP-A-56-104333 have considerably improved green absorption in the spectral region. However, it has been found that when coexisting with silver halide grains in a hydrophilic colloid liquid, the sensitivity gradually decreases, which is a serious drawback. As a result of extensive research, the present inventors have discovered that the cyan dye-forming coupler represented by the following general formula (1) fully satisfies various required properties. General formula (1) In the formula, R 1 and R 2 each represent a hydrogen atom or an acyl group (eg, an acetyl group, a tetradecanoyl group, a pivaloyl group, a benzoyl group, etc.). Further, R 1 and R 2 may be combined to form a nitrogen-containing 5- to 7-membered ring. In the general formula (1), X is a hydrogen atom or a halogen atom (e.g. chlorine, bromine, fluorine, etc.)
represents. A more specific example is U.S. Patent No. 3,471,563.
No., JP-A-47-37425, JP-A-48-36894, JP-A-50-10135, JP-A-50-117422, JP-A-50-
No. 130441, No. 51-108841, No. 50-120334, No.
52-18315, 53-52423 and 53-105226
The items listed in the issue are useful. Specific examples of the coupler of the present invention are shown below, but the coupler is not limited thereto. Exemplary Cyan Dye-Forming Couplers For synthetic methods of the couplers used in the present invention, please refer to the Journal of the American Chemical Society.
Chemical Society, 95 , 5003 (1973)]. Typical synthesis examples are shown below. <Synthesis example> 6-{α-(2,4-di-tertiary-bentylphenoxy)butyrylamino}-5-chloro-8-
Synthesis of hydroxy-4-methyl-2(1H)quinolinone (C-4) 19 g of 2-amino-4-chloro-5-nitrophenol and 10 g of pyridine were mixed with 100 g of acetonitrile.
ml, and 10 g of diketene was added dropwise while stirring under cooling. After heating and stirring for 4 hours, the reaction solution was concentrated, cooled, and precipitated crystals were taken out, washed with acetonitrile, and dried. 23.6 g of crystals (5'-chloro-4'-nitro-2'-hydroxy-2-acetoacetanilide) were obtained. 22 g of the intermediate was gradually added to 25 ml of concentrated sulfuric acid while stirring. Thereafter, the mixture was heated and reacted for 1 hour, cooled, and then poured into water. The generated precipitate was collected by filtration, washed with water, methanol, and dried.
15.4 g of crystals (5-chloro-6-nitro-8-hydroxy-4-methyl-2(1H) quinolinone) were obtained. 14 g of the intermediate was placed in 300 ml of ethanol, and palladium on carbon was added as a catalyst to carry out atmospheric catalytic reduction. After the reaction was completed, the catalyst was removed and the solvent was distilled off to obtain 10.4 g of crystals (6-amino-5-chloro-8-hydroxy-4-methyl-2(1H) quinolinone). 5 g of the above intermediate and 3 g of pyridine were added to 50 ml of tetrahydrofuran, and 8.5 g of 2-(2,4-di-tertiarybentylphenoxy)butyryl chloride dissolved in 15 ml of tetrahydrofuran was gradually added. After reacting at room temperature for 4 hours, the mixture was poured into a dilute aqueous hydrochloric acid solution. The formed precipitate was collected by filtration, washed with water, and dried. This product was purified by column chromatography on a silica gel carrier using a benzene-acetone mixed solution as an eluent. 5.1 g of white crystals were obtained. Elemental Analysis (%) C H N C Theoretical 68.36 7.46 5.31 6.73 Actual 68.27 7.51 5.15 6.54 The cyan dye-forming couplers of the present invention have at least one light-sensitive layer having a silver halide (usually a red-sensitive silver halide). It is added to the photosensitive layer (although it may be a blue-sensitive or green-sensitive photosensitive layer depending on the purpose of improving color reproducibility and other purposes), or to a layer adjacent thereto. The amount of the cyan dye-forming coupler of the present invention added is:
In the case of a photosensitive layer, per mole of silver halide,
The amount is in the range of 0.005 to 1 mol, preferably 0.01 to 0.5 mol, and in the case of an adjacent layer, it is 0.2 mol or less, preferably 1 x 10 -4 to 1 mol per mol of silver halide in the photosensitive layer.
It is in the range of 0.1 mole. The method of incorporating the cyan dye-forming coupler of the present invention into the silver halide color photographic light-sensitive material is not particularly limited, but any method known for conventional silver halide photographic light-sensitive materials can be used. That is, as shown in US Pat. No. 2,322,027,
Method of dissolving in high boiling point solvent and dispersing as fine oil droplets, or US Patent No. 2186849
As shown in the above issue, there is a method of dissolving and dispersing with a diffusion-resistant group and a water-soluble group, or
Nos. 59942 and 51-59943, methods for filling latex polymers, and also
There are methods of mechanically pulverizing and dispersing using a colloid mill, a ball mill, etc. The support for the silver halide color photographic light-sensitive material containing the cyan dye-forming coupler of the present invention can be selected depending on the purpose. Examples include cellulose acetate film, polyethylene terephthalate film, polystyrene film, polycarbonate film, or laminates thereof, paper, baryta paper, paper coated with α-olefin polymer, synthetic paper, glass metal, and the like. In addition, in the silver halide color photographic light-sensitive material of the present invention, the binder or protective colloid includes:
Gelatin is advantageously used, but other hydrophilic colloids, such as gelatin derivatives, graft polymers of gelatin and other polymers, cellulose derivatives such as hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, cellulose sulfates, etc., polyvinyl Alcohol, polyvinyl alcohol partial acetal, poly-N-vinylpyrrolidone, polyacrylic acid, polymethacrylic acid,
Various synthetic hydrophilic polymeric substances such as single or copolymers such as polyacrylamide can be used alone or in combination, or mixed with gelatin. The silver halide used in the silver halide emulsion of the present invention includes silver bromide, silver chloride, silver iodobromide, silver chlorobromide, silver chloroiodobromide, etc., which are commonly used in silver halide emulsions. Anything is included. The silver halide emulsion constituting the silver halide emulsion of the present invention can be produced by various manufacturing methods including the usual manufacturing method, such as an ammonia method, a neutral method, an acid method,
Alternatively, a halogen conversion method, a function addition method, a uniform precipitation method, etc. can be applied. Although the average diameter of the grains is not limited, it is preferably from 0.01 .mu.m to 5 .mu.m. Alternatively, two or more types of silver halide emulsions formed separately may be used as a mixture. Furthermore, the silver halide emulsion of the present invention may contain sulfur sensitizers such as allylthiocarbamide, thiourea, cystine, etc., active or inactive selenium sensitizers, and reduction sensitizers such as stannous salts, polyamines, etc. etc., noble metal sensitizers of Group 8 of the periodic table, such as gold sensitizers, specifically potassium aurithiocyanate, potassium chloroaurate, 2-o-rosulfobenzthiazole methyl chloride, etc., or such as ruthenium, rhodium, etc. Chemical sensitization can be carried out using water-soluble salt sensitizers such as iridium, specifically ammonium chloroparatate, potassium chlorobutyranate, sodium chloroparatide, etc. alone or in combination as appropriate. Furthermore, the silver halide emulsion of the present invention can contain various known photographic additives. For example, stabilizers, antifoggants, surfactants, antifoaming agents,
These include antistatic agents, hardeners, film property improvers, brighteners, antifouling agents, ultraviolet absorbers, and anti-irradiation agents. Research about these various additives
Disclosure (Research Disclosure) No.
All items listed in Volume 176 No. 17643 (1978) can be used. The silver halide of the present invention is spectral sensitized by selecting an appropriate sensitizing dye in order to impart photosensitivity in the wavelength range required for red-sensitive emulsions. Various spectral sensitizing dyes are used, and these may be used alone or in combination of two or more. Spectral sensitizing dyes that can be advantageously used in the present invention include, for example, US Pat. No. 2,269,234;
Typical examples include cyanine dyes, merocyanine dyes, and complex cyanine dyes as described in No. 2270378, No. 2442710, No. 2454629, No. 2776280, and the like. The color developing solution that can be used in the present invention preferably has an aromatic primary amine color developing agent as a main component. Typical examples of this color developing agent include those based on p-phenylenediamine, such as diethyl-p-phenylenediamine hydrochloride, monomethyl-p-phenylenediamine hydrochloride, and dimethyl-p-phenylenediamine hydrochloride. Diamine hydrochloride, 2-amino-5-diethylaminotoluene hydrochloride, 2-amino-5-(N-ethyl-N-dodecylamino)-toluene, 2-amino-5-(N
-ethyl-N-β-methanesulfonamidoethyl)aminotoluene sulfate, 4-(N-ethyl-
N-β-methanesulfonamidoethylamino)aniline, 4-(N-ethyl-N-β-hydroxyethylamino)aniline, 2-amino-5-(N
-ethyl-N-β-methoxyethyl)aminotoluene and the like. Development is followed by the usual steps of bleaching, fixing or bleach-fixing, washing and drying to remove silver and silver halides. The present invention will be specifically described below with reference to Examples, but the embodiments of the present invention are not limited thereto. Example (1) On a polyethylene laminated paper support,
Cyan dye-forming couplers C-1, C-4 of the present invention
and comparative cyan dye-forming couplers A, B below.
were mixed with a silver halide emulsion and applied. Each cyan dye-forming coupler is contained as an oil-in-water dispersion with dibutyl phthalate. The coating amounts of the main ingredients are shown below. <Components><Coatingamount> Photosensitive layer Red-sensitive silver chlorobromide (converted to silver) 0.52 g/m 2 Cyan dye-forming coupler 1.5×10 -3 mo1/m 2 Dibutyl phthalate 2.8×10 -3 mo1 /m 2 Ossein gelatin 1.77g/m 2 2,5-di-t-octylhydroquinone
12mg/m 2 2,4-dichloro-6-hydroxy-S-triazine-sodium salt 11mg/m 2 Alkanol /m 2 Ossein gelatin 1.23 g/m 2 Sodium di-(2-ethylhexyl)sulfosuccinate 16 mg/m 2 2,4-dichloro-6-hydroxy-S-triazine-sodium salt 12.5 mg/m 2 In this example Samples that were coated and dried immediately after preparing the photosensitive layer coating solution were designated as Nos. 1 to 4, and samples that were coated and dried after the photosensitive layer coating solution was stored at 40°C for 4 hours were designated as Nos. 1' to 4. 4′. The above eight types of light-sensitive materials were subjected to step exposure using a sensitometer in a conventional manner, and the following development treatments were carried out. [Processing] Processing step (33°C) Processing time Color development: 3 minutes and 30 seconds Bleach-fixing: 1 minute and 30 seconds Washing with water: 2 minutes The composition of each treatment is shown below. [Color developer composition] 4-amino-3-methyl-N-ethyl-N-
(β-Methanesulfonamidoethyl)-aniline sulfate 5.0g Benzyl alcohol 15.0ml Sodium hexametaphosphate 2.5g Anhydrous sodium sulfite 1.85g Sodium bromide 1.4g Potassium bromide 0.5g Borax 39.1g Add water to make 1, then water using sodium oxide
Adjust pH to 10.30. [Bleach-fix solution composition] Ethylenediaminetetraacetic acid iron ammonium salt
50g ammonium sulfite (40% solution) 50ml ammonium thiosulfate (70% solution) 140ml aqueous ammonia (28% solution) 20ml ethylenediaminetetraacetic acid 4g Add water to make 1. Table 1 shows the relative sensitivity of the obtained samples.
【表】
表1から明らかなように、本発明のシアン色素
形成カプラーは、比較シアン色素形成カプラーA
およびBに見られるような感光性層塗布液の保存
における感度低下は非常に小さく、すぐれている
ものであることがわかる。
又、発色スペクトルを測定した結果、本発明の
シアン色素形成カプラーを用いた色素は、赤領域
の比較的長い部分に最大吸収極大を有し、短波側
の吸収は少なく優れた色純度を示すことが判つ
た。
実施例 (2)
実施例(1)の試料1,2,4および、下記比較シ
アン色素形成カプラーCを実施例(1)と同じ条件で
調製した試料5について、発色色素画像の耐光
性、耐湿性および耐熱性を調べた。その結果を表
2に示す。
[Table] As is clear from Table 1, the cyan dye-forming coupler of the present invention is the comparative cyan dye-forming coupler A.
It can be seen that the decrease in sensitivity during storage of the photosensitive layer coating solution as seen in and B is very small and excellent. In addition, as a result of measuring the color spectrum, it was found that the dye using the cyan dye-forming coupler of the present invention has a maximum absorption maximum in a relatively long part of the red region, and exhibits excellent color purity with little absorption on the short wavelength side. I found out. Example (2) Regarding Samples 1, 2, and 4 of Example (1) and Sample 5 prepared using the comparative cyan dye-forming coupler C shown below under the same conditions as Example (1), the light fastness and moisture fastness of the colored dye images were determined. The properties and heat resistance were investigated. The results are shown in Table 2.
【表】
なお、表中耐光性は、得られた各画像をキセノ
ンフエードメーターで300時間曝露後の残留濃度
を、曝露前の濃度を100として表わした。また耐
湿性は60℃、相対湿度70%の条件で3週間保存後
の残留濃度を、試験前の濃度を100として表わし
た。さらに耐熱性は、77℃の条件下3週間保存後
の残量濃度を、試験前の濃度を100として表わし
た。(但し初濃度1.0)
第2表から明らかなように、比較シアン色素形
成カプラーCは耐光性において優れた性能を有す
るが、耐熱湿性に問題があり、比較シアン色素形
成カプラーBは、耐熱湿性に優れるが、耐光性に
問題がある。
一方、本発明の例示シアン色素形成カプラーC
−1およびC−4は、いずれの点でも優れた性能
を有するシアン色素形成カプラーであることが判
る。
実施例 (3)
実施例(1)および(2)で得られた試料1〜5をウエ
ツジ露光を行なつた後、実施例(1)の〔発色現像液
組成〕の現像処理を行つた。
一方漂白定着液を下記の組成に代えたもので現
像処理を行い疲労漂白定着液によるシアン色素の
退色性を調べた。
〔漂白定着液組成〕
エチレンジアミンテトラ酢酸鉄アンモニウム塩
50g
亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 50ml
チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 140ml
アンモニア水(28%溶液) 20ml
エチレンジアミンテトラ酢酸 4g
ハイドロサルフアイト 5g
水を加えて1とする。
現像処理して得られた試料のシアン色素の最大
反射濃度を測定した。その結果を表3に示す。
尚、最大濃度部における色素残在率は以下のよ
うにして求めた。
色素残存率=疲労漂白定着液処理/新液漂白定着液処
理×100[Table] In addition, the light resistance in the table is expressed as the residual density after exposing each obtained image to a xenon fademeter for 300 hours, with the density before exposure being 100. Moisture resistance was expressed as the residual concentration after storage for 3 weeks at 60° C. and 70% relative humidity, with the concentration before the test being 100. Furthermore, heat resistance was expressed as the residual concentration after storage for 3 weeks under 77°C, with the concentration before the test being 100. (However, the initial concentration is 1.0) As is clear from Table 2, comparative cyan dye-forming coupler C has excellent light resistance, but has a problem with heat and humidity resistance, and comparative cyan dye-forming coupler B has poor heat and humidity resistance. Excellent, but there is a problem with light resistance. On the other hand, exemplary cyan dye-forming couplers of the present invention C
It can be seen that -1 and C-4 are cyan dye-forming couplers with excellent performance in all respects. Example (3) Samples 1 to 5 obtained in Examples (1) and (2) were subjected to wedge exposure, and then developed using the [color developer composition] of Example (1). On the other hand, development was carried out using a bleach-fix solution with the composition shown below, and the discoloration of the cyan dye by the fatigued bleach-fix solution was investigated. [Bleach-fix solution composition] Ethylenediaminetetraacetic acid iron ammonium salt
50g ammonium sulfite (40% solution) 50ml ammonium thiosulfate (70% solution) 140ml aqueous ammonia (28% solution) 20ml ethylenediaminetetraacetic acid 4g hydrosulfite 5g Add water to make 1. The maximum reflection density of the cyan dye of the sample obtained after the development process was measured. The results are shown in Table 3. Incidentally, the dye residual rate at the maximum density portion was determined as follows. Dye residual rate = Fatigue bleach-fix solution treatment/new bleach-fix solution treatment x 100
【表】
表3より、本発明のシアン色素形成カプラー
は、優れた褪色性の従来知られていた比較シアン
色素形成カプラーAおよびBに劣らない色素残在
率をあらわしている。
以上の結果、表1、表2および表3より、本発
明のシアン色素形成カプラーは、感度、耐光性、
耐湿性および耐熱性のすべてにおいて優れ、ま
た、色素残存率においても、比較シアン色素形成
カプラーAおよびBと同等以上に優れていること
が理解される。Table 3 shows that the cyan dye-forming coupler of the present invention exhibits a dye retention rate that is comparable to the conventionally known comparative cyan dye-forming couplers A and B, which have excellent fading properties. From the above results, Tables 1, 2, and 3, the cyan dye-forming coupler of the present invention has excellent sensitivity, light resistance,
It is understood that it is excellent in both moisture resistance and heat resistance, and is also as excellent as or better than comparative cyan dye-forming couplers A and B in terms of dye residual rate.