JPH0413815A - ロータ溶接部の残留応力緩和方法 - Google Patents
ロータ溶接部の残留応力緩和方法Info
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- JPH0413815A JPH0413815A JP2116782A JP11678290A JPH0413815A JP H0413815 A JPH0413815 A JP H0413815A JP 2116782 A JP2116782 A JP 2116782A JP 11678290 A JP11678290 A JP 11678290A JP H0413815 A JPH0413815 A JP H0413815A
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- welding
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[発明の目的コ
(産業上の利用分野)
本発明は、軸受特性の良好なジャーナル部を有するI
ZCr系鋼からなるロータ溶接部の残留応力緩和方法に
関する。
ZCr系鋼からなるロータ溶接部の残留応力緩和方法に
関する。
(従来の技術)
近年、蒸気タービンのロータには、強度および靭性のす
ぐれた12%Cr鋼が広く使用されている。
ぐれた12%Cr鋼が広く使用されている。
しかしながら、12%Cr鋼を蒸気タービンのロータ軸
として使用する場合、ロータ軸とこれを支える軸受のよ
うに、摺動面が所定以上の面圧を受けた状態で摺動する
場合には、均一に減肉する通常の摩耗の他に、ゴーリン
クと呼ばれる異常摩耗が摺動部のロータ軸側(ジャーナ
ル部)に発生することがある。
として使用する場合、ロータ軸とこれを支える軸受のよ
うに、摺動面が所定以上の面圧を受けた状態で摺動する
場合には、均一に減肉する通常の摩耗の他に、ゴーリン
クと呼ばれる異常摩耗が摺動部のロータ軸側(ジャーナ
ル部)に発生することがある。
すなわち、12%Cr鋼からなる蒸気タービンのロータ
軸(12Crロータという)では、軸受の油膜中に微少
な異物が混入した場合、それが軸受側に食い込んで固定
されると、異物はジャーナル部と接触してその一部を削
り落とす。この削り落とされたロータ軸の小片は更に軸
受は側に食い込み、加工硬化してまたジャーナル部の一
部を削り落とす。
軸(12Crロータという)では、軸受の油膜中に微少
な異物が混入した場合、それが軸受側に食い込んで固定
されると、異物はジャーナル部と接触してその一部を削
り落とす。この削り落とされたロータ軸の小片は更に軸
受は側に食い込み、加工硬化してまたジャーナル部の一
部を削り落とす。
このような現象が繰返されると非常に大きな摩耗痕を生
じ、ジャーナル部での軸受としての機能が失われる。こ
れがゴーリングと呼ばれるものである。
じ、ジャーナル部での軸受としての機能が失われる。こ
れがゴーリングと呼ばれるものである。
このゴーリング対応策として、従来から次のような方法
がとられていた。
がとられていた。
(1)ロータ軸のジャーナル部にスリーブを焼きばめす
る方法 この方法は、第7図に示すように、ロータ軸1のジャー
ナル部2に、ゴーリングの起り難い炭素鋼や低合金鋼(
Cr−No鋼)で形成されたスリーブ3を焼きばめ、さ
らに発電機シャフトと接合させるためのカップリング部
4を焼きばめるものである。しかしながら、この方法に
は次のような欠点がある。
る方法 この方法は、第7図に示すように、ロータ軸1のジャー
ナル部2に、ゴーリングの起り難い炭素鋼や低合金鋼(
Cr−No鋼)で形成されたスリーブ3を焼きばめ、さ
らに発電機シャフトと接合させるためのカップリング部
4を焼きばめるものである。しかしながら、この方法に
は次のような欠点がある。
■ スリーブ3の均一な焼ばめは技術的に難しく、不均
一な焼きばめ状態では、ロータ1の振動の発生原因とな
る。
一な焼きばめ状態では、ロータ1の振動の発生原因とな
る。
■ 焼きばめ部に微少すべりが生じ、特にカップリング
4とロータ軸1の間にはフレッティング疲労による亀裂
が発生しやすい。
4とロータ軸1の間にはフレッティング疲労による亀裂
が発生しやすい。
■ カップリング部4を分割して製作しなければならず
、ロータ製造のコストアップの原因の一つとなっている
。
、ロータ製造のコストアップの原因の一つとなっている
。
(2)ロータ軸のジャーナル部にメツキを施す方法
この方法は、施工は容易であるが、ジャーナル部2とし
て必要な十分な厚みのメツキ層が得られず、またメツキ
層が剥離しやすいなど、信頼性に問題がある。
て必要な十分な厚みのメツキ層が得られず、またメツキ
層が剥離しやすいなど、信頼性に問題がある。
一方、このような欠点のないゴーリング防止策として、
ロータのジャーナル部の外周面に炭素鋼または低合金鋼
を溶接肉盛してロータを製造する方法が提案されている
(例えば、特開昭55−16744号公報)。この方法
によれば、上記のような欠点を伴わずにゴーリングを防
止することができる。
ロータのジャーナル部の外周面に炭素鋼または低合金鋼
を溶接肉盛してロータを製造する方法が提案されている
(例えば、特開昭55−16744号公報)。この方法
によれば、上記のような欠点を伴わずにゴーリングを防
止することができる。
しかしながら、ジャーナル部の外周面に溶接肉盛を施す
と、その溶接境界部に大きな引張り残留応力が生じ、溶
接後の割れ等の原因となることがある。
と、その溶接境界部に大きな引張り残留応力が生じ、溶
接後の割れ等の原因となることがある。
(発明が解決しようとする課題)
以上説明したように、従来の12crロータのジャーナ
ル部のゴーリング対策では、軸受としての信頼性に乏し
く、実用上問題があった。
ル部のゴーリング対策では、軸受としての信頼性に乏し
く、実用上問題があった。
すなわち、焼きばめスリーブによる方式では、ロータ振
動発生の原因となり、フレッティング労を生ずることが
あり、また、メツキによる方式ではメツキの接着力、層
の厚みが不十分なため、剥離しやすいなどの問題があっ
た。
動発生の原因となり、フレッティング労を生ずることが
あり、また、メツキによる方式ではメツキの接着力、層
の厚みが不十分なため、剥離しやすいなどの問題があっ
た。
また、肉盛溶接による方式は、接着力や肉厚みの点では
十分であるが、肉盛溶接材の線膨張係数がロータ材に比
べて40%程度大きいため、溶接後、十分な残留応力緩
和の熱処理を行い、熱処理温度で残留応力を零としても
、熱処理温度から室温に至るまでに、肉盛溶接材はロー
タ祠以上の熱収縮を生ずるため、肉盛溶接材には引張残
留応力が生じ、またロータ材には圧縮残留応力が生じる
ことになる。
十分であるが、肉盛溶接材の線膨張係数がロータ材に比
べて40%程度大きいため、溶接後、十分な残留応力緩
和の熱処理を行い、熱処理温度で残留応力を零としても
、熱処理温度から室温に至るまでに、肉盛溶接材はロー
タ祠以上の熱収縮を生ずるため、肉盛溶接材には引張残
留応力が生じ、またロータ材には圧縮残留応力が生じる
ことになる。
肉盛溶接部に生じた引張残留応力によって、溶接後に常
温割れを生ずることがあるが、溶接時の予熱後熱温度を
十分に高くすれば、これを防ぐことができる。しかしな
がら、引張残留応力が残りている状態でロータを使用し
た場合には、ジャーナル部に平均応力として常に引張応
力がかかっている状態となるため、疲労強度が著しく低
下した状態で用いていることになり、例えば蒸気ターン
の高速再開路時のように過大なトルクが繰返して加わる
場合には、肉盛溶接部で疲労破断や疲労亀裂が発生する
恐れがある。
温割れを生ずることがあるが、溶接時の予熱後熱温度を
十分に高くすれば、これを防ぐことができる。しかしな
がら、引張残留応力が残りている状態でロータを使用し
た場合には、ジャーナル部に平均応力として常に引張応
力がかかっている状態となるため、疲労強度が著しく低
下した状態で用いていることになり、例えば蒸気ターン
の高速再開路時のように過大なトルクが繰返して加わる
場合には、肉盛溶接部で疲労破断や疲労亀裂が発生する
恐れがある。
このため、12Crロータのジャーナル部に肉盛溶接し
た場合、軸受特性を良好に維持するためには、溶接後の
残留応力を十分に軽減することが非常に重要である。
た場合、軸受特性を良好に維持するためには、溶接後の
残留応力を十分に軽減することが非常に重要である。
本発明は、このような事情に対処してなされたもので、
12Crロータのゴーリング対策として実施されるジャ
ーナル部の肉盛溶接部の溶接後残留応力を大幅に低減す
る方法を提供することを目的とする。
12Crロータのゴーリング対策として実施されるジャ
ーナル部の肉盛溶接部の溶接後残留応力を大幅に低減す
る方法を提供することを目的とする。
[発明の構成]
(課題を解決するための手段)
本発明のロータ溶接部の残留応力緩和方法は、12Cr
鋼からなるロータのジャーナル部に低合金鋼を肉盛溶接
する場合、前記ロータに繰返し荷重を加えることにより
、前記肉盛溶接部に、その疲労耐久限界以下の繰返し曲
げ応力を発生させ、前記溶接部の残留応力を低減させる
ことを特徴とする ものである。
鋼からなるロータのジャーナル部に低合金鋼を肉盛溶接
する場合、前記ロータに繰返し荷重を加えることにより
、前記肉盛溶接部に、その疲労耐久限界以下の繰返し曲
げ応力を発生させ、前記溶接部の残留応力を低減させる
ことを特徴とする ものである。
(作用)
上記のように構成した本発明の方法においては、応力緩
和熱処理により、溶接直後に生じた残留応力は溶接材お
よびロータ月が十分にクリープ変形する高温において殆
ど零の状態にまで低下する。しかしながら、熱処理温度
からロータおよび溶接部が冷却される間に、溶接材には
引張応力が発生し、またロータには引張応力に釣合う大
きさの圧縮応力が発生する。
和熱処理により、溶接直後に生じた残留応力は溶接材お
よびロータ月が十分にクリープ変形する高温において殆
ど零の状態にまで低下する。しかしながら、熱処理温度
からロータおよび溶接部が冷却される間に、溶接材には
引張応力が発生し、またロータには引張応力に釣合う大
きさの圧縮応力が発生する。
この場合、溶接材の引張応力は材料の耐力近くの大きさ
であるため、溶接材に更に引張荷重を加えることにより
、容易に引張降伏する。降伏後、溶接材は何らかの塑性
変形を伴うので、引張荷重を除くと、除荷過程で弾性変
形により初期ひずみ状態にまで戻るため、釣合い応力(
残留応力)は圧縮側に大きく移動することになる。
であるため、溶接材に更に引張荷重を加えることにより
、容易に引張降伏する。降伏後、溶接材は何らかの塑性
変形を伴うので、引張荷重を除くと、除荷過程で弾性変
形により初期ひずみ状態にまで戻るため、釣合い応力(
残留応力)は圧縮側に大きく移動することになる。
一方、ロータ材の残留応力は溶接材の残留応力に対応し
て生じているので、溶接材の残留応力が低下すると、ロ
ータ材の圧縮残留応力も、その対値が減少する。
て生じているので、溶接材の残留応力が低下すると、ロ
ータ材の圧縮残留応力も、その対値が減少する。
溶接材に繰返し荷重を与えた場合、何らかの塑性変形を
生じる限り、引張残留応力の低下は継続される。しかし
ながら、過大な繰返し荷重を与えると溶接材に疲労によ
る亀裂を生じるので、溶接材の疲労限界以下の応力振幅
で、繰返し荷重を与えることが必要である。
生じる限り、引張残留応力の低下は継続される。しかし
ながら、過大な繰返し荷重を与えると溶接材に疲労によ
る亀裂を生じるので、溶接材の疲労限界以下の応力振幅
で、繰返し荷重を与えることが必要である。
(実施例)
以下、本発明の実施例を第1図ないし第4図を参照して
説明する。
説明する。
第1図は本発明の一実施例を示すもので、12Crロー
タ1のカップリング部4に、軸受6を介して荷重負荷器
7を取付け、肉盛溶接部5の残留応力低減作業を行って
いる状態を示す。
タ1のカップリング部4に、軸受6を介して荷重負荷器
7を取付け、肉盛溶接部5の残留応力低減作業を行って
いる状態を示す。
すなわち、12Crロータ1の肉盛溶接部5に最も大き
な曲げ応力が生ずるように、荷重負荷器7をロータ1の
肉盛り溶接部5と反対側の端部に設置する。ロータ1の
両端部のカップリング部4には軸受6を取付け、一方の
カップリング部4には低速回転装置8を取付ける。
な曲げ応力が生ずるように、荷重負荷器7をロータ1の
肉盛り溶接部5と反対側の端部に設置する。ロータ1の
両端部のカップリング部4には軸受6を取付け、一方の
カップリング部4には低速回転装置8を取付ける。
このような構成のロータ溶接部の残留応力緩和装置にお
いて、軸受6によりカップリング部4を回転支持された
ロータ1は、低速回転装置8により駆動されて低速回転
する。
いて、軸受6によりカップリング部4を回転支持された
ロータ1は、低速回転装置8により駆動されて低速回転
する。
ロータ1の肉盛溶接部5と反対側に設置した荷重負荷器
7はロータ自由端に荷重を与え、ロータ固定端である肉
盛溶接部5側に曲げ応力を生じせる。この荷重負荷器7
の容量は、例えばロータ長を51111肉盛溶接部の径
を500m+nとし、曲げ応力をsokg/−とした場
合、740ton程度である。
7はロータ自由端に荷重を与え、ロータ固定端である肉
盛溶接部5側に曲げ応力を生じせる。この荷重負荷器7
の容量は、例えばロータ長を51111肉盛溶接部の径
を500m+nとし、曲げ応力をsokg/−とした場
合、740ton程度である。
荷重負荷器7により一定荷重を負荷させながらロータ1
を一回転させると、肉盛溶接部5は引張り→0→圧縮→
0→引張りの応力サイクルを受けることになる。
を一回転させると、肉盛溶接部5は引張り→0→圧縮→
0→引張りの応力サイクルを受けることになる。
第2図はロータ1を回転させる代わりに、荷重負荷装置
7の荷重点をロータ1の周方向に移動させながら繰返し
負荷するようにしたもので、この場合も第1図の実施例
と同様に、肉盛溶接部5に引張〜圧縮の応力サイクルを
生じさせることができる。
7の荷重点をロータ1の周方向に移動させながら繰返し
負荷するようにしたもので、この場合も第1図の実施例
と同様に、肉盛溶接部5に引張〜圧縮の応力サイクルを
生じさせることができる。
第3図は肉盛溶接部とロータ母材の残留応力分布の変化
の様子を示すもので、応力緩和(SR)後の初期残留応
力は実線で示すように、溶接部には引張応力が残留し、
ロータ材に4を圧縮応力が残留する。
の様子を示すもので、応力緩和(SR)後の初期残留応
力は実線で示すように、溶接部には引張応力が残留し、
ロータ材に4を圧縮応力が残留する。
ここで、引張応力と圧縮応力を代表する部位をA、B点
とする。第4図はA、B点の応力ひずみ特性上での応力
ひずみ関係の変化を示すもので、A、B点間には、応力
緩和温度 常温に冷却される迄に発生した熱膨脹差により、ひずみ
が生じている。
とする。第4図はA、B点の応力ひずみ特性上での応力
ひずみ関係の変化を示すもので、A、B点間には、応力
緩和温度 常温に冷却される迄に発生した熱膨脹差により、ひずみ
が生じている。
ここで、肉盛溶接部に引張り一圧縮応力を与えると、A
点は圧縮側には弾性変形するが、引張側には降伏して塑
性変形を生ずる。塑゛性変形後、除荷は弾性変形過程で
起るので、1サイクルの応力サイクルにより、応力ひず
み状態がA点からA1点へ変わり、引張側残留応力は大
きく低下する。
点は圧縮側には弾性変形するが、引張側には降伏して塑
性変形を生ずる。塑゛性変形後、除荷は弾性変形過程で
起るので、1サイクルの応力サイクルにより、応力ひず
み状態がA点からA1点へ変わり、引張側残留応力は大
きく低下する。
ロータ材の圧縮残留応力は引張応力に釣合って生じてい
るので、引張残留応力が低下するとともに、圧縮残留応
力もその絶対値を減少させる。
るので、引張残留応力が低下するとともに、圧縮残留応
力もその絶対値を減少させる。
2サイクル以降の応力サイクルに対しても、1サイクル
目の応力サイクルと同様に、塑性変形を生ずることによ
り、定常状態での残留応力の低下が図られ、溶接材の応
力ひずみ状態はA+Al−A2、またロータ材の応力ひ
ずみ状態はB−+Bl→B2のように変化し、最終的に
は塑性変形を殆ど生じない状態で安定することになる。
目の応力サイクルと同様に、塑性変形を生ずることによ
り、定常状態での残留応力の低下が図られ、溶接材の応
力ひずみ状態はA+Al−A2、またロータ材の応力ひ
ずみ状態はB−+Bl→B2のように変化し、最終的に
は塑性変形を殆ど生じない状態で安定することになる。
第3図中の破線は、第4図の第2、第3サイクルロに対
応する残留応力分布を示す。この残留応力分布は応力サ
イクルにより平坦化し、その最低値も低下する。
応する残留応力分布を示す。この残留応力分布は応力サ
イクルにより平坦化し、その最低値も低下する。
ここで、溶接部に加わる応力サイクルは、その応力レベ
ルおよび繰返し数が溶接部に疲労亀裂を生じさせない範
囲内であることが重要であり、本発明では、溶接材の疲
労限界以下の応力振幅を与えることにより、上記目的が
達せられる。
ルおよび繰返し数が溶接部に疲労亀裂を生じさせない範
囲内であることが重要であり、本発明では、溶接材の疲
労限界以下の応力振幅を与えることにより、上記目的が
達せられる。
以上のように本実施例によれば、従来は十分な応力緩和
熱処理を行っても軽減できなかった溶接材とロータ材の
線膨張差によって生ずる残留芯すを大きく低下させるこ
とができ、これにより省□方法で生じていた種々の問題
点を伴うことなく、軸受特性の良好な12Crロータを
得ることができる。
熱処理を行っても軽減できなかった溶接材とロータ材の
線膨張差によって生ずる残留芯すを大きく低下させるこ
とができ、これにより省□方法で生じていた種々の問題
点を伴うことなく、軸受特性の良好な12Crロータを
得ることができる。
本発明の他の実施例としては、第5図および第6図に示
す方法がある。
す方法がある。
第5図の方法では、肉盛溶接部5の表層に、荷重を負荷
したローラー9によって直接、局部的な繰返し伸張力を
与えるもので、第1図、第2図の場合と同様のメカニズ
ムによって残留応力が低下する。
したローラー9によって直接、局部的な繰返し伸張力を
与えるもので、第1図、第2図の場合と同様のメカニズ
ムによって残留応力が低下する。
第6図の方法は、ショットピーニング装置10により、
鋼球11を空気圧で溶接部表面に繰返し衝突させて、表
層を塑性変形させるものである。
鋼球11を空気圧で溶接部表面に繰返し衝突させて、表
層を塑性変形させるものである。
この場合も、第1図および第2図の場合と同様な効果が
得られる他、第5図の実施例と同様に、残留応力低減効
果は表層に限られる。
得られる他、第5図の実施例と同様に、残留応力低減効
果は表層に限られる。
[発明の効果]
以上説明したように、本発明によれば、従来、溶接材と
ロータ母材の線膨張率の相違により生じていた引張残留
応力を低減でき、ロータ軸受部として高い疲労強度を有
し、また層の厚さや接着の点ても十分信頼性のあるロー
タを得ることができる。
ロータ母材の線膨張率の相違により生じていた引張残留
応力を低減でき、ロータ軸受部として高い疲労強度を有
し、また層の厚さや接着の点ても十分信頼性のあるロー
タを得ることができる。
第1図および第2図は、それぞれ本発明の実施例を示す
概略図、第3図は肉盛溶接部の残留応力分布の説明図、
第4図は残留応力低減のメカニズムの説明図、第5図お
よび第6図はそれぞれ本発明の他の実施例を示す概略図
、第7図は従来の焼きばめ法の説明図である。 1・・・・・・ロータ 2・・・・・・ジャーナル部 3・・・・・・スリーブ 4・・・・・・カップリング部 5・・・・・・肉盛溶接部 6・・・・・・軸受 7・・・・・・荷重付加器 8・・・・・・低速回転装置 9・・・・・・ローラー 10・・・ショットピーニング装置 11・・・鋼球 第1 図 第2図 第3図 第4図 第5図 第7図
概略図、第3図は肉盛溶接部の残留応力分布の説明図、
第4図は残留応力低減のメカニズムの説明図、第5図お
よび第6図はそれぞれ本発明の他の実施例を示す概略図
、第7図は従来の焼きばめ法の説明図である。 1・・・・・・ロータ 2・・・・・・ジャーナル部 3・・・・・・スリーブ 4・・・・・・カップリング部 5・・・・・・肉盛溶接部 6・・・・・・軸受 7・・・・・・荷重付加器 8・・・・・・低速回転装置 9・・・・・・ローラー 10・・・ショットピーニング装置 11・・・鋼球 第1 図 第2図 第3図 第4図 第5図 第7図
Claims (1)
- 12Cr鋼からなるロータのジャーナル部に低合金鋼
を肉盛溶接する場合、前記ロータに繰返し荷重を加える
ことにより、前記肉盛溶接部に、その疲労耐久限界以下
の繰返し曲げ応力を発生させ、前記溶接部の残留応力を
低減させることを特徴とするロータ溶接部の残留応力緩
和方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2116782A JPH0413815A (ja) | 1990-05-08 | 1990-05-08 | ロータ溶接部の残留応力緩和方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2116782A JPH0413815A (ja) | 1990-05-08 | 1990-05-08 | ロータ溶接部の残留応力緩和方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0413815A true JPH0413815A (ja) | 1992-01-17 |
Family
ID=14695578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2116782A Pending JPH0413815A (ja) | 1990-05-08 | 1990-05-08 | ロータ溶接部の残留応力緩和方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0413815A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030088988A (ko) * | 2002-05-15 | 2003-11-21 | 이형훈 | 강재가 탄성거동 하도록 그 잔류변형을 제거하는 방법 |
CN110408770A (zh) * | 2019-08-08 | 2019-11-05 | 北京航空航天大学 | 一种大型环件旋转离心残余应力调控装置 |
-
1990
- 1990-05-08 JP JP2116782A patent/JPH0413815A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030088988A (ko) * | 2002-05-15 | 2003-11-21 | 이형훈 | 강재가 탄성거동 하도록 그 잔류변형을 제거하는 방법 |
CN110408770A (zh) * | 2019-08-08 | 2019-11-05 | 北京航空航天大学 | 一种大型环件旋转离心残余应力调控装置 |
CN110408770B (zh) * | 2019-08-08 | 2020-07-10 | 北京航空航天大学 | 一种大型环件旋转离心残余应力调控装置 |
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