JPH0413111Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案はタイル切断用筋入れ装置に関するもの
である。

（実施例） 従来の此種装置は、第４図に示すように、タイ
ルＡを載置する載置台Ｂの一端にタイル当部Ｃを
突出させ、タイル当部Ｃの両側に目盛Ｄを有する
目盛台Ｅ，E′を突出させて形成し、目盛台Ｅ，
E′の夫々外側に案内溝Ｆを水平に設けた摺動板
Ｇ，G′を位置させ、ネジ棒Ｈを、夫々案内溝Ｆ
を通して目盛台Ｅ，E′に固定し、ネジ棒Ｈに螺合
した締付けナツトＩで摺動板Ｇ，G′を固定する。
そして、一方の摺動板Ｇに定規Ｊの一端をピンＫ
で枢着し、他方の摺動板G′に長孔Ｌを通して止
ボルトＭで固定するようになつている。

そして、両側の締付けナツトＩを緩めて、定規
Ｊの手前側を両側の必要寸法目盛Ｄ，Ｄに合せ、
締付けナツトＩを締付けて両摺動板Ｇ，G′を固
定する、その後、タイルＡを載置台Ｂに載置して
一端をタイル当部Ｃに当て、定規Ｊの手前側に筋
入れ具（図示省略）を当てて切断用の筋入れを行
うようになつている。

（考案が解決しようとする問題点） 前記、従来装置においては、定規Ｊを両側の目
盛Ｄ，Ｄに合致させる必要があるため、定規Ｊを
タイル当部Ｃと平行にする作業が面倒である。

又、定規Ｊは、タイルＡの各種厚さに対応する
ため、載置台Ｂとの間に大きな間隙を有するよう
に位置させている。そのため、定規Ｊの下面とタ
イルＡの上面との間に間隙が生じ、定規Ｊに筋入
れ具を当てた際の角度によつて刃部がタイル上面
に当たる位置が変り、正確な寸法に筋入れするに
は熟練を要するという問題があつた。

又、定規Ｊは金属で製造されているが、筋入れ
具も金属で製造されているため、長期間の使用に
より定規が摩滅し、使用頻度の多い中央部分が円
弧状になり正確な寸法及び直線状に筋入れができ
なくなるという問題があつた。

そこで、本考案においては、定規を使用しない
でタイルを定規代りに使用して筋入れを行うこと
ができ、装置全体を長期間に亘つて使用すること
ができ、且つ常時正確な寸法に筋入れを行うこと
ができる装置を提供しようとするものである。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案におけるタイル切断用筋入れ装置におい
ては、方形をした載置盤３の一辺にタイル当部４
を上方に突出させ、該タイル当部４の垂直面で載
置盤３に沿つて目盛７を施し、目盛７の零位置に
合わせてタイル当部４と直交する直交当部５を載
置盤３に突設し、タイルを定規代りに使用するも
のである。

（作用） 本考案においてはタイルＡをタイル当部４と直
交当部５とに当接し、他のタイルＡを所望寸法位
置に合わせ、タイルを定規代りにして筋入れを行
う。

（実施例） 本考案の実施例を第１図乃至第３図に基いて詳
細に説明すると、中央に引出し１を収納するよう
に構成した箱形の載置台２を、上面の方形をした
載置盤３が手前側を上方に位置するように傾斜さ
せて形成する。そして、載置盤３の一方である向
側にタイル当部４を突出してタイルＡの一側を当
接できるように形成し、載置盤３の一側でタイル
当部４と直交する側に直交当部５をタイルＡの厚
さよりやや高く突出させて形成し、タイル当部４
と直交当部５とで直角をなすように構成する。そ
して、タイル当部４の垂直面に目盛板６を全面に
貼着し、載置盤３に沿つて設けた目盛７の零位置
を直交当部５の内側面の延長線上に位置するよう
に形成する。

又、載置盤３の上面にはタイル当部４及び直交
当部５と間隔をおいて方形をした合成樹脂製の移
動阻止板８を貼着し、タイル当部４及び直交当部
５と移動阻止板８とで形成する溝を、切削粉排出
溝９，１０とする。尚、切削粉排出溝９，１０は
載置盤３の上面を削つて形成してもよいものであ
る。

又、載置台２の前面には、水平方向に間隔をお
いて３本の折り板１１，１１′，１１″を固定し、
各折り板１１，１１′及び１１′，１１″間に巾の
異なるタイル挿入溝１２，１２′を形成する。

又、直交当部５のタイル当部４側に位置した上
面に対角線切断用定規１３をピン１４で回動自在
に枢着している。

又、タイル当部４の上面には複数個の穴１５，
１５′，……を設けて各種工具を挿入できるよう
になつている。

更に又、引出し１の内部には仕切板１６を設け
て砥石１７を収納している。

尚移動阻止板８は、タイルＡを安定して載置す
るもので、なくても筋入れ作業には支障を来たさ
ないものである。

本実施例は前記のように構成したもので、通常
は第１図に示すように、タイルＡをタイル当部４
と直交当部５とに当接し、他のタイルＡの一側を
目盛板６に当接して一側を切断寸法目盛７と合致
させる。この目盛７と合せたタイル側面に筋入れ
具１８を当て、タイル上面に切断用の筋を入れ、
公知の手段例えば、筋入れ具１８の一端に設けた
挾持部１９に、タイルＡを挿入し、筋入れ具１８
をこじることにより切断用の筋から切断し、切断
面を砥石１７に当てて研摩する。

又、複数枚のタイルＡを重ねてタイル当部４と
直交当部５とに当接し、上側に位置したタイルＡ
は直交当部５の反対側を揃えることにより、全タ
イルＡを同一位置に揃え、１番上のタイルＡに第
１図に示すように他のタイルＡを目盛７に合わ
せ、切断用の筋を上から順番に入れる。

尚、切断後に、１枚だけ数が足らない場合に
は、切断残部をタイルに合わせ、残部に沿つて切
断用の筋を入れればよい。

又、第２図に示すように３角状に切断する際に
は、ピン１４を中心に対角線切断用定規１３を回
動させて筋を入れる。

尚、切断用残部の幅が非常に狭い場合には公知
の手段では途中から破断され、きれいに切断する
ことができないが、その際には、切断用残部側を
厚さに合つた挿入溝１２，１２′に挿入してこじ
ることにより切断する。

又、筋を入れる際に生じる切断粉は切削粉排出
溝９，１０に落し、載置面をきれいにして寸法の
誤差発生を防止する。

〔考案の効果〕

本考案においては、切断に定規を使用しない
で、タイルを重ねて定規代りとするので、従来の
ように定規が摩滅して寸法が狂うようなことがな
い。

又、重ねたタイルに筋入れ具１８の先端を当て
て筋を入れるので、熟練を必要とせず、誰れでも
簡単に作業を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るタイル切断用筋入れ装置
の一実施例の斜視図、第２図は平面図、第３図は
断面図、第４図は従来装置の斜視図である。 ３……載置盤、４……タイル当部、５……直交
当部、７……目盛。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方形をした載置盤３の一辺にタイル当部４を上
   方に突出させ、該タイル当部４の垂直面で載置盤
   ３に沿つて目盛７を施し、目盛７の零位置に合わ
   せてタイル当部４と直交する直交当部５を載置盤
   ３に突設し、タイルを定規代りに使用することを
   特徴とするタイル切断用筋入れ装置。