JPH04130476A - 画像形成装置のための自己診断および自己修復システム - Google Patents

画像形成装置のための自己診断および自己修復システム

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JPH04130476A
JPH04130476A JP2252208A JP25220890A JPH04130476A JP H04130476 A JPH04130476 A JP H04130476A JP 2252208 A JP2252208 A JP 2252208A JP 25220890 A JP25220890 A JP 25220890A JP H04130476 A JPH04130476 A JP H04130476A
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JP
Japan
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failure
case
repair
self
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Application number
JP2252208A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Tomiyama
冨山 哲男
Hiroyuki Yoshikawa
吉川 弘之
Yasushi Umeda
靖 梅田
Yoshiki Shimomura
芳樹 下村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、画像形成装置のための自己診断および自己
修復システムに関するものである。より詳しくは、近年
盛んに研究が行われている人工知能、知識工学を利用し
て、画像形成装置の動作状態等を自己診断し、自己修復
し得るような装置やシステムに関するものである。
〈従来の技術〉 精密機械や産業機械等の開発分野においては、保全作業
の省力化や自動運転の長期化を実現するために、最近、
人工知能(ArtificialIntelligen
ce:いわゆるAI)技術を利用したエキスパートシス
テムの研究が盛んに行われている。エキスパートシステ
ムの中には、装置に故障が生じたか否かを自己診断し、
また生じた故障を自己修復するものが見受けられる。
〈発明が解決しようとする課題〉 ところが、従来のエキスパートシステムによる故障診断
システムでは、(a)知識に汎用性がなく、様々な対象
に対しての故障診断ができないこと、(b)未知の故障
に対する診断ができないこと、(C)対象が複雑になる
と、故障診断に必要な知怠量が爆発的に増大するので、
実現性が困難になること、(d)知識獲得か難しいこと
、等の限界が指摘されていた。
より具体的に説明すると、従来の自動調節システムや故
障診断システムは、基本的には、成るセンサの出力に基
づいて対応するアクチュエータを作動させるようになっ
ていた。つまり、予め定めるセンサおよびアクチュエー
タの組合わせにより、一種の自動調節や故障診断がなさ
れていた。よって、基本的には、成るセンサは特定のア
クチュタと対応しており、両者の関係は固定的であった
それゆえ、 (1)センサのパラメータとアクチュエータのパラメー
タとの関係は数値的に明示されていなければならないこ
と。
(2)上記(1)の理由から、センサのパラメータとア
クチュエータのパラメータとの関係は対象に強く依存し
ており、汎用性に乏しいこと。つまり様々な対象に対し
て利用ができないこと。
(3)各センサ同士のパラメータ間または各アクチュエ
ータ同士のパラメータ間の関係は制御と無関係である。
したがって、対応するセンサのパラメータとアクチュエ
ータのパラメータとの関係のみに基づく単純な制御しか
行えず、対処できる故障が予め限定されていること。
つまり、設計段階で、起こり得る故障を予測し、その故
障対策の機構を盛込まなければならず、未知の故障は扱
えないこと。
(4)上記(3)の理由から、任意のアクチュエータの
パラメータを操作したことにより生じ得る他のアクチュ
エータのパラメータへの副次的影響を予測できないこと
等の問題点があった。
このように、従来の自動調節システムや故障診断システ
ムでは、予測故障AはセンサAおよびアクチュエータA
の組Aに基づいて行われ、予測故障BはセンサBおよび
アクチュエータBの組Bに基づいて行われ、予測故障C
はセンサCおよびアクチュエータCの組Cに基づいて行
われるという具合に、それぞれ独立したセンサおよびア
クチュエータの組に基づく故障診断が行われ、またそれ
に基づく故障修復が行われていたにすぎなかった。
この発明は、このような従来技術を背景になされたもの
で、従来技術の欠点を解消した、画像形成装置のための
新規な自己診断および自己修復システムを提供すること
を目的とする。
く課題を解決するだめの手段〉 この発明は、画像データを具現化して視認可能な画像を
生成する画像形成装置のための自己診断および自己修復
システムであって、対象とする装置が故障を生じている
か否かの判別ならびに故障が生じているときは、その故
障症状、故障原因および装置の状態を推論するための故
障診断手段、対象とする装置に生じ得る故障症状、故障
原因、そのときの装置の状態、修復に必要な作業のイン
デックス、適用成功数および適用失敗数を含む事例が、
少なくとも故障原因別に記憶された事例記憶手段、複数
の作業を含む作業スクリプトか、少なくとも故障原因別
に記憶された作業スクリプト記憶手段、故障診断手段で
診断された故障症状および故障原因に基づいて、事例記
憶手段に記憶された事例の中から適用可能な事例を検出
するための事例検出手段、事例検出手段で検出された適
用可能な事例が複数ある場合に、故障診断手段で診断さ
れた現在の装置の状態と各事例における装置の状態との
比較または該比較に加えて適用成功数および適用失敗数
を比較することにより、検出された複数の事例のうちい
ずれの事例を優先的に適用するかを決定するための優先
順位決定手段、事例検出手段によって検出され、かつ優
先順位決定手段によって優先順位が与えられた事例の作
業インデックスに対応する第1作業を、同じ故障原因の
作業スクリプトから読出し、読出した第1作業をそのま
ま装置の故障修復に適用できるか否かを判別する適用判
別手段、適用判別手段が第1作業をそのまま適用できな
いと判別したことに応答して上記故障原因の作業スクリ
プトを検索し、装置の現状態を第1作業を適用できる状
態にすることのできる第2作業があるときは、該第2作
業を第1作業に先立って実行する追加処理手段、ならび
に追加処理手段の処理終了後、第1作業を実行する修復
作業実行手段、 を含むことを特徴とするものである。
く作用〉 事例記憶手段には、少なくとも故障原因別に事例が整理
されて記憶されている。たとえば「/%ロゲンランブ設
定不良」という故障原因の事例、「主帯電電圧の不良」
という故障原因の事例、[現像バイアスの不良」という
故障原因の事例、・・・というように、整理されて記憶
されている。
事例検出手段は、事例記憶手段に記憶された事例を検索
し、故障診断手段で診断された故障症状および故障原因
の事例を検出する。
もし事例検出手段で検出された事例が複数ある場合には
、優先順位決定手段によって、いずれの事例を優先的に
修復作業に適用するかが決定される。優先順位の決定に
あたっては、まず、故障診断手段で推論された現在の装
置の状態と事例における装置の状態とが比較され、現在
の装置の状態に最も近い装置の状態を有する事例が優先
される。
より具体的には、装置の状態の表示にはたとえば複数の
パラメータによる表示が含まれているので、状態が一致
しているパラメータの数が多い事例が優先される。
また、推論された現在の装置の状態と事例における装置
の状態とが等しい場合には、適用成功数の多い事例か優
先され、さらに適用成功数が等しい場合には、適用失敗
数の少ない事例が優先されるように、適用順位が決定さ
れる。
次いで、適用判別手段によって、適用する事例の作業イ
ンデックスに対応する第1作業を、同じ故障原因の作業
スクリプトから読出し、読出した第1作業をそのまま装
置の故障修復に適用できるか否かが判別される。たとえ
ば、装置の現状態に最も近い装置の状態を含む事例が選
ばれた場合であっても、装置の現状態と事例の装置の状
態とが完全に等しくない場合には、事例の作業インデッ
クスに対応する第1作業をそのまま装置の故障修復に適
用できない場合がある。
そのため、適用判別手段における作業適用の可否判別に
は、前件一致の判別が含まれている。前件一致の判別で
は、たとえば装置の状態を表示する複数のパラメータの
うちの特定のパラメータに着目し、作業実行前の装置の
該特定のパラメータ状態が、事例と一致しているか否か
が判別される。
そして、適用判別手段によってその第1作業をそのまま
適用できないと判別された場合、適用する事例の内容ま
たは事例の内容および作業スクリプトに必要な修正が加
えられる。必要な修正とは、前件一致の状態にすべく、
たとえば、最初に含まれていた第1作業に先立−)て第
2作業が行われるように前作業を挿入することである。
適用判別手段が第1作業をそのまま適用できると判別し
たときには、第1作業がそのまま実行され、そのまま適
用できないと判別されたときには、修正された作業が実
行される。
〈実施例〉 システム構成の概要 第1図は、この発明の一実施例のシステム構成を示すブ
ロック図である。このシステムには、対象機械上に設置
された複数のセンサla、lb。
ICおよび対象機械の機能状態等を変化させるための複
数のアクチュエータ6a、6b、6cが含まれている。
複数のセンサla、lb、lcは、それぞれ、この対象
機械の作動によって生しる対象機械の要素または該機械
要素間の関連状態の変化を検出するためのものである。
ff1lのセンサla、lb。
1cからそれぞれ取込まれる情報は、増幅回路2で増幅
され、A/D変換回路3でアナログ信号からディジタル
信号に変換され、システム制御回路10へ与えられる。
システム制御回路10には、ディジタル信号/シンボル
変換部11、故障診断部12、故障シミュレーション部
13、対象モデル記憶部14、修復計画部15およびシ
ンボル/ディジタル信号変換部16が含まれている。ま
た、修復計画部15には事例ベース記憶部17および作
業スクリプト記憶部18が接続されている。
ディジタル信号/シンボル変換部11は、A/D変換回
路3から与えられるディジタル信号を、定性的な情報に
変換するだめのものである。すなわち、ディジタル信号
を、たとえば、ノーマル。
ハイおよびローの3つのシンボルのいずれかに変換する
ための変換機能が備えられている。センサla、lb、
lcから与えられる信号を、シンボル化されたこのよう
な定性的な情報に変換することにより、故障診断に対す
るアプローチが容易になる。なお、シンボルは、この例
のようにノーマル、ハイおよびローの3つに限らず、オ
ンおよびオフまたはA、B、CおよびD等の他の表現で
あってもよい。変換部11においてディジタル信号がシ
ンボルに変換される際には、対象モデル記憶部14に記
憶されている対象機械に特有の特徴データが参照される
。この特徴データおよび信号変換の詳細については、後
述する。
故障診断部12および故障シミュレーション部13は、
ディジタル信号/シンボル変換部11で変換されたシン
ボルを対象モデル記憶部14に記憶されている故障診断
知識と比較することにより、故障の育無を判別し、かつ
故障診断を行い、その結果として、対象機械の故障状態
を、定性的な情報、すなわちシンボルによって表現し出
力する構成部である。
修m計画部15、事例ベース記憶部17および作業スク
リプト記憶部18は、故障がある場合に、故障診断の推
論結果に基づいて、修復計画を推論し、修復作業を導出
するための構成部である。修復計画を推論し、修復作業
を導出するにあたっては、事例ベース記憶部17に記憶
された過去の修復成功に関する事例が検索され、検索さ
れた成功事例を実行するための作業スクリプト(修復操
作を行なうための作業単位の連なり)が作業スクリプト
記憶部18から選択される。また、対象モデル記憶部1
4に記憶されている定性データ(後に詳述する)が活用
される。
なお、故障診断部12、故障シミュレーション部13、
修復計画部15、事例ベース記憶部17および作業スク
リプト記憶部18における故障診断および故障シミュレ
ーションならびに修復計画の推論および修復作業の導出
の仕方については、後に詳述する。
修復計画部15から出力される修復作業は、シンボル/
ディジタル信号変換部16において、対像モデル記憶部
14の記憶情報が参照されて、ディジタル信号に変換さ
れる。
そして、ディジタル信号は、D/A変換回路4でディジ
タル信号からアナログ信号に変換され、アクチュエータ
制御回路5に与えられる。アクチュエータ制御回路5は
、与えられるアナログ信号、すなわちアクチュエータ制
御命令に基づいて、複数のアクチュエータ6a、6b、
6cを選択的に動作させ、修復作業を実行させる。
第2図は、第1図におけるシステム制御回路10の処理
を表わすフローチャートである。次に、第2図を参照し
て、第1図のシステム制御回路10の処理の概要につい
て説明をする。
センサla、lbまたはICの検出信号は、増幅され、
かつディジタル信号に変換されて、たとえば所定の読込
みサイクルごとにシステム制御回路10に読込まれる(
ステップSl)。
読込まれたディジタル信号は、ディジタル信号/シンボ
ル変換部11においてシンボル化される(ステップS2
)。このシンボル化は、対象モデル記憶部14に予め設
定されている特徴データ、すなわぢ対象機械に特釘の基
準値データに基づいてなされる。たとえば、対象モデル
記憶部14には、対象機械に特有の基準値データとして
、各センサla、lb、lcの出力範囲か、次のように
設定されている。
すなわち、 センサ1a:出力に、 a 1未満−ロー出力kal〜
ka2陳ノーマル 出力ka2を超過−ハイ センサ1b二出力kb1未満−ロー 出力ktz 〜kb2−ノーマル 出力kb2を超過−ハイ センサIC:出力kc1未満−ロー 出力kc1〜kc2−ノーマル 出力kc2を超過−ハイ と設定されている。ディジタル/シンボル変換部11で
は、対象モデル記憶部14に設定されている上記対象機
械に特有の基準値データに基づいて、センサ1a〜IC
からのディジタル信号を、「ロー」「ノーマル」または
「ハイ」というシンボルに変換する。
次いで、故障診断部12において、変換されたシンボル
が評価され、故障の有無判別および故障症状の特定がさ
れる(ステップS3)。シンボルの評価による故障の有
無判別および故障症状の特定には、対象モデル記憶部1
4に記憶されている故障診断知識が活用される。故障診
断知識とは、たとえば、特定のパラメータは、たとえば
ノーマルでなければならないという設定条件である。当
該特定のパラメータがノーマルでない場合、故障あり、
と判別され、該特定のパラメータが何かによって、故障
症状か特定される。故障がない場合には、ステップSl
、S2およびS3のルーチンが繰返される。
ステップS3において故障ありと判別された場合には、
対象機械の状態の推論、すなわち故障診断および故障状
態のシミュレーションがされる(ステップS4)。
具体的には、対象モデル記憶部14に記憶されている、
装置を構成する各要素の挙動または属性および各要素間
の結合関係を定性的に表わした定性データに基づいて、
故障診断部12において、故障を引起こしているパラメ
ータが検索され、故障シミュレーション部13において
、検索されたパラメータが故障原因であると仮定して、
故障状態のシミュレーションがされる。さらに、故障診
断部12において、シミュレーション結果と現在のパラ
メータ値とが比較され、検索されたパラメータが故障原
因であるという仮定の正当性が判断される。以上の処理
が、検索される複数のパラメータに対して行われる。
故障有無判別、故障診断および故障状態のシミュレーシ
ョンの結果、対象機械の故障症状および故障原因が決定
される。ここに、故障症状とは、対象機械の出力状況等
(たとえば、複写機を例にとると、「コピー画像が薄い
」等)の変化であり、故障原因とは、シンボルの変化原
因となる対象機械の機構や構造の変化(たとえば、複写
機を例にとると、「ハロゲンランプの光量低下」等)で
ある。
次いで、修復計画部15によって、故障診断および故障
状態のシミュレーション結果に基づいて、事例ベース記
憶部17に記憶された多数の事例の検索が行われる(ス
テップS5)。そして、現在の対象機械の状態に近い事
例の検出がされる(ステップS6)。この事例の検出は
、故障症状および故障原因が一致しているか否かに基づ
いて行われる。
そして、検出された事例に基づく修復作業が実行される
(ステップS7)。修復作業においては、必要に応じて
事例の修正や修復作業の修正がなされ、修正された事例
は、新たな事例として登録される。
そして事例に基づく修復作業が成功した場合には処理は
終了する(ステップS8でYES)が、事例に基づく修
復作業が成功しなかった場合(ステップS8でNO)に
は、修復方法の推論がなされ(ステップS9)、さらに
、副次的影響のシミュレーションがなされ(ステップ5
10)、修復計画が決定されて、その決定に基づく修復
作業が実行される(ステップ511)。
ステップ89〜S11における推論および作業の実行は
、事例に基づ(ものではないか、この推論に基づく修復
作業か成功した場合には、その修復結果は新たな事例と
して事例ベース記憶部17に登録される。
次に、故障診断および故障修復の仕方について、具体例
を参照しながら詳細に説明をする。以下の説明では、−
例として、小型普通複写機における感光体ドラム周辺部
を対象機械とした場合の仕方を説明する。
第3図は、具体的な対象機械を表わす図解図である。第
3図において、21は感光体ドラム、22は主帯電チャ
ージャ、23は原稿照明用の)\ロゲンランブ、24は
現像装置、25は転写チャージャである。
この実施例では、たとえば3つのセンサla。
lb、lcが設けられている。すなわち、センサ1aは
感光体ドラムに入射する光量を測定するためのAEセン
サ、センサ1bは感光体ドラムの表面電位を測定する表
面電位センサ、センサ1cは用紙上にコピーされた画像
の濃度を測定するための濃度計である。
また、第3図に示されていないが3種類のアクチュエー
タが設けられている。すなわち、感光体ドラムの主帯電
電圧を変化させるための主帯電ボリュームV R1、ハ
ロゲンランプの光量を制御するためのランプボリューム
AVRおよび感光体ドラムとコピー用紙間の転写電圧を
制御するための転写ボリュームVR2,という3つのボ
リュームがアクチュエータとして設けられている。
ところで、第3図に示す対象機械を物理的な視点から捕
え、実体レベルでその対象機械を複数個の要素の結合と
して表現し、各要素の挙動および属性ならびに各要素間
の結合関係をパラメータを用いて定性的に表わすと、第
1表に示す通りとなる。この第1表のような表現形式を
「実体モデル」と呼ぶことにする。
また、実体モデルを抽象化して、各パラメータの結合ツ
リーとして表わした第4図の表現を「数学モデル」と呼
ぶことにする。
そして、「実体モデル」と「数学モデル」とを併せて「
対象モデル」と呼ぶことにする。「対象モデル」は、後
述する故障修復のためにも活用される、画像形成装置に
共通の定性データである。
(以下余白) 第1表「実体モデル」 定性データとしての実体モデルおよび数学モデルの各内
容は、対象モデル記憶部14に記憶されている。
また、対象モデル記憶部14には、実体モデルに含まれ
ているパラメータのうちの所定のパラメータに関して、
たとえば工場出荷の際に測定された基準値データが記憶
されている。この基準値データは、セの画像形成装置に
特有の特徴データである。
たとえば、この機械では、第5図のように、パラメータ
x、v、 、o、 、v、について、それぞれ、ロー、
ノーマル、ハイの範囲を特定する基準値データが記憶さ
れている。
なお、この実施例では、上記の基準値データは、後の故
障診断や故障修復過程におけるセンシングデータや機械
の動作状態の変化等に応答して、更新され得るようにさ
れている。
また、対象モデル記憶部14には、変換されたシンボル
に基づいて、対象機械か正常に動作しているか否かを判
定するための基準となる故障診断知識の一例としての評
価機能知識が記憶されている。
なお、評価機能知識、換言すれば故障診断知識は、対象
装置に特有のものであってもよいし、特有のものでなく
、広く画像形成装置に共通のものであってもよい。
評価機能知識には、以下の知識が含まれている画像濃度
0.−ノーマル、 かぶり度O1・くノーマル、 分離性能S、<ノーマル ここに、O,、O,・、S、が上記条件でない場合には
、対象機械は正常に動作していないことになる。
さて、適音動作における対象機械のディジタル化された
センサ情報が次の値である場合を考える。
AEセンサの値X−30 表面電位センサの値V、−300 濃度計の値01−7 また、 光学濃度D−0の白紙原稿を使用したときの濃度計の値
O1−かぶり度O1・、 ハロゲンランプを消した状態での表面電位センサの値V
、〜暗電位V。、 と定め、それらの値は、それぞれ、 かぶり度O6・−50 暗電位V。−700 であったとする。
なお、これらかぶり度O,・および暗電位V、の測定は
、マニュアル操作によって行われてもよいし、一定条件
時、たとえば対象機械の電源かオンされる都度、または
コピー開始前毎に、センサによって自動的に測定される
ように、プログラミングされていてもよい。この実施例
では、後者が採用されている。
AEセンサla、表面電位センサ1bおよび濃度計10
によって得られた多値X、V、 、O,、Os・、v7
は、それぞれ、ディジタル信号/シンボル変換部11に
おいてシンボルに変換される。
変換は、前述したように、各センサ1a、1bまたはI
Cから与えられるディジタル値が、対象モデル記憶部1
4に2悟されている特徴データとしての基準値データと
比較されることにより行われ、ノーマル、ハイまたはロ
ーの3種類のいずれかのシンボルに変換される。
この実施例では、各パラメータは次のようにシンボル化
される。
X−ハイ ’J、wmロー 05震ロー ■、&×ノーマル 故障診断部〕2において、これらのシンボル化された各
パラメータか、対象モデル記憶部14に記憶されている
故障診断知識の一例としての機能評i知識と比較される
。その結果、画像濃度O8かノーマルでないから、故障
ありと判定され、故障症状は「画像濃度が低すぎる(0
.−ロー)」であると判断される。そして、次には、「
0.−ロー」を故障症状として、故障診断、つまり故障
原因が推論される。
故障診断は、まず故障シミュレーション部13において
、第4図の数学モデルを用いて行われ、Ol−ローを引
起こす可能性のあるパラメータが探索される。
第4図における数学モデルで、0.を低下させる可能性
があるパラメータを指摘すると、第6図に示すようにな
る。第6図において、上向き矢印または下向き矢印が付
されたバラメークが、パラメータ0.−ローを引起こす
可能性のあるパラメータであり、上向き矢印のものはそ
のパラメータが上昇した場合に、下向き矢印のものはそ
のパラメータが低下した場合に、0.−ローを引起こす
次に、数学モデルにおい゛C探索された02−口・−を
引起こす可能性のある各パラメータζ、D、。
y、、7o+  vti、V、、v、、x、73.HL
Dについて、故障診断部12でパラメータの変化を引起
こす原因の検出かされる。
この検出は、第1表の実体モデルに基づいて行われ、こ
の実施例では、次のような故障原因候補か推論される。
すなわち、 ■、−ロー二−転写トランスの不良 ζ −ロー二−用紙の劣化 V 、−ハイニー現像バイアスの不良 γ0−ローニートナーの劣化 ■7−ロー二−主帯電電圧の不良 H,、−ハイ:→ハロゲンランプの設定不良D −ロー
:→原稿が薄い Vl−ローのときは転写トランスの不良であり、ζ−ロ
ーは用紙の劣化を表わし、■、−ハイは現像バイアスの
不良を意味し、・・・という知識は、故障原因知識であ
り、二の知識は、画像形成装置に共通の定性データに含
まれている。
なお、パラメータのうち、βは感光体の感度であり、こ
れが上昇することはないから除外される。
p、、v、およびXは、他のパラメータによって表わさ
れるから、これも除外される。
そして、故障診断部12においてされた上記の推論に対
して、故障シミュレーション部13において、故障状態
のシミュレーションが行われる。
故障状態のシミュレーションとは、上記推論された故障
か生じたときの対象機械の状態を、それぞれ、推論する
ことである。より具体的には、0、−口−を引起こす原
因、つまり故障原因が、たとえば転写トランスの不良で
あると仮定し、正常状態のモデルに対してV、−ローを
設定する。そして、その状態における各パラメータに与
えられる影響を数学モデル上で検討するのである。■m
ローを設定した場合、O,−口−および3.mローとな
り、他のパラメータはすべてノーマルであるから、これ
は、でンサから得られるX−ハイおよびV、−ローと矛
盾する。それゆえ、その故障原因の推論が誤っていると
いう結果を得る。
同様にして、ζ−ローを正常状態の数学モデル上に設定
し、その結果をセンサから得られるシンボルと比較する
。この場合も、数学モデル上ではX−ノーマルに対し、
センサからのシンボルはX−ハイであるから、矛盾があ
り、その故障原因の推論は誤りであると判定される。
このようにして、全ての故障原因候補について、故障状
態のシミュレーションが行われ、故障原因の推論か正し
いか舌がか確認される。
その結果、本例の場合には、故障原因を「l\ロゲンラ
ンブの設定下Q (HL =−”イ)」とした場合に、
現実の対象機械の状態と一致した結果が得られ、かつそ
れ以外の故障原因候補はすべて現実の装置の状態と矛盾
するとの結論を得る。
よって、この場合の故障原因は、ハロゲンランプの設定
不良であると断定できる。そのときの対象機械の各パラ
メータの状態を示すと、第2表のとおりとなる。
第2表:ハロゲン設定不良 第2表に表わすパラメータの状態を数学モデル上にトレ
ースすると、第7図が得られる。第7図において、各パ
ラメータの右側に付された下向き矢印はロー、上向き矢
印はl\・イ、Nはノーマルを表わしている。
修復作業の実行 次に、故障診断部]2および故障シミュレーション部1
3で行われた故障診断の結果に基づいて、第8A図、第
8B図および第8C図に示すフローチャートに従い、修
復作業が実行される。
以ド、第8A図、第8B図および第8C図に示すフロー
チャートの流れに従って、修復作業について、順を追っ
て説明をする。
なお、第8A図、第8B図および第8C図のフローチャ
ートは、第2図のフローチャートにおけるステップS5
.S6.S7およびS8に対応するもので、修復処理の
内容を具体的にかつ詳細に表わしたものである。
事例の検索 前述した故障診断の手法に従って、発生している故障症
状を引起こす故障原因が推論される(ステップ521)
。その結製に基づいて、事例へ一ス記憶部】7(第1図
1照)に記憶されている多数の事例か検索され、その中
から、修復に利用できる事例が検出される(ステップ5
22)。
より具体的には、事例ベース記憶部17に記憶されてい
る全ての事例には、第3表に示すように、事例番号、修
復前のパラメータの状況、修復後のパラメータの状況、
故障症状、故障原因、修復作業、適用成功数および適用
失敗数が記録されている。
第3表 また、各事例は、故障症状および故障原因によって、階
層的に分類されている。
そこで、修復計画部15は、故障診断部12および故障
シミコレ−ジョン部13によって診断された故障症状「
画像濃度が低すぎる(Os−ロー)」および故障原因「
ハロゲンランプの設定不良(HL−ハイ)」をインデッ
クスとして、該故障症状および該故障原因の両方を満足
する事例の検出を行う。それゆえ、たとえ故障症状が「
画像濃度が低い」であっても、故障原因が、たとえば「
主帯電電圧の不良」である事例については検出されない
なおここで、「故障症状」とは、先にも述べたが、たと
えば「画像濃度が低い」とか「画像かぶり」等の対象機
械の不具合として認識される現象のことであり、「故障
原因」とは、「ハロゲンランプの設定不良」、「主帯電
電圧の不良」等の対象機械の機能や構造の変化を示す。
今、故障症状「画像濃度が低すぎる」および故障原因「
ハロゲンランプ設定不良」によって事例の検索を行った
語用、下記の第4表〜第6表に示す事例(1)〜(3)
が検出されたとする。
(以下余白) 第4表 第5表 第6表 ところで、検出された事例が複数、この場合は3つある
ので、いずれの事例を先に修復作業に適用するかを決め
る必要かある。
そこで、検出された3つの事例(1)〜(3)に対して
、優先順位が付される(ステップ823〜525)、適
用順位に関する優先順位は、各事例における修復前のパ
ラメータの状況と故障診断においてシミュレートされた
対象機械の現在のパラメータの状況(第2表参照)とが
比較され(ステップ323)、状況の一致しているパラ
メータ数が多い事例の順に優先順位が付される。
具体的に、事例(1)〜(3)の各修復前のパラメータ
の状況を現在のパラメータの状況(第2表)と比較する
と、事例(1)ではvfiの状態のみが異なっている。
事例(2)ではv6およびVlの状態が異なっている。
事例(3)ではvfi、■bおよびvlの状態が異なっ
ている。
したがって、事例(1)、事f!tJ(2)、事例(3
)の順に、適用順位に関する優先順位が付される。
なお、修復前のパラメータの状況と現在のパラメータの
状況との一致数が等しい場合には、適用成功数が2酌さ
れ(ステップ524)、適用成功数の多いものほど高い
優先順位が与えられる。
さらに、修復前のパラメータ状況と現在のパラメータ状
況との一致数が等しく、かつ、適用成功数も同じ場合に
は、適用失敗数が参酌され(ステップ524)、適用失
敗数の少ないものほど高い優先順位が与えられる。
なお、ステップS22で検出された事例が1つだけの場
合には、上記適用順位に関する優先順位付けが省略され
ることは、もちろんである。
事例の適用 次に、第1優先順位の事例(検出された事例が1つだけ
のときは、該検出された事例)に基づく修復計画が実行
される。
修復計画の実行にあたっては、まず、第1優先順位が付
された事例(1)が、たとえばワークレジスタに設定さ
れ、かつ事例(1)に基づいて、作業スクリプト記憶部
18に記憶されている作業スクリプトの中から故障原因
[ハロゲンランプ設定不良」の作業スクリプトが選択さ
れる、ワークレジスタに設定される(ステップ526)
ハロゲンランプ設定不良の作業スクリプトの一例を第7
表に示す。
第7表 第7表に示すように、作業スクリプトには、インデック
スとなる故障原因「ハロゲンランプ設定不良」が表記さ
れ、複数の作業1. 2.3.・・・かリストアツブさ
れている。各作業はルール形式で記述されており、前件
部状況、前件部操作および後件部状況からなっている。
各作業は、前件部状況のときに、前件部操作を行うと、
後件部状況が得られるという意味である。
より具体的に述べると、たとえば作業1の場合、前件部
状況としては、パラメータHL−ハイという状態であり
、この状態において、ランプボリュームAVRを低下さ
せるという前件部操作を行うことにより、パラメータH
,−ノーマルというパラメータ変化、つまり後件部状況
が得られるという内容になっている。
なお、作業スクリプトは、故障原因ごとに設定され、最
小単位の作業が列挙されたものである。
作業スクリプトは故障原因ごとに設定されているため、
故障原因の数だjす作業スクリプトは存在する。
事例(1)および第7表の作業スクリプトがワークレジ
スタに設定されると(ステップ526)、次に、修復計
画部15によって、レジスタに設定された事例(1)の
修復前のパラメータの状況は現在のパラメータの状況と
完全に一致しているか否かが確認される(ステップ52
7)。
もし、事例(1)の修復前のパラメータの状況が現在の
パラメータの状況と完全に一致している場合には、事例
(1)の修復作業の欄に記載された番号の作業が、「ハ
ロゲンランプ設定不良」作業スクリプトから選ばれて実
行される(ステップ528)(なお、実際には、事例(
1)のパラメータの状況は第2表に示す現在のパラメー
タの状況と完全に−・致していないから、実際の処理は
、後述するように、ステップ527−534へと進むこ
とになる)。
作業が実行された結果、後件部状況が得られた場合には
、作業成功と判断され(ステップS29でYES)、さ
らに、次の作業があるか否かの判別がされる(ステップ
530)。修復作業の欄に次の作業番号があれば、その
作業が作業スクリプトから選ばれて実行され(ステップ
328)、作業が成功か否かの判別がされる(ステップ
529)という処理が繰返される。
そして、次の作業がなくなった場合には(ステップS3
0でNO) 、事例における適用成功数の欄の数値が1
増加され、成功数の登録がされる(ステップ531)。
作業が実行されても、その作業の後件部状況が得られな
かった場合は、作業失敗と判別され(ステップS29で
No) 、適用失敗数の欄の数値か1増加されて失敗数
の登録がされる(ステップ532)。
そして、次の優先順位の事例があるか否かが判別され(
ステップ833)、ある場合には(ステップ333でY
ES) 、次の優先順位の事例に対して、ステップS2
6からの処理が行われる。
次の優先順位の事例がない場合には(ステップS33で
No) 、後に詳述する副次的影響も考慮した修復計画
の推論、すなわち0MS処理が行われる(ステップ53
4)。
そして、0MS処理が成功したか否かが判別され(ステ
ップ535)、0MS処理が成功したと判別されると(
ステップS35で¥ES) 、0MS処理によって得ら
れたデータに基づいて新たな事例か作成され、その事例
は事例ベース記憶部17に登録される(ステップ536
)。そして、処理は終了する。
0MS処理が不成功に終ったときには(ステップS35
でNO)、新規事例の登録はなく、処理は終了する。
さて、前述したように、事例(1)における修復前のパ
ラメータ状況は現在のパラメータ状況と完全に一致して
おらず、パラメータV1の状態が不一致であるから、実
際の処理は、ステップS27でNoと判断され、第8B
図に示すステップS37へと進む。
ステップS37では、事例(1)の修復作業の欄に記載
された番号の作業が、[ハロゲンランプ設定不良」作業
スクリプトから指定される。すなわち、作業1が指定さ
れる。そして、作業1の前件部状況と現在のパラメータ
状況とが比較され、両者の一致または不一致が判別がさ
れる(ステップ538)。
作業の実行に際しては、現在のパラメータ状況が作業の
前件部状況と一致していなければならない。この具体例
では、作業1の前件部状況においても現在のパラメータ
状況においても、共に、パラメータHL−ハイであるか
ら、前件部状況は現在のパラメータ状況と一致している
。一致している場合には(ステップ538でYES)、
その作業1か実行される(ステップ539)。そして、
作業の成否が判別され(ステップ540) 、作業実行
の結果、後件部状況か得られた場合には作業成功と判別
される(ステップS40でYES)。
そしてさらに、次の作業番号が事例(1)の修復作業の
欄に記載されているか否かによって次の作業の有無が判
別され(ステップS41.)、次の作業がある場合には
(ステップS41でYES)、次の作業が指定され、そ
の作業の前件部状況と現在のパラメータ状況とが比較さ
れて(ステップ537)、上述と同様に、ステップS3
8以降の処理が繰返される。
次の作業がなくなった場合には(ステップS41てNo
) 、フラグAまたはB(これらフラグAおよびBが何
のためのフッラグであるかについては、後述する)の状
態か判別され(ステップ542)、いずれのフラグAも
Bもセットされていなければ(ステップS42でNO)
、事例(1)の適用成功数の欄の数値が1階加されて、
成功数の登録がされ(ステップ543)、処理は終了す
る。
ところが、ステップS39において、前件部操作である
ランプボリュームA、 V Rがダウンされても、その
結果としてパラメータHLがノーマルに変化せず、ラン
プボリュームAVRがその下限値までダウンされてもな
お後件部状況としてのパラメータHL−ノーマルが得ら
れなかった場合には、作業は失敗したと判断される(ス
テップS40でNo)。
換言すれば、ある作業を行った結果のパラメータ状態(
作業後の現在のパラメータ状態)が修復作業において設
定されているパラメータ状態(後件部状況)にならなか
った場合、その作業は失敗と判断される。
そしてこのときは、以下に第8C図の流れに沿って説明
するような作業失敗の原因を回避するための第2の追加
処理が実行される。
すなわち、まず、故障症状「画像濃度が低すぎる(0.
−〇−)」でかつ故障原因「ハロゲンランプの設定不良
(Hl、−ハイ)」の全事例が検索され、それら事例の
うち、修復作業の欄に、失敗と判断された作業番号、た
とえば作業1の番号が記載されているすべての事例が検
出される(ステップ549)。そして検出されたすべて
の事例の修復前のパラメータ状況と、現在のパラメータ
状況とが比較され(ステップ550)、修復前のパラメ
ータ状況と現在のパラメータ状況との相違点であって、
すべての事例において共通しているパラメータが検出さ
れる。つまり、すべての事例の修復前のパラメータ状況
の其通点と、現在のパラメータ状況との差異が検出され
る(ステップ551)。
具体例では、修復作業の欄に作業1が記載されている事
例は、事例(1)および(2)であるから、それら事例
(1)および(2)の修復前のパラメータ状況と現在の
パラメータ状況とがそれぞれ比較されて、共通の差異と
して、パラメータV、か取上げられる。すなわち、修復
前のパラメータ状況においては、共通的にパラメータV
7−ローであるが、現在のパラメータ状況では、パラメ
ータ■。−ノーマルである。
そして、異なるパラメータがあると判別されると(ステ
ップS51でYES)、そのパラメータ、つまり具体例
ではパラメータVn−ノーマルが、今回の作業の失敗原
因であると仮説され、このパラメータv、lをノーマル
からローにすることのできる作業が作業スクリプトの中
から探され(ステップ552)、その有無が判別される
(ステップ853)。
第7表の作業スクリプトをみると、作業5によって、パ
ラメータV7をノーマルからローに変更できることがわ
かるから、作業ありと判別される(ステップ653でY
ES)。
そして、この場合には、事例(1)の作業間が仮訂正さ
れ、作業5か挿入される。また、この仮訂正をしたこと
を表わすため、フラグBがセットされる(ステップ55
4)。次いで作業5が実行される(ステップ555)。
そして、作業5が実行された結果、Vn−ローになった
場合、作業成功と判別される(ステップS56でYES
)。
この場合において、V7−ローは、作業1の前件部状況
として必須の条件である。よって、第7表に示す作業ス
クリプトの作業1の前件部状況にVfi−口−が追加さ
れるよう訂正され、第7表の作業スクリプトは第8表に
示すものに書換えられる(ステップ557)。
第8表に示す作業スクリプトでは、作業1の前件部状況
が「HL−11イで、かつ、V、−o−Jになっている
(以下余白) 第8表 そして、再び、第8B図に示すステップS37からの処
理が行われる。この具体例では、作業1が行われ、それ
が成功した場合(ステップS40においてYES)、さ
らに行うべき作業はなく(ステップ541においてNo
)、フラグBがセットされていることが判断される(ス
テップS42でYES)。それゆえ、このときのパラメ
ータ状況および処理に基づき、新たに、事例(1−1)
が作成されて登録される。また、フラグAおよびBはリ
セットされる(ステップ544)。この新たな事例(1
−1) を第9表に示す。
(以下余白) 第9表 この第9表に示す事例(1−1)が、第4表に示す事例
(1)と異なる点は、修復前のパラメータ状況において
、パラメータv7−ノーマルである点と、修復作業の欄
に、r5.IJという2つの作業が記載されている点で
ある。なお、事例(1−1)の適用成功数は今回の1回
だけであり、適用失敗数は0である。
さて、第8C図のステップS56において、作業か成功
しなかったと判別された場合には、他にパラメータv7
をノーマルからローにすることのできる作業が作業スク
リプトの中にあるか否がか判別され(ステップ358)
、作業があれば、ステップS54からの処理が行われる
さらにまた、ステップS51で、異なるパラメータはな
いと判別され、またはステップS53において、作業が
ないと判別された場合には、フラグAおよびBがリセッ
トされた後(ステップ559)、他の事例、すなわち次
の適用優先順位の事例があるか否かが判別される(ステ
ップ560)。
そして、次の事例がある場合には(ステップS60てY
ES)、その事例および対応する作業スクリプトかワー
クレジスタに設定され(ステップ561)、第8B図に
示すステップS37からの処理が行われる。
一方、ステップS60において、次の適用優先順位の事
例がないと判別された場合には(ステップS60におい
てNO)、処理は第8A図に示すステップS34へと進
み、QMS処理が行われる。
次に、上記具体例において、事例(1)に基づく修復計
画が失敗し、次の適用優先順位の事例である事例(2)
に基づく修復計画が行われる場合を考えてみる。
この場合、ステップS61で、事例(2)および事例(
2)に対応して選択された故障原因「I\ロゲンランブ
設定不良」作業スクリプトがワークレジスタに設定され
る。
次いで、事例(2)修復作業の欄に表示された「1」に
より、作業スクリプトの作業1が指定され、その前件部
状況と現在のパラメータ状況とが比較され(ステップ5
37)、両者の一致または不一致が判別される(ステッ
プ538)。第7表および第2表の比較から明らかなと
おり、作業1の前件部状況と現在のパラメータ状況とは
、H。
−ハイで一致しているので、作業1が実行される(ステ
ップ539)。
そして、HL−ノーマルになると、作業成功と判別され
(ステップS40でYES)、次の作業の有無が判別さ
れる(ステップ541)。
事例(2)では、次の作業として作業2が存在するから
、処理はステップS37へ進み、次の作業2が指定され
、その前件部状況と現在のパラメータ状況とが比較され
る。その結果、作業2の前件部状況v1−ローは、現在
のパラメータ状態V、−ノーマルと一致していないと判
別される(ステップ538でNO)。
前述したように、作業の実行に際しては、現在のパラメ
ータ状況が作業の前件部状況と一致していなければなら
ない。そこで、第1の追加処理が行われる。すなわち、
現在のパラメータ状況を前件部状況に一致させられるよ
うな別の作業が、第7表に示す当該作業スクリプトの中
に存在するか否かが検索される(ステップ545)。
第7表を見ると、作業4によって、HL−ノーマルのと
きにパラメータvlをローにできることがわかる。よっ
て、ステップS46ではYESと判断されて、処理はス
テップS47へと進む。そして、事例(2)の修復作業
の欄がrl、4,2Jに仮訂正されるとともに、該仮訂
正があったことを表わすため、フラグAがセットされる
(ステップ547)。
次いで、仮訂正により加えられた作業4が実行され(ス
テップ548)、該作業4が成功したか否かが判別され
る(ステップ540)。
この作業4の実行に成功した場合には(ステップ540
でYES)、次の作業の有無が判別される(ステップ5
41)。事例(2)では、次の作業として作業2が存在
するから、処理は再びステップS37へ進み、次の作業
2が指定され、その前件部状況と現在のパラメータ状況
とが比較される。その結果、現在のパラメータ状況は、
上記ステップS48における作業4の実行によって、■
−ローとなっているから、作業2の前件部状況と一致し
ている。
よって、ステップ538で、YESと判別され、作業2
が実行される(ステップ539)。
そして、作業2の実行に成功したか否かが判別され(ス
テップ540)、成功した場合にはステップS41で、
次の作業の有無が判別される。
事例(2)では、次の作業はないから、処理はステップ
S42へ進む。そして、フラグAがセットされているこ
とが判別され(ステップS42でYES)、ステップS
47で修復作業の欄が仮修正された事例は、新たな事例
(2−1)として登録される(ステップ544)。また
、フラグAおよびBはリセットされる(ステップ544
)。
この追加登録される事例(2−1)を第10表として示
す。
第10表に示す事例(2−1)が、第5表の事例(2)
と異なっている点は、修復前の状況においてパラメータ
Vn−ノーマルである点、修復作業がrl、4,2Jと
なっている点である。また、適用成功数は、今回の1で
あり、適用失敗数は0である。
(以下余白) 第10表 なお、ステップS46において、現在のパラメータ状況
を前件部状況に一致させられるような別の作業がないと
判別された場合には(ステップS46でNo) 、処理
は第8C図に示すステップS59へと進む。
修復作業の実行にあたって、以上説明した事例の検索お
よび事例の適用という手法を採用することは、上記具体
例で説明したような小形普通複写機等の装置に対して特
に有効である。
なぜならば、小形普通複写機に代表されるような装置は
、その構成系中に、制御対象として不安定な要素(たと
えば化学的変化を積極的に利用すること等)を有してい
る。それゆえ、構成系が置かれる状態の変化、たとえば
環境変化や構造上の劣化等によって、センサのパラメー
タおよびアクチュエータのパラメータ間の関係が変化す
る可能性がある。上記具体例の説明における事例の検索
は、かかるパラメータ間の変化を装置がランニング中に
収集し、それを使った一種の学習を行わせ、知識のチュ
ーニングをしているということができるから、上記のパ
ラメータ間の変化が生じても、それに有効に対処した修
復作業を行うことができる。
つまり、対象機械のパラメータ間の関係が変化した場合
、その変化に基づいて事例が修正されて新しい事例が作
成され、また、作業スクリプトの内容が修正されている
のである。
以上の説明では、事例と作業スクリプトとはそれぞれ別
個に記憶されており、別個に選択設定されるものとして
説明した。
しかし、このような実施例に代え、たとえば、各事例に
おける修復作業の欄に、作業スクリプトにおける作業番
号ではなく、作業そのものを記憶させておくようにすれ
ば、実行すべき具体的な作業が記憶された事例とするこ
とができる。
換言すれば、事例および作業スクリプトを一体的にした
事例とすることができる。
修復計画の推論 次に、修復計画の推論、すなわち第8図のステップS5
1に示す0MS処理について説明をする。
故障判別の結果、[画像濃度か低すぎる(0゜−ロー)
Jが故障症状として取上げられたから、修復の目標は、
06を上昇させることである。
そこで、第4図に示す数学モデル上の関係から、D、を
上昇させるか、Vlを上昇させるか、または、ζを上昇
させるかによって、修復目標である0、を上昇させるこ
とができると推論される。
次に、D、を上昇させることを目標に推論を1″′jう
と、■。を上昇させるか、vbを下降させるか、または
、γ0を上昇させるかのいずれかの結論を得る。このよ
うに、数学モデルに基づいて、推論が繰返されることに
より、修復操作の候補を数学モデル上で得ることができ
る。得られた結果は、第11表に示すとおりである。
(以下余白) 第11表 ところで、数学モデルに基づいて得られた修復候補には
、実現できるものと実現できないものとがある。たとえ
ば、 D:原稿の光学濃度 は変更できないし、 β:感光体の感度 も変更し難い。
γo =トナーの感度 も変更できないし、 ζ:用紙の感度 も変化不可能である。
また、この具体例では、 Vゎ :バイアス電圧 も、アクチュエータがないから変化不可能である。
もちろん、アクチュエータを追加することにより、■、
は変化可能にすることができる。
さらに、 X:原稿反射光量の対数 ■、:露光後のドラムの表面電位 り、ニドラム上でのトナー濃度 については、それ自体の変更は不可能で、間接的に他の
パラメータを変化させることで変化させられるだけであ
り、ここでは修復候補から除外する。
なお、この具体例では直接関係ないが、A1.二分離用
AC電圧の振幅 も、アクチュエータ追加により、変化させることができ
る。
以上の次第で、この具体例では、修復候補として、 ■、:転写電圧 ■n :主帯電後の表面電位 Hし =ハロゲンランプ出力光量の対数かとりあげられ
る。
一方、対象モデル記憶部14には、修復計画知識として
、次の知識が予め記憶されている。すなわち、 (a)■+を上昇させる一転写トランスのコン(b) (c) (d) (e) トロール電圧を上げ る V、を下降させる→転写トランスのコントロール電圧を
下げる Voを上昇させる一生帯電トランスのコントロール電圧
を上げる V7を下降させる一生帯電トランスのコントロール電圧
を下げる HLを上昇させるーハロゲンランプコントロール信号を
高電圧側にシフトする (f)H,、を下降させるーハロゲンランプコントロー
ル信号を低電圧側にシフトする。
である。この対象モデル記憶部14に記憶された修復計
画知識は、この装置に特育の特徴データである。該修復
計画知識を数学モデルに基づいて得られた修復候補に適
用することにより、0.を上昇させるための修復操作と
して、 (a)V、を上昇させる→転写トランスのコントロール
電圧を上げ る (c)Vfiを上昇させる一帯電トランスのコントロー
ル電圧を上げ る (f)HLを下降させる→ハロゲンランプコントロール
信号を低電 圧側にシフトする の3方法が得られる。
画像濃度O1を単に上昇させるだけであれば、これら3
方法のうちのいずれの方法を実行しても、修復が可能で
ある。
しかしながら、対象機械は、画像濃度O1を上昇させる
ことにより、種々の副次的な影響を受けることが考えら
れる。そこで、この実施例では、以下に説明するように
、副次的な影響の推論を、数学モデルに基づいて行って
いる。
副次的影響の推論 修復計画の推論において導かれた3つの修復計画を数学
モデル上に展開すると、第9図ないし第14図が得られ
る。つまり、(a)V、を上昇させた場合が第9図およ
び第10図(第10図はD−〇とした場合のO5・が数
学モデル上で表わされている)、(c)V、を上昇させ
た場合は、第11図および第12図(第12図はD−0
とした場合のO5が数学モデル上で表わされている)、
(f)HLを下降させた場合は第13図および第14図
(第14図はD−0とした場合のO5・が数学モデル上
で表わされている)となる。
そして、数学モデルに基づいて機能評価を行うと、次の
状態が推論される。
すなわち、 (1)V、を上昇させた場合(第9図、第10図)(a
)出力画像濃度が上昇する。
(b)D−0のとき、0.・〉ノーマルの場合かある。
つまり、かぶりが発生する可能性がある。
(c)S、>ノーマルとなり、分離不良が発生する可能
性がある。
(2)V、を上昇させた場合 (第11図、第12図) (a)出力画像濃度が上昇する。
(b)D−0のとき、0.・〉ノーマルとなり、かぶり
が発生する可能性がある。
(3)HLを下降させた場合 (第13図、第14図) (a)出力画像濃度が上昇するだけで、他の副次的な影
響はない。
よって、修復計画部15では、副次的な影響の最も少な
い修復計画、すなわちHLを下降させるという修復計画
が選択される。この修復計画は、故障診断で得られた故
障原因を解消するための操作と一致している。
つまり、見方を変えると、故障診断における故障原因の
推論は、装置が故障したときの現実の状態を数学モデル
上でトレースし、装置が故障したときの各構成要素の状
態を把握することによって、故障原因を推定していたの
に対し、修復計画の推定では、装置が故障状態ではなく
、装置が正常であるという前提に立って、数学モデル上
で装置の状態をトレースし、それに基づいて修復計画を
推論している。
そして、上述の具体例では、故障診断における推論でも
、修復計画における推論でも、結果として同じ故障原因
および修復計画が得られたわけである。
しかし、場合によっては、故障診断の推論が故障状態の
装置を前提にしているのに対し、修復計画の推論は正常
状態の装置を前提にしているため、両者によって得られ
る結果が異なることがある。
かかる場合は、故障診断の推論過程で得られる結論と矛
盾しないものだけを修復計画の推論の際に選択するよう
にすれば、修復計画の推論処理をより短時間で行える。
上述の場合において、もしHLを下降させるという修復
計画が選択できない場合、たとえばハロゲンランプコン
トロール信号を低電圧側にシフトするためのAVRのボ
リュームが既に下限であった場合には、次に副次的影響
の少ない(2)のV、を上昇させるという修復計画が選
択される。
しかしながら、■、を上昇させるという修復計画が選択
された場合には、かぶり発生の可能性という副次的影響
が予測されているので、第12図の数学モデルにおいて
、0.を下降させるためにはいずれのパラメータを操作
すればよいかが第12図の数学モデルに基づいて検討さ
れ、かつ、修復計画知識に基づいて操作が選択される。
その結果、 HLを上昇させるか、 ■1を下降させるか、 Vlを下降させるか が選ばれ、かぶり発生を防止することを含めた修復計画
が行われる。
つまり、第15図に示すように、副次的影響を仮定して
、修復操作の推論を展開する。第15図に示されるよう
な修復操作の推論展開においては、(a)数学モデル上
で以前の修復計画と矛盾する枝は選択しない (b)最も副次的影響の少ないものを選択する(C)ル
ープを形成したものはその時点て展開を止める という知識に基づいた展開が行われる。
第15図では、結局、 (1)V、、↑→HL↑→v0↑ノループ、および (2)V、↑−■1 ↓−■。↑のループ、の2つの修
復計画が残る。
今、(1)のループが修復計画として行われた場合にお
いて、画像濃度が適正な濃度、すなわちOlがノーマル
になったとする。かかる場合、VoおよびHLは上昇さ
れているから、画像濃度O6がノーマルに戻った修復前
の状態において、センサ1bによって測定される表面電
位の値は、最初に測定される値に比べてかなり高いもの
に変化しているはずである。しかしながら、修復作業が
成功したわけであるから、修復後のパラメータV、の状
態はノーマルにシンボル化されなければならない。よっ
て、かかる場合、修復が終了した時点で、センサ1bに
よって測定される測定値に基づき、第5図に示すパラメ
ータV、のシンボル化のための基準データが変更され、
たとえば第16図に示すデータに書換えられる。
このように、基準データの更新が、修復作業終了後に必
要に応じてなされる。
この実施例において、第14図における前述した(1)
のループが行われる場合、具体的には、主帯電ボリュー
ムVRIが操作されて感光体ドラム21の表面電位が上
昇され、それによって得られるコピーにかぶれが発生す
ると、ランプボリュームAVRが操作されてハロゲンラ
ンプの光量が増加され、コピーの画像濃度が薄められる
そして、主帯電ボリュームVRIおよびランプボリュー
ムAVRを交互に適宜上昇させながら、画像濃度が正常
になったとき、すなわちパラメータO6がノーマルにな
ったことがセンサICである濃度計の検出出力から得ら
れたとき、修復処理は終了される。
さらに、上記2つの修復計画が実行不可能な場合は、さ
らに、上述した(3)の■1を上昇させるという修復計
画が選択され、その副次的影響であるかぶり発生と、分
離不良の2つを仮定した故障診断が行われ、修復計画が
選択される。
そして、選択された修復計画が行われ、ループ処理の場
合には、ループ上にあるパラメータの操作が限度に達し
た時点で失敗と判断される。
また、この実施例の場合は、具体例でも説明したように
、0゜がノーマルになった時点で修復終了が判別され、
その状態で修復は停止される。
上述した副次的影響の推論においては、修復計画の推論
において導かれた3つの修復計画を順次数学モデル上に
展開し、3つの修復計画のそれぞれについて、まとめて
、副次的影響が推論されている。
このような副次的影響の推論の仕方に代え、次のような
処理を行ってもよい。
すなわち、修復計画の推論において、たとえば3つの修
復計画か導き出されたとする。その場合、3つの中から
1つの修復計画だけをとりあげ、該修復計画に基づいて
アクチュエータ手段を作動された場合に生【2るかもし
れない副次的な影響をシミュレートし、シミュレートさ
れた副次的な影響は、修復計画によって選択されたアク
チュエータ手段以外のアクチュエータ手段を作動させる
ことによって除去できるか否かを判別する。
そして、副次的な影響は除去できると判別されたときに
は、修復計画によって選択されたアクチュエータを実際
に作動させ、修復を実行するとともに、副次的な影響を
他のアクチュエータ手段を作動させることによって除去
するのである。
この結果、修復計画で導き出された他の2つの計画に基
づく副次的影響のシミュレートはする必要がなく、全体
として、修復操作時間を短縮できる。
上述の場合において、もし、第1番目に選択した修復計
画について、副次的な影響をシミュレートし、シミュレ
ートされた副次的な影響が他のアクチュエータ手段を作
動させることによって除去できないと判別された場合、
その第1番目の修復計画は断念して、次に第2番目の修
復計画をとりあげ、32番目の修復計画に基づいて選択
されたアクチュエータ手段を作動させた場合に生しるか
もしれない副次的な影響をシミュレートし、シミュレー
トされた副次的な影響は、そのアクチュエータ手段以外
のアクチュエータ手段を作動させることによって除去で
きるか否かを判別し、副次的な影響か除去できるときに
は、該第2番目の修復計画に基づく修復作業を行う。
このように、修復計画の推論において導かれた複数の修
復計画のうち、成る1つ目の修復計画を取出し、その場
合の副次的な影響を推論12、副次的な影響か除去でき
る場合には、直ちにその1つ目の修復計画に基づく修復
を実行するようにするのである。
そして、もしその修復計画では、副次的な影響が大きす
ぎる場合には、それを断念し、次の修復計画を選び、そ
の場合の副次的な影響をシミュレートするのである。
かかる場合、修復計画の推論において導かれた複数の修
復計画のうち、いずれの修復計画をまず選択するかにつ
いては、たとえば、故障診断において得られた故障原因
を参酌して選択するのが好ましい。
以上の実施例では、アクチュエータのパラメータ数が少
ないため、修復自体がかなりの制限を受けているが、ア
クチュエータのパラメータ数を増やすことによってさら
に修復の柔軟性および可能性を向上させることができる
以上説明した具体例において、いずれかの修復作業が成
功した場合には、成功した後の装置の状態が正常な状態
であると判定されるわけであるから、各センサから与え
られるディジタルデータ値によって各パラメータの基準
値データ(第5図に示す基準値)が更新され、新たな基
準値データに基づいてパラメータがシンボル化されるよ
うにするのが好ましい。
また、上述の具体例では、各アクチュエータの作動範囲
については特に触れなかったか、対象モデル記憶部〕4
に記憶されている装置に特有の特徴データの中に、アク
チュエータの作動範囲を設定する作動範囲データを含ま
せておけば、アクチュエータの出力状態が記憶されてい
る作動範囲内のときはアクチュエータ操作可能と判別で
き、アクチュエータの出力状態が記憶されている作動範
囲の上限または下限に達した場合に、アクチュエータ操
作不能と判定して、修復作業の正否判定に利用すること
ができる。
さらに、上述の具体例では、センサ出力が変化したこと
に基づいて、自動的に自己診断を行い、自己修復を行う
システムをとりあげたが、画像形成装置に自己診断モー
ドの設定キー等を設け、該自己診断モード設定キーが操
作された場合にのみ、自己診断および/または自己修復
が行われるようにしてもよい。
上述の具体例の説明では、完全に自律した、すなわちサ
ービスマンやユーザが何ら操作をすることなく、故障の
有無を装置自体が自動的に自己診断を行いかつ故障があ
れば自己修復を行うシステムをとりあげて説明した。し
かしながら、この発明においては、センサを構成要件か
ら削除し、画像形成装置の予め定める箇所における機能
状態のデータをサービスマン等が測定し、該測定したデ
ータを装置に入力することができる構成にすることによ
り、自律しない自己診断を行いかつその自己診断に基づ
いて自律した修復を行うことのできる画像形成装置を構
成することができる。
また、装置が行った自己診断の結果に基づき、故障を修
復するためのアクチュエータを選択するのみで、実際に
アクチュエータを動作させず、動作させるべきアクチュ
エータを表示するようなシステムを構成すれば、サービ
スマンがその表示されたアクチュエータを操作するだけ
でよい、自律しない修復システムを備えた画像形成装置
とすることができる。
もちろん、自己修復システムの構成要件を除外し、自己
診断システムのみを有する画像形成装置を構成すること
もできる。
つまり、この発明によれば、 (1)完全に自律した自己診断および自己修復システム
ををする画像形成装置、 (2)自律した自己診断システムおよび自律しない自己
修復システムを有する画像形成装置、(3)自律しない
自己診断システムおよび自律しない自己修復システムを
有する画像形成装置、(4)自律しない自己診断システ
ムおよび自律した自己修復システムを有する画像形成装
置、または (5)自律した自己診断システムのみを有する画像形成
装置、 を必要に応じて構成することができる。
またこの発明においては、修復計画の推論をする際に、
アクチュエータの調整範囲を考慮して、実際に調整可能
なアクチュエータだけを選択するようにしてもよい。
より具体的に説明すると、アクチュエータがたとえばA
VHの場合、AVRの下限値を「0」、上限値をrlo
oJとし、AVRの設定状態がO〜100のいずれかの
整数値で検出できるような構成にする。また、対象モデ
ル記憶部14にAVRの下限値「0」および上限値r1
00Jを設定しておく。したがって、AVRが調整され
て成る状態になったとき、AVHの調整状態は、その調
整状態に対応した0〜100のいずれかの整数値データ
として把握される。
修復計画部15では、AVRの調整状態に応じて得られ
るO〜100のいずれかの整数値データにより、AVH
の調整状態を把握し、AVRを故障修復用のアクチュエ
ータとして選択できるか否かを判別する。つまり、対象
モデル記憶部14に記憶されたAVHの下限値および上
限値と現在の調整状態値とが比較され、AVRはさらに
下限方向に、または上限方向に作動させることができる
か否かが判別されるのである。
よって、複数個の各アクチュエータに対し、またはその
中の任意のアクチュエータに対し、このような構成を採
用することにより、修復計画の推論結果が、実際に作動
させることのできるアクチュエータ手段の組合わせとし
て出力され、実用的な修復計画の推論かできるという利
点がある。
なお、作動範囲の設定の仕方は、上述の説明は一例であ
り、他の方法で作動範囲を設定し、実際のアクチュエー
タの状態と比較してもよい。
また、修復計画部15において、設定されたアクチュエ
ータの調整可能範囲と実際の調整値とを比較するのみで
なく、故障ご断部12において、故障診断を行う際に、
設定されたアクチュエータの調整可能範囲と実際の調整
値とを比較し、それを参照するようにしてもよい。
さらにまた、この発明の実施例にかかる画像形成装置に
おいては、自己診断モード設定手段として、たとえばマ
ニュアル操作される自己診断モード設定キーまたはスイ
ッチを設けておき、該自己診断モード設定キーまたはス
イッチが操作されたときにのみ、上述した自己診断また
は自己診断および自己修復を行うようにすることができ
る。
自己診断モード設定キーまたはスイッチの配置位置は、
任意の場所でよいが、好ましくは、通常の画像形成のた
めの操作キー等とは異なる位置、たとえば画像形成装置
に備えられている前面パネルを開いた状態で操作できる
装置内部等に設けるのがよいであろう。
〈発明の効果〉 この発明によれば、画像形成装置に故障が生じたか否か
が判別され、故障が生じているときは、その故障症状、
故障原因および装置の状態が推論される。そして、推論
結果に基づいて、予め記憶されている複数の事例が検索
され、故障修復に最も適した事例が検出される。また、
検出された事例は必要に応じて修正される。そして、事
例に基づいた故障修復処理が行われる。事例に基づく故
障修復処理では、修復計画が予め事例に登録されている
ため、修復計画の推論を行わなくてよく、修復処理着手
までの時間を短縮でき、全体として短時間で故障診断お
よび故障修復を行える画像形成装置とすることができる
また、この発明によれば、故障原因は、画像形成装置に
共通の定性データに基づいてなされるのて、明示的に記
述されていない未知の故障をも扱うことのできる自己診
断および自己修復システムを有する画像形成装置とする
二とかできる。
さらに、この発明にかかる自己診断および自己修復シス
テムは、成る特定の画像形成装置に対してではなく、多
くの機種の画像形成装置に対して共通的に適用すること
ができ、結果的に安価な自己診断および自己修復システ
ムを有する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、この発明の一実施例のシステム構成を示すブ
ロック図である。 第2図は、第1図における制御回路の動作を表わすフロ
ーチャートである。 第3図は、普通紙複写機に利用した場合のこの発明の概
略構成を示す図である。 第4図は、この実施例の数学モデルを表わす図である。 第5図は、各パラメータをシンボル化する場合に必要な
各パラメータの基準値データを表わす図である。 第6図および第7図は、数学モデル上における故障診断
のための展開を表わす図である。 第8A図、第8B図および第8C図は、この発明の一実
施例における事例を適用した修復作業の処理を表わすフ
ローチャートである。 第9図ないし第14図は、数学モデル上における副次的
影響推論のための展開を表わす図である。 第15図は、修復計画を選択する場合の操作を表わす図
である。 第16図は、更新後の基準値データを表わす図である。 図において、la、lb、  1cm センサ、6a。 6b、6c・・・アクチュエータ、10・・・システム
制御回路、11・・・ディジタル信号/シンボル変換部
、12・・・故障診断部、13・・・故障シミュレーシ
ョン部、14・・・対象モデル記憶部、15・・・修復
計−画部、16・・−シンボル/ディジタル信号変換部
、17・・・事例ベース記憶部、18・・・作業スクリ
プト記憶部、を示す。 第 8A 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、画像データを具現化して視認可能な画像を生成する
    画像形成装置のための自己診断および自己修復システム
    であって、 対象とする装置が故障を生じているか否かの判別ならび
    に故障が生じているときは、その故障症状、故障原因お
    よび装置の状態を推論するための故障診断手段、 対象とする装置に生じ得る故障症状、故障原因、そのと
    きの装置の状態、修復に必要な作業のインデックス、適
    用成功数および適用失敗数を含む事例が、少なくとも故
    障原因別に記憶された事例記憶手段、 複数の作業を含む作業スクリプトが、少なくとも故障原
    因別に記憶された作業スクリプト記憶手段、 故障診断手段で診断された故障症状および 故障原因に基づいて、事例記憶手段に記憶された事例の
    中から適用可能な事例を検出するための事例検出手段、 事例検出手段で検出された適用可能な事例が複数ある場
    合に、故障診断手段で診断された現在の装置の状態と各
    事例における装置の状態との比較または該比較に加えて
    適用成功数および適用失敗数を比較することにより、検
    出された複数の事例のうちいずれの事例を優先的に適用
    するかを決定するための優先順位決定手段、 事例検出手段によって検出され、かつ優先順位決定手段
    によって優先順位が与えられた事例の作業インデックス
    に対応する第1作業を、同じ故障原因の作業スクリプト
    から読出し、読出した第1作業をそのまま装置の故障修
    復に適用できるか否かを判別する適用判別手段、 適用判別手段が第1作業をそのまま適用できないと判別
    したことに応答して上記故障原因の作業スクリプトを検
    索し、装置の現状態を第1作業を適用できる状態にする
    ことのできる第2作業があるときは、該第2作業を第1
    作業に先立って実行する追加処理手段、ならびに 追加処理手段の処理終了後、第1作業を実行する修復作
    業実行手段、 を含むことを特徴とする画像形成装置のための自己診断
    および自己修復システム。
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