JPH04128730U - 病院内循回用移動ワゴン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 薬品，包袋，ハサミ等の回診に必要な処置用
品が乗載されると共に移動用の車輪５が設けられてなる
病院内循回用移動ワゴンにおいて、ワゴン本体１の一側
に揮発性消毒液が容れられたボトル１１を設置し、該ボ
トルに設けられた噴出操作用のプッシユ釦１３を押圧し
得るように復帰バネ１９によって上向に付勢された足踏
式昇降枠１５を垂設してなる。 【効果】 ワゴン本体１の一側に足踏操作によって揮発
性の消毒液を噴出できる手指消毒装置を具備してなり、
手指の消毒が簡単に、しかもボトル１１や操作釦等に触
れることなくできるようになるので、院内感染を防ぐう
えで非常に有益である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は医師や看護婦が病院内を回診する際に患者の処置に必要な用具，用品 を運んでゆくための病院内循回用移動ワゴンに関し、さらに詳しくは院内感染を 防止するための手指消毒装置を備えたワゴンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

病院内における医師，看護婦等と患者との接触によって起きる交差感染を防止 するために、医療従事者および患者自身の手洗いの励行は非常に重要であり、従 来から石鹸または手洗い用消毒薬を使用し行なわれている。しかしこれらの手洗 法では洗浄後に使用する手拭が細菌に汚染され手拭を介して感染するおそれがあ った。

【０００３】 そこで従来から皮膚保護剤入りのエタノール溶液のような揮発性消毒液を約３ ミリリットル程度手掌にとり手指全体に擦り込み、乾燥するまで摩擦することに よって手拭を使用しないで消毒する方法も採られていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし上記揮発性消毒液による消毒方法においても、使用に当りその消毒液容 器、或いは容器キヤップ等を触る必要があるので手拭同様に汚染されるおそれが あり、注意せねばならないので使い難いという問題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上述に鑑みてなされたもので、薬品，包袋，ハサミ等の回診に必要な 処置用品が乗載されると共に移動用の車輪が設けられてなる病院内循回用移動ワ ゴンにおいて、ワゴン本体の一側に揮発性消毒液が容れられたボトルを設置し、 該ボトルに設けられた噴出操作用のプッシユ釦を押圧し得るように復帰バネによ って上向に付勢された足踏式昇降枠を垂設してなることを特徴とした病院内循回 用移動ワゴンである。

【０００６】

【作用】

足踏操作により両手に揮発性消毒液が噴霧でき手を他の物に触れないで消毒で きると共に、これがワゴン本体に設けられているので病院内を回診するのに使い 易く好都合である。

【０００７】

【実施例】

次に図に従い本考案の病院内循回用移動ワゴンの一実施例を説明する。 ワゴン本体１は、車輪５，５…を備えたステンレン製のフレームにて組成され それに棚板２，３，４が水平に支持されていると共に、引出し６，６…が設けら れ、該棚板２，３，４上或いは引出し６，６…中に院内を回診するのに必要な薬 品，包袋等の処置用品、或いはハサミ，注射器等の医療用具が収容できるように なっている。なお、上端の棚板２の周縁には囲い７が設けられていると共に、前 後縁に該ワゴン本体１を押し引きできるように水平棒状の把手８，８が設けられ ている。 また９，９はワゴン本体１の前面に固着されたポケット状の縦長箱で 、該縦長箱には長手のカテーテルを差し込めるようにしている。

【０００８】 しかして、１０はワゴン本体１の前側面に固設されたボトル箱で、該ボトル箱 １０中にはエタノール溶液のような揮発性消毒液が入ったボトル１１が収容され ている。該ボトル１１はその蓋部１２の中心にプッシユ釦１３が設けられ、該プ ッシユ釦１３を押し下げると該プッシユ釦１３の一部に形成されたノズル１４か ら該ボトル１１中の消毒液が噴霧できるようになっている。１５は該ボトル箱１ ０内の両側部に固設されたガイド体１６，１６に上下動自在に軸支された足踏式 昇降枠で、該足踏式昇降枠１５は上方の水平枠部１７が前記プッシユ釦１３の上 面に相対していると共に、下方のＵ状折曲部１８が地面近くに垂下している。そ してガイド体１６，１６中に設けたコイル状の復帰バネ１９，１９により該足踏 式昇降枠１５を上向に付勢している。

【０００９】 このように構成した病院内循回用移動ワゴンでは、医師や看護婦が入院患者等 のために病院内を循回するに際してこのワゴン本体１上に処置に必要な薬品，医 療器具等を乗せてこれを各病室に押して行って患者の診断，治療に当る。その際 にＵ状折曲部１８に足を掛けて足踏式昇降枠１５を踏み下げることによりその水 平枠部１７によりプッシユ釦１３が押し下げられるためノズル１４からボトル１ １内の揮発性消毒液を噴霧させることができ、ノズル１４に両手をかざして足踏 式昇降枠１５を踏むことにより両手に一度に消毒液が噴霧でき、それを手指全体 に擦り込み乾燥させることで、処置の前後等必要な時に簡単に手指が消毒でき、 院内感染を防止できる。 なお足踏式昇降枠１５は足踏力を解除すれば復帰バネ１９，１９の作用で上に 戻るのでこれを数回踏み込むことにより消毒液の必要量が噴霧できる。

【００１０】

【考案の効果】

このように本考案の病院内循回用移動ワゴンは、ワゴン本体の一側に足踏操作 によって揮発性の消毒液を噴出できる手指消毒装置を具備してなり、手指の消毒 が簡単に、しかもボトルや操作釦等に触れることなくできるようになるので、院 内感染を防ぐうえで非常に有益である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の病院内循回用移動ワゴンの一実施例を
示した外観斜視図。

【図２】上記病院内循回用移動ワゴンの手指消毒装置の
縦断面正面図。

【図３】図２のＡーＡ線断面図。

【符号の説明】

１ ワゴン本体 ２，３，４ 棚板 ５ 車輪 ６ 引出し １０ ボトル箱 １１ ボトル １３ ブッシユ釦 １４ ノズル １５ 足踏式昇降枠 １６ ガイド体 １９ 復帰バネ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 薬品，包袋，ハサミ等の回診に必要な処
   置用品が乗載されると共に移動用の車輪が設けられてな
   る病院内循回用移動ワゴンにおいて、ワゴン本体の一側
   に揮発性消毒液が容れられたボトルを設置し、該ボトル
   に設けられた噴出操作用のプッシユ釦を押圧し得るよう
   に復帰バネによって上向に付勢された足踏式昇降枠を垂
   設してなることを特徴とした病院内循回用移動ワゴン。