JPH04126579U - 球技用ライン判定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ テニス・バレーボール・バトミントン・野球
など各種球技においてラインズマンの代りに、ボールが
ラインぎわにバウンドした時、そのボールが、（ＩＮ）
エリアにバウンドしたか（ＯＵＴ）エリアにバウンドし
たかを、正確に判定する装置を提供する。 ［構成］ 球技用のボールに導電性をもたせ、球技用の
コート又はグラウンドのライン周辺に電波が放射される
ように設置する電波放射機と、前記ボールからの反射電
波を受信する受信機とにより、前記ボールが前記ライン
周辺にバウンドしたことを検出することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】 ［０００１］ ［産業上の利用分野］ 本考案は、電波を用いて、球技においてボールのバウンド位置を検出する装置 に関するものである。

［０００２］ ［従来の技術］ 従来、この種装置としては、テニスのサービスライン判定装置がある。前記サ ービスライン判定装置は、第１図の様にサービスライン周辺に発光器によって光 ビームを放射し、その光を受光器で検出する装置である。サービスラインの周辺 にボールがバウンドした時、前記ボールが前記光ビームをしゃ断する事によって 、受光器が受ける光量が減少する。この光信号を受光器によって電気信号に変換 し、その信号でブザーなどによって音を発生させ、プレイヤーかアンパイヤーに サービスされたボールがサービスエリアの外側にバウンドした事を知らせる。上 記により、前記サービスライン判定装置はサービスラインのラインズマンの代り として、サービスされたボールのバウンド位置「アウト」であったか、「イン」 であったかを自動的に判定している。

［０００３］ ［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、前者の装置ではプレイヤーの体やラケットが光ビームをしゃ断 してしまった場合も、ボール検出信号が出てしまいブザーがなってしまう。よっ て、テニスにおいてのベースライン付近にバウンドしたボールのバウンド位置を 検出しようとした場合、プレイヤーの体やラケットが光ビームをしゃ断してしま い、誤動作してしまう。また、テニスにおいてダブルスでプレーする場合は、サ ービスラインの判定においても、プレイヤーの体やラケットによって誤動作して しまい、サービスラインの判定に前記サービスライン判定装置を用いる事ができ ず、人間の目視によってラインの判定を行なっている。

本考案は、前記問題点に鑑みなされたものであり、プレイヤーやラケットがい かなる位置にあっても、誤動作がおきず、ライン周辺でのボールのバウンド位置 を正確に検出し、ラインズマンの代役をする装置を提供する事を目的とする。

［０００４］ ［課題を解決するための手段］ 本考案は上記目的を達成するため、電波発振器により電波ビームを検知目的ラ イン周辺に放射し、導電性をもたせたボールが前記電波ビームにあたると、電波 ビームはボールで反射され、この反射された電波を電波受信器で受信し、このボ ールからの受信信号パターンが入力された時だけ出力信号がでるパターン判定回 路によって、ブザーなどで音を発生させたり、ランプを点灯させたりして、ボー ルが検知目的ライン周辺にバウンドした事を検出し表示する。

［０００５］ ［作用］ 本考案によれば、プレイヤーの体やラケットが検知目的ライン周辺にあり、前 記電波ビームに照射されても、プレイヤーの体やラケットで反射される電波は、 前記導電性をもつボールから反射される電波とは、振幅、周波数などの電波信号 パターンが異なるため、パターン判定回路によって誤動作はふせがれる。

また、プレイヤーの体やラケットが検知目的ライン周辺にあり、ボールも検知 目的ライン周辺にバウンドした場合、ボールがプレイヤーやラケットと電波ビー ムの中で重なってしまう。この場合も、電波はプレイヤーやラケットを透過し、 導電性のあるボールでの反射電波パターン信号を受信器に送るため、誤動作がお きず、正確にボールのバウンドを検出する。

［０００６］ ［実施例］ 第２図は本考案のライン判定装置をテニスコートに設置した場合の実施例であ る。図中、２１はライン判定装置の本体部、２２はライン判定装置の送受信アン テナである。送受信アンテナ２２は、１つのアンテナを送信と受信に兼用しても よく、また、送信アンテナと受信アンテナの２つにわけてもよい。２３は送受信 アンテナ２２から放射された電波ビームである。電波ビーム２３は指向性がよく 人体に対しての透過性の高い電波である。例えば、マイクロ波が用いられる。第 ２図のように、前記電波ビーム２３は、コートの中心１０１から見てサービスラ イン１１やベースライン１２、サイドライン１３の各ラインの外側周辺の地面の すぐ上に放射される。２４は電波吸収体であり、不用な反射電波が送信受信アン テナ２２にいかないように、電波ビーム２３をしゃ断するように設置される。電 波吸収体２４がなくても、不用な反射電波によるノイズがライン判定装置に影響 をあたえない環境では、電波吸収体２４を設置する必要はない。

ボール２０は、導電性をもたせたボールである。この導電性のあるボール２０ が、電波ビーム２３の中に入ると、電波ビーム２３の１部の電波が導電性のある ボール２０によって反射され、その反射電波は送受信アンテナ２２によって受信 される。よって、送受信アンテナ２２でうけた前記反射電波信号で、導電性のあ るボール２０が電波ビーム２３の中をよこぎった事が検出される。そして、電波 ビーム２３は各ラインの外側周辺の地面のすぐ上に放射されているので、前記ボ ール２０がライン近くの「ＯＵＴ」エイアにバウンドした事が検知される。また 導電性をもたせたボール２０は、導電性塗料をボールの表面又は内面などに塗っ たものでもよく、導電性物質をボールの素材に用いたものでもよい。

第３図は、本考案のライン判定装置の構成図である。図中、２１１は発振器で あり、例えば１ＧＨｚから１００ＧＨｚの周波数の内、いずれかの周波数を発振 する。２１２は分配器であり、発振器２１１で発生された電気信号を送信アンテ ナ２２ａと、受信パターン判定回路２１４に送っている。送信アンテナ２２ａは 分配器２１２から送られてきた電気信号を送信電波ビーム２３ａとして放射させ るものである。送信電波ビーム２３ａが指向性の非常に良い電波ビームになる様 に送信アンテナ２２ａは製作されており、パラボラアンテナやホーンアンテナな どが用いられている。送信電波ビーム２３ａの中に、導電性物体が入るとその導 電性物体によって、反射電波２３ｂが生じられる。反射電波２３ｂは受信アンテ ナ２２ｂによって受信され、その信号は受信器２１３に送られる。

受信器２１３で受けた反射電波信号は、受信パターン判定回路２１４に送られ る。受信パターン判定回路２１４では、発振器２１１で発生させた電気信号を基 にして、導電性のあるボール２０による反射電波信号のパターンと同一であるか どうかを判定する。受信パターン判定回路２１４の判定結果が、導電性のあるボ ール２０によるパターンと同一であると判定された時だけ、表示器２１６が点灯 し、ブザー２１５が鳴る。また、ブザー２１５は鳴らさずに、表示器２１６によ る表示のみにしてもよい。前記表示は一定時間たもたれ、判定結果をプレイヤー やアンパイヤなどに知らせる。

第４図（ａ）と第５図（ａ）はボールのバウンド地点が「ＯＵＴ」エリアであ る時の状態図である。

第４図（ａ）のように、ボール２０がライン１２に近い「ＯＵＴ」エリアにバ ウンドした場合、プレイヤー６やアンパイヤ８によってこの状態を「ＯＵＴ」と 正確に判定する事がこんなんな場合が多々ある。前記状態などを正確に判定する ため、公式な試合やプロの試合などでは第１図のように１０人ぐらいのラインズ マン９によって判定されている。このラインズマン９の代りをするのが本考案の ライン判定装置である。

第４図及び第５図のように、送信電波ビーム２３ａは、送信アンテナ２２ａに よってライン１２のすぐ近くの「ＯＵＴ」エリア上の地面のすぐ上に放射されて いる。よって、第４図（ａ）の様に、導電性のあるボール２０がライン１２のす ぐ近くの「ＯＵＴ」エリア上にバウンドした時、送信電波ビーム２３ａの１部は 導電性のあるボール２０を照射するので、反射電波２３ｂが生じる。その反射電 波２３ｂはライン判定装置の受信アンテナ２２ｂによって受信され、その受信信 号は受信パターン判定回路２１４でボールによる信号である事が判定されて、「 ＯＵＴ」である事を表示器２１６とブザー２１５によって表示する。

第４図（ｂ）及び第５図（ｂ）は、ボールのバウンド地点が「ＩＮ」エリア内 である時の状態図である。

この時、導電性のあるボール２０は送信電波ビーム２３ａに照射されないので ライン判定装置の受信アンテナ２２ｂには、有効な反射電波がいかず、ライン判 定装置は「ＯＵＴ」表示をしない。

第６図は、送信電波ビーム２３ａの中で、プレイヤー６の足と導電性のあるボ ール２０が重なってしまった時の状態図である。送信電波ビーム２３ａは、人体 を大部分が透過する周波数の電波である。よって、送信電波ビーム２３ａがプレ イヤー６の足に照射されても、送信電波ビーム２３ａの大部分はプレイヤー６の 足を透過して、導電性のあるボール２０に照射される。導電性のあるボール２０ に照射された送信電波ビーム２３ａの大部分は、前記導電性のあるボール２０に 反射され、その反射電波２３ｂはライン判定装置２１の受信アンテナ２２ｂによ って受信される。よって、送信電波ビーム２３ａの中で、プレイヤー６と導電性 のあるボール２０が重なってしまった場合でも、本考案のライン判定装置は正確 に「ＯＵＴ」の表示をする。

プレイヤー６のもっているラケット７と導電性のあるボール２０が、送信電波 ビーム２３ａの中で重なってしまった場合でも、前記と同様に、ラケット７を透 過した送信電波ビーム２３ａが導電性のあるボール２０に照射するので、ライン 判定装置は導電性のあるボール２０からの反射電波パターンを受信することがで き、正確に「ＯＵＴ」の表示をする。

なお、本考案のライン判定装置は、前記実施例のテニス以外の球技であるバレ ーボール・バトミントン・スカッシュ・野球などのライン判定装置として用いる こともできる。

［０００７］ ［考案の効果］ 以上説明したように本考案によれば、テニス・バレーボール・バトミントン・ スカッシュ・野球など各種球技において、ラインズマンの代りに、ボールがライ ンぎわにバウンドした時、そのボールが「ＩＮ」エリアにバウンドしたか「ＯＵ Ｔ」エリアにバウンドしたかを、プレイヤーの体やラケットに影響される事なく 正確に判定することができる。

【図面の簡単な説明】

［第１図］従来のテニスにおいてのサービスライン判定
装置実施図である。 ［第２図］本考案のテニスにおいてのライン判定装置実
施図である。 ［第３図］本考案のライン判定装置の構成図である。 ［第４図（ａ）］及び［第５図（ａ）］ボールが「ＯＵ
Ｔ」時のライン判定装置からでた電波の状態図である。 ［第４図（ｂ）］及び［第５図（ｂ）］ボールが「Ｉ
Ｎ」時のライン判定装置からでた電波の状態図である。 ［第６図］電波ビーム中でプレイヤーとボールが重なっ
た時の状態図である。 ［符号の説明］ ２０ 導電性のあるボール ２１ ライン判定装置本体 ２２ ライン判定装置の送受信アンテナ ２３ 電波ビーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ［請求項１］ 球技用のボールに導電性をもたせ、球技
   用のコート又はグランドのライン周辺に、電波が放射さ
   れるように設置する電波放射機と、前記電波を受信する
   受信機とにより、前記ボールが前記ライン周辺にバウン
   ドした事を検出する事を特徴とする球技用ライン判定装
   置。