JPH04123192U - 使い捨て便座シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】使用中に滑って便座（１）が直接肌と触れるこ
とをなくし、且それをあらゆる形の便座（１）に適合さ
せること。 【構成】便座（１）の周縁部と係合する折曲げ部（２
２）およびその折り曲げのための切込み（２０）を設け
たこと。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、洋式便器の便座シート、特に、使い捨て便座シートに関するもので ある。

【０００２】

【従来技術及び課題】

洋式便器の便座（１）に敷いて用いる使い捨て便座シート（２）は、肌が便座 （１）と直接触れる際に生じる不快感を防止するため用いるものであり、特に冬 期には便座（１）が非常に冷たく感じることもあって大変重宝なものである。 また、使用する人ごとに交換することによって清潔感も得られる。 前記使い捨て便座シート（２）は、使用後便器（Ａ）に流せて、且、ちり紙よ り丈夫な材質を用いている。また、これは、図６に示すように、便座（１）より 一回り大きな略長方形の外形を持ち、「便座（１）の内側の穴に相当する部分（ 以下、開口（２１）という）」の外周に沿ったミシン目を有したものである。 使用時に前記ミシン目に沿って開口（２１）になる部分を切りとった後、便座 （１）に敷いて使用するものである。 従って、この使い捨て便座シート（２）は、既述の効果のほかに製造・使い方 が容易であるという利点を持つ。 しかしながら、この従来のものでは、使用中に使い捨て便座シート（２）が滑 って便座（１）からずれてしまって、直接肌が便座（１）と接触することにより 不快感を生じ易いという問題がある。 これは便座（１）と使い捨て便座シート（２）とが滑り接触しており、そのま までは、便座からずれやすいことによる。 この不便を解消するために考案された図７の先行技術のものが知られている。 これは、Ｕ形の便座（１）に限って使い捨て便座シート（２）の滑りを止める 機能を持つ。前記使い捨て便座シート（２）の前部に切り穴（２３）を設け、便 座（１）の二つの前端部をその切り穴（２３）に挿入することにより使い捨て便 座シート（２）の位置を安定させようとするものである。 この先行技術のものについても、便座（１）の前方が閉じたいわゆるＯ形の便 座（１）には適合できないという問題がある。 これは、使い捨て便座シート（２）をあらゆる形の便座（Ｏ形、Ｕ形など）に 共通の部分に係合していないからである。 本考案は、『洋式便器の便座（１）を覆い、便器に流すことのできるシート状 の使い捨て便座シート（２）』において、使用中に使い捨て便座シート（２）が 滑って便座（１）が直接肌と触れることをなくし、且それをあらゆる形の便座（ １）に適合させることをその課題とする。

【０００３】

【技術的手段】

上記課題を解決するための本考案の技術的手段は、『便座（１）の周縁部と係 合する折曲げ部（２２）およびその折曲げのための切込み（２０）を設けた』こ とである。

【０００４】

【作用】

本考案の上記技術的手段は次のように作用する。 使い捨て便座シート（２）を便座（１）の上に載置する。 前記切込み（２０）を利用して、使い捨て便座シート（２）の一部分である折 曲げ部（２２）を便座（１）の側へ折り曲げる。 折曲げ部（２２）が便座（１）の周縁部と係合するから便座（１）に載置され た使い捨て便座シート（２）が滑らない。 また、Ｏ形、Ｕ形いずれの便座（１）も周縁部を有するから、便座（１）の形 を問わず使用できる。

【０００５】

【効果】

本考案は上記構成であるから次の特有の効果を有する。 使い捨て便座シート（２）は滑らないから、便座（１）からずれて肌と便座（ １）とが直接接触することがない。又、折曲げ部（２２）が便座（１）の周縁部 に係合するからＯ形、Ｕ形いずれの便座（１）にも使用できる。

【０００６】

【実施例】

次に、上記した本考案の実施例を図面に従って詳述する。 図１〜図３に示す実施例１は、使い捨て便座シート（２）の中央の開口（２１ ）だけに便器（１）と係合する部分を設けた例である。 使い捨て便座シート（２）の材質は、便器に流すことができるように、水に溶 けるトイレットペーパのような紙製であり、また、使用中に破れることがないよ うに少し厚めか、または２枚以上の紙を重ねたものとしている。 図１に示すように、広げた状態の使い捨て便座シート（２）の中央の開口（２ １）の左右両側の中ほどに折曲げ部（２２）の曲げ線としての切込み（２０）を 入れている。また、便座（１）の穴の後部に相当する部分に曲げ代（２５）を設 け、折曲げ部（２２）及び曲げ代（２５）以外の不要な部分を除去するためにミ シン目（２４）を入れてある。使い捨て便座シート（２）は、通常、畳んだ状態 でケースに入っており、そこから取り出して広げて使う。 先ず、ケースから、畳んだ状態の使い捨て便座シート（２）を取り出して、畳 む前の大きさに広げる。 使用の前に、図２のように、ミシン目（２４）に沿って折曲げ部（２２）以外 の不要部分を切り取ると共に、前記切込み（２０）のところで折曲げ部（２２） を下向きに折り曲げる。 この際に、前記曲げ代（２５）についても、下向きに折り曲げる。 次に、折曲げ部（２２）を便座（１）の内周に係合させるようにして、使い捨 て便座シート（２）を便座（１）の上部に敷く。（図３参照） 前記折曲げ部（２２）が便座（１）の内周に係合しているから、使い捨て便座 シート（２）が滑らず、便座（１）からずれない。 また、前記曲げ代（２５）が便座（１）を上から包むような姿勢で垂れ下がる ため、便座（１）後部においても折曲げ部（２２）と同様の効果をもたらす。 さらに、前記曲げ代（２５）及び折曲げ部（２２）が、、便座（１）の内周を 包むような姿勢で垂れ下がることから、便座の内周部において、使い捨て便座シ ート（２）がめくれ上がる不都合も防止できる。 折曲げ部（２２）及び曲げ代（２５）が便座（１）の内周に係合するから、Ｕ 形またはＯ形の便座（１）の形式に関係なくこれらに適用できる。

【０００７】 図４に示す実施例２は、実施例１において、環状の便座（１）の外周縁部に対 応する部分にも滑り止め効果を持たせるようにしたものである。 このため、前記使い捨て便座シート（２）の、便座（１）の外周に沿った位置 にミシン目（２４ａ）を入れて、その外側の部分を下向きに折り曲げるようにし た。 また、ここで、折り曲げを容易にするために使い捨て便座シート（２）の外縁 部から前記ミシン目（２４ａ）にかけて切れ目（２０ａ）を入れたものとしても よい。 これにより、この折り曲げられた部分は、外側から便座（１）の外周縁部を覆 う垂下り部（２６）となる。 前記垂下り部（２６）が、便座（１）を外側から覆うことから、使い捨て便座 シート（２）の外周縁部が捲れて生じる肌と便座（１）との接触も防止する。 また、前記曲げ代（２５）及び折曲げ部（２２）の作用によって、使い捨て便 座シート（２）が滑って便座（１）からずれるのを防ぐ。

【０００８】 図５に示す実施例３は、実施例１及び実施例２の使い捨て便座シート（２）を 濡れティッシュ（３）とをセットにしたパック（Ｃ）として販売するものである 。 これは、ホテルなどにおいて、自動販売機により、洗面用具・歯ブラシなどと 同じ感覚で購入してもらうことを狙ったものである。 この濡れティッシュ（３）は、トイレットペーパの代用として使用する。 なお、使い捨て便座シート（２）・濡れティッシュ（３）ともに便器（Ａ）に 流すことができる。 また、いずれの実施例においても、曲げ代（２５）は設けても設けなくてもよ い。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の平面図

【図２】実施例１の説明図

【図３】実施例１の使用例

【図４】実施例２の使用例

【図５】実施例３の構成図

【図６】従来例の説明図

【図７】先行技術の説明図

【符号の説明】

（１）・・・便座 （２２）・・・折曲
げ部 （２）・・・使い捨て便座シート （２０）・・・切込み

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 洋式便器の便座を覆い、便器に流すこと
   のできるシート状の使い捨て便座シートにおいて、便座
   （１）の周縁部と係合する折曲げ部（２２）およびその
   折り曲げのための切込み（２０）を設けた使い捨て便座
   シート。