JPH04101837A - 蛋白質累積膜とその製造方法 - Google Patents

蛋白質累積膜とその製造方法

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JPH04101837A
JPH04101837A JP2220486A JP22048690A JPH04101837A JP H04101837 A JPH04101837 A JP H04101837A JP 2220486 A JP2220486 A JP 2220486A JP 22048690 A JP22048690 A JP 22048690A JP H04101837 A JPH04101837 A JP H04101837A
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JP
Japan
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protein
film
adsorption
water
cationic polymer
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JP2220486A
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English (en)
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Tsutomu Miyasaka
力 宮坂
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/761Biomolecules or bio-macromolecules, e.g. proteins, chlorophyl, lipids or enzymes

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は膜蛋白質特に感光性色素蛋白質の分子が配向し
た超薄膜とその作製方法にかかわるものであり、とくに
、感光性色素蛋白質の累積膜をLangmuir−Bl
odgett法を用いずに容易に形成する方法に関する
ものであり、またバイオセンサ用感応膜などの蛋白質超
薄膜とその作製に有効な薄膜形成法を従供するものであ
る。
(従来の技術) 酵素や感光性膜蛋白質などの機能性蛋白質を電極などの
トランスジュサーの基板上に薄膜化して担持することに
より、基質感応性のセンサあるいは光センサなどのバイ
オセンサを作ろうとする研究は、バイオエレクトロニク
スの分野のなかで近年ますます活発化している。
機能性の蛋白質を高密度に且つ良好な配列をもって並べ
ることにより蛋白質の機能を最大限に発揮することので
きる機能性薄膜を得ることができる。光合成の反応中心
クロロフィル蛋白質やバクテリオロドプシンなどに代表
される感光性膜蛋白質は方向性を持ったベクトル的な仕
事を行うために、これらの蛋白質の機能を生体外で利用
するためには蛋白質を配向化させることが膜形成におい
て重要となってくる。
蛋白質の最も薄い膜である単分子膜を基板上に形成する
ためには、いわゆる化学修飾法を使った蛋白質固定化法
が広く用いられているが、この方法では膜が薄すぎ蛋白
質量が不十分で機能性膜の作製には実用的でない。そこ
で、蛋白質を高密度で且つ配向を持たせて薄膜化する手
段として、Langmuir−BlodgeLt  (
L B )法とその応用が試みられている。(例えば、
に、 Owaku、 et、 al、+ ThinSo
lidFilm、  180. pp61 64 (1
989)。
Y、0kahata、 et、 al、、 1bid、
、  180. pp6572 (1989)など)。
この方法によって蛋白質の累積膜を得ることが可能であ
る。そもそも蛋白質は水に可溶であるため、LB法の第
1段階である水面」二の単分子膜の形成には特別の溶媒
、たとえば水−有11% ?g媒の混合物など、が選ば
れ、単分子膜は通常の方法とは違った特殊な処方によっ
て作られる。感光性色素蛋白質であるバタテリオロドプ
シン(あるいは紫膜)の単分子膜はたとえば T、  
Furuno+  et、  al、、  Th1n 
 5olid  Filc+  1 60、pp145
−151  (1988)に記載されるように水/DM
F混合溶媒を用いて水面に展開される。
しかしこの方法とてもこの膜蛋白質の配向化の手段とし
ては十分ではない。
(本発明が解決しようとする問題点) LB法は分子の高密度充填と単分子配列化の手段としは
最も正確な手段の1つであるが、デリケートな操作と特
殊な装置を必要とすることが、この方法の大量製造への
適性を困難にしている。とくに、この方法で分子の配向
を1方向に揃えるためには(X膜、Y膜の作製)操作は
さらに複雑となる。さらに、蛋白質の累積にLB法を応
用する際は、打機溶媒を用いることによる蛋白質の多少
の変性が問題とされる。また、L B法あるいはこれに
準じた製膜法で作った累積膜では、単分子層間の接合を
疎水結合のみに頼る場合が多いために、膜の固定を強化
するために蛋白質間の架橋などを行って剥離や蛋白質の
脱離などを防ぐ必要が生しる。
したがって、本発明の目的は、第1に蛋白質の単分子膜
の累積を配向を制御しながら簡便に行う方法を痔供する
ことであり、第2に感光性色素蛋白質の薄膜を配向をも
って物理的に安定に固定化することのできる累積膜形成
法を提供することであり、第3にバイオセンサに有効な
機能性蛋白質の超薄膜とその簡便なる作製方法を提供す
ることである。
(問題解決の手段) 従来法を改善し、膜蛋白質の累積膜を簡便に且つ安定に
基板に担持する方法を検討した結果、カチオン性高分子
化合物の吸着膜と膜蛋白質の吸着膜とを交互に物理吸着
によって重ねていくことによって該蛋白質分子の配向し
た累積膜を作製する方法およびそのようにして作られた
蛋白質累積膜を用いることによって目的を達成できるこ
とを見出した。
本方法で累積と配向化の対象となる蛋白質は、3次元構
造が明確に非対称構造であるような機能性蛋白質であり
、したがって蛋白質分子の配向によってその機能サイト
が同し向きに揃うがあるいはその機能や仕事が決まった
方向に向がってなされるような蛋白質である。このよう
な蛋白質としては、一部の酵素や電子伝達にかかわる千
トクロームCなどの機能性蛋白質も含まれるが、好まし
いものは膜蛋白質と呼ばれる蛋白質の集団である。
膜蛋白質は細胞中で非対称構造をとる脂質2分子膜にう
めこまれて存在し、膜の内と外に面する構造部分は脂質
と同様に異なった構造を持ち(すなわち表裏を有し)、
膜の厚み方向に分子が配向をしているのが一般的特徴で
ある。
このような膜蛋白質としては特定の基質の輸送を行うキ
ャリアー蛋白質(Na’ 、に’ポンプやATPアーゼ
など)やチャンネル蛋白質(グラミシジンAなど)ある
いは光などの外界の刺激によって能動的な基質輸送や酸
化還元を行う感光性機能性蛋白質が知られる。これらの
うち、怒光性蛋白質は光バイオ素子としての利用がと(
に注目されているため、本発明の累積法による薄膜の形
成にとって最も重要な機能性蛋白質の1つである。
感光性色素蛋白質のなかでも本発明にとくに有効に利用
できるものは、プロトン輸送蛋白質であるハタテリオロ
トプシンと光電荷分離に関わる光合成反応中心蛋白質で
ある。これらのなかでも、生体外での安定性の点で好ま
しく用いられるものはハタテリオロトプシンとその誘導
体である。
バクテリオロドプシンは視物質ロドプシンと同様にオプ
シンを蛋白質としレチナールを発色団としてもつレチナ
ール蛋白質の一種であり、高度好塩菌ハロバクテリア(
Halobacterium halobium)の細
胞形質膜より、例えばり、0esterhalt、 W
、St。
eckenius、 Methods Enzymol
ogy+  31 + pp667678 (1974
年)に記載される方法に従って、紫膜と呼ばれるディス
ク状物質として精製することができる。この紫膜はバク
テリオロドプシンの三量体が二次元六方格子の結晶構造
をとり、その間隙を境界脂質(ロドプシン重量の約1/
3)が取り囲む構造から成っていると考えられている(
R,Henderson and P、N、T、Unw
in、Nature、  275pp2B−32(19
75年))、ハタテリオロトプシンは発色団としてレチ
ナール(ビタミンA誘導体)を含んでいる。レチナール
は蛋白分子鎖の216番目のアミノ酸であるリジンのε
−アミノ基と5chiff結合をしており、この結合が
もたらすオプシンシフトと呼ばれる長波長シフトによっ
て広い可視吸収が賦与されている。
この感光性色素蛋白質は可視域に550〜560nmを
極大とする広い吸収を有し、光吸収によって水素イオン
をヘクトル的に輸送するいわゆるプロトンポンプの機能
を有する。光ポンプ機能に関しては、地上 明、蛋白質
・核酸・酵素 第34巻、第5号、pp440−461
.あるいは八。
Ikegami、 et al、、 Springer
 Proc、 Phys、、 20pp173−182
 (1987年)に解説がある。
またこの機能を生体外で光電変換あるいは光からpH変
化などの化学エネルギーへの変換に利用した研究例は、
例えばに、 Singh、 et al、。
Biophysical J、、  31.  pp3
93  402  (1980年)及びに、 1har
a and Y、MukoharaFEBS  Let
ters、240.  pp148  152(198
8年)とその引用文献に示されている。
本発明の累積方法において、蛋白質分子はカチオン性高
分子化合物の単分子吸着層を介して次のプロセスによっ
て交互に積層される。
初めに、シリカガラスや金属酸化物などの表面がアニオ
ン性の基板が用いられる場合は、この基板の表面に、該
カチオン性有機化合物を水を主成分とした適当な溶媒(
水、水とアルコールやアセトンなどの極性溶媒の混合溶
媒)の78液から吸着させる。基板を同し溶媒で洗浄し
た後に、この吸着層の上に蛋白質をその水溶液から吸着
させる。
水で基板をリンスしたのち、以上の吸着の操作を繰り返
す。ここで、用いるカチオン性高分子化合物の溶液は水
溶液であることが好ましい。その水溶液の濃度は普通1
〜10重量%であり、pHは蛋白質を変性させない領域
すなわち弱酸性から弱アルカリ性であることが好ましい
、また蛋白質の水7g液のp Hは蛋白質分子の配向方
向を決める目的に応して任意に選ばれる。蛋白質水溶液
の濃度はfillll〜lO重量%である。カチオン性
高分子化合物の吸着および蛋白質の吸着は5°C〜50
°Cの温度で30秒以上各々の水?8液と接着させるこ
とにより実施することができる。
基板材料がカチオン性表面を有しているもの、たとえば
アミノ化ガラスやカチオン性樹脂の膜などの場合は、第
1段階から蛋白質の吸着を開始し、次いで上記の操作を
繰り返し行っていく。
基板材料が電荷を持たないノニオン性のものは表面を水
酸化(アニオン化)、アミノ化(カチオン化)するなど
処理を施すことによって極性を持たせた後で、上記の操
作に適応させることができる。
方法はいたって簡単ながら、この操作の結果、カチオン
性高分子化合物と蛋白質のそれぞれの単分子膜が交互に
積層されたLB膜と同様な累積膜が形成される。本方法
はあらかしめ単分子膜を水面上に作製してからそれを基
板に移しとるLB法とは異なり、物理吸着法のみを利用
する方法である。ここで物理吸着法とは上記のとおり、
吸着種を溶解又は分散した液に基板を接触させることに
より、液相から固相表面への吸着を実施する方法をいう
基板材料には、有機系、無機系のあらゆる材料を利用す
ることができるがバイオ素子などの構築の目的では特に
電極材料が好ましく用いられる。
導電性電極としては各種金属(Au、Pt、Ag、Al
、Crなど)あるいは導電性の金属酸化物(SnOz、
I nz03、RuO2、など)が好ましく用いられる
。中でも光透過性の点と固定化の容易性の点で好ましい
のは導電性の金属酸化物、特にSnO□In2O3、及
びこれらの複合体(+TO)の薄膜である。
本発明で用いられるカチオン性高分子化合物は水溶性を
有するものであれば特に限定されないが、その吸着膜が
蛋白質に対してより親和性を有するために極性に加えで
ある適度の疎水性を有していることが好ましく、そのた
めに疎水性主鎖を有する高分子化合物であることが好ま
しい、カチオン性の基としては、主に第1級アミン、第
3級アミン、4級アンモニウムイオンが有用であり、こ
れらの基を側鎖に有する水溶性の高分子化合物が有用で
ある。カチオン性高分子化合物としては特にリジン残基
を含むポリアミノ酸または3級アミンもしくは4級アン
モニウム塩を含むポリマーであることが好ましい。分子
量としては1000〜10万が適当である。以下にこれ
らの化合物の好ましい例を示すが、これらに限定される
ものではない。
(化合物例) 1、 ポリリジン (C1(CONH″t−7 (CHI )、NHff■   BrO3、ポリアルギ
ニン イCIC0N旧) (CHz )s NHCNH3■  czeH −(CH□ CON He□丁−÷CHCONH)r丁
(CHり4  N H3■ C!O CI+3 (CH,−C)−T (CH。
CH−)? L C)l  ); 9゜ (CI(。
C)lh 11゜ 15゜ fe 16゜ 12゜ 13゜ 14゜ L 本発明においては天然のバクテリオロドプシンとともに
各種のバクテリオロドプシン異性体を薄膜を構成する感
光性色素蛋白質として用いることができる。これらの異
性体はその光学吸収の波長域が天然のバクテリオロドプ
シンとはそれぞれ異なるため、波長感度の異なるバイオ
素子の構築に利用することができる。
吸収波長の異なるバクテリオロドプシン異性体の第1の
グループは、発色団であるレチナールをレチナールの類
似体と置換することによって得られるものである。この
ようなレチナールの化学的置換の方法はたとえば、T、
 Iwasa、et、al、+Bioche+5ist
ry、  23 、  P p 83 B −843(
1984)に記載されている。レチナール類似体とそれ
が置換して得られるバクテリオロドプシンの吸収極大波
長の例を以下に示す。
(1)  at I −trans−retinal 
  (570n m)(natural  form) (2)  5 6−dehydroretinal  
(475n m )(3)  7 、 8−dehyd
roretinal  (400n m )(4)  
3. 4−dehydroretinal  (593
nm)(5)fluorobenzeneretina
l   (516nm)(6)  phenyl re
tinal      (510n m)(力  na
phthalene  retinal      (
500n m )(8)  3 、 7−dimeth
yldodecapentaenal(520nm) (9)  retro −1−retinal    
(430n m)第2の異性体のグループは、蛋白質部
分であるオプシンのアミノ酸の配列を部分的に変える操
作によって得ることができる。このようなアミノ酸配列
の交換はたとえば、T、Mogi、et、al、+ P
roc。
Natl、 Acad、 SCt、、  85. 44
18−4152(1988)に示されるように、遺伝子
組み替え操作によってオプシンの変異体を作らせて得る
ことができる。
以下に本発明の好ましい実施例を示すが、本発明の技術
の応用はこれらに限られるものではない。
〔実施例1〕 スライドガラス基板を熱濃硫酸で1分処理した後水洗し
て乾燥し、この基板を化合物例1のポリL−リジン(分
子量5000〜15000)の臭化水素酸塩を1重量%
溶解した水溶液中に室温で1分間浸漬したのち水洗した
0次に、Oes terha l tらの方法にしたが
って、Halobacterium Holobium
の菌体より密度勾配遠心法等を用いて精製したバクテリ
オロドプシンを感光性色素蛋白質として含む紫膜を純水
中に分散して懸濁液を調製した。この懸濁液にはフタル
酸塩のp H緩衝液をl0mMの濃度で添加した。懸濁
液の濃度はバクテリオロドプシンの吸光度として12.
0 (565nm)であった。この懸濁液に上記のポリ
リジンの吸着した基板を浸漬して室温で5分間放置した
のち、水洗した0以上の吸着操作によってポリリジンの
1層と紫膜の1層が基板の両面に被覆された。
以上の、ポリリジン吸着、紫膜吸着のための操作を繰り
返して行い、各繰り返しの操作ごとに基板の可視吸収ス
ペクトルを測定して紫膜の吸着量を測定したところ、第
1図のように操作の回数に対して紫膜の吸光度がほぼ直
線的に増加していくことが明らかとなり、且つこの直線
の勾配はLB法によって表面圧力20dyn/cmのも
とで紫膜の単分子層を基板上の両面に累積した場合に得
られる吸光度と累積層数の関係(図中の破線)とほぼ一
致することがわかった。すなわち、この吸着累積法によ
ってLB法と同様に紫膜(バクテリオロドプシンと脂質
から成る膜)を1層づつ累積できることが示された。
比較として2回目の操作からポリリジンによる吸着処理
を実施せずに単に紫膜の吸着のみを繰り返し実施した結
果では、図中のプロットのように紫膜の吸光度は2層相
当以上は増加しないことが示された。
〔実施例2〕 カチオン性高分子化合物としてポリリジンに代えて化合
物例8の3級アミノ基型の高分子化合物を用い、実施例
1と同様に紫膜との交互累積を行った。その結果、第2
図のように吸着操作の回数に従ってバクテリオロドプシ
ンの層数の増加に対応する吸光度の増加が得られた。ブ
ランクとして化合物8を用いずに2層目以上の吸着を実
施しても、吸光度の増加すなわちバクテリオロドプシン
の累積は達成されなかった。
〔実施例3〕 化合物8に代えて化合物10の4級アンモニウム型高分
子化合物を用いた以外は実施例1と同様にしてバクテリ
オロドプシンの吸着累積膜の作製を行ったところ、第1
図と同様な吸光度測定にもとづいて、累積が達成される
ことを確認した。吸光度増加の勾配は第1図(1級アミ
ン使用)、第2図(3級アミン使用)の場合に比べてや
や低かった。
〔実施例4〕 実施例1の方法に従って、電子伝達機能をもつヘム蛋白
質であるウマ心臓チトクロームC(分子量12500)
をバクテリオロドプシン(紫膜)の代わりに用いて実験
を行った。すなわち、チトクロームC(Sigmaより
購入)を10mMのpH7,4リン酸緩衝水溶液中に1
0−’Mに溶解し、この溶液中にポリリジンであらかし
め吸着処理を施したガラス基板を5分間浸漬して基板上
にチトクロームCの吸着層を形成させた。基板を水でリ
ンスした後、ポリリジンとチトクロームCの交互吸着の
操作を繰り返して実施した結果、基板上にチトクローム
Cの累積膜が形成されたことを、チトクロームCの吸収
(T帯、409nm)の測定にもとづいて確認した。
〔実施例5] 実施例1において基板としてスライドガラスの代わりに
SnO,電極(S n O,蒸着層の厚き、4000人
)を用い、ガラス基板と同様の交互吸着の操作によって
SnO□層上に6層の紫膜の累積膜(各層間にポリリジ
ン挿入)を設けた。ただし、ここで、吸着に用いた紫膜
分散水溶液のP HをpH4,0とpH7,0の2種選
択した。すなわち、PH4,0とpH7,0においては
バクテリオロドプシン分子のもつ分極率と永久双極子モ
ーメントが大きく変化し、pH4,0ではバクテリオロ
ドプシン蛋白質のカルボキシル末端側の面(いわゆる生
体細胞膜中では内液側の面)がカチオン−ノニオン性と
なるが、PH7,0では逆にアニオン性を帯びると予想
される。従って、2種のPHではバクテリオロドプシン
分子がカチオン性高分子膜(ポリリジン)に吸着する°
“向き”が静電効果によって互いに逆転すると考えられ
る。
(光電応答にもとづく分子配向の測定)このように2種
のp Hで作製したバクテリオロドプシン被覆SnO,
iJ極を、0.1MのKCNを電解液として含む電気化
学セルに対極の白金及び参照電極の銀/塩化銀電極とと
もにセットし、SnO□電極に対し外部回路のポテンシ
オスタットを用いて−0,4Vvs、Ag/AgCj2
の電位を印加した。このようにして、感光性色素蛋白質
であるバクテリオロドプシンが与える光電応答を測るた
めのセルを作製した。
150Wキセノン灯より色フィルターを通して緑色光を
セル中のSnO,電極に照射した結果、バクテリオロド
プシンの光吸収に由来する光電流信号(カソード電流)
が観測された。この光電流信号はPH4,0で作製した
膜の方が、pH7゜0で作製したものよりもはるかに大
きく、前者ではバクテリオロドプシンがカルボキシル末
端面を電極の外側へ配向させて吸着し、光プロトン輸送
が電極の方向に向かって起こるのに対しくこの方向が光
電流の向きと一致)、後者(pH7,0)では配向の向
きが逆となるために光電流応答(応答は測定条件の制約
によって前者の配向の向きだけがこれに寄与するしくみ
となっている)は大きく低下したものと考えられる。
第3図に光電流応答の比較を示した。
以上の充電流現象の比較をもとに本発明の方法により蛋
白質の吸着のpHを選択することによって蛋白質分子の
配向を制御した累積膜を作製することが可能である。
(発明の効果) 本発明により操作のめんどうなLB法によることなく、
膜蛋白質が配向した累積膜を簡便に得ることができる。
このようにして得られた膜蛋白質の累積膜は光センサ用
薄膜、光記録材料の素材として、またバクテリオロドプ
シンが一定に配向していることにより得られる光学的異
方性により強化されたフォトクロミズムを利用するフォ
トクロミズム材料として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はバクテリオロドプシンの吸着操作
の回数と吸着膜の吸光度の関係を示すグラフである。 第3図はポリリジン/バクテリオロドプシン吸着累積膜
の光応答特性とバクテリオロドプシンの分子配向の関係
を示した図である。 特許出願人 富士写真フィルム株式会社第1図 ハクテ’liロ9’−y’シンロ反1累ff1l曖(化
せ甥1)の口反聚A。汀、°リリゾン喝ダ1丙す バ′クプリオロトデ゛ンン0屑jしXtH蓑(イ乙令福
ガロ)のり及尤力(σ力ζA叫)4ヒ4千りROa (Iiil) ”7La)4)I′¥の同紋(固) 手続補正書 事件の表示 平成2年特願第220486号 発明の名称 蛋白質累積膜とその製造方法 補正をする者 事件との関係

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)カチオン性高分子化合物の吸着膜と膜蛋白質の吸
    着膜とが交互にそれぞれ2層以上重 なって形成されてなる該蛋白質分子の配向 した累積膜。
  2. (2)膜蛋白質が感光性色素蛋白質であることを特徴と
    する請求項(1)記載の累積膜。
  3. (3)カチオン性高分子化合物がリジン残基を含むポリ
    アミノ酸であることを特徴とする請 求項(1)記載の累積膜。
  4. (4)カチオン性高分子化合物が3級アミン類あるいは
    4級アンモニウム塩誘導体であるこ とを特徴とする請求項(1)記載の累積膜。
  5. (5)基板上にカチオン性高分子化合物の吸着膜と膜蛋
    白質の吸着膜を交互に物理吸着法に より累積することを特徴とする蛋白質累積 膜の製造方法。
JP2220486A 1990-08-22 1990-08-22 蛋白質累積膜とその製造方法 Pending JPH04101837A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19742156B4 (de) * 1996-09-30 2005-11-24 Japan Science And Technology Agency, Kawaguchi Funktionelle dünne Filme und ein Verfahren zu deren Herstellung

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DE19742156B4 (de) * 1996-09-30 2005-11-24 Japan Science And Technology Agency, Kawaguchi Funktionelle dünne Filme und ein Verfahren zu deren Herstellung

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