JPH039723B2 - - Google Patents

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JPH039723B2
JPH039723B2 JP57132687A JP13268782A JPH039723B2 JP H039723 B2 JPH039723 B2 JP H039723B2 JP 57132687 A JP57132687 A JP 57132687A JP 13268782 A JP13268782 A JP 13268782A JP H039723 B2 JPH039723 B2 JP H039723B2
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rails
rail
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Riichi Fujiwara
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は家具等の移動装置、より詳しくは家具
その他の屋内装置品を床面に敷設されたレールを
利用して任意の位置へ移動させるための装置に関
する。
今日、本邦の住宅事情は、従前に比し遥かに改
善されたとはいい条、極めて高い地価に災いさ
れ、欧米に比し1/2以下の狭小な住宅に居住する
ことを余儀なくされている。そしてこの状況は、
今後とも益々加速されるであろう人口の都市集中
と核家族化とに因り、将来改善される見込みは殆
んどない。従つて、限られた面積及び空間の効果
的な利用を達成することは、正に国家的課題であ
るとさえ云える。
しかるに、これまでの本邦の住宅設計は総じて
一室一用途主義が採用されており、一つの室を多
目的に利用しようとする配慮は殆んど行なわれて
いない。従つて、限られた面積内に多数の室を設
けようとすれば勢い各室の面積を縮小せざるを得
ないが、一方では、家具の大きさは国民の欧風化
及び高級化志向に伴い年々大型化する傾向がある
から、元々狭隘な室内が益々手狭に感じられるよ
うになる。その上、タンス等の大型家具は、一旦
据えつけてしまえば、それを移動させて裏側の塵
埃を掃除するのは通常極めて困難であるから、長
年の間にノミやアブラムシの巣窟になることは避
けがたい。特に塵埃中に巣くう微細なダニ類は、
喘息などのアレルギー症状の原因ともなり易いの
で健康的にも問題である。
大型の据え付け型家具による第三の問題点は、
地震による転倒の危険である。けだし、本邦は環
太平洋地震帯上に位置する地震国であるから、中
程度以上の地震に見まわれる危険は常に存する。
そして一度当該地震が発生すると、真先に転倒す
るのは背の高い大型の家具である。
以上のように、狭隘な家屋の割に高級な大型家
具を求める国民の嗜好をどう調和させるか、及び
大型家具の耐震性を如何に向上するかは当業界に
おける重要な課題であるが、発明者の知る限り、
これらの問題に対する有効な解答は末だ与えられ
ていない。本発明はこれらの問題に対し適切な解
決を与えようとするものである。
本発明者は長く住宅の設計、施行及び販売に従
事してきた経験から、一室一用途という既成概念
を打破しなければ上の問題を解決できないことを
痛感し、種々研究を積み重ねた結果、以下の事実
を確認した。
(イ) 一室多用途の汎用性を与えない限り「狭さ」
を解決することはできないこと。
(ロ) 家具類を可動性にするためキヤスターを取り
付けても、大型の家具では所定の位置まで移動
させるのが困難であること。かつ、キヤスター
により一層背が高くなることは、耐震性を考え
たとき不利であること。
(ハ) レールは(ロ)項前段の欠点を改良できるが、カ
ーペツト面にレールを敷設できず、かつ、レー
ルによつても同項後段の欠点は回避できないこ
と。但し、移動が容易であるという点ではレー
ルが最適であること。
(ニ) 家具等はなるべく組み合わせ形式にした方が
配置面積を減少できること。
(ホ) レールを、床面に穿たれた溝内に、しかも該
レール面が床面より下面に位置させれば(ハ)の欠
点を回避しうること。
(ヘ) 耐震性は、車輪に対しレールとの非平行的関
係移動を抑制する手段を付加することにより大
幅に改善できること。
本発明は以上の知見に基づくものであつて、そ
の骨子は、床面に形成された溝内に、その上面が
該溝の開口面以下、好ましくは該開口面とほぼ一
致する面に位置するように敷設されたレール上に
車輪を有する脚板を載置し、この脚板に任意の家
具その他の屋内装置品を取りつけることである。
このような構成を採用すると以下の利点を生じ
る。
(i) 家具等の移動が指1本でスムースに行える。
(ii) 床面にレールが露出することになるが、該面
上にカーペツトを敷けばレールの存在を殆んど
隠蔽することができる。
(iii) レールを平行に複数対敷設すれば、大型の家
具等の内側に中型の家具等を、中型の家具の内
側に小型の家具等を格納するといつた複合化が
容易である。
(iv) 家具が平面的なレール上で安定に支持される
ので、大型の地震に遭わない限り転倒の恐れが
ない。特に、脚板に係止部材を取り付けて車輪
の浮き上りや傾斜を制限するように構成するか
又は/及び天井部にも補助レールを設けて家具
等の横揺れを防止しておくと、地震に対し卓越
した耐震性が生まれる。
(v) 前(ii)及び(iii)の特長のため室の多用途化が容易
であつて、このためワンルームのメリツトを最
大限度生かすことができる。
(vi) 家具等の移動が容易であるから、清掃を充分
に行うことができ、極めて衛生的であると同時
に、イエダニによるアレルギーの恐れが激減す
るので健康的である。
(vii) レールに適当な勾配を与えれば、家具等を自
動的に所定位置まで移動させたり又はそれらの
高さを調節したりすることもできる。
(viii) 家具等の裏面が利用できるようになる。この
特長は、例えば奥行の深い家具等を利用し易く
したり、又は戸棚などの両面を活用できる点で
実際上極めて有用である。
(ix) 家具等を移動させるための労力が著しく軽減
されると共に、移動に伴う損傷も発生しない。
(x) カーペツトに押痕がつかない。
(xi) 大型プランター又はアクアリウム等を好
みに応じ日当りの良い場所又は悪い場所へ移動
できる。特に後者のアクアリウムは重量が大き
いので、これを自由に移動せしめうることの利
益は大きい。
() 事務所、店舗等における配置換えも容易
にできる。
() 狭小な面積を有効に活用できるので、居
住性、作業性が向上する。
() 無駄を省いた機能的な生活や仕事が可能
となる。
本発明による利点はまだまだ挙げることができ
るが、それら他の利点は、本発明による開示をヒ
ントに専門家ならば容易に推考できることであ
る。
本発明の対象となる家具類等は、いわゆる家具
什器類の他、かなりの大きさの屋内装置品及び仕
切り等の全部を包含する。例を挙げれば、例えば
タンス、ベツド、食器棚、戸棚、サイドボード、
陳列棚、シヨーケース、ダイニングテーブル、
机、椅子、本棚、応接セツト、鏡台、冷蔵庫、洗
濯機、乾燥機、ミシン、大型のプランター、アク
アリウムなどがある。これらの屋内装置品は、目
的に応じ単独で又は組み合わせて格納され、用時
現位置において又は所望の場所まで移動せしめら
れて使用される。家具等を組み合わせて格納する
複合形式を採用する場合、それには無数の組み合
わせが存在するが、好適な例を挙げれば、例え
ば、流し−冷蔵庫−ダイニングテーブル−サイド
ボード、机−椅子−本棚、応接セツト−サイドボ
ード、ベツド−サイドボード(又は本棚もしくは
鏡台)、流し(又は洗濯機)−乾燥機、ダイニング
テーブル−ミシン、飾り棚−アクアリウムなどの
組み合わせがある。特に、発明の対象である家具
等が、例えば押入れユニツト、押入れと床の間の
セツトのような仕切りを兼ねうるものであれば、
所望により部屋を自由に仕切りうると共に各室の
大きさを自由に変化させうるので、実用上有利で
ある。なお、本発明の対象となる家屋は普通住宅
であるが、所望により事務所、店舗などであつて
もよい。
以上の屋内装置品は、床の刻まれた溝内に敷設
されたレール上を滑走しうる脚板に取り付けられ
る。この脚板は厚さ5mm程度の金属板から作ら
れ、その下縁に車輪を備える。脚板はなるべく被
支持家具等の内側へ埋めこんで露出しないように
するか又は調度とマツチする意匠、色彩、模様等
を付されるのが好ましい。
レールは一般に床板に平行に敷かれるが、必要
に応じ一部に傾斜部分が付されてもよい。この傾
斜は、例えば、家具等を引き出し又は格納し易く
するためそれらに助走を与えたり、あるいはそれ
らの高さを格納時と使用時とに適応させるよう変
化させたりする目的に利用される。例えば流し台
上にダイニングテーブルを格納したい場合、その
ままでは両者の高さに若干の相違があるため無理
が起こるが、若しレールの中途に下向きの傾斜を
与え、該テーブルが所定位置へ移動するまでに望
ましい高さまで下降しうるように設計すれば、格
納時と使用時との高さの相違に困る矛盾が簡単に
解決される。なお、一対のレール上に載せられる
家具等の数は必ずしも1とは限らないが、ある家
具等の内側にさらに別の家具を収容したい場合
は、原則として軸線を共有する複数対のレールを
設ける必要がある。この場合、レールの幅を原則
として外側の家具について大きく、内側の家具に
ついて小さくする。
レールはさらに必要に応じ彎曲し又は交叉して
設けられてもよい。特に、交叉部分に方向転換台
が設けられるならば家具等を直角の方向へ移動さ
せることができ、部屋の模様替えなどに便利であ
る。但し、これらの場合には根太が邪魔にならな
いよう、土台自体に多少の変更を加えておくのが
よい。
レールが敷設される面は、敷設されたレールの
頂面を床面から突出させず、好ましくは該頂面を
床面とほぼ同一の平面に支持することができる
面、つまり床面から概ねレールの高さ分下つた面
である。実際上、このレール支持面は、床に掘り
こまれた溝又は均等物の底部内面(道床面)であ
る。このようにレールの頂面を床面と合致させる
と、レールは床面の一部を構成するので、ヒトを
躓かせる原因とならなくなるのみでなく、床面に
無用の窪みを形成することもない。その上、長手
のカーペツトを敷くとレールないし溝の存在が殆
んど目立たなくなる。
本発明の好適な実施例によれば、上記の脚板に
(A)車輪の脱線又は傾斜を防止するための係止部材
が付されるか又は/及び(B)レールに対応する天井
部に動揺防止用の補助レールが付される。形式A
の場合には、例えば第2図に示されるように、上
面に長手方向に沿つて形成されたスリツト3aを
有する、方形断面を持つレール3内に、下端に水
平板7aを付された車輪9,9付きの脚板7の下
端が嵌めこまれる。また別の例として、第13図
に示す如く、脚板7の下端に取り付けられた、断
面が方形で、かつ底面部にスリツト5bを有する
軸受ボツクス5の内部に横向きH形レール3の上
方水平部が挿入されて、該ボツクス5のスリツト
5bを挾む両縁5a,5a′がレール3の直立部を
挾む形式を採用することもできる。なお、本例の
変形として、第14図の如く「ユ」字形レール3
の上に「こま」形車輪9の載せ、ボツクス5に一
方の下縁5aをレール3の上方水平部の下縁に係
合させることもできる。そしてこれらいづれの場
合にも、水平板7a又は軸受ボツクス5の下縁5
a又は/及び5a′が係止部材として働き、車輪9
の脱線及び脚板7の傾斜を阻止する。
形式Bにおいては、第16図のように天井Ce
に取り付けられたガイドレール36,36′内に
戸棚12等の家具の先端に取り付けられたガイド
板37,37′の先端を臨みせる。このようにし
ても地震による大型家具等の転倒は殆んど防止で
きる。しかし理想的には、前記手段Aと併用する
のがよい。
本発明における家具等の移動は通常手動で行わ
れる。家具等はレールに載せられた車輪上に取り
付けられているので、大型の重い家具であつても
手動で動かすのに支障を来たすことはない。しか
し、例えば流し台上に机や戸棚を収容した場合の
ように、頻繁な移動の必要性が予想される場合に
は、車輪自体に回転力を付与するか又は取付台を
ロープやチエーン又はピストンで牽引するような
公知の手段で自走性を与えるのが有利である。特
にモーター・チエーン・スプロケツト等を利用し
て、あるいはエヤシリンダー等により段階的に複
数の所定の位置まで自動的に移動するように構成
しておけば最も便利である。なお、手動的に移動
させる場合には、家具等が所定の位置で固定され
るよう、ブレーキ又はストツパーを付加するのが
好ましい。
以上の他、本発明装置を有効に活用させるため
の種々の付属装置が存在しうる。例えば複数の家
具等を連結して移動させ、所定の地点で自動的に
連結を切り離す手段、あるいは収納の都合に合わ
せてテーブル等の家具を折り畳み式にするなどの
手段がそれである。しかし、これらの手段は全べ
て自体公知の手段により達成できるので、本明細
書の開示を手懸りに専門家が推考するのは容易で
あろう。
本発明装置の実施対象として最適であるのは比
較的広い部屋、例えば居間と台所が一体になつた
部屋(LDK)である。レールは好ましくは流し
台の手前から長手方向に沿つて部屋の軸線方向に
沿つて敷かれ、その上に戸棚、ダイニングテーブ
ル、応接用の机、ソフアーなどが滑走自在に載せ
られる。このような構成では、戸棚を引き出して
炊事をし、ダイニングテーブルを引き出して食事
し、終ればそれらを原位置へ格納した上、ソフア
ーや応接セツトを引き出して休息又は団欒するこ
とができるので、狭い面積を目的に応じ最も有効
に活用することができる。かつ、炊事の際来客が
あつても炊事をのぞかせることもなく、さらにパ
ーテイー、法事などで多数の人員が集まるときは
全部の家具を壁側へ集中できるので、重い家具を
移動させる煩わしさもない。従つて、可能な限り
各室に亘つてレールを設け、必要に応じ完全に部
屋を空にできるようにしておくのが理想的であ
る。なお、以上住居を対象として説明したが、こ
の他、本発明装置は店舗、事務所等に対しても応
用されることができ、これらの場合も什器の移動
が簡単であるから模様替えが容易である。
以下、添附図面を参照して発明実施の態様を説
明するが、もちろん説明は例示であつて、如何な
る観点においても技術的範囲の限定を意図するも
のではない。
第1図は発明を実施した住宅の部分的な平面図
を示す。図面において居間、食堂及び台所を兼ね
る比較的大きな部屋1の床板Fの中央には、一方
の端のキツチンユニツトKから反対側の壁面に向
つて軸線を共有するように3条の溝2,2′,
2″が突たれ、各溝の内部には夫々レール(図中
点線にて示す)が設けられている。本例の場合、
後述する独持の組み合わせ式キツチンユニツトを
用いる関係で、中間の溝2′,2′の長さが最も長
く、次いで外側の溝2,2及び内側の溝2″,
2″に向つて次第に長さを減じる。
以上の各レール及びその上に載せられる脚板と
の関係は続く第2図に示される。各レール3,
3′,3″は断面方形の型鋼から構成され、その上
面部に長手方向に沿つて切りこまれたストツト3
a,3a′,3a″を有する。また各レール3〜3″
は床板Fの下面に取り付けられ、その下方及び側
方を根太4〜4″により支えられる。厚さ約5mm
の鉄板製の脚板7,7′,7″は、以上のレール
3,3′,3″の各スリツト3a〜3a″を貫通して
各レール内に入り、その下端には各脚板7〜7″
に対してT字状に溶着された水平板7a,7a′,
7a″を備える。
各一対の車輪9,9;9′,9′;9″,9″は、
夫々各脚板7,7′,7″の下方に水平に取り付け
られた車輪6,6′,6″の各両端に、軸受8,
8′,8″を介して軸支される。各車輪の外周には
ウレタンゴムのような弾性材から成るタイヤ9
a,9a′,9a″が嵌装されているのが好ましい。
なお、床板Fの上面には長毛のカーペツト10を
敷いて、レールの存在を成るべく目立たなくする
のが好適である。
脚板7,7′,7″の幅は、以下明らかになるよ
うに、取り付けるべき家具等の奥行により定ま
る。戸棚のように、奥行はそうなくても1枚の底
板で支えられる形式のものでは、本脚板の幅はほ
ぼ該奥行方向に見合う長さであるのが良い。この
場合、車輪は該奥行方向に沿つて少なくとも2個
必要である。これに反し、テーブルのように奥行
方向の荷重を2本の脚で分担する形のものでは、
脚板は1個の車輪を備える該脚の幅と同様の狭い
ものが適当である。なお、脚板はできるだけ目立
たないようにするのがよい。このため、例えば家
具等の脚部の内部へ挿入したり、又は該脚部の内
側に沿わせたりすることが行われる。特に戸棚や
椅子のようは自重の大きいもの、又は大きな負荷
のかかるものの場合は、脚板の先端部を直角に内
側へ折り曲げ、負荷を支えるのが好ましい。この
際、必要に応じ両脚板の屈曲端側を延長して一体
化することにより耐荷重性を増大させることもで
きる。
第3図及び第4図は前2図に示されたキツチン
ユニツトKの正面図及び側断面図である。本ユニ
ツトは、上部に取り付けられた天袋11と、滑走
可能な戸棚12と、同じく滑走可能なテーブル1
3及び足置台14と、これまた滑走可能な物入れ
15及び冷蔵庫16の連結体と、固定された流し
及び調理台17、並びに天袋11の下方の固定棚
20とから構成される。以上の各単位構成部材の
中、戸棚12は脚板7,7により外側のレール
(3,3;以下第1図及び第2図を併せ参照)に
載せられ、またテーブル13及び足置台14は、
脚板7′,7′;7′,7′により一体的に中間のレ
ール3′,3′上に載せられ、さらに物入れ15及
び冷蔵庫16の連結体は、夫々別々の脚板7″,
7″;7″,7″により内側のレール3″,3″上に
載せられる。前記戸棚12は隔壁12aにより前
後に2分されており、外側(図面の向つて左側)
の部分12Aは洋酒棚兼飾り棚として、また内側
の部分12Bは食器棚として構成され、夫々棚1
2b,12b;12c,12c……)を有する。
物入れ15と冷蔵庫16は図示の如く夫々向い合
わせの抽出式になつており、両者は夫々の対向面
に取りつけられた磁石18,18′により一体的
に連結されているが、床面から僅かに突出する係
止ピン19の作用により、該15が所定位置(例
えば流し台17の前端位置)まで前進したとき、
該ピン19によりそれ以上の前進を阻止され、こ
の結果、冷蔵庫16のみが任意の位置まで前進せ
しめられることができる。なお、流し台17の奥
の壁面にも固定棚20が設けられており、炊事道
具類を格納させる。
以上の物入れ及び冷蔵庫はすべて手動で引き出
して使うように構成されているが、若し必要があ
れば、物入れ15の奥に当る壁面又は物入れの裏
面にスプリングを装置するか及び/又はレール
3′に多少の傾斜を与え、僅かの始動力を与えた
だけで自動的に物入れ15が停止位置まで移動す
るように構成してもよい。
以上のシステムキツチンを使用するには、例え
ば次のようにする。即ち、第1図を参照して、先
づ炊事する場合には、戸棚12、テーブル13及
び冷蔵庫16及び物入れ15を夫々図示鎖線の位
置まで引き出して該物入れ及び冷蔵庫から必要な
材料を取り出した後、15及び16を流し台17
の下方へ格納し、次いで固定棚20から炊事道具
を取り出して調理し、しかる後食器棚12Bを利
用して調理された食物等を盛りつけし、その後、
テーブル13を任意位置まで引き出して配膳す
る。そして食事が終ればテーブル及び食器棚を定
位置へ収容する。因みに図示の装置では、戸棚1
2の下方にハツチHが穿たれ、戸棚の裏面で配膳
した上テーブルを引き出せば、調理物は該ハツチ
を通つて表側へ出るように構成されているので、
逐一盆やワゴンを用いて調理物を運搬する必要が
なく、このため主婦の労働が軽減される。食後の
片付けでも同様にテーブルを押しこめるだけでよ
い。
さらに来客、食後のくつろぎ等でテーブルが必
要になつたときは、鎖線の如くテーブル13を居
間L側まで移動させ既に置かれている椅子C,C
…を利用して応接又はくつろぎ用セツトを構成す
る。さらに自分1人で又は親しい友人などと洋酒
などを楽しみたいときは、洋酒などが陳列されて
いる戸棚12の前までテーブル13を30cm程度引
き出す。足置台14はテーブル13と共に移動す
るので、テーブルの高さが普通のテーブルより若
干高いことと相俟つて、恰もバーと同様の感覚で
ホームバーの味を満喫することができる。この
際、テーブル13と戸棚12との間に人が立ちう
る程度の間隔をあけ、夫人、令嬢などがサービス
するようにすれば、正にバーと同様の雰囲気を醸
成するので、上司、得意先などの人々に対し満足
感を与えることができる。なお、本例のテーブル
13の下面には、パネル21がバネ入りヒンジ2
1aを介して取り付けられており、かつ、このパ
ネルはヒンジ21bにより2分されているので、
図示の使用状態においては脚の邪魔にならないよ
うに縦向き「へ」字状に彎曲する。そして図示実
線の格納状態においては、一直線状となつて戸棚
12の下方を遮蔽する。
以上述べた利用法はもちろんほんの数例を示す
ものであつて、利用者の創意工夫により他に様々
の使い途があることは云うまでもない。例えば、
テーブルはパーテイー用のテーブル、アイロン
台、ミシン台、ピンポン台などとして非常に多く
の用途がある。そしてどのような使い方がされる
にせよ、台所部分は来客又は家人側から全く見え
ないので、一人部屋であつても部屋の調和を害す
ることがなく、比較的狭い室内を高度に利用する
ことができ、かつすべての家具等が収納された状
態では、部屋の広さが強調され狭さを感ぜしめな
い。かつ、大型の戸棚が正面に存在するので観者
に高級感を与える。
第6図は居間の壁に沿つて置かれたソフアーS
に対して平行にレール3,3が敷かれた例を
示す。レール3,3上には前例と同様に応接
テーブル13′と1対の椅子C,C′が載せられる。
本例においては、不使用時は椅子C,C′及びテー
ブル13′を部屋の隅に衝き合わせておけばよく、
場所が大幅に節約されうる。
第7図及び第8図は、第1図の居間L側の床下
方に4対のレール3,3;3′,3′及び3″,
3″;3,3を敷き、該レール上に夫々書架
BS、机D及び椅子Cを載せた例である。書架B
用のレール3,3及び3′,3′の幅は広く、この
書架内により狭いレール3″,3″内に載せられた
机Dが、さらに机の下側に椅子Cが夫々入りこむ
ようになつている。従つて用時には机D及び椅子
Cを引き出して使用し、不使用時に机及び椅子を
格納するようにすればスペースを著しく節約しう
る。なお本例の書棚は大型であつて表裏2列に区
画されており、裏側の列内の書籍の取り出しには
本棚自体を動かす必要があるが、この本棚は4本
のレールにより支えられているので使用者に重さ
を感ぜしめない。なお、本例の組み合わせは大型
のタンス類と小型のタンス類又は鏡台との組み合
わせのような他の組み合わせにも応用できる。
第9図は2対の互に交叉するレールを有する場
合における転回装置Rの概略図である。互に直角
に交るレールは交叉部において切断されていて、
この切断部に回転台22に敷かれたレール23,
23が位置する。台22はキヤスター24,24
…を介して円形レール25により支えられ、軸2
6の囲りを回転しうる。この方式によれば、屋内
装置品を部屋のどの壁方向へも移動させることが
可能であり、部屋の模様替えや補修などの際著し
い便宜が得られる。
第10図は第9図に示した転回装置を第7図の
装置と組み合わせた例である。本例では、書架
BSの代りに飾り棚Bが設置され、その内部へ飾
り棚の一部をなすアクアリウムAqが第7図と同
様のレールに載つて進入しうる。本例において、
アクアリウムAqを清掃する場合には、先づ第9
図の転回装置Rを使つてアクアリウムAqを側方
へ待避させた後、キツチンユニツトKを居間L側
へ移し、次いで装置Rを利用してAqを流し台ま
で運んで清掃し、しかる後、Aqを再び側方へ待
避させてKを原位置へ戻し、最後にAqを所定位
置に収める。因みに、この説明例では、Rの大き
さが小さいため交換に際しやや手数がかかるが、
Rの直径がKの通過を許す程度に大きければ手数
が遥かに簡単となる。周知の如く、室内のアクア
リウムは応接間の装飾等として最高のものである
が、これが普及できない最大の原因は清掃の困難
さに在る。しかるに、本発明装置によれば、水槽
の運搬に労力を要しないから清掃が容易で、従つ
て水槽内の観賞魚を病死させることもなく、恒久
的にアクアリウムの楽しさを味わうことができ
る。
第11図は前各例と趣きを変え、本発明装置を
部屋の間仕切り用として利用する例である。本例
においては、各仕切りは例えば床の間と押入れの
セツト27、洋服ダンスと和ダンスのセツト2
8、洋服ダンスと押入れのセツト29の如く夫々
セツトとして構成され、いづれもレール3,3上
に載せられている。各セツトの廊下30側には仕
切り壁の各単位片31,31…を収容するための
戸袋32,32…が、また各セツトの廊下側の反
対側にはドア35,35…が付属しており、前記
仕切壁31にはピン33が植えられていて、該ピ
ンは床下に設けられた前記レール3及び天井側の
鴨居34の溝34a(以上第12図参照)内に嵌
まりこんで該31を移動可能に支持している。故
にこの装置では、少なくとも仕切り壁単位片31
の幅又はその倍数を単位とする範囲内で自由に部
屋の大きさを変更し、又は部屋数を変更させうる
効果があるので、家族数の増減に応じて部屋の数
を変更したり、又は法事など多人数が集まる場合
全体を一部屋に変更したい場合などに甚だ有利で
ある。仕切り壁の各単位片31は、例えば布張り
硬質ウレタンなどの軽量壁材で作るのが良い。な
お、各仕切り壁の単位片31は、所望によりアコ
ーデイオン式に連結されることもできる。かつ、
既設のレールの代わりに別個に専用の敷居用のレ
ールが敷設されてもよい。
第13図は本発明装置の他の実施例を示す断面
図である。本例において、レール3はH型鋼によ
り構成され、第2図に示した実施例の場合と同様
に、床板Fの下面に根太により支えられて取り付
けられている上向きコ字形の溝2内に着脱可能に
固定されている。
脚板7はその下端に断面方形の軸受ボツクス5
を備え、該ボツクスはその下面中央に長手方向に
伸びるスリツト5bを穿たれると共に、その両側
壁間に車軸6が架設され、この車軸に軸受8を介
して車輪9が回動自在に軸支されている。そして
溝2内に敷かれたH型レールは、その直立部にお
いて上記ボツクスの両下縁5a,5′aに挾まれ
る。
第14図は前第13図のものの変形例である。
本例では、レール3は「ユ」字形の型鋼から作ら
れ、前例と同様に床面に開く溝2内に固定されて
いる。
脚板7の下端には、ほゞ方形断面の型鋼の右隅
部分(但し図面に向つて)が欠除した形状の軸受
ボツクス5が固定され、後者5の内部に前例と同
様に「こま」形車輪9が回動自在に軸支されてレ
ール3上に載せられると共に、前記ボツクスの下
縁5aは3の上方水平部の下面に緩く係合する。
以上の各例を通じ、軸受ボツクス及び/又はレ
ールには脚板組みこみ用の切り欠き部を設けてお
くのが好ましい。第15図は第2図に示された例
においてレール3の上面に水平板7aを挿入する
ための2ケの切り欠き38,38′が設けられた
例を示す。もちろん、この切り欠きの長手方向の
内径Hは水平板の長さhより僅かに大とされるべ
きである。なお、この切り欠きはなるべく対象家
具等の常置位置以外の場所に設けられるのが好ま
しい。
以上、本発明の基本的な構成とその若干の応用
例につき説明したけれども、固よりこれらはほん
の一部であつて、到底全貎を伝えるものではな
い。例えば以上説明した例は、当然事務所、商店
などの什器、設備等にも当てはまる。例えば百貨
店における売場の配置換えは、頻繁に行われる非
常な重労働であるが、本発明手段によれば、大型
の陳列棚やシヨウケースであつても、それらの移
動は甚だ簡単かつ容易であつて、しかも重量物を
無理に引き摺ることによる床張りの損傷も起こり
ようがないから、これらの場所における本装置の
設備は労働条件を改善する上でも有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的なレイアウトの1例を
示す部屋の平面図、第2図は第1図A−A線に沿
う拡大断面図、第3図はキツチンユニツトの正面
図、第4図は第3図B−B線に沿う断面図、第5
図は第1図C−C線に沿う床板付近の拡大断面
図、第6図は第1図のレイアウトにさらに別のレ
ールを付加した状態を示す部分的平面図、第7図
は第1図の部屋にさらに書架及び机を付加した状
態を示す部分的平面図、第8図は第7図D−D線
に沿う拡大断面図、第9図は2対の交叉するレー
ルを有する場合における転回部の一部切り欠き部
分的平面図、第10図は第9図の転回装置の応用
例を示す平面図、第11図は本発明装置を間仕切
り用に応用した例を示す平面図、第12図は第1
1図E−E線に沿う断面図第13図及び第14図
は移動装置の変形を示す第2図と同様の断面図、
第15図は本発明装置における脚板の組みこみ装
置を説明する部分的な斜視図、第16図は天井に
ガイドレールを附した状態を示す部分的縦断面図
である。各図中の主要な符号の意味は以下のとお
り: 1:部屋、2〜2:レール敷設用の溝、3〜
3:レール、4〜4″:根太、5〜5″:軸受ボ
ツクス、6〜6″:車軸、7〜7″:脚板、8〜
8″:軸受、9〜9″:車輪、10:カーペツト、
11:天袋、12:戸棚、13,13′:テーブ
ル、14:足置台、15:物入れ、16:冷蔵
庫、17:流し及び調理台、18,18′:磁石、
19:係止用ピン、20:固定棚、21:パネ
ル、22:回転台、23:接続用レール、24:
キヤスター、25:円形レール、26:回転軸、
27:床の間/押入れセツト、28:洋服ダン
ス/和ダンスセツト、29:洋服ダンス/押入れ
セツト、30:廊下、31:仕切り壁の単位片、
32:戸袋、33:敷居用レール、34:鴨居、
35:ドア、36,36′:ガイドレール、37,
37′:ガイド板、38,38′:レール面の切り
欠き、A:アコーデイオンカーテン、Aq:アク
アリウム、B:飾り棚、BS:書架、C〜C′:椅
子、Ce:天井、C1:押入れ、D:机、F:床
板、K:キツチンユニツト、L:居間、S:ソフ
アー、W:壁、H:ハツチ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 床面に刻まれた複数対の溝と、各溝内に上面
    が床面と略面一に敷設されたレール群と、家具等
    の底部に取り付けられかつ上記レール上を転動し
    うる車輪を軸支する脚板とから構成された家具等
    の移動装置であつて、 上記レール群のうちの任意のレール対が、互い
    に交差して構成されると共に、該レール対の交差
    部分に転回装置が設けられることを特徴とする家
    具等の移動装置。 2 脚板が、車輪の脱線又は傾斜を防止する為の
    係止部材を備えている特許請求の範囲第1項記載
    の装置。 3 レール群のうちの任意のものが、それぞれ間
    隔を異にする互いに平行のレール対群を構成して
    いる特許請求の範囲第1項又は第2項記載の装
    置。 4 脚板に取り付けられた複数の家具等が大きな
    ものの内部に小さいものが順次収納できるように
    組み合わせ式に構成されると共に、これらの複数
    の家具等の小さいものから順次大きなものに対応
    して、平行のレール対群を小径のレール対から順
    次大径のレール対となるように組分けると共に、
    各レール対上に対応する家具等が載せられている
    特許請求の範囲第3項記載の装置。 5 車輪が平坦な滑走板に、レールがローラー又
    は転動ボールに置き換えられている特許請求の範
    囲の第1項〜第4項のいずれかに記載の装置。 6 家具等が、天井面に敷設された補助レールに
    より支承されるように構成されてなる特許請求の
    範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の装置。
JP13268782A 1982-07-27 1982-07-27 家具等の移動装置 Granted JPS5920116A (ja)

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JP5705620B2 (ja) * 2011-04-01 2015-04-22 ミサワホーム株式会社 建物

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JPS5548808B2 (ja) * 1976-09-03 1980-12-08

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