JPH0376016B2 - - Google Patents

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JPH0376016B2
JPH0376016B2 JP62109118A JP10911887A JPH0376016B2 JP H0376016 B2 JPH0376016 B2 JP H0376016B2 JP 62109118 A JP62109118 A JP 62109118A JP 10911887 A JP10911887 A JP 10911887A JP H0376016 B2 JPH0376016 B2 JP H0376016B2
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JP
Japan
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wafer
mark
reticle
light
optical system
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JP62109118A
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JPS63274138A (ja
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Kazuhito Otsuka
Shigeki Ogawa
Masao Totsuka
Hideki Ine
Fumio Sakai
Akyoshi Suzuki
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Canon Inc
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Publication of JPH0376016B2 publication Critical patent/JPH0376016B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7069Alignment mark illumination, e.g. darkfield, dual focus
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7003Alignment type or strategy, e.g. leveling, global alignment
    • G03F9/7023Aligning or positioning in direction perpendicular to substrate surface

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ウエハ上にレチクルのパターンを露
光する投影露光装置に関する。
[従来技術及び発明が解決しようとする問題点] この種の露光装置の基本的な2つの性能といえ
ば、解像力と重ね合せ精度である。解像力に関し
ては取り扱いが非常にシンプルである。なぜなら
解像力を決定するパラメータが数少ないからで、
ステツパと呼ばれる装置においては投影レンズの
使用波長と開口数(NA)さえわかれば、その光
学系の解像力を容易に類推することができる。ま
た、X線露光の場合でもパラメータは光源の大き
さによる半影ボケ等といつた限られたものしか存
在していない。
メモリーセルの1トランジスタ化が実現して以
来、半導体の高集積化の両翼を担つてきたのはリ
ソグラフイすなわち微細線幅焼付技術の進歩とエ
ツチング等のプロセス技術の進歩であつた。解像
力に関してはステツパのレンズの歴史を辿れば解
るように光学系は着実に進歩してきている。光学
方式は1μmの壁を破り、サブミクロン時代に対
応したレンズが次々と発表されている。
一方、プロセスの方でも溝掘り方式等、低段差
化、高段差化相俟つて三次元IC的な発想で新し
いアイデイアが実現されている。露光装置側での
解像力の進歩と、プロセス側での進歩は各工程の
パターンの重ね合せという舞台で最も大きな接点
を見出すこととなる。その意味で重ね合せ精度は
露光装置の中で重要度をますます高めているとい
える。
重ね合せ精度を解像力を取り扱つたようなシン
プルなパラメータで表示することは難しい。それ
はウエハプロセスの多様性を物語つているが、そ
の一方で、重ね合せのためのアライメントシステ
ムの構成が多種多用であることに起因していると
もいえる。ウエハプロセス要因をより複雑にして
いるのは、この問題が1つウエハ基板だけに留ま
らず、ウエハ上に塗布されているフオトレジスト
迄含めて論ずる必要があるからである。現在の半
導体の明らかな方法の一つにICの三次元的な構
成への流れというものが存在している。その中
で、ウエハ表面の高段差化は避けられないもので
あるが、この高段差がフオトレジストの塗布状態
に明らかな悪影響を及ぼす。またウエハは6イン
チから8インチさらには10インチとますます大型
化の傾向にある。大口径のウエハにフオトレジス
トをスピン方式で塗布した場合、中心部と周辺部
でレジストの塗布状況が異なるのは自明のことで
あり、その差がウエハ表面の段差が大きいほど顕
著にあらわれることも明らかである。実際、アラ
イメント状態がレジスト塗布の影響を受けて変化
することは公知であり、逆に均一な塗布の仕方を
どうすれば良いかという研究がなされているほど
である。
フオトレジストでもう一つ注意しなければなら
ないのはサブミクロン時代における多層化への流
れである。多層レジストプロセスやCELといつ
た解像力向上のための手段は必然的に幾つかの工
程で採用されるので、これに対する対策も必要で
ある。露光装置は重ね合せという舞台でこうした
新しいウエハプロセスへの対処を迫られていると
いえる。
一方、これに対してアライメントシステムの多
様性はシステム構成のフレキシビリテイと困難さ
の証明である。現在、提案され実現されているア
ライメントシステムは一つとして同じものがな
く、各システムがそれぞれ長所と短所を合せ持つ
ている。例えば本出願人になる特開昭58−25638
号『露光装置』が一つの事例として挙げられる。
このシステムは投影光学系にレチクル及びウエハ
双方にテレセントリツクな光学系を用いてTTL
on Axisという思想を実現した優れた構成例の一
つである。投影レンズはg線(436nm)に対し
て収差補正がなされているが、同様の性能をHe
−Cdレーザの波長(442nm)でも発揮するよう
になつている。この特許出願で開示した一実施例
ではHe−Cdレーザによるレーザビーム走査法を
アライメント信号検知法として採用しており、こ
の結果TTL on Axisすなわちアライメントした
状態で即露光動作に入ることが可能となつてい
る。TTL on Axisシステムは露光装置として誤
差要因がアライメント信号の検知エラー唯一つで
あるという意味で、最もシステム的な誤差要因の
少ない構成であり、理想のシステムに近い。この
システムの欠点は唯一つで、それは多層レジスト
のような露光波長近辺の波長を吸収するようなプ
ロセスに弱いということである。
一方、これに対して露光波長以外の波長、具体
的にはe線(546nm)とかHe−Neレーザ(633n
m)といつたより長い波長を用いるシステム構成
例を多数提案されている。露光波長よりも長い波
長を用いるため多層レジストのような吸収型のプ
ロセスに対して、このシステムは強いという利点
を持つている。しかし、通常、投影レンズの色の
諸収差のためにアライメントする像高が投影レン
ズに対して固定されており、アライメントの検出
を行なつた後に露光位置までウエハを移動させる
という誤差要因が入り込むことになる。露光波長
以外の光でのアライメントシステムはこのため必
然的にTTL off Axisのシステムとなつてしまう
のである。
しかしながら、近年の重ね合せ精度に対する要
求はますます厳しくなつてきており、特開昭58−
25638号に示したような理想システムにおける誤
差要因であるアライメント信号の検知エラーすら
問題となる領域にまできている。
アライメント信号の検知誤差成分を本願の発明
者等が分析したところによると、その誤差成分は
主としてフオトレジストの塗布問題に起因するも
のが大部分であることが判明した。フオトレジス
トによる誤差要因は種々挙げられるが、そのうち
最も大きいのは次の2つの要因であるものと考え
られる。
第1はレジストの表面反射光とレジストを透過
し、ウエハ基板に当つて戻つてくる光との干渉効
果である。特に前述したようにフオトレジストは
ウエハ内で均一に塗布されているとは限らず、中
心と周辺では塗布状態が異なつている場合が多
い。ウエハ基板自体もエツチング、スパツタ等の
ウエハ内均一性の問題を抱えている。そのため、
ウエハ内の各シヨツトのアライメントマークの構
造はレジストの塗布迄含めて考えた時、場所場所
で異り、従つて、干渉効果も異つている。レジス
ト塗布の影響でアライメントに誤差が出るのはこ
の干渉による効果が最も大きいと思われる。
第2の要因として挙げられるのは多重反射であ
る。レジストは一つの光導波路としての性格を持
ている。そのためにウエハ基板で反射された光の
一部はレジストと空気の境界面で反射され、また
ウエハに戻つてきて再反射を受けることとなる。
この影響は基板の反射率が高いほど顕著である
し、またこの多重反射光が最終的には干渉を起こ
しアライメントの精度を劣化させる要因ともな
る。
レジストの要因としてはその他に屈折による像
ズレ等の要因が考えられるが、それ等はあくまで
二次的なものであり、今ここで挙げた2つの要因
特に第1の干渉効果を除くことがアライメントの
精度向上に大きく貢献することが解析の結果確か
められた。
上述のような種々の問題点を解決するため、本
出願人は、既に特開昭61−134873号『観察装置』
を提案している。これは、レチクル等の第1の物
体上のパターンをウエハ等の第2の物体上に投影
光学系を介して投影する装置において、投影光学
系に結合して第2の物体を観察する観察光学系が
配置されており、その観察光学系が投影レンズと
第2の物体との間より投影レンズを介さないで与
えられた照明光により第2の物体の位置を検出す
る装置である。上記発明を位置合せ装置に適用す
ることにより、レジストの影響を抑え高精度の位
置合せを行なう目途を得ている。
一方、上記発明の適用の際にも実用上の種々の
問題点があることが判明し解決が望まれていた。
例えば、位置合せする際に、ウエハ等の物体に付
されたマークを相違なる方向から照明してマーク
からの各反射光を検出して電気信号に変換し、当
該信号に基づいてマークの位置を決定することが
考えられるが、このマークからの各方向からの照
明による反射光の強度の違いにより検出される信
号が歪み、位置検出の精度を劣化させるという問
題があつた。
本発明の目的は、各方向からの照明による反射
光の強度の違いにより生じる位置検出精度の劣化
を小さくしてマークの位置検出が行なえるように
し、これによりより高いアライメント精度を達成
するための位置合せが可能な投影露光装置を提供
することにある。
[問題点を解決するための手段および作用] 上記の目的を達成するため、本発明は、レチク
ルのパターンに対してウエハを位置合せし、該レ
チクルのパターンを投影光学系を介して該ウエハ
上に投影する装置において、前記投影光学系と前
記ウエハの間から前記投影光学系を介さずに前記
ウエハ上のマークを複数の方向から斜め照明する
照明手段と、該斜め照明により前記マークの相対
する一対のエツジで生じる反射光を前記投影光学
系を介して受け前記マークの像を光電的に検出す
る光電検出手段とを有し、前記照明手段が前記マ
ークの前記一対のエツジの一方の側からの第1の
照明と前記マークの前記一対のエツジの他方の側
からの第2の照明とを順次行ない前記光電変換手
段が前記第1および第2の照明による前記マーク
の像の各々に対応する第1および第2信号を出力
するよう構成し、前記第1信号および第2信号を
処理することにより前記マークの位置を検出する
ようにしている。このような方式をチヨツピング
と呼ぶ。
これにより、各方向からの照明による反射光の
強度差による影響を受けることなくウエハの観察
が行なえる。
なお、照明光学系から照明光を出射する際に
は、ウエハ上のXY座標系の各軸に沿つた4方向
から4回に分けて出射したり、この4方向を2方
向ずつに分けた各2方向から交互に出射したりす
ればよい。
[実施例の説明] 前述のような投影光学系外からのウエハ照明お
よび投影光学系を介して受光する方法を採用し、
さらにそのウエハ照明光の波長として露光波長以
外の光を用いた場合の受光方法としては以下のよ
うなものが考えられる。
(1) 単純にレチクルを透過した後に受光系を置く
手法 (2) レチクルと投影光学系の間に色収差補正光学
系を設け、レチクルを透過した後に受光系を置
く手法 (3) レチクルと投影光学系の間にミラーを置きレ
チクルを介さず受光する方法(色収差補正光学
系は付加する) しかし、(1)の手法によれば、投影光学系の色収
差補正をしていない波長の光を通した場合に、色
収差のためレチクルに大きな窓部を設けなければ
ならずあるいは像のぼけが生じる等の問題があ
る。
また(2)の手法によれば、色収差補正光学系の小
さいものが考案されていないため、露光エリアの
減少あるいは色収差補正光学系の露光時逃げ機構
追加という問題がある。
(3)の手法では、基準となるレチクルをウエハと
同時に観察出来ないため、どのように基準を取る
べきかが問題である。しかし、仮の基準を設けレ
チクルと仮の基準の位置関係を知れば位置合せが
行なえるという利点もある。
ここで本出願人による特開昭61−134873号『観
察装置』ではウエハを暗視野照明しているため、
仮の基準をどのようにして照明し観察するかが問
題である。
仮の基準を照明せず観察しない手法として、検
出するデテクタ(例えばCCDの画面)を基準と
してしまう手法も考えられるが、検出するデテク
タの画面サイズや精度向上のための倍率を設定す
る光学系およびウエハマークを検出するS/N比
向上のための瞳フイルターを設ける等の理由によ
り、基準となるデテクタ迄に光学系が種々おか
れ、その安定性がウエハと当該基準との相対位置
計測に問題となる。
以下、これらの問題点を解決する本発明の実施
例につき図面を用いて説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る位置合せ装
置を適用した半導体投影露光装置の全体構成の概
略図である。同図において、レチクルLTに描か
れたパターンは、照明系LPの照明光により投影
光学系POを介し、XYステージWSに載置されて
いるウエハWF上に投影される。この際、ウエハ
WFは予めレチクルLTとの位置合せがなされ、
XYステージWSが移動することによつてウエハ
WFは所定の自動位置合せ(以下、AAという)
終了位置に置かれ、適正な位置にて投影が行なわ
れることとなる。
AA時における光線の流れを以下に説明する。
まず、ウエハ照明系WLは、投影光学系POと
ウエハWFの間より、ウエハWFを露光する照明
光の波長とは異なる波長の光で投影光学系POを
介さずにウエハWFを照明する。ウエハ照明系
WLにより照明されたウエハWFの像は投影光学
系POを介しミラーM1以降の検出光学系に取込
まれる。
検出光学系内でウエハWFの像は、露光波長と
異なる光が投影光学系POを介したことによる色
収差を補正する色収差補正光学系OSを介し、レ
チクルLTとの相対位置が既知である基準マスク
BM上に結像する。基準マスクBM以後の光学系
では、基準マスクBM上のマークとウエハの像が
同時に観察できるように配慮されている。
基準マスクBMの基準マークの像およびウエハ
WFの像は、対物レンズL1、リレーレンズRL
を介し、ダハプリズムDPにて二分割される。さ
らに分割された像はそれぞれエレクターE1X
E1Y、ミラーM5X,M5Yを介し、瞳フイルタ
F1X,F1Yに至る。そして、X方向の位置検出
のために像を所望の向きにするミラーM6X,M
X,M8XおよびエレクタE2Xを介して、像走
査用ミラー(ここではポリゴンミラー)PMに達
する。Y方向についても同様であるが、Y方向の
位置検出のため像を所望の向きにするミラーの構
成は異なる。
そして、ポリゴンミラーPMにより基準マスク
BMの基準マークとウエハWFの像は走査(スキ
ヤン)され、fθレンズL2X,L2Yを介しスリツ
トSLX,SLYに達し、再度ここで像は結像する。
スリツトSLX,SLYには帯状の絞りが設けられて
おり、その帯状の絞りを透過した光をデテクタ
DX,DYで検出する。IFMはステージの位置を検
出する干渉計、IMは干渉計ミラー、MOはXYス
テージ駆動系を示す。
以下、AAの動作について説明する。
第2図は、ウエハWF上のマークMK1の位置
およびウエハ照明光の照明方向DRを示す図であ
る。同図bは同図aのウエハマーク部の拡大図
で、本実施例ではX方向のマークMK1Xおよび
Y方向のマークMK1Yそれぞれが3本づつ配置
され、ウエハ照明光は、その方向がウエハマーク
MK1X,MK1Yに対して直角あるいは平行とな
るように、4本入射している。なお、DR1およ
びDR2の方向の照明光はウエハマークMK1X
おいてはほとんど反射せず、またDR3および
DR4の方向の照明光はウエハマークMK1Yにお
いてはほとんど反射しない。従つて、DR1およ
びDR2の方向の照明光はウエハマークMK1Y
周辺にのみ照射し、DR3およびDR4の方向の
照明光はウエハマークMK1Xの周辺にのみ照射
することとしている。また、各ウエハ照明光はウ
エハWFに対して斜めに照明され、その入射角は
第1図に示したウエハからの反射光を検出するた
めの検出光学系がウエハ上で持つ最大角に対し以
下の関係を有する。
(検出光学系がウエハ上で持つ最大角+10°) ≦(照明光のウエハへの入射角) このように照明されたウエハマーク像は第1図
の基準マスクBM上で結像する。
第3図は、基準マスクBMの照明系配置および
基準マークMKとウエハマーク像の配置を表わす
図である。同図aにおいて、ウエハマーク像は基
準マスクBMの窓Wを透過し対物レンズL1に入
る。基準マスクBMの基準マーク部は透過部例え
ば基準マスクBMに開けられた開口であり基準マ
スク照明光が基準マーク部を透過し基準マーク像
となり対物レンズL1に入る。
これにより、S/Nのよい基準マーク信号が得
られることとなる。
基準マーク像とウエハ像はダハプリズムにより
基準マークMKY、ウエハマークMK1Yの像と基
準マークMKX、ウエハマークMK1Xの像とに分
離される。
そして、第1図に示すように、X方向に伸びた
像(Y方向の位置検出用)はミラーM5Y,M6
,M7Yにより90°回転させられポリゴンPMに入
射する。また、Y方向に伸びた像(X方向の位置
検出用)はミラーM5X,M6X,M7X,M8X
より前者とは異なり回転することなくポリゴン
PMに達し、それぞれfθレンズL2X,L2Yを介
してスリツトSLX,SLYに結像する。これらのX
方向、Y方向の光学系において、レンズL1,
RLは共用しており、またエレクタE1XとE1Y
E2XとE2Yとはそれぞれ同じものである。これ
らは各マークの像を所定の倍率で結像させる光学
系である。
以上の通り互いに直交関係に配置されたXY方
向のマークをダハプリズムDPにより分離し、さ
らに一方のマークを像回転光学系により光軸中心
に90°回転させることによりマークの向きを揃え
ているため、1つのポリゴンPMにより走査する
ことが可能となつた。これはポリゴンを2つ用意
する場合より優位であることは明らかである。
第4図は、スリツト上の基準マーク像、ウエハ
マーク像、走査方向、スリツト形状およびスリツ
トを透過した光を検出した電気信号波形を表わす
図である。これは第1図のスリツトSLX,SLY
fθレンズL2X,L2Y側から見た平面図である。
スリツトSL上に結像した像は、ポリゴンPMに
よりスリツトSL面上を第4図の矢印のスキヤン
方向に走査させられる。スリツトSLYには帯状の
透過部であるスリツトSLY1,SLY2が設けられ、
スリツトSLXには同様にスリツトSLX1が設けられ
ている。これらのスリツトを透過した光がデテク
タDX,DYに検知され電気信号波形SY,SXとなる。
得られた電気信号波形により基準マークとウエハ
マークの相対位置を計測する。
なお、第4図ではデテクタDは各スリツト
SLY1,SLY2の背後に1ケ、SLX1の背後に1ケ、
合せて2ケ配置されている。
レチクルLTと基準マスク(基準マーク)BM
との相対的な位置は既知である(例えば基準マス
クに対してレチクルを予めアライメントしてお
く)ので、レチクルと基準マスクの位置ずれ分だ
け基準マスクからウエハをずらして位置合せすれ
ば、結果的にレチクルとウエハの位置合せができ
る。
次に、スリツト受光方法につき説明する。
第4図において、マーク像MKY,MK1Yに対
応するスリツトはそれぞれSLY1,SLY2である。
そしてスリツトSLY1とSLY2は所定量lだけオフ
セツトして一体の基板上に形成されている。そし
てスリツトSLY1,SLY2の背後には両者を受光可
能なデテクタDYが1ケ配置されている。マーク
像MKY,MK1Yは矢印の方向に走査され、はじ
めに基準マーク像MKYの信号S1が検知され続
いてウエハマーク像MK1Yの信号S2がオフセ
ツトlの間隔をおいて検知される。
また、マーク像MK1X,MKXについては、ス
リツトLSX1の背後にデテクタDXが1ケ配置され
ている。マーク像MKX,MK1Xは矢印の方向に
走査され、はじめに基準マーク像MKXの信号S
3が検知され続いてウエハマーク像MK1Xの信
号S4が検知される。
そして上記信号より両者の相対位置情報が算出
される。第4図aは、この例においてはY軸方向
の情報である。
第4図aの信号S1とS2よりマーク像MKY
とMK1Yの相対位置が不図示のクロツクパルス
を基準として算出され、この値と既知のスリツト
オフセツトlとの差分が位置ずれ量に相当するこ
ととなる。信号処理法としては、平均化その他の
既知の種々の手法が使用可能である。
第4図bはこの例ではX軸方向の情報である。
第4図bにおいて、位置合せ完了状態における
マーク像MK1XとMKXの配置関係は予め所定間
隔に定められている。信号S3とS4から前述と
同様の処理方法で位置が算出され、その値と前述
所定間隔との差分が位置ずれに相等する。
以上の通りXY軸各々について、離間配置され
た基準マークとウエハマークを各軸1ケのデテク
タと1ケないし2ケのスリツトという簡単な構成
で観察することにより、高精度な位置検出が可能
となる。
なお、第5図はスリツト受光方法の他の例を示
している。同図において、デテクタは各スリツト
SLX3,SLX4,SLY3,SLY4の背後に各1ケづつ配
置されている。同図aにおいて、Y方向の位置検
出用の基準マーク像MKYとウエハマーク像MK
Yは矢印の方向にスキヤンされ、スリツトSLY3
およびSLY4とそれぞれの背後にあるデテクタに
より、信号S5およびS6が検出される。この信
号S5およびS6により基準マークMKYとウエ
ハマークMK1Yとの相対位置情報が算出される。
X方向についても同様であり、同図bにおいて、
基準マーク像MKXとウエハマーク像MK1Xは矢
印の方向にスキヤンされ、スリツトSLX3および
SLX4とそれぞれの背後にあるデテクタにより、
信号S7およびS8が検出される。なお、スリツ
トSLX3とSLX4とは所定の間隔で配置されており、
またマーク像MKXはスリツトSLX4で、マーク像
MK1XはスリツトSLX3でそれぞれ検出しその他
の信号は無視する。この信号S7およびS8によ
り基準マークMKXとウエハマークMK1Xとの相
対位置情報が算出される。
第4図の受光方法と比べ第5図では信号取込は
同一時間取込みとし、マーク毎に別々のデテクタ
にて分離受光することとしている。これにより、
ポリゴン回転ムラによる誤差の最小化を図ること
ができ、また強度の異なる光信号に対しデテクタ
を適材配置(精度およびコストの最適化)するこ
とができる。
次に、ウエハ照明光学系(第1図のWL)につ
き説明する。
ウエハ上へのレーザ光の導入は、レーザ光をミ
ラー等により直接ウエハ上に導入するか、または
第6図cに示すようなオプテイカルフアイバ
OPFにて引き回す等の方法が考えられる。しか
し、ミラー等の光学系を用いるのはサイズが大き
くなり、引き回しの自由度が制約されると共にコ
ストが大となる。また、オプテイカルフアイバを
用いた場合は各素子よりの光が合成され干渉を起
し照明ムラをひきおこしてしまうという問題点が
ある。
本実施例では、第6図aのようにレーザ光
LSRをシングルモードフアイバSFにてウエハ
WF上に入射させるようにしている。シングルモ
ードフアイバSFは、その内部において位相変化
および干渉を起さないので、出射光は理想的なガ
ウス分布をもち不均一な照度ムラのない照明を与
えることが可能となる。
第6図bは、上記のシングルモードフアイバ
SFの両端に屈折率分布型レンズSLおよびエキス
パンダーレンズELを付加したものである。屈折
率分布型レンズSLは、入射光を効率よく集光し
てフアイバーSFに導入しかつ平行光として出射
させるよう設計されている。その後、エキスパン
ダーレンズELを通り所望のサイズに拡大した平
行光としている。屈折率分布型レンズSLとエキ
スパンダーELを付加することにより、強度の高
い均一な照度分布をもつ照明光学系が実現され
る。第6図d〜fは、それぞれ同図a〜cのウエ
ハ照明光導入方式における照度分布の概念図であ
る。
なお、このようなシングルモードフアイバSF
にて第2図bの各方向DR1〜DR4からウエハ
が照明されるが、このとき本実施例では対向する
方向の照明が互いに非干渉光となるように、その
光路長の定めている。すなわち、DR1とDR2
とはフアイバSFの長さを変える等により照明光
の導入の光路長に差異を持たせ、互いに非干渉光
となるようにしている。DR3とDR4について
も同様である。対向する方向の照明について非干
渉光となるようにすれば十分であるが、4方向の
すべてについて光路長に差をつけて、4つの照明
がそれぞれ非干渉光となるようにすれば、効果が
大である。
次に、色収差補正光学系について説明する。
本実施例のような露光波長と異なる波長の光で
TTL方式のアライメントを行なう場合には、投
影光学系により生ずる色の諸収差を良好に補正す
る必要がある。この際、このような補正光学系を
第1図のOSのような透過型で構成すると、サイ
ズが大きくなる欠点がある。そこで、複数の裏面
反射型ミラーを光軸に対し互いに傾むけて配置
し、色収差補正光学系とすることとした。
第7図は、第1図の透過型の色収差補正光学系
OSの詳細図である。ここでは色収差補正光学系
OSは3枚の平行平面板GP1〜GP3を光軸に対
して互いに傾けて配置した構成となつている。
第8図は、反射型の色収差補正光学系を示す。
同図において、ウエハマーク(MK1Y他)か
らの反射光は投影光学系POを介し第8図におけ
るミラーM11に入射する。ここでミラーM11
は平行平面な裏面反射型ミラーであり投影光学系
のメリデイオナール光束に対して傾いている。そ
の後光束はミラーM12,M13に入射する。こ
こでミラーM12,M13はM11と同様に裏面
反射型であるが、傾き方向はミラーM11と直交
している。ミラーM13を通つた光束は表面反射
型ミラーM14にて反射し基準マスクBM上に結
像する。
以下、このような色収差補正光学系の必要性お
よび作用につき説明する。
従来より投影光学系によつて投影された投影面
上の状態を観察光学系を用いて観察し位置検出す
る観察装置は各種の光学機器で用いられている。
例えば半導体製造における露光装置では第1物
体としてのレチクル面を投影光学系により第2物
体としてのウエハ面上に投影し、観察光学系によ
りウエハ面上の状態を観察する。そしてこの観察
装置を用いてレチクル面とウエハ面との位置整
合、所謂アライメントを行なつている。
このときのアライメント精度は観察装置の光学
性能に大きく依存している。このため観察装置の
性能は露光装置において重要な要素となつてい
る。
このような観察装置を利用してアライメントを
行なつたものは従来より種々提案されている。
例えば本出願人も特開昭58−25638号公報で観
察装置を利用したアライメント系を提案してい
る。
同公報ではウエハ面に投影露光するための投影
光学系にg線(436nm)の光を用い、アライメ
ント系にHe−Cdレーザから放射される波長
(442nm)の光を用いている。このとき使用する
2つの波長は略等しいため、主に投影光学系を対
象に構成することにより、両波長の光で略等しい
光学性能を得ている。そして投影光学系をレチク
ル側とウエハ側の双方でテレセントリツクとなる
ように所謂両テレセントリツクな光学系を構成す
ることにより、レチクル側よりウエハ面上を観察
する際、観察光の主光線が常にレチクル面に垂直
となるという特徴を利用している。これにより製
造するICの種類が変わつてレチクル面上でのパ
ターン寸法が変化してアライメント系の観察位置
を変化させてもレチクル面に入射あるいは反射す
る光の角度を不変とすることができ、この性質を
利用することにより高精度なTTL on Axisシス
テムを構成している。
なお、TTL on Axisシステムというのは露光
する投影光学系を介して、露光する状態のままで
レチクルとウエハとのアライメントを行なうこと
である。
一般に露光波長あるいはそれと等価な波長を用
いてアライメントを行なうにはTTL on Axisシ
ステムは精度上最も好ましい方式である。
しかしながら、投影露光とアライメントでの波
長を略同一にするとウエハ面上に塗布するレジス
トに多層レジストを用いたとき多層レジストがア
ライメント光を吸収してウエハ面上のアライメン
トマークからの反射光を減少させ、S/N比を低
下させアライメント精度を低下させる原因となつ
てくる。このためアライメント波長と露光波長を
異ならしめてS/N比の向上を図りアライメント
精度を高めることが必要となつてくる。
アライメント波長と露光波長を異ならしめて
TTL方式でアライメントを行なうと、投影光学
系は露光波長に対してのみ諸収差が良好に補正さ
れているので露光波長以外の光では色の諸収差、
具体的には軸上色収差、倍率色収差、この他色の
コマ収差、非点収差、球面収差等が発生し良好な
る観察ができずにアライメント精度が低下する原
因となつてくる。
このため従来より露光波長以外の光で投影光学
系を介してウエハ面を良好に観察する方法が種々
提案されている。例えばレチクルを介してウエハ
面を観察する際、観察波長の色収差によるピント
のずれ量だけウエハ面の位置を投影光学系の光軸
方向にずらしてレチクル面とウエハ面との共役関
係を成立させたり、レチクルと投影レンズとの間
に補助光学手段を設けたりする方法が採られてい
る。
しかしながら、これらの方法はいずれも投影光
学系の色収差の補正が不十分であつたため、非対
称性の収差、例えばコマ収差、倍率色収差等が発
生しない放射状パターンの結像、すなわちサジタ
ル方向の結像のみを用いていた。
しかしながらサジタル方向の結像だけを用いて
いたのではサブミクロンの時代における高解像力
に伴う高精度のアライメントが難しくなつてく
る。例えば、気圧の変化に伴う投影倍率の変化と
いつた投影光学系自体の結像状態の変化、またウ
エハの部分的な歪は倍率の変化と等価なものとし
て見なす事ができる。このような倍率の変化とし
て見なせる変化は放射状パターンを用いたのでは
全く検知することができない。
またサジタル方向の結像のみでは一点の観察で
基本的に一情報しか得られなく、2点を観察する
だけで2次元的なアライメントを達成するには情
報不足となつてくる。
このように従来は投影光学系の色収差の補正が
不十分であつたために、サジタル方向の結像だけ
を利用していたが、今後サブミクロンの時代にお
ける高解像力化に対してはサジタル方向の結像だ
けではどうしても不十分となつてくる。
このため、観察波長における投影光学系の色収
差を良好に補正した高精度のアライメントが可能
の観察装置が半導体製造用の露光装置に強く要求
されてきている。
そこで、投影光学系で投影に用いる波長と異つ
た波長で投影面の状態を観察光学系により投影光
学系を介して観察する際に投影光学系より生ずる
色の諸収差を補正し良好なる観察を可能とするた
め、特に半導体製造における露光装置で露光波長
と異なつた波長でTTL方式のアライメントを行
なう際に投影光学系より生ずる色の諸収差を良好
に補正した観察光学系を用いることにより高精度
のアライメントを可能とするため、色収差補正光
学系を設けている。特に、第8図に示すように配
置した3枚の平行平面裏面反射ミラーを用いて構
成すれはコンパクトである。
このうち投影光学系のメリデイオナル断面に対
して傾けた、すなわちメリデイオナル断面の結像
光束に対して非対称に斜めに配置した裏面反射ミ
ラーM11により投影光学系の観察波長に対する
コマ収差を補正している。このとき傾ける角度は
投影光学系からの収差発生量と裏面反射ミラーM
11の厚さに応じて定まる。この1枚の裏面反射
ミラーM11はコマ収差に対しては効果的である
が、その一方で、非点収差を発生させる原因とな
つてくる。このときの非点収差と投影光学系の観
察波長での非点収差とを合わしたものが全系の非
点収差となる。そこで本実施例では2つの裏面反
射ミラーM12,M13をミラーM11の傾けた
平面と直交する面内で互いに傾けて配置すること
により、全系の非点収差を補正している。すなわ
ちミラーM11を観察光学系の光軸を回転軸とし
て90度回転した状態の平面内で2つのミラーM1
2,M13を配置している。
ミラーM12,M13は同じ厚さのときは線対
称的な関係で配置すれば良く、また異つた厚さの
ときは異つた角度で傾けて配置すれば良い。そし
て2つのミラーM12,M13の全体の組合せと
してコマ収差を発生させないようにしている。た
だしミラーM12,M13の非点収差は相乗効果
として発揮されるので非点収差は発生するが、そ
の発生がミラーM11と90度捩つた平面内に配置
することにより互いに打ち消し合うように調整し
ている。例えば投影光学系の観察波長での収差発
生がコマ収差のみで非点収差が無い場合には2つ
のミラーM12,M13の厚さをミラーM11の
略1/2とし、しかも捩れてはいても観察光学系の
光軸に対してなす角度を3つのミラーM11,M
12をすべて等しくすれば投影光学系のコマ収差
と非点収差を補正した観察が可能となる。
また、投影光学系に観察波長で非点収差がある
場合にはミラーM11と2つのミラーM12,M
13がなす角度をその非点収差量に応じて異なら
しめれば、その収差を補正した観察が可能とな
る。すなわち第8図の補正光学系では平行平面板
の傾きを調整することによつて補正量を任意に制
御することを可能としている。
以上のような構成によりコマ収差と非点収差を
良好に補正することによつてサジタル方向だけで
なくメリデイオナル方向を含めたあらゆる方向に
わたつて良好なる収差補正を行ない、レチクル面
上とウエハ面上の双方のアライメントマークを同
時に良好なる像として観察するのを可能としてい
る。そしてこれにより高精度のアライメントを可
能としている。
さらに、第8図に示すように反射型で構成すれ
ば、裏面反射型ミラーであるため板厚な透過型に
比し略1/2ですみ、かつ補正光学系が光路引き回
しの役割を兼用しているため、コンパクトで低コ
スト化が可能となつた。
第9図は、前実施例の一部を透過型光学系で構
成したものである。
なお、対物レンズを移動可能にし、それに追従
して色収差補正光学系も動くようにすることもで
きる。これにより種々のシヨツトサイズに対応し
て対物を動かし、それに応じて色収差の補正がで
きるので、AA後即露光という流れができ、スル
ープツト向上ができる。
以上で反射型色収差補正光学系の説明を終る。
次に、デテクタ感度補正につき説明する。
従来、デテクタ等の受光器の感度の経時変化に
伴い、信号強度変化による精度劣化が発生した
り、最悪の場合は検出不能となるという問題点が
あつた。これに対し、検出系ゲインのダイナミツ
クレンジを広域化するという対処方法が考えられ
るが、高コストとなつてしまう。
そこで、本実施例では、標準光源をデテクタに
入射させ感度変化のモニタをすることとしてい
る。これにより、感度変化分をリフアレンス(ソ
フト)し、ゲイン変更することができ、感度変化
分を検出用光源強度の変更にて対処することがで
きる。感度モニタは適当なタイミング、例えばキ
ヤリヤ毎、レチクル交換毎または1日1回等で、
定期的にチエツクすればよい。
このようなデテクタ感度補正を行なうことによ
り、検出系の最適設計化が可能(コスト)、
精度向上、検出不能の回避、信頼性向上(ト
ラブル自己診断)等の効果がある。
第10図は第1図におけるデテクタD(DX
DY)部分の詳細図である。LEDはアライメント
波長と略同一波長の光源である発光ダイオードで
ある。これは特に発光ダイオードに限らず、アラ
イメント波長と略同一波長の光源であればよい。
ここでは、波長660nmの赤色LED(スタンレー社
製:FH1011)を用いている。L11は集光レン
ズ、M21は光路折曲げミラーである。光路折曲
げミラーM21はアライメント位置検出光学系の
有効光路外に配置されているが、LEDから集光
レンズL11を介して出射される光をデテクタD
に入射させるよう配置されている。
第11図は、デテクタ感度モニタ機構の概略ブ
ロツクダイアグラムである。LEDは演算制御系
ARMにより任意の時期に点燈され、デテクタD
がその光を検知する。デテクタDの出力は演算制
御系ARMに送られそこでメモリMEM1等に記
録された基準出力と比較され、もしデテクタDの
感度が変化していれば、演算制御系ARMは不図
示のデテクタ制御回路を制御し補正する。一例と
してはデテクタDへの印加電圧を制御する。
次に、チヨツピングおよび波形処理につき説明
する。
ウエハのマークのエツジからの反射光と、レジ
スト表面からの反射光との干渉による影響を除く
ため、本実施例では第1図に示すようにマークに
対し斜め方向からビームを入射する。この場合、
マークの各エツジからの反射光を得るには4方向
からのビームの入射が必要である。第12図aは
第1図におけるマークと入射ビームとの関係を示
し、同図bはビーム1とビーム3のエツジからの
反射光を示す。ビーム1によるエツジAからの反
射光をA1、エツジBからの反射光をB1、ビーム
3によるエツジAからの反射光をA3、エツジB
からの反射光をB3とする。ここでマークに対し
ビーム1とビーム3を同時に入射すると、第12
図bに示すように、エツジAではA1とA3、エツ
ジBではB1とB3の反射光による干渉が起こる。
この干渉の影響を除くには、ビームを入射させる
タイミングを切り換えて別々に各エツジからの反
射光を得れば良く、この方法をチヨツピングと呼
ぶ。
次に、チヨツピングにより得られる干渉の影響
のない反射光から真の位置を得る方法について述
べる。
チヨツピングにより第13図に示すような、各
エツジからの反射光が得られる。同図に示す波形
は、理想的なスリツトすなわち無限小の巾のスリ
ツトで各エツジの像をスキヤンした場合に得られ
る波形である。
チヨツピングについて、より分かり易く説明す
るため、ウエハとレチクル上のマークを直接位置
合せする場合を仮定する。ウエハとレチクル上の
マークを第14図aに示すようなマークとする
と、各エツジからチヨツピングにより得られる信
号は第14図bのようになる。なお、同図bのビ
ーム1の反射光を示す波形およびビーム3の反射
光を示す波形は、ウエハ上の2つのマークおよび
レチクル上のマークのそれぞれに対応するピーク
を有していて、第13図に示したように各マーク
の各エツジに対するピークが現われていないが、
これは実際に本実施例で異なつているマーク像の
スキヤンにおいては、スリツトの巾は有限巾であ
るため、受光する光が両エツジからの光の和とな
つているためである。従つて、第14図bの波形
は若干歪んでいる。
次に、各エツジから得られた信号の振幅をA1
A3として、第14図cに示すようにA1=A3とな
るように各信号の振幅の調整を行ない合成波を得
る。その合成波の振幅Aに対して、あるスライス
レベルKを求める。
K=A×30/100 このスライスレベルKからスライス位置P1
P2を求め、ウエハ上のマーク位置をスライス位
置P1,P2の中点(P1+P2/2)と決める。このよう にして各マークの位置を決定することにより真の
位置からのずれ量を求める。
次に、チヨツピングにより得られる干渉の影響
のない反射光から真の位置を得る第2の方法につ
いて述べる。
上述したように理想的な無限小巾のスリツトに
よつて各エツジからの光を受光するとすれば、チ
ヨツピングにより第13図に示すような各エツジ
からの反射光が得られる。一方、ウエハとレチク
ル上のマークを第15図aに示すようなマークと
し有限巾のスリツトにて各エツジからの光を受光
すれば、各エツジからチヨツピングにより得られ
る信号は第15図bのようになる。
そして第15図cのように、各エツジから得ら
れた信号の振幅をA1,A3とする。そして、各信
号に対し、スライスレベルK1(K1=A1×30/
100)、K3(K3=A3×30/100)を求める。これら
のスライスレベルを各信号に用いてスライスをか
ける。スライスの位置としては、第15図のよう
に各信号の、立ち上り、立ち下りにおいて急峻な
側をスライス位置として用いる。すなわち、例え
ば振幅A1の信号に着目して、Q1またはQ2のどち
らの位置が急峻であるかを判別し、急峻な側をス
ライス位置として用いるのである。振幅A3の信
号のスライス位置Q3,Q4についても同様に急峻
な側を用いる。そして、Q1およびQ3が急峻であ
る場合はスライス位置P1,P2の中点 (P1+P3/2)をマーク位置と決定し、一方、Q2 およびQ4が急峻である場合はこれらの中点をマ
ーク位置と決定する。なお、ここでは簡単のた
め、Q1およびQ3をペアで用い、Q2およびQ4をペ
アで用いることとしている。このようにして、各
マークの位置を決めることにより真の位置からの
ずれ量を求める。
さらに、チヨツピングにより得られる干渉の影
響のない反射光から真の位置を得る第3の方法に
ついて述べる。
上述したように理想的な無限小巾のスリツトに
よつて各エツジからの光を受光するとすれば、チ
ヨツピングにより第13図に示すような各エツジ
からの反射光が得られる。一方、ウエハとレチク
ル上のマークを第16図aに示すようなマークと
し有限巾のスリツトに各エツジからの光を受光す
れば、各エツジからチヨツピングにより得られる
信号は第16図bのようになる。
次に第16図cのように、各エツジから得られ
た信号の微分信号を求める。ビーム1から得られ
た信号に対しては、最大ピーク位置P1を求め、
ビーム3から得られた信号に対しては最小ピーク
位置P3を求め、P1,P3の中点 (P1+P3/2)をマーク位置と決める。このよう にして、各マーク位置を決定することにより真の
マーク位置からのずれ量を求める。
これらチヨツピングによりマーク位置を得る各
方法からは、得られるウエハ上のマークの波形に
応じて、適宜最適な方法を選べばよい。
以上で、チヨツピングおよび波形処理の説明を
終る。
次に、ウエハ照明系WLから照射するレーザ光
の光量補正につき説明する。
これは高精度な位置合せを行なうために、一定
以上の信号出力およびS/Nを確保するために行
なうものである。そのためには光源、全光学系お
よびデテクタの変化や劣化は重要な問題であり、
特に本実施例のような複数の光源、光学系および
デテクタを用いて位置合せ信号を得る場合には特
に重要となる。従つて、これらの変化および劣化
を検知し、補正することは大きな意味がある。
第17図はレーザ光量補正を説明するための模
式図である。同図は、第1図を模式化した図であ
り、同一の記号は同一または共通の部分を示す。
第17図において、KTSは光量調整素子で光
源LP2が無偏光性であれば、各種のNDフイルタ
が円周上に配置されたものまたは開口絞りであ
る。また、光源LP2が偏光性であれば、上記に
加え偏光フイルタも使用可能となる。KTUは光
量調整素子KTSを制御駆動するユニツトであり、
この例においては光量調整素子KTSを回転方向
に制御駆動している。MEM1,MEM2はメモ
リである。これらは不揮発性であることが望まし
い。
同図において、レーザ光量補正は以下のように
行なわれる。まず、第1に前述のデテクタ感度補
正が行なわれる。すなわち、演算系ARMにより
LEDを点燈し、その光をデテクタDで検知する。
デテクタDの出力は、演算系ARMによりメモリ
MEM1に記憶されている基準出力の値と比較さ
れ、もしデテクタDの感度が変化していたら演算
系ARMは不図示のデテクタ制御回路を制御し感
度補正する。
このようなデテクタ感度補正の後引き続いて、
基準となるウエハWFが所定位置に装着される。
そして、光源LP2からフアイバSF等を介しレン
ズELに至る照明系の内部に配置されている不図
示のシヤツタがオープンとなり、照明光がウエハ
WFを照明する。前述の通り、ウエハ面より反射
または回折光が投影レンズPOを介してデテクタ
Dに検知され、演算系ARMにデータが送られ
る。演算系ARMは計測データとメモリMEM2
に格納されている基準とを比較し、光源側照度の
補正量を算出し、光量補正制御駆動ユニツト
KTUに指令する。その指令に基づき光量調整素
子が、この例では回転し補正が行なわれる。必要
に応じ、再度補正動作を繰り返す。
なお、上記例においては補正の方法としてデテ
クタの感度および光源照度をそれぞれ一定値に補
正することとしたが、どちらか一方を他方に対し
補正することも可能である。光源はレーザである
ことが望ましいが、他の光源でもよい。また、光
量調整素子および制御駆動方法は他の方法でも何
等差支えない。
このような光量補正より、従来例においては単
に光源側の照度変化を検知補正する例があるが、
それに比べ精度の高い補正が可能となるととも
に、信号処理回路等の低コスト化、処理ソフトの
簡単化および処理時間の高速化が可能となつた。
次に、ウエハマークの位置検出における種々の
変形例を説明する。
まず、ウエハマークを観察している位置は1ケ
所に限定されない。すなわち、1眼対物に限定さ
れない。従つて、2眼以上持てばウエハのθ方向
および倍率もXY方向と同時に計測することがで
きる。
また、1つのシヨツトのウエハマークだけを観
察するのではなく、次のシヨツトのウエハマーク
も同時観察することができる。従つて、1眼にお
いても、スループツトを低下させること無しにウ
エハのθ方向および倍率計測を行なうことができ
る。
第18図は、次のシヨツトのウエハマークを同
時に観察する例を示す。同図においては、Bシヨ
ツトウエハマーク101と次のシヨツトであるC
シヨツトのウエハマーク102を交互に配置し同
時に観察する。同図bにおいて、ウエハマーク
MK1YBとウエハマークMK1XBがBシヨツトの
マーク、ウエハマークMK1YCとウエハマーク
MK1XCがCシヨツトのマークである。
第19図は、このようにマークを配置し、所定
の位置に配置されたスリツト上をこれらマークの
像がスキヤンすることで得られる信号を示す。各
信号とマークおよびスリツトとの対応は以下のよ
うになる。
信号S9……基準マークMKYの像のスリツ
トSLY5における検出信号 信号S11……ウエハマークMK1YCのスリ
ツトSLY7における検出信号 これらの信号S9およびS11に基づいて、
CシヨツトのY方向の位置ずれ量が検出でき
る。
信号S10……基準マークMKYの像のスリ
ツトSLY6における検出信号 信号S12……ウエハマークMK1YBのスリ
ツトSLY7における検出信号 これらの信号S10およびS12に基づい
て、BシヨツトのY方向の位置ずれ量が検出で
きる。
信号S13……基準マークMKXの像のスリ
ツトSLX6における検出信号 信号S15……ウエハマークMK1XBのスリ
ツトSLX5における検出信号 これらの信号S13およびS15に基づい
て、BシヨツトのX方向の位置ずれ量が検出で
きる。
信号S14……基準マークMKXの像のスリ
ツトSLX7における検出信号 信号S16……ウエハマークMK1XCのスリ
ツトSLX8における検出信号 これらの信号S14およびS16に基づいて、
CシヨツトのX方向の位置ずれ量が検出できる。
以上のようにBシヨツトおよびCシヨツトの基
準マークに対する相対位置が計測できる。
従つて、第18図におけるAシヨツトの右側マ
ークを計測している時に同時にBシヨツトの左側
マークの計測を行ない、さらにBシヨツトの右側
マークを計測すると同時にCシヨツトの左側マー
クを計測することで、シヨツトの(ここではBシ
ヨツト)のθ方向および倍率誤差をスループツト
低下させること無しに計測することができる。
次に、第1図および第3図に示した基準マスク
に関する変形例について、第20図を参照して説
明する。これは基準マスクの照明光学系BMLを
無くして基準マスクとウエハの相対位置合せを行
なう例である。
第20図aは、照明光学系BMLを無くすこと
のできる基準マスクBMの外観を示す。この基準
マスクBMには、ウエハマークの像が透過できる
ような窓Wが設けられており、窓Wにはウエハマ
ークに影を作ることができるような部材SDW1
およびSDW2が設けられている。これにより、
同図bに示すようにウエハマークに影を作ること
ができ、スリツト(第1図のSLXおよびSLY)面
上では同図cのような像が得られる。同図cの
SDWは基準マスクBMの部材SDW1およびSDW
2により影となつている部分を示している。
この同図cの像をポリゴンにより同図dに示す
方向に走査させ、スリツトを透過させた光を検出
すると信号S21が得られる。この信号S21に
は影となつている部分に対応して信号強度が落ち
込むところがあり、このような信号を得ることに
よりウエハと基準マスクの相対位置が計測でき
る。なお、この場合ウエハに付すウエハマークと
して、X方向の位置検出用のマークMK1XはX
方向に伸びた形、Y方向の位置検出用のマーク
MK1YはY方向に伸びた形のものを使用するこ
ととなる。
次に、本実施例におけるチヨツピングの動作に
ついて第21図を参照しながら説明する。
第21図は、本実施例の概略構成図であり第1
図を簡略化した図である。ウエハの位置検出に先
立ち、はじめにレチクル上の位置合せマークの位
置をM系の光電検出系DMで電気信号に変換す
る。一方、ウエハ上のマークに対してもチヨツピ
ング回路CHPでチヨツピングを行ないウエハ照
明系WLよりレーザ光を照射し、投影レンズPO
を介してW系光電検出系DWで電気信号に変換す
る。M系光電検出器DMおよびW系光電検出器
DWで電気信号に変換されたマークのエツジから
の反射光の信号は、チヨツピング回路CHPと同
期を取つている信号成分検出回路SLにより信号
区間が検出されたのち、A/DコンバータADC
によりデジタル量に変換され、ウエーヴメモリ
WBMにストアされる。そして、全エツジからの
信号が計測されたらデジタルシグナルプロセツサ
DSPによりマーク位置を決定するための信号処
理が高速で行なわれ、CPUでずれ量を求め、モ
ータMOを制御しXYステージWSを駆動するこ
とにより位置合せを行なう。
第22図は、本実施例のシステムの位置合せ時
の流れ図を示す。ステツプ101で位置合せが開始
されると、まずステツプ102でチヨツピングを行
なう。ステツプ103ではA/Dコンバータがオー
バーフローしないようにエツジからの信号ゲイン
の設定を行ない、ステツプ104でデジタル量に変
換しメモリにストアする。ステツプ105で、全エ
ツジの信号が得られたかを調べ“N”であればさ
らにチヨツピングを行ない、今までの処理をくり
返す。また“Y”であればステツプ106で、メモ
リにストアされている波形信号に波形処理を行な
いマーク位置を求め、ステツプ107でずれ量を計
測し、そのずれ量をもとに、ステツプ108でトレ
ランス判定を行ない、トレランス外であればステ
ツプ109でステージを駆動する。一方、トレラン
ス内であれば、ステツプ110で位置合せは終了す
る。
次に、He−Neレーザを用いかつ画像処理によ
るAAにつき説明する。
従来、縮小投影露光装置においてレチクルとウ
エハの相対ずれ量を計測しアライメントする手段
としては、He−Cdレーザを使用したもの、また
は画像処理等が考えられる。この場合、投影レン
ズの制限により、レチクル/ウエハを観察/計測
するためには露光波長に近い波長を用いる必要が
ある。このため、アライメントマーク近傍のレジ
ストは焼け、また照明光の反射光と計測に用いる
回折または反射光が干渉を起し、信号歪または干
渉縞が発生しアライメント誤差が発生する。
本実施例では、上述したように投影レンズとウ
エハの間からウエハの位置検出用の照明光を与え
ているのでレジストの影響による干渉は特に少な
い。また、マーク形状は第2図および第3図に示
すように線状マークとしている。
第23図は、画像処理にてAAを行なう例を示
す。第24図は、画像処理部のブロツク回路図を
示す。ウエハ照明系WLより照明した像はITVカ
メラや固体撮像素子(本実施例ではCCD)等に
より電気信号に変換し、A/DコンバータADC
によりデジタル化し、フレームメモリFMEに画
像デジタルデータとして格納する。この画像デジ
タルデータを各線状マーク方向に着目して、第2
5図の投影積算ウインドTSWを用いて、必要な
長さのみXまたはY方向に投影積算したデータを
得る。このようにして得た投影データTDAの重
心を求めることにより、基準マスクのマークとウ
エハマークとの相対ずれ量を算出する。本実施例
では得られた像に干渉縞が無いため積算データの
重心を求めるので十分な精度が得られる。従つ
て、第24図に示すようにXY投影積算を行なう
部分以外は特別はハードウエアを必要とせず高速
高精度にずれ量を計測できる。また、さらに高精
度のずれ量計測が必要な場合には、上記ウイン
ドウ内で画像信号を2次元座標の1つの方向に関
して積算し、この積算信号の2次元座標の他の方
向の各点における前後の差分を算出し、この差分
信号からノイズ成分を除去した後、その差分信号
の上記各点におけるモーメントを算出し、上記各
点のうちモーメントがゼロクロスする点を求める
ことによりマークの位置を決定する方法、または
上記ウインドウを所定の大きさで複数設定し、
そのウインドウ内で画像信号を2次元座標の1つ
の方向に関して積算し、このウインドウ毎の積算
信号に基づいてマークのウインドウ毎の中心値を
算出し、上記ウインドウ毎の中心値に基づいてマ
ークの位置を決定する方法、等を併せて適用すれ
ばよい。
なお、このような画像処理を行なう場合にも、
第12図のビーム1とビーム3とを同時に投光し
たときには、線状マークがA1とA3の合成和およ
びB1とB3の合成和となるため、ビーム1とビー
ム3の強度およびA1,A3,B1,B3の各回折効率
により、A1+A3対B1+B3がバランスしないこと
がある。
これを解決するためには第26図のような構成
とすればよい。同図は第24図の回路図のフレー
ムメモリを2つとし、4つのウエハ照明系WLの
投光制御ブロツクTCOを付加したものである。
このような構成により、まず第12図のビーム
1の投光をオン、ビーム3をオフとして、画像デ
ータをフレームメモリFME1に取り込み、次に
ビーム1の投光をオフ、ビーム3をオンとして、
画像データを別のフレームメモリFME2に取込
む。そして、各フレームメモリに対し上記第23
〜25図で説明した方法で重心を別々に求め、ず
れ量を求める。さらに、ビーム1の投光をオンし
た場合とビーム3をオンした場合のデータの平均
を求めることにより、上述した問題点を解決する
ことができる。また、ピークが同じになるように
ビーム1の投光をオンした場合のデータとビーム
3の投光をオンした場合のデータを変更し、計算
でビーム1をオンしたときのデータとビーム3を
オンしたときのデータを加算したデータに対し上
記の方法を行つても同様の効果が得られる。
次に、レチクル位置合せにつき説明する。
レチクル上のパターンとウエハ上のパターンを
位置合せする手段として大きく2つに分けられ
る。そのひとつは直接レチクルとウエハパターン
を同時にとらえて相対的な位置合せをする方法で
ある(以下、直接法という)。この場合には精度
保証された範囲内であればレチクルの位置がどこ
であれ、レチクル上のパターンとウエハ上のパタ
ーンとの相対的な位置さえ合つていれば良いこと
になる。従つて、レチクルの高精度な位置合せは
必要がない。
位置合せ手段の第2の方法は、まず装置上の位
置合せ基準に対してレチクルの位置を正確に合わ
せておき、次に予め位置関係の保証された装置上
の位置合せ基準に対してウエハパターンを合せる
ことによりレチクルとウエハパターンとの位置合
せを行なう方法である(以下、間接法という)。
この場合には、レチクルの装置上の基準に対し
ての位置合せ誤差が、そのままレチクルとウエハ
との位置合せ誤差として加わることになる。すな
わち、レチクルを基準に対して高精度に位置合せ
しなくてはならない。
従来、レチクルを本体上にセツトするためのレ
チクルアライメント(以下、RAと呼ぶ)は、レ
ーザスキヤン方式で行なわれていた。レーザスキ
ヤン方式とは、レーザ光を等速に走査しオートア
ライメントマーク(以下、AAマークと呼ぶ)の
エツジ部からの反射回折光をAAマークのフーリ
エ変換面で受光し、そこから相対位置ずれを高精
度に検出および補正する方法である。
直接法を行なう際には、このようなRAの後、
レチクルとウエハを一つの光学系を通して見て直
接この二物体の位置合せを行なう。
一方、この間に本体上の位置合せ基準が介在す
るような位置合せを行なう場合、言換えればRA
にレーザスキヤン方式を用いて間接法を実施する
際には、以下の問題点が実現を妨げる要因となる
(第27図参照)。
レーザ(コヒーレント光)のスペツクルによ
るノイズの発生 レチクルパターンの反射回折光を信号として
いるため、パターンが低反射の材質で描画され
ていたりすると信号出力が落ちる。そのため信
号を検出しにくくなる。
現在レチクル側マークと本体上のAAマーク
はある一定のギヤツプ量を保ちアライメントを
行なつている。このギヤツプが変動することに
より、信号光の光路長が変化し干渉が生じる
(波形ひずみ発生)そのため信号出力が変化す
る。
これらのうち特にレーザ光を利用しているため
干渉の影響が避けられず、更に高精度なレチクル
アライメントの実現が困難となつている。
以上のような点を考慮したRAにつき、以下図
面を用いて説明する。
第28図は、間接法を適用したレチクル位置合
せ検出系の一例である。この検出系は第1図の基
準マークBMと相対位置関係が保証されている。
照明系LP3がハーフミラーHMを介しレチクル
LT上の不図示の位置合せマークを照明する。対
物レンズL31が結像レンズL32を協同してデ
テクタD1上に位置合せマークを結像する。デテ
クタD1はCCDまたは撮像管のような画像デテ
クタであり、レチクル位置合せの位置基準とな
る。予め基準マークBMとCCDとの相対位置関係
が保証されるようにしてあるので、レチクルLT
はCCDに合せ、ウエハWFは基準マークBMに合
せることとなる。しかし、このような構成として
もコントラストが悪い等の問題点がある。
次に、第29図を参照して本実施例で採用して
いるRA方式を説明する。
同図において、光源には水銀ランプ1を使用す
る。水銀ランプ1からの発生する光からg線を選
択し、光フアイバ3を介し本体に光を導く。フア
イバ3は本体側レチクルアライメントマーク(以
下、本体側RAマークと称す)を下側から照射す
る光学系に光を入射するようにとりつける。この
光により本体側RAマークとそれから一定のギヤ
ツプを保ち存在するレチクル側RAマークを透過
照明し、各RAマークをCCDあるいは撮像管9に
結像させる。検出した画像はコンピユータ13に
送られ画像処理することにより各RAマークの相
対的なズレを検出する。そのデータは不図示のレ
チクルステージ駆動系に転送されズレを補正し、
レチクルと本体との位置合せを行なう。
第30図はマーク部分を透過照明している様子
を示す断面図、第31図はアライメントマークの
例である。
この方法にはレチクルアライメントの高精度化
を実現し得る利点がいくつか存在する。
本体側RAマークとレチクル側RAマークと
のギヤツプが変動しても照明光がインコヒーレ
ント光であるため干渉はおこらない。そのため
安定した信号出力が得られる。
透過照明なのでマークのコントラストが良い
画像が得られる。またレチクルのパターン描画
に使用する材質は光が透過しないものならコン
トラストに影響を与えないため、レチクルを変
換した際の信号出力の変化はほとんどなくな
る。
画像処理で位置ズレを検出するので、RAマ
ークの形状は従来マークと比べ情報量を増やす
等の融通性を持たせることができる。
以上より従来のレチクルアライメントで得た精
度以上の高精度が得られる。従つて、従来より高
精度のレチクル位置合せが可能となり、それはす
なわちより高精度のレチクルとウエハのと位置合
せを実現できるということを意味するのである。
次に、上述した透過型照明によるRAにつき、
さらに詳しく説明する。
第32図は、第29図のRA方式に係る位置検
出装置のハードウエアの構成を示す。
同図において、20はアナログ・デジタル変換
器(以下、A/D変換器という)で、不図示の映
像信号制御部より送られてくるアナログ信号であ
る映像信号(ビデオ信号)を、256階調のデジタ
ル信号に変換する。21はデジタル信号を記憶す
る二次元濃淡画像メモリ(以下、濃淡メモリとい
う)である。撮像装置にて撮像された位置検出の
ための入力画像はA/D変換の後この濃淡メモリ
21に格納される。
まずはじめに粗検出部について説明する。同図
のブロツクHはヒストグラムプロセツサである。
ブロツクHにおいて、22は濃淡メモリ21から
のデータを加算する換算器、23は加算出力を格
納する濃度ヒストグラムメモリ(以下、ヒストグ
ラムメモリという)、24は濃淡メモリ21を複
数の部分領域に分割し、各々について濃度ヒスト
グラムを抽出するためにヒストグラムメモリ23
のアドレスを制御するメモリ分割制御回路であ
る。濃淡メモリ21の分割は、例えば第33図に
示すように、X方向を16領域、Y方向を16領域に
分割する。以下、このような分割を「分割数16×
16」と表現する。ヒストグラムプロセツサHで
は、マイクロプロセツサ25からの分割数m×n
の指令値によりメモリ分割制御回路24にてその
分割数に応じた濃淡メモリ21の分割が行なわ
れ、各々の部分領域ごとに濃度ヒストグラムが抽
出されてヒストグラムメモリ23に格納される。
二値化閾値計算部(マイクロプロセツサ25)
においては、ヒストグラムプロセツサHにて抽出
された複数部分領域ごとの濃度ヒストグラムデー
タの各々について判別分析法(双峰性ヒストグラ
ムの分散最大による2分割法)あるいはP−タイ
ル法等により二値化閾値を計算する(判別分析法
あるいはP−タイル法については、コロナ社「画
像認識論」長尾誠著、“4−1 二値化としきい
値処理”に詳細されている)。
ブロツクBは、二値化プロセツサである。ブロ
ツクBにおいて、26は濃淡メモリ21からのデ
ータを二値化するための二値化コンパレータ、2
7は二値化コンパレータ26のスライスレベル
(二値化閾値)を格納する二値化スライスレベル
レジスタである。二値化閾値計算部にて計算され
た部分領域ごとの二値化閾値は、この二値化スラ
イスレベルレジスタ27に格納される。28は濃
淡メモリ21を分割し、各分割領域ごとに二値化
を行なうために二値化スライスレベルレジスタ2
7を制御するメモリ分割制御回路である。このメ
モリ分割制御回路28は、ヒストグラムプロセツ
サHの分割制御回路24を共有している。二値化
プロセツサBにより二値化されたデータは、二次
元二値化メモリ(以下、二値メモリという)29
に格納される。
以上述べたヒストグラムプロセツサH、マイク
ロプロセツサ25二値化閾値計算部、二値化プロ
セツサBを用いて、部分領域ごとの二値化処理を
行なうことにより、マーク等の大きさあるいは照
明の明るさ等に影響されない適応的な二値化が可
能となる。
ブロツクSは縮小平滑プロセツサである。ブロ
ツクSにおいて、30は二値メモリ29に格納さ
れている二値画像データからn×n画素(例えば
4×4画素)の領域を取り出して1画素に圧縮す
る縮小平滑器、31は縮小平滑器30の縮小閾値
(後述する)を格納する縮小スライスレベルレジ
スタである。
縮小平滑プロセツサSにおける縮小平滑機能に
ついて説明する。第34図は4×4画素を1画素
に圧縮する場合を示した図である。このような縮
小を縮小率1/4と表現することとする。縮小率1/4
の場合、二値メモリ29からの入力二値画像デー
タにおける4×4=16画素のうち、データが1で
ある画素数wをカウントし、このwと縮小閾値t
とを比較して、 w>tならば対象の16画素をデータ1の1画素
に圧縮 w≦tならば対象の16画素をデータ0の1画素
に圧縮 する。この操作により例えば、同図に示すように
512×512画素の二値画像データは128×128画素の
二値画像データに縮小される。縮小閾値tを適当
に選ぶことにより、ノイズを除去し、対象物の形
状を整えられる。このような縮小平滑処理は、テ
ンプレートマツチング処理の前処理として以下の
点において有効である。すなわち、縮小平滑後の
二値画像に対してテンプレートマツチング処理を
施す場合、 (1) 画素数の少ない小型のテンプレートを使用で
き、テンプレートマツチング処理を施す範囲も
小さいため、大きなメモリ容量を必要とせずハ
ードウエア規模も小さくでき、かつ処理時間も
短縮できる。
(2) 対象画像データ中のノイズが除去され、また
対象物の形状が整えられるために、テンプレー
トマツチング処理による検出率および精度が高
くなる。
という利点がある。
縮小率および縮小閾値tは、対象物の大きさ、
入力画像の状況により、マイクロプロセツサ25
から指定可能である。縮小平滑後の二値画像デー
タは、32の縮小二次元二値画像メモリ(以下、
縮小メモリという)に格納される。
ブロツクTは、テンプレートマツチングプロセ
ツサである。ブロツクTにおいて33は、32×32
画素の相関器、34は基準テンプレート群を格納
しておくテンプレートレジスタである。マイクロ
プロセツサ25より指定されたテンプレートデー
タと縮小メモリ32のデータは相関器33にて比
較照合され、相関器33から出力される相関度が
最も大きかつた時、その相関度と縮小メモリ32
上のアドレスが35の最大相関度レジスタに格納
される。このアドレスを縮小率の逆数倍(縮小率
1/4ならば4倍)することにより、±4画素の誤差
で入力画像における、対象物の位置座標が求ま
る。この位置を、粗検出位置とする。
濃淡メモリ21、二値メモリ29および縮小メ
モリ32からなる画像メモリブロツクMとブロツ
クH,B,S,Tである各プロセツサは画像アド
レスバス36および画像データバス37により連
結されており、かつブロツクM,H,B,S,T
はデータバス38によりマイクロプロセツサ25
と連結されている。画像メモリおよび各プロセツ
サのレジスタは、マイクロプロセツサ25により
読み書き可能である。
39はモニタTV上に画像メモリのデータを表
示する時、または、各プロセツサの動作中(画像
処理動作中)に画像メモリのデータを読み出す時
のアドレスを発生するリードアドレスカウンタ、
40はA/D変換器20でA/D変換されたデジ
タル画像データを濃淡メモリ21に書き込む時、
または画像処理動作中に画像メモリに画像データ
を書き込む時のアドレスを発生するライトアドレ
スカウンタである。
41は画像メモリブロツクMに格納されている
デジタル画像データをモニタTV上に表示するた
めにアナログ映像信号に変換するデジタルアナロ
グ変換器、42は基準クロツク発生回路、43は
基準クロツク発生回路42の基準クロツクを基に
TVの水平同期信号、垂直同期信号、ブランキン
グ信号等を発生させるTV同期信号発生回路であ
る。
以上が、粗検出部並びに本発明の一実施例に係
るハードウエアの構成である。
次に、精密検出部について説明する。
再二値化閾値計算部(マイクロプロセツサ2
5)では、粗検出処理で分割した部分領域の中か
ら粗検出位置を基に粗検出位置近辺の部分領域を
取り出し、粗検出処理中に計算したそれら領域の
二値化閾値から、内挿法によりそれら領域をさら
に分割した場合の細分割部分領域の二値化閾値を
マイクロプロセツサ25にて近似的に計算する。
このときの粗検出位置近辺から取り出す範囲の大
きさは、目標とする対象物(マーク等)の大きさ
により決定される。
第35図は、このような内挿法による再二値化
閾値を計算する様子を示している。同図は、粗検
出位置近辺として4×4領域を取り出した場合を
示しており、実線にて囲まれた4×4個の領域E
は、粗検出処理で分割した部分領域の1領域であ
る。また、領域Eをさらに4分割した破線と実線
にて囲まれた領域eが精密検出処理における細分
割部分領域の1領域である。同図において、t1
t2,t3,t4は粗検出処理での各領域の二値化閾値
である。これらを各領域の中心における二値化閾
値とし、これらから、精密検出処理での各領域の
二値化閾値a,b,c,dを内挿法により近似計
算する。例えばaは、次式 a=t1l1−α/l1 l2−β/l2+t2α/l1 l2−β/l2 +t3l1−α/l1 β/l2+t4α/l1 β/l2 にて表わされる。以上のような近似計算にて、精
密検出処理におけるすべての分割部分領域の二値
化閾値を計算し、粗検出処理に比べさらに細分し
た分割部分ごとに二値化して精密検出処理におけ
る位置計測精度を向上させる。二値化処理は、粗
検出と同様に二値化プロセツサにて行なわれる。
第36図は、本実施例にて用いた位置検出用マ
ークの一つが精密検出処理にて二値化された様子
を示す。例えばマークの部分が1、その他の部分
が0にて表現される。重心計算部では、マイクロ
プロセツサ25にて対象物の構成要素ごとの重心
を計算する。本実施例においては、例えば同図の
ようなマークの線分要素の重心を計算する。ま
ず、粗検出位置を基に、マークの線成分を含むよ
うなa,b,cなる領域を設定できる。それぞれ
の領域内において線成分の重心を求め(ax、
ay)、(bx、by)、(cx、cy)とする。そして、マ
ーク中心のy座標Ynを次式で与える。
Yn=1/4(ay+2by+cy) マーク中心のx座標は、y座標の場合と同様
に、x方向の領域を設定して求める。
以上が重心計算部の処理である。粗検出位置近
辺の再二値化および重心計算処理からなる精密検
出処理部により、位置検出精度は±1/2画素と向
上し、粗検出処理部による検出精度を補う。
第37図に以上説明した本発明の一実施例にお
ける処理動作フロー図を示す。
なお、第24図のXY投影積算部を持ち第25
図のようにマーク方向に投影積算したデータの重
心を用いることにより(すなわち第23〜26図
により説明した手法により)、精密検出処理中の
重心計算を、濃淡メモリのデータに対して行なう
こととすれば、再二値化処理は不要となり、ま
た、重心計算も明るさ方向(濃度)を含めて3次
元方向について行なうため、位置計測精度が向上
する。
次に、画像入力系の幾何学的歪の補正について
説明する。
上述したようなRAに用いた画像入力系におい
ては、光学系レンズデイストーシヨン、CCDカ
メラ等の撮像装置の図形歪およびビデオ信号A/
D変換時の標本化誤差等が要因となつて、入力画
像に幾何学的な歪が生ずる。そこで精度の良い計
測結果を得るために、これら歪を補正する必要が
ある。
まず、撮像系の幾何学的歪の補正法について説
明する。第38図はEBにてレチクル上に描画さ
れた絶対格子であり、その描画精度は充分に高
い。補正はこの格子を撮像して得られる格子画像
と実際の格子との間の変換(一次変換式)を求め
ることにより行なう。
実際の格子(以下、実格子とする)から格子画
像への変換を局所的な一次変換で近似する。格子
画像上において格子の交点、または格子にて囲ま
れる部分の中心点を重心計算にて位置計測し、そ
の位置を(x′,y′)とする。これに対応する実格
子上の位置を(x,y)として、 x′ y′=a b c d x y+e f …… とする。
X′=x′ y′、X=x y、A=a b c d (一次変換)、 E=e f と表わすこととすると式は X′=AX+E となる。よつて、 X′=A-1(X′−E) である。
第39図は、実格子とそれを撮像した格子画像
である。X1′、X2′、X3′を計測し、連立方程式 X1′=A1X1+E1 X2′=A1X2+E1 X3′=A1X3+E1 を解くことにより、E1と一時変換A1が求まる。
以後、点X1′、X2′、X3′で囲まれる領域(X1′、
X2′、X3′)内で計測された位置X′はA1、E1によ
り、 X′=A1 -1(X′−E)…… と補正する。次に、X4′を計測しX1′、X2′、X4′か
らA2、E3を求める。
以後、画像内全域において、X1′、……、Xo
を計測することにより、第40図のように各々局
所領域に対応するAi、Eiが求まる。これを撮像系
歪補正地図(以下、補正マツプ(補正MAP)と
呼ぶ)という。
補正マツプにて、画像内計測位置を式にて補
正することにより、精度の良い位置計測が可能と
なる。補正マツプは撮像系の個性として一度作成
すればよいが経時的に変化する場合は、その周期
に合わせて定期的に作成し直す。
また、さらに高精度が要求される場合は、高次
の変換にて近似し、反対にそれほど精粗が要求さ
れない場合は、X1′、……、Xo′の計測点を間引
けばよい。補正マツプ作成のフローを第41図に
示す。
ところで、レチクル上にEB描画された絶対格
子の欠陥、レチクルの傷、レチクル上のゴミ等に
より、上記のように計測されたXi′値は必ずしも
正しい値とは限らない。そこでXi′計測後まず
Xi′に対する異常値チエツクを行なう。異常値チ
エツクについては後述する。異常値の個数mがあ
らかじめ設定してある異常値個数の上限Mを越え
た場合には、視野を変更して、異常値の少ない部
分にてXi′を計測し直す。視野を変更して計測を
し直し、正確な補正マツプを得る手法は、後述す
る。Mの値は例えばXi′の全計測数の10%という
ように決める。
Xj′が異常と判定された場合にはXj′の値を周
辺8方向のXi′から補間する。第42図はその異
常値補間の方法を示している。
Xj′が異常であり、すぐ周辺のX1′〜X8′が適正
であつた場合、 d=|X4′−Xj|−|Xj−X5′|+|X2′ −Xj|−|Xj−X7′|+|X3′ −Xj|−|Xj−X6′|+|X1 ′−Xj|−|Xj−X8′| …… が最小となるようにXj′を決定する。さらにXj
の周辺が全て適正とは限らない。そのような場合
は、各方向で最も近い適正なXi′とその位置関係
を用いてdを計算する。例えばX5′も異常でそこ
から1格子離れたXa′が適正であつたなら、d計
算上の部分を |X4′−Xj|−1/2|Xj−Xa′| とすればよい。つまりdは d=K1|Xa′−Xj′|−k2|Xj′−Xb′| +k3|Xc′−Xj′|−k4|Xj′−Xd′| +k5|Xe′−Xj′|−k6|Xj′−Xf′| +k7|Xg′−Xj′|−k8|Xj′−Xi′| となり、Xa′、Xb′……Xi′はXj′の8方向で最も
近い適正値、k1、k2、……、k8はそれらの実格子
上の位置関係を表わす係数である。
異常値補間後、Ai、Eiを計算し補正マツプを作
成する。
次に、異常値チエツクについて説明する。
異常値Xj′を含んだ計測値にて求めたAj、Ej
もとに適正を行なつた場合、計測精度を反対に悪
化させるおそれがあるため、そのような異常値
Xj′を見つけるのが異常値チエツクである。この
チエツクは局所的でなく全体的に行なう。
実格子点X1、X2、……Xoをdiとし、局所的で
なく全体の一次変換を与え変換後の格子点をdi
とする。全体の一次変換は次のように与える。
di′=1+βx θx −θy 1+βydi+Sx Sy θ:傾き β:倍率 x、yは各方向 S:シフト量 ここで、格子画像上の格子点の計測値X1′、
X2′、……Xo′をliとし V=1/nΣ|Hi2(ただしHi=di′−li) σ=√・(−1) σにて異常値を判定する。つまり、全体を一律
に一次変換した変換格子のうち最も計測値liに近
い格子di′を最小2乗法にて求め、その時の|di
−li|のバラツキにてliが異常値であるかどうか判
定する。
異常値が1つの場合、すなわちある1つのli
異常の場合は以下のように求めることができる。
すなわち、第43図(説明の都合でずれ量およ
び格子交点位置とも1次元で表わす)のように、
n格子交点の計測値のうち1格子交点のみが他と
大きく異なるずれ方をしていた場合、これを見つ
ける方法は r/σ>K で行なう(r、σは第43図中の値、Kは一定値
とする)。
このときのσは第43図aの異常値候補を含ん
だデータで得たσoでなく、第43図bの異常値候
補を除いたσo-1を用いた方がσ自体が異常値のた
めに悪化することを防げ、異常値をはつきり識別
できる。これは第44図のように、異常な計測値
X1′、X2′、……Xo′は正常なランダム誤差以外の
要因により発生したもので異常値を除いた分布N
(m、σo-1)に従う値でないと考えた判定である。
そこで、異常値の判定は下式となる。
<異常値判定法> r/σ>Kのとき、i番目の計測が異常とする
ただし、 r=βx θx −θy βydi+Sx Sy−li σ=√ (−1) K=一定値(現状3.0) βx、βy、θx、θy、Sx、Sy、Vはi番目の格子交
点を除いて求めたもの di、Piはi番目の格子交点の位置 …… この判定法はσでそのプロセスのランダム誤
差の大きさを予想し、その値をもとに異常値を判
定するので、プロセスによらない異常値判定が期
待できる。
n格子交点のうち1つの異常格子交点を見つけ
るためには式の判定をn回行なわなければなら
ないが、(i=1−n)、これは計算量が多く実用
的でない。そこで実際にはn格子交点のうち、も
つと異常らしい候補を1格子交点を見つけ、その
格子交点について式で異常と判定された場合、
それを異常値として除くことにする。
異常値の候補となる格子交点は、n格子交点全
体で補正したときの格子から最も離れている格子
交点である。
一方、異常値が複数の場合、すなわち異常値格
子交点が2格子交点以上あつた場合には、式の
iが1つではないため、ri/σは求まらない。ま
た、何らかの方法でn格子交点のうちのあるm格
子交点の組が異常値であると判定したとしても、
その組合せはoCn通りにもなり、計算量が大きす
ぎる。
さらに、mの値がいくつであるかの判定も難か
しい。そこで、異常格子交点が多数ある場合、前
期の異常値が1つのときの方法で1格子交点抜
き、さらに残りのn−1格子交点から、同じ方法
で次の1格子交点を抜き、という要領でm格子交
点抜きを行なう。
このとき第45図のように2格子交点の異常値
がある場合、1格子交点目を抜いてもまだ残り格
子交点のσが大きいためr/σは大きくならな
い。もう1格子交点抜くと異常値がなくなるため
σは小さくなり、r/σは大きくなる。
このようなr/σの値の変化は第46図に示す
ような形となり、第45図のように2格子交点の
異常値がある場合、第46図cのように2格子交
点抜いたときのr/σがピークを示すようにな
る。そこで1格子交点ずつ抜きながら、r/σの
値を記録していき、r/σの最大値がKを越える
場合、そこまでの格子交点を異常値として捨て、
最大値がKを越えなければ異常はなしということ
になる。
実際に異常候補を次々抜くと、σは小さい値に
向かつていき、残り3格子交点になればσ=0
で、r/σ=∞となつてしまう。また、もともと
の格子交点数に対してあまり多くの格子交点を抜
いてしまうのは無意味なことであるので、抜ける
格子交点数に上限Mを設ける。
最終的に異常値を見つけるアルゴリズムは、異
常値が1格子交点/多格子交点を問わず第47図
のフローチヤートのようになる。
次に、視野を変更し計測を行なうことにより正
確な補正マツプを得る手法につき説明する。
第48図aは、計測した補正マツプおよび該異
常値チエツクにより異常値でないデータが連続し
た領域、およびを示す。同図の各点は撮像
したレチクル上の絶対格子の各格子交点を示す。
この状態において、撮像手段に対しレチクルを相
対的に動かす。本実施例では対物光学系をXY方
向に不図示のモータにより駆動することにより、
視野に対し対象となる像を動かし、再度該手段と
同様に処理し、補正マツプを得る。同図bでは、
同図aの補正マツプを得た後、視野を右へ2格子
分ずらし再計測することにより、〜および
′〜′の正常な補正マツプ情報が得られている
ことを示している。これを補正データ中の異常値
がなくなる、または上限Mを超えない範囲となる
よう繰返すことにより、マークの欠陥、傷および
ゴミ等に影響を受けない正確な補正マツプを得る
ことができる。
次に、レチクル位置のモニタにつき説明する。
本実施例のAA方式ではレチクルとウエハとを
同一位置で観察していない。そのため、それぞれ
の検出系は相対位置関係がずれないことが前提と
なる。さらに、レチクルが位置合せの後、ウエハ
の位置合せ動作中にずれては意味がない。そこ
で、高精度な合せ精度を達成するために、レチク
ルの位置を常に検出(モニタ)することは大きな
意味がある。
第49図において、LTSはレチクルLTをXYθ
方向に移動可能なステージ、WSはウエハWFを
XYθ方向に移動可能なステージ、M1,BM,D
は前述のウエハ位置検出系、OB1,OB2は第
29図のレチクルを位置合せするための検出系で
ある。なお、これらの検出系は模式的に示し第1
図および第29図に示した種々の部材は省略して
ある。また、MO,MOLはそれぞれのXYθステ
ージWS,LTSを駆動し位置決めする駆動系、
ARMはウエハ位置検出系およびレチクル位置検
出系からの信号に基づき各々の位置誤差を演算し
各々の駆動系の動作を制御する演算制御系であ
る。なお、ウエハステージWSには第1図に示し
た干渉測長計IFMが含まれているがここでは省
略している。干渉測長計IFMの位置情報も演算
制御系に入力されている。
従来の位置検出装置においては、レチクルは位
置合せ後、固定されているものとしたが、何等か
の事情で移動してしまうことがある。本実施例に
よれば、ウエハの位置合せ動作中同時にレチクル
の位置を検出系OB1,OB2によりモニタし、
常に所定位置を保つよう演算制御系ARTが駆動
系MOLにフイードバツクをかけている。すなわ
ち、レチクル位置をモニタして、所定位置からず
れた場合にレチクルを駆動する。これにより、常
にレチクルの位置が保証される。
なお、レチクルを駆動する代わりにウエハ側に
レチクルの位置ずれ量を反映させてもよい。すな
わち、上述と同様常にレチクル位置をモニタし所
定位置からずれた場合は、演算制御系がウエハの
位置合せ指令値にフイードバツクすることとして
もよい。
さらに、レチクルとウエハの両者を駆動し相対
位置関係が所定位置となるようにすることもでき
る。
また、モニタおよび補正は、必要に応じ任意の
タイミングで行なうことも当然可能である。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、ウエハを
照明する光を幾つかの所定の方向に分けて順次出
射することとしているので、各方向からの照明に
よる反射光の強度差による影響を受けることなく
ウエハの観察を行なうことができ、これにより精
度の良い位置合せを行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る位置合せ装
置の構成図、第2図は、ウエハ上のマークの位置
およびウエハ照明光の照明方向を示す図、第3図
は、基準マスクの照明系配置および基準マークと
ウエハマーク像の配置を表わす図、第4図および
第5図は、スリツト受光方法を説明するための概
念図、第6図は、ウエハ照明光の導入法および照
度分布を示す概念図、第7図ないし第9図は、色
収差補正光学系の構成図、第10図および第11
図は、デイテクタ感度モニタ機構の構成図および
概略ブロツクダイヤグラム、第12図ないし第1
6図は、チヨツピングおよび波形処理を説明する
ための概念図、第17図は、レーザ光量補正を説
明するための模式図、第18図は、次シヨツトの
ウエハマークを同時に観察する例を示す図、第1
9図は、第18図の場合のスリツト受光方法のを
示す図、第20図は、影マークを基準マークとし
た基準マスクを示す図、第21図は、第1図の装
置の概略構成図、第22図は、本実施例のシステ
ムの位置合せ動作時の流れ図、第23図および第
24図は、画像処理にてAAを行なう場合の構成
図およびブロツク回路図、第25図は、投影積算
ウインドウおよびデータを示す図、第26図は、
画像処理にてAAを行なう他の例を示す図、第2
7図は、従来のレチクルアライメントを示す模式
図、第28図は、間接法を適用したレチクル位置
合せ検出系を示す図、第29図は、本実施例のレ
チクル位置合せ検出系を示す図、第30図は、マ
ーク部分を透過照明している様子を示す断面図、
第31図は、アライメントマークの例を示す図、
第32図は、位置合せ装置のハードウエア構成
図、第33図は、二値化における複数部分領域の
一例を示す図、第34図は、縮小平滑処理を説明
する図、第35図は、二値化閾値の内挿法を説明
する図、第36図は、重心計算を説明する図、第
37図は、処理動作フロー図、第38図は、レチ
クル上に描かれた絶対格子を示す図、第39図お
よび第40図は、実格子とそれを撮像した格子画
像を示す図および補正地図を示す図、第41図
は、補正地図作成のフローチヤート、第42図
は、異常値補間の方法を示す模式図、第43図な
いし第47図は、異常値判定法を説明するための
グラフおよびフローチヤート、第48図は、視野
を変更して再計測して補正マツプを作成する際の
視野を示す模式図、第49図は、レチクルモニタ
を行なう機構の構成図である。 LP:照明系、LT:レチクル、PO:投影光学
系、WL:ウエハ照明系、WS:ウエハステージ、
OS:色収差補正光学系、BM:基準マスク、
DP:ダハプリズム、PM:ポリゴンミラー、DX
DY:デイテクタ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 レチクルのパターンに対してウエハを位置合
    せし、該レチクルのパターンを投影光学系を介し
    て該ウエハ上に投影する装置において、前記投影
    光学系と前記ウエハの間から前記投影光学系を介
    さずに前記ウエハ上のマークを複数の方向から斜
    め照明する照明手段と、該斜め照明により前記マ
    ークの相対する一対のエツジで生じる反射光を前
    記投影光学系を介して受け前記マークの像を光電
    的に検出する光電検出手段とを有し、前記照明手
    段が前記マークの前記一対のエツジの一方の側か
    らの第1の照明と前記マークの前記一対のエツジ
    の他方の側からの第2の照明とを順次行ない前記
    光電変換手段が前記第1および第2の照明による
    前記マークの像の各々に対応する第1および第2
    信号を出力するよう構成し、前記第1信号および
    第2信号を処理することにより前記マークの位置
    を検出することを特徴とする投影露光装置。
JP62109118A 1986-06-12 1987-05-06 投影露光装置 Granted JPS63274138A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62109118A JPS63274138A (ja) 1987-05-06 1987-05-06 投影露光装置
US07/060,398 US4814829A (en) 1986-06-12 1987-06-10 Projection exposure apparatus

Applications Claiming Priority (1)

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JP62109118A JPS63274138A (ja) 1987-05-06 1987-05-06 投影露光装置

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Publication Number Publication Date
JPS63274138A JPS63274138A (ja) 1988-11-11
JPH0376016B2 true JPH0376016B2 (ja) 1991-12-04

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ID=14502009

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