JPH0375400B2 - - Google Patents

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JPH0375400B2
JPH0375400B2 JP54099392A JP9939279A JPH0375400B2 JP H0375400 B2 JPH0375400 B2 JP H0375400B2 JP 54099392 A JP54099392 A JP 54099392A JP 9939279 A JP9939279 A JP 9939279A JP H0375400 B2 JPH0375400 B2 JP H0375400B2
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spacecraft
momentum
angular momentum
rotor
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    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/24Guiding or controlling apparatus, e.g. for attitude control
    • B64G1/28Guiding or controlling apparatus, e.g. for attitude control using inertia or gyro effect
    • B64G1/281Spin-stabilised spacecraft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
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    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/24Guiding or controlling apparatus, e.g. for attitude control
    • B64G1/244Spacecraft control systems
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    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
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    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/24Guiding or controlling apparatus, e.g. for attitude control
    • B64G1/28Guiding or controlling apparatus, e.g. for attitude control using inertia or gyro effect

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  • Remote Sensing (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は角運動量安定化宇宙船、特にこのよ
うな宇宙船の方向を転換させる方法に関する。
宇宙船は地上の発射台から打上げられて、打上
げロケツトによつて空間内に推進搬送される。打
上げロケツトは、宇宙船にスピンを与えて、ある
いはスピンを与えることなく、この宇宙船を最終
的にそれ自身の軌道に乗せるに要する幾つかの推
進段に順次分離されている。
この説明には宇宙船が最初最大慣性能率軸の周
りに単純な自転をしている状態にあるとき、その
宇宙船の最小または中間の大きさの慣性能率軸に
関する安定な2重スピン状態を得るための簡単な
開ループ式手順の解析が含まれている。モーメン
タム・ホイールのスピン速度が、宇宙船の特定の
軸がその宇宙船の角運動量ベクトルと平行になる
ように配列される速度に達するまで、上記モーメ
ンタム・ホイールを加速することにより方向転換
が行なわれる。すなわち所要の姿勢変更の大部分
はこのモーメンタム・ホイールの加速中に宇宙船
に印加される反作用トルクによつて行われる。し
かしモーメンタム・ホイール軸を角運動量ベクト
ルと完全に一致させることは開ループ式のホイー
ル回転だけではできない。これは常に残留章動が
本質的に存在するからである。理論的には非常に
低い電動機のトルクを使用してホイールの加速を
行うことにより章動を望み通りに小さくすること
が可能であるが、章動を零にするためのトルクは
極めて低いため加速時間が無限大になる(すなわ
ち零残留章動には零加速トルクを要する)。しか
し2重スピン系は安定であるから、宇宙船に1あ
るいはそれ以上のエネルギ発散機構を設けること
により残留章動の無い系へ究極的に収斂させるこ
とができる。この原理に関するこれ以上の説明は
次の文献を参照すればよい。
(1) 1976年春発行のコムサツト・テクニカル・レ
ビユ(COMSAT Technical Review)第5巻
第1号第1〜23頁掲載のカプラン等(M.H.
Kaplan,T.C.Patterson)の論文「バイアス・
モーメンタム衛星の姿勢制御法(Attitude
Acquisition Maneuver for Bias Momentum
Satellites)」。
(2) 1976年7月発行のエー・アイ・エー・エー・
ジヤーナル(AIAA Journal)第14巻、第7
号、第859〜867頁掲載のゲブマン等(J.R.
Gebman,D.L.Mingori)の論文「2重スピン
宇宙船の平坦スピン回復のための動揺の解決法
(Perturbation Solution for the Flat Spin
Recovery of a Dual−Spin Spacecraft)」。
(3) 1976年10月発行のエー・アイ・エー・エー・
ジヤーナル(AIAA Journal)第14巻、第10
号、第1382〜1386頁掲載のバーバ(P.M.
Barba)およびアブラン(J.N.Abrun)の論文
「モーメンタム・トランスフアーによる衛星の
姿勢捕捉(Sat−ellite Attitude Acquisition
by Momentum Tr−ansfer)」。
(4) 1976年ジヨン・ウイレー・アンド・サンズ社
(John Wiley & Sons)発行のカプラン
(M.H.Kaplan)著「最新宇宙船力学および制
御(Modern Spacecraft Dynamics and
Control)」の第367〜379頁。
さらに米国特許第3940096号明細書には、スピ
ン軸に垂直に設けられたモーメンタム・ホイール
を回転させ、これをある回転速度にまで加速する
ことにより、最大慣性能率軸の周りに比較的低速
度でスピンする宇宙船の方向を上記モーメンタ
ム・ホイールの軸が慣性空間中で固定された宇宙
船の総角運動量ベクトルHと並行になる所望の方
向に方向転換する方式が示されている。この場
合、上記モーメンタム・ホイールを加速すると、
最初上記最大慣性能率軸は上記総角運動量ベクト
ルHの方向から渦線状に段々と発散して離れて行
き、最終的には上記モーメンタム・ホイールの軸
が上記総角運動量ベクトルHの方向に渦線状に収
斂して、宇宙船は自動的に上記所望の方向に方向
転換される。章動をなくするとモーメンタム・ホ
イール軸が最終的に宇宙船の角運動量ベクトルの
方向に収斂するようになる。
また上記米国特許第3940096号明細書中に引用
された1965年5月発行のNASA報告第CR−232
号や1972年4月発行のAIAA報告第72−580号に
もスピンする宇宙船の他の方向転換法が開示され
ている。
米国特許第3940096号明細書並びに上記4つの
文献(1)〜(4)記載のバイアス運動量取得法の解析の
結果、これらの研究の主力はモーメンタム・ホイ
ールの加速(スピン・アツプ)の力学的効果の検
討にあつた。しかしながら、以下記載するこの発
明の説明で述べるように、好ましくは受動的エネ
ルギの発散がある場合、宇宙船の所要姿勢への最
終的収斂を、モーメンタム・ホイールがその公称
スピン速度に達するまでにその宇宙船の力学的履
歴にたとえ完全ではなくても実質的に無関係にす
ることができる。すなわち、下述のようにこの発
明の原理によれば、宇宙船をその任意の軸が実質
的に一定の運動量を持つ運動量バイアスされた宇
宙船の角運動量ベクトルに平行になるように配向
することが判る。
従来は、上記米国特許第3940096号明細書記載
のいわゆる2重スピン回転の技法は、最大慣性能
率軸が角運動量ベクトルと整列する方向から中間
または最小慣性能率軸が上記角運動量ベクトルと
整列する方向への方向転換にのみ可能と考えられ
ていた。しかし宇宙船はしばしば最小慣性能率軸
に関するスピン状態で打上げロケツトから打出さ
れるが、最小慣性能率軸を中心とするスピンは能
動的安定化方式を用いずに維持することができな
いため、このような状態は理想的ではないと考え
られる。このような不利があるにも拘らず宇宙船
の設計家は、2つの要因の組合せの結果として、
このような方式を備える必要があると見ることが
多い。その要因の1つは打上げロケツトの形状の
ためにしばしば宇宙船をその長軸(通常最小慣性
能率軸)を打上げロケツトの長軸に一致させて打
上げロケツト上に取付けることを要することであ
る。これは分離時のスピンが通常打上げロケツト
の上段をその長軸の周りにスピンさせることによ
り付与されるという事実と結合するとき、その宇
宙船がその最小慣性能率軸の周りにスピンするこ
とになる。
上述のように最小慣性能率軸の周りにスピンは
能動的な安定化を要するから、このような態様で
打上げられた宇宙船はしばしば軌道へ乗せられた
後異なる態様の動作をすることがある。ある種の
将来の宇宙船に対しては、この異る態様の動作が
本来安定な最大慣性能率軸を中心とするスピンの
状態、または1個あるいはそれ以上の回転子を使
用してその最大慣性能率軸を中心とした運動量バ
イアス安定化状態にあることが期待される。
最初、最小慣性能率軸が角運動量ベクトルに一
致している宇宙船を最大慣性能率軸がその角運動
量ベクトルに一致するように方向転換する方法は
多くある。その最も簡単な方法は何もしないこと
で、能動的制御を行わないときは、内部エネルギ
の発散によつて回転する宇宙船は最終的に最大慣
性能率軸を中心とするスピン状態に収斂する。し
かし宇宙船が最大慣性能率軸を中心としてどちら
の向きのスピン状態に収斂するかは全く同一確率
であるから、互いに180゜の角を成す確率の等しい
2つの最終配向がある。この不確定性のために大
抵の用途に対して全面的に受動的な方向転換法は
使用できない。
上述のNASA報告CR−232はモーメンタム・
ホイールを用いて宇宙船を最小慣性能率軸を中心
とするスピンから最大慣性能率軸を中心とするバ
イアス回転に方向転換することを提案している。
上記米国特許第3940096号の場合と同様にしてモ
ーメンタム・ホイールのスピン・アツプにより方
向転換することもできるが、この場合、上記引例
(4)のカプランの論文の第377頁に示されるように、
モーメンタム・ホイールのスピン・アツプが終る
と、宇宙船はモーメンタム・ホイールの角運動量
ベクトルが本質的に総角運動量ベクトルと反対の
向きになり、その本体が高速度でスピンするよう
な状態になる。この状態は正規の2重スピン方向
から本質的に180゜回転したものであり、そのため
カプラン(引例4)はこの技法を許容できないと
考えている。さらにスピン・アツプが終了した後
のモーメンタム・ホイールの速度によつて上記と
同様の不確定性が生じる(すなわち内部エネルギ
の発散によつてモーメンタム・ホイールの運動量
が宇宙船の総角運動量ベクトルと一致または相反
する2重スピン状態に同じ確実で収斂する)。
任意の運動量安定化宇宙船を主軸以外の軸を含
むその任意の軸を中心とするスピンすなわちバイ
アス状態(いわゆるタンブリング状態を含む)か
らその宇宙船の角運動量ベクトルと一致する他の
任意の軸を中心とするスピンすなわちバイアス状
態に方向転換させる手段を提供するには技術を要
する。この方向転換は初期条件には無関係に達せ
られなければならない。
〔発明の概要〕
この発明を実施した方法においては、最初、最
大慣性能率軸が総角運動量ベクトルと平行に整列
されていないとき、少なくとも1個の回転子を、
所望の姿勢において宇宙船の基台(プラツトホー
ム)にとつて唯一の極小回転運動エネルギが存在
するような速さに回転させることにより、運動量
安定化ビークル(例えば宇宙船)の予め定められ
た軸をビークルの総角運動量ベクトルと一致する
ように配列することができる。するとその回転子
の軸に平行なビークルの軸はそのビークルの総角
運動量ベクトルと一致し、そのビークルの運動量
ベクトルは本質的に慣性空間中に固定される。
〔好ましい実施例の詳細な説明〕
次に添付図面を参照しつつこの発明をその実施
例についてさらに詳細に説明する。
この発明は任意形式の代表的な宇宙船に用いた
場合について説明する。第1図において、宇宙船
11は任意の慣性的性質を持つ本体10と、ここ
では電動機(図せず)によつて駆動されて軸14
を中心として回転する1個のモーメンタム・ホイ
ール12で例示された1個以上の回転子とを有
し、そのモーメンタム・ホイール12は電動機に
よりスピン・アツプされ、宇宙船本体10に対し
て任意の一定速度ωrで駆動されるようになつて
いる。また、減速器等の適当なエネルギ発散器2
4は宇宙船本体10の基台の回転運動により運動
のエネルギを低減するように作用する。
次にこの発明の理解を助けるために原理の説明
および定義を行う。
Hは、(1)宇宙船のペイロードや送受信機(トラ
ンスポンダー)、電動機等の他の成分を含むこの
発明には重要でない他の付加的成分を含めた本体
10自身と、(2)全部の回転子12とからなる宇宙
船11の総角運動量ベクトルの大きさである。
外部から印加されるトルク(例えば推力トル
ク)がない場合は、宇宙船11の角運動量ベクト
は保存されるから、角運動量ベクトルは大
きさが一定に維持され、特に重要なことにその運
動量ベクトルの方向は慣性空間に対して一定にな
る。宇宙船の各成分間に働らく内部トルクはそれ
らの間の運動量交換を生ずるが、その系全体の総
運動量は不変である。
この発明はこのような運動量に関する物理法則
を利用したもので、詳言すれば運動量交換手段を
運動エネルギ発散手段と組合せて、これを予め選
定された宇宙船の軸を角運動量ベクトルと一致
させるために利用したものである。このようにし
て軸は慣性空間の既知方向に一致する。
角運動量バイアスは、宇宙船が1個またはそれ
以上のスピン回転子(モーメンタム・ホイール1
2)を有し、その回転子の総角運動量が宇宙船1
1全体の総角運動量ベクトル16に一致した安定
状態にある。通常は1個のモーメンタム・ホイー
ルすなわち回転子が使用される。1つの重要な例
外として、バイアスを安定させるのに要するモー
メンタム・ホイールの速度はこの発明を実施する
のに要する速度に等しい。この例外は角運動量ベ
クトルに一致すべき軸が最大慣性能率Inaxの軸
であるときである。
角運動量と異なり運動エネルギは(一般に)保
存されない。内部トルクを与えることにより宇宙
船の各成分間の相対回転数を変えると、総角運動
は一定に保たれるにも拘らず総回転運動エネ
ルギを変えることができる。総回転運動エネルギ
を減少させるために受動的または能動的運動減衰
器を用いることができ、またはこの発明の実施例
においては宇宙船の本体10の回転運動によりそ
の運動エネルギを減少させるために上の受動的ま
たは能動的運動減速器を用いることができる。
エネルギ発散のある場合、宇宙船(またはその
減速器すなわちエネルギ発散体24を取付けた部
分)はその宇宙船の角運動量に適合するエネルギ
極小状態に収斂する。このエネルギ極小状態とは
その状態から如何に僅かに偏移してもエネルギの
増大を招くという状態であつて、このような状態
は1つ以上存在し得る。第2図のエネルギ線図に
おいて点26,28は共に極小点であり、点28
のエネルギ値は点26のエネルギ値よりも小さ
い。ここで点26を相対極小点、点28を絶対極
小点と呼ぶ。宇宙船の回転運動エネルギはこの極
小値を少なくとも1つ持たねばならないが、2つ
またはそれ以上持つこともできる。
この発明の原理は、本体の回転運動の唯一のエ
ネルギ極小状態が存在し、この唯一のエネルギ極
小は予め定められた軸が角運動量ベクトルに一
致するとき(第3図の点29)に生ずるように宇
宙船を操縦することに由来している。この条件が
達せられると、系の初期状態に関係なくエネルギ
発散により所要の方向への収斂が起る。宇宙船が
唯一の極小エネルギを持たないときは、好ましく
ない方向に収斂する可能性がある。このような好
ましくない方向への配向は「エネルギトラツプ」
として説明することができる。この発明は1個ま
たはそれ以上の回転子を充分な高速度で回転させ
ることによりこのエネルギトラツプをなくしてい
る。
剛体宇宙船の主軸を中心とするスピンはジヤイ
ロスコープ的トルクがないことを特徴とする。換
言すれば(スピンする回転子を有する宇宙船とは
違つて)剛体宇宙船が主軸を中心とする純スピン
状態にあれば、推力等の外部から与えられる安定
したトルクの助けなしでその状態に留まる。つま
り外部からのトルクなしで主軸以外の軸を中心と
する安定な自転は起り得ない。
剛体宇宙船(またはすべての剛体)は相互に直
交する3本の主軸を有し、最大慣性能率軸と最小
慣性能率軸とは常に主軸であつて、これらは常に
互いに直角をなしている。第3の主軸を中間慣性
能率軸と呼び、最大および最小の双方の軸と直角
をなしている。
4本以上の主軸の存在も可能で、これは2つの
主軸に関する慣性能率が相等しいときに起る。こ
の場合は互いに直交する3本の主軸を1組として
これを無限大組形成する無限大数の主軸が存在す
る。円筒はこの例で、円筒の対称軸は主軸である
が、この対称軸に垂直でその質量中心を通るすべ
ての軸もまた主軸である。このように1本の最大
慣性能率軸と無限大数の最小慣性能率軸とか、1
本の最小慣性能率軸と無限大数の最大慣性能率軸
とかの何れかが存在するが、この場合は中間慣性
能率軸がない。
今1つの例として質量中心を通るすべての軸に
関する慣性能率が互いに等しい完全球体の場合が
ある。多くの規則正しい固体は慣性的にこの球体
に等価(すなわち質量の中心を通るすべての軸が
主軸)である。立方体もこの部類に入り、円筒も
対称軸に関する慣性能率と垂直軸に関するそれと
が相等しければ同様である。
当業者に公知のように、またこの説明のため
に、僅かの撹乱によつて公称状態からの大きな偏
移は起り得ず、またエネルギ発散によつて僅かの
偏位を公称状態に復帰させるなら、スピンするす
なわち運動量バイアスされた宇宙船はジヤイロス
コープ的(または回転的)に安定であると考え
る。最も一般的な2重スピン宇宙船では、本体1
0上のエネルギ発散速度が回転子12上のそれ以
上であれば安定である。エネルギ発散体には宇宙
船の可撓構造並びに流体減速器や推力器用燃料タ
ン中の流体の揺動が含まれる。
角運動量ベクトルはベクトル線16で示さ
れ、図中矢印を有する直線が(通常の右手の法則
により)適当な座標軸に対して大きさ並びに方向
を持つベクトルを表わす。また角速度(例えば
ωr)もまた右手の法則により回転を表わす線と
矢印によつて示される。
軸1,2,3は宇宙船本体10に固定された互
いに直交する軸で、場合により引用数字18,2
0,22でそれぞれに示すこともある。軸22は
モーメンタム・ホイールの回転軸14に平行で軸
18,20は第1軸、第2軸間に慣性相乗能率が
ないように選ばれている。このように軸を選ぶと
発明を数字的記述が簡単になり、発明の原理の一
般性は失われない。
この本体の軸に対する総角運動量ベクトル
方向はθ、φで表わされるが、θで表わされる第
3軸22の正方向と16との間の角を章動角と
定義する。また角φは第1軸の正方向と運動量ベ
クトル16の第1軸、第2軸で決まる平面上へ
の射影との間の角である。この射影は点線ベクト
ル160で示される。この等の角は一般に数学的
に時間の関数として表わされるが、これがその角
が動力学的に変化し得ることを意味することは言
うまでもない。この発明によればθが零でない初
期値(一般に90゜または180゜)から零まで減少す
る。
この発明の動作を説明する数学的関係の展開に
着手する前に、任意の宇宙船軸をこの発明によつ
て総角運動量ベクトルに一致させる手順を一般
用語で簡単に説明する。
この発明の目的は予め選定された宇宙船の軸を
その宇宙船の総角運動量ベクトルに一致させる
ことおよびこのようにしてその軸を慣性空間内の
既知方向に配向することである。これは1個また
はそれ以上の回転子(すなわちモーメンタム・ホ
イール12)をある限界値ωrに等しいかそれ以
上の速度まで加速回転(スピン・アツプ)し、そ
の速度を意図した方向がその回転速度における宇
宙船基台10に対する回転運動エネルギの唯一の
極小状態を表わすように保つことにより達せられ
る。モーメンタム・ホイールが一旦この限界速度
に達すると、宇宙船本体10上の受動的および
(または)能動的エネルギ発散機構24が、宇宙
船の初期配向や宇宙船がホイール加速中に受けた
運動には関係なく所要方向への収斂を生じさせ
る。
この推将実施例においては対称回転子(すなわ
ちホイール12)が1個だけ用いられ、エネルギ
発散は受動的に行なわれる。
モーメンタム・ホイール12は宇宙船内におい
て、そのスピン軸14が総角運動量ベクトルと一
致させるべき宇宙船22に平行になるように配向
されている。方向転換動作の完了により、そのホ
イール軸14はそのモーメンタム・ホイール12
の角運動量ベクトルが宇宙船の総角運動量ベクト
と同一方向にあるように配向されたままにな
る。方向転換をうまく実行するのに要するホイー
ル速度は宇宙船の慣性(質量)的性質および運動
量ベクトルに一致させるべき軸の選択に依存す
る。1つの例外を除き軸の選択で常に必要なこと
はその軸を中心とする運動量バイアスの安定度に
対する要件と同じで、その例外は最大慣性能率軸
である。この要件の性質は以下説明するように明
瞭な3つの部類に属する。
エネルギ発散は前述のように(燃料の揺動等
の)固有のエネルギ発散機構を含む受動的運動減
速器によつて行うこともできる。この運動減速器
の方向はどの軸に沿つてもよいが、モーメンタ
ム・ホイール軸に垂直な軸に沿うことが望まし
い。さらに最終的方向調節には米国特許第
3695554号および同第3830447号の各明細書記載の
形式の能動的章動減衰器を用いることもできる。
宇宙船の予め選定された軸をその総角運動量ベ
クトルに一致させてしまうと、各モーメンタム・
ホイールの速度をその宇宙船の安定条件に適合す
る任意のバイアスレベルにすることができる。
前述のように、上記処置も宇宙船固有のエネル
ギ発散機構により行うことができる。上述のよう
に大抵の場合、宇宙船本体10のエネルギ発散速
度が回転子12の発散速度より大きいことを要す
ることに注意することが大切である。しかしなが
ら、この処置を達成するための収斂時間は適正に
設計された受動的減速器によつて最小にするこ
と、または少なくとも低減することができる。そ
の上前述のように、この処置の全部または一部分
の間でも能動運動減速器を用いることが可能であ
るが、この発明の実施に要する唯一の能動的制御
は1個またはそれ以上のモーメンタム・ホイール
をそれぞれの軸を中心として本質的に一定速度で
回転させる動作にある。
この発明の原理の根拠となるエネルギの数学的
解析を以下に説明する。
総角運動量ベクトルHrの大きさは宇宙船本体
の運動と宇宙船本体に対するモーメンタム・ホイ
ール12の回転の組合せ効果に依存し、次式(1)、
(2)で与えられる。
Hr=(ω3+ωr)Ir (1) これは次式と等価である。
Hr=( T 3〔Ib-1 b+ωr)Ir (2) ここでTはベクトルまたはマトリクスの互換を
表わす通常の記号、ω3は本体の角速度の第3軸
22方向成分、 3は第3軸22方向の単位ベク
トル、bは宇宙船本体の対称軸に垂直なモーメ
ンタム・ホイールの運動量成分を含む宇宙船の角
運動量、Irは軸14を中心とするモーメンタム・
ホイール12の慣性能率、〔Ib〕は次のようにし
て引出される本体10の慣性能率マトリクスであ
る。
宇宙船全体の慣性能率マトリクスは3×3マト
リクス〔Is〕と定義され、慣性相乗能率項は全部
負の符号を持つ。従つてマトリクス〔Ib〕は3−
3項を除きマトリクス〔Is〕と同じであるが、
〔Ib〕では3−3項にホイールの慣性能率Irが抜け
ている。よつてマトリクス〔Ib〕、〔Is〕は次の通
りである。
〔Ib〕=I11 O I31 O I22 I32 I13 I23 I33 (3) 〔Is〕=I11 O I31 O I22 I32 I13 I23 (I33+Ir) (4) ここでI11は宇宙船全体の第1軸に関する慣性
能率、I22は宇宙船全体の第2軸に関する慣性能
率、I33は宇宙船全体の第3軸に関する慣性能率
から回転子の慣性能率Irを減じたもの、I13および
I31は第1軸と第3軸との間の慣性相乗能率の負
値、I23およびI32は第2軸と第3軸との間の慣性
相乗能率の負値である。
〔Is〕、〔Ib〕の行列式をそれぞれ記号△s、△b
で表わすと、慣性能率マトリクスの定義から、軸
をI12=I21=0になるように選ぶことに注意する
と次式の関係が得られる。
s=△b+I11 I22 Ir (5) 前述のようにHは宇宙船の総角運動量ベクトル
の大きさであるから、ベクトルb(第1図の1
7)は第1、第2および第3の各軸に沿う成分に
分解することができ、これらの成分を用いると式
(2)は次のように展開することができる。
Hr=Ir・△-1 s〔I11・I22cosθ −H・f(φ)sinθ+ωr・△b〕 (6) ここで f(φ)=I11・I23sinφ +I22・I13cosφ (7) ただしI11はマトリクス(3)、(4)で定義されるよ
うな第1軸に関する慣性能率、I23は第2軸と第
3軸との間の慣性相乗能率の負値、I22は第2軸
に関する慣性能率、I13は第1軸と第3軸との間
の慣性相乗能率の負値である。
これらの各項は単純な剛体として処理した宇宙
船の慣性能率マトリクスとして公知である。この
説明により、上述のようにI12=I21=0になるよ
うに宇宙船の各軸を選定する。
この宇宙船11全体の回転運動エネルギEsは次
式で与えられる。
Es=1/2 T b〔Ib-1 b+1/2I-1 rH2 r (8) しかしこのエネルギ解析は宇宙船全体に対する
ものではなく、宇宙船11の運動エネルギの本体
速度だけに由来する、従つて本体に取付けた発散
機構の影響を殆んど直接受ける部分だけに対する
ものである。「本体速度」とは宇宙船11の本体
10の内部のまたは本体に関する各成分の運動と
区別して、本体の回転運動を意味する語である。
従つてこの限定によれば、運動エネルギの本体
速度だけに関係する部分は、その本体の回転運動
エネルギとモーメンタム・ホイールのエネルギの
本体の回転のみに由来する部分との和であつて、
次式で与えられる。
E=1/2 T b〔Ib-1 b +1/2I-1 r(Hr−Irωr2 (9) 式(6)をこの式(9)に代入し、本体の角運動量ベク
トル bの各成分をθ,φについて展開すると、 E(θ、φ)=1/2I11I22-1 s(ω2 rI2 r+H2co
s2θ)+1/2{I33(I22cos2φ+I11sin2φ) −(I23cosφ-I13sinφ)2−Irs -1〔f(φ
)〕2}H2-1 bsin2θ −H2-1 sf(φ)cosθsinθ+ωrIrH△-1
s{f(φ)sinθ-I11I22cosθ}(10) 本体に取付けられた(エネルギ発散式章動減衰
器24のような)受動的運動減速器が宇宙船11
に設けられると、エネルギE(θ、φ)は極小値
に向う、この系の諸定数を、実際にθ=0の方向
で極小エネルギが存在し、しかもそれが唯一の極
小であるように(第3図の点29)選択すると、
モーメンタム・ホイール軸14は宇宙船の初期条
件に無関係に最終的に総角運動量ベクトル 16
一致するようになる。後述するように、通常の数
学的解析により、限界回転速度よりも大きな限界
回転速度について、θ=0のとき唯一の極小エネ
ルギの存在することが明らかになる。もし上述の
条件が与えられると、限界回転速度を変えること
により、得られる唯一の極小エネルギを異つた大
きさを設定することができる。
通常の数学的解析によりE(θ、φ)(式(10))の
1階および2階の偏微分を調べると、以下に述べ
るようにθ=0またはθ=180゜の宇宙船方向で唯
一の極小値を生ずるE(θ、φ)の条件が得られ
る。
詳言すれば、E(θ、φ)の1階偏微分を用い
てθ、φの極大値または極小値を求めるとき、こ
のようないわゆる極点は∂E/∂θ=∂E/∂φ=0の解
にな る。次に2階偏微分∂2E/∂θ2、∂2E/∂φ2、∂2E/
∂θ∂φを用い てその極点の性質を求め、従つてθ=0の方向に
おいて極小が生じ、他のすべての極点において極
小が生じない条件を求める。このようにして唯一
の極小に対する条件従つて収斂条件が定まる。
上述のように収斂条件は整合および安定化の軸
の選定によつて3つの部類に分けることができ
る。これを次に第1、第2および第3の場合とし
て説明する。
第1の場合……モーメンタム・ホイール軸従つ
て収斂軸が最小慣性能率軸または中間主軸に一致
する(すなわちI33+Irが宇宙船全体の極小または
中間慣性能率である)場合で、ホイールの速度
ωrが限界速度ωcを越えたとき収斂が生じ、 ωc=HI-1 r{1−(I33+Ir)I-1 nax} (11) である。Inaxは宇宙船全体の最大慣性能率であ
る。第2の場合……モーメンタム・ホイール軸が
宇宙船全体の最大慣性能率軸に一致する場合で、
ホイール速度ωrが限界速度ωcを超えると収斂生
じ、 ωc=HI-1 r{(I33+Ir)I-1 p−1} (12) である。ここでは式(11)と対照的にI33+Ir=Inaxで、
Ipはホイール軸に垂直な軸に関する最大慣性能率
である。
この方向の安定化条件は ωr>HI-1 r{1−(I33+Ir)I-1 nio} (13) ここでInioは宇宙船の最小慣性能率で、この安
定化条件は収斂条件(12)よりきびしくはないことに
注意すべきである。
第3の場合……モーメンタム・ホイール軸が主
軸以外の軸に一致している場合で、ホイール速度
の許容限度が無限範囲の第1および第2の場合と
異なり、ある1つのホイール速度に対してのみ収
斂が得られる。この限界速度は次式で与えられ
る。
ωc=HI-1 r (14) ここで他の諸定数は前述の通りである。
さらに第1および第2の場合における収斂条件
は次の1つの関係式で表わすことができる。
ωr>ωc=HI-1 r|1−(I33+Ir)I-1 p| (15) ここで||はこの間にある数値の絶対値を示
し、Ipはモーメンタム・ホイール軸に垂直な軸で
宇宙船の質量中心を通る軸に関する最大慣性能率
である。このように関係式(15)だけで主軸整合
の場合が全部表わされ、式(14)は宇宙船の角運
動量に主軸が整合しない場合を表わす。また第
1および第3の場合の収斂条件と最終方向の安定
条件は同じであるが、第2の場合の安定条件と収
斂条件とは上述のように異なることに注意すべき
である。
次に第4図ないし第10図に示すようなこの発
明の原理を応用することにより実行することがで
きる数種の方向転換技法について説明する。
各宇宙船の図は軸14の周りに回転する回転子
12を含んでいるが、この回転子12とその軸1
4とは宇宙船本体の内外のどこに配置することも
できることを理解すべきである。さらに後述の第
11図に示すように複数個の回転子12を用いる
こともできる。各回転子12a,12bはそれぞ
れ回転の速度および方向を独立に制御するように
することができるが、綜合してその合成角運動量
すなわち有効角運動が宇宙船の任意の所要軸に一
致し得るようにすることもできる。すなわちこの
ように複数個の回転子を配置することにより、与
えられた構造の宇宙船を軌道上において衛星の総
角運動量ベクトルに対するその方向を変えるよ
うに操縦し得ることが判る。
第2の場合の関係を実施した最小慣性能率軸を
中心とするスピン状態から最大慣性能率軸を中心
とする運動量バイアス状態への方向転換を第4図
ないし第6図に示す。第4図は宇宙船の初期状態
で、その第1軸18(最小慣性能率軸)の周りに
速度Ω1でスピンし、モーメンタム・ホイール1
2は宇宙船本体10に対して静止している。ホイ
ール12の軸14は最大慣性能率軸(第3軸2
2)に一致している。
この構成に対する式(12)で与えられる限界速度
ωcより速い速度ωrまでホイール12を加速(ス
ピン・アツプ)することにより方向転換が始ま
る。ホイールの加速トルクの反作用として宇宙船
本体10にトルクが印加され、第3軸22と運動
量ベクトル16との間の角θが最初の90゜より大
きくほぼ180゜に近付くような方向を宇宙船10に
とらせる。このホイールの加速に随伴するビーク
ルの方向転換運動を第5図に示す。この運動は第
3軸の負方向34が角運動量ベクトル16から発
散し、その正方向22がそれに収斂する渦線運動
を特徴とする。
第3軸22の正方向がベクトル16に一致す
れば、すなわちθ=0(第6図)となれば所期の
最終配向が得られる。しかし、ホイールの速度
ωrがωcより低ければ宇宙船は所要の方向(第6
図)か、その反対方向すなわちθ=180゜の方向の
何れかに収斂することができる。後者の方向は前
述の形式のエネルギトラツプである。このトラツ
プおよびそれによる不確定性はホイール速度を限
界速度ωc以上に上げることにより解消される。
するとエネルギ発散のため第6図に示す正しい所
要方向に収斂が起る。この最終方向において本体
は次式によるビークルの総角運動量に適合する
速度Ω2でスピンする。
Ω2=(H−ωrIr)(I33−Ir-1 (16) 第6図の構成は安定な2重スピン宇宙船の1例
である。方向転換が完了するとホイールの速度を
式(13)の安定条件に適合する任意の値に調節す
ればよく、その値は上記限界速度以下でもよい。
この第2の場合の例においては宇宙船は最小慣
性能率軸に関する初期スピン状態から方向転換さ
れていることに注意すべきである。これは将来の
宇宙船で普及する可能性がある初期配向で、従来
は不可能でなくても困難と考えられていた技法の
1例である。(前記カプランの著書の第371頁参
照)。その上運動減速器型のエネルギ発散器24
(第1図)を利用して2つの機能を果させること
もできる。すなわちこの運動減速器は方向転換を
確実にする機構として働らく上、基台(本体1
0)におけるエネルギ発散を回転子12のエネル
ギ発散より大きくすることにより最終配向の安定
を確保することに利用される。ある種の宇宙船で
は回転子12は一般に剛性の対称構体であるが、
このような剛体の回転子ではエネルギ発散は無視
可能でなくても極めて少ない。しかし他の宇宙船
では回転子が単純な剛性構体ではなく、著しいエ
ネルギ発散の手段を含むことがある。このような
宇宙船では基台の発散率が回転子の発散率より高
くなるように設計に注意を要する。
第1の場合の技法における初期および最終の配
向をそれぞれ第7図および第8図に示す。この宇
宙船は最初、最小または中間の慣性能率軸にモー
メンタム・ホイール軸が一致した安定した2重ス
ピン状態にある。この初期配向(第7図)は安定
であり、またこれは第1の場合の構成であるか
ら、本体の回転だけによる運動のエネルギ(式
(10))は回転子の速度ωr=ωr1において本来唯一の
極小値にある。このように本体10は第3軸に関
する初期スピン速度Ω1を持ち、ホイール速度ωr1
は式(11)により与えられるωcより大きくすること
により安定条件に合致する。
この宇宙船の反転はモーメンタム・ホイールを
その速度ωr2がωcより大きくωr1と符号が反転にな
るように反転することにより開始される。これに
よつて式(10)でωr=ωr2、θ=180゜として表わされ
るエネルギに新しい唯一の極小値が得られる。こ
の唯一の極小値は第8図に示すように宇宙船の反
転方向に現われる。この宇宙船の反転は宇宙船本
体上のエネルギ発散により起されたことに注意す
べきである。この反転に続いて本体は式(16)に
より負の第3軸に関するスピン速度Ω2を持つ。
方向転換が終るとホイールの速度を安定条件に適
合する任意の値に調節すればよい。
第7図および第8図に例示した技法は任意構成
の宇宙船に適用することができる。従つて宇宙船
がその初期状態(第7図)において任意の軸に関
してジヤイロスコープ的に安定である限り第7図
から第8図へのようにこれを反転することができ
る。
この発明によれば運動量バイアスがない場合に
本来ジヤイロスコープ的に不安定な方向から宇宙
船を方向転換することもできることに注目すべき
である。
また上記米国特許第3940096号明細書記載の方
向転換は運動量バイアスのない場合に本来ジヤイ
ロスコープ的に安定な唯一の配向である最大慣性
能率軸に関するスピン状態から始まつていること
に注意すべきである。
次に第9図および第10図は角運動量ベクトル
16に最初一致した主軸40に対して傾斜した軸
を持つモーメンタム・ホイールを備えた宇宙船の
1例を示す。この宇宙船は最初この主軸に関する
スピンΩ1状態に、回転子は最初宇宙船本体に対
して静止状態にある。この回転子を式(14)で定
義される限界速度ωcで回転させると、この宇宙
船は第10図に示す本体のスピン速度Ω2=0と
いう位置に収斂する。この最終配向において回転
子は角運動量ベクトル16に一致する。主軸40
は宇宙船の3本の主軸のどれでもよいことを理解
することを要する。
前述のようにこの発明は所要の姿勢軸に平行な
軸を持つ1個の回転子を用いて実施することもで
きるが、代りに複数個の回転子を用い、これをそ
の合成角運動量ベクトルが宇宙船の総角運動量ベ
クトルに一致するように動作させることもでき
る。例えば第11図には軸14aの周りに回転す
る第1の回転子12aと軸14bの周りに回転す
る第2の回転子12bとを有する宇宙船11が示
されている。
回転子12a,12bの合成角運動量が角運動
量ベクトル16に一致したとき宇宙船は所要の
配向にある。この回転子の合成角運動量は軸14
cの周りにスピンする等価回転子12cで表わす
ことができる。回転子12a,12bを適当に調
節することにより合成回転子12cが得られる。
動作において、宇宙船系は内部または外部の信
号によつて指令され、回転子12または複数個の
回転子12c(第11図)を回転加速すると共に
その速度を調節して所要の方向へ転換する。この
発明の実施に有用な成分を含む装置の説明は上記
米国特許第3940096号明細書を参照されたい。
軌道上の宇宙船11はこの発明による方向転換
や操縦の動作には不要の成分を多く含んでいる
が、このような成分は当業者に公知であり、この
発明の目的には説明を要しない。
この発明の上述の実施例において、任意の初期
回転または運動量バイアス状態から明確で安定な
運動量バイアスが得られることが判る。式(10)で定
義されるエネルギの唯一の極小値に対応する宇宙
船の方向は一定の総角運動量および回転子の回
転速度ωrによつて決定され、その唯一のエネル
ギ極小値の大きさは回転子の回転速度の関数であ
る。エネルギの極小値は複数個あるが、それぞれ
の大きさは第1および第2の場合には限界速度
ωcより大きい回転子速度ωr、第3の場合にはそ
の限界速度の式によつて表わされる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明を実施した2重スピン宇宙船
の図、第2図および第3図はこの発明の原理を説
明するエネルギ関係の線図、第4図ないし第10
図はこの発明を実施した宇宙船の方向転換を示す
略図、第11図は2個の回転子を用いた実施例を
示す略図である。 10……本体(基台)、11……宇宙船、12
……回転子、14……回転子の軸、16……総角
運動量ベクトル、18,20,22……主軸、2
4……エネルギ発散体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 最大慣性能率軸が、最初、慣性空間において
    実質的に一定の総角運動量ベクトルと平行に整列
    されていないときに、運動量安定化ビークルが所
    定の軌道上で所要の方向をとるように当該運動量
    安定化ビークルの方向を転換する方法であつて、 上記ビークルは、基台と、該基台に対して回転
    するようにされており、上記所要方向と平行な合
    成角運動量ベクトルを生成するように配向される
    回転軸をもつた少なくとも1個の回転子とを有
    し、 上記基台は上記回転子のエネルギ発散速度より
    大きな速度でエネルギを発散するようになつてお
    り、 上記所要方向のみがジヤイロスコープ的に安定
    化したものとなるように上記ビークルの基台が唯
    一の回転運動エネルギ極小状態を持つような限界
    速度を越える一定の回転速度で上記回転子を回転
    させ、それによつて上記ビークルが、回転子の合
    成角運動量ベクトルが総角運動量ベクトルと一致
    する上記所要方向に再配向される運動量安定化ビ
    ークルの方向転換方法。 2 回転子は1個だけ設けられており、その軸は
    総角運動量ベクトルと整列させられるべき衛星の
    軸と平行である特許請求の範囲1記載の運動量安
    定化ビークルの方向転換方法。
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