JPH0370606A - タイヤ滑り止め装置の外周長調節機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、タイヤトレッド部の円周方向に平行に環状
に連結した２条のチェーンをトレッド部材として備える
タイヤ滑り止め装置の外周長調節機構に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種のトレッド部材の外周長調節機構について
は、たとえば特開昭６２−１５５１０９号公報に開示さ
れたものが知られている。

この公報においては、トレッド部材のチェーンリンクが
ヨークを介して分離可能に連結され、ヨークのシャンク
に連結されたチェーンリンクは、ヨークに固定された固
定手段を解放することによって取り外すことができ、チ
ェーンのリンク数を増減することによって、トレッド部
材の外周長を調節するようになっている。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来のトレッド部材の外周長調節機構は、チェーンリン
クをヨークのシャンクから取り外すときに工具を使用し
、新たに取り替えて連結したチェーンリンクをヨークの
シャンクに固定するときも再度工具を使用する必要があ
るため、少なくとも数分間の時間を要するだけでなく、
チェーンリンクがトレッド部材から切り離されるため、
トレッド部材をタイヤのトレッド部に装着した状態で緩
みまたは緊張の程度を看取しながら調節することができ
ず、適正な外周長に速やかに調節するのは困難であると
いう問題がある。

この発明は、上記の問題を解決して、チェーンリンクを
切り離すことな、く、工具を使用せずに簡単に操作で短
時間に適正な調節ができるトレッド部材の外周長調節機
構を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、この発明にあっては、タイヤ
のトレッド部の円周方向に２条並列に配置され、トレッ
ドブロックのフックを介して、または介さずに環状に連
結された同一周長のチェーンにより構成されたトレッド
部材を備えるタイヤ滑り止め装置において、前記トレッ
ド部材の各列のチェーンの相対する位置に連結されたチ
ェーンリンク相互間、またはトレッドブロックのフック
とこれに連結されたチェーンリンクとの間の少なくとも
１個所に、引張力を受けたチェーンリンクまたはフック
を安定状態で係止する係止部が不等間隔で少なくとも３
個所に形式された同一形状・寸法をもつ一対の変形リン
クを連結し、各変形リンク同士のチェーンリンクまたは
フックが係止されていない係止部相互間を、必要に応じ
取外し自在の連結フックを介して連結しである。

〔作用〕

この発明において、トレッド部材の外周長を短縮または
延長するときは、変形リンク相互間に連結されている連
結フックを取り外し、変形リンクをいずれかの方向に回
転して連結位置を変え、別の係止部にチェーンリンクを
係止させた後、必要に応じ他の連結フックを用いて変形
フック相互を連結する。

〔実施例〕

以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図および第２図は、この発明の外周長調節機構を備
えるトレッド部材の一例について、その一部を示す斜視
図である。

同図のトレッド部材１０は、ゴム等の可撓性材料からな
る複数個のトレッドブロック１１を２条並列に配置した
チェーン１３．１４により環状に連結したものである。

トレッドブロック１１相互間における各列のチェーン１
３．１４は１．それぞれ２個のチェーンリンク１３　ａ
、１３　ｂ　；　１４　ａ。

１４ｂと、これらのチェーンリンクの間に連結された１
対の変形リンク１５．１６とにより構成され、各列のチ
ェーンリンク１３ａ、１３ｂ；１４ａ、１４ｂはそれぞ
れトレッドブロック１１に一体に埋設して取り付けであ
るフック１２に連結されている。

チェーン１３．１４を構成するチェーンリンク１３ａ、
１３ｂＨ１４ａ、１４ｂは、従来の形式％式％ 変形リンク１５．１６は、チェーンリンクと同一素材に
より作られた同一形状・寸法のものが対になっている。

変形リンク１５．１６の形状は、互いに直行する二つの
対角線をもち、長手方向の対角線に関して左右対称の四
角形状であって、各対角線の内面側の距離（対角距離）
は、各チェーンリンク１３ａ、１３ｂ；１４ａ、１４ｂ
の長手方向の内面側の対向距離に比べて、一方の対角距
離では短く、他方の対角距離では長くなっている。

この変形リンク１５．１６は、対向する角部１５ａ、ｂ
、ｃ、ｄ；１６ａ、ｂ、ｃ、ｄがそぞれチェーンリンク
１３ａ、１３ｂ；１４ａ、１４ｂに対する係止部を構成
している。

上記構成のトレッド部材１０は、第１図においては、変
形リンク１５．１６をトレッド部材１゜の幅方向に対し
て互いに逆向きの位置となるように回転して、対角距離
の短い方の係止部Ｌ５ｃ。

１５ｄ；１６ｃ、１６ｄにそれぞれチェーンリンク１３
ａ、１３ｂ；１４ａ、１４ｂを係止させである。変形リ
ンク１５．１６は、対向する係止部１５ｂ、１６ｂに連
結フック１７が掛は止めされており、この状態で各列の
チェーン１３．１４に引張力が加えられることになる。

連結フック１７には、開環部１７ａが設けられており、
変形リンク１５．１６に着脱自在に掛は止めすることが
できるようになっている。

また、第２図のトレッド部材１０においては、第１図の
位置にある変形リンク１５．１６から連結フック１７を
掛は外して、互いに逆方向に９０度回転し、トレッド部
材１０の長さ方向（タイヤトレッド部の周方向）に対し
て同一方向を向くように連結位置を変え、対角距離の長
い方の係止部１５ａ、１５ｂ：１６ａ、１６ｂにそれぞ
れチェーンリンク１３ａ、１３ｂ；１４ａ、１４ｂを係
止させである。この場合においては、必要に応じて変形
リンク１５．１６の対向する係止部１５ｄ。

１６ｄに第１図のものとは別寸法の連結フック（図示省
略）を掛は止めし、この状態で各列のチェーン１３．１
４が引張力下におかれるようになっている。

上記のように、この発明においては、チェーンリンク１
３ａ、１３ｂ；１４ａ、１４ｂに対する変形リンク１５
．１６の連結位置を変更することにより、チェーンリン
ク１３　ａ　、ｌ　３　ｂ　；　１４　ａ　。

１４ｂ相互間におけるチェーンの長さくトレッド部材１
０の外周長）が短縮または延長されることになる。

タイヤのトレッド部に装着されたトレッド部材１０は、
車両の走行中に複雑な動きをするため、チェーン１３．
１４には張力状態と非張力状態とが無作為的に入り雑じ
って現れるが、チェーン１３．１４の構成部材である変
形リンク１５．１６を必要に応じて連結フック１７によ
って連結することにより、張力状態がどのように変化し
ても自由に回転することはできない。このため、チェー
ンリンク１３ａ、１３ｂ；１４ａ、１４ｂ間の距離が変
わることはなく、安定した張力状態が保持される。

また、トレッド部材１０は過酷な条件下で使用されるた
め、変形リンク１５．１６にもチェーンリンクと同様に
強大な張力が加えられたり、路面により激しい摩擦その
他の悪条件を受けることになるが、変形リンク１５．１
６はチェーンリンクと同一素材により作られているから
、十分な耐久力を有しており、チェーンリンクの使用寿
命よりも早期に破断するようなことはない。

なお、変形リンク１５．１６に掛は止めされた連結フッ
ク１７には、トレッド部材１ｏの張力が直接にはかから
ないから、チェーンリンクよりも低い強度のものを使用
することができる。したがって変形リンク１５．１６に
対する掛は止め、掛は外しがより容易になる形状、大き
さに設計変更することが自由にできる。

車両の走行中に、予期しない原因により連結フック１７
が切断するか、あるいは変形リンク１５゜１６から離脱
するようなことが起きた場合は、チェーン１３．１４に
緩みが生じるので走行スピードを落とす必要はあるが、
チェーン１３．１４自体は繋がっているので、走行に支
障を及ぼすような事故を起こすことはなく、ただちに走
行を停止する必要もないから、安全確保上の問題が生じ
ることはあり得ない。

前記実施例の変形リンク１５．１６は、各列のチェーン
リンク１３ａ、１３ｂ；１４ａ、１４ｂに連結しである
が、トレッドブロック１１のフック１２と、チェーンリ
ンク１３ａ、１４ａまたはチェーンリンク１３ｂ、１４
ｂとの間に連結してもよい。このようにトレッドブロッ
ク１１のフック１２に変形リンク１５．１６を連結する
場合は、必要に応じトレッドブロック１１のフック１２
を縦向きに埋設するのが好ましい。

また、前記実施例に示した変形リンク１５，１６は、チ
ェーンリンクに対する係止部が４個所に形成された１軸
対称形状のものであるが、変形リンク１５．１６の形状
については非対称形状のものであってもよく、変形リン
ク１５．１６の係止部については、少なくとも３個所に
形成されたものであって、係止部相互間の内面側の距離
が、チェーンリンクの長手方向の内面側の対向距離とそ
れぞれ異なり、かつ係止部相互間が不等間隔となるよう
に構成されていればよい。

このような条件を備える変形リンク１５．１６としては
、例えば頂角のすべてが鋭角である不等辺三角形状のも
の（各頂角の部分が係止部）、だ円または長円形状のも
の（長径方向と短径方向との各両端部に係止部を突出形
成）、不等辺星形状のもの（突出先端部が係止部）その
他これに類する形状のものが適当である。

なお、この発明は、前記実施例で説明したトレンド部材
に限らず、他の形式の並列チェーンからなるトレッド部
材についても適用することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明によれば、環状ない連結
した２条並列のチェーンを備えるトレッド部材に組み込
まれている変形リンクの連結位置を変えることによって
、チェーンの長さが２種以上の異なる長さになり、いず
れの場合においても安定した張力状態が得られるように
構成しているから、トレッド部材をタイヤのトレッド部
に装着した状態をそのまま保持して、緩みまたは緊張の
程度を看取しながら、速やかに適正な外周長に調節する
ことができる。

また、この発明においては、変形リンク同士に掛は止め
されている連結フックを取り外して、変形リンクを回転
するという簡単な操作を行うものであるから、特別な工
具を使用する必要がなく、きわめて短時間で、トレッド
部材の外周長を調節することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、それぞれこの発明の実施例の作
動状態を示す斜視図である。 図中、１０はトレッド部材、１１はトレッドブロック、
１２はフック、１３．１４は各列のチェーン、１３ａ、
１３ｂ；１４ａ、１４ｂチエーンリンク、１５．１６は
一対の変形リンク、１５ａ。 １５ｂ、１５ｃ、１５ｄ；１６ａ、１６ｂ、１６ｃ、１
６ｄは変形リンクの係止部、１７は連結フックである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）タイヤのトレッド部の円周方向に２条並列に配置
   され、トレッドブロックのフックを介して、または介さ
   ずに環状に連結された同一周長のチェーンにより構成さ
   れたトレッド部材を備えるタイヤ滑り止め装置において
   、前記トレッド部材の各列のチェーンの相対する位置に
   連結されたチェーンリンク相互間、またはトレッドブロ
   ックのフックとこれに連結されたチェーンリンクとの間
   の少なくとも１個所に、引張力を受けたチェーンリンク
   またはフックを安定状態で係止する係止部が少なくとも
   ３個所に不等間隔で形成された同一形状・寸法をもつ一
   対の変形リンクを連結し、各変形リンク同士のチェーン
   リンクまたはフックが係止されていない係止部相互間を
   必要により連結フックを介して取外し自在に連結したこ
   とを特徴とするタイヤ滑り止め装置の外周長調節機構。