JPH0356737B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は医療用器具、特に血液の循環を活発に
するために人体の一部分に圧力を加える医療用器
具に関するものである。

従来の技術 このような医療用器具は、処置すべき手足、例
えば腕や下股に嵌めるようにされた２重壁のさや
と、このさやを周期的に膨張及び収縮するよう配
されたポンプ装置とを具備し、手足にポンプ作用
を与えてその静脈の血液の流れを助長するものが
知られている。

発明が解決しようとする問題点 このような公知の器具の特有の欠点は、処置す
べき手足がギブス包帯の中に包まれている時、あ
るいは手足が外科手術を受けた時などにおいては
使うことができないということである。

この公知の器具のもう１つの欠点は、使用者が
常時着用するのに適していないということであ
る。

これらの欠点は、よく知られているように、手
足が歩行することのできないような時に血液の流
れを活発にすることが必要である足や脚に用いる
器具に関して、特に重要なことである。

問題点を解決するための手段 我々は、足にとつて正常の歩行状態のもとにあ
る人間の足底の静脈のポンプ作用は、筋肉の作用
から何の助けもかりずに血液を脚から腹部の中へ
と戻す役目をしていることを発見した。

本発明によれば、使用に際し少なくとも人間の
足の底に係合する作動装置を具備し、この装置が
使用に当つて前記足底に周期的に圧力を加えられ
た時に作動して前記足の静脈のポンプ作用を活発
にするような、医療器具が提供される。

前記の作動装置は、前記の足が歩行に使用され
ていない時にこの装置を作動させる手段を包含す
る。

本発明によれば、少なくとも人間の足の底に係
合するような形状とされた膨張可能な袋の形の作
動装置と、この袋に連結されかつこの袋を迅速に
膨張することのできる膨張手段と、この袋を収縮
させる手段と、この袋が膨張させられた時にこれ
が足の底にポンプ作用圧力を加えるように足にこ
の袋を固定する手段とを具備する医療用器具が提
供される。

実施例 本発明を用いた２つの医療用器具が、図面を参
照し実施によつて以下に説明される。

第１図を参照すると、ここに示されている器具
は、プラスチツク材料で作られかつ人間の足１１
の足裏の弓形部（土踏まず）において足の底１０
に係合するような形状とされた膨張可能な袋１を
具備している。この袋１は可撓性の管２によつ
て、袋１を膨張させることのできるポンプ装置３
に連結されている。

袋１は、これを取り囲みかつ足１１の甲１２の
上で固定されている布のつり包帯４によつて足１
１に固定されている。当て物材料が、もし必要で
あり又は要求されたならば、つり包帯４と足の甲
１２との間に置かれる。

つり包帯４と袋１とは足１１の大部分を覆う布
スリツパ６によつて覆われる。

第１図に示すように足に固定されてこの器具が
使用されるときは、ポンプ装置３が袋１を迅速に
膨張させるよう作動し、この袋１が足１１の底１
０にポンプ作用圧力を加えまた足の親指のつけ根
のふくらみと踵を相互に離すように作用し、この
ようにして、もしこの足が通常の歩行中に地上に
置かれたならば行われるのと同様に土踏まずを平
らにしそれにより静脈の血液の流れを活発にする
こととなる。ポンプ装置３の弁装置（図示しな
い）が次いで袋１を収縮させることができるよう
にし、その後袋１が再び膨張させられ、この膨
張、収縮のサイクルが、この器具による処置が要
求される間繰返される。

袋１の膨張は十分なポンプ作用を与えるために
２秒間もしくはそれより少ない時間行われ、これ
に対し袋１の収縮は血液が足１１の血管に戻るの
に必要な間だけ行われる。

このようにして与えられた治療法は、足１１の
歩行作用を活発にし、そしてそのために正常に歩
くことのできないあるいはおそらく足で立つこと
さえもできない人の静脈の血液の循環を増進させ
る。

上記の器具の変形例として、ポンプ装置３の弁
装置が省略され、ポンプ装置が袋１の周期的な膨
張のみを行い、そして足１１に接している少なく
とも袋１の表面に空気の漏れる小孔が形成されて
空気を透過するようにし、又はこの表面が本来空
気を透過することのできる材料で作られるが、こ
のような材料はアメリカのバンリヤ（Van
Leer）によりVALMIC Microporous Filmの名
称のもとに販売されている。このような表面は、
袋１の収縮に必要な時間を与えるように設けられ
るものである。

このような器具は、袋１の通気性表面を離れた
空気が、袋１と足１１との間に水分の蓄積するの
を阻止する働きをし、これがこの器具の使用者の
快適さを高めかつ皮膚上の問題を同様により少な
くする。

本発明の器具の特有の利点は、足がギブス包帯
の中に包まれるようにされている時、あるいは外
科手術を受けた足１１を脚が持つている時に用い
ることができることである。

第２図及び第３図は人間の足１１がギブス包帯
１００の下にあるときに用いられている状態の器
具を示し、第１図と同じ符号が対応部分に用いら
れている。

第２図及び第３図に示す器具は第１図に示す器
具と同じであるが、足１１の底１０の下側だけで
なく足１１の内側の周りと足１１の甲１２の上と
がより大きく拡大されている。

使用に当つて、この器具は足１１の上に置かれ
ついでギブス包帯１００が要求どおりに、ギブス
包帯の孔を通過するかもしくはギブス包帯１００
の一端から外に出るポンプ装置からの管２と共
に、袋１の上に形成される。

袋１は、ギブス包帯が形成されている間幾分か
膨張状態に保持することができ、それによりその
後に起り得る足１１の膨張を可能にする。

第１図又は第２，３図に示された器具の変形と
して、袋１は、この器具を使用することの必要な
人が着用する、通常のブーツのような履物に結合
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部を切断して示す人間の足の上に置
かれた第１の器具の図、第２図は第２の器具の断
面図を示す第１図と同様な図、第３図は第２図の
−線による断面図である。 １……袋、２……管、３……ポンプ装置、４…
…つり包帯、１０……足底、１１……足、１２…
…足の甲、１００……ギブス包帯。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 人間の足１１の土踏まず１０に係合するよう
   に形成された膨張可能な袋１と；人間の足１１の
   土踏まず１０に前記袋１を固定するため足１１の
   甲の上に係合するようになつている手段４と；前
   記袋１に連結されかつ２秒以内に袋１を周期的に
   膨張することができ、それにより袋１が膨張され
   た時この袋１が、足１１の親指のつけ根の踵とが
   離れるよう強制することにより、歩行中の足１１
   上に生じるのと同様な、足１１を引き伸ばすため
   の足１１の土踏まず１０にポンプ圧力を加え、こ
   のポンプ圧力が足１１の静脈から血液を追出す作
   用をするような膨張手段３と；その膨張時と膨張
   時の間の、足１１の静脈に血液を戻すのに必要な
   時間袋１を周期的に収縮させる手段；とを具備し
   てなる医療用器具。 ２ 袋１が実質的に全く空気を通さず、前記収縮
   手段が弁を備えた袋１からの出口を具備する特許
   請求の範囲第１項記載の器具。 ３ 前記収縮手段が、空気を通しかつ器具の使用
   中に足１１に接する袋１の表面を具備する特許請
   求の範囲第１項記載の器具。 ４ 前記表面に空気の漏れる小孔が形成されてい
   る特許請求の範囲第３項記載の器具。 ５ 前記表面が、本来通気性である材料で形成さ
   れている特許請求の範囲第３項記載の器具。