JPH034473Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はプレス機の金型を取付けるボルスタに
関するものである。

〔従来の技術〕

従来上型と下型の間隔を調整する装置として、
テーブルに設けられたボルスタを上下させている
ものがあるが、これはテーブルに回動可能に設け
た複数本のネジ棒を螺動させてボルスタを上下さ
せている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

したがつて、複数本のネジ棒を螺動させている
ためその調整が面倒で、特に微調整を行なうには
不便であつた。

本考案はこの点に鑑み、簡簡単にボルスタの位
置を調整できるようにしたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この問題を解決するため、本考案はプレス機の
テーブル上面に設けられる金型取付用のボルスタ
において、テーブル上面に取付けられるベースプ
レートに金型を取付けるトツププレートを複数本
のガイドポストにてラム移動方向に移動可能に設
け、前記ベースプレート内に可動噛合スリーブを
回転可能に備え、該スリーブ側面にウオーム歯を
周設し、ベースプレートに該ウオーム歯と噛合す
るウオームシヤフトを回転可能に設け、前記トツ
ププレート内に固定噛合スリーブを固設し、前記
両噛合スリーブの対向面に同一傾斜面を周方向に
形成して傾斜面同士を摺動可能に配設したことを
特徴とするものである。

〔作用〕

したがつて、ウオームシヤフトを回転し、可動
噛合スリーブを回転させると、可動噛合スリーブ
の傾斜面の位置が変化し、固定噛合スリーブ回転
方向に対し直角方向に移動し、トツププレートは
ガイドポストに案内させて移動し、上型との間隔
を調整することができる。

〔実施例〕

以下図示の一実施例に基づいて説明する。

プレス機のテーブル上面には、ベースプレート
１がボルト等により固定されている。ベースプレ
ート１の上面には、トツププレート２が配設さ
れ、四隅に設けたガイドポスト３の下端を、ベー
スプレート１の四隅に形成したガイド孔１ａにス
リーブ４を介して挿入し、トツププレート２は上
下方向即ちラム移動方向に移動可能に支持されて
いる。

ベースプレート１の上面には、円形状の凹部１
ｂが形成され、該凹部１ｂに円盤状の可動噛合ス
リーブ５が収納されている。このスリーブ５の外
周にはウオーム歯５ａが形成されている。一方ベ
ースプレート１には該ウオーム歯５ａと噛合する
ウオーム６ａを有するウオームシヤフト６が回転
可能に支持され、一方の外端にはインテイングモ
ータ７が、他方の外端にはブレーキシリンダ８が
夫々接続されている。

トツププレート２の下面には、円形状の凹部２
ａが形成され、該凹部２ａに円盤状の固定噛合ス
リーブ９が可動噛合スリーブ５に対向して納めら
れており、複数本のボルト１０にてトツププレー
ト２に固定されている。

前記可動噛合スリーブ５と固定噛合スリーブ９
の夫々対向面には、同一形状で同一傾斜角度を有
する傾斜面５ｂ，９ａが夫々周方向に形成され、
互いに摺接している。

ベースプレート１の四隅には、ベースプレート
１に設けたブラケツト１ｃに回動可能に支持され
たクランプ１１を押動するクランプシリンダ１２
が設けられ、クランプ１１の先端はトツププレー
ト２の側部に形成した係合凹部２ｂに係合できる
ように構成されている。

次に上記のように構成された装置について説明
すると、インテイングモータ７を駆動してウオー
ムシヤフト６を回転させるとウオーム６ａを介し
てウオーム歯５ａに伝達され、可動噛合スリーブ
５が回動する。

可動噛合スリーブ５が回転すると、該スリーブ
５の傾斜面５ｂが、固定噛合スリーブ９の傾斜面
９ａを摺動して、両傾斜面５ｂ，９ａの圧接位置
が異なり、固定噛合スリーブ９は上昇あるいは下
降し、該スリーブ９に固定されたトツププレート
２も上面を水平に保つたままポールガイド３によ
つて上昇あるいは下降する。

位置調整完了後は、ブレーキシリンダ８を作動
させてウオームシヤフト６の回転を止めインテイ
ングモータ７の駆動を停止し、クランプシリンダ
１２を作動させてクランプ１１をトツププレート
２の係合凹部２ｂに停止する。

〔考案の効果〕

本考案は以上のようにボルスタをベースプレー
トとトツププレートに分割し、周方向に傾斜面を
有するスリーブを両プレートに夫々設け、ウオー
ムによつてベースプレートのスリーブを回転させ
てトツププレートの位置を調整するようにしたか
ら、トツププレートが水平度を保つて移動するこ
とができ、また、ウオームによつて調整するた
め、微調整が容易にできる。さらに四隅空間部に
ガイドポストを配したから、トツププレートの平
面を有効に利用できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案のボルスタの一実施例を示すもの
で、第１図は断面正面図、第２図は平面図、第３
図は可動噛合スリーブの傾斜面である。 １……ベースプレート、２……トツププレー
ト、３……ガイドポスト、５……可動噛合スリー
ブ、５ａ……ウオーム歯、５ｂ……斜面、６……
ウオームシヤフト、９……固定噛合スリーブ、９
ａ……斜面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレス機のテーブル上面に設けられる金型取付
   用のボルスタにおいて、テーブル上面に取付けら
   れるベースプレートに金型を取付けるトツププレ
   ートを複数本のガイドポストにてラム移動方向に
   移動可能に設け、前記ベースプレート内に可動噛
   合スリーブを回転可能に備え、該スリーブ側面に
   ウオーム歯を周設し、ベースプレートに該ウオー
   ム歯と噛合するウオームシヤフトを回転可能に設
   け、前記トツププレート内に固定噛合スリーブを
   固設し、前記両噛合スリーブの対向面に同一傾斜
   面を周方向に形成して傾斜面同士を摺動可能に配
   設したことを特徴とするプレス機のボルスタ。