JPH0343452B2 - - Google Patents

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JPH0343452B2
JPH0343452B2 JP62316344A JP31634487A JPH0343452B2 JP H0343452 B2 JPH0343452 B2 JP H0343452B2 JP 62316344 A JP62316344 A JP 62316344A JP 31634487 A JP31634487 A JP 31634487A JP H0343452 B2 JPH0343452 B2 JP H0343452B2
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compressor
turbine
turbocharger
rotor
shaft
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【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、内燃機関に使用するターボチヤージ
ヤ及びターボジエツト及びターボ送風機機関に使
用する羽根制御装置に関する。
関連する応用に関する前後参照 本出願は、本出願人により西歴1977年1月14日
差し出しの米国特許出願第759773号「ターボチヤ
ージヤ」のCIP出願である。
背景技術 ターボチヤージングは、内燃機関の動力範囲と
融通性とを非常に拡大する手段であり、実際に許
容された技術となつており、多くの場合に、200
馬力又はそれ以上の強力デイーゼル機関に対して
必要なものとなつている。又ターボチヤージング
は、たとえば航空機機関において高度の増加する
場合に動力を維持するのに使用される。
ターボチヤージヤの内燃機関への有効な応用
は、通常動力出力を50−100パーセント増加させ、
全負荷比燃費(sfc)を5−10パーセント減少さ
せる。比燃費の減少は2つの項目に帰因する。第
1に所定速度において、内燃機関の摩擦が、動力
出力が相当に増加しても、比較的一定のままであ
る。この結果機械的効率が有効に改善されること
になる。第2にターボチヤージヤ構成要素の効率
が充分に高く、ターボチヤージヤの使用される機
関の排気温度が充分に高いならば、正味サイクル
出力に付加されるポジテイブ・ポンピング・ルー
プ(positive punping loop)〔正味サイクル出力
に付加されるポジテイブ・ワーク(positive
Work)〕を生ずることになる。
ターボチヤージングは、通常全負荷比燃費を減
少させ、馬力を増大させる手段と考えられてい
る。ターボチヤージヤを現在利用している機関、
たとえば大きい強力デイーゼル機関、航空機機
関、競争用自動車機関及びこれ等の類似機関の発
達の際には、前記理解は妥当であつて、限定され
た応用例においてこれ等の機関は仕事サイクルの
大部分の間全負荷又は全負荷付近で作動される。
しかし多くの応用例においては、これ等機関が長
時間にわたつて全負荷又は全負荷付近で作動され
る必要がない。実際上多くの応用例において、一
般的にこれ等の機関は50%以下の動力で作動さ
れ、多くの応用例においてこれ等の機関は、その
作動の大部分の間20%以下の動力で作動される。
これ等の応用例は、自動車、軽又は中トラツク、
発電機セツト、圧縮機、トラクタ、建築物設備及
びこれ等に類似の装置に使用される機関である。
これ等の低い動力環境で作動する機関は、非常
に効率が良くない。デイーゼル機関においては、
この非効率は燃焼温度が減少するときの熱効率の
衰退の結果である。なぜならば、内燃機関の摩擦
は負荷に関係なく比較的一定のままだからであ
る。ガソリン機関においては、この非効率は、負
荷の減少に伴なつてポンピング・ループ損失が増
大する結果生じる。なぜならば、内燃機関の摩擦
は、負荷に関係なく比較的一定のままだからであ
る。
したがつて、一層小さい効率の良い機関寸法を
利用することによつて、すなわち一層小さい排気
量割合(四サイクル機関に対して1/2排気量×
機関速度の積)を持つ機関を利用することによつ
て、排気量の減少、作動速度の減少又はこれ等の
両方の組合わせにより、部分負荷燃料消費量を改
良することができる。ガソリン機関においては、
この改良は、機関摩擦の減少及びポンピング・ル
ープ損失の減少の結果として行なわれる。デイー
ゼル機関においては、この改良は、一層高い燃焼
温度に起因する一層高い熱効率及び機関摩擦の減
少の結果である。多くの応用において、ターボチ
ヤージングは、一層小さい有効な機関寸法を持つ
機関の使用を許容するように使用されるかもしれ
ない。ターボチヤージングを行なうことによつ
て、排気量の立方インチ当り2倍の自然吸気動
力、或る場合には3倍の自然吸気動力を得ること
は容易である。しかし一層小さい機関をターボチ
ヤージしようとする試みは、一般に不成功に終つ
た。この失敗は、ジヤーナル軸受及び平板型
(flat disc type)スラスト軸受のまわりにターボ
チヤージヤが組立てられるようになつている現在
の設計のせいである。この型式の軸受方式は、摩
擦に打ち勝つだけに1ないし3馬力(特定のター
ボチヤージヤ及びその応用において要求される速
度とにより定められる)を必要とする。この損失
は、タービンが圧縮プロセスの間に30馬力以上を
出すことを要求される応用(代表的には200馬力
又はそれ以上の機関)においては重要ではない
が、100馬力以下の機関をターボチヤージすると
きは非常に重要になる。たとえば、ターボチヤー
ジヤ・タービン動力が60−80馬力の場合に、2−
3馬力の軸受摩擦損失は重要ではない。しかしタ
ービン動力が15馬力にすぎない一層小さいターボ
チヤージヤにおいては、一層小さいターボチヤー
ジヤが作動される一層高いrpmのために、2−3
馬力又はもつとも多いかもしれない4−5馬力の
軸受摩擦損失は、発生する全タービン馬力のほと
んど1/3に相当し、全く許容できない損失であ
る。
又現在使用されている軸受方式は、油の流れと
ロータの安定性とを許容するために、かなりの半
径方向及び軸線方向のすきまを必要とする。これ
等のすきまは、圧縮機及びタービンのロータのブ
レーデイングに関係する比較的大きいすきまに転
移させられることにより、圧縮機とタービンとの
両方の効率に影響を及ぼす。たとえば現今のター
ボチヤージヤに普通使用されるジヤーナル軸受及
び平板型スラスト軸受は、タービンと圧縮機との
羽根とその周囲の構造部材との間に0.015インチ
のすきまを必要とする。羽根の高さが1インチで
ある場合に、すきまと羽根の高さとの比は1−
1/2パーセントにすぎない。しかし、たとえば
0.2インチの羽根の高さを持つ一層小さいターボ
チヤージヤが所望される場合には、羽根とその周
囲の構造部材との間の0.015インチのすきまは、
羽根の高さの7−1/2パーセントになる。それ
ゆえ、より大きいターボチヤージヤの応用におい
て0.015インチのすきまが許容できる場合に、一
層小さいターボチヤージヤが設計されるときには
完全に許容できなくなる。それゆえ、一層小さい
ターボチヤージヤにおいては、このすきまは、タ
ーボチヤージヤの全性能に対して、結局は機関の
性能に対してますます重大になる。
多くの軸受損傷は、始動の間の機関油圧の不足
又は機関油の汚染の結果である。高速ジヤーナル
軸受が従来のターボチヤージヤにおいて使用され
る場合には、軸を安定させると共に粘性摩擦によ
り発生する熱を運び去るために、連続した油の流
れが本質的に要求される。隣接するタービン
(1600〓の高い温度で作動する)から軸受方式へ
伝達される熱を運び去るためにも油の流れが要求
される。従来のターボチヤージヤにおいて、ジヤ
ーナル軸受の代りに減摩玉軸受が使用されるとし
ても、タービンから伝達される熱を運び去るため
には、連続した油の流れが要求される。したがつ
て、現今のターボチヤージヤを適当に作動させる
ためには潤滑が必要であるが、潤滑が又多くの失
敗の原因となつている。さらに連続した油の流れ
による潤滑は、軸受に潤滑材を供給するために実
質的な鉛管工事及び関連構造を必要とする。
現今のターボチヤージヤは、タービンを通過す
る推進ガスの流れを有効に制御することはできな
い。現在基本的には、タービンの動力出力を制御
するのに使用される2つの方法がある。その第1
の方法は、最大の機関作動速度及び負荷におい
て、所望のブースト圧力が所定の限度を越えない
ように、タービンとタービン・ノズルとの寸法を
注意深く定めることである。この方法の欠点は、
低い機関速度において利用できるブースト圧力が
制限され、要求に対する応答が遅いことである。
タービンを通過するブースト圧力を制御するのに
使用される第2の方法は、最大の機関速度及び負
荷において過剰なタービン動力を生じさせるよう
にタービン・ノズルの寸法を定めると共に排気逃
し弁(wastegate)を使用することである。この
方法においては、所定のブースト圧力に達すると
きに、排気逃し弁が開いて排気の一部分をバイパ
スさせる。この方法は、一層低い機関速度におい
て利用できるブースト圧力を増加させ、要求に対
する応答を改良するが、バイパスされた高圧排気
が増大した機関背圧を犠性にして単に浪費される
点において全く非効率的である。さらに部分的負
荷において、ターボチヤージヤが本質的に作動し
ていないときに、小さいノズル面積は排気に対す
る抑制部材として作用し、ポンピング・ループ損
失の増加を引き起す。
それゆえ大小の両内燃機関をターボチヤージす
るように有効に作動させることができるターボチ
ヤージヤが要求されるようになつた。連続した油
の流れにより潤滑される軸受によつて従来経験し
た問題を取り除き、ターボチヤージヤ・タービン
を駆動する推進ガスを最も有効に使用する軸受方
式を持つターボチヤージヤが要求されるようにな
つた。さらに圧縮機とタービンとのロータを支え
る軸受アセンブリは、所望の圧縮機及びタービ
ン・ロータのすきまを容易に減少させるものでな
ければならない。
従来のターボチヤージヤ用の圧縮機ハウジング
の製法及び設計は、又相当に色々な問題を提供し
た。遠心圧縮機は、ターボチヤージヤにおいて最
も広く使用される動力学的圧縮機の1つである。
この型式の圧縮機においては、空気又は空気−燃
料混合物は圧縮機入口にはいり、圧縮機ロータへ
向けて流れ、入口流路に直角をなして音速付近ま
で加速される。空気圧力の増加は、圧縮ロータ羽
根の先端から放出される加速されたガスの速度を
減少させることによつて、完成される。拡散とし
て知られているこのプロセスは、乱流を生じさせ
ることなくガスの速度を減少させることによつて
一層有効に達成されることにより、速度エネルギ
ーの大きなパーセンテージ部分が圧力エネルギー
に変換され、静圧を上昇させる。
この拡散プロセスを容易にするために、遠心圧
縮機を使用しているターボチヤージヤは、圧縮機
ロータ羽根の前縁から外側先端まで回転子の羽根
の輪郭にぴつたりと追従する圧縮機ロータ壁を通
常備えている。次いでこの圧縮機ロータ壁はロー
タ羽根の外側先端を通過して延び、デイフユーザ
の2つの壁の一方を形成し、次いで周辺ギヤツプ
を形成するように終る。圧縮されたガスは、この
周辺ギヤツプを通過して機関の吸込マニホルドに
通ずる周辺室内へ流れる。圧縮機ロータ羽根に向
かい合い、圧縮機ロータ羽根に輪郭がぴつたりと
合い次いで外向きに延びるこの壁は、圧縮された
ガスが圧縮機ロータ羽根を離れた後でかつ機関に
通ずる周辺室内へはいる前に、圧縮されたガスの
速度を均等に減少させる。したがつてこの壁構造
は、圧縮機により発生する静圧を非常に増大させ
る。
この構造を形成するために、多くのターボチヤ
ージヤ圧縮機ハウジングは、圧縮機の外側周囲ハ
ウジングと圧縮機壁とが1つの鋳物部材になるよ
うにサンド・カスト(sand−cast)された。通常
このことは、機関の吸込マニホルドに通ずる周辺
室を形成するようにサンド・コア(sand core)
を使用することによつて完成された。鋳造後、こ
のサンド・コアは取り除かれて、圧縮機とは反対
側の壁に周辺室が形成され、この周辺室内におい
て圧縮機ロータの先端からガスが流れ去る。
圧縮機ハウジングのダイカストが実質的には高
価にならなくて、サンド・カストより一層正確で
はあるけれども、圧縮されたガスを機関の吸込マ
ニホルドへ流す周辺室を形成すると同時にデイフ
ユーザ壁を形成するためにダイカスト型を使用す
ることができないために、最適の設計のダイカス
トを使用することはできなかつた。可変面積の室
が入口ギヤツプより必然的に大きく、この入口ギ
ヤツプを通過してガスが圧縮機ロータ羽根から噴
射されるから、最適の設計の圧縮機ハウジングを
ダイカストすることは不可能であつた。なぜなら
ば、圧縮機ロータ羽根に向かい合う壁の背後にこ
のような通路を形成できる型を設計することがで
きないからである。
ダイカスト圧縮機ハウジングが使用される場
合、サンド・カストされた圧縮機ハウジングに通
常形成される壁は単に取り除かれるから、型を合
わせて又分割して鋳物を作ることはできる。しか
しこの壁がなければ、圧縮機ロータによつて加速
されたガスは、デイフユーザから機関吸込マニホ
ルドに通ずる周辺室内へ早すぎた状態で送り出さ
れる。この結果、このような構造の圧縮機ハウジ
ングは、圧縮機の効率、したがつて圧縮機の性能
を実質的に低下させる。
発明の開示 本発明は、タービンと、圧縮機と、前記タービ
ンへの入口ノズル面積を変化させるための制御さ
れる羽根とを備えたターボチヤージヤに使用す
る、羽根を制御する制御装置において、 (イ) 第1のシリンダ265と、この第1のシリン
ダの横断面積より小さい横断面積を持つ第2の
シリンダ266とを形成するハウジング264
と、 (ロ) 前記第1のシリンダ265内で滑動自在な第
1のピストン268と、 (ハ) 前記第2のシリンダ266内で滑動自在な第
2のピストン270と、 (ニ) 前記第2のピストン270に取付けられ、前
記第1のピストン268を通過して一方向に滑
動自在な軸であつて、この軸の軸線方向移動に
よつて前記タービンへの入口ノズル面積が制御
されるように、前記羽根234に連結された軸
86と、 (ホ) この軸86と前記第1のピストン268と
を、前記第2のピストン270の方へ向つてか
たよらせる第1の圧縮ばね手段276と、 (ヘ) 前記第1のピストン268と前記第2のピス
トン270との間に配置され、前記第1の圧縮
ばね手段276よりも大きい圧縮ばね力を持つ
第2の圧縮ばね手段278と、 (ト) 前記第1のピストン268と前記第2のピス
トン270との間のシリンダ空間に第1の圧力
(大気圧)をはき出して、この第1の圧力を前
記第1のピストンと前記第2のピストンとの向
かい合う面に加えるための第1のはき出し手段
89と、 (チ) 前記第1及び第2のピストンの向かい合う面
とは反対側の前記第1のピストンと前記第2の
ピストンとの面に第2の圧力(マニホルド圧)
を伝達するための第2のはき出し手段88A,
88Bと、 を備えた制御装置にある。
従つて本発明制御装置によれば、この制御装置
及びその構成部品の設計に従つて定められるよう
な、大気圧よりも低い所定の値以下の絶対読みを
持つマニホルド圧でノズル羽根234を開くこと
ができる。同様に本発明制御装置によれば、大気
圧よりも低い或る所定値から大気圧よりも高い或
る値に亘るマニホルド圧でノズル羽根234を閉
じ、また大気圧以上の所定値を越えるマニホルド
圧でノズル羽根234を開くことができる。ノズ
ル羽根が開閉する特定の圧力は、ピストン26
8,270の面積の変更及びばね276,278
のばねレート及び初期撓みの変更によつて容易に
変えることができるのは明らかである。
すなわち本発明制御装置によれば、たとえばマ
ニホルド圧が5ないし8psi絶対圧力の場合にはノ
ズル羽根234を開き、機関ができるだけ少ない
背圧で作動できるようにし、マニホルド圧が
12psi絶対圧力のような大気圧に近付いた場合に
はノズル羽根234を閉じターボチヤージヤ20
の速度及びターボチヤージヤ圧縮機から得られる
圧力比を増加させることができるようにし、マニ
ホルド圧が20psi絶対圧力のような大気圧を越え
る場合には、ノズル羽根234を開き、過度の過
圧を防止することができる。
本発明制御装置を備えたターボチヤージヤにお
いては、タービンのまわりに周辺方向に互いに間
隔を隔てて入口に設けた複数個のノズル羽根を持
つ可変面積タービン・ノズルを備え、機関からの
排気は、この入口を通過してタービン内に受け入
れられる。制御リンク仕掛を、圧縮機とタービン
との中間に位置させ、排気のタービン内への流速
を変化させるようにノズル羽根の位置を制御す
る。可変面積タービン・ノズル制御リンク仕掛
は、内側リングに相対的に角度的に可動な外側リ
ングを持つ制御リングを備えている。作動レバー
は、各ノズル羽根と共に回転自在であり、制御リ
ングの外側リングに連関する一端部を備えてい
る。制御棒を作動レバーの1つに取り付け、制御
棒を選択的に移動させてこれに取り付けた作動レ
バーを枢動させるための構造を設ける。次いでこ
の構造によつて制御リングの外側リングが回転す
ることにより、各作動レバー及びこれに取り付け
た羽根を枢動させる。
可変面積タービンノズルを使用することによつ
て、最高ブースト圧力の一層有効な制御ができる
と共に一層低い機関速度において現在達成できる
よりも大きいブーストを許容できる。又可変面積
ノズルは、過渡応答を改良し、部分負荷運転の間
の機関背圧を最小にするようにノズル面積を広げ
ることができる点において一層良好な部分負荷比
燃費を提供することができる。さらに、放出を最
適にするようにノズルを位置させることができ
る。タービン入口に周辺に互いに間隔を隔てて配
置した複数個のノズル羽根を都合のよいように制
御するための非常に簡単な配列を提供する。制御
リンク仕掛を、圧縮機とタービンとの中間の使用
してない空間に位置させるのが有利であり、非常
に簡潔なターボチヤージヤ・パツケージを提供す
る他に、さらに制御リンク仕掛空間は、タービン
面積の熱と、圧縮機及びタービンの軸を支持する
軸受アセンブリとの間の熱しやへいを行なう。
本発明制御装置を備えたターボチヤージヤはさ
らに、圧縮機ロータ速度を各種の機関状態におい
て任意所望のレベルに維持するようにロータ軸の
速度に応答してタービンロータへの排出空気の速
度を変化させるための制御構造を備えている。複
数個のノズル羽根を、入口内においてタービンロ
ータのまわりに互いに間隔を隔てて配置する。機
関からの排出空気は、この入口を通過してタービ
ンロータへ受け入れられる。制御構造により、ノ
ズル羽根は、タービンロータへの排出空気の流れ
を変化させるように回転させられる。軸速度監視
装置は、軸速度が所定レベル以下に降下するとき
はタービンロータへの入口面積を減少させるが、
軸速度が所定レベル以上に増大するときはタービ
ンロータへの入口面積を増大させるためにノズル
羽根が移動させられるように、軸速度に従つてノ
ズル羽根の位置を制御するように作動する。この
場合、タービン及びこのタービンによつて駆動さ
れる圧縮機の速度は、機関速度に関係なく所望の
ように制御される。
前記ターボチヤージヤの変型によれば、軸流圧
縮機を、半径流圧縮機(radial compressor)の
上流側のタービン圧縮機空気入口内の圧縮機ロー
タ及びタービンロータの軸に取り付ける。軸流圧
縮機は、半径流圧縮機へ空気を導入する前に、空
気入口内へ通過する空気を圧縮するように作動す
る。半径流圧縮機及びタービンのロータは、軸受
支持構造の一方の側部へ張り出され、軸流圧縮機
のロータは、半径流圧縮機及びタービンとは反対
側の軸受支持構造の一方の側部において軸に取り
付けられる。
前記ターボチヤージヤのさらに他の変型によれ
ば、電機子が軸と共に回転するように取り付けら
れ、界磁巻線内で軸と共に電機子が回転すること
によつて電流が発生するように、界磁巻線が電機
子に隣接してターボチヤージヤ・ハウジング内に
取り付けられる。前記ターボチヤージヤのさらに
特殊な変型によれば、圧縮機及びタービンロータ
ハウジングで支持された軸受ハウジング内で回転
できるように軸が支持され、界磁巻線は軸受ハウ
ジング内に取り付けられる。
前記ターボチヤージヤを、タービン及び圧縮機
回転軸線が垂直方向に向くようにして、内燃機関
に取り付ける。V形機関に取り付けるときは、タ
ーボチヤージヤは、シリンダ・バンクの間に入れ
子にされ、機関排気は、タービンロータを駆動す
るように直接シリンダからターボチヤージヤへ向
けられる。
前記ターボチヤージヤの基本的構造を、ターボ
ジエツトとして作動するように変更できる。この
場合には、ターボジエツトは、軸と、この軸に取
り付けられたタービンロータ及び第1の圧縮機ロ
ータとを備えている。圧縮機及びタービンのロー
タが軸受構造の一方の側部に張り出され、この軸
受構造はタービンロータとは反対側の圧縮機ロー
タの側部に在るように、ハウジング内で軸を回転
自在に支持するために軸受構造を設ける。空気を
圧縮機ロータに、次いでタービンロータに差し向
けるように、空気流路をハウジング内に形成す
る。空気流路内に燃料を導入してこの空気流路内
に空気燃料混合物を形成するような構造を設け
る。空気燃料混合物を点火してタービンを駆動し
ターボジエツトから推力を供給するように、圧縮
機ロータとタービンロータとの中間において空気
流路内に点火器を設ける。
前記ターボチヤージヤの一層特殊な変型によれ
ば、タービンロータ及び圧縮機ロータの軸は、そ
の内部に形成された軸線方向の穴を備えている。
軸線方向の穴と軸との間を口によつて連通し、軸
線方向の穴からの燃料がこの穴から空気流路へ移
動するように、圧縮機ロータを通過して空気流路
へ燃料を流す。燃料は、軸のこの穴へ供給され、
圧縮機ロータの回転の間に遠心力によつてこの軸
の穴から圧縮機ロータを通過して空気流路へ差し
向けられることにより、燃料ポンプが不要にな
る。
前記ターボチヤージヤのさらに他の変型によれ
ば、空気流路内へ移動する空気を圧縮するよう
に、軸流圧縮機を第1の圧縮機ロータの上流側に
おいて軸に取り付ける。軸流圧縮機を、第1の圧
縮機ロータの反対側の軸受構造の側部に取り付け
る。この構造は、一層高いサイクル圧力比を提供
すると共に遠心応力を一層低く維持する。この代
りに、圧縮機ロータ応力が重要でない場合には、
さらに一層高いサイクル圧力比を達成することが
できる。
前記ターボチヤージヤのさらに他の変型によれ
ば、第1の圧縮機ロータと反対側の軸受構造の側
部において空気流路内で電機子を軸に取り付け
る。界磁巻線を、電機子に隣接してハウジング内
に取り付けることにより、電機子が界磁巻線に相
対的に回転するときに、電流が発生する。セレン
−コバルトのような希土金属を使用することによ
つて高い回転速度において電流を発生させること
ができる。
前記ターボチヤージヤのさらに他の変型によれ
ば、軸上で回転するようにこの軸に取り付けたタ
ービンロータ及び第1の圧縮機ロータを備えたタ
ーボ送風機を設ける。圧縮機及びタービンのロー
タが軸受構造の一方の側部に張り出すように、ハ
ウジング内に取り付けた軸受構造によつて軸を支
持する。軸流圧縮機ロータを持つ軸流圧縮機を、
第1の圧縮機ロータと反対側の軸受構造の側部に
おいて軸に取り付ける。一次空気流路をハウジン
グ内に形成して、空気を、軸流圧縮機に、次いで
第1の圧縮機ロータに、その後にタービンロータ
に差し向ける。燃料方式は、燃料を空気流路内に
導入して、一次空気流路内に空気燃料混合物を形
成する。空気燃料混合物を点火するように、圧縮
機及びタービンのロータの中間において空気流路
内に点火源を配置する。又バイパス流路をハウジ
ング内に形成して、軸流圧縮機による圧縮後の入
口空気の一部分を第2のノズルを通過して流すよ
うにする。軸流圧縮機は、電流を発生するように
固定の界磁巻線と協働する電機子に適応させられ
る。
発明を実施するための最良の形態 第1図は本発明制御装置を備えたターボチヤー
ジヤ20の斜視図である。このターボチヤージヤ
はタービンハウジング26にV形クランプバンド
28によつて連結した圧縮機用ハウジング24か
ら成る外部構造22を備えている。
第1、第2図に示すように、圧縮機ハウジング
24は円筒形の入口穴40を備え、この穴はその
一端部に取付けられそこから外方に延びる横壁4
2を持つている。円周方向の室44が壁42に取
付けてある。入口穴40は圧縮機の空気入口50
を形成し、室44は圧縮機の排気口52を形成す
る。タービンハウジング26はタービン空気取入
口54及びタービン排気口56を形成する。
ターボチヤージヤの使用に当つては、空気を入
口50に引込み、圧縮された空気を排気口52か
らターボチヤージヤが取付けてある内燃機関に排
出する。機関からくる排気空気は、タービン空気
取入口54に導かれターボチヤージヤ用のタービ
ンを駆動し、タービン排気口56を通つて排出さ
れる。
入口穴40内には、この穴の内方壁面64から
延びる複数の羽根62によつて軸受支持筒60を
取付ける。この筒60の端部上にキヤツプ66を
取付ける。タービンハウジング26にはブラケツ
ト82によつてピストン型のアクチユエータすな
わち作動器80を取付ける。この作動器80は後
述のように制御棒86を延ばしたり引込めたりす
るように操作される制御器84を備えている。制
御棒86を操作するために、必要に応じ、空気を
制御器84に空気管88,89で送るようにして
ある。圧縮機ハウジング24には複数のねじ92
によつて油溜めカバープレート90を取付ける。
第2図に示すように、圧縮機の後壁100及び
タービンの後壁102を、圧縮機ハウジング24
及びタービンハウジング26の中間に、これらの
両ハウジングを組立てた際、位置させる。これら
の4個の構成部材は相互に案内し合つてV形クラ
ンプバンド28により組立てられる。第2図を詳
細に見れば判るように、全組立構造を相互に保持
し合わせるためにはただ単一のV形クランプが必
要とされるに過ぎない。前述のように、圧縮機ハ
ウジング24は筒形の入口穴40を備え、この穴
はその一端部に取付けられそこから外方に延びる
横壁42を持つている。円周方向の室44は入口
穴40から隔てられた方の壁42の端部に取付
け、その円周のまわりに変化する区域を持たせ、
圧縮機の排気口52からの吐出しに向つて増大さ
せる。
入口穴40は、壁42の方に向つて先細になる
直径を備えた第1の内部壁部110と、段114
によつて第1の内部壁部110に連結された第2
の内部壁部112とを持つている。この第2の壁
部112は壁42の方に向つて広がる直径を持つ
ている。壁42は円周方向に隔てられた複数の穴
116を持つている。室44は、圧縮機の排気口
52のほかにほぼ壁42の平面に穴118を備え
ている。
前部圧縮機壁インサート126は、筒形ののど
部128とこののど部128の一端から横向きに
取付けた円形のデイスク130とを備えている。
のど部128は、デイスク130に向つて細まる
直径を持つ内壁面131と、デイスク130の方
に向つて広がる直径を持つ外壁面132とを備え
ている。広がる直径を持つ面132は、入口穴4
0の内壁部112の広がる面に対応してのど部1
28が入口穴40内に挿入されこれと組合うよう
にしてある。また喉部128の直径が小さくなる
方の壁面131は、入口穴40の第1の内壁部1
10の小さくなる直径の延長に相当する。インサ
ート126が入口穴40と組合うと、入口穴40
の入口からターボチヤージヤ内に向つて連続して
小さくなる直径が得られる。
デイスク130からリベツト状の複数の突出部
140が延び、これは壁42の穴116に対応す
る。インサート126が圧縮機ハウジング24と
連関しまたのど部128の端部が入口穴40の段
114と連関すれば、突出部140は穴116に
よつて壁42の対応面と衝合するデイスク130
と連関する。第2図に示すように、突出部140
は穴116内に挿入され、その頭部はインサート
126をハウジング24に取付けるように変形さ
せてある。デイスク130は、壁42を越えて延
ばして室44の穴118を部分的におおうように
する。デイスク130の外端と室44の壁との間
に円周方向の隙間146を作り、またデイフユー
ザー区域148を、遠心フロー圧縮機ロータ17
2及び室44に至るすき間146間の圧縮機後壁
100及びデイスク130間に形成する。
第2図に示すように、軸受支持筒60は、入口
穴40の壁面64から内方に延びる複数の羽根6
2によつて入口穴40に同心状態に支える。ター
ボチヤージヤ20は、2個の球軸受162,16
4によつて軸受支持筒60内で回転するように支
えた軸160を持つている。半径流タービンロー
タ170は軸160の一端に取付け、遠心流圧縮
機ロータ172はタービンロータ170及び軸受
162,164の中間に取付ける。軸160は圧
縮機後壁100内の穴176及びタービン後壁1
02内のラビリンスシール178を貫通してい
る。
タービンロータ170は溶接などによつて軸1
60に固着し、圧縮ロータ172は保持ナツト1
80で軸160上の位置に保持する。圧縮機ロー
タ172は軸160を受けるために穴あけをし、
穴182を形成するため端ぐりを行う。穴182
は保持ナツト180の外径よりも大きい直径を持
ち、保持ナツト180が穴182の底壁184と
連関するように押付けられ圧縮機ロータを軸16
0上の位置に保持するようになつている。圧縮機
ロータシム186は、圧縮機ロータ172及び軸
160の段188間に置き、ロータ172を軸線
方向に精確に位置させるようにする。
第2、第3図から明らかなように、圧縮機ロー
タ172に隣接して軸受支持筒60の端部内にリ
ング200を取付けると共にこの筒60に取付け
た保持リング202によつて筒60内に移動しな
いようにしてある。リング200内には軸受装置
164の外レース204が形成してあり、内レー
ス206は軸160と一体に形成されている。内
外両レース間にはボール208があり、これによ
つて軸受装置164を構成している。
軸受装置162は、軸160と一体に形成した
内レース210と、ボール216を受けるために
形成された外レース214と共に支持筒60内で
滑動自在な外リング212を備えている。リング
212及び支持筒60内に固定された保持リング
220間に圧縮ばね218を設け、軸受装置16
2,164内のボール216,208の位置をそ
れぞれ固定するためにリング212を外方に向け
て付勢し、このようにして軸60の位置を固定す
る。
第2、第3図に示すように、外レース204は
リング200内にボール半径が一方の側にだけに
あるようにして形成されている。従つて、軸受装
置164の組立ては、ボール208の全体をレー
ス206内に置きリング200をそのまわりに連
関させることによつて行なわれる。同様に、外レ
ース214はリング212内にボール半径を一方
の側だけにあるようにして形成されている。軸受
装置162のボール216は、外リング212を
ばね218を圧縮するように移動させ、ボール2
16全体を軸160のレース214内に挿入する
ことによつて組立てる。リング212を釈放する
ことにより、ばね218は自動的にリングをボー
ル216と連関させ軸受装置162を形成し同時
にリング200を軸受装置164のボール208
に連関させる。リング212に形成された外レー
ス214と、軸160に形成された内レース21
0との間のすきまは、ボール216の直径より充
分に小さくしてあつて、ボール216が、第2図
及び第3図に示す位置からキヤツプ66の方へ飛
び出すのを防止している。
或いはまた、適当な保持器を使うことによつ
て、ボール208,216の全体よりも少ないも
のを軸受装置162,164に使うことができ
る。適当例次第で、油を浸透させた保持器又はボ
ールに自己潤滑被膜を補給する犠性保持器を使つ
てもよい。支持筒60内への軸160の取付け
は、圧縮機ロータ172から離れた方の支持筒6
0の穴を閉じるキヤツプ66の支持筒60の端部
への連関によつて完成される。
一体の内レースを使う球軸受装置をこの軸受シ
ステムに使うことによつて、大きな直径の軸の使
用が可能となり、従つて極めて強固な軸が得られ
る。さらにこの軸受装置は、極めて小さな軸方向
又は半径方向移動を許すに過ぎない著しくタイト
な軸受システムを提供する。結果として、このよ
うな軸受システムは圧縮機及びタービン並びにこ
れを取囲むハウジング間に必要とされる隙間を大
きく減少させることになり、同心性の問題は最小
限にとどめられることになる。
ターボチヤージヤ20においては、軸受装置1
62,164はいわゆる油に飢えた状態にある。
この軸受装置に与えられる唯一の潤滑は、油を毛
細管現象によつて油だけ(R)から傾斜部又はス
リンガ226に移動させるウイツク222,22
4によつて行なわれる。スリンガ226に供給さ
れる油は、遠心力によつて、軸160の回転中に
軸受装置162,164に投付けられる形にな
る。
このようにして、ターボチヤージヤ軸受用潤滑
剤としての機械油の使用及びこれらと関連する管
工作並びに密封工作が省略される。その上、潤滑
剤としての汚れた機械油の使用又は始動中の機械
油の不足から生ずる事故が避けられる。さらに、
オイルシールの必要がなくなり、シールの故障か
ら起る軸受の事故もなくなる。
或いはまた、軸受装置は、レース内に及び軸受
装置のボールのまわりに詰められた高密度の油又
はグリースによつて永久潤滑を行なうようにして
もよい。さらに別の方法としては、油を浸透させ
たフエノール保持器を使つて相当長期に亘つてボ
ールに潤滑剤を供給するようにしてもよい。この
ような場合はいずれの場合でも、軸受の寿命は短
かくなるが、ウイツク222,224及びスリン
ガ226の必要性はなくなる。
ジヤーナル軸受とかデイスク型スラスト軸受を
使つている従来のターボチヤージヤでは、軸受の
連続的潤滑が必要とされている。さらに、軸受が
ターボチヤージヤタービンに隣接している場合に
は、タービンは1600〓までの温度に曝されている
ので、過熱による事故を防止するため連続潤滑を
行なつて軸受を充分に冷却する必要がある。球軸
受でさえも冷却のために油の連続流れを必要とす
る。本軸受システムが、軸受の潤滑及び冷却のた
めの従来の多量の潤滑を行なうことなしに、良好
な作動を行なうことができることは、ターボチヤ
ージヤ20において使われる特殊の軸受の配置及
び圧縮機及びタービンに対する軸受の相対位置の
結果である。第1、第2図に見られるように、タ
ーボチヤージヤを取付けてある内燃機関から出る
排気は、タービンの空気取入口54を通つてター
ボチヤージヤに噴射され、タービン後壁102、
これに平行な壁232及びノズル羽根234によ
つて形成されたノズルエリア230を通してター
ビンロータ170の翼に向つて通じている。この
ノズルエリアは、そのまわりに円周上に位置させ
タービンロータ170に至る排気の流速及び角度
を変えるために回動自在にした複数の可動ノズル
羽根234を含む構造体228によつて制御され
る。第2、第4図に示すように、羽根234はそ
の反対側から延びるトラニオン236,238を
備えている。トラニオン236は、タービン後壁
102を貫通し操作レバー240に取付ける。ト
ラニオン238は壁232内に延ばしてある。
操作レバー240の一端には、ニツプル242
を形成する。これらのニツプルは、制御リング2
46内に形成した半径方向のスロツト244内に
延ばす。制御リング246及び操作レバー240
は、圧縮機ロータ172及びタービンロータ17
0の中間にある空気間隙ギヤツプ247内に在
る。制御リング246は、軸160の軸線のまわ
りに同心状に位置し、圧縮機後壁100から延び
る円筒形面248上に受ける。
制御リング246は、それぞれ内レース及び外
レースと共に形成されそれらの間に複数のボール
254を受ける内リング250及び外リング25
2を備えている。内リング250は圧縮機後壁1
00から延びる円筒形面248に固着して取付
け、外リング252は内リングに対して角度的に
回動する。第4図に示すように、外リング252
の回動によつて各操作レバー240はトラニオン
236,238の軸線のまわりに回動し、その結
果各ノズル羽根234が同時に回動する。第4、
第5図に示すように、操作レバー240のうちの
1個のレバーが延長部262を備えている。制御
棒86は、軸ピンによつて延長部262に取付け
たねじ付アイボルト86aを備えている。アイボ
ルト86aの反対端部は制御棒86内にねじで受
けてあり、その中で調整自在にしてノズル羽根の
再調整がその回転軸のまわりで可能なようにして
ある。制御棒86の移動によつて操作レバー24
0を枢動させて制御リング246の外リング25
2を回動させ、これによつて他の各操作レバー2
40及びこれに取付けたノズル羽根234を回動
させる。
第5図に、オツトーサイクル機関に使われるア
クチユエータすなわち作動器80を示す。このシ
ステムでは、制御棒86はピストン型の作動器8
0で制御される。或いはまた、これらのピストン
はダイヤフラムで置換えてもよい。作動器80
は、管88A,88Bを通つて制御器84に送ら
れる圧縮機放出圧力によつて制御される。作動器
80に入る増大圧力のために、制御棒86の延長
及び圧縮機のノズルエリアの対応開きが行なわれ
る。
第5A図に示すように、制御棒86は制御器8
4により制御されてノズル羽根234の位置の変
更をする。制御器84は大きいシリンダ265及
び小さいシリンダ266を形成するハウジング2
64を備えている。前面268a及び後面268
bを備えた大型ピストン268をシリンダ265
内に入れる。前面270a及び後面270bを備
えた小型ピストン270をシリンダ266内に入
れる。前面板272を適当なボルトでハウジング
264に取付け、制御棒86をハウジング内に受
ける穴273を設ける。ピストン270は制御棒
86の一端に固定して取付け、一方ピストン26
8は制御棒86に対して滑動自在にしてあり、ピ
ストン268の前面268aに隣接する制御棒8
6に固定して取付けられたリング274だけによ
つて止めてある。
制御棒86のまわりにばね276を設け、ピス
トン268及び前面板272間に入れる。これよ
りも大きなばね278を制御棒86を取巻いてピ
ストン270及びピストン268間に入れる。空
気管88A,88Bが、ピストン268の前面2
68aに至るシリンダ265に、またピストン2
70の後面270bに至るシリンダ266にそれ
ぞれ連通している。空気管88A,88Bの一端
部は機関の吸込マニホルドに取付けられ、他端部
は制御器84に取付けられており、マニホルド圧
力を、それぞれピストン268,270の前面2
68a及び後面270bに導く。管89は、大気
圧を、それぞれピストン268,270の後面2
68b及び前面270aに供給する。
ピストン268の後壁268bから突出た案内
シリンダ284を通る環状グルーブ280及び穴
282によつてピストン268の全後面に沿う大
気圧の伝達を確実に行なうようにする。同様に、
ピストン268の後面の半径方向のグルーブ28
6は、ピストンの全後面への圧力の伝達を容易に
する。
制御器84は、低及び高の両マニホルド圧にお
いてタービンロータ170に至るノズル羽根23
4を開くために制御棒86を延ばすと共に、中間
マニホルド圧においてノズル羽根を閉じるために
制御棒86を引込めるように計画してある。さら
に詳述すれば、吸込みマニホルドが例えば5ない
し8psi絶対圧力などのような真空状態にあるとき
閉じた絞り位置で作動している間は、制御器はノ
ズル羽根234を開き機関ができるだけ少ない背
圧で働くように制御棒86を延ばすように働く。
このことは、大気圧よりも相当低い管88Aから
の圧力に比べてピストン268の後面268bに
働く管89からの高い大気圧(14.7psi絶対圧力)
から生ずることである。
ピストン270を横切る正味の圧力差は制御棒
86を引込めるようにする力を生ずるが、ピスト
ン268,270の表面面積は、ピストン268
に働く外向きの力がピストン270にかかる引込
み圧力及びばね276のばね力の両方に打克つの
に充分であるように計画されている。
ばね276のばねレート及びピストン寸法は、
マニホルド圧が例えば12psi絶対圧力のような大
気圧に近付いた場合、制御棒86が制御器84内
に引入れられてノズル羽根を閉じこれによつてタ
ーボチヤージヤ20の速度及びターボチヤージヤ
圧縮機から得られる圧力比を増加させるように計
画されている。制御器84は羽根234の閉じを
大気圧に達する直前に開始するように計画してあ
るが、それは、この吸込みマニホルド圧力が開い
たキヤブレタスロツトルに相当し、従つてターボ
チヤージヤ・ブーストの必要性を示すからであ
る。
第5A図に示すように、ピストン268の前面
268aに働く管88A内のマニホルド圧が大気
圧に近付くにつれ、この圧力はばね276の働き
と一緒になつてピストン286の後面268bに
管89からかけられる大気圧に打克ち制御棒86
を制御器84内に引込む。ピストン270を横切
る圧力差は依然としてピストン270をそのシリ
ンダ内に引込める正味力を働かせ、このようにし
て制御棒86の制御器84内への引込みを助け
る。
マニホルド圧が例えば20psi絶対圧力のような
大気圧を越える値まで増大するにつれ、管88B
を通してピストン270の後面270bに働いて
いるマニホルド圧がばね278のばね力に打克
ち、制御棒86を制御器84から外方に動かし、
再び羽根234を開きこれによつて過度の加圧を
防止する。制御棒86は、このような圧力状態で
制御器84から延びているが、ピストン268が
シリンダ265内に完全に引込まれた位置に保持
されてはいるのはピストン270がばね278の
ばね力の打克つてピストン268の方に移動する
場合制御棒86がピストン268に対して相対的
に自由に移動する能力があるからである。
従つて本制御器は、本制御器及びその中の構成
部品の計画に従つて定められるような、大気圧よ
りも低い所定の値以下の絶対読みを持つマニホル
ド圧でノズル羽根234を開くためのシステムを
提供するものである。同様にこの制御器は、大気
圧よりも低い或る所定値から大気圧よりも高い或
る値に亘るマニホルド圧で羽根234を閉じ、ま
た大気圧以上の所定値を越えるマニホルド圧で羽
根234を開く。云うまでもなく、羽根が開閉す
る特定の圧力は、ピストン268,270の面積
の変更及びばね276,278のばねレート及び
初期撓みの変更によつて容易に変えることができ
る。
デイーゼルサイクル機関に対しては、ピストン
268を制御するためにソレノイドを使うことが
でき、この場合ソレノイドによつて、機関の軽負
荷運転の間は軸86を延ばした状態に保ち、大き
な負荷が必要になつた場合には軸を釈放するよう
にする。軸を釈放すると、ばね276は軸86を
引込めノズルを閉じてターボチヤージヤの速力を
増加させる。充分な圧力が吸込みマニホルドから
ピストン270の面270bに送られると、前述
のように軸86が延びてノズルを開きこれによつ
てマニホルド圧を制御する。
可変面積のタービンノズルの操作に当つては、
たとえば圧縮機の吐出し圧力のような制御信号が
作動器80に伝えられ、この作動器が該作動器に
至る信号に従つて制御棒86を適当に伸ばし又は
後退させる。このことによつて、制御棒86に取
付けた作動レバー240の回転及び制御リング2
46の外リング252の回転角回転が生ずる。ま
た外リング252の回転は各作動レバー240を
回転しこれに応じてノズル羽根234の角度を設
定する。
第4図は破線及び実線でノズル羽根234を閉
じた位置と開いた位置とで示してある。各ノズル
羽根は、制御リング246の回転によつて単一の
作動レバー240によつて制御される単一の制御
棒86の移動を介して設定されることが判る。
従来の無制御型ターボチヤージヤは、通常圧縮
機の速度に直接に関連するブースト圧力を生じ、
この圧縮機速度は通常機関速度に対応している。
従つて、従来のこのようなターボチヤージヤにお
けるブースト圧力は、機関速力かおそい場合には
速い場合よりも低い。従つて低機関速力では、従
来のターボチヤージヤは機関の性能を改善するの
に効果的ではない。さらに、加速の際には、ター
ボチヤージヤが充分なブースト圧力を生ずる速力
に達し機関性能を効果的に改善するようになるま
でに相当の「遅れ時間」がある。
ターボチヤージヤ20は低機関速度においてブ
ースト圧力を出すように制御することができる。
その結果、低い機関回転数で機関性能を改善し、
従来のターボチヤージヤに伴う遅れ時間すなわち
ラグタイムをなくしたり又は少なくしたりするこ
とができる。
このような結果を、ターボチヤージヤタービン
及び圧縮機の速度を全機関回転数において所要の
ブーストが得られるレベルに保つ可変タービンノ
ズルの制御を通じて得るようにしている。第6
図、第7図に示すターボチヤージヤにおいては、
作動器80の代りに制御ユニツト400を使つて
いる。この制御ユニツト400はパルス−電圧変
換器404を径てモニタ403に連結された磁性
感知器402を備えている。軸160の回転は、
軸160に取付けたデイスク160″と協力して
感知器402によつて監視されている。デイスク
160″は複数の不連続部を持つている。軸16
0の速度は、よく知られている方法であるが、磁
性感知器402に対するデイスクの運動によつて
生ずる電気的パルスを変換し次いでこれらのパル
スをパルス−電圧変換器404に入力させる方法
により決定される。デイスク160″及び軸16
0の回転速度に比例するこの電圧は、モニタ40
3によつて軸速度に変換される。モニタ403
は、適当な導線によつて比例制御器414に連結
する。この制御器414は電源416及びノズル
面積制御ユニツト415に連結する。このユニツ
ト415は、制御棒86の移動を制御し、レバー
延長部262を回転しタービンロータ170の入
口区域における羽根234の方向を変える。
たとえば、制御器414はマイクロプロセツサ
であつて、これは感知器417からアナログ入力
を受ける変換システム及びこのマイクロプロセツ
サによつて使用することのできるデイジタルフオ
ーマツトへの変換用の速度モニタ403を備えて
いる。このマイクロプロセツサは現在自動車の点
火装置に使われている一般通常型のものでよい。
或いはまたこのシステムに採入れることのできる
マイクロプロセツサは、インテル(Intel)が作
つているマイクロプロセツサ・モデル8080でよ
い。比例制御器414は、制御ユニツト415を
制御するためのマイクロプロセツサから供給され
る信号を増幅する増幅システムを備えている。
このマイクロプロセツサは、タービン速度従つ
てターボチヤージヤ圧縮機によつて作られるブー
スト圧力を、いくつかのパラメータ、例えば機関
速度、絞り位置、マニホルド吸込圧力、機関トル
ク、周囲温度又は伝動ギヤリングなどの関数とし
て、制御するようそのプログラミングを組むこと
ができる。第6図に示すように、感知器417は
これらの各機関パラメータを計測し、それに相当
するアナログ読みを比例制御器414に送り、こ
こでパラメータはマイクロプロセツサによつて使
用するためにデイジタルフオームに変換される。
マイクロプロセツサは、云うまでもなく、パラメ
ータの任意の直接又は可変の関係に従つて圧縮機
速度を制御するために、タービンの入口ノズルの
位置決めをするようにそのプログラミングを組む
ことができる。
第6A図により第6図に示した比例制御器41
4を詳細に説明する。複数の感知器417a−g
は自動車機関の運転するパラメータを計測する。
感知器417の各々はタービン速度モニタ403
と共にアナログ信号を発生し、これがそれぞれの
アナログ−デイジタル変換器424a−hに伝え
られる。これらの各感知器によつて発生した信号
は、対応するアナログ−デイジタル変換器内にお
いて、計測しつつあるパラメータの数字的値を代
表する一連のデイジタル語に変えられる。
アナログ−デイジタル変換器424によつてで
きたデイジタル信号は、比例制御器414内に含
まれているマイクロプロセツサに運ばれる。マイ
クロプロセツサ426は感知器417によつて計
測しつつあるパラメータを代表するデイジタル化
信号を受ける。このマイクロプロセツサは受けた
信号の組合わせを評価し、それからノズル羽根2
34に対する最良の制御位置に相当する信号を発
生させる。マイクロプロセツサ426から生じた
出力信号は、デイジタル−アナログ変換器428
に送られ、この変換器428が対応するノズル制
御信号を発生させる。デイジタル−アナログ変換
器428の出力は、ノズル制御信号を増幅する駆
動機回路429に接続される。増幅された信号
は、ノズル羽根234を選択的に位置決めするノ
ズル面積制御ユニツト415に伝えられる。駆動
機回路429は、ノズル制御信号に対する増幅を
行なうだけでなく、比例制御器414を、制御ユ
ニツト415及び比例制御器414の領域におい
て生じた為信号から隔離する。
比例制御器414及び感知器417は、スパー
ク・タイミング及び燃料計測に対する自動車機関
制御のために従来開発されてきた技術を利用して
いる。この種の現存するシステムは、ジエラル
ド・エム・ウオーカ(Gerald M.Walker)著の
「Automotive Electronics Gets The Green
Light」ELECTRONICS,Volume 50,No.20
(1977年9月29日)第83−92頁に記載されている。
機関設計者はこれらのパラメータ又はその他のパ
ラメータの1つ又は1つ以上に相対する所要のブ
ースト圧力を得ることができる。云うまでもな
く、上に掲げたパラメータは、機関及びターボチ
ヤージヤの全運動範囲を通じて最良のターボチヤ
ージヤ圧縮機速度を選択するために設計者が使用
したいと思うパラメータのいくつかを示している
だけに過ぎない。
最も簡単な配置は、単にタービン速度従つて圧
縮機速度を機関の全運転を通して一定のレベルに
保つことによつて代表される。この状態では制御
器414に対してセツトポイント速度が選択され
る。制御器414は、セツトポイント速度のモニ
タ403から指示される速度に対する比較に応動
して、作動器418に信号を送る。モニタ403
がモニタをした軸速度が制御器414のセツトポ
イント値以下であれば、制御器414は作動器4
18に棒6を後退させるように信号を送り、羽根
234の回転及びタービンノズルの閉鎖が行なわ
れる結果となる。タービンノズルが閉鎖される
と、タービン速度は増し、軸160の回転速度が
増す。モニタ403が示す軸の速度がセツトポイ
ント値よりも速い場合は、作動器418に至る制
御器414からの信号が棒86の延長及びこれに
相当するタービンノズルの開きを起させて、ター
ビン及びこれに取付けた軸160の速度を低減さ
せることになる。このような操作を続けることに
より、タービン及び圧縮器の速度を、制御器41
4にプログラミングを行なつて入れた所定のセツ
トポイント値に従つて制御することができる。従
つて、機関速度及び絞り位置には無関係に、羽根
234の位置を変えることにより一定の圧縮機及
びタービン速度が保たれ、排気のタービンロータ
170にあたる流速を制御することができる。
本発明制御装置を使用すれば、機関速度に関係
なく比較的高い圧縮機速度を保つことができる。
これは、タービンノズルの面積を変更することの
可能なために行ない得ることである。従つて、機
関を加速する際ブースト圧力の遅れ時間は見られ
ないが、これは圧縮機速度を比較的低速から本発
明制御装置を備えた前述のターボチヤージヤによ
つて連続的に保たれる高い値に増大させる必要性
がないためである。さらに、比較的低機関速度に
おいて高いブースト圧力を保つことによつて、本
発明制御装置を備えた前述のターボチヤージヤ
は、低機関速度においてもまた高機関速度におい
ても共に改善された機関性能を発揮する。
今述べたターボチヤージヤの運転操作は、ター
ボチヤージヤ圧縮機が広い流れ範囲に亘つて使用
することができるということを仮定している。後
述するように、従来のターボチヤージヤに対して
いくらかの利点を与えるであろうが、前述した可
変面積タービンノズルによつて得られる利点は、
広い流れ範囲に亘つて運転することのできる前述
した圧縮機に対して使用をすることによつて、著
しく拡大される。すなわち、広い流れ範囲に亘る
圧縮機の運転を禁止するストール・ラインに悩ま
されてきた従来のターボチヤージヤは、可変面積
のタービンノズルの使用によつてはそれほどの利
益は蒙らないであろう。
さらに、制御リング及び作動レバーは、ターボ
チヤージヤ・タービンと圧縮機との間に在つて極
めてコンパクトなユニツトをなしている未使用の
エヤギヤツプスペース内に位置させてある。さら
に、リンク仕掛けが特別の位置にあるので、軸受
装置がタービン及びその周囲区域が受ける熱から
絶縁される。このようにして、軸受装置は、油無
しにするか又は制限された潤滑方式にすることが
できる。このことはまた、機械油の使用及びこの
ような潤滑法のために要する関連管工作による従
来の潤滑の必要性を不要なものにする。云うまで
もなく、このことは本発明によるターボチヤージ
ヤを経済的に安価に製造し操作し得るものにし且
つ信頼性のあるものにする。
さらに、球軸受支えの使用及びこれに相当する
スラスト軸受及びデイスク型軸受の不使用によつ
て、さらにコントロールされた又はステイフなタ
ービン圧縮機回転装置が得られ、これによりター
ビン及び圧縮機の両者とこれらの周囲の構造物と
の間には狭い隙間が許されるにすぎない。例え
ば、比較的小型の内燃機関に使うターボチヤージ
ヤ用の圧縮機の羽根の高さは、0.2インチの程度
である。上述の球軸受装置を使用すれば、圧縮機
の構造は僅か0.005インチの隙間すなわち羽根の
全高さの僅か2.5%に当る隙間でよい。これに対
して、もしジヤーナル軸受又はデイスク型軸受を
使つたとすれば、著しく大きい隙間(普通約
0.015インチ)が必要となろう。結果としては、
低い羽根高さのために羽根及び周囲構造間に狭い
隙間が要求されるような小型の内燃機関用のター
ボチヤージヤ構造に特に適応している。
球軸受の使用及びこれに伴うジヤーナル又はデ
イスク型軸受と比較した場合の摩擦損の少ないこ
とは、タービン馬力の相当な部分を軸受損及び摩
擦に失うことなく、少ないタービン馬力を発生す
るターボチヤージヤの効果的使用を始めて可能に
する。ジヤーナル軸受及びデイスク型軸受が摩擦
に4ないし5馬力の損失を占める場合を考える
と、本発明配置による摩擦損失は0.1ないし0.4馬
力の程度であろう。
第8図は、圧縮機ロータ172と、タービンロ
ータ170から離した保持ナツト180及び圧縮
機−タービン軸160を示す。タービンロータ1
70は、溶接その他適宜の永久取付手段によつて
軸160の一端に取付ける。軸160には、ロー
タ170に取付ける前に、拡大した軸受面160
aと、小軸径部160bに至る段付部188とを
形成しておく。前述のように、軸160にはレー
ス206,210を直接に形成しておく。
組立の際には、軸160を圧縮機後壁100及
びタービン後壁102の穴を通して挿入する。シ
ム186を軸160の段付部188と連関するよ
うにして軸160上に位置ぎめする。圧縮機ロー
タ172は軸160と連関し軸部分160b上に
置かれる。次いで保持ナツト180は、軸部分1
60b上をロータ172の穴182内に押込むと
共に穴182の底壁184と連関させる。ナツト
180は、なめらかな内方穴180aを備えたス
リーブから成つている。ナツト180を貫通して
いる穴は軸160の部分160bと締りばめを形
成している。この締りばめは、たとえば、0.001
インチ程度である。
内レースは直接に圧縮機−タービン軸に形成さ
れるので、軸は熱処理を行なつて極めて高い硬度
にしておかなければならない。その結果、この保
持スリーブは圧縮機ロータ172を軸160に固
着するが、この場合硬化された軸にねじを研削し
たり切削したりする必要はない。このように、熱
処理を施した軸上にねじを形成することに伴うコ
スト及び問題点はなくなる。さらに、軸は相当に
硬化されるので、保持リング180は軸に対して
押込まれまた軸面に損傷を与えるようなことなく
引抜くことができる。
第8図に示すように、ナツト180はその外面
のまわりにねじを形成してある。穴182はナツ
ト180の外面のねじとの間に隙間420(第9
図)をとるのに充分な直径にしてある。この隙間
420は、圧縮機ロータの取外しのために軸から
ナツトを引出すための適宜の内ねじ付工具の挿入
を可能にしている。
本発明制御装置を備えた前述したターボチヤー
ジヤにおいては、ターボチヤージヤの構成部品が
膨脹又は収縮する際圧縮機ロータ上に軸線方向の
力を保持するために、保持ナツト及び圧縮機ロー
タ間にばね装置が必要とされる。ねじ付き軸に連
関する内ねじ付ナツトの場合とは異なり、保持ナ
ツトは、圧縮機ロータ内に高い圧縮荷重を又は圧
縮機−タービン軸内に張力を、定位置に取付けら
れた際に生じさせる能力を備えてはいない。従つ
て第10図に示す別の実施例では、保持ナツト1
80及び圧縮機ロータ172間には円錐状又はベ
ルヴイーユばね422を挿入してある。
第10図に示す構成部品は第2図及び第8、第
9図の実施例における部品と同じ又は相当するも
のであるので、(′)印を付けた同一番号を使つて
後者の各図に示す実施例のものに相当する又は類
似の部品を示すこととする。第10図において、
軸160′は圧縮機ロータ172′を貫通してい
る。保持ナツト180′は、軸160′の端部で軸
160′に取付けたベルヴイユばね422と、ナ
ツト180′及びロータ172′の穴182′の壁
184′間で、連関している。ベルヴイユばね4
22は、保持ナツト180′を軸160′に取付け
る際、もともと圧迫された状態にある。軸16
0′に対するナツト180′の連関は、ナツト18
0′及びロータ172′間にベルヴイユばね422
によつて生ずるどのような膨脹力にも打克つだけ
の充分な連関である。その代りに、ロータ17
2′及びナツト180′間のばね422の圧縮力が
ロータ172′内に軸方向の荷重を誘発させる。
従つて、ばね422を正常位置に置くと、軸16
0′又はロータ172′内の収縮又は膨脹は、ナツ
ト180′及びロータ172′間の連関力は零とな
つてはこない。
第11図は、圧縮機のハウジング24、圧縮機
前壁インサート126及びこれらの2個の各ピー
スのダイカストに使うそれぞれの型を示す。従来
は多くのターボチヤージヤの圧縮機ハウジングは
砂型鋳造で作ることによつて、該ターボチヤージ
ヤが一緒に使われている機関の吸込マニホルドに
通ずるように圧縮空気が向けられている円周方向
の室が、圧縮空気を受ける狭い円周方向の隙間を
備えたほぼ囲まれた形状に形成されて、デイフユ
ーザの形成を可能にするようにすることができる
ようにしてある。圧縮機ハウジングを砂型鋳造に
よつてワンピースに作ることは、ダイカストで作
つた場合よりも経費がかさみ、且つ円周方向室内
にラフな壁構造を持つ精度の低い構造を作り出す
ことに通ずる。しかし、過去においてターボチヤ
ージヤの圧縮機ハウジングをダイカストで作つた
場合には、前部デイフユーザ壁を砂型鋳造におい
て可能であるように作ることは不可能であつた。
その理由はダイカスト型に適宜な入口及び出口を
備えなければならなかつたからである。
第11図に示すように、圧縮機ハウジング24
は、外型290、内型292、中子型294及び
キヤツプ型296を使つて形成する。内型292
には円周方向の室44を形成するために持上げら
れた外形を与えてある。またこの内型292は突
き出た部分300を備え、対応する外型290か
らの突出た部分と組合つて入口穴40、羽根62
及び軸受支持シリンダ60を形成するようにして
ある。中子型294及びキヤツプ型296は、圧
縮機の排気口52を形成するために使われる。
第11図から判るように、型290,292,
294,296は圧縮機ハウジング24のダイカ
ストを可能にするため相互に協力している。型2
90,292には衝合面を設け、ハウジング24
に分離線310を形成する。型320,322は
協力して圧縮機前壁インサート126を作り出
す。型320,322は衝合面を持ち、これらの
面は互に連関して分離線324をデイスク130
の外縁に持つインサート126を作り出す。第1
1図に明示してあるように、喉部128にはノツ
チ326を設け、これによつてインサート126
がハウジング24内に取付けられたとき羽根62
を受けるようにする。
第12図及び切断図第13,14,15図は、
羽根62の位置決め及び形状を示している。第1
3ないし第15図において、各羽根62は、より
厚い中間中央切断部334を備えた前縁330及
び後縁332を持つている。各々の場合、最も厚
い中央切断部は線336で示した通りであつて、
ハウジング24の形成に使われる型290,29
2間の分離線を形成している。すなわち、羽根6
2は型290,292を使つてダイカストによつ
て形成し、前縁及び後縁の所要のエーロフオイル
形をそれらの間の厚い方の中央切断部によつて分
離して作り出すようにする。この形状は第13,
14,15図に示すように、空気の圧縮機入口区
域への流入を著しく容易にし、本発明の形状にす
れば周知のダイカスト技術を使つて鋳造すること
ができる。
支柱62のエーロフオイル形を、羽根が厚い方
の中央切断部から薄い方の前縁及び後縁に向つて
テーパするようにするためには、ダイカストの型
は前端及び後端の両端から入口穴40内に挿入し
なければならない。すなわち第11図に示すよう
に、第2の内壁部112(第2図)は型292の
突出し部300によつて形成されるが、第1の内
壁部110(第2図)は型290によつて形成さ
れる。両内壁部110,112は、それぞれ、外
方に向つて拡大して、ダイカスト型をピースの形
成後取除くことができるようにしてある。
このように、支柱62の所要の図形の形成は、
ダイカスト型を取除くための入口穴40内の末広
がりの直径を持つ壁部112を必要とする。しか
し、入口穴40の入口から圧縮機ロータ172に
向い連続して小さくなる直径を持つことが大切で
ある。このことは、壁インサート126を使うこ
とによつて行なわれる。壁インサート126もダ
イカストで形成され、入口穴40の内壁部112
の末広がりの面に対応する末広がりの直径を持ち
互に組合う外面132(第2図)を備えている。
喉部128の内壁面131は、入口穴40の第1
の内壁部110の先細りの直径の延長に対応して
デイスク130の方に向つて細まる直径を持つよ
うに形成される。すなわち、インサート126が
入口穴40と組合わされると、穴40の入口から
圧縮機ロータ172(第2図)の方に向つて内方
に連続して細まる直径が得られる。
このように、ターボチヤージヤ用の圧縮機ハウ
ジングを形成するツーピース構造が得られ、共に
ダイカストで作ることができる。これらの2個の
構成成分は、組立ての際軸受支持シリンダ60を
支える複数の支柱62を備えた圧縮機ハウジング
を形成し、薄い方の前縁及び薄い方の後縁に向つ
て小さくなる厚い中間切断部を持つ羽根を備えて
いる。さらにこのハウジングは、入口穴の入口か
ら圧縮機ロータに向い連続的に小さくなる入口ノ
ズルを形成する。さらにこの圧縮機ハウジング
は、圧縮されたガスが圧縮機の排気に通ずるよう
にした円周方向室を完成する前部デイフユーザ壁
を形成する。
第16図においては、壁インサート126のそ
れぞれ異なる形状を対応する圧縮機ロータと共に
使用するために相互に代替することができるよう
にしてある。壁インサート126aはターボチヤ
ージヤ内にさらに制限をした空気流れを送るが、
壁インサート126bはさらに大きな圧縮機ロー
タを形成しさらに大きな空気流れをターボチヤー
ジヤに送る。本発明の構造の変更が、それぞれ異
る壁インサート126を標準の圧縮機ハウジング
24に取付けるだけで行なわれることが判るであ
ろう。すなわち、それぞれ異る流れ性能を持つ各
種の異なるターボチヤージヤが、標準の圧縮機ハ
ウジング24を使い、それぞれ対応する圧縮機ホ
イールを備えた壁インサート126用のいくつか
の可能な形状のうちから1つの形状を選択するこ
とによつて、作られる。この特徴は、壁インサー
ト126が圧縮機ハウジングのうちの簡単な構成
部品であるという点において重要な意味を持つて
いる。
従来のターボチヤージヤにおいては、ダイカス
トの場合でも砂型鋳造の場合でも、改造には新し
い構造物に対して全く新しい鋳物を作ることが含
まれている。本発明では、それぞれ異なる空気流
れ対空気圧力比を持つ圧縮機の計画は、それぞれ
異る計画の壁インサートを新らしいすなわち改造
された圧縮機ホイールと協力状態に置いて単に代
替するだけで達成することができる。
圧縮機ロータハウジングは圧縮機ハウジングと
このハウジングと連関する前部壁インサートとを
含んでいる。このような2部品から成る構造は、
標準的ダイカスト技術を使つてこれらの2つの部
品の各々をダイカストすることを可能にする。圧
縮機ハウジングは、これらの部品を組合わせた形
で、圧縮されたガスを圧縮機ロータから受けるた
めの円周方向の隙間を除いてすべての側面の閉じ
られた円周方向室を備えたものとして作られる。
円周方向の通路がこの室に至る隙間に通ずるよう
に形成され、この室で加速されたガスが拡散され
静圧を増す。
そのうえ、圧縮機の軸受支持筒は入口穴と同心
状に鋳造され、その中に入口穴の壁から延びる複
数の羽根によつて支えられる。羽根は、前縁及び
後縁が厚い方の中央切断部によつて分離された状
態で形成される。これは、圧縮機ハウジングのダ
イカストを可能にするためにほぼ厚い方の横切断
区域に分離線を備えた型の使用によつて行なわれ
る。
本発明制御装置を備えた前述のターボチヤージ
ヤの重要な特徴は、圧縮機速度及び流れの極めて
広い範囲に亘る、従来のターボチヤージヤに通常
現われるサージング線を経験することのない作動
能力である。この極めて意義のある重要な特徴
を、第17,18図に示すコンプレツサ・マツプ
として知られている性能グラフを使つて説明す
る。第7図は従来のターボチヤージヤに対する典
形的コンプレツサ・マツプであり、第18図は本
発明制御装置を備えた前述のターボチヤージヤに
対するマツプである。これらのマツプは、空気流
れの1分間当りの立方呎量対ターボチヤージヤ圧
縮機に対する吐出圧力と入口圧力との比の関係を
示す。
第17図には、圧縮機の一定速度ライン430
及び等エントロピ効率ライン432を示してあ
る。サージング線434は作動点を明示し、この
点の左ではターボチヤージヤ圧縮機は一様な空気
出力を生ずるように作動することはできない。タ
ーボチヤージヤの構成部品は、サージング像が垂
直軸の方に移動してもつと低いターボチヤージヤ
速度ですなわちもつと低い機関速度で安定した運
転ができるように改造することができるが、ター
ボチヤージヤの運転特性のこのような移動は、ユ
ニツトの高速度能力を減じさせる。従つてターボ
チヤージヤは従来ただ高い機関速度においてだけ
増大した性能を発揮するように格下げされてきて
いる。
第18図から明らかなように、本発明制御装置
を備えた前述のターボチヤージヤに対する圧縮機
の性能マツプは、圧縮機の一定速度ライン440
及び効率ライン442を持つている。
第18図のコンプレツサ・マツプを見れば判る
ように、本発明制御装置を備えた前述のターボチ
ヤージヤの圧縮機は極めて低い空気流れ値まで圧
縮機出力に不整がなく作動を続ける。実際上、本
発明制御装置を備えた前述のターボチヤージヤ
は、第17図のコンプレツサ・マツプに示された
ようなサージング線に相当するようなサージング
線を経験することはない。
第17,18図を見れば、従来のターボチヤー
ジヤの作動範囲の幅を本発明制御装置を備えた前
述のターボチヤージヤと比較することができる。
第17図によれば、1.9の圧縮機圧力比において
空気流れの範囲は、効率60%における350立方呎
の高さからサージング線における毎分200平方呎
の低さまで変動する。従つて高流量対低流量の比
(350÷200)は1.75になる。第18図によれば、
1.9の圧力比において、本発明制御装置を備えた
前述のターボチヤージヤは、効率60%における
275立方呎の流量から毎分60立方呎までサージン
グ線には遭遇せずに作動する。この高低両流量の
比(275÷60)は4.58になり、これは従来のター
ボチヤージヤの増加の2.5倍以上の増加である。
このような成果は、ターボチヤージヤが低機関
速度においてもまた高機関速度においても共にそ
の性能を改善するために効果的に使い得るという
点において、極めて大きな意味を持つている。こ
のような進歩発展は、変動する機関速度に対する
一定の圧縮機速度又は変動する機関速度における
一定ブーストを提供する前述の特徴と組合わせを
した場合、さらに高い所望の圧力比が、低い機関
回転数において、従来のターボチヤージヤにおけ
るより低い圧縮機流れで通常経験されるサージン
グ又は乱流の問題なしに、得られるという点にお
いてまたさらに高い意味を持つことになる。
本発明制御装置を備えた前述のターボチヤージ
ヤによつて得られるこのような有意義な進歩は、
主として、進歩した半径流型圧縮機技術、例えば
後方に曲た翼配列などと協力して圧縮機空気入口
形状に帰せしめられるべきものである。既に述べ
たように、軸受支持筒60は、円筒形の入口穴4
0内にこの穴の内壁から軸受支持筒60まで延び
る複数の支柱62によつて支えられている。1実
施例では、入口穴の内壁から軸受支持筒まで3個
の支柱が延び、この支持筒を圧縮機の空気入口内
に同心状態に位置させている。その結果入口は1
個以上の入口チヤネルに分割される。さらにこれ
らのチヤネルは、幅の寸法に比較して流れ方向に
比例的に長い。また各支柱は、この支柱の中間区
域よりも狭い前縁及び後縁を持つ輪郭を備えてい
る。第2図にも示してあるように、入口穴40の
内壁部は入口端から圧縮機ロータ172まで先細
になる直径を備えている。
この構造は、通常低圧縮機流れで遭遇するバツ
ク流れの状態を安定させる。バツク流れ状態を安
定させることにより、圧縮機を、従来のターボチ
ヤージヤで従来可能であつたよりもずつと低い圧
縮機流れで、定常の空気流を生じさせるように作
動し続けさせることができる。
第19図は第1図ないし第16図に例示したタ
ーボチヤージヤの変型の竪断面図を示す。第19
図のターボチヤージヤは、軸流段圧縮機ロータ4
50を圧縮機流入口内に取付けたことを除いて第
1図ないし第16図に例示したターボチヤージヤ
と同じである。第19図に示した変型と第1図な
いし第16図に例示したターボチヤージヤとの多
くの部品が実質的に同じなので同様な又は対応す
る部品には同じ参照数字を使つてある。
第19図では圧縮機流入口を、遠心圧縮機ロー
タ172への流入路456を仕切る内壁454を
持つ一層大きい直径の流入口452を備えるよう
に変えてある。複数の固定子458は流入口45
2の内壁454から延び軸受支持体460を支え
る。軸流段圧縮機ロータ450は、各軸受アセン
ブリ162,164の圧縮機ロータ172の反対
の側で軸160の端部に取付けられ適当なナツト
462により保持してある。圧縮機ロータ450
は、ボス464とボス464及び支柱468間に
取付けた複数本の支柱466とを備えている。ボ
ス464は、軸160の段470に連関し段47
0及びナツト467の間に位置させてある。
第19図に明らかなように流入口452に入る
空気は、軸流段圧縮機により圧縮され流路456
を経て遠心圧縮機ロータ172に運ばれる。2段
圧縮機の使用は、車段圧縮機から得られる作動範
囲に比べて2段圧縮機の使用により一層広い作動
範囲が得られる点で重要である。たとえば2段圧
縮機の使用の場合に第1段は1.5ないし1.6の流入
圧力対放出圧力の圧力比を得るのに使うが、第2
段は3.0ないし3.5の圧力比を得るのに使う。これ
等の複合の圧力比により4.5ないし5.6の程度の圧
力比が有効に得られる。このような圧力比は単段
でも得られるが、このような圧力比を生ずるのに
必要な圧縮機速度が一層高くなるので、一層高い
品質の一層高価な圧縮機及びタービンの部品を使
わなければならなくて又流量範囲に著しい制限を
受ける。この構造では2段単位はこの付加的な費
用又は欠点を伴わないで一層高い圧力比が得られ
る。さらに本発明では軸流段圧縮機を軸受支持体
の遠心圧縮機及びタービンの各ロータとは反対側
に取付けることにより装置をつり合わせ特定の悪
影響が生じない。
第20図、第21図、第22図及び第23図は
第1図ないし第16図に例示したターボチヤージ
ヤを内燃機関に取付ける新規な方式を示す。第2
0図及び第21図はV−6機関444に取付けた
ターボチヤージヤ20のそれぞれ竪断面図及び平
面図を示す。この同じ応用例が任意の個数のシリ
ンダを持つV形機関に適用できるのはもちろんで
ある。機関444は、右側シリンダ群445及び
左側シリンダ群446を持つ普通のV形機関を表
わす。第20図に示した断面は、右側シリンダ群
445の排気弁448と左側シリンダ群446の
吸気弁449とを通る断面を示す。ターボチヤー
ジヤ20はタービン及び圧縮機の回転軸線を竪方
向位置にして普通のターボチヤージヤでは従来で
きない配向で取付けてある。ターボチヤージヤ2
0では燈心材と軸受への潤滑剤の連続流れを必要
としない対応する構造とにより軸受に油を送るよ
うにしてあるので、圧縮機及びタービンの回転軸
線を垂直方向に又は垂直及び水平間の任意の角度
に向きを定めることができる。これに反して軸受
への又軸受からの潤滑剤の流れを通常必要とする
普通のターボチヤージヤは第20図及び第21図
の配置で例示したように垂直方向にして運転する
ことには成功していない。
なお第20図及び第21図に示すように機関排
気はターボチヤージヤ20にマニホルド451に
より導く。この場合排気は個個の各排気弁448
からターボチヤージヤ20のタービンロータ17
0に直接通ずる。ターボチヤージヤ圧縮機排気は
機関444の各シリンダ内にわたり管453によ
りマニホルド447を経て吸気弁449に送られ
る。
運転時には空気は、ターボチヤージヤ20内に
入口50で吸込まれ、圧縮機ロータ172により
圧縮しわたり管453を経てマニホルド447に
そして機関444の左右両側の群の各シリンダ内
に放出される。機関444からの排気は、マニホ
ルド451によりタービンロータ170にそのま
わりの互に間隔を隔てた位置で送出され、次で排
気管445を経て放出される。この間隔により、
排気弁448が先ず開くときに生ずる高い脈動エ
ネルギーをタービンに利用することができる。
第20図及び第21図から明らかなようにター
ビンロータ170は、このロータの回転軸線に直
交する平面に実質的に整合する可変のノズルを内
部に設けた円周方向の室を持つタービンハウジン
グ内に取付けてある。さらに各機関排気口は水平
に向いた共通の平面に整合している。図示のよう
に一般に使われる普通のタービンハウジングの代
りに、排気マニホルドとしてもタービンハウジン
グとしても作用するマニホルド451を使つてあ
る。ターボチヤージヤ20を竪方向の向きにして
使用できることにより、タービン軸軸線を各排気
口の平面にほぼ直交して位置させることによつて
タービンハウジングの円周方向の室の平面に各排
気口の平面をほぼ平行に整合させることができ
る。このようにして排気口からの排気は、タービ
ンハウジングに一層直接にかつ有効に噴射しター
ビンロータを駆動する。
これに反して従来のターボチヤージヤは、排気
口からタービンロータに排気を差向けるように極
めて複雑な構造を持つマニホルドを使わなければ
ならなかつた。さらにターボチヤージヤ20にお
いては排気マニホルドは排気を機関からの各排気
口からタービンロータのまわりで互にほぼ等しい
間隔を隔てた位置に差向けて、タービンロータの
周辺のまわりの互に異る位置に排気を送る。ター
ボチヤージヤ20が竪方向に向きを定めることが
できるので又ターボチヤージヤ20を各シリンダ
群の間で機関に近接して設けることができる。さ
らに排気は排気マニホルドにより、タービンを駆
動するように排気を加える前にエネルギーの損失
を極めて少くして各シリンダからターボチヤージ
ヤタービンに直接差向ける。
気化器はターボチヤージヤの直上に取付けられ
燃料空気混合気を入口50内に送給するのはもち
ろんである。同様にターボチヤージヤ20は、各
機関シリンダに燃料を直接送る燃料噴射機関又は
デイーゼル機関に使うことができる。
第22図及び第23図には、竪方向位置に取付
けたターボチヤージヤ20を並列4シリンダ機関
に使つた場合を示してある。ターボチヤージヤ2
0は又、4シリンダより多い又は少いシリンダを
持つ並列機関にも使えるのはもちろんである。第
22図及び第23図に例示した実施例ではターボ
チヤージヤ20は、各機関シリンダの排気弁間で
ターボチヤージヤタービンに連通する排気マニホ
ルド482により機関480に連結してある。空
気は、ターボチヤージヤ20内に入口50で吸入
され、ターボチヤージヤ圧縮機ロータ172によ
り圧縮しマニホルド484を経て各機関シリンダ
の吸気弁内に放出される。第23図に明らかなよ
うに排気マニホルド482は、ターボチヤージヤ
タービンを駆動するガスをタービンにその周辺の
まわりの互に間隔を隔てた位置で送るように形成
してある。さらにマニホルド482は第23図の
時計回りにタービンが回転しやすいように向きを
定めてある。同様に第21図に明らかなように、
ターボチヤージヤ20をV形機関の2組のシリン
ダ群の中間に取付けたときに同様なマニホルドを
設けてある。
従つて、タービン及び圧縮機の回転軸線を竪方
向にして又は水平及び垂直の中間の任意の位置に
して向きを定めることのできるターボチヤージヤ
が得られる。このことは主として、圧縮機及びタ
ービンの軸が回転する軸受を潤滑するようにして
あるのでできる。ターボチヤージヤ20はこのよ
うに向きを定めることができるから、ターボチヤ
ージヤ20は全部の形式及び構造の普通の機関に
取付けて使うのに理想的に適している。
第1図ないし第16図について述べたターボチ
ヤージヤ20は、第24図、第25図、第26
図、第27図及び第28図にした有効なターボジ
エツト機関又はターボ送風機機関に容易に変換す
ることができる。これ等の実施例はその上半部だ
けの竪断面を例示してあるが、この図示の上半部
に下半部がほぼ同じであるのはもちろんである。
ターボジエツト500は第24図に例示してあ
る。ターボジエツト500は、管状の流入ノズル
504と主ハウジング506と燃焼室後壁板50
8とから成る外部ハウジング502を備えてい
る。後壁板508は、一体の補強材510を備え
ボルト512により主ハウジング506に取付け
てある。タービン排気ノズル514は主ハウジン
グ506の反対側の後壁板508の端部にボルト
515により取付けることによつて主ハウジング
506内に支えてある。
軸受支持円筒体516は、管状流入ノズル50
4の内側壁面520から延びる複数個の支柱51
8より流入ノズル504内に取付けてある。この
構造は、軸受支持円筒体60とそのターボチヤー
ジヤ20の流入口40内に取付けとに関しては第
1図ないし第16図に例示したのと同様である。
キヤツプ522は軸受支持円筒体516の端部に
取付けてある。なお第24図に示すように圧縮機
後壁524及びタービン後壁526は、主ハウジ
ング506内に位置し適当なねじ部片527によ
り相互に取付けてある。第24図に例示した実施
例では固定の静止羽根528は主ハウジング50
6及び圧縮機後壁524の間に適当なねじ部片5
29により取付けてある。燃焼ライナ530はタ
ービン後壁526とタービン排出ノズル514の
横方向に延びる部分との間に取付けてある。燃焼
ライナ530は、複数個の口を形成した円周方向
の室を持つ普通の構造のものである。ライナ53
0は、公知の実用例に従つて1次空気燃焼用の口
532と希釈空気用の口534とを備えている。
燃料は、燃焼室後壁板508と燃焼ライナ530
の上流壁538とを貫いて延びる燃料噴霧ノズル
536により燃焼室に供給する。点火器540は
燃焼ライナ530内に上流壁538及び燃焼室後
壁板508を貫いて納めてある。燃焼ライナ53
0は、タービン後壁526とタービン排出ノズル
514の横方向に延びる部分との間に形成したタ
ービン流入区域544に通ずる口542を備えて
いる。
タービン流入区域制御装置546は第24図に
例示したターボジエツト500に使われ、第1図
ないし第16図のターボチヤージヤについて例示
し述べたタービン流入区域制御装置228と同じ
である。とくにタービン流入区域制御装置546
は、ノズル区域のまわりに周辺方向に位置しノズ
ル流入区域544を通る燃焼ガスの流れの速度及
び角度を変えるように回動自在にした可動ノズル
羽根548を備えている。可動ノズル羽根548
はその互に対向する側から延びるトラニオン55
0,552を備えている。トラニオン550はタ
ービン排出ノズル514の横方向に延びる部分を
貫いて延び、そしてトラニオン552はタービン
後壁526を貫いて延び駆動レバー554に取付
けてある。駆動レバー554の端部は、第1図な
いし第16図に例示したターボチヤージヤ20に
ついて述べたように玉軸受アセンブリ556の外
レースに連関し玉軸受アセンブリ556の内レー
スは圧縮機後壁524に固定してある。又駆動レ
バー554の作用は第1図ないし第16図のター
ボチヤージヤ20について述べたのと同じであり
可動ノズル羽根548の角度の向きを所望に応じ
制御する。
軸受支持円筒体516は前記したように支柱5
18により流入ノズル504内に同心に支えてあ
る。圧縮機ロータ570及びタービンロータ57
2は、2個の玉軸受576,578により軸受支
持円筒体516内で回転するように取付けた軸5
74に支えてある。タービンロータ572は軸5
74の一端部に取付けられ、そして遠心圧縮機ロ
ータ570はタービンロータ572と各玉軸受ア
センブリ576,578との間に取付けてある。
軸574はタービン後壁526及び圧縮機後壁5
24を貫通する。この場合軸574のまわりに形
成したラビリンス密封部片580により圧縮機ロ
ータ570及びタービンロータ572間を密封す
る。
タービンロータ572は溶接等により軸574
に固定してある。又圧縮機ロータ570は保持ナ
ツト582により軸574に保持してある。ナツ
ト582は第1図ないし第16図に例示した実施
例について述べたナツト180と同じ構造であ
る。圧縮機ロータ570はナツト582と軸57
4の段586との間に位置させてある。
なお第24図に示すように支持環590は、圧
縮機ロータ570に隣接する円筒体516の端部
内に取付けられ、円筒体516に取付けた保持環
592により円筒体516内で動かないようにし
てある。玉軸受アセンブリ578の外レース59
4は支持環590内に形成してある。内レース5
96は軸574に一体に形成してある。玉598
は内レース596及び外レース594間に納めら
れ玉軸受アセンブリ578を形成する。
軸受支持円筒体516は、流入ノズル504の
内側壁面520から延びる複数の支柱518によ
り流入ノズル504内に取付けてある。この構造
は、軸受支持円筒体60及びそのターボチヤージ
ヤ20の流入口内の取付けとについて第1図ない
し第16図に例示した構造と同様である。キヤツ
プ522は軸受支持円筒体516の端部に取付け
てある。
なお第24図に示すように圧縮機後壁524及
びタービン後壁526は圧縮機バーナハウジング
506内に位置しねじ部片527により相互に取
付けてある。
玉軸受アセンブリ576は、軸574に一体に
形成した内レース600と円筒体516内で滑動
自在で玉606を受入れるように内部に外レース
604を形成した外側環602とを備えている。
圧縮ばね610は、外側環602と円筒体516
内に固定した保持環612との間に連関し外側環
602を外方に付勢しそれぞれ各玉軸受アセンブ
リ576,578内の玉606,598の位置を
固定することにより軸574の位置を固定する。
ターボジエツト500用の軸受の構造は第1図
ないし第16図に例示したターボチヤージヤ20
に使つた構造と同じである。従つて各玉軸受アセ
ンブリの構造及び作用はターボチヤージヤ20に
ついて前記したのと同じである。又各軸受を潤滑
する部片として傾斜路614に接触する燈心材は
第1図ないし第16図に例示し述べたターボチヤ
ージヤ20について例示したのと同じである。
第24図に例示したターボジエツト500の運
転に当つては空気が管状の空気流入口にその入口
620から入り矢印622により示した空気径路
に追従する。この空気は、圧縮機ロータ570に
より圧縮されこれから矢印624により示した空
気径路に沿い半径方向に放出する。この圧縮空気
は燃焼室区域626内及び燃焼ライナ530内に
各口532,534を経て送込む。空気は、ノズ
ル536を経て燃焼ライナ530内に噴出した燃
焼と混合する。このようにして化学量論理混合気
が得られる。この混合気は燃焼ライナ530内で
点火器540により点火する。燃焼ライナ530
内には口534を経て冷却空気を送込み燃焼によ
る排出ガスをそのタービン流入区域544に入る
前に冷却する。これ等のガスはタービンロータ5
72に連関しロータ572とこれに軸574によ
り取付けた圧縮機ロータ570とを駆動する。次
で燃焼ガスはノズル514を経て外気に放出しタ
ーボジエツト500による推力を生ずる。
第24図に例示したターボジエツト500から
明らかなようにこの装置は寸法が密実で部品数が
極めて少ない。さらにタービン及び圧縮機のロー
タ軸が回転する軸受はタービンロータ572から
又燃焼ライナ530からロータ572に送出す極
めて熱い燃焼ガスから離れて位置させてある。
さらにこのような軸受構造が通常受ける極めて
高い温度により生ずる切実な問題は通常本発明で
述べた独得の軸受配置により全くなくなる。軸受
がタービンの駆動に使う燃焼ガスに伴う極めて高
い温度から免れこれ等の高い温度から圧縮機ロー
タと圧縮機後壁及びタービン後壁により実際上絶
縁もしてあるので本装置の有効な運転に対し限定
した潤滑で十分である。この場合軸受に対する一
定の潤滑流れの必要と共に回転軸により駆動しな
ければならないこのような潤滑を生ずるのに必要
な多くの部品とがなくなる。
第25図はターボ送風機650を示す。ターボ
送風機650の構造は、1次空気流路のほかにバ
イパス空気流路を設け遠心圧縮機の上流側に軸流
段圧縮機を設けたことを除いて第24図に例示し
たターボジエツト500の構造とほぼ同じであ
る。
第25図に示すようにターボ送風機650は、
流入ノズル652、主ハウジング654及び燃焼
室後壁656を備えている。燃焼室後壁656は
適当なボルト658により主ハウジング654に
取付けてある。タービン排出ノズル660はボル
ト662により燃焼室後壁656に取付けてあ
る。圧縮機後壁664及びタービン後壁666は
主ハウジング654内に位置させてある。そして
燃焼ライナ668は燃焼室670内に取付けられ
口672がタービン後壁666とタービン排出ノ
ズル660の横方向に延びる部分674との間に
開口している。燃焼ライナ668には複数個の口
676を形成してある。燃料噴射単位678は燃
焼室後壁656を貫いてライナ668内に納めて
ある。点火器680も又ライナ668内に納めら
れターボ送風機650の運転時に燃料空気混合気
に点火する。
固定の静止羽根682は主ハウジング654及
び圧縮機後壁664の間に適当なねじ部片により
取付けてある。軸受支持円筒体684は流入ノズ
ル652内に複数の支柱686により取付けてあ
る。又複数の静止羽根688は、なお詳しく後述
するように軸流段圧縮機と協働するように流入ノ
ズル652に取付けてある。
軸690は軸受支持円筒体684内に軸受アセ
ンブリ692,694により支えてある。各軸受
アセンブリ692,694は第24図のターボジ
エツト500と第1図ないし第16図に例示した
ターボチヤージヤとについて述べたのと同じであ
る。流入ノズル652の内壁698と軸受支持円
筒体684との間に油室696を形成してある。
o字環702,704を持つ適当な環700は室
696の口内に位置し環706により保持してあ
る。各燈心材708,710は油室696を経て
連通しそれぞれ傾斜路712,714に油を送る
ことにより第1図ないし第16図と第24図との
各実施例について述べたように軸受692,69
4を潤滑する。
遠心圧縮機ロータ716及びタービンロータ7
18は軸690に取付けてある。第1図ないし第
16図と第24図との各実施例について述べたの
と同じタービン流入区域制御装置720を協働さ
せタービンロータ718への燃焼ガスの速度及び
角度を制御する。
バイパス流路722はバイパス内壁724及び
バイパス外壁726の間に形成してある。バイパ
ス外壁726はバイパス内壁724にこれ等両壁
間に位置させた複数枚の固定の静止羽根728に
より取付けてある。バイパス外壁726は、主ハ
ウジング654のまわりで円周方向に主に間隔を
隔てた複数の支柱730により主ハウジング65
4から位置決めしてある。
軸流段圧縮機ロータ732は、保持環736に
ロータ732を衝合させる適当なナツト734に
より軸690に取付けてある。ロータ732は、
ボス738とこれから半径方向に延びる複数枚の
羽根740とを備えている。複数個の円筒形電機
子742は、ロータ732のボス738内に埋込
まれこれに隣接してバイパス壁726から支柱7
46により取付けた固定の界磁巻線744と協働
し電流を生ずる。
第25図に例示したターボ送風機650の作用
は、ターボ送風機650の入口に軸流段圧縮機ロ
ータ732で入る空気が矢印747で示すバイパ
ス流れと矢印748で示す1次流れとに分れるこ
とを除いて第24図に例示したターボジエツト5
00の作用とほぼ同じである。バイパス空気は圧
縮されバイパスノズル749を経て放出されター
ボ送風機650から推力を生ずる。1次空気は矢
印748により示した径路に沿つて差向けられ、
燃焼ライナ668内の燃焼と混合しライナ668
内で点火する前に軸流段圧縮機ロータ732及び
遠心圧縮機ロータ716により圧縮する。点火し
たガスはタービン流入区域制御装置720を過ぎ
タービンロータ718に向つて流れタービンロー
タ718と共に軸流段圧縮機ロータ732及び遠
心圧縮機ロータ716とを駆動する。タービンロ
ータ718からの排ガスはタービン排出ノズル6
60を経て放出されターボ送風機650に対し付
加的な推力を生ずる。
タービン流入区域制御装置720は第1図ない
し第16図に例示したターボチヤージヤ20と第
24図のターボジエツト500について例示し述
べたのと同じである。制御装置720は燃焼ライ
ナ668からタービンロータ718に向い差向け
る燃焼ガスの速度及び角度の両方を制御するよう
に作用する。ターボチヤージヤ20に関し第6図
及び第7図について述べた監視装置がそれぞれ第
24図及び第25図のターボジエツト500及び
ターボ送風機650に直接当てはまるのはもちろ
んである。すなわちタービン及び協働する圧縮機
の速度を監視し、タービンノズル流入区域をこの
速度に従つて又は所望に応じ他の機関パラメータ
に従つて変える。
軸流段圧縮機ロータ732の回転中に電機子7
42は巻線744に対して回転し電気を生ずる。
この電気は所望に応じ種種の機関装置又は航空機
装置を作動しこの装置に対し極めて経済的及び密
実なエネルギーパツケージになる。
第26図及び第27図には第24図に例示した
ターボジエツト500の変型としてのターボジエ
ツト750を示してある。ターボジエツト750
は、主ハウジング754に接合した流入円筒体7
52を備え主ハウジング754に複数本のボルト
758により後板756を取付けてある。タービ
ン排出ノズル760は適当なボルト762により
主ハウジング754の反対側の後板756の端部
に取付けてある。タービン排出ノズル760は、
排出円筒体764と主ハウジング754を接合す
るように形成した横方向に延びる部分766とを
備えている。
軸受支持円筒体768は複数の固定の静止羽根
770により流入円筒体752から支えてある。
軸772は軸受アセンブリ774,776により
円筒体768内に支えてある。各軸受アセンブリ
774,776は第24図の実施例について例示
した軸受576,578に構造及び作用が同じで
ある。タービンロータ778は軸772に一体に
形成してある。そして圧縮機ロータ780はター
ビンロータ778と各軸受774,776との間
で軸772に取付けてある。
圧縮機後壁782及びタービン後壁784は主
ハウジング754内に取付けてある。複数の静止
羽根786は主ハウジング754及び圧縮機後壁
782の間にねじ部片788により取付けてあ
る。適当な点火器789はタービンノズル760
の横方向に延びる部分766内で部分766及び
タービン後壁784間に形成した室内に取付けて
ある。
それぞれ横方向に延びる部分766及びタービ
ン後壁784内で各トラニオン794,796で
回動するように支えた可動羽根792を備えたタ
ービンノズル流入区域制御装置790を設けてあ
る。タービンノズル流入区域制御装置790は第
1図ないし第16図のターボチヤージヤ20と第
24図のターボジエツト500との構造について
述べ例示したのと同じである。タービン後壁78
4内にラビリンス密封部片800を形成しタービ
ン区域及び圧縮機区域間を有効に密封する。圧縮
機ロータ780は、軸772の段804に対しロ
ータ780を衝合させるナツト802より軸77
2に取付けてある。
軸流圧縮機806は軸772と一緒に回転し静
止羽根770と協働して流入円筒体752により
形成した圧縮機入口808内に差向ける空気を圧
縮する。第26図及び第27図に例示した実施例
では軸772に軸線方向の穴812を形成してあ
る。燃料供給管814は穴812に連結され軸線
方向の穴812内に燃料供給を行う。燃料供給管
814と穴812の表面との間に適当な密封部片
816を位置させ供給管814及び軸772の連
結部における燃料の損失を防ぐようにしてある。
軸772を貫いて複数個の半径方向の口818
を形成し穴812と圧縮機ロータ780に形成し
た環状みぞ820との間を連通させる。複数個の
半径方向の口822はみぞ820から圧縮機ロー
タ780を経て連通する。o字環826,828
のような適当な密封部片はロータ780内の環状
みぞ内に取付けられロータ780及び軸772の
間の連結部における燃料の漏れを防ぐ。
第26図及び第27図に例示したターボジエツ
ト750の運転時には燃料を軸772の穴812
に燃料供給管814を経て供給する。穴812と
矢印810(第26図)により示した空気流路と
の間に、口818、みぞ820及び口822を経
て燃料供給路を形成してある。この燃料流路は矢
印838により示してある。圧縮機ロータ780
を回転すると、燃料は遠心力により穴812から
この燃料流路を経て矢印810により示した空気
径路内に運ばれる。これと同時に空気は、軸流段
圧縮機806により流入口808内に吸込まれ圧
縮状態で空気径路に沿つて送出される。この空気
は遠心圧縮機ロータ780によりさらに圧縮され
ロータ780の下流側で燃料と混合する。燃料
は、口822から圧縮機ロータ780を経て放出
される際にこの燃料に対する圧縮機ロータ羽根の
作用によつて高度に霧化する。この霧化した燃料
は、ターボジエツト750内に送込まれる圧縮空
気と混合すると空気径路に沿つて差向けられター
ビンロータ778の上流側で点火器836により
点火する。燃焼から生ずる排気はタービンロータ
778の羽根を過ぎロータを普通の方式で駆動す
る。これ等の排気は次でノズル760を経て放出
されターボジエツト750から推力を生ずる。燃
焼温度はこの燃焼方式では著しく高くなりこの一
層高い温度に耐えることのできる材料が必要であ
るのはもちろんである。
第25図及び第26図の装置では普通のターボ
ジエツトに従来必要であつた部品の多くが不要に
なる。第25図及び第26図に例示した独得の燃
料供給方式により燃料ポンプと協働する全部のハ
ードウエアとが不要になる。普通の燃料ポンプの
代りに、圧縮機ロータ軸の穴と圧縮機ロータ自体
の各口とを径てこのロータにより圧縮した空気流
中に燃料を噴射することにより霧化状態で燃料を
自動的に放出する燃料装置を使つてある。第25
図及び第26図の装置は、軸流段圧縮機を半径流
圧縮機すなわち遠心圧縮機の上流側に加えた2段
圧縮構造を持つ。この構造により、遠心圧縮機の
側とは反対の軸受の側に軸流段圧縮機を設けるこ
とにより装置に付加的なつりあいが得られる。
さらにこの構造では軸受を、タービンロータの
すぐ上流側でタービンロータ及び燃焼室から離れ
て軸受を位置させる。この構造により軸受をこの
装置のこの区域の受ける極めて高い温度を絶縁す
る。従つて油装置の必要がない。さらに本装置は
極めて小さいターボジエツト又はターボ送風機に
適している。
第28図は第27図に例示したターボジエツト
750の変型によるターボ送風機900を示す。
ターボ送風機900の構造は、バイパス空気流路
を1次空気流路のほかに設けたことを除いて第2
7図に例示したターボジエツト750とほぼ同じ
である。ターボ送風機900は、本体904に接
合した流入円筒体902とボルト908により主
ハウジング904に取付けた後壁906とを備え
ている。タービン排出ノズル910はボルト91
2により後壁906から支えられノズル910の
横方向に延びる部分913が主ハウジング904
に連関している。軸受支持円筒体914は複数の
支柱916により流入円筒体902から支えてあ
る。圧縮機後壁918及びタービン後壁920は
主ハウジング904内に支えてある。第26図の
ターボジエツト750の制御装置790について
述べたのと同じタービン流入区域制御装置921
を設けてある。軸922は各軸受アセンブリ92
3,924により軸受支持円筒体914内に回転
するように支えてある。各軸受アセンブリ92
3,924は第26図に例示し述べたターボジエ
ツト750について述べた軸受と同じである。タ
ービンロータ926は軸922の一端部に取付け
てある。又圧縮機ロータ928はタービンロータ
926と各軸受アセンブリ923,924との間
に取付けてある。
第28図に例示した実施例では軸流圧縮機ロー
タ930は、軸922の端部に取付けられ、流入
円筒体902内の1次流路と2次流れ外壁932
及び2次流れ内壁934間に形成した2次流路と
に沿つて空気を差向ける。2次流れ外壁932は
内壁934から複数の静止羽根936により支え
てある。2次流路を経て矢印938により示すよ
うに差向ける空気は、圧縮機ロータ928及び静
止羽根936の作用により圧縮され排出ノズル9
40を経て排出されターボジエツトからの推力を
生ずる。1次流路に沿い矢印942に示すように
差向ける空気はロータ928により圧縮され、第
26図の実施例について述べたのと同じようにし
て空気流中に供給する燃料と混合し点火器946
により点火する。燃焼ガスはタービン流入区域制
御装置921を経て差向けられタービンロータ9
26及び圧縮機ロータ930,928を駆動す
る。タービンロータ926を過ぎタービン排出ノ
ズル910を経て排出する空気はこのターボフア
ンからさらに推力を生ずる。
第29図は前記の各図面に例示した装置の別の
実施例を示す。この実施例では発電機970を圧
縮機流入ノズル内に取付けてある。第29図に示
すように発電機970は圧縮機及びタービン97
4の端部に取付けた電機子972を備えている。
第29図に示すように軸974は、第1図ないし
第16図のターボチヤージヤと第24図ないし第
28図のターボジエツト及びターボ送風機とにつ
いて示した軸受と同じ軸受976及び第2の軸受
(図示してない)により支えてある。界磁巻線9
78は軸受支持ハウジング980内に取付けてあ
る。ハウジング980はターボチヤージヤとター
ボジエツト及びターボ送風機との各実施例につい
て前記したのと同じようにして翼984により圧
縮機流入ノズル982内に同心に取付けてある。
キヤツプ986は軸受支持ハウジング980の端
部に取付けてある。
発電機970の作動時には、電機子972は界
磁巻線978内で軸974と共に回転しよく知ら
れているようにして電流を生ずる。このようにし
て生ずる電流は、導線(図示してない)により界
磁巻線978から装置内の電力を必要とする任意
の位置に差向けられる。すなわちターボチヤージ
ヤに本発明を使う場合には、発電機は自動車の任
意の部品又は電力を必要とするその他の装置に電
流を供給するのに使う。第29図に述べた構造を
第24図ないし第28図のターボジエツトに応用
する場合には電力を必要とする誘導装置又はその
他の部品に電気エネルギーを使うことができる。
すなわち第29図に述べた構造により圧縮機及
びタービンの軸の回転により直接駆動する極めて
簡単な発電機が得られる。さらにこの発電機の場
所により極めて密実な装置が得られ重量が軽く電
力を誘導する装置の作動の妨げにならない。
本発明の好適とする実施例を添付図面に基づい
て詳細に説明したが、本発明の精神から逸脱しな
いで多くの変化変型を行い各部品及び各要素を交
換できることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明羽根制御装置を備えたターボチ
ヤージヤの斜視図、第2図は第1図の2−2線に
沿う竪断面図、第3図は第1図の圧縮機及びター
ビン軸を支える軸受装置の拡大図、第4図は簡単
にするため圧縮機の後壁を取除いて示す第2図の
4−4線に沿う拡大断面図、第5図は第2図の矢
印方向に見た5−5線に沿う一部切開端面図、第
5A図は、本発明羽根制御装置の要部を示すため
の、第5図の矢印方向に見た5A−5A線に沿う
切断図、第6図はタービン入口羽根の別の制御法
を採用した第1図のターボチヤージヤの一部切開
端面図、第6A図は第6図の制御装置を説明する
ためのブロツク構成図、第7図は第6図の7−7
線に沿う竪断面図、第8図はタービンロータ・圧
縮機−タービン軸・圧縮機後壁及びタービン後
壁・圧縮機ブツシング・圧縮機ロータ及び保持ス
リーブを示す展開斜視図、第9図は第2図の9−
9線に沿う断面図、第10図は第1図のターボチ
ヤージヤにおける保持スリーブ及び圧縮機ロータ
間のばねの使用を示す図、第11図は圧縮機用ハ
ウジングの2個の構成部材の展開斜視図でこの構
成部材を作るために使用された型からハウジング
を分離して示す図、第12図は第1図のターボチ
ヤージヤの入口をのぞいて示す前面図、第13図
は第12図の13−13線に沿う断面図、第14
図は第12図の14−14線に沿う断面図、第1
5図は第12図の15−15線に沿う断面図、第
16図は前部デイフユーザ壁をターボチヤージヤ
の特性を変えるために変型した図、第17図は従
来のターボチヤージヤ用の圧縮機性能説明図、第
18図は第1図ないし第16図に示したターボチ
ヤージヤ用の圧縮機性能説明図、第19図は第1
ないし第16図のターボチヤージヤの変型実施例
における竪断面図、第20図は第1ないし第16
図のターボチヤージヤをV型機関に取付けて示す
竪断面図、第21図は第20図の頂部平面図、第
22図は第1ないし第16図のターボチヤージヤ
をインライン機関に取付けて示す竪断面図、第2
3図は第22図の頂部平面図、第24図は第1図
のターボチヤージヤの変換によるターボジエツト
の上半分の竪断面図、第25図は第1図のターボ
チヤージヤの変換によるターボフアンの竪断面
図、第26図は第24図に示すターボジエツトの
変型実施例の上半分の竪断面図、第27図は第2
6図の27−27線に沿う断面図、第28図は第
1図のターボチヤージヤの変換によるターボフア
ンの上半分を示す竪断面図、第29図は第1ない
し第16図に示すターボチヤージヤに適用した発
電機で第24ないし第29図に示すターボジエツ
ト及びターボフアンにも適用することのできる発
電機の竪断面図である。 20……ターボチヤージヤ、234……羽根、
86……軸、265……第1のシリンダ、266
……第2のシリンダ、268……第1のピスト
ン、270……第2のピストン、276……第1
の圧縮ばね手段、278……第2の圧縮ばね手
段、89……第1のはき出し手段、88A,88
B……第2のはき出し手段。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 タービンと、圧縮機と、前記タービンへの入
    口ノズル面積を変化させるための制御される羽根
    とを備えたターボチヤージヤに使用する、羽根を
    制御する制御装置において、 (イ) 第1のシリンダと、この第1のシリンダの横
    断面積より小さい横断面積を持つ第2のシリン
    ダとを形成するハウジングと、 (ロ) 前記第1のシリンダ内で滑動自在な第1のピ
    ストンと、 (ハ) 前記第2のシリンダ内で滑動自在な第2のピ
    ストンと、 (ニ) 前記第2のピストンに取付けられ、前記第1
    のピストンを通過して一方向に滑動自在な軸で
    あつて、この軸の軸線方向移動によつて前記タ
    ービンへの入口ノズル面積が制御されるよう
    に、前記羽根に連結された軸と (ホ) この軸と前記第1のピストンとを、前記第2
    のピストンの方へ向つてかたよらせる第1の圧
    縮ばね手段と、 (ヘ) 前記第1のピストンと前記第2のピストンと
    の間に配置され、前記第1の圧縮ばね手段より
    も大きい圧縮ばね力を持つ第2の圧縮ばね手段
    と、 (ト) 前記第1のピストンと前記第2のピストンと
    の間のシリンダ空間に第1の圧力をはき出し
    て、この第1の圧力を前記第1のピストンと前
    記第2のピストンとの向かい合う面に加えるた
    めの第1のはき出し手段と、 (チ) 前記第1及び第2のピストンの向かい合う面
    とは反対側の前記第1のピストンと前記第2の
    ピストンとの面に第2の圧力を伝達するための
    第2のはき出し手段と、 を備えた制御装置。
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JPS5310218A (en) * 1976-07-16 1978-01-30 Yagi Antenna Microwave television signal repeater
JPS5335209A (en) * 1976-09-13 1978-04-01 Kawasaki Chishitsu Kk Horizontal dynamic load testing apparatus for subsurface

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