JPH034341Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は小型磁気デイスク装置に於ける呼吸用
フイルター装置に関するものである。

（従来の技術） 最近小型磁気デイスク装置が多く使用されてい
るが、この小型磁気デイスク装置は多くの長所を
有するものの、塵埃等に対する条件が厳しいとい
う欠点を有している。そのため、アルミニウム、
プラスチツク等のカバーにより密封された小型磁
気デイスク装置に夫々内部循環空気中の塵埃を補
集する循環用フイルターと、密閉された装置の内
外圧を同一にする空気路に用いられ、外部からの
塵埃を内部に入れないようにする呼吸用フイルタ
ーが夫々別に設けられている。

そして、現在使用されている呼吸用フイルター
は第４図乃至第６図に示すように、小型磁気デイ
スク装置のケーシング３１に設けられた開口部３
２に、上面に凹部３３を形成すると共に、該凹部
３３下面に複数個の呼吸孔３４を貫通して設けた
合成樹脂製のフイルター取付板３５の前記凹部３
３内に濾紙３６をシール材３７を用いて貼着固定
して形成された呼吸用フイルター３８を固着する
一方、呼吸用フイルター３８とケーシング３１の
接合部にシール材３９を充填して取付けられてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来の小型磁気デイスク装
置の呼吸用フイルター３８は比較的厚く、また小
型磁気デイスク装置のケーシング３１への呼吸用
フイルター３８の取付けが困難であり、取付後も
ケーシング３１と呼吸用フイルター３８との間に
シール材３９を充填しなければならず、手間がか
かるという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点に着目してなされたもの
で、粘着剤付フイルムに濾紙を固着した呼吸用フ
イルターを使用することにより、上記問題点を解
決しようとすることを目的とする。

上記問題点を解決するため、本考案はフイルム
１に透孔２を設け、且該フイルムの一面に粘着剤
層３を設け、更に透孔２よりは径大の濾紙４を透
孔２を被うようにして粘着剤層３を介して接着固
定すると共に、透孔２の外周縁部に沿つて濾紙４
の表面部に、或いは裏面部にシール材５をシーリ
ングして呼吸用フイルター６を形成する一方、小
型磁気デイスク装置Ａのケーシング８に穿設され
た呼吸孔１０を被うようにして粘着剤層３を介し
てケーシング８の内部側に呼吸用フイルター６を
接着固定して構成されている。

（作用） 上記のように構成された本考案は次のように作
用する。

剥離紙７に粘着剤層３を介して接着された呼吸
用フイルター６を剥離して、ケーシング８の呼吸
孔１０の上面に濾紙４が位置するようにしてケー
シング８内側部に接着固定するのみで、粘着剤層
３によりケーシング８に呼吸用フイルター６が密
着固定されるので、通気もれがなく、且ケーシン
グ８と呼吸用フイルター６との接合端面のシール
材を不要とし、呼吸用フイルター６はフイルター
として直ちに作用し、更にフイルム１に濾紙４が
接着固定されているので極めて薄形の呼吸用フイ
ルターが得られ、ケーシング８への取付けが容易
である。

（実施例） 本考案の実施の一例を図に就いて詳細に説明す
るに、合成樹脂製またはアルミニウム製のフイル
ム１の中央部に透孔２を設けると共に、フイルム
１の一面に粘着剤層３を設け、そして前記透孔２
の径より径大で、且フイルム１よりは小さく形成
された濾紙４を粘着剤層３を介して透孔２を被う
ようにしてフイルム１に接着固定して、透孔２よ
り濾紙４が露出するようにすると共に、透孔２の
外周縁部に沿つて濾紙４の表面部に、或いは裏面
部にシール材５をシーリングして呼吸用フイルタ
ー６を形成する。この呼吸用フイルター６は小型
磁気デイスク装置Ａに装着されるまでは粘着剤層
３により剥離紙７に接着しておき、使用に当たり
剥離紙７を剥離して使用するようにする。呼吸用
フイルター６を装着する小型磁気デイスク装置Ａ
のケーシング８の内部側に凹部９を凹設すると共
に、該凹部９のケーシング８に複数個の呼吸孔１
０を穿設し、呼吸用フイルター６を剥離紙７より
剥離して前記凹部９を被うようにして粘着剤層３
を介してケーシング８の内部側に接着固定するの
である。

なお、図中１１は磁気デイスク、１２はプラス
チツクカバー、１３は循環用フイルターである。

（考案の効果） 本考案は上述のようであるから、極めて薄形の
呼吸用フイルターが粘着剤層により極めて簡単に
小型磁気デイスク装置のケーシングに接着固定さ
れて、その後のシール材のシーリングを不要とす
るので取付作業が簡単且迅速にでき、また呼吸用
フイルターの形状、厚み、寸法を任意に設定で
き、然もフイルムと濾紙部分のシール材によるシ
ーリングも表、裏面いずれでも可能であり、作業
性がよいのである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の実施の一例を示す
もので、第４図乃至第６図は従来例を示すもので
あつて、第１図は本考案呼吸用フイルターを小型
磁気デイスク装置に取付けた状態を示す断面図、
第２図は同要部の拡大断面図、第３図は本考案呼
吸用フイルターを剥離紙に接着した状態を示す拡
大断面図、第４図は従来の呼吸用フイルターの取
付状態を示す断面図、第５図は従来の呼吸用フイ
ルターの上面斜視図、第６図は同下面斜視図であ
る。 図中、１はフイルム、２は透孔、３は粘着剤
層、４は濾紙、５はシール材、６は呼吸用フイル
ター、８はケーシング、１０は呼吸孔、Ａは小型
磁気デイスク装置である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フイルムに透孔を設け、且該フイルムの一面に
   粘着剤層を設け、更に透孔よりは径大の濾紙を透
   孔を被うようにして粘着剤層を介して接着固定す
   ると共に、透孔の外周縁部に沿つて濾紙の表面部
   に、或いは裏面部にシール材をシーリングして呼
   吸用フイルターを形成する一方、小型磁気デイス
   ク装置のケーシングに穿設された呼吸孔の上面に
   濾紙が位置するようにして粘着剤層を介してケー
   シングの内部側に呼吸用フイルターを接着固定し
   て成る小型磁気デイスク装置に於ける呼吸用フイ
   ルター装置。