JPH0324794B2 - - Google Patents

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JPH0324794B2
JPH0324794B2 JP57117633A JP11763382A JPH0324794B2 JP H0324794 B2 JPH0324794 B2 JP H0324794B2 JP 57117633 A JP57117633 A JP 57117633A JP 11763382 A JP11763382 A JP 11763382A JP H0324794 B2 JPH0324794 B2 JP H0324794B2
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JP
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phase
waves
dither
bias
frequency
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JP57117633A
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JPS5870167A (ja
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Eichi Eguri Waanaa
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Honeywell Inc
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Honeywell Inc
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Publication of JPH0324794B2 publication Critical patent/JPH0324794B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、レーザ角速度センサにデイザーをか
ける、すなわちバイアスとかけることにより、ロ
ツクイン現象を原因とするジヤイロ出力角誤差の
累積を減少させる改良した方法およびこの新規な
方法を実施する装置に関するものである。
〔従来技術〕
時にはリング・レーザ・ジヤイロと呼ばれる簡
単なレーザ角速度センサにおいては、回転速度を
検出すべき中心を成す入力軸を定める閉ループ路
にほぼ沿つて互いに逆向きに進む2つの単色光ビ
ームが発生される。入力軸を中心としてリング・
レーザ・ジヤイロが回転すると、一方のビームが
進む実効レーザ経路の長さが長くなり、他方のビ
ームが進む実効レーザ路が短くなる。2つのビー
ムの経路の長さが変化すると各ビームの振動数が
変化し、一方が高くなり、他方が低くなる。その
理由は、レーザ・ビームの振動数はレーザ経路の
長さに依存するからである。2つの波それぞれの
振動数、したがつて2つの波の振動数の差は閉ル
ープ路の回転の関数であり、回転の関数である位
相関係が2つの波の間に成立する。
2つのビームの振動数が異なるとそれらのビー
ムの間の位相Ψがその振動数の差に比例する率で
変化する。2つのビームの間の全位相変化ΔΨは
振動数差の時間積分に比例し、かつジヤイロの入
力軸を中心とする入力回転速度の時間積分に比例
する。したがつて、ある時間にわたる全位相変化
量は積分時間中の入力軸を中心とする全角度変位
を示し、2つの波の間の位相の変化率dΨ/dtは
ジヤイロの入力軸を中心とする回転速度を示す。
しかし、低回転速度では2つのビームの振動数
差は小さく、2つのビームは単一の振動数で振動
するように互いに共振すなわち「ロツクイン」し
ようとする。したがつて、簡単なレーザ・ジヤイ
ロにおいては低回転速度では振動数差は零である
から低回転速度を測定することは不可能となる。
それ以下では2つのビームの間の振動数差が零と
なるような回転速度は一般に「ロツクイン速度」
と呼ばれている。ジヤイロがロツクイン速度以下
で回転しており、かつビームがロツクインされて
いる時は、ジヤイロの出力角度誤差を生じる。も
ちろん、低回転速度を正確に測定できないと航行
装置におけるレーザ角速度センサの有効性が低下
することになる。したがつて、レーザ角速度セン
サを航行装置で一層効果的に使用できるように、
レーザ角速度センサの分野においては「ロツクイ
ン」の影響を小さくするか、なくすことを目的と
して多くの開発研究が行われている。
「ロツクイン」の影響を小さくするか、なくす
ための1つの技術が本出願人の所有する米国特許
第3373650号に開示されている。その米国特許に
開示のレーザ角度センサには、互いに逆向きに進
む2つの光ビームに振動数バイアスを導入するた
めの要素が設けられている。与えられる振動数バ
イアスは、「ロツクイン」直前に生ずる振動数差
より大きな振動数差を、互いに逆向きに進む2つ
の光ビームの間に大半の時間にわたつて存在させ
るようなものである。更に、導入される振動数差
の符号すなわち極性は、周期的に反転するバイア
スの完全な1サイクルの後では2つの光バイアス
の間の時間積分された振動数差がほぼ零であるよ
うに、周期的に反転させられる。バイアスの符号
すなわち向きが反転する時刻の附近では、振動数
差がロツクイン速度から零までの範囲にわたるか
ら、「ロツクイン」が生じる傾向にある。「ロツク
イン」の生じる時間は非常に短いから、その結果
としてジヤイロ出力角誤差が累積される可能性は
大幅に減少する。しかし、それでもジヤイロ出力
角信号中に誤差が累積され、やがてはその誤差は
面倒なレベルに達する。これは航行装置において
特に問題である。
前記米国特許に示されているバイアス装置の改
良が本願出願人の有する米国特許第3467472号に
開示されている。この米国特許には、前記米国特
許第3363650号に示されているバイアスを周期的
に変化させることに加えて、バイアスの反転が起
る時刻附近で生ずる小さなジヤイロ出力角度誤差
がランダム化されて平均累積誤差が小さくなるよ
うに、バイアスをランダム化して与えるバイアス
装置が開示されている。この改良は十分なもので
はあるが慣性航行装置にレーザ角速度センサを広
く応用させるためにはロツクイン誤差を一層小さ
くすることが求められている。
第1図は米国特許第3373650号と第3467472号に
示されている周知の典型的なリング・レーザ・ジ
ヤイロ100を示すものである。レーザ発生媒体
10がほぼ単一振動数の互いに逆向きに進む2本
のビーム11,12を生ずる。それらのビームは
反射鏡13,14,15で形成された三角形状の
閉ループ路に沿つて進む。この閉ループ路は直交
基準軸(ここではジヤイロ入力軸と呼ぶ)26を
囲んでいる様子が示されている。
閉ループ路はいくつかの方法で作ることができ
る。たとえば、反射鏡13は希望によつては凹面
鏡13′にできる。この凹面鏡により光路の位置
合わせを行うことができる。平面鏡である反射鏡
14の位置はトランスデユーサ14Aにより制御
できる。レーザ発振を最適に行わせるために、互
いに逆向きに進む2つの光ビームの光路長を制御
するように反射鏡14を位置させることができ
る。そのトランスデユーサは本願出願人の所有す
る米国特許第3581227号に開示されている。また、
光路長制御装置は本願出願人の所有する米国特許
第4152971号に開示されている。
反射鏡15と、組合せプリズム21と、検出器
22との組合せによりレーザジヤイロ読出し器が
構成される。反射鏡15は半透明平面鏡として示
されている。したがつて、光ビーム11,12の
エネルギーの一部はその反射鏡15を透過でき
る。反射鏡15を透過したビーム11,12の部
分は組合せプリズム21に入射して、その組合せ
プリズム21からの出力光ビーム11′,12′は
互いに微小な交叉角をもつて射出させられる。
それらの光ビーム11′,12′は、互いに逆向
きに進む2つの光ビーム11,12の振動数と位
相に関連する。それらの光ビーム11′,12′は
検出器22に重畳して入射し、明暗の帯が交互に
並んで構成された干渉じまパターンを生ずる。そ
の干渉じまは互いに逆向きに進む2つの光ビーム
の間の瞬時位相関係のふるまいを示すものであ
る。互いに逆向きに進む2つの光ビームの振動数
が同じであれば互いに逆向きに進む2つの光ビー
ムの間の瞬時位相は一定であり、干渉じまパター
ンは一定である。しかし、互いに逆向きに進む2
つの光ビームの振動数が異なると、それらのビー
ムの瞬時位相関係は時間とともに変化し、2つの
ビームのうちのいずれの振動数が高いかに応じ
て、干渉じまパターンは右または左を動くように
見える。したがつて、2つの光ビームの間の瞬時
位相関係をモニタすることにより、入力軸26を
中心とする回転運動の大きさと向きを決定でき
る。その運動の向きは位相変化の向き、すなわ
ち、どのビームの振動数が高いかにより決定さ
れ、回転の角度、すなわち、ある基準位置からの
閉ループ路の角変位は、しまの数の変化と、検出
器の固定基準マークを通るその部分により測定さ
れる。干渉じまの完全な変化のそれぞれ(すなわ
ち、最高輝度から最低輝度を経て最高輝度まで)
は、2つの光ビームの間の2πラジアンの位相変
化を表す。干渉じまの動きの変化率はレーザ・ジ
ヤイロ入力軸26を中心とする回転速度を示す。
2つのレーザ・ビームのレーザ・ジヤイロ位相
を検出する装置の一例が第1a図に示されてい
る。この装置は組合せプリズム21の出力側に、
干渉じまの間隔の約4分の1(λ/4)だけ隔て
て配置される2つの検出器22a,22bより成
る。この装置の物理的寸法はその装置における光
学的関係に依存する。検出器22a,22bは干
渉じまパターンの強さを示す出力信号を発生する
光検出器で構成できる。検出器22a,22bを
干渉じまの間隔の約4分の1だけ隔てることによ
り干渉じまの運動の向きと大きさをモニタできる
様な位相の光検出器の出力が得られる。ジヤイロ
が時計回りに回転させられると、干渉じまパター
ンは1方の向きに動き、ジヤイロが逆時計回りに
回転させられると、干渉じまパターンは逆の他方
の向きに動く。一方の検出器を通る干渉じまの動
き(明から暗)から生ずる輝度の最高と最低の数
を数えることにより回転速度は決定され、検出器
22a,22bにより与えられる2つの輝度信号
の向きの変化を比較することにより回転の向きが
決定される。各検出器により検出された輝度の値
は互いに逆向きに進む2つの光ビームの間の瞬時
位相を示す。後で説明するように、各光ビームは
異なるオフセツト角度βだけオフセツトされる。
各時刻ごとに各検出器は、第1a図に示されて
いるように、異なる輝度に応答する。各検出器の
出力は、パターンの輝度と瞬時位相Ψに対する検
出器の空間的な場所に依存するあるオフセツト位
相定数βだけオフセツトされている、ビームの間
の位相Ψに直接関連する。第1a図に示されてい
る実施例では、βの値はπ/2ラジアンである。
検出器が完全に位置させられているならば、その
βの値はλ/4に一致する。以下の説明では、β
の値はΨを含んでいる表現により示される。
再び第1図を参照して、検出器22a,22b
の出力は、それらの検出器の出力を処理して角回
転、大きさ、向きおよび回転速度を決定するため
の周知の信号処理回路24へ与えられる。この信
号処理回路24の一例が本願出願人が所有する米
国特許第3373650号と第3627425号に示されてい
る。各検出器の出力は、増幅されてから相対的な
プラス・カウントとマイナス・カウントをモニタ
するデジタル・カウンタをトリガするために用い
られる。各カウントは入力軸26を中心として閉
ループ路に沿つて互いに逆向きに進む2つの光ビ
ームの2πラジアンの位相変化を表す。各カウン
トと、角速度センサの角変位との関係は、入力速
度と光ビームの振動数差との間のセンサの関係
(すなわち、スケール・フアクタ)に依存する。
たとえば、1度/時(地球の回転速度の1/15)慣
性入力回転速度の関係を有するレーザ・ジヤイロ
(空胴内での2つの光ビームの間の振動数差が1
Hzにされる。)を作ることが可能である。1時間
当り1度というのは正確に時間の1秒当り1弧秒
である。したがつて、1秒間ごとに1弧秒の慣性
角度が発生され、2つのビームの間に2πラジア
ンの位相変化が生ずることになる。その理由は、
1秒の積分時間にわたる振動数差1Hzの時間積分
が2πラジアンだからである。そうすると各カウ
ントは1弧秒の重みを持つことになり、入力軸を
中心としてセンサが360度回転すなわち1回転す
ると1296000カウントの出力が生ずることになる。
ある1つの向きの回転ではそれらのカウントすな
わちパルスを正と定め、逆向きの回転ではそれら
のパルスを負と定める。(論理はデジタル増分角
度エンコーダで用いられる論理に類似する。) 典型的には、第1図に示されている閉ループ路
は、ジヤイロの入力軸26を中心とする回転を測
定するために、支持要素25により支持される。
この図では検出器22も支持要素25により支持
されているが、検出器22は支持要素25の外部
に設けることができる。第1図ではレーザ発生媒
体が互いに逆向きに進む2つの光ビームの光路中
にあるが、本発明はそのような構造に限定される
ものではない。ビームが閉ループ路内で共振する
ように、レーザ発生媒体は支持要素25により支
持されている閉ループ路に沿つて互いに逆向きに
進む2つの光ビームを発生するためにだけ求めら
れる。
次に、第1図に示すレーザ角速度センサの動作
を詳しく説明する。入力軸26を中心とする回転
が存在しない時は、光ビーム11,12の振動数
は等しく、光ビーム11′,12′により検出器2
2上に作られるしまパターンは一定のままであ
る。支持要素25が軸26を中心として回転する
と、回転の向きに応じて一方の光ビームの振動数
が高くなり、他方の光ビームの振動数が低くな
る。それに対応して、ビーム11′,12′により
作られた検出器22上のしまパターンは2つのビ
ーム11,12の振動数の差に比例する速さで動
き、いずれかの検出器22a,22bにより測定
される輝度は互いに逆向きに進むビーム11と1
2の間の位相を示す。その位相の変化率は回転を
示すもので、数学的には次の(1)式で示すことがで
きる。
dΨ/dt=Ψ〓=Sωi+SωLcosΨ (1) ここに、Ψ=2つの光ビームの間の瞬時位相 S=ジヤイロのスケール・フアクタ ωi=ジヤイロの入力回転速度 ωL=ジヤイロのロツクイン速度 である。
(1)式は入力速度と観察できる位相関係の間のロ
ツクイン誤差関係を記述するものである。位相の
変化率は入力速度に直接関係するが、ジヤイロの
ロツクイン速度ωLを含む誤差項により変えられ
ることに注意すべきである。入力回転速度がωL
より低い時は誤差項は非常に大きい。この誤差項
は通常はロツクイン誤差を呼ばれ、角回転の決定
に際してはとくに面倒なものとなる。
ビームの間の位相関係は干渉じまの間隔よりは
るかに小さな寸法の光検出器により観察できる。
干渉じまの間隔(すなわち最高の輝度)が検出器
を通つて動く速さを記録するだけで回転速度を測
定できる。その動く速さは振動数の差に比例す
る。1本のしまの間隔が記録される各時刻は2つ
のビームの間の2πラジアンの位相変化を表す。
ある時間にわたる振動数差の積分(しまの変化数
のカウント)は、前記したように、2つのビーム
の間の全位相変化量に比例し、したがつてジヤイ
ロ入力軸を中心とする閉ループ路の積分時間中に
おける全角変化量に比例する。これは数学的には
次式で表される。
ΔΨ=∫T2 T1(f2−f1)dt ここに、△Ψは振動数がf2,f1であるビーム1
1と12の間の位相の積分時間中の全位相変化量
(ラジアン)で、その符号は回転の向きを示す。
1つのしまの間隔が検出される各時刻は「カウ
ント」と呼ぶことができる。カウントとその端数
の総数(位相変化の総計)にスケール・フアクタ
を乗じた値は積分時間中の角変位を示し、カウン
トの変化率は回転速度を示す。
(1)式は光検出器22の出力カウントを用いて
種々の単位で表すことができ、かつ(2)式で示され
る。
dC/dt=dI/dt+FLcos(2πC) (2) ここに、 I=カウントで表したセンサ入力角変位で、
dI/dtはカウント/秒で表されるセンサ入
力速度 FL=カウント/秒で表されるジヤイロのロツ
クイン速度 C=カウントで表されるジヤイロの角変位出力
で、dC/dtはジヤイロ出力変化率である。
いずれもロツクイン誤差を含む。
ロツクインのために出力Cは実際の入力Iに等
しくないことがある。ジヤイロの出力角ロツクイ
ン誤差は、(3)式に示されるように、ロツクイン誤
差変量Eにより定めることができる。
E=C−I (3) (3)式は、ジヤイロの出力角カウントは、(ジヤ
イロ入力軸を中心とする角回転で与えられる)入
力角変位に誤差を加えたものに等しいことを単に
示している。
C=I+E (4) (4)式を(2)式に代入するとジヤイロ出力カウント
で表される誤差式(5)が得られる。
dE/dt=E〓=FLcos{2π(I+E)} (5) (5)式は第1図に示されているような種類のリン
グ・レーザ角速度センサに固有のロツクイン誤差
を記述するものである。このセンサの出力はセン
サにより測定される慣性入力角に関連する信号で
あつて、信号処理装置24により与えられる。こ
のセンサ出力は(5)式によりほぼ記述されるロツク
イン誤差を含む。以下の説明において、ロツクイ
ン誤差を含み、センサへの慣性入力に関連するセ
ンサ出力信号が存在するものと仮定している。本
発明の目的は、もちろん、通常のセンサ出力信号
に含まれるロツクイン誤差を最小にすることであ
る。(5)式の効用は以下の説明から明らかとなるで
あろう。
前記したように、米国特許第3373650号には、
互いに逆向きに進む2つの光ビーム相互間に、符
号が交番し時間的に変化する振動数差が大部分の
時間存在するように、それらの光ビームの振動数
に、周期的に反転するバイアスが与えられるレー
サ・ジヤイロが開示されている。その反転するバ
イアスは、それら2つの光ビーム相互間の振動数
差を、周期的に反転するバイアスの完全な1サイ
クルにわたつて時間積分するとほぼ零であるよう
な性質のものである。(米国特許第3373650号に示
されているバイアスは周期的すなわち繰り返えし
性のものであるが、周期的にする必要はなく、た
だ、1秒間当りの反転回数を十分に大きくするだ
けでよい。)その米国特許に開示されているよう
に、バイアスの周期的な反転は、ジヤイロに実際
の回転運動を与えることにより機械的に、また
は、たとえば、レーザ発生光路すなわちレーザ発
生媒体に直接作用することにより、2つのビーム
の間の振動数の差を直接変化させることによつ
て、行うことができる。後者の方法は上記米国特
許においては「電気的に」バイアスを与えるもの
と呼ばれている。機械的にバイアスをかける方法
では、ロツクイン速度より高い実効ジヤイロ入力
回転速度を大部分の時間維持するように、レー
ザ・ジヤイロはジヤイロの入力軸を中心として単
に電気機械的に正逆転振動すなわちデイサーさせ
られ、入力回転速度が向きを周期的に反転するだ
けである。この機械的なバイアス法により加えら
れるジヤイロ入力軸を中心とする振動すなわちデ
イザー運動により各ビームの振動数が影響を受
け、1つの向きの振動では一方の振動数は高くな
り、他方の振動数は低くなり、他方の向きの振動
では振動数の逆の向きに変化する。振動運動の振
動数が十分に高く、その振動によりひき起された
実効回転速度が十分に高いと、ビームの間には変
化する振動数の差が大半の時間にわたつて存在す
るから、低い回転速度を測定する場合でもロツク
インの影響の大部分が避けられる。電気的にバイ
アスをかける方法では、レーザ発生光路中に変化
を起させてレーザ・ビームの振動数を直接分離す
ることにより、互いに逆向きに進んでいる2つの
ビームに振動数バイアスを加えるために、それら
のビームの光路中にフアラデー媒体のような電気
光学的な装置を使用する。米国特許第3373650号
に開示されている機械的にバイアスをかける方法
と電気的にバイアスをかける方法において、それ
らのビームのうちの少くとも一方のビームの振動
数がバイアスすなわち変えられて、それらのビー
ムの間に振動数差が大半の時間にわたつて存在す
るようにする。加えられるバイアスは周期的に反
転する、すなわち、振動数の差の「符号」を変え
るから、それら2つの光ビームの振動数差の時間
積分は、1つのバイアス・サイクルすなわちデイ
ザー・サイクルにわたつてはほぼ零である。
第1図には互いに逆向きに進む2つのビームの
振動数をバイアスするための周期的に反転するバ
イアスする装置30が示されている。この装置は
導線31を介してベース25に結合される。機械
的なバイアス装置においてはバイアス装置30
は、少くとも一方の振動数を変えるように、ジヤ
イロの入力軸26を中心としてベース25を正の
向きと逆の向きに機械的に回転させて、符号が交
番する変化する振動数のバイアスを導入するもの
であれば、どのような装置を用いることができ
る。実際的な意味では、バイアス装置30は周期
的に反転する振動数のバイアスを通常生ずるが、
周期性は必ずしも要求されない、すなわち、有用
なロツクイン誤差減少を行うために振動数バイア
スは完全に繰り返えし性のものである必要はな
い。
バイアス装置30によりひき起される回転運動
のことをここではデイザー運動を呼ぶことにす
る。
ジヤイロで決定すべき実際の回転は慣性運動入
力として定義される。したがつて、ジヤイロがジ
ヤイロ入力軸26を中心として実際に測定するセ
ンサ入力運動Iは慣性入力運動とデイザー運動の
和である。したがつて、慣性入力運動だけを示す
出力信号を得るためには、慣性入力運動とデイザ
ー運動を弁別する手段を設けねばならない。その
ような弁別手段は周知のものであるから第1図に
は示していない。そのような弁別技術の一例が前
記米国特許第3373650号に示されている。
前記したように、互いに逆向きに進む2つのビ
ームの間にロツクインが起る振動数差よりも高い
振動数差をそれらの2つのビームが、低い回転速
度状態のほとんどの期間において維持するように
バイアスが加えられる。機械的なバイアスが向き
を反転する時刻附近では、振動数の差が符号が変
り、それらのビームの間の位相Ψの変化率dΨ/
dtは零となる。それらの時刻はここでは「零変化
率通過点」と呼び、ロツクイン誤差の増大を記述
するのに重要である。電気的ないし電気光学的な
バイアス装置においても、振動数の差の符号が反
転した時に「零変化率通過点」が起る。
ジヤイロ出力角速度の超越関数式(1)、(2)は、互
いに逆向きに進む2つのビームの間の瞬時位相角
と、センサ・ロツクイン速度と、位相角測定値オ
フセツトとの関数である。ロツクイン速度の実際
の量を得るように(1)式を解くために値ΨまたはC
に対する時間的に変化する式がまず得られる。そ
れは変化するバイアスにより与えることができ
る。
次に、米国特許第3373650号と第3467472号に開
示されているバイアス装置に類似する装置につい
て説明する。機械的なバイアス装置においては、
リング・レーザ・ジヤイロ100のベース25が
ある向きと、それとは逆の向きに周期的に回転さ
せられて、互いに逆向きに進む2つのビームの振
動数の差が正弦波状に変えられ、その符号が周期
的に交番させられることになる。このような状況
においては、ベース25が1つの向きに回転する
と、それらのビームの間の瞬時位相角の大きさは
時間の経過につれて連続して大きくなる。ベース
25の回転の向きが変わる時点(零変化率通過
点)で、時間的に変化する振動数の差は零へ向か
う。各零変化率通過点は、二次微分d2Ψ/dt2に、
特に回転角の向きに対応する二次微分の符号に関
係をもつ。
第11図は、回転の向きが反転する零変化率通
過点領域におけるデイザーされているジヤイロに
対する、(5)式で示されている関係から生ずる誤差
を示すグラフである。カーブ412はジヤイロ速
度出力と時間との関係を示すグラフで、時刻T0
における零変化率通過点の前における振動数の低
下と、その後における振動数の上昇とを示すもの
である。カーブ412のほぼ一定である振幅はセ
ンサのロツクイン速度ωLまたはFL(単位はカウン
ト)に依存する。カーブ413はジヤイロ角出力
誤差Eを示すものであつて、カーブ412を積分
することにより得られるものである。この誤差E
は向きの変化の前後で変化する周波数と振幅で振
動しており、何れの向きにも増加し全体で誤差角
Eiのステツプを示すものである。第11図からわ
かるように、(5)式で与えられる誤差は常に存在
し、その最も大きな影響は零変化率通過点の付近
で生じる。正弦波状に周期的にデイザーさせられ
るリング・レーザ・ジヤイロの場合には、そのよ
うな変化はデイザー・サイクルごとに2回起り、
零変化率通過点ごとにカーブ413に示されてい
るような誤差が起る。不幸なことに、従来のバイ
アス装置では、それらのロツクイン誤差の大きさ
は必ずしも等しくなく、かつ符号が常に逆ではな
く、そのためにジヤイロの出力中に誤差が累積す
ることになる。これはランダム・ドリフトまたは
ランダム・ウオークと呼ばれることがある。
以上の説明は機械的にデイザーされるジヤイロ
についての問題である。しかし、光学的または電
気的にデイザーされるジヤイロの特性は前記した
特性に類似するから、説明を省略する。
〔発明の概要〕
本発明は、ロツクインの影響を大幅に小さくす
る、レーザ角速度センサ用のデイザー装置すなわ
ちバイアスを加える装置を提供するものである。
本発明に従つて振動数バイアスが変えられ、互い
に逆向きに進む2つの光ビームの振動数と、それ
らのビーム間の位相とが所定のやり方で作用を受
けて、少くとも2つの引き続くバイアス期間すな
わちデイザー・サイクルの間に累積された誤差を
ほぼ零に近づけるものである。振動数バイアスの
振幅を変える技術はランダム・バイアスの原理を
用いるか否かにかかわらず実施できる。
レーザ・ジヤイロ・アセンブリはほぼ単一振動
数の2つの電磁エネルギー波、ここでは光ビーム
と呼ぶを与えるレーザ発生媒体と、閉ループ路す
なわち囲まれた領域を形成する複数の反射鏡とで
構成される。その囲まれた領域に垂直な軸は一般
にジヤイロ入力軸として定義される。2本の光ビ
ームは閉ループ路に沿つて互いに逆の向きに進
む。すなわち、それらのビームは逆向きのビーム
である。互いに逆向きに進む2つの光ビームの間
の振動数差をモニタするために読出し装置が設け
られる。その読出し装置は、互いに逆向きに進む
2つの光ビームの間の瞬時位相を検出し、ジヤイ
ロ入力軸を中心とする閉ループ路の対応する時計
回りと逆時計回りの慣性回転を区別するために、
2つの検出器を用いて正と負の位相変化を識別す
るものである。2つのビームの間の位相の変化率
は回転速度を示すが、その零速度はロツクインま
たは零回転速度を示すものであることに注意され
たい。
〔実施例〕
本発明のバイアス装置においては、ある引き続
くデイザーの数サイクルにわたつて累積される誤
差がほぼ零となるように、互いに逆向きに進む2
つのビームの間の瞬時位相を引き続く零変化率通
過点時に変えるために振動数バイアスが制御され
る。次に、本発明の新規なバイアス装置について
説明する。
慣性入力回転速度が零で、センサ回転速度はレ
ーザ・ジヤイロの入力軸26を中心とするデイザ
ー運動のみにより与えられ、そのデイザー運動は
入力軸26を中心として正弦波状に正回転と逆回
転の向きに与えられる状況を仮定する。第2図は
そのような状況を示すグラフである。第2図には
実際の入力デイザー角度、すなわち、ジヤイロ入
力軸26を中心とする真のジヤイロ入力角I(カ
ウント)を、数サイクルにわたる時間に対して示
している。そこでのデイザー運動は完全に正弦波
状である。「カウント」は2πラジアンの位相角変
化に直接対応することに注意すべきである。ジヤ
イロのロツクイン速度がない場合には、デイザ
ー・サイクルの完全な1サイクル後ではジヤイロ
出力角Cは零であるから誤差またはその累積は生
じない。これを表す別の方法は、互いに逆向きに
進む2つの光ビームの振動数差のデイザー・サイ
クルの周期中にわたる時間積分は零である、とい
うことである。しかし、第11図を参照して説明
したように、ロツクインのために累積出力角誤差
Eが生ずることになる。
第2図に示すデイザーは正弦波状であるが、ジ
ヤイロ出力角誤差Eの累積におけるデイザーの役
割は、デイザーを放物線状と考えることにより適
切に表すことができる。すなわち、正のデイザー
半サイクルの場合には最大デイザー角がθ1である
上に凸の放物線とし、負のデイザー半サイクルの
場合には最大デイザー角がθ2である下に凸の放物
線と考えることができる。したがつて、正のデイ
ザー角放物線(すなわち、ジヤイロ慣性入力角)
は次式で表すことができ、 I+=θ1−θ¨1t2/2 (6) また、負のデイザー角放物線は次式で表すことが
できる。
I-=θ¨t2/2−θ2 (7) 以下の説明では、デイザー角の振幅は、「カウ
ント」を単位とし、したがつて、互いに逆向きに
進む2つのビームの間の位相変化の対応する単位
を有することに注意されたい。正のデイザー角は
d2Ψ/dt2またはd2C/dt2の第1の極性に対応し、
負のデイザー角は第2の極性、すなわち、正のデ
イザー角でのd2Ψ/dt2の極性とは逆の極性に対
応する。
まず、正のデイザー角の放物線について説明す
る。(6)式を誤差式(5)に代入すると、 E〓+=FLcos{2π(E+θ1−θ¨1t2/2)} (8) が得られる。
レーザ・ジヤイロの品質が許容できないほど低
いものでなければ、いくつかのデイザー半サイク
ルにわたる誤差Eの変化は非常に小さい。したが
つて、(8)式の右辺のEは一定であると考えること
ができる。そうすると、(8)式をマイナス無限大か
らプラス無限大にわたつて時間積分することによ
り、正のデイザー角の放物線に対して増大する出
力角誤差を表す式(9)を得ることができる。
上の積分はフレネル積分特性を基にしているも
のである。
同様に、負のデイザー角の放物線に対する増大
する誤差の式は同様のやり方で(11)式のように求め
ることができる。
実際的な目的のためには、θ¨1とθ¨2はほぼ等しい
から単にθ¨と表すことができる。しかし、θ1とθ2
の間の小さな差でも三角関数では大きな違いを生
ずることがあるから、両者の差は記憶しておかね
ばならない。
完全な1デイザー・サイクルにわたる全誤差増
分は、正のデイザー角の放物線の間に累積された
誤差と、負のデイザー角の放物線の間に累積され
た誤差の和として表すことができる。その和は、 である。ここに、 A1=θ1+1/8 A2=θ2+1/8 である。簡単な三角法の公式を用いると(12)式は次
のようになる。
この(13)式により表わされるのは、ジヤイロ入
力軸26を中心とする慣性回転がデイザー運動の
みであると仮定の下で、完全な1デイザー・サイ
クル中に累積される全増加ジヤイロ出力角誤差△
Eのカウントである。
(13)式で表される誤差のために、完全な1デイ
ザー・サイクル中にジヤイロ入力軸26を中心と
する角変位が零であつても、ジヤイロがある角度
だけ回転したことを示すジヤイロ出力角が生じ
る。航行装置においては、これはある角度回転と
して示される。これは、もちろん誤りとなる。そ
の理由は、デイザー運動以外のセンサ運動がな
い、と(13)式を定める際に仮定したのだからであ
る。各デイザー・サイクルにおける各零変化率通
過はロツクイン誤差の源を構成する。したがつ
て、各デイザー半サイクルから生ずるジヤイロ出
力角誤差は累積されることになる。その結果(13)
式で示される累積された誤差は、先にランダム・
ドリフトまたはランダム・ウオークと呼んだロツ
クイン誤差の増大をもたらす。レーザ・ジヤイロ
を連続動作させた場合に累積誤差が過大になると
精密な航行装置に使用できなくなり、したがつて
累積誤差を最小に抑えるか、誤差を全くなくすこ
とが必要である。
本発明では、式(12)または(13)で表される各デイ
ザー・サイクルごとの累積ジヤイロ出力誤差角
は、互いに逆向きに進む2つのビームの間の瞬時
位相差を、順ぐりの零変化率通過点において、所
定値だけ変えることにより大幅に減少できる。前
記した機械的にバイアスされる装置では、正と負
の最大のデイザー振幅を、順ぐりの零変化率通過
点において、予め選択した量だけ変えることによ
り瞬時位相差を操作できる。
第3図には本発明の原理を用いた誤差打ち消し
バイアス装置の一実施例のブロツク図が示されて
いる。リング・レーザ・ジヤイロ100が第1図
に示されているのと類似の結合要素31を介して
バイアス装置30に結合される。このバイアス装
置30は機械的および電気的のいずれのやり方で
も構成できる。説明の便宜上、バイアス装置30
と結合要素31は、リング・レーザ・ジヤイロ1
00をその入力軸26を中心として振動させ、リ
ング・レーザ・ジヤイロ100内の互いに逆向き
に進む2つのビームの振動数バイアスを周期的に
反転させることができる機械的な構成のものと仮
定する。これは、たとえば、ベース25に結合さ
れるモータを用いて行うことができる。バイアス
装置30はバイアス制御信号発生器32により与
えられたバイアス制御信号により制御される。
バイアス制御信号発生器32から接続要素33
へ与えられるバイアス制御信号は、 Asin(2πFdt) の形の出力(Fdは所望のデイザー周波数)を生
ずる第1の信号発生器31の第1信号成分と、 Ksin(2πFXt) の形の出力を生ずる第2の信号発生器35の第2
信号成分との和である。
加算器36は第1、第2信号発生器34,35
からそれぞれ発せられる第1、第2信号成分を加
合せる。加算器36で加え合わされたそれらの信
号出力はバイアス装置30を制御するバイアス制
御信号である。Fx=Fd/2であると、バイアス
制御信号は正と負の最大振幅が周期的に変わるほ
ぼ正弦波信号となる。バイアス制御信号の振幅の
周期的な変化は、選択された振幅Kと選択された
周波数Fxを有する第2の信号発生器35により
ほぼ決定される。正弦波状変化の周波数はFdに
より決定される。
第4図は、通常のセンサ出力中のロツクイン誤
差を大幅に減少する本発明の誤差打消しバイア
ス・デイザー運動を示すグラフである。第4図は
第3図に示す本発明の実施例により与えられるデ
イザー運動のグラフを示す。第3図のバイアス装
置30により与えられる最大デイザー角振幅は、
バイアス制御信号発生器32により与えられるバ
イアス制御信号により決定される予め選択された
値だけ、周期的に変えられる。Fx=Fd/2の場
合には、第4図に示す最初の正弦波状デイザー角
は正の最大デイザー角振幅θ1と、負の最大デイザ
ー角振幅θ2を有する。第2の正弦波状デイザー・
サイクルの正と負の最大振幅はそれぞれθ3,θ4
ある。第3のデイザー・サイクルでは第1のデイ
ザー・サイクルと同じである等である。連続する
2つのデイザー・サイクルから生ずる全増分ジヤ
イロ出力角誤差は、各デイザー・サイクルの各半
サイクルにおける各増分誤差の和であり、式(9)、
(11)を第4図に示す引き続く2つのデイザー・サイ
クルに適用することにより求めることができ、次
の(14)式で表すことができる。
△E(2サイクル)=△E(θ1)+△E(θ2) +E(θ3)+△E(θ4) (14) 引き続く2つのデイザー・サイクルに対して(1
4)式により記述されている全増分ジヤイロ出力角
誤差は、次の式で示される関係を成立させること
により、ほぼ零にすることができる。
sin{2π(θ1+E+1/8)} =−sin{2π(θ3+E+1/8)} (15) sin{2π(θ2−E+1/8)} =−sin{2π(θ4−E+1/8)} (16) 前と同様に引き続く数サイクルの間はEは小さ
くてほぼ一定であると仮定している。
(15)、(16)式で示されている関係は θ1−θ3=N±1/2カウント (17) θ2−θ4=N±1/2カウント (18) であれば成立する。これらの式でNは任意の整数
である。
式(17)、(18)は、正の最大デイザー角θ1,θ3
カウントの±1/2という端数部分だけ異なり、負
の最大デイザー角θ2,θ4が±1/2カウントだけ異
るものとすると、この関係を有する引き続く2つ
のデイザー・サイクルに対する得られた増大ジヤ
イロ出力角誤差はほぼ零であることを示す。すな
わち、センサ出力に関連するロツクイン誤差は前
記のようにほぼ零にされる。最大デイザー振幅の
間のカウントの端数のみが意味をもつ点は重要で
ある。その理由は、カウントの整数部分が2つの
ビームの間の2πの位相変化の整数部に一致し、
ロツクイン誤差の減少に何の影響も及ぼさないか
らである(式(14)、(15)、(16)で示した三角関係を
参照)。
再び第3図を参照して第1の信号発生器34
は、第2の信号発生器35と関係なく動作した時
に、リング・レーザ・ジヤイロ100の最大の正
と負のデイザー角振幅がAとなるように、バイア
ス装置30を制御できる。第2の信号発生器35
は、第1の信号発生器と関係なく動作させられた
時に、レーザ・ジヤイロ100の最大のデイザー
角振幅が1/2√2となるようにバイアス装置30
を制御できるように、第2の信号発生器35の出
力の振幅が選択される。第1と第2の信号発生器
34,35の出力の和はバイアス制御信号発生器
のバイアス制御信号を構成する。このバイアス制
御信号により、レーザ・ジヤイロ100の回転を
正と逆の向きに振動させることによつて、デイザ
ー角の振幅Aを1カウントの1/4(π/2)だけ
交互に大きくしたり、小さくしたりして、引き続
く正の最大デイザー振幅と引き続く負の最大デイ
ザー振幅との間の差を希望の値である1カウント
の1/2(π)にし、それにより式(15)、(16)で示さ
れている等式が満足され、引き続く2つのデイザ
ー・サイクルにわたつて累積されたジヤイロ出力
角誤差がほぼ零となるようにバイアス装置30を
制御する。
バイアス装置30と結合要素31の一例は、米
国特許第3373650号に開示されている、ばねにと
りつけられた電磁石である。電磁石にパルスが与
えられるとばねにトルクが加えられ、そのために
レーザ・ジヤイロ100が加えられたパルスの大
きさと極性に比例したデイザー動作すなわち震動
を行う。このばね−電磁石系は高いQを示すか
ら、1個のパルスが加えられると数サイクルのデ
イザー運動が行われる。各パルスは非常に軽くダ
ンピングされた正弦波状リンギングを生ずる。パ
ルスを正弦波状のデイザー信号に組合わせられる
と、主デイザー振動数で、非常に軽くダンピング
された正弦波状リンギングのデイザー角振幅が発
生される。そのような系が本発明の他の実施例と
して第5図に示されている。
第5図は、本発明の原理を用いた誤差打ち消し
バイアス装置の他の実施例を示す。第5図は、第
3図のバイアス信号発生器32の代りにバイアス
信号発生器532が用いられていることを除い
て、第3図に類似する。第2の信号発生器35の
代りにパルス発生器537が用いられていること
を除き、バイアス信号発生器532はバイアス信
号発生器32に類似する。第5a図に示されてい
るように、パルス発生器537は、振幅がPで、
第1の信号発生器34により発生される主デイザ
ー信号と同相関係にある正と負のパルスを交互に
発生できる。第5a図で、カーブ500は第1の
信号発生器34により発生された信号によりひき
起されるデイザー運動を表し、カーブ510はパ
ルス発生器537により発生されたパルスにより
ひき起されるデイザー運動を示す。それら2つの
デイザー運動を組合わせて得られたデイザー運動
が、周期的に強められる振幅Cにより示されてい
る。第2の信号発生器537により発生されるパ
ルスを適切に形成することにより、第3図のバイ
アス装置により行われるのとほぼ同じデイザー運
動が発生される。すなわち、バイアス装置30は
レーザ・ジヤイロ100を第4図に示すように振
動させる。この振動で、デイザー角の振幅4分の
1カウントだけ交互に増大させられたり、減少さ
せられたりする。そのように状況においては、引
き続く正の最大デイザー角振幅と、引き続く最大
デイザー角振幅の間のカウントの半分の希望の差
が達成されて、引き続く2つのデイザー・サイク
ルにわたつて累積されたジヤイロ出力角誤差がほ
ぼ零にされる。
(9)〜(18)式に関して行つた以上の解析は、M個
のデイザー・サイクルより成るサイクル群に対し
て累積されたジヤイロ出力角誤差をほぼ零にする
ような条件を記述するためにより一般化できる。
式(15)、(16)における数学的表現が、M個のデイ
ザー・サイクルより成る群に対しては(19)式に示
されている表現により一般的な形で示されてい
る。この(19)式において、θPは前記デイザー・サ
イクル群における個々の引き続く最大の正デイザ
ー角振幅(カウント)、θoは同じデイザー・サイ
クル群における個々の引き続く最大の負のデイザ
ー角振幅(カウント)であり、Eは小さいと仮定
され、M個のデイザー・サイクルにわたつてほぼ
一定であると仮定される。np=1 sin{2π(θP+E+1/8)} =nn=1 sin{2π(θo−E+1/8)}=0np=1 cos{2π(θP+E+1/8)} =nn=1 cos{2π(θo−E+1/8)}=0 (19) (19))式を満すあるデイザー・サイクル群の正と
負の最大デイザー角振幅の所定の値が、引き続く
デイザー・サイクル群それぞれでの増分誤差の和
をほゞ零にできることを(19)式は示す。たとえ
ば、正と負の最大デイザー角振幅を、引き続くデ
イザー・サイクルごとにカウントの4分の1だけ
単調かつ部分的に増大させると、8つのデイザ
ー・サイクルにわたると累積誤差が零になる。前
と同様に、この例では、引き続く最大デイザー角
振幅の間のカウントの4分の1の部分差だけが、
三角関数関係のために重要なものである。もちろ
ん、上記の結果を達成するためには、零変化率通
過点における8つの正の最大デイザー角振幅と8
つの負の最大デイザー角振幅は(19)式に示されて
いる関係を満足させれば良く、したがつて単調増
大である必要はない。(19)式を満す正と負の8つ
のデイザー角振幅は次式から見出すことができ
る。
Ai=A+(i−1)/mカウント+nカウント ここに、 n=任意の整数 A=カウントで表わしたある一定振幅 M=選択された群内のデイザーサイクルの数 i=群Mのi番目のデイザー・サイクル である。したがつて、引き続くデイザー・サイク
ルの群に対する最大デイザー・サイクルを変えら
れる多くの可能性を、引き続く各デイザー・サイ
クル群に対する累積誤差をほぼ零にするために、
利用できる。
前記したように、(19)式におけるθPとθoは、前
記したように、正と負の引き続く零変化率通過点
時に、互いに逆向きに進む2つのビームの間の瞬
時位相差に直接関係する。したがつて、上記の考
察は、振動数バイアスを機械的な回転を用いずに
与える、前記電気的バイアス装置にも適用でき
る。
前記式で用いられる振幅はデイザー・サイクル
の最大振幅であることにも注意すべきである。し
かし、より重要なのは、ジヤイロ入力軸26を中
心とするセンサ入力速度が零近くであることに対
応するdΨ/dtがほぼ零の時、すなわち、振動数
差が零であつて、符号を変える時のデイザー角振
幅である。センサ入力速度dΨ/dtはデイザー運
動プラス慣性入力運動である。
第3,5図に示すバイアス装置と、それによる
対応する解析により、式(15)、(16)、(19)が満され
るように最大の正と負のデイザー角振幅を完全に
制御する。しかし、引き続くデイザー・サイクル
対における非常に小さい摂動(perterbation)の
ために、先に説明した数学的解析に含まれていな
い別の誤差が生ずる。それらの摂動はランダムで
ないこともあり、選択されたバイアス装置の結果
のこともある。それらの摂動をランダムにするた
めに、前記米国特許第3467472号に示されている
ランダム信号発生器に類似するランダム信号発生
器を用いることができる。第6図には、本発明の
原理と米国特許第3464472号に開示されている発
明の原理を用いる誤差打ち消しバイアス装置を示
す本発明の別の実施例を示すものである。
第6図には、第3図に示されているバイアス信
号発生器32の代りにバイアス制御信号発生器6
32を用いていることを除き、第3図に示すバイ
アス装置に類似するバイアス装置が示されてい
る。第3図の信号発生器34の代りに、ランダム
振幅発生器634bと正弦関数発生器634aを
含む第1の信号発生器634が用いられているこ
とを除き、バイアス信号発生器632はバイアス
信号発生器32に類似する。第1の信号発生器6
34は、引き続くデイザー・サイクル対に対する
振幅がランダムに変化することを除き、第1の信
号発生器に類似の正弦関数を生ずる。第1の信号
発生器634は、第5図に示されているバイアス
装置の第1の信号発生器34の代りに第1の信号
発生器634を同様に使用できる。
動作時には、第6図に示すデイザー装置は、あ
る任意のランダムな最大の正と負のデイザー角振
幅で、ジヤイロを2つのデイザー・サイクルの間
デイザーする。そのデイザー角振幅は、第2の信
号発生器により行われることを除いてほぼ一定で
ある。その第2の信号発生器は、引き続く2つの
正の最大デイザー角振幅と引き続く2つの負の最
大デイザー角振幅が2分の1カウントだけ異るよ
うに、最大のデイザー角振幅を変える。次に、第
1の信号発生器634aの振幅がランダムに変え
られ、次の2つのデイザー・サイクルの間一定に
保たれる、等である。このように、バイアス装置
における摂動から生ずる誤差を、その平均値が大
幅に小さくなるように、ランダムにする。
以上の説明においては、レーザ・ジヤイロはデ
イザー運動だけを有し、慣性入力運動は零である
と仮定した。ここで、レーザ・ジヤイロの入力軸
を中心とするセンサ入力運動が一定の回転速度Ib
を有する慣性入力運動を含み、引き続く2つのデ
イザー・サイクルの間の振幅が前記したようにカ
ウントの2分の1だけ異なるようなデイザー運動
をレーザ・ジヤイロが受けるような状況について
考えることにする。この状況を第7図にグラフで
示す。このグラフにおいて、ベース運動は次の(2
0)式に従う一定の回転速度Ibである。
Ib=i×4Fd (20) ここに、Fdは周期的に反転するデイザーの周
波数、「i」はデイザー・サイクルの4分の1に
おける慣性入力回転の角度増分である。
第7図において、引き続く2つの正の最大入力
角振幅は数学的には次の式で記述できる。
A1=A+1/4+I−3i (21) A3=A−1/4+I+i ここに、Iはデイザー・サイクルの中間におけ
る角度回転であり、Aは1/4カウントだけ強めら
れそして弱められる正常入力デイザー角振幅であ
る。また、引き続く負の最大位相角振幅は次式で
表すことができる。
A2=A+1/4−I+i (22) A4=A−1/4−I−3i (21)、(22)式を(13)式に代入してから、引き続く
2つのデイザー・サイクル期間にわたり誤差を加
え合わせると、引き続く2つのデイザー・サイク
ルから生じた累積誤差(カウント)について次の
ような式が得られる。
三角法の定理から(23)式は次式のようになる。
(24)式は、ベース運動が存在している時に2つ
以上の引き続くデイザー・サイクルの間に累積さ
れた誤差は慣性入力運動の関数となることを示し
ている。ベース運動の速度が低い時は、第3,
5,6図に示すバイアス装置は従来の装置よりは
るかに優れている。一方、ベース運動の速度が比
較的高い時は、本発明の誤差打ち消しバイアス装
置により、全ての△Eの和である全ロツクイン誤
差は慣性入力速度が高くなるにつれて大きくな
る。これは高速慣性入力速度においては望ましく
ない。その理由は、前記誤差打ち消し装置により
加えられるバイアスの開ループ制御に慣性入力速
度が及ぼす影響を考慮に入れていないからであ
る。
第8図には本発明の誤差打ち消しバイアス装置
の別の実施例のブロツク図で示されている。この
実施例は閉ループ制御を用いている。第8図に示
す装置は慣性入力速度の影響を考慮に入れて希望
のバイアス制御を行うものである。第8図で、レ
ーザ・ジヤイロ100が結合要素31を介してバ
イアス装置30に結合される。バイアス装置30
はバイアス制御信号発生器832により与えられ
るバイアス制御信号により制御される。レーザ・
ジヤイロ100には、位相角検出器800が結合
要素801を介して結合されるとともに、位相角
変化率検出器802が結合要素803を介して結
合される。この位相角変化率検出器802は、ジ
ヤイロ100の光ビームの間の位相角変化率が零
を通る(dΨ/dt=0)時に、出力信号を常に生
ずる。したがつて、その出力信号は「零変化率通
過点」を示す。この「零変化率通過点」は先に述
べたものと同じである。
位相角検出器800の出力信号は誤差信号要素
900により処理される。この誤差信号要素90
0はサンプル・ホールド回路804を含む。この
サンプル・ホールド回路は、位相負変化率検出器
802の出力信号により零変化率通過が示された
時に、位相角検出器800の出力値を標本化して
保持する。位相角変化率検出器802は結合要素
805を介してサンプル・ホールド回路804へ
ゲート信号を与える。誤差信号要素900は信号
処理器875を含む。この信号処理器875はサ
ンプル・ホールド回路804から与えられる出力
に応答する。誤差信号要素900の出力は結合要
素810を介してバイアス制御信号発生器832
へ与えられる。このバイアス制御信号発生器83
2はそれに与えられた信号に応答してバイアス制
御信号を発生する。
本発明の原理を述べた式(12)、(13)、(24)につい
ての説明において、累積されるジヤイロ出力誤差
は、零変化率通過点の時に2つの光ビームの間の
瞬時位相角がプラス・マイナスπラジアンの選択
された値だけ異なるものとすると、大幅に小さく
されることを述べた。第8図に示されている閉ル
ープ・バイアス装置は式(17)、(18)、(19)により説
明した本発明の原理を適用するものであつて、互
いに逆向きに進む2つのビームの間の瞬時位相角
の引き続く零変化率通過点における値は、二次微
分d2Ψ/dt2の極性と同じ極性を有し、かつ、引
き続く2つのデイザー・サイクルすなわちバイア
ス反転サイクルにわたつて累積されるロツクイン
誤差がほぼ零となるように、プラス・マイナスπ
ラジアンの選択された値だけ異なる(二次微分の
極性は、機械的なバイアス装置の例においてはデ
イザー角の極性に一致する)。したがつて、セン
サ出力に含まれるロツクイン誤差は零まで実質的
に減少させられる。第8図に示す閉ループバイア
ス装置を実現するための閉ループ制御の原理を第
9図のグラフで示す。この原理を説明するため
に、機械的なバイアス装置を再び用いることにす
るが、電気的なバイアス装置も同様に用いること
ができる。このバイアス装置は電気機械的に動作
させられる装置であつて、結合要素31は1つま
たはそれ以上の板ばねまたはその他の類似の結合
要素を備え、それにより、レーザ・ジヤイロ10
0はジヤイロ入力軸26を中心として正の向きと
逆の向きに振動させられ、デイザー運動を構成す
る。そのような系は前記したQの高いばね−質量
系と仮定される。
ある一定の入力ベース運動速度が存在し、かつ
ある一定のデイザー角振幅増大速度が存在するも
のと仮定する。入力ベース運動速度をデイザー・
サイクル当りRカウントとし、振幅増大速度をデ
イザー・サイクル当りMカウントとする。そうす
ると、米国特許第3373650号に開示されているよ
うな、完全に正弦波状にデイザーさせられるジヤ
イロが、次のような引き続く最大と最小のデイザ
ー角振幅A1/A3,A2/A4を2サイクルにわたつ
て呈する。
A1=R−3/4(R+M) A2=N+1/4(R−M) A3=P+1/4(R+M) A4=N+3/4(M−R) ここに、P,Nは正と負の公称の最大デイザー
角振幅(カウント)を表す。
ここで、第9図に示されるようにパルスが加え
られるものとする。それらのパルスの大きさXと
Yがデイザー角振幅をX,Yだけ常に増大させ
る。これは、バイアス装置が前記したQの高いば
ね−質量系である場合の状況にほぼ類似する。
第9図に示されているように、パルスX,Yが
2つのデイザー・サイクルに同期して与えられ
る。振幅が「+X」のパルスが点1で、すなわち
正のデイザー・サイクルのスタート時に与えら
れ、振幅「−X」のパルスが引き続く第2の正の
デイザー・サイクルのスタート時である点3で与
えられる。更に、第1のデイザー・サイクルの負
の部分のスタート時である点2で振幅が「+Y」
のパルスが与えられ、引き続く第2のデイザー・
サイクルの負の部分のスタート時である点4で振
幅が「−Y」のパルスが与えられる。前記したQ
の高いばね−質量系においては、摂動すなわちラ
ンダムな誤差がないと、デイザー運動は、パルス
XとYの大きさに依存する選択された値だけ異な
る値の間で交互に現われるピーク振幅を示す。X
とYが適切に選択されるならば、2つのピークの
間の瞬時位相角は、d2Ψ/dt2の同じ極性(同じ
デイザー角極性)での引き続く2つの零変化率通
過点に対して所定の量、たとえば±πラジアンだ
け異ならせることができる。
引き続く4つの零変化率通過点における引き続
く4つの(前に指定した)最大振幅A1,A2
A3,A4は、パルスX,Yが組合わせられると数
学的に次のように表される。
A′1=P−3/4(R+M)+X A′2=N+1/4(R−M)+X−Y A′3=P+1/4(R+M)+X−Y−X =P+1/4(R+M)−Y A′4=N+3/4(M−R)+(X−Y−X+Y) =N+3/4(M−R) (25) 本発明の原理を適用すると、累積されるジヤイ
ロ出力角誤差Eは、それらの最大振幅がカウント
の1/2だけ異なるとすると、引き続く2つのデイ
ザー・サイクルに対して零まで大幅に小さくでき
る。最大振幅A′1,A′2,A′3,A′4の間の関係は A′3=A′1−1/2 A′4=A′2−1/2 (26) 上記の条件を真として(25)式をX,Yについて
解くと X+Y=M+R+1/2 X−Y=M−R+1/2 (27) これから X=M+1/2 Y=R (28) となる。
パルスXとYの振幅は広い変化範囲を有する必
要はないことに注意されたい。その理由は、それ
らのパルスの強さはカウントの任意の整数だけ変
えられることができるからである。重要なのはそ
れらのカウントの端数部分だけである。したがつ
て、XとYの大きさの−1/2カウントから+1/2カ
ウントの範囲で十分である。
次に、(27)式が慣性入力運動とデイザー角振幅
変化の速度とのうちの少くとも一方にあてはまる
ように、パルスXとYの振幅が変調されると仮定
する。XとYのパルス発生器を変調するのに用い
る適当な誤差信号を決定する必要がある。とく
に、XとYには量「x」と「y」だけ誤差がある
と仮定すると、(28)式は次式のように変る。
X=M+1/2+x Y=R+y (29) そうすると、 A″1=P+1/4(M−3R)+1/2+x A″2=N+3/4(M−R)+x−y+1/2 A″3=P+1/4(M−3R)−y (30) A″4=N+3/4(M−R) が得られる。
その結果として、 A″3−A″1=−1/2−(x+y) A″4−A″2=−1/2−(x−y) (31) が得られる。そして、変調誤差「x」、「y」が導
入されるから、(26)式で表される等式ではなくな
る。(31)式の両辺の正弦をとると、 sin2π(A″3−A″1)sin2π(x+y)(32) sin2π(A″4−A″2)=sin2π(x−y) A=Iまたはθ+1/8であるから、(4)式が等し
いということを用いて、 A″1=C1−E+1/8 A″2=−C2+E+1/8 A″3=C3−E+1/8 A″4=−C4+E+1/8 となる。ここに、C1,C2,C3,C4は4つの引き
続く零変化率通過点における瞬時ジヤイロ出力位
相角を表す。これを(32)式に代入すると次式が得
られる。
sin2π(C3−C1)=sin2π(x+y) (32a) sin2π(C4−C2)=sin2π(y−x) (32b) これらの式の左辺を展開すると、 (sin2πC3)(cos2πC1)−(cos2πC3) (sin2πC1)=sin2π(x+y) (sin2πC4)(cos2πC2)−(cos2πC4) (sin2πC2)=sin2π(y−x) (33) が得られる。
(33)式により、引き続く4回の零変化率通過点
における、互いに逆向きに進む光ビーム間の位相
角の正弦値と余弦値に依存する誤差変量「x」と
「y」を決定するための一対の連立方程式が得ら
れる。C1,C2,C3,C4の三角関数の値が、第1
図に示されているように、検出器22a,22b
の出力端子に得られる。それらの検出器は干渉じ
まの間隔の1/4だけ隔てられている。この間隔に
より、一方の検出器は光ビームの間の位相角の正
弦値を表し、他方の検出器はその位相角の余弦値
を表す。もちろん、その干渉じまの間隔の4分の
1という値にはある許容誤差があり、そのために
無視できる程度の小さな誤差が生じる。
ここで、検出器22aの出力が2つのビームの
間の位相角の正弦値を表し、検出器22bの出力
がその同じ位相角の余弦値を表すものと仮定し、
それらの出力が次式で表されるものとする。
Un=Asin2π(Cn+α) Vn=Bcos2π(Cn+β) ここに、nは引き続く零変化率通過点における振
幅番号1,2,3,4である。
名目上はA=B,α=βである。ここに、A,
Bは検出器22a,22bの利得値を表し、α,
βは1/4干渉じま間隔についての位相角での許容
誤差を表す。ここで、判別式関数U3V1−U1V3
U4V2−U2V4について考えることにする。A,
B,α,βには制限がないから、 S1=U3V1−U1V3=AB{sin2π(C3+α) cos2π(C1+β)−sin2π(C1+α)cos2π(C3+
β)} S2=U4V2−U2V4=AB{sin2π(C4+α) cos2π(C2+β)−sin2π(C2+α)cos2π(C4+
β)} 三角関数の公式から、S1とS2のそれぞれの右辺は
次のようになる。
S1=ABsin2π(C3−C1)cos2π(α−β) S2=ABsin2π(C4−C2)cos2π(α−β) したがつて、式(32a)、(32b)を代入すると、 S1=ABcos2π(α−β)sin2π(C3−C1) =ABcos2π(α−β)sin2π(x+y) S2=ABcos2π(α−β)sin2π(C4−C2) =ABcos2π(α−β)sin2π(y−x) となる。ここで、yとxがかなり小さいものとす
ると S1=K(x+y) S2=K(y−x) と書くことができる。ここに、K=2πABcos2π
(α−β)である。したがつて、 x=(S1−S2)/2K y=(S1+S2)/2K となる。
xとyはXとYにおける誤差を表すから、(27)
式で表される左右両辺を等しく保ち、引き続く2
つのデイザー・サイクルにわたつて累積されたジ
ヤイロ出力角誤差がほぼ零であるように、正しい
パルス振幅X,Yを得るためにはX,Yからそれ
ぞれx,yを差し引かねばならない。すなわち、 X′=X−x=X−(S1−S2)/2K Y′=Y−y=Y−(S1−S2)/2K このことは、誤差が零の信号の場合にはXとYは
一定値に保たれ、それ以外の場合には、誤差信号
により指令されてパルス振幅X,Yを変調するた
めにX,Yはx,yを加算されたり、減算された
りして修正されることを意味する。
誤差信号S1とS2は三角函数の一義的でないこと
によるあいまいさ(trigonometric multivalue
ambiguity)を有することに注意されたい。すな
わち、誤差信号は、2つの振幅(S1の場合には
C3とC1で、S2の場合にはC4とC2である)が1/2カ
ウント異なる時ばかりでなく、両方の振幅が等し
い時も誤差信号はなくなる。いいかえると、x,
yのための零誤差信号も、1/2カウントの誤差が
ある時は戻される。したがつて、時には誤差信号
を1/2カウントだけ大きくする必要がある。この
あいまいさは、別のアナログ計算を行うことによ
つて識別できる。すなわち、 G=|U1+U3|+|V1+V3| H=|U2+U4|+|V2+V4| Gがあるしきい値をこえた(たとえば、G>1/2
(A+B))とするとS1に1/2カウントを加え、H
があるしきい値をこえたとするとS2に1/2カウン
トを加える。
第10図は本発明の原理を用いている閉ループ
誤差打ち消しバイアス装置の第8図より詳しいブ
ロツク図である。この閉ループ誤差打ち消しバイ
アス装置は第8図に示すバイアス装置と同様に動
作し、第9図を参照して説明した、(25)式に基づ
く制御技法を利用する。第10図に示す閉ルー
プ・バイアス装置は、第5,8図に示されている
のに類似のQの高いばね−質量系を示す電気機械
的なバイアス装置であると仮定する。第10図に
おいて、リング・レーザ・ジヤイロ800はバイ
アス装置30から結合要素31を介して機械的に
バイアスされる。バイアス装置30はバイアス制
御信号発生器832から与えられるバイアス制御
信号により制御される。第10図の閉ループバイ
アス装置10は誤差信号発生器900を含む。こ
の誤差信号発生器900は、ジヤイロ出力の互い
に逆向きに進む2つのビームの間の位相角関係に
応答して誤差信号をバイアス制御信号発生器83
2へ与える。このように閉ループが構成される。
バイアス制御信号発生器832は加算器836
と、Xパルス発生器835と、Yパルス発生器8
37とで構成される。加算器836は、第3図の
第1の信号発生器34に類似する信号発生器83
4からの出力信号を加え合わせる。Xパルス発生
器835とYパルス発生器837はパルス信号を
発生する。それらのパルス信号は加算器836に
よりデイザー信号発生器834の出力信号に加え
合わされる。加算器836の出力はバイアス制御
信号発生器832からのバイアス制御信号であつ
て、バイアス装置30に与えられる。
バイアス制御信号発生器832は誤差信号発生
器900から誤差信号を受ける。この誤差信号発
生器900は信号処理器875と、サンプル・ホ
ールド・ゲート804a,804bと、信号格納
装置807a,807bを含む。信号処理器87
5は、互いに逆向きに進む2つの光ビームの間の
位相角に応答して位相角データを処理し、Xパル
ス発生器835を変調する出力誤差信号xと、Y
パルス発生器837を変調する誤差信号yを発生
する。
第10図のバイアス装置は第8図に示されてい
るバイアス装置と同様に、互いに逆向きに進む2
つの光ビームのほぼ零変化率通過点における位相
角Ψの値を必要とする。更に、第10図の装置で
用いられる前記制御法は、零変化率通過点におけ
る位相角の正弦値と余弦値を利用する。第10図
で、レーザ・ジヤイロ100(第1図)に類似す
るレーザ・ジヤイロ800には光検出器22a,
22bが設けられる。光検出器22a,22bは
干渉じまパターンの間隔の1/4の距離だけ互いに
隔てられて、2つのビームの間の位相角の正弦値
と余弦値を示す信号を発生する位相角検出器を構
成する。光検出器22aの出力端子は時間微分回
路845aを介して窓比較器841に結合され、
光検出器22bの出力端子は時間微分回路845
bを介して窓比較843に結合される。これらの
窓比較器の出力端子はアンド回路844により論
理的に結合される。窓比較器841と843、微
分器845a,845b、およびアンド・ゲート
回路844は第8図に示されている位相角変化率
検出器802の機能を行う。
第10図に示されているように、誤差信号発生
器900のサンプル・ホールド回路804a,8
04bはアンドゲート844の出力によりゲート
制御される。サンプル・ホールド回路804aへ
は光検出器22aの出力が与えられ、サンプル・
ホールド回路804bへは光検出器22bの出力
が与えられる。各サンプル・ホールド回路804
a,804bの出力は壱時的な格納装置807
a,807bへそれぞれ与えられる。それらのサ
ンプル・ホールド回路と一時的な格納装置はアナ
ログ型、デジタル型またはその組合わせで構成で
きるが、ここでは説明のために、サンプル・ホー
ルド回路804a,804bの出力は光検出器2
2a,22bの出力をデジタル化したものと考え
ることにする。格納装置807a,807bは通
常のデジタル・メモリ回路と仮定する。
一時的格納装置807a,807bの出力は誤
差信号発生器の信号処理器875により処理され
る。信号処理器875は、(25)式におけるxとy
を示す誤差信号をとり出すために、(25)式につい
て先に説明した計算を行う。誤差信号x,yはX
パルス発生器835とYパルス発生器837にそ
れぞれ与えられる。誤差信号x,yは、前記した
ように、Xパルス発生器835とYパルス発生器
837の出力パルス信号の大きさをそれぞれ変調
するための閉ループ制御のための誤差信号であ
る。
窓比較器841,843は互いに類似している
から窓比較器841だけを説明する。第10a図
に示されているのは窓比較器を構成するための一
実施例である。第10a図を参照して、窓比較器
841は比較器842aと842bで構成され
る。比較器842a,842bは2つの信号のレ
ベルを比較するために簡単な比較器として用いら
れる通常の演算増幅器その他の装置とすることが
できる。比較器842aの正入力端子には微分器
845aの出力端子が接続される。微分器845
aの出力は比較器842bの反転入力端子へも接
続される。比較器842aの反転入力端子は基準
電圧「+」に接続され、比較器842bの非反転
入力端子は基準電圧「−」に接続される。比較器
842a,842bの出力はノアゲート846に
組合わされる。
次に、窓比較器841の動作を説明する。光ビ
ームの間に十分な変化率(dΨ/dt)を絶えず変
化する位相が存在する限りは、微分器845aの
出力は正または負であり、その大きさは、十分に
小さい量であるεのような予め選択された値より
も大きい。この状況においては、比較器842
a,842bのいずれか一方(ただし双方ではな
い)の出力は、論理「1」に対応する高い電圧レ
ベルである。ノアゲート846の出力は、この状
況においては論理「0」である。一方、零変化率
通過点の際すなわちdΨ/dtが零である間は、微
分器845aの出力は正または負のεの値より低
い値まで低下し、比較器842aと842bの出
力は「0」となる。この状況においてはノアゲー
ト210の出力は「1」となる。
窓比較器843は微分器845bの出力端子に
接続される。この窓比較器843は光検出器22
bの出力に応答して、窓比較器843について述
べたのと同様な動作を行う。すなわち、光ビーム
の間の位相角の変化率が窓比較器のしきい値より
も高い時には窓比較器843の出力は常に「0」
であり、位相角の変化率がしきい値εより低い時
は「1」である。
次に、第10図に示す閉ループ・バイアス装置
の動作について説明する。光検出器22a,22
bが干渉じまパターンの間隔の約1/4だけ隔てて
配置される。光検出器22aの出力は互いに逆向
きに進む2つの光ビームの間の位相角の正弦値と
考えることができ、光検出器22bの出力は同じ
光ビームの間の位相角の余弦値を表すものと考え
ることができる。
零変化率通過点においては、比較器841,8
43の出力は「1」である。その理由は、その位
相角の時間変化率が零であり、従つて+εと−ε
の間の値となるからである。この状況では、窓比
較器841,843の各出力が「1」であるか
ら、アンドゲート844の出力は「1」である。
しかし、他の全ての状況においては、デイザー運
動が常時与えられているとすると、アンドゲート
844の出力は「0」である。アンドゲート84
4の出力が「0」から「1」へ変化すると、サン
プル・ホールド回路804a,804bがゲート
制御され、その入力端子に何が与えられてもその
入力は標本化され、次の零変化率通過時における
次のゲート制御まで一時的に保持される。したが
つて、サンプル・ホールド回路が、零変化率通過
点が到来するたびに、光ビームの間の位相角の正
弦値と余弦値をそれぞれ表す光検出器22a,2
2bの出力を標本化する。サンプル・ホールド回
路804a,804bの出力は格納装置807
a,807bに格納され、その後で信号処理器8
75により適切に処理される。
誤差信号発生器900は、引き続く零変化率通
過点において光検出器22a,22bからの瞬時
位相角を組合わせて、(34)式を参照して説明した
ようにして、誤差信号xとyを与える。信号処理
器875は、式(33)について説明した時に連立方
程式の解について説明したような算術演算を行え
るものであれば、アナログ型とデジタル型のいず
れの型でもよい。
更に、互いに逆向きに進む2つのビームの間
の、デイザー・サイクルの前後の各半部における
瞬時位相角に関連する零変化率通過点の「極性」
を識別することは重要である。以後、引き続く正
での零変化率通過点のことをd2Ψ/dt2が正の零
変化率通過点と呼び、負での零変化率通過点を
d2Ψ/dt2が負の零変化率通過点と呼ぶことにす
る。機械的なバイアス装置においては、正と負の
零変化率通過点は回転の向きが第1の向きから第
2の向きへ変化する時刻と、回転の向きが第2の
向きから第1の向きへ変化する時刻にそれぞれ一
致する。第9図を参照して、たとえば、引き続く
正の零変化率通過点はデイザー角振幅A1,A3
対応し、引き続く負の零変化率通過点はデイザー
角振幅A2,A4に対応する。
ここで、慣性入力運動が無く、バイアス制御信
号発生器832がバイアス制御信号をバイアス装
置30へ与えて、引き続く同符号の2つの各零変
化率通過点(すなわち、正または負の零変化率通
過点)における2つのビームの間の瞬時位相角が
正確に2分の1カウント、すなわち±πラジアン
だけ異なるようにする。この状況においては、出
力信号x,yは零であり、Xパルス発生器835
とYパルス発生器837の動作は一定に保たれ、
第3図を参照して、累積ジヤイロ出力角誤差がほ
ぼ零であるような第3図に関連する式について述
べたように動作する。
ここで、いくらかの慣性入力運動が存在するよ
うな状況での、第10図に示す閉ループ・バイア
ス装置の応答を説明する。この状況においては、
同じ符号の引き続く2つの零変化率通過点での2
つの光ビーム間の瞬時位相角の相違はもはや±π
ラジアンではない。そうすると、誤差信号発生器
900はXパルス発生器835のXの値と、Yパ
ルス発生器837のYの値を変調するために適切
なx信号値とy信号値を迅速に与えるから、xと
yの値は再び零にされる。したがつて、同じ符号
の引き続く零変化率通過点での光ビームの間の位
相角が±πラジアンだけ異つて、2つのデイザ
ー・サイクルにわたつて累積された全誤差がほぼ
零になるように、レーザ・ジヤイロのためのバイ
アス装置を閉ループ動作させるために必要とされ
る閉ループ誤差信号をxとyは与える。もちろ
ん、これは、センサの出力に含まれるロツクイン
誤差も零までほぼ減少させられることを意味す
る。
(25)式等により記述され、第10図に示す実施
例に含まれている制御技術は、本発明の原理を実
施するための帰還バイアス装置の所期の機能を得
ることが可能な各種の制御技術のうちの一例にす
ぎないことに注意すべきである。とくに、誤差信
号発生器900とバイアス制御信号発生器832
との組合わせは、以前に起きた、時計回りのピー
ク位相角における瞬時位相角と、逆時計回りのピ
ーク位相角における瞬時位相角を基にして、それ
らの瞬時位相角を制御しなければならない。誤差
信号発生器900は、その制御機能により、リン
グ・レーザ・ジヤイロに通常伴う出力信号中のロ
ツクイン誤差を大幅に小さくするように、引き続
く零変化率通過点で、(19)式に従つて所定の値を
呈する。更に、以上説明した実施例では機械的バ
イアス技術を用いるものについて説明したが、ロ
ツクイン誤差減少に前記したように電気光学的技
術を用いることもできる。以上説明したロツクイ
ン誤差減少は零変化率通過点での位相角情報を用
いるものについて説明したが、他の選択された位
相変化率の時点も選択できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のリング・レーザ角速度センサの
線図、第1a図は第1図のセンサで用いられる位
相角検出器の一例の線図、第2図はデイザーされ
るセンサのデイザー角と時間の関係を示すグラ
フ、第3図は本発明の一実施例のブロツク図、第
4図は本発明の原理を示すグラフ、第5図は本発
明の別の実施例のグラフ、第5a図は本発明の他
の実施例のグラフ表示、第6図は本発明の別の実
施例のブロツク図、第7図はデイザー角対時間プ
ラス慣性入力運動のグラフ、第8図は本発明の原
理を用いる閉ループ帰還バイアス装置のブロツク
図、第9図は同期バイアス制御信号パルスおよび
デイザー運動のグラフ、第10図は第8図に示す
装置の詳しいブロツク図、第10a図は窓比較器
の詳細図、第11図は第1図に示すような種類の
センサに固有のロツクイン誤差のグラフである。 30……バイアス装置、32,532,63
2,832……バイアス制御信号発生器、34,
35……信号発生器、537……パルス発生器、
634……ランダム振幅発生器、800……位相
角検出器、802……位相角速度検出器、804
……サンプル・ホールド回路、875……信号処
理器、841,843……窓比較器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 2つの波が相互に逆向きに閉ループ路にほぼ
    沿つて伝播し、前記2つの波それぞれの振動数が
    前記閉ループ路の回転速度の関数であり、前記2
    つの波の間に生まれる位相関係も前記閉ループ路
    の回転速度の関数である角速度センサであつて、
    その正味の回転角度に関連するが角速度センサに
    固有のロツクイン誤差を含む検出出力を発生する
    角速度センサにおいて、 前記2つの波の相互の前記位相関係における位
    相Ψに、次の変化を与え得る、すなわち、d2Ψ/
    dt2が同符号であつてdΨ/dt=0が引き続いて成
    立する2つの時点それぞれでの位相をπラジアン
    だけ異ならせる変化を与え得る、バイアス手段を
    備えることを特徴とする角速度センサ。 2 2つの波が相互に逆向きに閉ループ路にほぼ
    沿つて伝播し、前記2つの波それぞれの振動数が
    前記閉ループ路の回転速度の関数であり、前記2
    つの波の間に生まれる位相関係も前記閉ループ路
    の回転速度の関数である角速度センサであつて、
    その正味の回転角度に関連するが角速度センサに
    固有のロツクイン誤差を含む検出出力を発生する
    角速度センサにおいて、 (i)前記2つの波相互間の振動数の差の符号が周
    期的に交番するように、前記2つの波の少くとも
    一方の振動数に周期的な変化を与え、(ii)前記2つ
    の波相互間の位相関係における位相Ψが最初の
    dΨ/dt=0の時に第1の値をとり、その際と
    d2Ψ/dt2が同符号であつてdΨ/dt=0が引き続
    いて次に成立する時に位相Ψが第2の値をとり、
    前記第1の値および第2の値相互がほぼπラジア
    ンだけ異なつているように、前記2つの波の少く
    とも一方に変化を与えるためのバイアス手段を備
    えることを特徴とする角速度センサ。 3 ほぼ単色ビームの2つの波が相互に逆向きに
    閉ループ路にほぼ沿つて伝播し、前記2つの波の
    それぞれの振動数が前記閉ループ路の回転速度の
    関数であり、前記2つの波の間に生まれる位相関
    係も前記閉ループ路の回転速度の関数であるよう
    に、ほぼ単色ビームの2つの波を維持する維持手
    段と; 前記波に応答して、前記閉ループ路の回転の正
    味の角度に関連したセンサ信号を与える手段と; 前記波に応答して、前記2つの波の間の位相関
    係における瞬時位相Ψに関連している少くとも1
    つの出力信号を与える位相角検出手段と; バイアス制御信号に応じ、前記2つの波の少く
    とも一方の振動数を変化させ、そして前記2つの
    波の間の位相関係を変化させるバイアス手段と; 前記バイアス制御信号を発生するバイアス制御
    信号発生手段とを備え; 前記バイアス制御信号は、(i)前記2つの波相互
    間の振動数の差が周期的に符号を変えるように前
    記2つの波の少くとも一方の振動数を変化させる
    ことができ、(ii)dΨ/dt=0が成立する所定の時
    点で位相Ψが所定の位相角値をとるように前記位
    相関係に影響を及ぼすことができるものであり; 前記バイアス制御信号発生手段は、 前記位相角検出手段の前記出力に応じ、dΨ/
    dtが第1の所定値をとる時点での、前記位相関係
    における少くとも第1の位相値を決定する手段
    と、 前記バイアス制御信号により前記バイアス手段
    が、前記位相関係における第2の位相値と、これ
    からほぼπラジアンだけ異なる第3の位相値と
    を、dΨ/dtがその後に第2および第3の所定値
    をとる時点で、生じさせられるように、前記第1
    の位相値に応じて前記バイアス制御信号の少くと
    も1つの成分を決定する手段とを有している ことを特徴とするリング・レーザ形の角速度セン
    サ。 4 閉ループ路にほぼ沿つて相互に逆向きに伝播
    するように2つのレーザ・ビームを発生させる手
    段であつて、前記2つのビームのそれぞれの振動
    数が前記閉ループ路の回転速度の関数であり、前
    記2つのビームの間に生まれる位相関係も前記閉
    ループ路の回転速度の関数であるように、2つの
    ビームを発生させる手段と; 前記ビームに応答して、前記閉ループ路の回転
    の正味の角度に関連するが角速度センサに固有の
    ロツクイン誤差を含むセンサ信号を与える手段
    と; バイアス制御信号に応じ、前記閉ループ路に回
    転振動を生じさせるバイアス手段であつて、(i)前
    記回転振動をほぼ予定の振動数に指示する手段
    と、(ii)固定の基準軸を中心とする回転振動の時計
    回りと逆時計回りでのピークの振幅値を、前記位
    相関係における位相ΨがdΨ/dt=0で変化する
    ように、指示する手段とを有するバイアス手段
    と; 前記バイアス制御信号を生成して前記バイアス
    手段を指示して、d2Ψ/dt2の値が同符号であつ
    てdΨ/dt=0の時点で生じる、引き続いた対の
    位相値を、±πラジアンだけ異ならせるようにす
    るバイアス制御信号生成手段と を備えることを特徴とするリング・レーザ形の角
    速度センサ。
JP57117633A 1981-07-06 1982-07-06 角速度センサ Granted JPS5870167A (ja)

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US4652132A (en) * 1983-11-07 1987-03-24 Raytheon Company Optical power compensated ring laser gyroscope
US4844615A (en) * 1987-01-30 1989-07-04 Litton Systems, Inc. Method and system for correcting random walk errors induced by rate reversals in a dithered ring laser gyroscope
JP5027584B2 (ja) * 2007-07-27 2012-09-19 ミネベア株式会社 半導体リングレーザジャイロ

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