JPH03194227A - カーボンブレーキ - Google Patents

カーボンブレーキ

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JPH03194227A
JPH03194227A JP28984890A JP28984890A JPH03194227A JP H03194227 A JPH03194227 A JP H03194227A JP 28984890 A JP28984890 A JP 28984890A JP 28984890 A JP28984890 A JP 28984890A JP H03194227 A JPH03194227 A JP H03194227A
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Hiroyuki Kosuda
小須田 弘幸
Kenji Niijima
新島 健二
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Toho Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ブレーキ特性の優れたカーボンブレーキに関
するものである。
更に詳しくは、摺動面に対し炭素繊維が角度をもって配
向しているカーボンブレーキディスクあるいはカーボン
ブレーキパッドに関するものである。
従来、カーボンブレーキディスクの成形は、ブレーキデ
ィスクの形状及び寸法をほぼ備えた成形型中に素材を収
納し、厚さ方向から即ち摺動面側から圧縮成形して作ら
れていたため、強化炭素繊維の大部分は摺動面にほぼ平
行になっていた。このため、摩擦係数が低く、また、ブ
レーキ作動中に繊維の脱落が生じ、ブレーキ挙動が不安
定になるなとの問題があった。
これを改善するため、比較的長い繊維と短い繊維とを用
い、短い繊維(5mm以下)をランダムに配向させる試
みかなされている(特開昭58−30537号公報)。
しかし、この技術においては、ブレーキディスクの摩擦
面とほぼ平行な複数の面内にランダムに配向されて繊維
か分布されていて、支配的要素となる長い繊維が摺動面
に対し平行であるため、十分改善の実を挙げるに至って
いない。
本発明者等は、このような問題について鋭意検討の結果
、大部分の繊維を摺動面に対し角度をもって配向させる
ことによって、これらの問題を改善しつることを見出し
た。
本発明は、下記のとおりである。
(1)埋設されている炭素繊維が摺動面に対し角度をも
って配向しているカーボンブレーキ。
(2)埋設されている炭素繊維が摺動面7こ対し、該炭
素繊維自体又は素の繊維軸方向の延長線が一方の摺動面
から相対する他方の面まで延在するような角度をもって
配向していることを特徴とする特許請求の範囲(1)記
載のカーボンブレーキ。
本発明において、摺動面に対する繊維の角度とは、繊維
の実質的直線方向を示すものであり、繊維の部分的且つ
ミクロ的単位長さでの角度を示すものではない。好まし
くは、繊維又はその繊維方向の延長線が一方の摺動面か
ら相対する他方の面にまで延在するような角度で配向し
ていることである。
繊維の方向を図面にて説明する。
第1図(イ)〜(ハ)は、繊維とその方向を示し、1は
繊維、2は繊維の方向を示す。
第1図(イ)は強化材が織物である場合の繊維とその方
向を示したものである。織物に使用されている繊維はサ
イン曲線的であるが、全体として繊維の方向は直線で結
ぶことができる。この直線で表わされる方向を繊維の方
向とする。
第1図(ロ)及び(ハ)は、繊維が規則的でない場合の
繊維とその方向を示したものである。
本発明における繊維の方向が摺動面に対し角度をもって
配向しているとは、別言すれば、成形特摺動面の方向か
ら加圧され、その結果、繊維が加圧方向に対し実質的に
直角方向に配向している如き場合を除外する意味である
第4図(イ)及び(ロ)は、カーボンブレーキの斜視図
を示したものである。このようなブレーキは、カーボン
ブレーキの一般的な形状である。
第4図において、5は摺動面(摩擦面)、6はブレーキ
の内周、7はブレーキの外周を示す。
矢印はブレーキの摺動方向を示している。
本発明のカーボンブレーキにおいては、炭素繊維が、摺
動面(摩擦面)5に対し、角度をもって配向している。
このような本発明によると、カーポンプレキは、摺動面
に対し炭素繊維が角度をもって配向しているために、ブ
レーキ作動時において、摩擦係数が高く、摩耗量が少な
く、繊維の脱落が生じることがほとんどなく安定したブ
レーキ作動特性を示す。
本発明のカーボンブレーキは、炭素繊維強化複合材料の
円筒状成形体を切断、焼成、緻密化、場合により熱処理
などを行って製造される。焼成は有機物を炭化させるた
めに行われ、緻密化は組織を緻密にするために行われ、
これは含浸と焼成の工程からなり、熱処理は主に祠料の
耐熱酸化性を向上させるために行われるものである。
本発明に使用される炭素繊維は、レーヨン、ポリアクリ
ロニトリル、ピッチ等を主成分とするプレカーサーを不
活性雰囲気中800〜2000°Cで炭化した炭素質繊
維、あるいは、2000°C以上の温度で黒鉛化した黒
鉛質繊維である。
成形硬化に使用する熱硬化性樹脂は、フラン、フェノー
ル、ポリイミド、エポキシ等の各樹脂で、高粘度あるい
は固体である場合は、適当な溶媒に溶かすか、加熱し溶
融するかして用いる。
また、緻密化するために複合材をフラン、フェノール等
の各樹脂あるいはコールタールピッチ等に含浸し、窒素
、アルゴン等の不活性雰囲気中で焼成する。
この緻密化は、複合祠を窒素、水素、アルゴン等の非酸
化性雰囲気中で700〜2000℃に加熱し、メタン、
エタン、ベンゼン等の炭化水素ガスを導入して行うこと
も可能である(ケミカル・ペーパー・デイポジション)
更に、炭素の配列構造を変え、耐熱酸化性を向上させる
ために、通常、熱処理が行われる。
この熱処理は、不活性ガス雰囲気中2000〜3000
°Cの温度にて処理することによって行われる。
この熱処理は、耐熱酸化性を向上するほか、緻密化時の
樹脂等の含浸を容易にする効果もある。
必要によっては、所定の特性が得られるまで、緻密化及
び熱処理を繰返す。
本発明のカーボンブレーキは、航空機、鉄道車両、自動
車、オーI−ハイ用に有用で、特に航空機用マルチタイ
プディスクブレーキに有用である。
次に、本発明カーボンブレーキディスクの製造法を説明
する。
1)流動成形法 繊維長5〜40)の炭素繊維と熱硬化性樹脂(例えば、
フェノール、フラン、エポキシ、ポリイミドの各樹脂な
と)との混合物を円筒状軸方向(長さ方向)に流動させ
て、繊維を流動方向に配向させた後、樹脂を硬化させて
円筒状成形物とする。この流動成形法を図面によって説
明する。
第2図−1は、流動成形法に用いられる金型の1折面図
を示したものである。
第2図−1において、8は雄型、4は雌型を示す。雌型
4の底部には、炭素繊維Fと樹脂Rの混合物が収納され
る。
炭素繊維Fと樹脂Rの混合物は、雌型に雄型を圧入する
ことによって流動し金型内に充満する。この状態を模式
的に示すと、第2図2のとおりである。かかる結果、炭
素繊維は円筒の軸方向に流動して配向した円筒状成形物
を得ることができる。次に、該成形物を物を得る。次い
て、該ディスク状成形物を不活性雰囲気中にて徐々に昇
温し800〜1500°Cまで加熱焼成することによっ
てマトリックス樹脂を炭素質に変える。成形物の形状及
び工程上の操作性等によっては、円筒状成形物を不活性
雰囲気中で焼成した後に切断してディスク状カーボン材
にしてもよい。
次に、該カーボン材にピッチ又はフラン樹脂等の液状有
機物を含浸後、不活性雰囲気で焼成することによって緻
密化を行う。この緻密化は、該カーボン材を高温不活性
雰囲気中に保持して、導入炭化水素ガスを熱分解(、て
炭素を蒸着させる前記ケミカル・ベーパデイポジション
法によって行ってもよい。
2)フィラメンI・ワインディング法 フェノール樹脂あるいはフラン樹脂等の熱硬化性樹脂を
含浸17た炭素繊維フィラメントを所定のマンドレルに
円周方向(マンドレルの軸方向と直角方向)に角度をも
って捲きイ・1ける方法によって円筒状成形物を得た後
、不活性雰囲気中での焼成、ディスク状に切断加]−1
緻密化及び熱処理を行って、本発明のカボンブレーキを
得る。
炭素繊維フィラメントの代わりに、炭素繊維織物等のテ
ープを用いてもよい。
3)クロスローリング法 熱硬化性樹脂を含浸した炭素繊維フィラメントクロスあ
るいは炭素繊維スパンヤーンクロスを所定のマンドレル
に捲回積層し硬化1゜た後、切断加工、焼成、緻密化、
熱処理等を行う。
本発明カーボンブレーキの製造における焼成(炭化)、
緻密化、熱処理、切断等の」1程は、順序か特に固定さ
れない。また、緻密化及び熱処理は、繰返し行われるこ
とか好ましい。更に、緻密化と熱処理は、いずれを先に
行ってもよい。即ち焼成後熱処理し、その後、緻密化し
、又は、逆の順序に行う。
切断は、初めの樹脂硬化後のいずれかの段階にて行われ
る。しかし、切断を、緻密化前にIiうと、材料が脆い
ため、加工し難い。従って、切断は、何回かの緻密化、
熱処理の段階で行うのがよい。切断後、緻密化すると、
緻密化効果をより高めることかできる。これは、切断に
よって表面積か一層人きくなるか前に行う。これは、炭
化してない樹脂等が粘結剤として作用し脆弱な炭素材料
の損傷を防ぐからである。
本発明のカーホンブレーキは、同時に多数] O 製造することができ、生産効率が高い。
以下、本発明を実施例で説明すると共に、比較例を示す
実施例ル ゾール型フェノール樹脂を含浸した炭素繊維フィラメン
ト束〔樹脂含有量32重量%〕を20mmに切断してチ
ョツプドストランドプリプレグを作成した。該プリプレ
グを第2図に示す金型キャビティ (雌型中央部)に充
填し、ホットプレスニテ170℃、20 kgr/cn
+’ 、60分硬化さ祠を得た。
該複合材を窒素雰囲気中2℃/minで1000℃まで
昇温しで30分保持し、有機質マトリックスを炭素質に
変えてカーボン質複合材を得た(焼成工程)。
該カーボン質複合材を緻密化処理するために、減圧下2
00℃でピッチを含浸した後、窒素雰囲気中1000℃
で焼成した(緻密化工程)。この緻1 密化工程を5回繰返した後、窒素雰囲気中200℃/ 
h rで2000℃に昇温しで30分保持して(熱処理
工程)、密度1.65g/cmS、外径IL5mm 、
内径55n+m、厚さ10nvのカーボンブレーキ材を
得た。
該ブレーキオイを摺動面(ディスク面)と直角に切断し
て、その断面の繊維配向を観察したところ、大部分の繊
維が摺動面にほぼ直角に配向していた。
実施例2 レゾール型フェノール樹脂を含浸した炭素繊維フィラメ
ント束〔樹脂含有量35重量%〕を外径55ml11の
マンドレルに、巻き角度60°(マンドレルの軸方向と
80’の角度)にてフィラメントワインディング(FW
)した後、 170℃で2時間硬化を行い、長さ500
m1Tl、外径115mm 、内径55IIIIIIの
円筒状複合材を得た。
該複合材を実施例1と同じ方法で焼成後、両端各50m
mを切削除去して、厚さI(in+mに輪切にした後、
実施例1と同じ方法で緻密化、熱処理を行い、外径11
5++ui、内径55ml111密度J、85g/cm
2 のカーボンディスクを作成した。
実施例3 東邦レーヨン(株)製炭素繊維紡績糸織物(8枚朱子、
目付320g/m ’ )にフラン樹脂(ヒタフランV
 F−302、触媒0.5重量%含有)を400g/m
2塗布した後、70℃で20分プレキュアして織物プリ
プレグを得た。該プリプレグを外径55mmのマンドレ
ルに、巻き角度45° (マンドレルの軸方向とプリプ
レグ繊維の角度が45°)にて巻き付けた後、加熱硬化
して、長さ5[IO+nm、外径115mm 、内径5
5n+mの円筒状複合材を得た。
該複合材を実施例1と同じ方法で焼成後、両端各50m
mを切削除去して、厚さ1.On++nに輪切りにした
後、実施例]と同じ方法で緻密化、熱処理を行い、外径
11.5+nn+ 、内径55 m I11%密度1.
65g/cm3のカーボンディスクを作成した。
比較例1 実施例]と同様に作成したチョツプドストランドプリプ
レグを第3図−1に示す金型に充填し、通常の圧縮成形
にて外径115mm 、内径55mm、3 厚さfiOnvの円筒状複合材を得た。
該複合材を実施例1と同様に切削加工、焼成、緻密化、
熱処理を行い、密度1.65g/Cm” 、外径115
mm %内径55mm、厚さLtlnmのカーポンプレ
キ材を得た。
該カーボンブレーキ材を摺動面と直角に切断して、その
断面の繊維配向を観察したところ、全ての繊維が摺動面
にほぼ平行に配向していた。
比較例2 実施例3と同様に作成した炭素繊維紡績糸織物プリプレ
グを外径11.5111111 %内径551IIWに
必要枚数切断し、第3図−2に示す金型に充填して、通
常の圧縮成形にて外径115mm 、内径55mm、長
さ60+nll1の円筒状複合材を得た。該複合材を実
施N1と同様に切削加工、焼成、緻密化、熱処理を行い
、密度1.l35g/en+’ 、外径1.15mm 
、内径55mm、厚さ10n++nのカーボンブレーキ
材を得た。
該カーボンブレーキ材を摺動面と直角に切断して、その
断面の繊維配向を観察したところ、全ての繊維が摺動面
にほぼ平行に配向していた。
4 実施例及び比較例で製作したディスク2個について、ダ
イナモメータ−による動摩擦試験を行った。その結果を
下表に示す。
実施例においては試験回数による摩擦係数及び磨耗量の
変動は少ないか、比較例においては大きな変動が認めら
れた。
 5
【図面の簡単な説明】
第 1図(イ)(ロ)(ハ)は、繊維方向を示す図、 第2図−1は、流動成形金型の断面概略図を示したもの
である。第2図−2は、圧縮時第2図−1の流動成形金
型内での繊維の流動状態を模式的に示したものである。 第3図−1は、単純圧縮成形の金型の断面概略図を示し
たものである。第3図−2は圧縮時第3図−1の金型内
での繊維の流動状態を模式%式% 第4図(イ)及び(ロ)は、ブレーキパッドの一般的形
状の斜視図を示したものである。 1:繊維、2;繊維の方向、3:雄型、4;雌型、5・
摺動面、6:ブレーキ内周、7:ブレーキ外周、8:切
り欠き部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)埋設されている炭素繊維が摺動面に対し角度をも
    って配向しているカーボンブレーキ。
  2. (2)埋設されている炭素繊維が摺動面に対し、該炭素
    繊維自体又は素の繊維軸方向の延長線が一方の摺動面か
    ら相対する他方の面まで延在するような角度をもって配
    向していることを特徴とする特許請求の範囲(1)記載
    のカーボンブレーキ。
JP28984890A 1990-10-26 1990-10-26 カーボンブレーキ Granted JPH03194227A (ja)

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Cited By (1)

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