JPH0314708Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は店頭や展示会場等での使用に適する表
示体に関するもので、特に回転する表示板に設け
られた描点が動く軌道上の残像によつて見る人に
優れたアイキヤツチヤー効果をもたらす表示体で
ある。

〔従来技術〕

近年商品の展示、販売におけるPOPの果たす
役割は、安定成長時代を反映して年々その重要度
が高くなつてきている。POPには表示体と販売
台の２種類があるが、本考案は表示体であり、そ
の中でも可動式の表示体である。この可動式の表
示体に限つても過去多種多様なものが出回つてい
るが、これらは全て表示体に設けられた広告板そ
のものを回転または摺動させて目をひくタイプの
ものであつた。

〔考案が解決しようとする課題〕 しかしながら、上記のような表示体にあつては
既に珍しいものではなくなつてしまつたため、余
程新規な動きを見せない限り、目をひいて商品の
購買意欲をそそるという目的を達成できなくなつ
てきている。それにもかかわらず広告板に書かれ
た情報を客に読ませる必要があるので高速で回転
させて人目を引くことができないという問題点が
あつた。そこで本考案は表示体の高速回転を可能
にしたり、様々な残像を生みだす描点を設けたり
してアイキヤツチヤー効果の高い表示体を提供す
ることを課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上記課題を解決するために次のような
表示体を提供する。

即ち、駆動機構と連動する回転軸を介して覆い
板が回転し、該覆い板に連設した軸を介して中間
ギヤが固定ギヤの周りを回転し、さらに該中間ギ
ヤの周りを遊星ギヤが回転することによつて覆い
板上の表示板が自転する表示体である。

そして前記表示板は前記覆い板の中心から一定
距離たる位置にあり、表面に発光または彩色され
た描点を有する。

〔作用〕

駆動機構が回転を始めると、回転軸を介して覆
い板が回転する。該覆い板の回転により軸を介し
て中間ギヤが固定ギヤの周りを回転し、さらに該
中間ギヤの周りを遊星ギヤが回転する。覆い板上
の表示板は遊星ギヤに連動するので自転しながら
覆い板と共に回転する。

前記表示板に設けられた描点は、覆い板と表示
板の回転によつて一定の軌道上を動き、残像を生
じさせる。この描点の動く軌道は覆い板に設けら
れたギヤ列及びそのギヤ比によつて変化する。

〔実施例〕

以下本考案を図面に従い詳細に説明する。第１
図から第３図は広告板を設けない基本構成の表示
体を示す実施例である。

支柱板１に、モーター２に連動する回転軸３を
設け、この回転軸３の先端に覆い板５を取り付け
る。この回転軸３は先端に固定ギヤＧ１を取り付
けた管４の中を通つて覆い板５に達している。そ
して前記覆い板５に軸３０を介して、かつ前記固
定ギヤＧ１とギヤ列を形成する位置に中間ギヤＧ
２を設け、該中間ギヤとギヤ列を形成する位置に
遊星ギヤＧ３を設けて伝達機構Ｔを形成する。前
記遊星ギヤＧ３は軸６を介して表示板８に連結し
ている。そして該表示板８の表面に彩色された小
円状の描点９を設ける。７は孔である。

次に覆い板の前方に広告板を突設した実施例を
第４図と第５図に示す。支柱板１に、後端がモー
ターに連動し前端が覆い板５に連設した管状軸１
１の中を通る固定軸１０を設け、該固定軸１０の
先端に公告板２０を取り付ける。後は上記基本構
成の実施例と同じように伝達機構を形成し、描点
を設ける。

上述の実施例において描点は単に彩色されたも
のとなつているが、ホログラム等のフイルムを貼
つてもよいし、発光ダイオードや電球等の発光物
を用いてもよい。

なお、上記の実施例において、描点の動く軌道
は覆い板や表示板の寸法によつても変わるが、主
にギヤ列及びギヤ比によつて決定される。以下に
該覆い板に対して表示板を小さくした場合のギヤ
列及びギヤ比の違いによる一例を示す。

固定ギヤと遊星ギヤとのギヤ比を２対１にする
と、特定された軌道はなく、描点を設ける位置に
よつて直線になつたり楕円になる。同様に３対１
にすると。三角形になり、４対１にすると、糸巻
形や樽形等の四角形になり、５対２にすると、星
形になる。また、固定ギヤと遊星ギヤとのギヤ比
を整数でなく小数にすると一定の軌道を描くので
はなく覆い板の回転につれて移動する。

また、覆い板がかなり大きなものであり、表示
板を中心からかなり隔たる位置に設ける場合は、
ギヤ列の中間ギヤの数を増やせばよいし、遊星ギ
ヤと表示板を複数設けてより効果的な表示体とす
ることができる。

上記の実施例は主に店頭のカウンター等で使用
する比較的小型のものをイメージしているため、
伝達機構としてギヤを用いたが、さらに大型で屋
外で使用するような場合にはチエーンベルト等で
代用することもできる。

〔考案の効果〕

本考案は以上のような構成からなるので、表示
板上の描点が動く軌道を、円形に限らない変化に
富んだ形状（例えば星形や糸巻形等）にすること
ができ注目を集めることができる。また、広告し
たい情報は表示板以外に載せるので表示板は高速
で回転させることができる。

また、描点の動きのよつてできる残像は一種ぼ
やけた魅惑的なものであるため、見ている人に浮
遊感を与え、商品広告用の表示体として使用する
時の効果はもちろんインテリアとしても十分使用
できるほどの優れたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図までは本考案の実施例を示す
ものであり、第１図は組立斜視図、第２図は表示
状態を示す正面図、第３図は側面説明図である。
第４図と第５図は別実施例を示し、第４図は組立
斜視図、第５図は側面説明図である。 ２……モーター、３……回転軸、５……覆い
板、８……表示板、９……描点、２０……広告
板、３０……軸、Ｔ……伝達機構、Ｇ１……固定
ギヤ、Ｇ２……中間ギヤ、Ｇ３……遊星ギヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動機構と連動する回転軸を介して覆い板が回
   転し、該覆い板に連設した軸を介して中間ギヤが
   固定ギヤの周りを回転し、さらに該中間ギヤの周
   りを遊星ギヤが回転することによつて覆い板上の
   表示板が自転する表示体であり、前記表示板は前
   記覆い板の中心から一定距離隔たる位置にあり、
   表面に発光または彩色された描点を有することを
   特徴とする表示体。