JPH0313166Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ≪考案の技術分野≫ この考案は、植木鉢の含水量を一定にして植木
鉢の水枯れをなくすことができる植木鉢用自動水
撒き機に関する。

≪考案の背景≫ 近年、植木鉢に植木や観賞用植物なを植えて楽
しむ家庭が増えてきた。しかし、植木などの植物
は水がなくなると枯れてしまうため、人がジヨー
ロなどを用いて毎日、または何日かおきに水を与
えなければならず、水を差し忘れて枯らすことも
多かつた。

また、長期の外出、例えば家族旅行などによつ
て家の内にだれも居なくなつてしまうときには、
植木に水をやることができず、植木を枯らしてし
まうことが良くあつた。

≪考案の目的≫ この考案は、人が水をやらなくても植物に適度
な量の水を与えることができ、水をやり忘れた
り、長期の外出のときでも植物を枯らさないよう
にすることができる植木鉢用自動水撒き機を提供
することを目的としている。

≪考案の構成≫ この目的を達成するため、この考案は、散水用
の水を貯える貯水槽と、貯水槽の底部に形成され
た放水口を開閉する弁と、弁を上方に付勢するば
ね機構と、弁に取付けられる植木鉢吊下げ部とを
備え、植木鉢吊下げ部に吊下げられる植木鉢の重
量をばね機構に拮抗させ、植木鉢の重量よりばね
機構の付勢力の方が大のときに弁が持ち上げられ
て放水口から植木鉢に水が供給され、植木鉢に供
給された水による植木鉢の重量増加により弁が下
に移動して放水口を閉じるようにしたことを特徴
としている。

≪実施例の説明≫ 第１図はこの考案の一実施例を示す断面図であ
る。

図において、１は植木鉢に水を与える植木鉢用
自動水撒き機であり、植木鉢用自動水撒き機１は
水３を貯える貯水槽４と、貯水槽４の放水を制御
する弁５と、弁５を上方に付勢するばね機構６
と、弁５の下に取付けられる植木鉢吊下げ部７と
を備えている。

貯水槽４は円筒形の筒体８と、筒体８の下を閉
じる底板９と、底板９の下に設けられるシヤワー
板１０とを備えたものであり、底板９の中央には
放水口１１が形成されている。

放水口１１は上方に広くなつたテーパー状の穴
であり、弁５によつて開閉自在に閉じられてい
る。

弁５は放水口１１の形状と一致する形状の部
材、つまり上方が広がつたテーパー形状のゴム材
などによつて作られたのであり、弁５の中央には
ロツド１２が上下に貫入されている。ロツド１２
はストツパ１３，１４によつて弁５に固定された
のであり、ロツド１２の下端には植木鉢吊下げ部
７が取付けられ、また端はばね機構６に取付けら
れている。

植木鉢吊下げ部７は直線部１５，１６と、直線
部１５，１６の下端に形成されるフツク部１７，
１８と、直線部１５，１６の上端に形成される曲
部１９，２０と、曲部１９，２０の交点に形成さ
れるリング部２とからなるものであり、リング部
２１はロツド１２の下端に形成されたフツク２２
に取付けられ、またフツク部１７，１８には植木
鉢２の上端周縁にある突起２３，２４が掛けられ
ている。

ばね機構６はロツド１２の上端に形成される引
張りコイルばね２５と、引張コイルばね２５の上
端に形成される直線部２６と、直線部２６の上端
に形成されるフツク２７と、フツク２７を掛ける
ための複数のリング２８ａ〜２８ｄを持つリング
ライン２ａと、リングライン２ａの下端と貯水槽
４の上端とを接続する吊り部３０とを備えたもの
であり、フツク２７をリング２８ａ〜２８ｄのい
ずれに掛けるかによつて引張りコイルばね２５の
付勢力を調節できるようになつている。

以上の植木鉢用自動水撒き機１では、まず植木
鉢２を適度に含水させた状態でフツク２７の上下
位置を調整し、植木鉢２の重量及び水３の水圧な
どと引張コイルばね２５の付勢力とがつり合うよ
うにし、この位置でフツク２７を一番近いリング
２８ａ（またはリング２８ｂ〜２８ｄのいずれか）
に掛ける。この状態では植木鉢２の重量などによ
る下向きの力と引張りコイルばね２５の引張り力
による上向きの力とがつり合つているから弁５は
放水口１１を閉じている。次いで、植木鉢２内の
水が蒸発したり、植物に吸水されたりして植木鉢
２の含水量が少なくなれば、水が減つた分だけ植
木鉢２が軽くなり、引張りコイルばね２５の引張
り力によつて弁５が持ち上げられる。この結果、
第２図に示すように弁５によつて閉じられていた
放水口１１が開き、放水口１１を通つて水３が下
に放出される。

そしてこの水３はシヤワー板１０に形成された
複数の散水孔３１によつてシヤワー状にされ、植
木鉢２に供給される。なおこの状態では、植木鉢
吊下げ部７の曲部１９，２０およびリング部２１
にも水３が付くが、この水３は全てリング部２１
の下端に形成された突部３２を介して下に滴下す
る。次に植木鉢２が適度な含水量になれば、弁５
にかかる上向きの力と下向きの力とがつり合い、
弁５が放水口１１を閉じる。

したがつて、植木鉢２は常時最適な含水量に保
たれる。

≪考案の効果≫ 以上説明したように、この考案では、人が水を
やらなくとも植木鉢内の植物に適度な量の水を自
動的に与えることができ、水をやり忘れたり、長
期の外出のときでも植物を枯らさないようにする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す断面図、第
２図は同実施例の動作を示す断面図である。 ２……植木鉢、３……水、４……貯水槽、５…
…弁、６……ばね機構、７……植木鉢吊下げ部、
１１……放水口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 散水用の水を貯える貯水槽と、貯水槽の底部に
   形成された放水口を開閉する弁と、弁を上方に付
   勢するばね機構と、弁に取付けられる植木鉢吊下
   げ部とを備え、植木鉢吊下げ部に吊下げられる植
   木鉢の重量をばね機構に拮抗させ、植木鉢の重量
   よりばね機構の付勢力の方が大のときに弁が持ち
   上げられて放水口から植木鉢に水が供給され、植
   木鉢に供給された水による植木鉢の重量増加によ
   り弁が下に移動して放水口を閉じるようにしたこ
   とを特徴とする植木鉢用自動水撒き機。