JPH027547Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は例えばベツド上等で患者が使用する患
者用の便器に関するものである。

（従来の技術およびその課題） 便器本体の上部に尿はねよけを兼用する蓋を設
けている従来の患者用便器は、この蓋を便器本体
にヒンジ等で回動自在に固定している構成である
ため、尿はねよけとしての使用時に蓋の位置を患
者に応じて前後調節することができず、横から尿
が漏れたりする不都合が生じ易く、また製作コス
トも高いという課題がある。

本考案は以上の従来の課題を解決し、尿はねよ
けとしての使用に際して、患者に応じて蓋の位置
を前後調節し得るようにすると共に、製作コスト
を低減することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 上記の課題を解決するための本考案の構成を、
実施例に対応する第１図〜第５図を参照して説明
すると、本考案の患者用便器は、細長い形状の上
部開口部３を形成した便器本体１と、該便器本体
１の上部開口部３をふさぐ細長い形状の蓋２とか
ら構成し、該蓋２は長手方向の一側ａに、その端
部から適宜離れた位置の両側幅方向に突出部４を
形成すると共に、前記一側ａを前記上部開口部３
内に挿入自在とし、前記便器本体１には前記突出
部４を係合させる複数組の係合凹部５，５′，
５″…を形成したものである。

（作用） しかして患者の排泄に際しては、蓋２の一側ａ
を便器本体１の上部開口部３内に挿入し、そして
突出部４を係合凹部５，５′，５″…のいずれかに
係合させる。こうして蓋２を、突出部４を支点と
して回動して開いた状態とすることができるの
で、かかる状態に於いて便器本体１を患者の排泄
部位に充てがつて、排泄を行わせることができ
る。この際、突出部４を係合させる係合凹部５，
５′，５″…を必要に応じて変えることにより、蓋
２の位置を患者に応じて前後方向に調節すること
ができ、患者の排泄部位を良好に覆うことができ
る。

（実施例） 図示の実施例に於いて、符号６は取手部を構成
するために便器本体１の底面側に形成した凹部で
あり、かかる凹部６により厚さのある便器本体１
を持ち易くすることができる。

（考案の効果） 本考案は以上の通り、蓋の一側を便器本体の上
部開口部内に挿入した状態で、突出部を係合凹部
に係合させることにより、該蓋を開いた状態で支
持して尿はねよけとして使用するものであり、突
出部を係合させる係合凹部を変えることにより、
蓋の位置を患者に応じて前後方向に調節して排泄
部位をいつも良好に覆うことができるので、いつ
も最適な状態で使用することができ、蓋の横から
の尿の漏れを良好に防止し得ると共に、該蓋の一
側は便器本体の上部開口部内に挿入しているため
前方からの漏れも防止し得るという効果がある。
また、本考案は便器本体と蓋をヒンジ等で一体化
しておらず、別体に構成しているので、夫々を一
体成形等で容易に製作することができ、コストを
低減し得るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

全図共に本考案の実施例を示すもので、第１図
ａ，ｂは全体構成を示す夫々、閉蓋状態、開蓋状
態の斜視図、第２図ａ，ｂは第１図ａのＸ−Ｘ
線、Ｙ−Ｙ線断面図、第３図ａ，ｂは便器本体の
平面図、側面図、第４図ａ，ｂは蓋の平面図、側
面図、第５図ａ，ｂは開蓋状態の平面図、側面図
である。 符号、１……便器本体、２……蓋、３……上部
開口部、４……突出部、５，５′，５″……係合凹
部、６……凹部、ａ……蓋の一側。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 細長い形状の上部開口部を形成した便器本体
   と、該便器本体の上部開口部をふさぐ細長い形状
   の蓋とから構成し、該蓋は長手方向の一側に、そ
   の端部から適宜離れた位置の両側幅方向に突出部
   を形成すると共に、前記一側を前記上部開口部内
   に挿入自在とし、前記便器本体には前記突出部を
   係合させる複数組の係合凹部を形成したことを特
   徴とする患者用便器。