JPH02502213A - ガスタービンエンジンの燃焼室 - Google Patents

ガスタービンエンジンの燃焼室

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JPH02502213A JP88501488A JP50148888A JPH02502213A JP H02502213 A JPH02502213 A JP H02502213A JP 88501488 A JP88501488 A JP 88501488A JP 50148888 A JP50148888 A JP 50148888A JP H02502213 A JPH02502213 A JP H02502213A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ガスタービンエンジン燃焼室 本発明はガスタービンエンジン用燃焼室の技術分野に係わり、特に、しかし排他 的にではなく、航空用又は船舶用の推進のために使用されるようなエンジンのた めの燃焼室に係わる。特に本発明は、そうした燃焼室の収容壁を冷却するための 手段に係わる。
燃料消費率(単位推力当りの燃料消費)に反映されるようなすべてのエンジンの 効率を改善し、同時に、構成部品寿命及びサービスインターバルを改善したいと いう明らかな要求が存在する。ガスタービンエンジンの分野においては、改善さ れた燃料消費率は、サイクル温度を増加させることによって及び/又は構成部品 冷却のための抽気によって負わされるエンジン上のドレンを減少することによっ て達成され得る。しかしそうした改善は、構成部品材料又は冷却装置がその寿命 を補償するよう改善されることが可能でなければ、構成部品寿命の低下という犠 牲を払って得られることになるだろう。
現代のガスタービンでは、エンジンの火炎覆いが作られる材料は、例えば200 0℃以上に対して1000℃といった、燃料の燃焼によって生じる温度よりかな り低い最高温度耐久性を有するだろう。このような燃焼V壁冷却は従来のもので ある。強制対流、フィルム冷却、浸み出し冷却、衝突冷却、蒸散冷却、及び(所 有権のある積層材料を使用する)擬似蒸散冷却といった技術は、本発明の分野の 文猷に数多く論述されている。上記の燃焼室壁冷却技術はすべて、高圧圧縮機段 の出力から採られる冷却材としての空気に依存している。この圧縮機の総出力は 特にその圧縮機への動力入力に従属しており、従って、使用可能な高圧空気の総 量は圧縮機動力ドレンの増加という犠牲なしに増大することは不可能である。使 用可能な空気は燃焼室冷却にだけ利用されるのではない。次の3つの働き各々の ために、十分な空気が限定された利用可能量の範囲内から供給されなければなら ない。この3つの働きとは、燃焼室の第1区域内のM焼の維持、燃焼室の希釈区 域内での希釈によって燃焼ガスをタービンへ出て行く前に冷却すること、及び燃 焼室壁及びタービン内構成部品の両者を冷却することである。既存の燃焼器では 、高圧空気の総体の供給を増大させる代わりに、壁冷却用により多く空気を供給 するように空気を再配分するならば、望ましくない結果が生じるだろう。空気が 燃焼プロセスから壁冷却に転用されるならば、受は入れ難い煙排出という不利益 が生じるのが普通である。その代り、高度に最適化された希釈プロセスから壁冷 却用に空気が転用されるならば、希釈プロセスは非常に非効率的になり、増大し たタービン入口温度及びタービン入口流の中のホットスポットが、タービン構成 部品の寿命が劇的に矧縮するという形で反映されるだろう。更に従来技術の燃焼 室では、壁冷却を目的とする空気供給の増大は、他の働きのための空気供給が不 足するということには全く無関係に、それ自体だけでも望ましくない。壁冷却空 気は、冷却の必要条件に基づいた箇所において燃焼室の中に放出される。場合に よっては空気放出の増加が過剰な空気を燃焼にもたらし、増大する煙、未燃焼燃 料の放出、及び燃焼安定性の減少といった結果を生じさせる。過剰な未′#!焼 燃料を含む燃焼室領域内に空気が放出されるならば、その、追加的な空気は局部 燃焼を促進し、その結果として壁がより高温になる。
これらの要因から、冷却空気の最小限度の供給しか必要としないような燃焼室壁 の冷却方法は、当業者の蝦大の関心事となっている。そうした方法における改善 にもかかわらず、多くの最新型高性能エンジンの燃焼室は過剰な壁温度の故に不 十分な耐久性しか有していない。
もし増加分が高圧圧縮機から配送される壁冷却用空気の割合のかさもなければ第 1区域内での燃焼の維持のために使用される空気部分の中から供給されるならば 、そしてまた、この冷却空気が一旦その冷却機能を果たした後で、燃焼の維持に 効率的に使用されることが可能であるならば、高圧圧縮機から配送される燃焼室 、第1区域の冷却用の空気の割合の増加を、エンジンの耐久性又は性能という他 の側面に対し有害とならないよう配慮する必要はないという認識に、本発明は大 いに由来している。
従来の壁冷却方法に採用されている空気出口の配置が燃焼プロセスを高めるとい うよりむしろ混乱させるが故に、これらの2つの条件は、従来技術の壁冷却方法 いずれに関しても満足させられることは不可能である。
増大した冷却空気の通過を可能にし、且つ上記の望ましくない急冷を全く生じさ せることなく燃焼プロセスの維持のために冷却空気の通過を効率的に使用する燃 焼室壁冷却配置を使用することが可能であることを、本出願人は見出した。また 本出願人は、本発明が幾つかの従来技術の燃焼室に見出される別の問題を回避で きることを見出した。この問題とは、局所的に脆弱な部分を有する従来技術の積 層壁構造における、熱循環によ7て引き起こされる燃焼室亀裂の問題で、そこで の冷却空気の通過がその壁断面を薄くしている。本出願人の燃焼室は一体の単一 層材料から作られることが可能であり、且つ冷却空気通過のどんな交差も回避す るような形状に作られている。
本出願人は、第1燃焼区域に加えて、燃焼室の希釈区域に対しても本発明を応用 できると考える。その希釈区域に応用される場合には、壁冷却用空気は燃焼ガス の希釈冷却用に分配された部分の中から供給され、そしてこの壁冷却用空気は、 一旦壁冷却のために使用された後、希釈のために利用されることになるだろう。
本発明に文脈をもたらし、且つ本発明を定義するのに使用される用語の明確な定 義を提供するために、従来のガスタービンエンジンにおける燃焼室の説明が以下 で行われる。
現在のガスタービンエンジンにおける燃焼室には、3つの確立した形状がある。
これらは、複式チャンバ形状、環状チャンバ形状、及びターボ環状形状である。
複式チャンバ型のエンジンでは、高圧圧縮機段の出力においてマニホルドに各々 連結されるリング状の別個の燃焼器がある。各々の燃焼区画はそれ自体に個別の 火炎ケーシング及び圧力ケーシングを有し、この火炎ケーシングは圧力ケーシン グの中に置かれている。1つ以上の燃焼室には点火器が備えられ、燃焼室の各々 は、圧力及び点火の際の燃焼伝播の均一化のための相互連結導管によって、隣接 する燃焼室に連結される。環状チャンバ型のエンジンでは、1つの環状の火炎ケ シング及びこの火炎ケーシングを取り囲む1つの圧力ケーシングがある。圧力ケ ーシングは、高圧圧縮機の出口に直接接続されている。ターボ環状型のエンジン は単一の環状圧力ケーシングを有するが、この圧力ケーシングの中には火炎ケー シングによって各々境界を定められたリング状の個々の燃焼区画がある。その燃 焼区画は、複式チャンバ形状の場合と同様に相互連結されている。
これらの3つの型の各々のエンジンにおいては、燃焼及び希釈用の配置は多少は 類似している。火炎ケーシングの末広形に発散する頭部壁(head wall  )部分があり、この内部及び付近は、火炎がその中で発生させられ安定化され る再循環流れの安定化区域である。本出願人はこれを第1区域と称する。第1区 域内の再循環流れは、部分的には切り立ったボデー又は渦巻き形の羽根によって 作り出されるが、燃焼を維持する空気がその第1区域の中に導入される方法によ って、この再循環流れが全体ではないとしても大部分において作り出されるのが 普通である。その空気の幾らかは頭部壁の中心点付近の箇所で第1区域に導入さ れ、そしてこのことは、気化された又は霧状にされた燃料を運び又は分散させる のに役立ち得る。その空気の大部分は、頭部壁の穴を通して、又は頭部壁に近接 したその次の下流部分(火炎管と称する)の部分内の火炎ケーシングの中の穴を 通して導入される。第1区域の下流は、火炎管と称される部分内になお含まれて いるが、第2区域と称されるものである。ここでは更に空気が再循環流れ領域の 下流端部に導入され、そしてこの空気は再循環によって燃焼領域に運ばれるが故 に、この空気は燃焼プロセスに寄与する。更にその下流は、本出願人が希釈区域 と称する火炎ケーシング内の領域であり、そこでは、燃焼プロセスによって発生 させられる高温ガスを、エンジンの次の下流段階であるタービンの構成部品が耐 えられる十分に低い温度まで希釈によって冷却するために、追加的な空気が供給 される。この希釈空気は、希釈区域内の火炎ケーシング内の穴から供給される。
これらのことは、高温ガス流内への十分なジェット浸透及びその高温ガス流内の ホットポットを可能な限り避けるのに十分な冷却空気の供給を確保することを0 指している。
第1区域内で、第2区域内で、及び希釈区域内で、燃焼を維持し、火炎を安定さ せ、又は高温ガスを希釈する空気は、場合によっては、燃焼室圧力ケーシング内 に保たれた圧縮機配分圧力によって、火炎ケーシングの穴を通して火炎ケーシン グの内部へ導入される。これらの穴は有効な大きさでなければならない。放出が 濃い燃料ガスに入り込む第1及び第2区域内では、その穴の大きさは、過熱を避 けるために火炎ケーシングから火炎を適切な距離に保つために、ジェットの衰弱 の前にジェット浸透を確実にするのに適したものでなければならない。希釈区域 内では、冷却用放出ジェットが高温ガス流に浸透する能力は、放出される空気の 速度に関連するばかりでなく、放出穴の直径にも関連する。従って希釈ジェット が効率的且つ均一的に燃焼ガスと混合しそれを冷却するためには、希釈空気穴が 互いに適切に近接し、且つ希釈空気を高温ガス流に適切に浸透させるのに十分な 大きさであることが必要である。放出される空気が望ましい働きをするように、 その穴は入念に配置され、調整され、及び適切な大きさに作られる。本出願人は 火炎ケーシング内のこれらの穴を空気吸込口と称する。
従来技術の燃焼室では、火炎ケーシングを冷却するために使用される空気は、第 1区域、第2区域又は希釈区域内に放出されてよい。蒸散冷却又は擬蒸散冷却と して知られる壁冷却配置では、空気は無数の置所から火炎ケーシング内に入り込 む。空気が濃燃料領域の中へ入る場合には、火炎ケーシングの近くに多数の小さ な火炎を生じさせるかも知れないが、しかしその空気は、全体的な火炎安定化又 は燃焼プロセスに対しては何ら有効な寄与をなさない。この冷却方法を用いる燃 焼室の中に(?li穴又は壁表面に沿って整列して並べられた同様のものを通し て)膜冷却空気として放出される空気もまた、火炎安定化又は燃焼に関する目的 には全く役立たない。本出願人は、これらの従来技術の冷却機構を空気吸込口と いう用語の中に含ませてはいない。
更に別の範囲を説明するのが役立つかも知れない。本出願人の特許(英国特許第 1575641号)には、本発明が特に適する燃焼全形式が開示されている。そ うした燃焼室では、第1区域に十分に配分された空気供給を提供する多数の空気 吸込口が火炎ケーシングの頭部壁に開口されており、気化された又は霧状にされ た燃料/空気混合物が、中央インゼクタから空気ジェット混合区域の中へ導かれ る。その空気ジェットは混合エネルギーを提供し、その混合領域を固定する。空 気吸込口の適切に調整された大きさに関連するジェットの分散形状は、容積の安 定化をもたらす。吸込口からの空気に燃料が混合される全体的レイアウト及び手 段は、本文間で与えられる説明の範囲内では上記の特許で開示されているものと は詳細な点では異なっていることに注意する必要がある。本出願人はそうした燃 焼室をペパーボット型燃焼室(pepperpot colIbustor ) と称する。
本発明はガスタービンエンジンの燃焼室であって、この燃焼室は、圧力ケーシン グ内の火炎ケーシングで空気の空間をその2つのケーシングどうし間に有する該 火炎ケーシングと、燃焼維持又は火炎の安定化又は高温ガスの希釈のために火炎 ケーシングの内部に空気を供給するための火炎ケーシング内の空気吸込口と、そ の範囲内に空気吸込口の分散がある火炎ケーシングの少なくとも限定的な範囲の ための壁冷却手段を有し、この燃焼器内では、壁冷却手段は、その各々が火炎ケ ーシングの外側に入口を及び空気吸込口内に出口を有し且つ火炎ケーシング壁を 通りてその2つの間での斜め方向通路をたどる別々の壁冷却通路の広がりを含み 、この広がりは各々の空気吸込口に集中させられ且つその周りに配置された各々 の空気吸込口の個別の配列によって構成され、その広がりの全体的な配置が、個 別の配列が近隣の配列と近接し又は相互に重なるような配置であって、壁冷却通 路の各々の配列からの流出空気流がその中に吸収され又はその各々の空気吸込口 からの放出を形成するガスタービンエンジン用の燃fA空である。
本発明は、その本来の目的のためにその後で使用する上で損害をもたらすことな く、壁冷却のために燃焼用空気又は希釈用空気を使用することによって、以前に は未利用であった空気供給源を壁冷却に使用することを可能にする。従って、壁 冷却形状は空気流を必要最少限度にするという要請にもはや拘束される必要がな い。このことは従来技術の擬蒸散配置よりも数少なく且つ幅広の冷却通路を有す る配置をもたらし、予め積層した材料で成形され作り出される構造の必要を避け る。少なくとも頭部壁のような面倒な部分では、燃焼室の火炎ケーシングは単一 層材料によって作り出されてもよく、また成形ストレスの発生を避ける方法で作 り出されてもよい。頭部壁部分は鋳造冷却チャネルと共に鋳物として作られるこ とも可能であろう。あるいは円錐形に作られた固体又は半球体の固体の中へ冷却 通路を機械加工することによって、頭部壁が作り出されることが可能である。更 に別の方法では、(予め空気吸込口を穿孔した又は後で空気吸込口を穿孔する) 一体の頭部壁を作り、その後で、冷却通路の望ましいレイアウトに合わせて形作 られた取り外し可能なマスキングの上面に金属を用いて外部表面をプラズマ容射 することができるだろう。これらの方法すべては、本来的に脆弱な領域を備える 予め積層された材料を圧延し又はプレスすることを避け、従って結果として得ら れる頭部壁が改善された構造的完全性を有するであろうと期待できる。
冷却通路は空気流の全体を空気吸込口へ送る必要はない。本発明の具体例の1つ では、少なくとも幾つかの空気吸込口は、斜めに延びる冷却通路によって空気流 を送り込まれると共に、火炎ケーシングを通る直接通路によっても空気流を送り 込まれる。
本発明の好ましい具体例の1つでは、空気吸込0各々が、急激に拡大された区域 に到る火炎ケーシングを通る直接通路を出口において含み、各々の斜めに延びる 冷却通路がこの区域の中へ放出する。この断面の急激な変化は、逆圧の結果とし て生じるかもしれない冷却通路を通る流れの阻害をすべて避けることを促進する 冷却通路出口の低圧領域を作り出す。
少なくとも幾つかの1次の空気放出口からの放出流を、その流れに渦流をもたら すことによって制御することは有利であるかもしれない。これを達成するために 設計された形状では、斜めに延びる冷却通路は掃き進め放射状パターンに配置さ れる。
前述のように本発明は特にペパーボット型の燃焼室に関連する。そうした燃焼室 では、熱疲労によって引き起こされる頭部壁亀裂が、積層の擬蒸散冷却材料で頭 部壁が作られるような従来技術の燃焼室において問題となり得る。更に、ペパー ボット火炎ケーシングの頭部壁部分表面の上への空気吸込口の分布は、改善され た構造的完全性という別の達成に加えて本発明を用いて冷却の改善を求めるため には、これが実りある領域であることを意味している。添付の図面に図示された 本発明の特定の具体例を参照することによって、ペパーボット燃焼室用の改善さ れた頭部壁の関連において本発明が説明される。
第1図は、ターボ環状燃焼室の縦断面図の部分図あり、第2図は、それと同一の ものの部分的な軸方向図であり、第3図〜第7図は、本発明の他の具体例を示す 図である。
第1図に示された図は、その断面が圧力ケーシング3及び1つの火炎ケーシング 2の両方を取り囲む位置における、ターボ環状形の燃焼室1を通る局所的断面図 である。圧力ケーシング3の中には、一定の間隔を置いた場所にそうした火炎ケ ーシング2が幾つかある。圧力ケーシング3は軸方向圧@機段(図示されていな い)の出口環4に取り付けられ、圧縮機からの分配空気全体を取り込み、これを エンジンの近接した部分から分離させる。圧力ケーシング3内で燃焼器1の頭部 には、圧縮機からの分配空気流を2つの部分に分け、その捕らえられた部分を火 炎ケーシング2に向けて導く働きをする中空の筒口5がある。
火炎ケーシング2の頭部には、主要区域への末広がり形の導入部の境界をその中 で限定する円錐形の頭部壁11がある。この円錐形の頭部壁11の中心には、燃 料噴霧ノズル7、インゼクタ空気過N8及びインゼクタ出口9から成る燃料イン ゼクタ6が取り付けられている。円錐形末端壁11は1次空気吸込口12の広が りによって貧通されている。吸込口12の広がりは包帯状のパターン(swat hed pattern )に配置された吸込口の列の10個から成る。この広 がりの1つの包帯は第2図により詳細に図解されている。その包帯の各々は、そ れを有する火炎ケーシングの中の燃焼全点火器によって中断される包帯を除いて 、4つの吸込口12を含む。吸込口12は各々の包帯の中で、最も内部にある最 も小さなものから、最も外側にある最も大きなものへと次第に大きくなる。吸込 口12の各々は末端壁11を通る直接通路16、及び、各々が入口17から吸込 口12内の出口18へ頭部壁11を通って斜めに延びる通路13の別々の配列を も含む。通路13は以下で説明される形で頭部壁11用の冷却通路として働き、 そして各々の吸込口12は末端壁11の周囲領域を冷却するよう働くそれ自体の 冷却通路13の列を有している。包帯内の各々の吸込口12用の冷却通路13の 配列及びその包帯の配置は、吸込口12の広がりによって境界が定められた末端 壁11の領域を越えて、かなり均一な形で熱が末端壁11から取り出されるよう な配置である。
第1及び第2図に示されたターボ環状燃焼器の作動においては、筒口5によって 捕らえられた圧縮機分配空気の大半は火炎ケーシング2の頭部壁に向かって導か れる。この空気の一部はインゼクタ空気通路8を通りて流れ、噴霧ノズル7から 噴出する燃料流と混合される。その結果得られた混合物はインゼクタ出口9から 頭部g!11の内側表面に向けて半径方向に放出される。
更に、圧縮機分配空気が1次空気吸込口12から火炎ケーシング2の内部へと、 火炎ケーシング内での燃焼を維持するために提供される。各々の出口12から噴 出する1次の空気は、各々の直接通路16を通過する空気流と冷却通路13の各 々の配列を通過する空気流との合計である。勿論、この平行的な流れは末端壁1 1を挟んだ圧力差によって作り出され、流れる空気の温度は、燃焼区域で生じさ せられる温度より著しく低い圧N機分配温度であるか又はそれに近い温度である 。こうして1次空気の一部は、冷却通路13を通過する際に、その通過に伴う熱 交換によって頭部壁11を冷却するように働く。火炎ケーシング2の近接部分に は、その頭部壁の下流で更に1次空気吸込口がある。これらは第1図では19と 称されている。これらは筒口5及び火炎ケーシング2の外側の空気流部分から追 加的な燃焼用空気を提供するよう働く。またこれらの吸込口19にも斜めの冷却 通路(図示されていない)が備えられるが、しかしその代わりに、従来のフィル ム冷却がこの区域の火炎ケーシング2の冷却に適切であるかもしれない。燃焼器 1内の更に下流には、希釈によって燃焼生成物を冷却するために火炎ケーシング 2の内部に更に圧縮機分配空気が導入される、従来の希釈区域(図示されていな い)がある。
空気流に渦流成分を作り出すために使用できる。
第3A図及び第3B図は各々、平面図及び断面図において、冷却通路/放出口形 状の変更された型を示している。その断面図は頭部壁11を通しての横断面であ り、平面図は火炎ケーシングの軸に対して直角ではない円錐表面に対して、直角 をなす角度から見た円錐表面の1つである。この別の形状においては、冷却通路 13の出口17は吸込口12の急激に拡大された区域20の中に設置されている 。この急激に拡大された区域20は出口17の近くに低圧領域を生み出し、冷却 通路13を通る適切な空気流を確保するのを助ける。その区域20は上記の形状 においては放出口12の全周縁の周囲に延びないが、しかしこの制限は段階状吸 込口の設計の本質的な特徴ではない。
第4A図及び第4B図の各々は、周囲的に近接した吸込口12の冷却通路13が より均等に広がる冷却能力を提供するために文事面図及び断面図である。
第5図は、交互に重ねられた放射状配列の冷却通路配置のF包みを開いた」平面 図を示している。
第6図は、放射状掃き集め配列の冷却通路配置のr包みを開いたJ平面図を示し ている。この配置は吸込口12から出る1次なく、ペパーボット型(DeDDe rDOt varietv )の研究設計だつ第7図は、空気吸込口12が前記 の図で16と表示される型の直接通過通路を含まない配置の断面図である。この 配置では、吸込口12を通して放出される空気の全ては冷却通路13によって供 給される。冷却通路13の配列は上記のいずれのパターンと同じであってもよい 。
上記の図及びそれに伴う説明は、特定のターボ環状燃焼室に適用されるような様 々な冷却通路配列を示す。同様の配列は、個々のチャンバ及び環状チャンバエン ジンの両方において、その頭部壁区域及びその更に下流部分に採用され得る。示 された様々な配列は、そうした配列が貢献する燃焼室表面に対し良好な冷却通路 の覆いを与えるために様々に組み合わされて使用され得る。
その新しい燃焼室の有効性は、壁冷却及び燃焼の両方に関して比較テストで立証 されている。環状圧力ケーシングのセクタ部分内の単一火炎ケーシングを使用す るRolls−Royce 5peyエンジンに使用される型のターボ環状燃焼 器を模擬実験するセクタ燃焼リグでこのテストが行われた。テストのために使用 された火炎ケーシング設計は営業用エンジンには使用されるものではた。この燃 焼リグで3つの異なった火炎ケーシングがテストされた。頭部壁に関してを除け ば、全て共通の設計だった。頭部壁は共通の基本形状を−即ち、全体的寸法及び 空気吸込口の設置に関しては一部していたが、頭部壁冷却に関しては異なった設 備を有していた。その頭部壁は、冷却形状を除いて第1図に示されたものと同一 だった。部分環状圧力ケーシング内の火炎ケーシングの配置及び燃料噴射配置も 第1図と同じだった。
頭部壁の基本設計は、Transply (登録商標)積層シートを円錐形に巻 き、その後でその巻いた形を側面溶接することによって形作られた。この設計は Transplyシート内に備えられた擬蒸散冷却通路ネットワークに依存した 。第2の設計は固体から機械加工で成形された材料の非冷却頭部壁だった。第3 の設計は本発明を利用した。この頭部壁も固体から機械加工で成形されたものだ った。冷却通路はこの円錐体を穿孔又は火花腐食することによって与えられ、冷 却通路は吸込口と共に第3A及び3B図で示された形を成していた。冷却通路の 相互に重ねられた覆いを与える試みはなく、従って各々の包帯の吸込口は頭部壁 の個々の帯を覆う冷却通路を排気した。その円錐体に関する冷却通路のレイアウ トは第2図に示されている。この構造における頭部壁は、ニッケルをベースとす る市販の超合金であるN1nonic 75で作られた。壁の厚さは3闇で、冷 却通路の直径は1in+であった。吸込口は最も内側の5.25m5から最も外 側の7.5Mまでの間で各々の包帯を越える毎に大きさが変化した。幾つかの要 素がこの頭部壁に採用された設計に影響を及ぼしたが、これらの要素は比較テス トの結果を考察する際に考慮に入れられなければならない。新しい設計の出発点 は、Transply材料における技術の設計を用いて達成されるのと同じ冷却 流量を達成することであり、従って新しい設計の有効性が比適し得る流れの条件 の下で確かめられることが可能だった。勿論これは、この設計で可能となる冷却 流量の増大からのこの新しい設計が利益を得ないということを意味する。Tra nsply設計と同じ冷却流量を保つ第2の理由は、テスト結果からもたらされ る燃焼性能比較の有効性に信頼性を与えるために、燃焼室圧力損失及び燃焼条件 に関して2つの設計の間に共通性を保つということである。また研究目的のため に製造されたただ一回限りの品物であるその新しい頭部壁は、大量生産に適した 高度技術生産方法から利益を得ないということにも留意すべきである。冷却通路 は本明細書においては前記の技術を使用して作り出されず、その円錐形頭部壁の 穿孔又は火花腐食によって様々に作り出された。
この製造方法の結果では、冷却通路の近接した配列の間に近接し又は相互に重な る冷却通路覆いを与えるために、十分に斜めの角度で冷却通路に穿孔することは 不可能であった。実際には近接した配列の間に、冷却の全体的な有効性を損なう 相対的に冷却されない区域が存在した。
異なった火炎チャンバの各々は、空気流量、空気圧力、及び燃料供給をiJ!! することによって、無負荷運転時及び18M−の間のエンジン性能を模擬実験す るよう意図された一定の幅の条件に関して、セクタ燃焼器リグ内で別々にテスト された。18N−という数値は環状圧力チャンバ内に10の燃焼区画を有するエ ンジンの総体的な出力レベルを表す。実際にはエンジンがこの動力出力を達成す るためには、ガスタービンエンジンの絶対条件における低効率性を考慮すれば、 各々の燃焼区画は1.8H14よりも著しく大きな出力を供給しなければならな い。本出願人によるテストは、約5811までの個々の燃焼区画動力出力に及ん だ。
2つの別々の性能の側面が評価された。温度感知塗料を使用した第1の性能評価 は粗い温度等高線図を提供し、従って壁冷却の有効性の指標をもたらした。第2 の評価は燃焼性能に及ぶものだった。これらの別々の評価は以下に示され検討さ れる。
冷却性能に関する比較の基準は、最新技術の擬蒸散頭部壁である。この構成部品 については、温度感知塗料は、(燃焼器の幾何学的配列から決まる)700〜8 40℃の領域内の頭部壁の最高温度領域における総体的な温度を示した。しかし この領域内には、Transply材料の穴及び通路パターンの結果であり、及 び頭部壁のような構成部品の熱−機械疲労という前述の問題の一因となる、小さ な強度のホットスポットと低温点とのパターンが存在する。局所レベルでのこの 温度変化及びその結果として生じる問題を除き、Transply頭部壁の冷却 性能は容認できるものである。一体形の非冷却頭部壁は、構造的問題を避けるこ とを目的とするtransp+y頭部壁の代替物と見なされてきた。しかしそう した構成部品にとってはピークホットポスト温度が1050℃を越えることが見 出され、この温度は従来の火炎ケーシング0nで作り上げられた構成部品には受 は入れ難いであろう。その冷却通路配列によって覆われた領域の内の新しい設計 の頭部壁の性能は、700〜840℃の範囲内のホットスポット温度をもたらす Transply頭部壁によって示される性能に匹敵したが、従来技術の頭部壁 の特徴であった局所レベルの強度な温度変化パターンを免れていた。近接する冷 却配列の間の区域部分では−その頭部壁の最高温領域内になお含まれているが− ビーク温度は870〜1020℃の間であることが見出された。このように冷却 通路配列の有効性の境界に一致した、全体的規模における(最高温度領域内の) 温度変化パターンが存在する。本発明が必要とするような近接する又は相互に重 なる冷却通路覆いを与えるために冷却通路が形作られるならば、この変化パター ンは回避可能である。近接する冷却された区域と冷却されていない区域との間の 直接的な対比は、その基本システムの有効性の尺3つの火炎ケーシングの燃焼性 能評価は、とりわけ無負荷運転効率、煙発生、及び出口温度パターンを取り扱っ た。無負荷運転効率とは無負荷運転条件の下での燃焼効率であるが、燃料の発熱 量及び燃料流量から得られた計算上の可能熱量数から(排気組成物の分析に基づ く)計算上の廃棄熱量数を差し引くことによって計算される。煙発生は濾過技術 によって測定され、Bacharach数によって量を表される。火炎ケーシン グ内の希釈プロセスの有効性は、そのケーシングの出口を越えた温度輪郭(te lml)eratLIre profite )として反映される。この温度輪 郭は、タービン段への入口で受ける熱的条件を量的に表すが故に重要である。2 つの数値が3つの設計の火炎ケーシング各々に与えられる。これらの中の第1の ものは全動力出力において測定され、パーセントで表される総合温度分布計数( overa l Itenperature distribution fa ctor : 0TDF)である。0TDFは次のように定義される。
0TDF(%)=<T1−T2)/(T2−T3)X南この式で、T1はピーク ポイント出口温度、T2は平均ポイント出口温度、及びT3は入口温度である。
第2の温度輪郭値は、回転中のタービン構成部品が出口流を横切る際のそのター ビン構成部品上の任意箇所における最も厳しい露出を、上昇した温度に対する蓄 積された露出に関して表すよう意図された、円周方向に基づく数値である。その 適切な係数は全動力において測定され、パーセントで表される半径方向温度分布 係数 (radial tenperature distribution fac tor : RTDF )である。
RTDFは次のように定義される。
RTDF(%)= (T −T )/(T2−T3)x 1o。
ここでT2及びT3は前式の場合と同じであり、T4は出口平面を越える任意半 径方向銘に沿っての最高平均出口温度である。
3つの火炎ケーシングの燃焼性能は次の表で与えられる。
新しい設計によって作られた頭部壁はあらゆる点でその他の頭部壁のM焼性能に 匹敵し、そして全出力時の煙発生に関してはその他のそれを凌いでいるというこ とが分かるだろう。後者の特性に関しては、すべての型の火炎ケーシングの数値 が非常に低い値であり、従って勿論この点に関する改善はどんなものでも歓迎さ れるであろうが、本発明によって得られた改善の度合いは、期待されたほど著し いものではないがもしれないこととに留意すべきである。
補正口の写しく翻訳文)提出I!(特許法第184条の8)平成元年8月10晶 匍 特許庁長官 古 1)文 毅 殿 1、特許出願の表示  POT/GB  881000742、発明の名称     ガスタービンエンジン燃焼室3、特許出願人 住 所  イギリス国、ロンドン・ニス・ダプリュ・ トエイ・ 2・エイチ・ ビイ、ホワイトホール(番地なし)名 称  イギリス国 4、代 理 人   東京都新宿区新宿1丁目1番14号 山田ビル5、補正口 の提出年月日  1988年12月13日6、添附11類の目録 補正口の翻訳文               1通(1)第7頁から第15頁 (別紙1) ■請求の範囲全文(別紙2) 4ダ昨lヌ21 、、  頁 4tデtθかう々ζ−f貞涛ζクィテfLつ柚i 別−虱−ユ からの空気に燃料が混合される全体的レイアウト及び手段認、本文書で与えられ る説明の範囲内では上記の特許で開示、されているものとは詳細な点では異なっ ていることに注意する必要がある。本出願人はそうした燃焼室をペパーボット型 燃焼至(pepperpo/ combustor)と称する。
本発明は、雰婁#圧カケーシング内の少なくとも1つの火炎ケーシング及びそれ らの間の空気の空間と、燃焼雑持又は火炎の安定化又は高温ガスの希釈のために 火炎ケーシングの内部に空気を供給するための火炎ケーシング内の空気吸込口と 、その範囲内に空気吸込口の分散がある火炎ケーシングの少なくとも限定的な範 囲の全面に広がる壁冷却手段とを有するガスタービンエンジン用の燃焼室であっ て、壁冷却手段が配列の形に配置された別々の壁冷却通路の広がりを含み、この 壁冷却通路の各りに配置され、広がりの全体的配置が個別の配列が隣り合う配列 に近接し又は相互に重なるような配置であり、各々の個別の壁冷却通路が火炎ケ ーシングの外側の入口と個々の空気吸込口内の出口との間を火炎ケーシングの壁 を通る斜め方向通路をたどるごとを特徴とし、壁冷却通路の配列各々から出て行 く空気がその連続させられた空気吸込口からの放出に寄与し又はそれを全面的に 構成するガスタービンエンジン用の燃焼室である。
本発明は、その本来の目的のためにその後で使用する上で損害をもたらすことな く、壁冷却のために燃焼用空気又は希釈用空気を使用することによって、以前に は未利用であった空気供給源を壁冷却に使用することを可能にする。従って、壁 冷却形状は空気流を必要最少限度にするという要請にもはや拘束される必要がな い。このことは従来技術の擬蒸散配置よりも数少なく且つ幅広の冷却通路を有す る配置をもたらし、成形された予め積層した材料で作り出される構造の必要を避 ける。少なくとも頭部壁のような面倒な部分では、燃myの火炎ケーシングは単 一層材料によって作り出されてもよ(、及び成形ストレスの発生を避ける方法で 作り出されてもよい。頭l1ll壁部分は鋳造冷却チャネルと共に鋳物として作 られることも可能であろう。あるいは円錐形に作られた固体又は半球体の固体の 中へ冷却通路を機械加工することによって、頭部壁が作り出されることが可能で ある。更に別の方法では、(予め空気吸込口を穿孔した又は後で空気吸込口を穿 孔する)一体の頭部壁を作り、その後で、冷却通路の望ましいレイアウトに合わ せて形作られた取り外し可能なマスキングの上面に金属を用いて外部表面をプラ ズマ溶射することができるだろう。これらの方法すベニは、本来的に脆弱な領域 を備える予め積層された材料を圧延し又はプレスすることを避け、従って結果と して得られる頭部壁が改善された構造的完全性を有するであろうと期待できる。
冷却通路は空気流の全体を空気吸込口へ送る必要はない。本発明の具体例の1つ では、少なくとも幾つかの空気吸込口は、斜めに延びる冷却通路によって空気流 を送り込まれると共に、火炎ケーシングを通る直接通路とによっても空気流を送 り込ま本発明の好ましい具体例の1つでは、空気吸込0各々が、急激に拡大され た区域に到る火炎ケーシングを通る直接通路を出口において含み、各々の斜めに 延びる冷却通路がこの区域の中へ放出する。この断面の急激な変化は、逆圧の結 果として生じるかもしれない冷却通路を通る流れの阻害をすべて避けることを促 進する冷却通路出口の低圧領域を作り出す。
少なくとも幾つかの1次の空気放出口からの放出流を、その流れに渦流をもたら すことによって制御することは有利であるかもしれない。これを達成するために 設計された形状では、斜めに延びる冷却通路は掃き集め放射状パターンに配置さ れる。
前述のように本発明は特にペパーボット型の燃焼室に関連する。そうした燃焼室 では、熱疲労によって引き起こされる頭部壁亀裂が、積層の擬蒸散冷却材料で頭 部壁が作られるような従来技術の燃りa至において問題となり得る。更に、ペパ ーボット火炎ケーシングの頭部壁部分表面の上への空気吸込口の分布は、改善さ れた構造的完全性という別の達成に加えて本発明を用いて冷却の改善を求めるた めには、これが実りある領域であることを意味している。添付の図面に図示され た本発明の特定の具体例を参照することによって、ペパーボット燃焼室用の改善 された頭部壁の関連において本発明が説明される。
第1図は、ターボ環状燃焼室の縦断面の部分図であり、第2図は、それと同一の ものの部分的な9軸方向図であり、第3図〜第7図は、本発明の他の具体例を示 す図である。
第1図に示された図は、その断面が圧力ケーシング3及び1つの火炎ケーシング 2の両方を取り囲む位置における、ターボ環状形の燃焼室1を通る局所的断面図 である。圧力ケーシング3の中には、一定の間隔を置いた場所にそうした火炎ケ ーシング2が幾つかある。圧力ケーシング3は軸方向圧縮機段(図示されていな い)の出口環4に取り付けられ、圧縮機からの分配空気全体を取り込み、これを エンジンの近接した部分から分離させる。圧力ケーシング3内で燃焼器1の頭部 には、圧縮機からの分配空気流を2つの部分に分け、その捕らえられた部分を火 炎ケーシング2に向けて導く働きをする中空の筒口5がある。
火炎ケーシング2の頭部には、主要区域への末広がり形の導入部の境界をその中 で限定する円錐形の頭部壁11がある。この円錐形の頭部壁11の中心には、燃 焼噴霧ノズル7、インゼクタ空気通路8及びインゼクタ出口9から成る燃料イン ゼクタ6が取り付けられている。円錐形末端壁11は1次空気吸込口12の広が りによって貫通されている。吸込口12の広がりは包帯状に周方向に沿って配列 されたパターン(swathed pattern)に配置された吸込口のi列 の10個から成る。この広がりの1つの包帯は第2図により詳細に図解されてい る。その包帯の各々は、ペパーボット型火炎ケーシングの頭部壁部分表面の全面 に及ぶ空気吸込口の燃焼室点火器によって中断される包帯状の配列を除いて、4 つの吸込口12を含み、このことはこれが最も外側の最大のものに対する最も内 側のもののために効果的な節回であることを意味する。吸込口12の各々は末端 壁11を通る直接通路16、及び、各々が入口17から吸込口12内の出口18 へ頭部壁11を通って斜めに延びる通路13の別々の配列をも含む。通路13は 以下で説明される形で頭部壁11用の冷却通路として働き、そして各々の吸込通 路130列を有している。包帯状の配列内の各々の吸込口12用の冷却通路13 の配列及びその包帯の配置は、吸込口12の広がりによって境界が定められた末 端壁11の領域を越えて、かなり均一な形で熱が末端壁11から取り出されるよ うな配置である。
第1及び第2図に示されたターボ環状燃焼器の作動においては、筒口5によって 捕らえられた圧縮機分配空気の大半は火炎ケーシング2の頭部壁に向かって導か れる。この空気の一部はインゼクタ空気通路8を通って流れ、噴霧ノズル7から 噴出する燃料流と混合される。その結果得られた混合物はインゼクタ出口9から 頭部壁11の内側表面に向けて半径方向に放出される。
更に、圧縮機分配空気が1次空気吸込ロ出ロ12から火炎ケーシング2の内部へ と、火炎ケーシング内での燃焼を維持するために提供される。各々の出口12か ら噴出する1次の空気は、各々の直接通路16を通過する空気流と冷却通路13 の各々の配列を通過する空気流との合計である。もちろんこの平行的な流れは末 端壁11を挟んだ圧力差によって作り出され、流れる空気の温度は、燃焼区域で 生じさせられる温度より著しく低い圧縮機分配温度であるか又はそれに近い温度 である。こうして1次空気の一部は、冷却通路13を通過する際に、その通過に 伴う熱交換によって頭部壁11を冷却するように働く。火炎ケーシング2の近接 部分には、その頭部壁の下流で更に1次空気吸込口がある。
これらは第1図では19と称されている。これらは筒口5及び火炎ケーシング2 の外側の空気流部分から追加的な燃焼用空気を提供するよう働く。またこれらの 吸込口19にも斜めの冷却通路(図示されていない)が備えられるが、しか」ノ その代わりに、従来の膜冷却がこの区域の火炎ケーシング2の冷却に適切である かもしれない。燃焼器1内の更に下流には、希釈によって燃焼生成物を冷却する ために火炎ケーシング2の内部に更に圧縮機分配空気が導入される、従来の希釈 区域(図示されていない)がある。
第3A図及び第3B図は各々、平面図及び断面図において、冷却通路/放出口形 状の変更された型を示している。その断面図は頭部壁11を通しての横断面であ り、平面図は火炎ケーシングの軸に対して直角ではない円錐表面に対して、直角 をなす角度から見た円錐表面の1つである。この別の形状においては、冷却通路 13の出口18は吸込口12の急激に拡大された区域20の中に設置されている 。この急激に拡大された区域20は出口18の近くに低圧領域を生み出し、冷却 通路13を通る適切な空気流を確12の全周縁の周囲に延びないが、しかしこの 制限は階段状吸込口の設計の本質的な特徴ではない。
第4A図及び第4B図の各々は、周囲的に近接した吸込口12の冷却通路13が より均等に広がる冷却能力を提供するために交互に重ねられる直線状の広がりの 冷却形状の「包みを開いた」平面図及び断面図である。
第5図は、交互に重ねられた放射状配列の冷却通路配置の「包みを開いた」平面 図を示している。
第6図は、冷却通路が螺旋状パターンを描く冷却通路ii!Hの「包みを開いた 」平面図を示している。このに配置は吸込口12から出る1次空気流の中に渦流 成分を作り出すために使用できる。
第7図は、空気吸込口12が前記の図で16と表示される型の直接通過通路を含 まない配置の断面図である。この配置では、吸込口12を通して放出される空気 の全ては冷却通路13によって供給される。冷却通路13の配列は上記のいずれ のパターンと同じであってもよい。
上記の図及びそれに伴う説明は、特定のターボ環状燃焼室に適用されるような様 々な冷却通路配列を示す。同様の配列は、個々のチャンバ及び環状チャンバエン ジンの両方において、その頭部壁区域及びその更に下流部分に採用され得る。示 された様々な配列は、そうした配列が貢献する燃焼室表面に対し良好な冷却通路 の覆いを与えるために様々に組み合わされて使用され得る。
その新しい燃焼室の有効性は、壁冷却及び燃焼の両方に関して比較テストで立証 されている。環状圧力ケーシングのセクタ部分内の単一火炎ケーシングを使用す るRolls Royce 5peyエンジンに使用される型のターボ環状燃焼 器を模擬実験するセクタ燃焼リグでこのテストが行われた。テストのために使用 された火炎ケーシング設計は営業用エンジンには使用されるものではなく、ペパ ーボット(pepperpot variety)型の研究設計だった。
この燃焼リグで3つの異なった火炎ケーシングがテストされた。
頭部壁に関してを除けば、全て共通の設計だった。頭部壁は共通の基本形状を− 即ち、全体的寸法及び空気吸込口の設置に関しては一有していたが、頭部壁冷却 に関しては異なった設備を有していた。その!I郡壁は、冷却形状を除いた第1 図に示されたものと同一だった。部分環状圧力ケーシング内の火炎ケーシングの 配置及び燃料噴射配回も第1図と同じだった。頭部壁の基本設計は、TranS ply(登録商標)積層シートを円錐形に巻き、その後でその巻いた形を側面溶 接することによって形作られた。この設計はTransplyシート内に備えら れた擬蒸散冷却通路ネットワークに依存した。第2の設計は固体から機械加工で 成形された材料の非冷却頭部壁だった。第3の設計は本発明を利用した。この頭 部壁も固体から機械加工で成形されたものだった。冷却通路はこの円錐体を穿孔 又は火花腐食することによって与えられ、冷却通路は吸込口と共に第3A及び3 B図で示された形を成していた。冷却通路の相互に重ねられた覆いを与える試み はなく、従って各々の包帯の吸込口は頭8I!壁の個々の帯を覆う冷却通路を排 気した。その円錐体に関する冷却通路のレイアウトは第2図に示されている。こ の構造における頭部壁は、ニッケルをベースとする市販の超合金であるN15o nic 75で作られた。壁の厚さは3111で、冷却通路の直径は1朧であっ た。吸込口は最も内側の5.25j*から最も外側の7.5ms+までの間で各 々の包帯を越える毎に大きさが変化した。幾つかの要素がこの頭部壁に採用され た設計に影響を及ぼしたが、これらの要素は比較テストの結果を考察する際に考 慮に入れられなければならない。新しい設計の出発点は、TranSDIV材料 における技術の設計を用いて達成されるのと同じ冷却流量を達成することであり 、従って新しい設計の有効性が比摘し得る流れの条件の下で確かめられることが 可能だった。勿論これは、この設計で可能となる冷却流量の増大からこの新しい 設計が利益を得ないということを意味する。Transply設計と同じ冷却流 量を保つ第2の理由は、テスト結果からもたらされる燃焼性能比較の有効性に信 頼性を与えるため、燃焼室圧力損失及び燃焼条件に関して2つの設計の間に共通 性を保つということである。また研究目的のために製造されたただ一回限りの品 物であるその新しい頭部壁は、大量生産に適した高度技術生産方法から利益を得 ないということにも留意すべきである。冷却通路は本明細書においては前記の技 術を使用して作り出されず、その円錐形頭部壁の穿孔又は火花腐食によって様々 に作り出された。この製造方法の結果では、冷却通路の接近した配列の間に近接 し又は相互に重なる冷却通路覆いを与えるために、十分に斜めの角度で冷却通路 に穿孔することは不可能であった。実際には近接した配列の間に、冷却の全体的 な有効性を損なう相対的に冷却されない区域が存在した。
異なった火炎チャンバの各々は、空気流暢、空気圧力、及び燃料供給を調整する ことによって、無負荷運転時及び18M−の間のエンジン性能を模擬実験するよ う意図された一定の幅の条件に関して、セクタ燃焼器リグ内で別々にテストされ た。18N−という数値は環状圧力チャンバ内に10の燃焼区画を有するエンジ ンの総体的な出力レベルを表す。実際にはエンジンがこの動力出力を達成するた めには、ガスタービンエンジンの絶対条件における低効率性を考慮すれば、各々 の燃焼区画は1.8M−よりも著しく大きな出力を供給しなければならない。本 出願人によるテストは、約5H−までの個々の燃焼区画動力出力に及んだ。
2つの別々の性能の側面が評価された。温度感知塗料を使用した第1の性能評価 は粗い温度等高線図を提供し、従って壁冷却の有効性の指標をもたらした。第2 の評価は!!5焼性能に及ぶものだった。これらの別々の評価は以下に示され検 討される。
冷却性能に関する比較の基準は、最新技術の擬蒸散頭部壁である。この構成部品 については、温度感知塗料は、(燃焼器の幾何学的配列から決まる)700〜8 40℃の領域内の頭部壁の最高温度領域における総体的な温度を示した。しかし この領域内には、yransp+y材料の穴及び通路パターンの結果であり、及 び頭部壁のような構成部品の熱−機械疲労という前述の問題の一因となる、小さ な強度のホットスポットと低温点とのパターンが存在する。局所レベルでのこの 温度変化及びその結果として生じる問題を除き、Transply頭部壁の冷却 性能は容認できるものそうした構成部品にとってはピークホットスポット温度が 1050℃を越えることが見出され、この温度は従来の火炎ケーシング材料で作 り上げられた構成部品には受は入れ難いであろう。その冷却通路配列によって覆 われた領域の内の新しい設計の頭部壁の性能は、700〜840℃の範囲内のホ ットスポット温度をもたらすTransply頭部壁によって示される性能に匹 敵したが、従来技術の頭部壁の特徴であった局所レベルの強度な温度変化パター ンを免れていた。近接する冷却配列の間の区域部分では−その頭部壁の最高温領 域内になお含まれているが一ピーク温度は870〜1020℃の間であることが 見出された。このように冷却通路配列の有効性の境界に一致した、全体的規模に おける(最高温度領域内の)温度変化パターンが存在する。本発明が必要とする ような近接する又は相互に重なる冷却通路覆いを与えるために冷却通路が形作ら れるならば、この変化パターンは回避可能である。近接する冷却された区域と冷 却されていない区域との間の直接的な対比は、その基本システムの有効性の尺度 を与える。
3つの火炎ケーシングの燃焼性能評価は、とりわけ無負荷運転効率、煙発生、及 び出口温度パターンを取り扱った。無負荷運転効率とは無負荷運転条件の下での 燃焼効率であるが、燃料の発熱量及び燃料流量から得られた計算上の可能熱量数 から(排気組成物の分析に基づく)計算上の廃棄熱ω数を差し引くことによって 計算される。煙発生は濾過技術によって測定され、Bacharach数によっ て酋を表される。火炎ケーシング内の希釈プロセスの有効性は、そのケーシング の出口を越えた温度輪郭(tew+perature profile)として 反映される。コ(+) m度輪郭は、タービン段への入口で受ける熱的条件を量 的に表すが故に重要である。2の数値が3つの設計の火炎ケーシング各々に与え られる。これらの中の第1のものは全動力出力において測定され、パーセントで 表される総合温度分布係数(overall temperature dis tribution factor: 0TDF)である。
0TDFは次のように定義される。
列1 1溪Jυ(理 (1)  圧力ケーシング内の少なくとも1つの火炎ケーシング及びそれらの間 の空気の空気と、燃焼の維持、火炎の安定化又は高温ガスの希釈のために火炎ケ ーシングの内部に空気を供給するための火炎ケーシング内の空気吸込口と、その 範囲内に空気吸込口の分散がある前記火炎ケーシングの少なくとも限定的な範囲 の全面に広がる壁冷却手段とを有するガスタービンエンジン用の’smvであっ て、壁冷却手段が配列の形に配置された二肴キ書羊キ別々の壁冷却通路の広がり を含み、この壁冷却通路の各々の個別の配列が各々の空気吸込口に集中させられ 且つその周りに配置され、広がりの全体的配置が個別の配列が隣り合う吸込口内 の出口との間を火炎ケーシングの壁を通る斜め方向通路をたどることを特徴とし 、壁冷却通路の配列各々から出て行く空気がその連結させられた空気吸込口から の放出に寄与し又はそれを全面的に構成するガスタービンエンジン用の燃焼室。
■ 更に、前記壁冷却通路の配列の中心をなしている空気吸込口の各々が、急激 に拡大された断面を有する区域をその出口付近に有し、さらに前記壁冷却通路が その別々の空気吸込口内のこの区域内に放出し、その配置が逆圧によって引き起 こされる壁冷却通路のどんな阻害も避けるような配置であることを特徴とする請 求項1に記載の燃焼室。
■ 更に、前記壁冷却通路の配列の中心をなしている空気吸込口の各々が、前記 火炎ケーシングを通る直接通路を有せず、従って壁冷却通路の別々の配列の放出 がその吸込口からの放出全体を構成することを特徴とする請求項1に記載の燃焼 !。
(6) 更に、前記の別々の壁冷却通路の広がりが前記火炎ケーシングの頭部壁 部分内にあることを特徴とする請求項1から3の■ 更に、前記1!!焼苗が前 述の定義ようなペパーボット型の燃焼室であることを特徴とする請求項4に記載 の燃焼室。
■ 更に、前記壁冷却通路の配列の各々が、個々の空気吸込口の各々の側部に対 して、平行的な直線通路の2つの反対である傾斜を含むことを特徴とする請求項 1から5のいずれか一項に記載の燃焼室。
■ 更に、前記壁冷却通路の配列の各々が、各々の空気吸込口を中心とするスポ ーク状の形状を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の燃 焼室。
■ 更に、前記スポーク状配列が螺旋状パターンを描くことを特徴とする請求項 7に記載の燃焼室。
筐(1tJRε3今 E19瀬=Ss 国際調査報告 1m轡1w−A−−拳1t6. 7C′:/GE 8810OCi74国際調査 報告 GBεε00074 SA    20635

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)圧力ケーシング内の火炎ケーシングで空気の空間をその2つのケーシング どうし間に有する該火炎ケーシングと、燃焼の維持、火炎の安定化又は高温ガス の希釈のために火炎ケーシングの内部に空気を供給するための火炎ケーシング内 の空気吸込口と、その範囲内に空気吸込口の分散がある前記火炎ケーシングの少 なくとも限定的な範囲のための壁冷却手段とを有するガスタービンエンジン用の 燃焼室であって、前記壁冷却手段が、その各々が前記火炎ケーシングの外側に入 口を有し且つ前記空気吸込口内に出口を有しそのうえ前記火炎ケーシングの壁を 通ってその2つの間での斜め方向通路をたどる個々の壁冷却通路の広がりを含み 、その広がりが、その各々が別々の空気吸込口に集中せられ且つ、その周囲に配 置された空気吸込口の個別の配列によって構成され、その広がりの全体的配置が 、個々の配列が隣り合う配列に近接し又は相互に重なるような配置であって、壁 冷却通路の名々の配列からの出口空気流が中に吸収され又はその別々の空気吸込 口からの放出を成すガスタービンエンジン用の燃焼室。
  2. (2)前記壁冷却通路の配列の中心をなしている空気吸込口の各々が、急激に拡 大された断面を有する区域をその出口付近に有し、さらに前記壁冷却通路がその 別々の空気吸込口内のこの区域内に放出し、その配置が逆圧によって引き起こさ れる壁冷却通路のどんな阻害も避けるような配置である請求項1に記載の燃焼室 。
  3. (3)前記壁冷却通路の配列の中心をなしている空気吸込口の各々が、前記火炎 ケーシングを通る直接通路を有せず、そのために空気冷却通路の別々の配列の放 出がその吸込口からの放出全体を構成する請求項1に記載の燃焼室。
  4. (4)前記の別々の壁冷却通路の広がりが前記火炎ケーシングの頭部壁部分内に ある請求項1から3のいずれか一項に記載の燃焼室。
  5. (5)前記燃焼室が前述の定義のようなペパーポット型の燃焼室である請求項4 に記載の燃焼室。
  6. (6)前記冷却通路の配列の名々が、個々の空気吸込口の名々の内部に対して、 平行的な直線通路の2つの対向する傾斜を含む請求項1から5のいずれか一項に 記載の燃焼室。
  7. (7)前記冷却通路の配列の各々が、各々の空気吸込口を中心とするスポーク状 の形状を含む請求項1から5のいずれか一項に記載の燃焼室。
  8. (8)前記スポーク状配列が掃き集め配列のついた形状である請求項7に記載の 燃焼室。
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