JPH0242052B2 - - Google Patents
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- JPH0242052B2 JPH0242052B2 JP9191483A JP9191483A JPH0242052B2 JP H0242052 B2 JPH0242052 B2 JP H0242052B2 JP 9191483 A JP9191483 A JP 9191483A JP 9191483 A JP9191483 A JP 9191483A JP H0242052 B2 JPH0242052 B2 JP H0242052B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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- B29C55/28—Shaping by stretching, e.g. drawing through a die; Apparatus therefor of blown tubular films, e.g. by inflation
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2067/00—Use of polyesters or derivatives thereof, as moulding material
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
本発明は、ポリエステルフイルムの製造方法に
関し、具体的には実質的に無定形なるポリエチレ
ンテレフタレート未延伸チユーブを同時二軸延伸
する方法において、延伸開始点近傍に減圧手段を
作用させ、且つ、延伸帯域でのフイルム温度を60
乃至80℃の温度に大凡均一に保つて延伸すること
により、特に厚み斑が少なく、透明で高度に配向
されたポリエステルフイルムを安定して製造する
方法に関するものである。 従来より、ポリエステルのチユーブ状同時二軸
延伸方法については、特公昭51―48676号公報を
始めとして、古くから数多くの方法が提案され報
告されている。しかしながら、ポリエステルフイ
ルムの製造に関して、その現状をみると、前記し
たチユーブラー法は、設備費が少なく、縁断ロス
がないので広幅化に有利であるという優れた特徴
を持つているにもかかわらず、これらチユーブラ
ー法による製造が未だに十分な実用化の域に達し
ていない背景には、従来より報告されているチユ
ーブ状同時二軸延伸方法では、テンターを用いた
延伸フイルムに匹敵する優れた品質のポリエステ
ルフイルムを安定して製造するための諸条件の把
握という面においての追求が必ずしも十分とは言
えないところに、その最大の要因があつたものと
考えざるを得ないのである。 即ち、ポリエステルのチユーブ状同時二軸延伸
に関する従来技術の多くは延伸帯域でのフイルム
温度を延伸開始点付近において、ガラス転移温度
よりはるかに高い90乃至110℃という温度に保持
すると共に、延伸後半部から終了点にかけては、
ガラス転移温度近くまで漸次冷却するといつた延
伸帯域でのフイルム温度に約10℃以上の負の温度
勾配を設けて延伸する方法が、一般的にとられて
きたが、これらの方法では延伸時のバブル円周方
向のフイルム温度を均一に、しかも連続的に降下
させるため、極めて高度に制御された温度管理が
必要であるという、製造技術面での問題に加え
て、延伸初期のフイルム温度が高すぎることに起
因して、フイルムの品質あるいは歩留りの点でも
次の如き数多くの不都合な問題を有するのであ
る。 周知の如く、実質的に無定形のポリエステル未
延伸フイルムは、その延伸の際のフイルム温度が
90℃を越えると配向性が著しく低下するという性
質上、前記した従来の延伸温度では、特に延伸速
度の著しい延伸初期を90乃至110℃という温度で
延伸すると、一見して配向が生じているかのよう
に見えるものの、実質的には分子配向が予期した
ほど進まず、不充分であり、従つて高度に配向し
たポリエステルフイルムが得られないばかりか、
高温延伸に伴う急速な結晶化によつて、透明性の
悪化を誘発するのみならず延伸初期以降に延伸斑
を生起する結果、製品フイルムに偏肉及び筋(こ
こで筋とは、公称厚みに対して、厚みの比較的厚
い部分が、約10〜30mm程度の幅をもつて縦方向に
帯状に存在する部分をいう。)などの厚み斑が大
きくなるという多くの問題を抱えているのが現状
である。 更に前記した従来の延伸温度では、延伸初期の
フイルム温度が高すぎるために、延伸中のフイル
ム形状が極めて不安定であり、その結果、バブル
のパンクが頻発したりあるいは揺動がはげしく、
安定した歩留りのよいポリエステルフイルムの製
造が困難を極めるなど、従来の方法ではそれを実
用化するには、なお技術的にほど遠いものがあつ
たのである。 しかるに、本発明者等は、かかる従来のポリエ
ステルフイルムのチユーブ状同時二軸延伸方法に
おいて、延伸時のフイルム温度を根底から考え直
す以外に、安定してしかも従来のテンターによる
延伸法に匹敵する優れた品質の二軸延伸ポリエス
テルフイルムを得ることができないとの結論に達
し、これらの観点から数多くの実験を試みた結
果、本発明を完成させたものであり、具体的に
は、実質的に無定形のポリエステル未延伸チユー
ブを同時二軸延伸するに当り、延伸開始点から延
伸終了点に至る延伸帯域での管状体フイルム温度
を60乃至80℃の範囲内で且つ5℃未満の負の温度
勾配を設けると共に、延伸開始点近傍にチユーブ
の膨張を助長する減圧帯を設けて延伸することを
特徴とする二軸配向ポリエチレンテレフタレート
管状体フイルムの製造方法に関するものであり、
その目的とするところは、厚み斑が少なく、透明
性の良好な高度に配向されたポリエステルフイル
ムを安定して製造する点にある。 以下、本発明を具体的に説明する。 本発明のチユーブ状同時二軸延伸方法には、ま
ず、実質的に無定形なるポリエステル未延伸チユ
ーブを用いるのであるが、ここでいう“実質的に
無定形”とは、周知の如く、結晶化度が低く非晶
質に近い状態を示すものであり、具体的には、例
えば特開昭47―391号公報、特開昭47―34547号公
報あるいは特開昭49―108163号公報に既に述べら
れているように結晶化度が5%以下の状態を指す
ものである。 次に本発明ではかかる結晶化度5%以下の実質
的に無定形状態にあるポリエステル未延伸チユー
ブを延伸帯域でのフイルム温度を60乃至80℃とい
う低い温度に、大凡均一に保つて延伸するもので
ある。ところが、単にそれらの低い温度でポリエ
ステル未延伸チユーブを延伸しようとした場合
は、延伸初期でのチユーブを膨張させるに必要な
ガス圧が異常に高くなる結果、パンクが頻発した
りあるいは、バブルの揺動がはげしく、とても安
定した延伸を行うことができない。そこで本発明
ではかかる低い温度においても円滑,安定した延
伸を行うことを可能ならしめる手段として延伸初
期でのチユーブの膨張を外部から助長させること
に着目し、その具体策として延伸開始点近傍に該
チユーブの外周に沿つて均一に作用する減圧帯を
設けるという手段を採用したものである。 本発明においてチユーブの延伸開始点近傍に減
圧帯を設けることの技術的背景について説明す
る。即ち、延伸中のフイルム張力σをバブル内ガ
ス圧P、フイルム厚みt、バブル半径γと共に関
係式で示すと、下記(1)式によつて説明される。 σ=γP/t ……(1) 即ち、延伸中のフイルム張力σは、上記(1)式か
ら、延伸による厚みの減少とバブル半径の増加に
伴つて連続的に著しく変化するものであるが、こ
こで延伸前のチユーブのの厚みをt0、半径をγ0と
すれば、延伸比λにおける半径γ及びtは次式(2)
及び(3)によつて与えられ、従つて(1)式は下記(4)式
の如く変形される。 γ=λγ ……(2) t=t0/λ2 ……(3) σ=(γ0/t0)λ2・P ……(4) 上記(4)式は、未延伸チユーブにガスを吹き込ん
で、バブル内を一定のガス圧力Pに保つた場合、
延伸中のフイルム張力σが延伸比λの3剰に比例
して急速に増大する現象を、関係式で示したもの
であり、例えば未延伸チユーブの半径を6cm・厚
みを140μとして同式を図示した第1図から低延
伸比領域、即ち延伸初期の段階では、ガス圧Pに
よるフイルム張力σは極めて低いことが判る。 しかしながら、実際に未延伸チユーブを引伸す
ために必要な力は、各種延伸温度条件下での応力
―歪み曲線をとつてみると第2図の如く、降伏点
と呼ばれる点が存在するため、延伸初期には、比
較的高い応力が必要とされるのである。 これらの関係を更に理解しやすくするために、
例えば、第1図中のP=0.1Kg/cm2の曲線と第2
図中の延伸温度70℃の曲線を同一グラフで示した
第3図を用いて説明すると、第3図中のaからb
に至る領域では、バブル内ガス圧によるフイルム
張力に比べて、実際に延伸に必要な応力が上回つ
ているために、ガス圧のみでは、所望の円滑な延
伸が行われないことがわかる。従つて、同図中の
a乃至bに至る領域で延伸を行わせるにはガス圧
によるフイルム張力以外に、更に他の外力を作用
させて、フイルム張力を、例えば同図中の点線の
位置まで高めることが必要となる。この場合、本
発明の如く、延伸帯域でのフイルム温度を60乃至
80℃という低い温度に保持する場合にあつては、
特に延伸開始点近傍においてチユーブの膨張を助
長する前記した外力を作用させることがきわめて
有効である。 かかる理由に基づいて、本発明者等は、延伸開
始点近傍に未延伸チユーブの膨張を助長する外力
を作用させる方法として、数多くの実験を試みた
結果、減圧帯を設ける方法が最も延伸を円滑に行
う上で効果的であることを見出したものである。 ここで、本発明のチユーブ状同時二軸延伸方法
に適用できる減圧帯は、その減圧帯装置の減圧作
用によつて延伸が実質的に助長できるものであれ
ば、いかなる形状あるいは方式でもさしつかえな
く、またその減圧度も未延伸チユーブの性状ある
いはガス圧,延伸温度等の因子によつて、当然、
その都度適宜選択されるもので、一概には言えな
いが、本発明者等の実験結果を総合すると、結晶
化度5%以下の所謂実質的に無定形のポリエステ
ル未延伸チユーブにあつては、延伸開始点近傍の
フイルム面に対して、通常100乃至1500mmAqの減
圧度を作用させることが好ましいのである。ま
た、該延伸開始点近傍のフイルム面に対する減圧
作用は、一定の減圧度で行つてもよいが、延伸の
助長効果に合せてフイルム進行方向に適宜減圧度
を調整して作用させることもできることはいうま
でもない。 尚、本発明の製造方法に供されるポリエステル
未延伸チユーブは、前記した如く、結晶化度が5
%以下の実質的に無定形なるものが適当である
が、その理由は、該未延伸チユーブの結晶化度が
5%を越えると、延伸に必要な圧力が過度に高く
なるため、、要求される減圧度が異常に高くなつ
て実用上、多くの不都合を生ずることに基づくも
のである。 また、本発明の製造方法は、以上に述べた如
く、延伸開始点近傍に未延伸チユーブの膨張を助
長するための減圧帯を設けると共に、延伸開始点
から延伸終了点に至る延伸帯域でのフイルム温度
を60乃至80℃の範囲とし、且つ該延伸帯域でのフ
イルム温度を5℃未満の負の温度勾配に保持して
延伸するものであるが、ここで延伸帯域でのフイ
ルム温度に5℃未満の負の温度勾配を設ける理由
は次の如くである。 即ち、本発明の製造方法は、実質的に無定形な
るポリエステル未延伸チユーブが加熱下に延伸さ
れると、分子配向と同時に著しい結晶化を伴うと
いう特異な形態の変化を示し、しかも、これらの
形態の変化が延伸性は勿論のこと最終製品の品質
にも大きく影響する点を重視し、これら延伸性及
び品質の両者を満足させるには、延伸温度を可能
な範囲で、できる限り低く保つことが最善の方法
であるという発想から、延伸温度を60乃至80℃と
したものであるが、ポリエステルにおいて、60乃
至80℃という温度はガラス転移点付近の温度であ
つて、これらの温度範囲では、比容の変化を始め
とする樹脂本来の特性が著しく変化することは周
知の通りである。かかる延伸温度領域において、
5℃以上の温度勾配を設けると、前記した如きガ
ラス転移点領域にみられる著しい樹脂特性の変化
に対して、延伸性が十分対応できなくなる結果、
かえつて、延伸中のバブルの揺動がばげしくなつ
たり、パンクが頻発するなど、所望の安定して円
滑な延伸が出来ないといつた不都合な問題が生じ
るのであり、従つて本発明の製造方法において、
延伸帯域でのフイルム温度に5℃未満の負の温度
勾配を設けるという要件は、延伸温度を60乃至80
℃とする場合に適用されるものであつて、これら
は前記した如く延伸開始点近傍にチユーブの膨張
を助長する減圧帯を設ける要件と同様、本発明構
成上欠くことのできない要件である。 次に、本発明の二軸配向ポリエチレンテレフタ
レート管状体フイルムの製造方法の一例を図面に
よつて更に詳しく説明する。 第4図において1は溶融混練して環状ダイスよ
り押出した後、直ちに急冷して得られる実質的に
無定形のポリエステル未延伸チユーブである。こ
の実質的に無定形なる未延伸チユーブ1は、上方
のニツプロール2及び下方のニツプロール3の間
に加圧気体を閉鎖して連続的に送られる。4は延
伸前のチユーブを予熱するための加熱装置であ
り、予熱された未延伸チユーブは、続いて延伸開
始点近傍に設けられた減圧帯5に導びかれる。 ここで、減圧帯5は所定の減圧度に調整された
減圧室7と該減圧室7に通ずる減圧吸引孔8とか
ら構成されており、その中には同時にフイルムを
加熱するための装置6が併設されている。尚、こ
の減圧帯での加熱装置6は、減圧作用によつて、
温度に影響のない赤外線あるいは遠赤外線ヒータ
ーが好ましい。かかる減圧帯に導びかれた未延伸
チユーブは、加熱装置によつて、60乃至80℃の温
度に加熱されると同時に、内部に閉鎖された加圧
気体と、減圧帯での減圧作用によつて直ちに円滑
に膨張を開始する。減圧帯を通過したフイルム
は、それ以降、内部の加圧気体の圧力のみで周方
向に、連続的に膨張延伸され、その間も加熱装置
9によつて、フイルムは外部から5℃未満の負の
温度勾配になるよう加熱される。 フイルムの延伸は、膨張によるフイルム張力が
延伸に必要な応力より上回つた時点(第3図のC
点)で終了し、その後、冷却エアーリング10を
通つてガイドロール11によつて平坦に折りたた
まれ、更にその下方のニツプロール3によつて定
速度で引取られる。その際、下方のニップロール
3の周速度は上方のニツプロール2の周速度より
も所望の縦延伸倍率に相当する分だけ速いので、
両ニツプロール間でフイルムは縦方向にも同時に
延伸されるのである。しかる後、フイルムは必要
に応じて、公知の方法で熱固定,表面処理,巻取
等の工程に送られるものである。 以上の如く本発明の二軸配向ポリエチレンテレ
フタレート管状体フイルムの製造方法は、延伸開
始点から延伸終了点に至る延伸帯域でのフイルム
温度を60乃至80℃というポリエステルの分子配向
に最も適した温度で、しかも該延伸帯域にあるフ
イルム温度を5℃未満の負の温度勾配を設けると
共に延伸開始点近傍にチユーブの膨張を助長する
減圧帯を設けて延伸するものであるため、次の如
き数多くの優れた作用効果を生み出すことが出来
たのである。 即ち、本発明のチユーブ状同時二軸延伸方法に
よると、前記した如く、延伸帯域、特に延伸開始
点付近のフイルム温度を、従来の延伸温度より、
はるかに、低く抑えることができるため、延伸が
最も急速に行われる延伸初期において高度な分子
配向を付与せしめることができるのみならず、延
伸に伴う結晶化が極力回避できるので、延伸斑の
ない実質的に均一なる延伸が行われるものであ
り、従つて本発明の方法によつて得られる二軸延
伸ポリエステルフイルムは、従来のチユーブ状二
軸延伸方法では到底成し得なかつた極めて優れた
強度と、透明性を有するほか、厚み斑が著しく少
いといつた特筆すべき諸特性を兼備したものとな
る。 また、本発明の如く、延伸開始点近傍に減圧帯
を設けてチユーブの膨張を助長させるという方法
は延伸の開始がスムーズで且つ確実に、しかも安
定した形状を保つて行われるので、延伸性が著し
く改善されると同時に製品フイルムの偏肉及び筋
などの厚み斑を防止し、折径変動を極端に少くす
ることが出来るほか、更に加えて、従来のチユー
ブラー延伸方法の最大の欠点とされていた高速化
にも追随できるという極めて優れた利点を有する
ものであり、従つて、ポリエステルフイルムの製
造に関して生産性と品質の両面から、テンター法
に比類する諸特性を具備せしめた点は、極めて実
用的価値の高いものである。また併せて、本発明
の製造方法によつて得られる二軸配向ポリエチレ
ンテレフタレートフイルムは、食品包装を始めと
する包装材及び各種産業分野への利用価値は実に
多大である。 以下、本発明の製造方法を実施例により更に詳
しく説明する。 〔実施例 1〕 ポリエチレンテレフタレートチツプ(IV:
0.65)を280℃の温度で押出機より溶融押出し、
直ちに20℃の冷却水中に浸して結晶化度0.6%、
厚さ123ミクロンの未延伸チユーブを得た。 この未延伸チユーブを第4図に示したような装
置を用いて、延伸条件が予熱温度65℃で、延伸温
度として、延伸開始点付近でのフイルム温度を67
℃、延伸終了点でのフイルム温度を63℃にそれぞ
れ設定したほか、延伸中のバブル内のガス圧を
0.08Kg/cm2に保つと共に、更に延伸開始点近傍に
は、チユーブの膨張を助長するための650mmAqの
減圧度をもつ減圧帯を設けて、縦,横共3.5倍に
延伸し、フイルム厚さ10ミクロンの二軸延伸フイ
ルムを得た。 尚、この延伸中、バブルの揺動は、ほとんどみ
られず、また約8時間にわたる連続運転でも1回
のパンクもなく優れた延伸性を示した。 得られた二軸延伸フイルムを更に220℃の温度
で5秒間熱固定したフイルムの性質を第1表に示
す。 〔実施例 2〕 ポリエチレンテレフタレートチツプ(IV:
0.68)を283℃の温度で溶融押出し、直ちに30℃
の冷却水中に浸して結晶化度1.4%、厚さ361ミク
ロンの未延伸チユーブを得た。 この未延伸チユーブを第4図に示したような装
置を用いて、延伸条件が予熱温度69℃で、延伸温
度として延伸開始点付近でのフイルム温度を78
℃、延伸終了点でのフイルム温度を75℃にそれぞ
れ設定したほか、延伸中のバブル内のガス圧を
0.12Kg/cm2に保つと共に、更に延伸開始点近傍に
はチユーブの膨張を助長するための1050mmAqの
減圧度をもつ減圧帯を設けて縦,横共3.8倍に延
伸し、フイルム厚さ25ミクロンの二軸延伸フイル
ムを得た。 尚、この延伸中、バブルの揺動はほとんどみら
れず、また約8時間にわたる連続運転でも1回の
バンクもく、優れた延伸性を示した。 得られた二軸延伸フイルムを更に230℃の温度
で4秒間熱固定したフイルムの性質を第1表に示
す。 〔比較例 1〜5〕 実施例1に用いたものと同じポリエチレンテレ
フタレートチツプ(IV:0.65)を280℃の温度で
押出機より溶融押出し、その後の冷却条件を変え
ることによつて、種々の結晶化度の異なる厚さ
123ミクロンの未延伸チユーブを得た。 この未延伸チユーブを、それぞれ65℃の温度に
予熱した後、延伸帯域でのフイルム温度(延伸開
始点及び延伸終了点の温度ならびにその間の温度
勾配)あるいは延伸開始点近傍の減圧帯の有無等
の延伸条件を種々変えて、縦,横共3.5倍に延伸
した場合の製膜性並びに得られた二軸延伸フイル
ムを更に220℃で5秒間熱固定したフイルムの性
質を第1表に示す。
関し、具体的には実質的に無定形なるポリエチレ
ンテレフタレート未延伸チユーブを同時二軸延伸
する方法において、延伸開始点近傍に減圧手段を
作用させ、且つ、延伸帯域でのフイルム温度を60
乃至80℃の温度に大凡均一に保つて延伸すること
により、特に厚み斑が少なく、透明で高度に配向
されたポリエステルフイルムを安定して製造する
方法に関するものである。 従来より、ポリエステルのチユーブ状同時二軸
延伸方法については、特公昭51―48676号公報を
始めとして、古くから数多くの方法が提案され報
告されている。しかしながら、ポリエステルフイ
ルムの製造に関して、その現状をみると、前記し
たチユーブラー法は、設備費が少なく、縁断ロス
がないので広幅化に有利であるという優れた特徴
を持つているにもかかわらず、これらチユーブラ
ー法による製造が未だに十分な実用化の域に達し
ていない背景には、従来より報告されているチユ
ーブ状同時二軸延伸方法では、テンターを用いた
延伸フイルムに匹敵する優れた品質のポリエステ
ルフイルムを安定して製造するための諸条件の把
握という面においての追求が必ずしも十分とは言
えないところに、その最大の要因があつたものと
考えざるを得ないのである。 即ち、ポリエステルのチユーブ状同時二軸延伸
に関する従来技術の多くは延伸帯域でのフイルム
温度を延伸開始点付近において、ガラス転移温度
よりはるかに高い90乃至110℃という温度に保持
すると共に、延伸後半部から終了点にかけては、
ガラス転移温度近くまで漸次冷却するといつた延
伸帯域でのフイルム温度に約10℃以上の負の温度
勾配を設けて延伸する方法が、一般的にとられて
きたが、これらの方法では延伸時のバブル円周方
向のフイルム温度を均一に、しかも連続的に降下
させるため、極めて高度に制御された温度管理が
必要であるという、製造技術面での問題に加え
て、延伸初期のフイルム温度が高すぎることに起
因して、フイルムの品質あるいは歩留りの点でも
次の如き数多くの不都合な問題を有するのであ
る。 周知の如く、実質的に無定形のポリエステル未
延伸フイルムは、その延伸の際のフイルム温度が
90℃を越えると配向性が著しく低下するという性
質上、前記した従来の延伸温度では、特に延伸速
度の著しい延伸初期を90乃至110℃という温度で
延伸すると、一見して配向が生じているかのよう
に見えるものの、実質的には分子配向が予期した
ほど進まず、不充分であり、従つて高度に配向し
たポリエステルフイルムが得られないばかりか、
高温延伸に伴う急速な結晶化によつて、透明性の
悪化を誘発するのみならず延伸初期以降に延伸斑
を生起する結果、製品フイルムに偏肉及び筋(こ
こで筋とは、公称厚みに対して、厚みの比較的厚
い部分が、約10〜30mm程度の幅をもつて縦方向に
帯状に存在する部分をいう。)などの厚み斑が大
きくなるという多くの問題を抱えているのが現状
である。 更に前記した従来の延伸温度では、延伸初期の
フイルム温度が高すぎるために、延伸中のフイル
ム形状が極めて不安定であり、その結果、バブル
のパンクが頻発したりあるいは揺動がはげしく、
安定した歩留りのよいポリエステルフイルムの製
造が困難を極めるなど、従来の方法ではそれを実
用化するには、なお技術的にほど遠いものがあつ
たのである。 しかるに、本発明者等は、かかる従来のポリエ
ステルフイルムのチユーブ状同時二軸延伸方法に
おいて、延伸時のフイルム温度を根底から考え直
す以外に、安定してしかも従来のテンターによる
延伸法に匹敵する優れた品質の二軸延伸ポリエス
テルフイルムを得ることができないとの結論に達
し、これらの観点から数多くの実験を試みた結
果、本発明を完成させたものであり、具体的に
は、実質的に無定形のポリエステル未延伸チユー
ブを同時二軸延伸するに当り、延伸開始点から延
伸終了点に至る延伸帯域での管状体フイルム温度
を60乃至80℃の範囲内で且つ5℃未満の負の温度
勾配を設けると共に、延伸開始点近傍にチユーブ
の膨張を助長する減圧帯を設けて延伸することを
特徴とする二軸配向ポリエチレンテレフタレート
管状体フイルムの製造方法に関するものであり、
その目的とするところは、厚み斑が少なく、透明
性の良好な高度に配向されたポリエステルフイル
ムを安定して製造する点にある。 以下、本発明を具体的に説明する。 本発明のチユーブ状同時二軸延伸方法には、ま
ず、実質的に無定形なるポリエステル未延伸チユ
ーブを用いるのであるが、ここでいう“実質的に
無定形”とは、周知の如く、結晶化度が低く非晶
質に近い状態を示すものであり、具体的には、例
えば特開昭47―391号公報、特開昭47―34547号公
報あるいは特開昭49―108163号公報に既に述べら
れているように結晶化度が5%以下の状態を指す
ものである。 次に本発明ではかかる結晶化度5%以下の実質
的に無定形状態にあるポリエステル未延伸チユー
ブを延伸帯域でのフイルム温度を60乃至80℃とい
う低い温度に、大凡均一に保つて延伸するもので
ある。ところが、単にそれらの低い温度でポリエ
ステル未延伸チユーブを延伸しようとした場合
は、延伸初期でのチユーブを膨張させるに必要な
ガス圧が異常に高くなる結果、パンクが頻発した
りあるいは、バブルの揺動がはげしく、とても安
定した延伸を行うことができない。そこで本発明
ではかかる低い温度においても円滑,安定した延
伸を行うことを可能ならしめる手段として延伸初
期でのチユーブの膨張を外部から助長させること
に着目し、その具体策として延伸開始点近傍に該
チユーブの外周に沿つて均一に作用する減圧帯を
設けるという手段を採用したものである。 本発明においてチユーブの延伸開始点近傍に減
圧帯を設けることの技術的背景について説明す
る。即ち、延伸中のフイルム張力σをバブル内ガ
ス圧P、フイルム厚みt、バブル半径γと共に関
係式で示すと、下記(1)式によつて説明される。 σ=γP/t ……(1) 即ち、延伸中のフイルム張力σは、上記(1)式か
ら、延伸による厚みの減少とバブル半径の増加に
伴つて連続的に著しく変化するものであるが、こ
こで延伸前のチユーブのの厚みをt0、半径をγ0と
すれば、延伸比λにおける半径γ及びtは次式(2)
及び(3)によつて与えられ、従つて(1)式は下記(4)式
の如く変形される。 γ=λγ ……(2) t=t0/λ2 ……(3) σ=(γ0/t0)λ2・P ……(4) 上記(4)式は、未延伸チユーブにガスを吹き込ん
で、バブル内を一定のガス圧力Pに保つた場合、
延伸中のフイルム張力σが延伸比λの3剰に比例
して急速に増大する現象を、関係式で示したもの
であり、例えば未延伸チユーブの半径を6cm・厚
みを140μとして同式を図示した第1図から低延
伸比領域、即ち延伸初期の段階では、ガス圧Pに
よるフイルム張力σは極めて低いことが判る。 しかしながら、実際に未延伸チユーブを引伸す
ために必要な力は、各種延伸温度条件下での応力
―歪み曲線をとつてみると第2図の如く、降伏点
と呼ばれる点が存在するため、延伸初期には、比
較的高い応力が必要とされるのである。 これらの関係を更に理解しやすくするために、
例えば、第1図中のP=0.1Kg/cm2の曲線と第2
図中の延伸温度70℃の曲線を同一グラフで示した
第3図を用いて説明すると、第3図中のaからb
に至る領域では、バブル内ガス圧によるフイルム
張力に比べて、実際に延伸に必要な応力が上回つ
ているために、ガス圧のみでは、所望の円滑な延
伸が行われないことがわかる。従つて、同図中の
a乃至bに至る領域で延伸を行わせるにはガス圧
によるフイルム張力以外に、更に他の外力を作用
させて、フイルム張力を、例えば同図中の点線の
位置まで高めることが必要となる。この場合、本
発明の如く、延伸帯域でのフイルム温度を60乃至
80℃という低い温度に保持する場合にあつては、
特に延伸開始点近傍においてチユーブの膨張を助
長する前記した外力を作用させることがきわめて
有効である。 かかる理由に基づいて、本発明者等は、延伸開
始点近傍に未延伸チユーブの膨張を助長する外力
を作用させる方法として、数多くの実験を試みた
結果、減圧帯を設ける方法が最も延伸を円滑に行
う上で効果的であることを見出したものである。 ここで、本発明のチユーブ状同時二軸延伸方法
に適用できる減圧帯は、その減圧帯装置の減圧作
用によつて延伸が実質的に助長できるものであれ
ば、いかなる形状あるいは方式でもさしつかえな
く、またその減圧度も未延伸チユーブの性状ある
いはガス圧,延伸温度等の因子によつて、当然、
その都度適宜選択されるもので、一概には言えな
いが、本発明者等の実験結果を総合すると、結晶
化度5%以下の所謂実質的に無定形のポリエステ
ル未延伸チユーブにあつては、延伸開始点近傍の
フイルム面に対して、通常100乃至1500mmAqの減
圧度を作用させることが好ましいのである。ま
た、該延伸開始点近傍のフイルム面に対する減圧
作用は、一定の減圧度で行つてもよいが、延伸の
助長効果に合せてフイルム進行方向に適宜減圧度
を調整して作用させることもできることはいうま
でもない。 尚、本発明の製造方法に供されるポリエステル
未延伸チユーブは、前記した如く、結晶化度が5
%以下の実質的に無定形なるものが適当である
が、その理由は、該未延伸チユーブの結晶化度が
5%を越えると、延伸に必要な圧力が過度に高く
なるため、、要求される減圧度が異常に高くなつ
て実用上、多くの不都合を生ずることに基づくも
のである。 また、本発明の製造方法は、以上に述べた如
く、延伸開始点近傍に未延伸チユーブの膨張を助
長するための減圧帯を設けると共に、延伸開始点
から延伸終了点に至る延伸帯域でのフイルム温度
を60乃至80℃の範囲とし、且つ該延伸帯域でのフ
イルム温度を5℃未満の負の温度勾配に保持して
延伸するものであるが、ここで延伸帯域でのフイ
ルム温度に5℃未満の負の温度勾配を設ける理由
は次の如くである。 即ち、本発明の製造方法は、実質的に無定形な
るポリエステル未延伸チユーブが加熱下に延伸さ
れると、分子配向と同時に著しい結晶化を伴うと
いう特異な形態の変化を示し、しかも、これらの
形態の変化が延伸性は勿論のこと最終製品の品質
にも大きく影響する点を重視し、これら延伸性及
び品質の両者を満足させるには、延伸温度を可能
な範囲で、できる限り低く保つことが最善の方法
であるという発想から、延伸温度を60乃至80℃と
したものであるが、ポリエステルにおいて、60乃
至80℃という温度はガラス転移点付近の温度であ
つて、これらの温度範囲では、比容の変化を始め
とする樹脂本来の特性が著しく変化することは周
知の通りである。かかる延伸温度領域において、
5℃以上の温度勾配を設けると、前記した如きガ
ラス転移点領域にみられる著しい樹脂特性の変化
に対して、延伸性が十分対応できなくなる結果、
かえつて、延伸中のバブルの揺動がばげしくなつ
たり、パンクが頻発するなど、所望の安定して円
滑な延伸が出来ないといつた不都合な問題が生じ
るのであり、従つて本発明の製造方法において、
延伸帯域でのフイルム温度に5℃未満の負の温度
勾配を設けるという要件は、延伸温度を60乃至80
℃とする場合に適用されるものであつて、これら
は前記した如く延伸開始点近傍にチユーブの膨張
を助長する減圧帯を設ける要件と同様、本発明構
成上欠くことのできない要件である。 次に、本発明の二軸配向ポリエチレンテレフタ
レート管状体フイルムの製造方法の一例を図面に
よつて更に詳しく説明する。 第4図において1は溶融混練して環状ダイスよ
り押出した後、直ちに急冷して得られる実質的に
無定形のポリエステル未延伸チユーブである。こ
の実質的に無定形なる未延伸チユーブ1は、上方
のニツプロール2及び下方のニツプロール3の間
に加圧気体を閉鎖して連続的に送られる。4は延
伸前のチユーブを予熱するための加熱装置であ
り、予熱された未延伸チユーブは、続いて延伸開
始点近傍に設けられた減圧帯5に導びかれる。 ここで、減圧帯5は所定の減圧度に調整された
減圧室7と該減圧室7に通ずる減圧吸引孔8とか
ら構成されており、その中には同時にフイルムを
加熱するための装置6が併設されている。尚、こ
の減圧帯での加熱装置6は、減圧作用によつて、
温度に影響のない赤外線あるいは遠赤外線ヒータ
ーが好ましい。かかる減圧帯に導びかれた未延伸
チユーブは、加熱装置によつて、60乃至80℃の温
度に加熱されると同時に、内部に閉鎖された加圧
気体と、減圧帯での減圧作用によつて直ちに円滑
に膨張を開始する。減圧帯を通過したフイルム
は、それ以降、内部の加圧気体の圧力のみで周方
向に、連続的に膨張延伸され、その間も加熱装置
9によつて、フイルムは外部から5℃未満の負の
温度勾配になるよう加熱される。 フイルムの延伸は、膨張によるフイルム張力が
延伸に必要な応力より上回つた時点(第3図のC
点)で終了し、その後、冷却エアーリング10を
通つてガイドロール11によつて平坦に折りたた
まれ、更にその下方のニツプロール3によつて定
速度で引取られる。その際、下方のニップロール
3の周速度は上方のニツプロール2の周速度より
も所望の縦延伸倍率に相当する分だけ速いので、
両ニツプロール間でフイルムは縦方向にも同時に
延伸されるのである。しかる後、フイルムは必要
に応じて、公知の方法で熱固定,表面処理,巻取
等の工程に送られるものである。 以上の如く本発明の二軸配向ポリエチレンテレ
フタレート管状体フイルムの製造方法は、延伸開
始点から延伸終了点に至る延伸帯域でのフイルム
温度を60乃至80℃というポリエステルの分子配向
に最も適した温度で、しかも該延伸帯域にあるフ
イルム温度を5℃未満の負の温度勾配を設けると
共に延伸開始点近傍にチユーブの膨張を助長する
減圧帯を設けて延伸するものであるため、次の如
き数多くの優れた作用効果を生み出すことが出来
たのである。 即ち、本発明のチユーブ状同時二軸延伸方法に
よると、前記した如く、延伸帯域、特に延伸開始
点付近のフイルム温度を、従来の延伸温度より、
はるかに、低く抑えることができるため、延伸が
最も急速に行われる延伸初期において高度な分子
配向を付与せしめることができるのみならず、延
伸に伴う結晶化が極力回避できるので、延伸斑の
ない実質的に均一なる延伸が行われるものであ
り、従つて本発明の方法によつて得られる二軸延
伸ポリエステルフイルムは、従来のチユーブ状二
軸延伸方法では到底成し得なかつた極めて優れた
強度と、透明性を有するほか、厚み斑が著しく少
いといつた特筆すべき諸特性を兼備したものとな
る。 また、本発明の如く、延伸開始点近傍に減圧帯
を設けてチユーブの膨張を助長させるという方法
は延伸の開始がスムーズで且つ確実に、しかも安
定した形状を保つて行われるので、延伸性が著し
く改善されると同時に製品フイルムの偏肉及び筋
などの厚み斑を防止し、折径変動を極端に少くす
ることが出来るほか、更に加えて、従来のチユー
ブラー延伸方法の最大の欠点とされていた高速化
にも追随できるという極めて優れた利点を有する
ものであり、従つて、ポリエステルフイルムの製
造に関して生産性と品質の両面から、テンター法
に比類する諸特性を具備せしめた点は、極めて実
用的価値の高いものである。また併せて、本発明
の製造方法によつて得られる二軸配向ポリエチレ
ンテレフタレートフイルムは、食品包装を始めと
する包装材及び各種産業分野への利用価値は実に
多大である。 以下、本発明の製造方法を実施例により更に詳
しく説明する。 〔実施例 1〕 ポリエチレンテレフタレートチツプ(IV:
0.65)を280℃の温度で押出機より溶融押出し、
直ちに20℃の冷却水中に浸して結晶化度0.6%、
厚さ123ミクロンの未延伸チユーブを得た。 この未延伸チユーブを第4図に示したような装
置を用いて、延伸条件が予熱温度65℃で、延伸温
度として、延伸開始点付近でのフイルム温度を67
℃、延伸終了点でのフイルム温度を63℃にそれぞ
れ設定したほか、延伸中のバブル内のガス圧を
0.08Kg/cm2に保つと共に、更に延伸開始点近傍に
は、チユーブの膨張を助長するための650mmAqの
減圧度をもつ減圧帯を設けて、縦,横共3.5倍に
延伸し、フイルム厚さ10ミクロンの二軸延伸フイ
ルムを得た。 尚、この延伸中、バブルの揺動は、ほとんどみ
られず、また約8時間にわたる連続運転でも1回
のパンクもなく優れた延伸性を示した。 得られた二軸延伸フイルムを更に220℃の温度
で5秒間熱固定したフイルムの性質を第1表に示
す。 〔実施例 2〕 ポリエチレンテレフタレートチツプ(IV:
0.68)を283℃の温度で溶融押出し、直ちに30℃
の冷却水中に浸して結晶化度1.4%、厚さ361ミク
ロンの未延伸チユーブを得た。 この未延伸チユーブを第4図に示したような装
置を用いて、延伸条件が予熱温度69℃で、延伸温
度として延伸開始点付近でのフイルム温度を78
℃、延伸終了点でのフイルム温度を75℃にそれぞ
れ設定したほか、延伸中のバブル内のガス圧を
0.12Kg/cm2に保つと共に、更に延伸開始点近傍に
はチユーブの膨張を助長するための1050mmAqの
減圧度をもつ減圧帯を設けて縦,横共3.8倍に延
伸し、フイルム厚さ25ミクロンの二軸延伸フイル
ムを得た。 尚、この延伸中、バブルの揺動はほとんどみら
れず、また約8時間にわたる連続運転でも1回の
バンクもく、優れた延伸性を示した。 得られた二軸延伸フイルムを更に230℃の温度
で4秒間熱固定したフイルムの性質を第1表に示
す。 〔比較例 1〜5〕 実施例1に用いたものと同じポリエチレンテレ
フタレートチツプ(IV:0.65)を280℃の温度で
押出機より溶融押出し、その後の冷却条件を変え
ることによつて、種々の結晶化度の異なる厚さ
123ミクロンの未延伸チユーブを得た。 この未延伸チユーブを、それぞれ65℃の温度に
予熱した後、延伸帯域でのフイルム温度(延伸開
始点及び延伸終了点の温度ならびにその間の温度
勾配)あるいは延伸開始点近傍の減圧帯の有無等
の延伸条件を種々変えて、縦,横共3.5倍に延伸
した場合の製膜性並びに得られた二軸延伸フイル
ムを更に220℃で5秒間熱固定したフイルムの性
質を第1表に示す。
【表】
第1図は延伸中のフイルム張力が、延伸比に応
じて変化する関係を、バブル内のガス圧力をパラ
メーターとして示したグラフであり、また第2図
は各種温度条件下での未延伸フイルムの応力―歪
み曲線を示すグラフである。第3図は第1図中の
P=0.1Kg/cm2の曲線と、第2図中の70℃におけ
る応力―歪み曲線を同一紙面上で示したグラフで
ある。また第4図は本発明を実施するための装置
の具体的な一例を示す断面図である。 1……未延伸フイルム、2……上方ニツプロー
ル、3……下方ニツプロール、4……加熱装置、
5……減圧帯、6……加熱装置、7……減圧室、
8……減圧吸引孔、9……加熱装置、10……冷
却エアーリング、11……ガイドロール。
じて変化する関係を、バブル内のガス圧力をパラ
メーターとして示したグラフであり、また第2図
は各種温度条件下での未延伸フイルムの応力―歪
み曲線を示すグラフである。第3図は第1図中の
P=0.1Kg/cm2の曲線と、第2図中の70℃におけ
る応力―歪み曲線を同一紙面上で示したグラフで
ある。また第4図は本発明を実施するための装置
の具体的な一例を示す断面図である。 1……未延伸フイルム、2……上方ニツプロー
ル、3……下方ニツプロール、4……加熱装置、
5……減圧帯、6……加熱装置、7……減圧室、
8……減圧吸引孔、9……加熱装置、10……冷
却エアーリング、11……ガイドロール。
Claims (1)
- 1 実質的に無定形なるポリエチレンテレフタレ
ート未延伸チユーブを、周速の異なる2対のニツ
プロール間に導入し、加熱下に該チユーブ内部に
ガス圧を適用して膨張,延伸させるチユーブ状同
時二軸延伸方法において、延伸開始点から延伸終
了点に至る延伸帯域での管状体フイルム温度を60
乃至80℃の範囲内で且つ5℃未満の負の温度勾配
を設けると共に、延伸開始点近傍に、チユーブの
膨張を助長する減圧帯を設けて延伸することを特
徴とする二軸配向ポリエチレンテレフタレート管
状体フイルムの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9191483A JPS59215829A (ja) | 1983-05-23 | 1983-05-23 | 二軸配向ポリエチレンテレフタレ−ト管状体フイルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9191483A JPS59215829A (ja) | 1983-05-23 | 1983-05-23 | 二軸配向ポリエチレンテレフタレ−ト管状体フイルムの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59215829A JPS59215829A (ja) | 1984-12-05 |
| JPH0242052B2 true JPH0242052B2 (ja) | 1990-09-20 |
Family
ID=14039848
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9191483A Granted JPS59215829A (ja) | 1983-05-23 | 1983-05-23 | 二軸配向ポリエチレンテレフタレ−ト管状体フイルムの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59215829A (ja) |
-
1983
- 1983-05-23 JP JP9191483A patent/JPS59215829A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59215829A (ja) | 1984-12-05 |
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