JPH0241512Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は吹矢筒と矢と簡単に取替え出来る標的と
よりなる安全な吹矢競技具に係り、競技勝負の妙
味とスリル感及び精神的鍛練と健康維持を兼ねた
一種のスポーツ競技として普及せしめる事を目的
としたものである。

以下これを具体的に説明すると、スチール、ア
ルミ、ステンレス、グラスフアイバー、その他硬
質合成樹脂等のエンジニヤリングパイプ材により
内径約10〜12mm以内とし、長さ１〜1.5ｍ未満の
軽量な中空パイプ１を形成し、内面は平滑に仕上
げると共に外周面にはランク別（成績総合平均点
の高位から５段階に区別）に色分けして夫々着色
２を施してなる吹矢筒３と、先端に危険の無いよ
う円頭形の矢じり４を有した金属製の矢軸５の後
方に、紙または合成樹脂材及び金属箔の単独又は
組合せにより次第に拡大形成された前記吹矢筒３
にフイツトする最大外径10〜12mmの軽量な中空円
錐状の羽根６を嵌合固着して全長約10cmに形成
し、かつ先端から長さの1/3の位置を重心として
なる矢７と、高さ１ｍの縦長の長方形の木製、合
成樹脂又は金属からなり、前記矢じり４が当たる
と快音を発するようにした台板８を中央の折畳み
部８′より蝶番９によつて２つ折り自在に形成す
ると共に、背面の下部両側に夫々蝶番１０により
内側に折畳み又は開脚自在の三角形状の支持板１
１，１１を取付けて台板８を約15度の角度で地上
面に後傾状に設置出来るようなし、台板８の上部
表面には下端より40cm離れ、発射された前記矢７
が貫通又は跳返らないで標的面上にささつたまま
の状態を保持出来るよう所定厚さ（約20mm程度）
の発泡プラスチツク板、プラスチツクゴム、その
他類似の発泡状素材のクツシヨンボード１２を貼
着し、該クツシヨンボードの表面に最大外径37〜
60cmの標的面Ａとして、中心より外側へ金色（又
は黄色）、青色、赤色、白色、緑色等の５色の色
環帯１３，１３…と、中心より各色環帯に54321
の得点数値を表示したターゲツト印刷用紙１４を
貼付けてなる標的台１５とからなる安全吹矢競技
具の構造である。

以下にその実競技方法を説明すると、平地の地
表面に標的台１５を開脚させた支持板１１，１１
により約15度の後傾斜角を保持して設置し、標的
面Ａから発射線までの距離は標的の中心より垂直
に下ろした地点より競技種目を距離別として、男
子は15ｍ、12ｍ、10ｍ、７ｍに、女子は12ｍ、10
ｍ、７ｍ、５ｍに、又身体障害者の場合は10ｍ、
７ｍ、５ｍ、３ｍの各４種目に分けて発射線を引
き、１標的当り４名以内として競技を行うもの
で、夫々吹矢筒３に後端より第５図の仮線に示す
ように矢７を装填し、発射線上に吹矢筒３の先端
を合せて発射姿勢をとり、競技係員の開始の合図
で吹いて発射を開始し、この瞬間より計時を始め
る。競技者は各種目（距離別）において夫々５本
の矢７を発射し、時間は２分30秒以内に終了する
ものである。

採点はクツシヨンボード１２を介して標的面Ａ
に突きささつた矢７の矢じり４の位置により色環
帯１３の得点数値を記録表に記録し、標的面Ａか
ら跳ね返つたり突き立たない矢は採点しない。こ
の様にして種目別（距離別）に各々矢７の５発発
射完了毎（２分30秒以内）に得点数を記録し、距
離の長さで４種に分けた各競技種目の得点数を合
計して順位を決定する。

同点数で順位が決定できない時は最長種目でプ
レーオフを行い決定するもので、個人競技及び団
体競技として競技勝負のスリル感と妙味がある。

尚、標的面はターゲツト印刷用紙１４を剥がし
新しいものを貼り付けるか、もしくは発泡状素材
からなるクツシヨンボードごと取替えるものであ
る。

又本案に於いては吹矢筒３と、決められた本数
の矢７を用いて最大飛行距離を競うフライト（射
流し）競技も行えるもので、その最大飛行距離を
測定し、順位を決定するものである。

以上の説明から明らかなように、この考案の吹
矢競技具は、矢じり先端が従来の如く鋭利な針状
でなく、危険のない円頭形としてあるので、安全
であるばかりでなく、金属製の矢じり後方には紙
又は合成樹脂材及び金属箔の単独又は組合せによ
り、後端が吹矢筒内にフイツトする中空円錐形状
の羽根を有しているから、非常に軽く、しかも吹
いた息の全量が羽根形状により矢じり中心に集中
して押圧するので、従来の吹矢玩具に比べ非常に
直進性並びに飛行性に優れ、従つて10ｍ離れた標
的を打抜く相当のスピードと飛距離が出て、距離
と得点を競うスポーツとして競技化することがで
きると共に、矢じりが特殊ターゲツトを構成する
ターゲツト印刷用紙及び発泡状素材のクツシヨン
ボードを打抜き、且つ裏面のプラスチツク、金
属、木製ボード等からなる台板に当たる時快音を
発し非常な爽快感と、得点勝負によるスリル感と
が同時に得られ、ストレス解消に役立つ効果があ
る。

また、１〜1.5ｍの長尺の吹矢筒より前記矢を
発射させるには、息を深く吸込み瞬間的に強く吹
く必要があるため、この吹矢は呼吸健康法の一種
であり、即ち吹く時に横隔膜を押し下げる腹圧呼
吸ができ、横隔膜を10cmも押し下げ強い腹圧がか
かるためその繰返しにより、腹腔内の肝臓、胃
腸、すい臓、じん臓にあんまマツサージの効果を
及ぼし、各臓器を活性化さす働きがあり、心肺機
能のパワーアツプ、中高年者の老化現象の防止、
健康維持に役立ち、且つ勝負のための精神統一に
よる集中力と併せて心身鍛練にも最適である。更
に従来の吹矢玩具と比べて遠距離の標的台は標的
面を後傾状に設置可能な為、発射した飛行矢がク
ツシヨンボードに突き立ち易いばかりでなく、不
使用時には折畳み可能で嵩ばらず運搬、保管にも
便利である。

また、この吹矢競技具は従来の玩具と異なり、
前記の如く矢が直進性と飛行性に優れ距離プラス
得点を競うもので一般の人はもとより身体障害者
にも興味と楽しみを与え、弓道、射撃等と同様に
スポーツ競技の一種として高め、且つ普及せしめ
ることができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の吹矢競技具を示すもので、第１
図は標的台の正面図、第２図は同側面図、第３図
は矢の拡大側面図で一部を切断する、第４図は同
正面図、第５図は吹矢筒の斜面図で一部を切断す
る、第６図は標的台の一部拡大断面図で矢の当た
つた状態を示す。 １……パイプ、２……着色、３……吹矢筒、４
……矢じり、５……矢軸、６……羽根、７……
矢、８……台板、１１……支持板、１２……クツ
シヨンボード、１３……色環帯、１４……ターゲ
ツト印刷用紙、１５……標的台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内径10〜12mm程度で長さ１〜1.5ｍのパイプ外
   周にランク別に色を付与した吹矢筒と、先端に膨
   出した円頭形の矢じりを有する金属製の矢軸の先
   端から20mm後方より吹矢筒内にフイツトする次第
   に拡大形成された、紙又は合成樹脂材及び金属箔
   の単独又は組合せからなる中空円錐形状の羽根を
   一体に設けて、全長約10cm前後に形成し且つ先端
   から1/3付近を重心としてなる矢と、背面の下部
   両側に開脚自在の支持板を有して地上面に後傾状
   に設置可能で、且つ前記矢じりが当たることによ
   り快音を発する折畳み自在の台板の表面に、前記
   矢を突き立つた状態に保持する厚さ20mm程度の発
   泡状素材からなるクツシヨンボードと、その表面
   に中心から外側へ同心円の五色の色環帯と得点数
   を表示したターゲツト印刷用紙を取付けた三層構
   成の標的台とからなる吹矢競技具。