JPH0228689Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電動ハンマー本体の往復動軸の軸端
部に、スコツプ状の掘取り刃の柄部を連結して構
成される形態の電動ハンマー式の樹木の根切り掘
取り機で樹木の根切り作業を行なう際に、その電
動ハンマー式の樹木の根切り掘取り機の掘取り刃
を、土中から抜上げるように用いるてこに関する
ものである。

上述の形態の電動ハンマー式の樹木の根切り掘
取り機は、それの電動ハンマー本体のケースに設
けてあるハンドルを持つて、スコツプ状の掘取り
刃の刃先を、圃場に植生している果樹または植木
の根の回わりの土面に当て、その状態で電動ハン
マー本体を作動させることで、掘取り刃を振動と
機体の重量により、土中に切込ませて、樹木の主
根から四方に延びている支根の先端側を切断し、
次いで、掘取り刃を抜き上げ、根の回わりに場所
を変えて再び切込ます作業を行ない、これを順次
繰返すことで、根切り作業を完了さすように用い
るもので、スコツプ状の掘取り刃を土中に突き刺
し支根を切断していくのが、機体自体の重量と振
動により殆んど力を要しないで、短時間で行なえ
ることから、作業能率を著しく高め得るが、その
スコツプ状の掘取り刃が切断した多数の支根に固
く圧接したり、その掘取り刃の刃先が太い支根に
噛込んだ状態となると、掘取り刃を機体ごと抜き
上げることが困難になり、掘取り刃をゆすつたり
こぢつたりしながら少しづつ抜上げなければなら
ず、そのために多大の労力を要するだけでなく、
その際に根の回わりの土が崩れ落ちるようになる
問題がある。

本考案は、このように電動ハンマー式の樹木の
根切り掘取り機での根切り作業中に、それの掘取
り刃が土中に固く差し込まれた状態となつたとき
に、樹木の根に付いている土を崩落させることな
く、土中に喰込んでいる掘取り刃を、機体ごと、
そつくり簡単に抜き上げられるようにする簡易で
使い易いてこを提供することを目的とする。

そして、本考案においては、この目的を達成す
るために、地表面に載置する接地板の上面に、該
接地板の上面に沿う横方向の支軸をブラケツトを
介して支架し、その支軸に水平な方向に沿うてこ
杆の基端部を、該てこ杆の先端側が自在に昇降す
るよう支持せしめ、そのてこ杆の長手方向の中間
部位に、上方に向け高く立上るハンドル杆の下端
部を固着連結し、そのてこ杆の、前記ハンドル杆
の下端部よりも前方に突出する先端部位の上面側
に、電動ハンマー本体の往復動軸の軸端部にスコ
ツプ状の掘取り刃の柄部を連結してなる電動ハン
マー式の樹木の根切り掘取り機の前記掘取り刃の
柄部に設けられる棒状体と係合する係合部を形設
したことを特徴とする電動ハンマー式の樹木の根
切り掘取り機用のてこを提起するものである。

次に実施の一例を図面に従い詳述する。

第１図は、本考案によるてこを組合わせて用い
る電動ハンマー式の樹木の根切り掘取り機Ａを示
している。該樹木の根切り掘取り機Ａは、電動ハ
ンマー本体１のケース１０の下端部から突出する
往復動軸１１の軸端部の工具連結口１２に、刃体
２０をスコツプ状に形成した掘取り刃２の柄部２
１の上端部を差込み連結することで構成してあ
り、それの電動ハンマー本体１のケース１０外面
に装設してあるスイツチを操作することで、その
ケース１０内部に収蔵せる往復動機構が作動し
て、前記往復動軸１１が上下方向（ケース１０の
長手方向）に所定のストロークで往復動し、それ
により、その往復動軸１１に連結した掘取り刃２
が上下に振動するように動いて土中に切込んでい
くように作用する。そして、それのケース１０の
外面には、操作用の把持部１３，１４が装設して
あり、また、掘取り刃２の柄部２１の、前述した
工具連結口１２に差込まれる部位２１ａよりも幾
分下方の位置には、第２図に示している如く、正
面視において側方に張り出す棒状体３０を具備す
るリング３が装着してある。なお、１５は前記工
具連結口１２に設けたノツク装置、１６は電源に
接続するコードである。

第４図は前記樹木の根切り掘取り機Ａの掘取り
刃２の刃体２０が土中に固く差込まれた状態とな
つたときに、これを抜き上げるための本考案によ
るてこＢを示している。該てこＢは、第６図に示
しているように、掘取る樹木４の根の回わりの地
表面に載置する接地板５０と、その接地板５０の
上面に装着せる一対のブラケツト５１，５１と、
そのブラケツト５１，５１に渡架するよう支架せ
しめた横方向の支軸５３と、前記接地板５０の上
面からそれの前方（第４図において左方）に向け
て長く延出するよう配位して、基端部（後端部）
を前記支軸５３に支持せしめて、先端側がその支
軸５３中心に昇降回動するようにした水平な方向
に沿うてこ杆５４と、そのてこ杆５４の長手方向
の中間部位から上方に向け高く立上るように、そ
のてこ杆５４の中間部位に下端を連結固着したハ
ンドル杆５５と、そのてこ杆５４の、前記ハンド
ル杆５５との連結部位よりも前方に突出している
先端部位の上面側に、前記樹木の根切り掘取り機
Ａの掘取り刃２の柄部２１に設けられる棒状体３
０と嵌合して係合するよう装設せる係合部５６…
とよりなる。

そして、このてこＢは、第６図に示している如
く、電動ハンマー式の樹木の根切り掘取り機Ａの
掘取り刃２の刃体２０が、土中に切込むときに切
断していつた支根４０…の切口に圧接して土中に
喰込んだ状態となつたときに、該てこＢの接地板
５０を、樹木４の回わりの地表面に置き、ハンド
ル杆５５を持つて、てこ杆５４の先端部を、樹木
の根切り掘取り機Ａの掘取り刃２の柄部２１から
側方に突出している棒状体３０の下面側に差し込
み、その棒状体３０に該てこ杆５４の先端部の上
面にシリーズに装設してある係合部５６…のうち
の適宜の係合部５６を選択して係合状態とし、そ
の状態からハンドル杆５５を手前に引寄せるよう
回動させて、てこ杆５４の先端側が上昇するよう
回動させ、これにより土中に喰込んだ掘取り刃２
を土中から抜き上げるように使用する。

このとき、てこ杆５４は、接地板５０の上面に
設けた横方向の支軸５３に基端部を支架して、係
合部５６…を具備する先端側が接地板５０から略
水平な姿勢で前方に突出するようにしてあり、か
つ、そのてこ杆５４の長手方向の途中から上方に
向けて突出するようハンドル杆５５が連結してあ
ることから、このハンドル杆５５を持つて、接地
板５２をそり体として前方に向けすべらせるよう
にすることで、係合部５６…を具備するてこ杆５
４の先端部を、電動ハンマー式の樹木の根切り掘
取り機Ａに設けた棒状体３０の下面側に差込んだ
状態にできる。そして、土中に刺り込んでいる掘
取り刃２の状態に応じて棒状体３０に係合さす係
合部５６を並列する係合部５６…のうちから選択
することで、てこ比及び引き上げていく棒状体３
０の動きが選択されるから、係合部５６を棒状体
に係合させた状態でハンドル杆５５を操作回動し
て、てこ杆５４を支軸５３中心に回動さすこと
で、土中に喰込んだ掘取り刃２を、そのままの姿
勢で簡単に抜き上げられるようになる。

また、接地板５０は、ハンドル杆５５を操作回
動せしめて、てこ杆５４を回動させるときに、そ
れの回動支点である支軸５３を地表に安定に支持
するよう作用する。

以上説明したように、本考案による電動ハンマ
ー式の樹木の根切り掘取り機Ａに用いるてこＢ
は、それのてこ杆５４の先端に設けた係合部５６
を、電動ハンマー式の樹木の根切り掘取り機Ａに
設けてある棒状体３０に係合させていく操作及び
そのてこ杆５４を回動させて電動ハンマー式の樹
木の根切り掘取り機Ａの掘取り刃２を土中から抜
き上げる作業が簡単に行なえ、かつ、その際に、
土中に突き刺つた状態の掘取り刃２をその姿勢の
まま抜き上げるようになつて、樹木の根の回わり
の土を崩落させることなく掘取り刃２を抜き上げ
られるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電動ハンマー式の樹木の根切り掘取り
機の分解した状態の斜視図、第２図は同上の正面
図、第３図は同上のリングの平面図、第４図は本
考案による電動ハンマー式の樹木の根切り掘取り
機の抜上用のてこの側面図、第５図は同上てこの
斜視図、第６図は同上てこの使用状態の説明図で
ある。 図面符号の説明、Ａ……電動ハンマー式の樹木
の根切り掘取り機、Ｂ……てこ、１……電動ハン
マー本体、１０……ケース、１１……往復動軸、
１２……工具連結口、１３，１４……把持部、１
５……ノツク装置、１６……コード、２……掘取
り刃、２０……刃体、２１……柄部、２１ａ……
柄部の部分、３０……棒状体、４……掘取る樹
木、４０……支根、５０……接地板、５１……ブ
ラケツト、５３……支軸、５４……てこ杆、５５
……ハンドル杆、５６……係合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 地表面に載置する接地板の上面に、該接地板の
   上面に沿う横方向の支軸をブラケツトを介して支
   架し、その支軸に水平な方向に沿うてこ杆の基端
   部を、該てこ杆の先端側が自在に昇降するよう支
   持せしめ、そのてこ杆の長手方向の中間部位に、
   上方に向け高く立上るハンドル杆の下端部を固着
   連結し、そのてこ杆の、前記ハンドル杆の下端部
   よりも前方に突出する先端部位の上面側に、電動
   ハンマー本体の往復動軸の軸端部にスコツプ状の
   掘取り刃の柄部を連結してなる電動ハンマー式の
   樹木の根切り掘取り機の前記掘取り刃の柄部に設
   けられる棒状体と係合する係合部を形設したこと
   を特徴とする電動ハンマー式の樹木の根切り掘取
   り機用のてこ。