JPH02253838A - 固体材料の衝撃圧縮方法及び装置 - Google Patents

固体材料の衝撃圧縮方法及び装置

Info

Publication number
JPH02253838A
JPH02253838A JP7725789A JP7725789A JPH02253838A JP H02253838 A JPH02253838 A JP H02253838A JP 7725789 A JP7725789 A JP 7725789A JP 7725789 A JP7725789 A JP 7725789A JP H02253838 A JPH02253838 A JP H02253838A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
explosive
sample container
impact
solid material
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7725789A
Other languages
English (en)
Inventor
Horie Yasuyuki
ヤスユキ・ホリエ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
N R D KK
Original Assignee
N R D KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by N R D KK filed Critical N R D KK
Priority to JP7725789A priority Critical patent/JPH02253838A/ja
Publication of JPH02253838A publication Critical patent/JPH02253838A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J3/00Processes of utilising sub-atmospheric or super-atmospheric pressure to effect chemical or physical change of matter; Apparatus therefor
    • B01J3/06Processes using ultra-high pressure, e.g. for the formation of diamonds; Apparatus therefor, e.g. moulds or dies
    • B01J3/08Application of shock waves for chemical reactions or for modifying the crystal structure of substances

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は固体材料を衝撃圧縮する方法及び装置に関する
ものであり、詳しくは、ダイヤモンドを初めとする高正
相材料の合成や粉末の焼結反応を含めた広範囲の化学反
応を利用した材料合成に通した固体材料の衝撃圧縮方法
及び装置に関する。
(従来の技術) 高速の飛翔体の衝突に伴って発生する衝撃波や爆薬の爆
発に伴って発生する爆轟衝撃波を利用することにより、
固体材料を衝撃圧縮することが出来る。衝撃圧縮の持続
時間は一般に極めて短く、10−6秒のオーダーである
。この間に対象材料中に数GPa〜数十GPaという高
い圧力と同時に、必要であれば高温を発生出来る。この
ような性質を持つ衝撃波が固体材料中を伝播すると材料
を単に圧縮するだけでなく、衝撃圧縮中及びその後に材
料の物理的及び化学的性質を変化させることが知られて
いる。又、この変化の程度は、気孔を持つ材料の場合の
方が−M顕著となる。固体材料の衝撃圧縮に伴うそのよ
うな物理的及び化学的効果を利用して、難焼結性材料の
衝撃焼結やユニークな新材料の合成に関する研究が広く
進められてきている。その中でダイヤモンドの衝撃合成
は良く知られており、この方法によるダイヤモンド合成
は既に工業化されている。
従来の衝撃圧縮の方法は、次の2つに大別される。即ち
、爆薬の爆発に伴う爆轟波をそのまま材料に伝える直接
法と、爆薬の爆発等により加速した高速の飛翔体を材料
に衝突させて衝撃波を発生させ、これを材料に伝える間
接法である。
前者の直接法で発生する圧力は、使用する爆薬の特性と
対象材料により決定される。粉体材料の衝撃圧縮では、
試料は一般に金属製容器に充填され、その外側に爆薬を
配置する。この場合、試料容器材質を適当に選ぶことに
より試料部に発生する圧力を調節することが出来る。
第1図は従来の直接法による円筒衝撃圧縮装置の一例の
縦断面図を示したものである。図中の1は雷管、2a、
2bは各々爆薬容器5の上下部の蓋の役割をする上方板
、下方板である。6は試料4を充填する試料容器であり
、3a、3bはその上栓と下栓であり、7は爆薬である
同図の状態で雷管1で爆薬7を起爆し、爆発させると爆
薬7は上方より下方へ向かって連続的に爆発し、それに
伴う爆轟衝撃波が試料容器6を通して試¥44に伝播し
、試料4が衝撃圧縮される。
上述の直接法より更に高い圧力を必要とする場合は前述
後者の間接法を使用する。この方法は第2図にその縦断
面図を示したように、試料、・容器6の外側に飛翔体8
を平行な空間9を設けて設置し、この飛翔体6の外側に
爆薬7を充填する。
この方法でも雷管1で爆薬7を起爆し、爆発させると、
爆薬7は上方より下方へ向かって連続的に爆発し、その
内側の飛翔体8を中心軸方向へ加速し、試料容器6の外
面に高速で衝突させる。この上方から下方への飛翔体8
の試料容器6への高速での衝突により、試料容器6に衝
撃波が発生し、そのfi撃波が順次試料4へ伝播し、試
料4が衝撃圧縮される。
以上2つの装置では、その任意の横断面でみると、第3
図に示したように試料容器外周線6aと、爆薬容器内周
線5aは同心円的な配置になっており、爆薬容器5の軸
心0を通る任意の直線aは、この直線aと試料容器外周
線6aの交点Xでの外周曲面に対する接線と必ず直交す
るように設計されている。
衝撃圧縮方法によるダイヤモンドの合成は、1961年
にp、S、[16Carli とJ、C,Jamies
onにより報告され、その後、米国デュポン社によりそ
の製造技術が確立され、現在工業化されている。1静的
超高圧で合成したダイヤモンド粒子は主に単結晶である
が、衝撃圧縮で合成したダイヤモンド粒子は多結晶体で
あり、粒の強度が大きいため研削能力に優れ、又、微細
結晶としても得られるため、電子部品分野での超精密仕
上げの分野にも適し、その利用範囲は拡大傾向にある。
しかし、この衝撃合成ダイヤモンドにはこの利用分野の
拡大と、需要の増大を妨げている大きな問題がある。そ
れは生産コストが静的方法で合成されるダイヤモンド粉
末の3倍以上もかかることである。静的方法によるダイ
ヤモンドの合成では、大型で高価な超高圧発生装置を必
要とし、又、その運転の経費も高いことを考慮すれば、
静的に合成されたダイヤモンドのコストは妥当と考えら
れるが、それに比較し、衝撃合成ダイヤモンド粉末は異
常と言えるほど高価である。
このように衝撃合成ダイヤモンドが高価となる原因は、
衝撃圧縮により黒鉛から転移したダイヤモンドの回収率
が低過ぎることにある。更にこの回収試料にみられるダ
イヤモンドへの低い転換率の原因は、衝撃圧縮中にダイ
ヤモンドへ転移してもその大部分が衝撃波通過後に残る
温度(残留温度)により低圧相の炭素へ戻ってしまうこ
とにあると考えられている。
D、G、Morrisは、最近、黒鉛のみの圧粉体と金
属コバルトに22体積%黒鉛を加えた混合物の圧粉体を
銃を使って40GPaまで平面(IH撃圧縮し、その時
の各県での黒鉛のダイヤモンドへの転換率を測定し、報
告した。この報告によると、黒鉛のみの場合でのダイヤ
モンドへの最高の転換率は2.5%であり、又、金属コ
バルトとの混合系の場合の最高転換率は14%にしか達
していない。ここで、金属粉末に黒鉛粉末を分散させた
後者の方法でダイヤモンドへの高い転換率の得られた理
由の1つとして、同じ飛翔体の衝突速度でも、衝撃イン
ピーダンスの高い金属を混合した場合、黒鉛部分に発生
する圧力が高くなったことが考えられる。
又、黒鉛の衝撃圧縮による体積収縮が大きいことと、黒
鉛→ダイヤモンドの転換で体積が36%も減少すること
のため、黒鉛部分の衝撃圧縮中の温度は相当上がるが、
金属との混合の場合、衝撃温度の低い金属相がその熱を
吸収するように働き、ダイヤモンドの合成されている黒
鉛部分を急冷する効果をすることも上記理由の1つであ
る。
以上のようにダイヤモンドの衝撃合成では、収量を多く
するためにその出発原料の黒鉛の量を多くすると残留温
度が高くなり、ダイヤモンドの低正相への逆変換が多く
なって結果的に回収物中でのダイヤモンドへの回収率は
減少する。又、金属中への黒鉛の分散量が減少すると、
回収物でみるダイヤモンドへの回収率は上がるが、1回
の衝撃処理光たりの合成量は減少することになり、何れ
の場合も問題が残る。
ここで(h撃圧縮下での黒鉛→ダイヤモンドへの転移の
本質に立ち返ってみると、この転移の発見された当初は
、この黒鉛−ダイヤモンドの転換は極短い距離の原子の
集団的変位によるもの、つまり、マルテンサイト的変位
と考えられていた。それば、衝撃圧縮の持続時間が10
−6秒と短く、原子の拡散は困難と考えられていたから
である。しかし、その後の詳細な研究から、このダイヤ
モン)・への転移はそのような無拡散型でなく、拡散を
伴ったものであることが分かって来た。つまり、fJi
撃圧縮下での黒鉛の結晶構造は1度壊され、ダイヤモン
ドのSP3混成結合を単位とするかなり乱れたガラス状
態に近い構造が作られ、次にこれがダイヤモンドとして
再結晶化するという機構である。
このメカニズムはガラス状炭素のfJj 撃圧縮による
ダイヤモンドの合成や有機物の炭化により得られた非晶
質炭素の衝撃圧縮によるダイヤモンドの合成結果から強
く支持されている。従って、衝撃圧縮により黒鉛からダ
イヤモンドを合成しようとする場合には、−度、黒鉛の
結晶構造を壊して非晶質に近い状態にする必要があるこ
とが分かる。このような状態を作り出す1つの方法は、
黒鉛の衝撃圧縮下の温度を上げ、炭素の液相領域に近づ
けることである。第4図は炭素の圧力−温度相関図であ
る。この図から分かるように、炭素の液相線は圧力増加
と共に低温側へ移動する傾向にある。
黒鉛から直接ダイヤモンドを合成するには、35GPa
以上の圧力と3500°に以上の温度が必要である。こ
の圧力−温度条件を第4図の炭素の温度−圧力相関図で
みてみると、この条件は確かに炭素の液相安定領域に相
当する。しかし、現在の衝撃圧縮技術では、そのような
高い温度を衝撃圧縮中に得ようとすると、必然的に衝撃
波通過後の残留温度が高くなり、そこでのダイヤモンド
の低圧相への逆変換が多くなる結果、回収物でみる転換
率は低下する。前述の黒鉛のダイヤモンドへの転換率を
測定した報告でもそのようなプラスとマイナスの効果が
認められている。第5図は飛翔体速度とダイヤモンドへ
の転換率をプロットした飛翔体衝突速度とダイヤモンド
への転換率の関係図であり、この場合、出発原料の状態
は同一であることから、この横軸は衝撃温度の変化とも
解釈出来る。
従って、この図はある温度までは急激に転換率は増加し
、ピークに達するが、更に温度が上がると次第に回収率
は減少することを示している。ここで初めの急激な転換
率の増加は衝撃温度が炭素の液相線に近づいたか、又は
それを超す領域に相当し、その後の回収率の減少は残留
温度によるダイヤモンドの低正相への逆変換の増加に対
応づけられる。以上のように従来の衝撃圧縮によるダイ
ヤモンドの合成では、衝撃温度とその後の残留温度を独
立に制御することが出来ず、黒鉛のダイヤモンドへの転
換率を高く出来ないという問題があった。
このようなih撃湯温度残留温度に関する問題は、ダイ
ヤモンドの衝撃合成の場合だけでなく、高圧相窒化はう
素(BN)の合成においても同様であった。
BHの場合には、低圧相BNから高圧相への転移は黒鉛
からダイヤモンドへの転移以上に起き難い上、残留温度
で容易に逆変換が起きるため、高圧相nNの合成は一層
難しい。又、材料合成や焼結圧縮では、原子の移動や拡
散を必要とするが、衝撃圧縮の持続時間は101秒のオ
ーダーであり極めて短い。
合成や焼結反応を利用して、衝撃圧縮下で緻密な焼結体
を製造しようとする場合、衝撃圧縮の持続時間10−8
秒のオーダー間に環子の移動を伴った反応を完了しなけ
ればならない。従来の衝撃圧縮の方法ではこの目的を達
成するには、前述のダイヤモンドの合成の場合の方法と
同様に、先ず、原子の移動を容易にするように衝撃温度
を高くすることが考えられる。しかし、一定の出発原料
で考えると、このためには衝撃圧力自体を上げなければ
ならない。対象材料が高圧相材料を含む場合には、この
ような方法を採ることは難しく、又、他の場合でも衝撃
圧力を高くすると得られる材料に著しい割れが発生した
り、又、残留応力が発生し易いと言う問題があった。更
に残留温度が高すぎると圧力解放後に液相の固化が起こ
ることがあり、その時の固化収縮のための気孔が回収材
料に取残されるという問題もあった。
(発明が達成しようとする課題) 上述のように、従来の固体材料の衝撃圧縮方法と装置を
用いた高圧相材料の合成や化学反応を伴った焼結体の合
成では、上述のような幾つかの問題があった。
本発明者は固体材料の衝撃圧縮において比較的低い温度
での物質移動を可能にし、それによって、高圧相材料の
高効率な合成や化学反応を伴った粉末からの緻密な焼結
体の合成を可能とする衝撃圧縮の方法及びそのための装
置の開発に鋭意研究して来た結果、1種以上の斜め(!
i撃波あるいはその複合波群を材料中に形成させながら
衝撃圧縮することにより、それらの上記目的を達成し得
ることを見出した。
即ち、本発明に係る個体材料の斜め衝撃圧縮の方法は、
衝撃圧縮下での剪断応力及び剪断変形の作用を一層積極
的に利用しようとするものであり、これにより、黒鉛か
らダイヤモンドを初めとする高圧相の高率的合成や反応
を伴った焼結に好適な衝撃圧縮の方法とそのための装置
を提供することを課題とする。
(課題を達成するための手段) 上述の課題を達成するために、爆薬7の爆発を利用して
得た高速の飛翔体8の衝突に伴う衝撃波又は爆薬7の爆
発に伴う爆轟衝撃波を利用して、軸方向に延びる固体材
料を衝撃圧縮するに当たり、前記固体材料を充填した試
料容器6の外面又は前記飛翔体8の内面が、爆薬7を充
填した円筒状の爆薬容器5の中心軸を通る縦方向あるい
は横方向の任意の平面若しくは曲面に対し、垂直斜めと
なる位置関係にある1つ以上の平面又は接線が垂直斜め
となる曲面を含む互いに連続した面若しくはこれらの複
合面よりなり、前記衝撃波又は前記爆轟ih撃波の作用
により前記試料容器6及び固体材料に1種以上の斜め衝
撃波を形成させながら衝撃圧縮するものである。
又、この衝撃圧縮を実施する装置として、次の2種類の
装置がある。
その1として、高速の飛翔体8を衝突せしめる固体材料
の衝撃圧縮装置の軸方向に延びる固体材料を充填した試
料容器6の外側に平行な空間をもって飛翔体8を設け、
前記飛翔体8の外側に円筒状の爆薬容器5を設置し、前
記飛翔体8の外面と前記爆薬容器5の内面で出来る空間
に爆薬7を充填すると共に、前記爆薬7の一端部に起爆
手段を設けて、前記起爆手段により前記爆薬7を一端よ
り他端に向けて連続的に爆発させ、前記飛翔体8を前記
試料容器6に衝突させることにより、前記固体材料をi
h撃圧縮するようにした衝撃圧縮装置において、前記試
料容器6の外面が前記爆薬容器5の中心軸を通る縦方向
あるいは横方向の任意の平面若しくは曲面に対し、垂直
斜めとなる位置関係にある1つ以上の平面又は接線が垂
直斜めとなる曲面を含む連続した面若しくはこれらの複
合面よりなるものである。
その2として、爆薬7を爆発せしめて直接固体材料を衝
撃圧縮する衝撃圧縮装置の軸方向に延びる固体材料を充
填した試料容器6の外側に円筒状の爆薬容器5を設け、
前記試料容器6の外面と前記爆薬容器5の内面で出来る
空間に爆薬7を充填すると共に、前記爆薬7の一端部に
起爆手段を設けて、前記起爆手段により前記爆薬7を一
端より他端に向けて連続的に爆発させることにより前記
固体材料を衝撃圧縮するようにした衝撃圧縮装置におい
て、前記試料容器6の外面が前記爆薬容器5の中心軸を
通る縦方向若しくは横方向の任意の平面若しくは曲面に
対し垂直斜めとなる位置関係にある1つ以上の平面又は
接線が垂直斜めとなる曲面を含む連続した面若しくはこ
れらの複合面よりなるものである。
(作用) 上述のように、従来の円筒衝撃圧縮装置においては、第
3図に示したように、爆薬容器5の軸心0を通る任意の
直線aはこの直線aと試料容器外周線6aとの交点Xで
の外周面への2つの接線b(第3図では円周方向への接
線のみ示しである)と必ず直交する。これに対して、本
発明に係る衝撃圧縮装置では、第6図に示したように、
その横断面でみたときの爆薬容器5の軸心Oを通る任意
の直線aは必ずしも試料容器外周線6bと直交せず、又
、同様に第7図に示したように、直線aと試料容器外周
線6cとの交点Xでの接線すと直線aは必ずしも直交し
ないことが特徴である。
ただし横方向に対して斜め垂直の場合、断面図において
は従来と同様な第3図に示されたような位置関係にある
しかし、軸方向のKi面図をみると、第8図のようにな
り、試料容器外周線6aが爆薬の爆発方向に対して垂直
斜めの位置関係にある。
一般に個体材料に機械的な破砕や冴砕その他の機械加工
を加えていくと、粒子の微細化だけでなく、個々の粒子
内では構造欠陥が増加し、歪みエネルギーが蓄積される
。結晶質固体の場合、このような構造欠陥の増加と格子
歪みの増加により結晶構造は著しく不安定となり、場合
によっては初めの結晶構造が壊されて非晶質化すること
がある。
このような非晶質化の例として、石英粉末の例が知られ
ている。又、同様に歪みエネルギーを放出して安定なエ
ネルギー状態となる方法として、原子の再配列、又はク
ラスターとしての再配列が起きて、初めと異なる結晶構
造へ転移することもある。このような例としては、酸化
鉛(PbO2)や炭酸カルシウム(CaCO3)の例が
知られている。又、このような機械的破砕や廖砕では処
理された材料の化学反応性が高められにだけでなく、そ
の破砕、磨砕中でも固相反応が著しく促進された例は多
くある。これらの一連の機械加工の固体材料に与える物
理的、化学的効果は、特にメカノケミカル効果と呼ばれ
、粉体材料の性質を改良したり゛、又、改質したりする
1つの重要な手段となっている。
メカノケミカル効果は、例えば、らかい操作であれば、
その過程で粒子にかかる衝撃、圧縮や粒子同土間の摩擦
等により、結晶構造中にもたらされる構造不安定領域の
形成に起因するものである。
特にこの中での、非等方的な粒子の圧縮や粒間摩擦に伴
う粒内部及び粒間でのミクロな剪断応力の発生とそれる
伴う変形はメカノケミカル効果に顕著な影響を与えるも
のと考えられる。らかい操作中に起きる固相反応の例と
して多くの例が知られているが、そのような固相反応に
おいて、剪断応力、更にそれに伴う変形が如何に重要で
あるかをドラマチックに示した例もある。例えばアルミ
ニウム(A1)と酸化Ni1(Cub)の混合粉末を出
発原料としてこれを一軸性加圧ねじり装置を用いて加圧
し、そこでの酸化、還元反応の起こり方を調べた。その
結果、円柱状試料の厚みが試料径よりかなり大きい場合
、つまり、試料内で剪断応力の発生し難い条件では、上
記の期待した反応は起きなかった。
一方、試料の厚みが試料径より小さくなると、つまり、
剪断応力の発生し易い条件では、上記の固相反応が爆発
的に進行することを見いだした。この結果は、この反応
が試料内に発生する剪断応力と変形に極めて敏感であり
、この反応が剪断変形に励発されたことを示している。
又、そこでの反応が温度に無関係であり、−軸性加圧ね
じりの場合、剪断応力と変形の程度にのみ依存したこと
が報告されている。このような固相反応に対して、剪断
応力及び変形が温度以上に重要な作用をしたことを示す
ものである。
従来の方法による固体材料、特に粉体では衝撃圧縮でも
上記のようなメカノケミカルな現象が起きることが知ら
れている。衝撃圧縮では上記の機械的な破砕や磨砕に比
べて、加える応力レベルが高く、又その応力負荷速度も
極めて速いという特徴を持っている。衝撃圧縮では、固
体材料は、簡単に言えば圧力レベルの低い所では弾性体
とじて振舞い、圧力レベルの高い所では塑性体として振
舞う。
詳しく言うと、衝撃波の通過により固体は瞬間的に一軸
圧縮状態になり、そのため高い剪断応力が発生する。そ
してそのレベルが物質に固有な剪断応力の限界に達する
と塑性変形が起こる。この時、弾性的振舞いから塑性的
振舞いに変わる境界となる衝撃波進行方向の応力をラボ
ニオ限界と呼ぶ。衝撃圧縮の場合、ラボニオ限界は静的
−軸圧縮より2〜3倍高いことが知られている。従って
、衝撃圧縮では応力レベルの高い剪断プロセスで固体に
結晶格子の歪みや欠陥の異常な増加が起きる。
しかし、単純なショックの場合、−軸性圧縮のため剪断
変形は非常に拘束される。このマクロな拘束は粉体でも
変わりない。しかし、粉体の場合、粒子レベルでは空孔
がある限りこの拘束は破れる。
従って、粉体でも局所的に大きな剪断変形が起きる。そ
して、それは結晶質固体の非晶質化や他の結晶構造への
転移にも大きな影響を与えるものである。
前者の例では石英粉末(Si02)の例があり、結晶質
の5i02を低いレベルから衝撃圧縮処理していくと、
圧力増加に連れて次第に非晶質化していくプロセスを見
ることが出来る。
又、後者の例として、低圧相の黒鉛類似構造のBN (
以下g−BNという)から高圧相のウルツ鉱型BN(以
下1vBNという)への転移がある。この転移は、g−
BNの結晶構造の一連の原子層が互いに僅かにずれるこ
とにより達成されるマルテンザイト型転移であり、この
種の転移には、衝撃圧縮下で作用する剪断応力は有効に
作用するため、衝撃圧縮によるこの1(−BNからwB
Nへの転換率は比較的高い。このような他の相への転移
や非晶質化は、衝撃圧縮方法により、結晶質固体材料を
高温からの急冷方法でなしに、非晶質化したい場合には
、衝撃圧縮下での剪断応力の発生、つま、り剪断歪みの
量を増す方向に持って行けば良いことを示唆するもので
ある。
熱伝導の低いセラミックスのような物質では上記のよう
な剪断変形を起こした領域ではそこでの滑り変形が局所
的に集中し、高い温度が発生する。
従って、衝撃圧縮下で剪断変形が集中している部分では
、結晶質固体は非晶質化し易い。更に、ここでの温度は
周りより高くなり、そこでの原子の動きは一層拘束がな
くなり、原子の拡散を伴うような合成反応や焼結反応に
は好都合となる。
粉体の場合、剪断応力及びそれによった変化は非常に複
雑であるが、その影響は固体よりもっと顕著である。
(実施例) 固体同士を斜めに衝突させると、その両方に縦波衝撃波
と横波衝撃波が発生する。このような方法で得られる衝
撃波は斜め衝撃波と呼ばれるものの一例である。この斜
め衝撃波による圧縮では、固体の弾性的性質のうち、縦
波成分と横波成分を各々独立に解析出来るという利点が
あり、この性質を利用して、固体の状態方程式に関する
研究や高圧下での物性測定等、主に計測実験に用いられ
てきている。斜め衝撃波を発生させる手段としては固体
同士を平行斜めに衝突させる方法、2次元及び3次元的
爆轟衝撃波を使う方法、ある角度で平面同士を衝突させ
る方法及び異方性結晶中を伝播してきた平面衝撃波を用
いる方法が提案されている。しかし、斜め衝撃波を使う
従来の目的は計測実験であり、従って、その発生手段も
軽ガスや火薬を使った衝撃銃方式に限られていた。爆薬
の爆発力を利用して斜め衝撃波を発生させ、かつそれを
材料合成に利用した例はない。
第9図は衝突速度2νで固体材料同士を斜めに衝突させ
た時の斜め衝撃波の2次元的模式図で、弾性限応力以上
の斜め衝撃波が発生した直後の状態を示す。衝突と同時
に衝突面から両方の材料中に第9図に示したように衝突
面に垂直な方向への縦波衝撃波と、衝突面に平行な横波
衝撃波がそれぞれ伝播し始める。ここでの衝突面の飛翔
体の衝突方向に対して垂直な面からのズレ角をαとし、
ih突面に滑りがないとすると縦波と横波に伴う粒子速
度Vl、V2はそれぞれνcosα、 Vstnαで与
えられる。ここで例えば、鉄ブロックに同じ鉄製の飛翔
体が垂直からのズレ角αが15°で衝突速度2km/S
で衝突し、衝突面の滑りがないとすると、鉄ブロックと
鉄製飛翔体に発生する縦波衝撃波と横波衝撃波での粒子
速度は各々0.95 km八と0.25km/sとなる
。従来の衝撃圧縮の場合(α=0)では、同じ条件で粒
子は衝突面に垂直な方向にのみl Iua/Sで加速さ
れ移動する。しかし、本発明に係る衝撃圧縮方法に利用
する斜め衝撃波による衝撃圧縮では、その衝突面に垂直
な方向だけでなく、その面と平行した面での粒子速度も
相当速く、従来の方法による衝撃圧縮に比べて格段に高
速かつ高効率の物質移動が可能であることが分かる。又
、ここでの、このような高速の物質移動は、従来の化学
反応プロセスに見られるような熱による励起でなく、系
の温度とはほぼ無関係であるという特徴を持っている。
この効果により、比較的低い温度での高速の物質移動が
可能となり、ダイヤモンドの合成等、高圧相の合成に適
した条件が得られる。
このような重要な効果を持つ斜め衝撃波の伝播は、縦波
衝撃波の応力が弾性限以上の塑性域に達しても、材料の
剛性あるいは粘性が残っている限り、存在し得る。
従来のtMj撃圧縮では、衝撃波面通過後の粒子は一方
向に高速に加速され、その方向への高速の物質移動を起
こすが、この流れはτ軸性のため高い剪断力が作用し、
高速な剪断変形が衝撃波の伝播方向に対して垂直斜めの
方向に起こる。これにより非晶質化や異なる結晶構造へ
の転移が助成されることは前述の通りである。
本発明に係る衝撃圧縮方法に用いる斜め衝撃波による圧
縮の場合には、この剪断応力及びそれによる変形は一層
著しいものとなる。斜め衝撃波の通過した材料は、衝突
面に垂直な方向に高速で加速され圧縮されながら、同時
にその圧縮方向に垂直な面、つまり剪断面に相当する方
向へも高速で加速されることになる。
例えば、上記の例で衝突面の衝突方向に垂直な面からの
ズレ角が15“の場合についてみると、fi突面に垂直
な方向の粒子速度は0.95km/sであり、その圧力
は約40GPaに相当する。一方、衝突面での滑りを無
視すると、剪断方向の粒子速度は0.25km/sであ
り、この方向での応力はその方向の弾性限界まで高まる
。このことは材料を一軸的に40GPaまで加圧した状
態で、これに瞬間的に剪断のかがる方向から高い応力を
加えることに相当する。そこでは極めて大きな剪断歪み
が発生することは容易に予想出来る。粉体材料のメカノ
ケミストリーに与える剪断応力及び剪断変形の効果は前
述の通りであり、斜め衝撃波による圧縮された材料は著
しく活性化された状態にあるだけでなく、同時にそこで
の物質移動は極めて高速になることが分かる。
更に、上述のように、剪断応力が作用し、剪断変形が集
中した領域では、高い温度が発生する。
従って、斜め衝撃波を用いた材料の衝撃圧縮では、剪断
応力の作用による変形の程度は増し、剪断変形の集中す
る領域も増加する。そして、それらの領域では結晶質材
料は容易に非晶質化する筈である。更にそのような領域
での温度は周囲より高くなり、そこでの原子の移動に対
する拘束は一層なくなり、原子の拡散を伴うような合成
反応、焼結反応に好適な場所が多数用意されることにな
る。
前述のように、ダイヤモンドの衝撃圧縮による合成では
、その転移の性質から、その出発原料である黒鉛の結晶
構造を一度壊した状態からダイヤモンドの結晶核を発生
させ、成長させなければならない。このような合成プロ
セスを可能にし、がっ、衝撃波通過後の逆変換を起こさ
ない程度に低くするには、比較的低い温度で黒鉛の非晶
質構造が容易に得られ、かつ、その条件で高速の物質移
動の出来るプロセスが必要であった。
上記の斜め衝撃波を用いた材料の衝撃圧縮で得られるプ
ロセスは正にそのようなプロセスであることが分かる。
ここで著しい剪断変形を起こした領域での温度は、瞬間
的にかなり高い温度まで達するが、周囲の温度は低いた
め、次の瞬間には急冷され、ダイヤモンドの逆変換に悪
影響を与えることは少ない。
本発明に係る衝撃圧縮装置では、第6図、第7図に示し
たような場合の断面図において、爆薬容器の軸心を通る
直線が試料容器外周線6b、 6c又はその接線に垂直
な線からのズレの角(α)が5〜70°となるような面
を試料容器外周面の全面積の10%以上設けることが必
要であり、望ましくは、10〜60°のズレ角の面を全
体の20%以上設ける。
同じことが第8図のα並びに傾斜面の比率についても言
えるものである。
第10図に示すようにズレ角αが5°未満では剪断方向
の衝撃波成分の粒子速度は、垂直の成分の粒子速度の1
0%にも達しないため、剪断応力、変形の効果が小さす
ぎ、本発明の効果が発揮出来ない。
一方、ズレ角αが70“以上では、逆に剪断方向の成分
の粒子速度が大きくなりすぎ、衝突面の滑りや試料容器
や試料の変形が著しくなり、安定して斜め衝撃波を利用
した衝撃圧縮が出来ず、好ましくない。斜め衝撃波を用
いた圧縮の効果は、1つには、上記のズレ角αを上記の
好ましい範囲内で大きくすることにより、顕著にするこ
とが出来る。
又、上記の垂直斜めの位置関係にある複合面等を増すこ
とも効果的である。しかし、この際、そのような複合面
等を余り多(設けすぎると1、斜め衝撃波同士の干渉が
無視出来なくなり、本来の効果が期待出来な(なり好ま
しくない、更に試料容器に設けるそれらの複合面等の大
きさはその効果を発揮させるため少なくともllllm
2以上必要である。
次に本発明に係る衝撃圧縮方法を実施するための装置に
ついて説明する。
第11図は直接法の装置の一実施例を示したものであり
、(イ)は縦断面図、(ロ)は(イ)のA−A断面図で
ある。試料容器6の横断面は(ロ)図に示すように正方
形の頂角部分に丸みを持たせた曲面とし、四辺部分が内
側に窪んだ曲線で構成された連続曲線で構成されたもの
である。この形状は、爆薬容器5の軸心を通る任意の直
線と、この直線が試料容器外周線6cを横切る点での接
線が5〜70°の角となるように設計されている。この
試料容器6に粉末の試料4を充填し、上下を上栓3aと
下栓3bで閉塞して試料4を固定する。
円筒状の爆薬容器5は底の部分に下方板2bを挿嵌して
閉塞し、爆薬7を充填し、上方板2aを挿嵌して閉塞し
、更にこの上方板2aの中央部に雷管1を取付ける。
衝撃圧縮処理では、先ず雷管1により爆薬7を起爆し、
その爆薬7の爆発は上方から下方へ伝播し、その軸方向
の爆轟衝撃波により試料容器6に衝撃波が発生する。
この実施例では、試料容器外周線6Cの接線が軸心を通
る直線に対して直角となる8つの意思外の部分では、そ
の発生する衝撃波は斜め衝撃波として入射し、試料容器
6を通じて試料4に伝播し試料4を斜め衝撃波により衝
撃圧縮する。
又、爆薬7の爆発は上から下へ進行するため、試料4も
上から下へ順次に斜め衝撃波により衝撃圧縮される。
試料容器6は衝撃圧縮される試料4を保持するためのも
のであり、衝撃に対して破壊されない程度の強度のある
材料でつくる必要があり、実用的には鉄、ステンレス鋼
、銅のような金属材料が適する。圧力が低い場合には、
その加工性を考慮するとプラスナックも使用出来る。試
料容器6の厚みは使用材料によるが、5 GPa以上の
圧力で鉄を使う場合、その厚みは1鶴以上必要である。
試料容器6の上栓3a及び下栓3bは試料4の吹き出し
を防止する作用の他、上部に日針を状部分を持つ上栓3
aは雷管1で爆薬7を起爆した後の球面状の爆轟波面を
より平面的な波面に変える働きを持っている。従って、
これらの上栓311 %下栓3bは強度の高い材料で作
ることが好ましく、鉄やステンレス鋼が望ましい。しか
し、この場合も圧力が低い時はプラスデックや木で作る
ことも可能である。
又、上栓3aの円錐状部分の縦断面における頂角は45
°が適当であり、更にその効果を充分に発揮させるため
には、その上端を起爆する雷管lの位置から少なくとも
10龍離すことが望ましい。
爆薬7としては、その目的に応じて広範囲のものが利用
出来る。ダイヤモンド等の合成には比較的爆速の速いも
のが適し、焼結材料の合成のような目的には比較的爆速
の遅いものが好ましい。
爆薬容器5は単に爆薬7を充填する容器としての役割の
他、爆薬の爆発力を封じ込めて軸心方向に有効に作用さ
せる効果もあり、その目的に応じて材料とその厚みを適
当に選択する必要がある。
単に爆薬容器としてであれば、この材料としてはプラス
チックやダンボール紙等も利用出来る。−方、爆発力を
より有効に利用しようとする場合には、容器材料として
強度が高く、密度の大きい材料が通している。爆薬容器
5の下方板2b、下方板2aはプラスチックや紙、木等
で作成することが出来る。
第12図は間接法の装置の一実施例を示したものであり
、(イ)は縦断面図、(ロ)は(イ)図のB−B断面図
である。この実施例は試料4を充填した中心部分の構成
が上述の第11図の直接法の場合と異なるもので、その
他の部分は第11図と同じである。
試料4を充填した試料容器6の上下は上栓3a、下栓3
bで閉塞しであるが、この上栓3a及び下栓3bは第1
1図に示した試料容器6に挿嵌する部分の外側に更に1
段の段部3a−1,3b−1を設け、この段部3a−1
,3b−1で飛翔体8を試料容器6の外面から一定の距
離を隔てて保持し空間9を設けている。
試料容器6は第12図に示すように、正方形の各辺の中
央部が内側に凹んだ折線で構成された形状であり、爆薬
容器5の軸心を通る任意の直線と試料容器外周線6bの
交差する角が5〜70°となるように設計されている。
この試料容器6の下端に下栓3bを挿嵌して閉塞し、試
料4を充填する。この試料容器6の外側に平行な空間を
設けて、試料容器6の断面形状と相似形の断面形状の飛
翔体8を上側から挿入して下栓3bの段部3b−1に挿
嵌し、試料容器6及び飛翔体8の上端に上栓3aを挿嵌
して試料4及び飛翔体8を固定する。
次に下方板2bで下端を閉塞しである爆薬容器5内で飛
翔体8との間の空間に爆薬7を充填して上方板2aで閉
塞し、この上方板2aの中央部に雷管1を取付ける。
衝撃圧縮処理は、上述の直接法の例と同様にして、先ず
、雷管1により爆薬7を起爆する。その爆発は上方から
下方へ伝播し、その軸心方向の爆轟波により飛翔体8が
中心方向へ高速で飛ばされ、内側の試料容器外周面に衝
突する。爆薬7が下方へ爆発して行くと同時に飛翔体8
も順次上から下へ試料容器6に衝突する。ここで飛翔体
8の衝突方向は試料容器外周面に対して垂直斜めの位置
関係に設計されており、この飛翔体8の衝突により試料
容器6に斜め衝撃波が発生し、これが内側の試料4に伝
播し、試料4が斜め衝撃波で衝撃圧縮される。
飛翔体8は発生する圧力レベルの他、圧力の持続時間を
左右するものであり、鉄、ステンレス鋼等の金属材料が
適する。又、この装置での試料容器外面と飛翔体内面と
の空間の大きさは、目安として飛翔体8の肉厚の2倍程
度である。
(実験例1−第11図参照) 平均粒径5μ蹟の黒鉛粉末と325メツシユ以下の銅粉
末を体積比で1=5に配合して混合体とした。次に外径
22鰭、肉厚21mで長さ200m+*の鉄製のバイブ
を外径ioamの4本の鉄製ロールを用いて外側から均
等に軸心方向に約4鶴圧縮し、第11図(ロ)に示すよ
うな断面形状となるように変形させて試料容器6を作成
した。ここで試料容器外周線6cと試料容器6の軸心を
通る直線aとのなす角は最大45°であった。この試料
容器6の下部に鉄製の下栓3bを挿嵌して閉塞し、これ
に上記混合粉末の試料4を初期密度75%となるように
充填し、その上に上栓3aを挿嵌し閉塞した。
次に内径8011m、肉厚3鶴で長さ24(hmの鉄製
バイブの爆薬容器5下部に下方板2bとして木の円板を
挿嵌した後、その中央に上記試料容器6を置き、固定し
た。この場合、試料容器6の軸心と爆薬容器5の軸心は
一致するようにして固定した。このようにして固定した
爆薬容器5内で試料容器6の外側の空間に爆薬7として
ダイナマイトを充填し、その上に上方板2aとして中央
に雷管1を配置しである厚さ10龍の木の円板を挿嵌し
て固定した。
次に雷管1によりダイナマイトを起爆し、試料4を衝撃
圧縮処理し、回収した試料容器6では大きな変形もなく
、均一に圧縮されていた。
この回収した試料容器6からフライス加工により試料4
を取出した。この試料4より先ず銅を酸処理して除き、
次に黒鉛を酸化除去して黒鉛からダイヤモンドへの転換
率を調べた。
その結果、この方法でのダイヤモンドへの転換率は約6
2%であった。この実験との比較のため上記実施例と同
じ混合粉末を用いて従来の円筒衝撃圧縮方法による実験
を試みた。この場合は外径22m1、肉厚’1gn、長
さ200鶴の鉄製パイプをそのまま試料容器6として用
いた。これに上記の混合粉末の試料4を上記実施例と同
じく初期密度75%となるように充填した。その他の衝
撃圧縮条件、つまり装置構成部品の材質、形状、寸法の
他、使用爆薬の種類と量は上記実施例と同じにした。
この条件で衝撃圧縮処理して得た試料4から上記実施例
と同様の方法でダイヤモンドへの転換率を調べたところ
、この方法での転換率は約21%と低いものであった。
なお、本実施例では第11図のA−A断面図は同図(ロ
)のものであるが、この他に第13図(イ)に示すよう
に内面のみ四角形のもの、若しくは(ロ)に示すように
全体が四角形の断面を持つものでも同様な効果が認めら
れた。
(実験例2−第12図参照) 粒径5μm以下のチタン(Ti)粉末と、粒径1μm以
下の非晶質ホウ素(B)粉末をモル比で1:2に配合し
、混合粉末とした。この混合粉末を第12図に示すタイ
プの衝撃圧縮装置を用いて衝撃処理した。この場合の試
料容器6は金型を用いた鍛造により厚さ2mmの鉄板か
ら第12図(ロ)に示すような断面形状に作成した。こ
の断面での試料容器6の外接円の直径は20鶴であり、
この外接円に接する試料容器6の凸部の頂角は60°と
なるように加工し、試料容器6の長さは200鰭とした
。又、同様の方法により厚さ3鰭の鉄板を用いて第12
図(ロ)に示したように試料容器6の断面形状と相似形
の断面を持つ飛翔体8を作成した。この試料容器6と飛
翔体8をそれぞれの軸心が一致するように設置し、その
下端に下栓3bを挿嵌して閉塞した。
この状態で試料容器6に上記混合粉末の試料4を初期密
度65%となるように充填した後、上栓3aを挿嵌して
閉塞し、試料容器6の外面と飛翔体8の内面との距離を
一定になるようにそれぞれの軸心を一致させて保持しで
ある。
このようにした試料容器6及び飛翔体8を、下部に厚さ
31のプラスチック円板を下方板2bとして挿嵌した塩
化ビニール製の爆薬容器5の中央に配置した。この爆薬
容器5は内径120鶴、高さ370 mmのものを用い
た。
次に爆薬容器5内の飛翔体8の外側にANFOを爆薬7
としてし充填し、その上に中央部に雷管lを配置した厚
さ3鶴のプラスチック円板を上方板2aとして挿嵌して
爆薬容器5を閉塞しである。
このようにした装置に雷管lにより爆薬7を起爆し、衝
撃圧縮した。鉄製の飛翔体8は強固に内側の試料容器6
に接合された状態で回収出来、試料容器6の変形は均一
であった。回収した試料容器6からフライス加工により
、試料4を取出した。
試料4は一塊で回収出来、緻密な焼結体となっていた。
この試料4の一部をダイヤモンド砥石で研麿し、その面
でのX栓回折分析を行ったところ、この焼結体はTiB
2’のみよりなり、TiやBは検出されなかった。又、
この焼結体の硬度は2750kg/++on?であった
一方、比較のため、上記実験と同じ配合の混合粉末を用
いて、第2図に示したような従来の間接法による円筒衝
撃圧縮処理を試みた。ここでは試料容器6として外径2
0龍、肉厚2+uの鉄パイプを用い、又、飛翔体8とし
て、外径36.4mm、肉厚3mlの鉄バイブを用いた
。従って、この場合の試料容器外面と飛翔体内面との離
隔距離は5.2鰭である。この試料容器6に上記試料4
を上記実験例と同じ初期密度65%と成るように充填し
た。他の条件つまり装置構成部品の材質、形状、寸法の
他、使用爆薬の種類と量も上記実験例と同じにした。
この結果、この方法で得られた試料4では期待したTi
とBの反応は起きていす、粉末は緻密化していたが焼結
していなかった。
なお、本実験例では、第12図(ロ)図に示したような
断面形状が第14図に示すような断面形状のものでも同
様な結果となった。
(発明の効果) 上述のように、本発明は爆薬の爆発を利用して得た飛翔
体の衝突に伴う衝撃波や爆薬の爆発に伴う爆轟衝撃波を
利用し、固体材料を衝撃圧縮するに際し、この固体中に
1種以上の斜め衝撃波を形成させながら衝撃圧縮するこ
とにより、比較的低い温度で固体材料中での活発でかつ
高速な物質移動を可能にするようにしたものである。
従って、ダイヤモンドを初めとする高圧相材料の合成や
、化学反応を伴った粉末材料からの緻密な焼結体の合成
が容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の直接法による円筒衝撃圧縮装置の一例の
縦断面図、第2図は従来の間接法による円筒衝撃圧縮装
置の一例の縦断面図、第3図は従来の円筒(1撃圧縮装
置の試料部分の横断面図、第4図は炭素の圧力−温度相
関図、第5図は飛翔体衝突速度とダイヤモンドへの転換
率の関係図、第6図は本発明のi!i撃圧縮装置の試料
部分の一例の横断面図、第7図は同じく他の例の試料部
分の横断面図、第8図は第7図の場合の試料部分の軸方
向の断面図、第9図は斜めi)i撃波の模式図、第10
図は斜め衝突の範囲の説明図、第11図は本発明の直接
法の一実施例を示した断面図で、(イ)は縦断面図、(
ロ)は(イ)図のA−A断面図、第12図は本発明の間
接法の一実施例を示した断面図で、(イ)は縦断面図、
(ロ)は(イ)図のB−8断面図、第13図は本発明の
直接法の他の実施例の横断面図で、(イ)は試料容器の
内面のみ四角形のもの、(ロ)は試料容器の全体が四角
形のもの、第14図は本発明の間接法の他の実施例の横
断面図、である。 4:試料、 5:爆薬容器、 6;試料容器、7:爆薬
、 8:飛翔体。 :jb 2b 滲3閤 滲9目 シLX(K) 箋5圏 滲θ膚 洛7圏 答0目 答9圏 箋10廁

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)爆薬の爆発を利用して得た高速の飛翔体の衝突に伴
    う衝撃波又は爆薬の爆発に伴う爆轟衝撃波を利用して、
    軸方向に延びる固体材料を衝撃圧縮するに当たり、前記
    固体材料を充填した試料容器の外面又は前記飛翔体の内
    面が、爆薬を充填した円筒状爆薬容器の中心軸を通る縦
    方向あるいは横方向の任意の平面若しくは曲面に対し、
    垂直斜めとなる位置関係にある1つ以上の平面又は接線
    が垂直斜めとなる曲面を含む互いに連続した面若しくは
    これらの複合面よりなり、前記衝撃波又は前記爆轟衝撃
    波の作用により前記試料容器及び固体材料に1種以上の
    斜め衝撃波を形成させながら衝撃圧縮することを特徴と
    する固体材料の衝撃圧縮方法。 2)高速の飛翔体を衝突せしめる固体材料の衝撃圧縮装
    置の軸方向に延びる固体材料を充填した試料容器の外側
    に平行な空間をもって飛翔体を設け、前記飛翔体の外側
    に円筒状の爆薬容器を設置し、前記飛翔体の外面と前記
    爆薬容器の内面で出来る空間に爆薬を充填すると共に、
    前記爆薬の一端部に起爆手段を設けて、前記起爆手段に
    より前記爆薬を一端より他端に向けて連続的に爆発させ
    、前記飛翔体を前記試料容器に衝突させることにより、
    前記固体材料を衝撃圧縮するようにした衝撃圧縮装置に
    おいて、前記試料容器の外面が前記爆薬容器の中心軸を
    通る縦方向あるいは横方向の任意の平面若しくは曲面に
    対し、垂直斜めとなる位置関係にある1つ以上の平面又
    は接線が垂直斜めとなる曲面を含む連続した面若しくは
    これらの複合面よりなることを特徴とする固体材料の衝
    撃圧縮装置。 3)爆薬を爆発せしめて直接固体材料を衝撃圧縮する衝
    撃圧縮装置の軸方向に延びる固体材料を充填した試料容
    器の外側に円筒状の爆薬容器を設け、前記試料容器の外
    面と前記爆薬容器の内面で出来る空間に爆薬を充填する
    と共に、前記爆薬の一端部に起爆手段を設けて、前記起
    爆手段により前記爆薬を一端より他端に向けて連続的に
    爆発させることにより前記固体材料を衝撃圧縮するよう
    にした衝撃圧縮装置において、前記試料容器の外面が前
    記爆薬容器の中心軸を通る縦方向若しくは横方向の任意
    の平面若しくは曲面に対し垂直斜めとなる位置関係にあ
    る1つ以上の平面又は接線が垂直斜めとなる曲面を含む
    連続した面若しくはこれらの複合面よりなることを特徴
    とする固体材料の衝撃圧縮装置。
JP7725789A 1989-03-28 1989-03-28 固体材料の衝撃圧縮方法及び装置 Pending JPH02253838A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7725789A JPH02253838A (ja) 1989-03-28 1989-03-28 固体材料の衝撃圧縮方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7725789A JPH02253838A (ja) 1989-03-28 1989-03-28 固体材料の衝撃圧縮方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02253838A true JPH02253838A (ja) 1990-10-12

Family

ID=13628803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7725789A Pending JPH02253838A (ja) 1989-03-28 1989-03-28 固体材料の衝撃圧縮方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02253838A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7438883B2 (en) 2003-04-23 2008-10-21 Nof Corporation High-pressure phase silicon nitride having a cubic spinel structure and the manufacturing method
JP2016113310A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 株式会社神戸製鋼所 爆轟法による炭素粒子の製造方法
JP2023504294A (ja) * 2020-01-21 2023-02-02 成都奇点無限科技有限公司 爆轟合成用二重管接続構造、爆轟合成装置およびその使用

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4939595A (ja) * 1972-08-22 1974-04-13
JPS58139735A (ja) * 1982-02-16 1983-08-19 Agency Of Ind Science & Technol 凝縮系物質の衝撃圧縮処理方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4939595A (ja) * 1972-08-22 1974-04-13
JPS58139735A (ja) * 1982-02-16 1983-08-19 Agency Of Ind Science & Technol 凝縮系物質の衝撃圧縮処理方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7438883B2 (en) 2003-04-23 2008-10-21 Nof Corporation High-pressure phase silicon nitride having a cubic spinel structure and the manufacturing method
JP2016113310A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 株式会社神戸製鋼所 爆轟法による炭素粒子の製造方法
JP2023504294A (ja) * 2020-01-21 2023-02-02 成都奇点無限科技有限公司 爆轟合成用二重管接続構造、爆轟合成装置およびその使用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Dolgoborodov et al. Detonation in an aluminum-teflon mixture
US3401019A (en) Process for synthesizing diamond
Li et al. Amorphization by mechanical deformation
Thadhani Shock compression processing of powders
JP2023175710A (ja) 爆轟合成用二重管接続構造、爆轟合成装置、爆轟合成用二重管接続構造又は爆轟合成装置の使用、および高強度複合管又は高強度圧力容器の作製方法
Grebe et al. Combustion synthesis and subsequent
JPH02253838A (ja) 固体材料の衝撃圧縮方法及び装置
Chen et al. Shear localization and chemical reaction in high-strain, high-strain-rate deformation of Ti–Si powder mixtures
JPH02237634A (ja) 固体材料の衝撃圧縮方法及び装置
Zurek et al. Microstructural aspects of dynamic failure
JPH04349931A (ja) 窒化ほう素の製造方法
JPS602245B2 (ja) 立方晶窒化ほう素の製造法
JPS5922648A (ja) 凝縮系物質の衝撃圧縮方法及び装置
JPS6248529B2 (ja)
Schade Milling of Brittle and Ductile Materials
RU185845U1 (ru) Устройство для получения алмазов и алмазоподобных материалов
JP4960550B2 (ja) 超高圧の発生方法並びに物質の合成方法
Batsanov et al. Effect of Explosion on Materials
US4231980A (en) Large boron nitride abrasive particles
Abousree Hegazy et al. Mechanical properties of implosively compacted suspension homopolymer S 57/116 PVC powder
Heimann et al. Superhard materials, convection, and optical devices
RU2122050C1 (ru) Способ получения искусственных алмазов
Vityaz et al. Shock-wave consolidation of micropowders of super-hard and diamond composite materials
Armstrong Dual advantages of ultra fine crystal-sized energetic/reactive material formulations
Mikhalyuk et al. Effectiveness of charges of various designs in rock blasting by a contact explosion