JPH0223357Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は例えば５，６才前後の幼児が創意工
夫を行つてジグザグの通り路や家の形等、所望の
形状物を造形したり、当該造形物で通り抜け遊び
やお店やさんごつこ等を行つたりするためのパネ
ル遊戯具に関するものである。

（従来の技術） 従来、この種のパネル遊戯具において、発泡ポ
リエチレン製パネルの外周縁へ連結用凹凸を一体
的に設け、この連結用凹凸を、単に嵌合してパネ
ルを継ぎ合せ、よつて上記のような造形物を得る
ものが知られている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、上記の公知のものは柔かい発泡ポリエ
チレン製であるので、幼児が軽く接触するだけ
で、凹凸の嵌合が外れ、造形物が崩壊しやすい不
都合があり、また90゜方向、180゜方向もしくは270゜
方向にしか連結できないので、造形できるパター
ンが少なく、創意工夫する知育効果の向上には物
足りないなどの欠陥がある。

（問題点を解決するための手段） この考案は素材をベニヤ板、木製薄板などの剛
性を備え、幼児の身体特に手になじみやすい硬質
材を用い、かつパネル同士の連結に丸突杆を介し
てゴムバンド、プラスチツクリング等の伸縮自在
リングを用いて上記のような欠点を解消しようと
するもので、すなわち幼児が通り抜けることがで
きる程度の大きさの通り抜け孔をあけ、しかも左
右両側辺の上端に上向きのくびれ溝付き丸突杆
を、同じく下端に下向きのくびれ溝付き丸突杆を
設けた多数枚の硬質パネルと、上記の丸突杆の２
本以上をくびれ溝に嵌着して結束する多数個の伸
縮リングとを備えたことを特徴とするものであ
る。

（考案の実施例） 次に、この考案の実施例を図面に従つて説明す
る。

図中１はベニヤ板を以て構成した多数枚のパネ
ルであつて、笑つている顔、泣いている顔および
怒つている顔あるいは足の形等の孔２を切り抜
き、これら孔２のいくつかを幼児が通り抜けるこ
とができる大きさの通り抜け孔２′とするととも
に左右両側辺に同辺より僅かに長い一対の丸棒
３，３′をその上下両端が上下両方に突出して上
向き丸突杆４，４′および下向き丸突杆５，５′を
形成するようにして取付け、これら上向き丸突杆
４，４′、下向き丸突杆５，５′の中間にくびれ溝
６，６′を周設したものである。

また、７はゴム製の伸縮自在リングであつて、
上記の丸突杆４，４′、５，５′の２本をくびれ溝
６，６′に滑り可能に嵌着して結束するものであ
る。なお、この伸縮自在リングは弾性を有するプ
ラスチツクをもつて、一個所で切れ離れたＣ型も
しくはトライアングル型に構成して実施すること
もある。また３本用およびトライアングル型の伸
縮自在リングにしてもよく、パネルをＴの字の関
係に連結する際に利用する。

さらに、１６は鉄パイプ製の屋根用フレームで
あつて、３本の前後向きフレーム９，９′，９″を
への字状に形成するとともにその前後両端に短小
の連結用パイプ８，８′を左右向きに固着し、各
連結用パイプ８，８′の下面に上向き丸突杆４，
４′の２本がきつく入る内径とした長円状のキヤ
ツプ１０，１０′を固着するとともにこれら前後
向きフレーム９，９′，９″を所定の間隔をおいて
平行に配し、かつ各前後向きフレーム９，９′，
９″の前側連結用パイプ８，８同士の間および後
側連結用パイプ８′，８′同士の間にそれぞれ下辺
用左右向きフレーム１１を配し、これら下辺用左
右向きフレーム１１の内端を、中央に位置する前
後向きフレーム９′の連結用パイプ８，８′に印ろ
う継ぎ状態で、同じく外端を左右両側に位置する
前後向きフレーム９，９″の連結用パイプ８，
８′に印ろう蓋１２をかぶせてそれぞれ簡単には
抜けないように嵌着し、さらに前後向きフレーム
９，９′，９″の頂部同士間に、両端に挿込軸１
３，１３′を備えた頂辺用左右向きフレーム１４，
１４′を配して当該挿込軸１３，１３′を予め前後
向きフレーム９，９′，９″の頂部に透設した横向
きの受孔１５，１５′に簡単には抜けないように
嵌着することによつて形成するものである。

また、１８はビニール製のシートであつて、フ
レーム９，９′，９″，１１，１１′，１４，１
４′に結び止める紐１７を取付けたものである。

さらに、２２は上記の通り抜け孔２′の下辺上
に必要に応じて載架するテーブルであつて、天板
１９の両側個所の下面から垂直方向までの間で起
伏する一対の脚板２０，２０′を蝶番２１により
取付け、かつ当該脚板２０，２０′の下辺より深
い切込２３を切欠き、この切込２３を上記の通り
抜け孔２′の下辺へ挾み止めるようにしたもので
ある。

（考案の作用） この考案は上記のような構成であるので、まず
第１図〜第３図に示すように上向き丸突杆４，
４′同士および下向き丸突杆５，５′同士を伸縮リ
ング７で結束して所要枚数のパネル１を連結す
る。このとき伸縮リング７はくびれ溝６または
６′に嵌着する。しかるのち第４図、第５図に示
すように蛇行状態もしくは矩形波状態に折曲して
床の上に起立させるか、第６図、第７図に示すよ
うに箱型もしくは六角型に組み立てて床の上に起
立させるか等して、ジグザグの通り路や出入自在
な屋根なしの家等を造形し、この造形物で通り抜
け孔２′を介して幼児に通り抜け遊びなどを行な
わせたり、また第９図示の脚板２０，２０′を垂
直に起立させ、第１図、第６図および第８図に示
すように通り抜け孔２′の下辺に切込２３を外嵌
してテーブル２２を取付け、幼児にお店やさんご
つこをさせたり、さらに、第１０図〜第１１図に
示すように屋根なしの家に屋根用フレーム１６を
組み付けるとともにこの屋根用フレーム１６にシ
ート１８を被着して屋根付きの家を造形し、そこ
で幼児にままごと遊びをさせたりする等の用法に
供する。なお、第１図に示すようにした場合には
間仕切や昼寝時の仕切としても利用できる。

（考案の効果） この考案は上記の通りであるので、造形物が崩
壊しにくい利点があり、またパネル同士を確実か
つ全角度的に連結でき、造形できるパターンが多
く、創意工夫する知育効果の向上に多大に貢献で
きるものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示すもので、第１図は
全体を示す正面図、第２図は同じく平面図、第３
図はパネル同士の連結部を示す拡大断面図、第４
〜７図は使用状態を示す平面図、第８図は屋根無
しのお店とした造形物を示す拡大底面図、第９図
は脚板を折畳んだテーブルの底面図、第１０図は
屋根付きの家状とした造形物の一部を示す一部切
欠き正面図、第１１図は同上側面図、第１２図は
Ａ−Ａ拡大断面図である。 １……パネル、２′……通り抜け孔、４，４′…
…上向き丸突杆、５，５′……下向き丸突杆、６，
６′……くびれ溝、７……伸縮リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 幼児が通り抜けることができる程度の大きさの
   通り抜け孔をあけ、しかも左右両側辺の上端に上
   向きのくびれ溝付き丸突杆を、同じく下端に下向
   きのくびれ溝付き丸突杆を設けた多数枚の硬質パ
   ネルと、上記の丸突杆の２本以上をくびれ溝に嵌
   着して結束する多数個の伸縮リングとを備えたこ
   とを特徴とするパネル遊戯具。