JPH0221091A - 動吸振器による配管系の制振法 - Google Patents

動吸振器による配管系の制振法

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JPH0221091A
JPH0221091A JP63169385A JP16938588A JPH0221091A JP H0221091 A JPH0221091 A JP H0221091A JP 63169385 A JP63169385 A JP 63169385A JP 16938588 A JP16938588 A JP 16938588A JP H0221091 A JPH0221091 A JP H0221091A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、動吸振器によって配管系の振動を抑制する制
振法に関するものである。
(従来の技術) 一般に、気体や液体の移送に不可欠な配管系は、熱膨張
に対する伸縮の自由度を持たせる関係上、他の構造に比
べ柔軟でたわみ性が大きいために、振動源からの影響を
受は易く、共振による疲労損傷や振動騒音などの問題を
生起するものであって、それを防止するために支持金具
によって要所を押える方法が従来よりとられている。
また、原子カプラントの安全性を確保する上で、配管系
の耐震設計は重要であるが、地震応答を支配する配管系
の減衰量を正確に見積もることができないために、設計
上の安全係数を過大に設定したり、必要以上に多数の支
持金具を用いて配管系の耐震性を得るようにしている。
(発明が解決しようとする課題) しかして、前記のような配管系構造物を支持金具によっ
て支持し、共振による疲労損傷や振動騒音などの発生を
防止したり、原子カプラントの耐震設計による安全性を
確保するようにした場合には、支持金具の設置によって
配管系の配置が制約されるものであり、また、地震動は
支持金具を介して配管系に伝わることになるので、支持
金具によらない配管系の耐震構造すなわち制振法の出現
が望まれている。
また、一般の配管系は通常抑制すべき複数個の共振ピー
クを有する多自由度系であって複雑な振動挙動を示す。
このため、支持金具で保持するにしても、配管系のどの
場所を支持すれば効果的に振動制御が行えるかは不明で
あった。
一方、発明者は動吸振器による多自由度系の制振法に関
する理論を提案し、はり構造物、r形構造物、平板構造
物などの制振への適用可能性を示している。この動吸振
器による多自由度系の制振法は、モード解析法と動吸振
器の設計法を有機的に結合したものであり、モード座標
ではn自由度系は非連成化されてn個の1自由度系の集
合として扱えるので、1自由度系の制振のために確立さ
れている動吸振器の設計法を用いて、モード座標で多自
由度系の制振のための動吸振器を設計すれば良いもので
あるが、モード座標は仮想されたものであり、動吸振器
は物理座標で設計されるので、両座標の接点を見出すた
めに、モード座標で表された振動モード形から動吸振器
の設置場所を求め、その場所の等硬質ff1(各モード
の1自由度系相当質量)を物理量として同定するように
したものであり、各モードごとに動吸振器を最適設計す
るものである。
そこで本発明は上記事情に鑑み、上記のような制振法を
配管系にも適用し、動吸振器のみによって配管系の制振
や耐震安全性を向上させるようにした動吸振器による配
管系の制振法を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために本発明の配管系の割振法は、
制振を行う配管系をバイブ要素と座標変換要素とに分割
して、各要素について3次元空間で伝達マトリクスと各
要素間の節点の状態ベクトルを求めるモード解析を行い
、周波数応答解析によって共振ピークを求め、また、各
共振ピークでの固有振動数と対応する振動モード形を求
め、各モードごとに最大振幅が生じている場所を特定し
、この最大振幅が生じている場所を動吸振器の設置場所
に設定すると共に、各動吸振器設置場所の等価質量を求
め、さらに、上記等価質量と固有振動数より各モードの
等価ばね定数を求め、これらの等価質量、等価ばね定数
等に基づいて各モードの動吸振器の質量、ばね定数、減
衰係数等の諸元を決定し、これに対応して各モードごと
に動吸振器を設計し、前記設置場所に設置するように構
成したものである。
(作用) 上記のような動吸振器による配管系の制振法では、配管
系の伝達マトリクスと状態ベクトルを求めるモード解析
を行い、周波数応答解析による各共振ピークでの振動モ
ード形から各モードごとに最大振幅が生じている場所を
動吸振器の設置場所に設定すると共に、その場所の等価
質量と等価ばね定数等に基づいて各モードの動吸振器の
質量、ばね定数、減衰係数等の諸元を決定し、これに対
応して各モードごとに設計した動吸振器を前記設置場所
に設置し、この動吸振器によって配管系の振動を効果的
に制振し、動吸振器のみによって支持金具なしで配管系
の制振を行い、耐震安全性を向上させるようにしている
(実施例) 以下、図面に沿って本発明の詳細な説明する。
この実施例においては、3次元形状のモデルの配管系の
振動モード形の解析と各モードの等価質量の同定を行い
、この配管系の所定位置に最適設計した動吸振器を設置
し、その制振効果の検討に3次元に拡張した伝達マトリ
クスを用い、100 Hz以内にある3つの共振ピーク
を3個の二重動吸振器によって良好に抑制し得ることを
示すと共に、実験によって解析結果を検証したものであ
る。
この実施例の配管モデルは、第1図に示すように、外径
’15mm5内径15mmの銅バイブ1を4段に曲げて
両端を壁に固定したものである。その形状は、固定され
た一端から第1部分1aがX方向に300vi伸び、第
2部分1bが2方向に曲って480 mn+伸び、また
、第3部分ICがX方向に曲って140 m+a伸びて
から、また、第4部分1dがX方向に曲って800 m
+e伸び、更に、第5部分1eがX方向に曲って伸びて
その端部が固定され、両端以外の部分は固定されていな
いものである。
次に、伝達マトリクス法を用いて第1図の配管モデルを
振動解析し振動モード形を求めるために、第2図に示す
ように21個のパイプ要素2I〜2□。
と4個の座標変換要素31〜34に分割する。上記のよ
うな2つの基本要素2,3について、3次元空間で伝達
マトリクスを求めて解析を行う。
先ず、パイプ要素2の伝達マトリクスを求める。
第3図に3次元空間のa端、b端間に置かれたパイプ要
素2の変数と座標の定義を示す。パイプ要素2は、はり
要素を考えればよいので、はりに関する曲げ、ねじり、
軸方向の伝達マトリクスを組合せれば、式(1)あるい
は(1)′のような伝達マトリクスで表される。
fZl、−[B]、   [zlL    ・・・・・
・(1)ここに、 X:軸方向変位、N:軸力、θ:ねじれ角、T:トルク
、Y:横たわみ、φ;たわみ角、M:曲げモーメント、
F:せん断力 を表す。添字y、xは、X方向およびX方向成分を示す
。また、[L] 、  [M] 、  [p] 、、 
 [PF3は軸方向、ねじり方向、曲げ方向の部分伝達
マトリクスを示し、f、、f、は各々X方向およびX方
向に作用する外力項と定義する。なお、○は零行列を示
す。
上記[L]、  [M]は、下記の式(2)、(3)の
要ここに、σ免−ωJ冒7フ1− τ免−ωf丁77玉下 と定義する。ただし、m6.J+はパイプ要素2の質量
と慣性モーメントを表し、kb、に、は、<イブ要素2
の軸方向およびねじり方向のばね定数を示し、ωは角振
動数である。
なお、[P] 、、  [P] 、は超越関数を要素と
する4X4のマトリクスであるが、ここでは詳細は省略
する。
次に、座標変換要素3の伝達マトリクスを求める。直交
座標系の座標変換には、第4図に示すように、X軸、y
軸およびZ軸回りの3種類がある。
時計回りを正符号にとって、各々回転角をα、β。
γと定義する。さらに、第5図はX軸回りにαだけ回転
した場合の2個のパイプ要素2,2の端子a、  b間
の変数と座標の定義を示し、この図に基づいて、座標変
換要素3の伝達マトリクスを表すと式(4)のようにな
る。
iZl、−[T]、   (Z)、    ・・・・・
・(4)ただし、 ここにC””C05(1,5−slnαである。また、
同様にしてy軸および2軸まわりに関する伝達マトリク
スを求める。
以上のようにして求めたバイブ要素2と座標変換要素3
に基づいて、各要素の伝達マトリクスと状態ベクトルの
定義を第6図に示す。ここに、[B10はi番目のパイ
プ要素2の伝達マトリクス、[T]Iはj番目の座標変
換マトリクスを示し、(Z)、は節点にの状態ベクトル
を表す。なお、(Z)1と(Zl 26は両端末の状態
ベクトルであり、この場合は両端固定なので次式(5)
 、 (8)%式% 続いて、周波数応答解析を行う。前記第6図に基づいて
伝達マトリクス演算を行うと、各節点の状態ベクトルは
、式(7)、(8)のように表される。
(Zl ここに、 r  −[H]  1(Z)  26    ”””<
8)[H]  25−  [B]  21 [H] 24−  [B] 2G−[H] 25[H]
 2s−[T] 4   [H] 24[H]  2−
  [B] 2  ・ [H] 。
[Hコ l−[B11     [Hコ 2であり、し
たがって、[Z]26が既知であればすべての状態ベク
トルは、前記式(7)によって算出されるが、式(8)
に見られるように、6個の未知変数が含まれている。し
かし、これらの未知変数は、式(5)、(6)と式(8
)を用いて解くことができるので、式(7)の演算が可
能となる。
第7図は、節点に−7の上下方向に加振され、節点に−
11で求められたコンプライアンスの一例を示し、0〜
15011zの範囲に4つの共振ピークが含まれている
ことがわかる。また、150 Hz付近には次の共振ピ
ークが現れようとしている。この実施例では、1001
1z以内にある3つの共振ピークを制御するものである
まず、振動モード解析を行うが、3次までの共振ピーク
の制御には、1次〜3次の振動モード形を知る必要があ
る。第8図〜第10図にはそれらの固有振動数と対応す
る振動モード形を示す。この振動モードは立体図と正面
および側面図によって示し、これらの図から、各モード
ごとに最大振幅が生じている場所41〜43は、 1次モードは節点12のX軸方向(4工)、2次モード
は節点I6の2軸方向(4z)、3次モードは節点6の
X軸方向(43)にあることがわかる。
次に、動吸振器の設置場所と、その場所の等画質量を求
める。動吸振器51〜53の設置場所は各モードの最大
振幅が生ずる点であるから、前述の場所41〜43を動
吸振器51〜53の設置場所に定め、前記第8〜10図
には各モードについて設定場所と方向が示しである。ま
た、これらの場所は、他のモードの節に近いところにあ
り、各モード間の非速成の条件も満たされている。
また、質量感応法を用いて各動吸振器51〜53の設置
場所41〜.43の1次〜3次の等画質量M1〜M3を
求めれば次のようになる。この質量感応法は、配管系に
既知の質量を付加して生ずる固有振動数の推移から等画
質量を知る方法である。
M1=1.42kg M2−1.62kg M3−1.31kg また、これらの等画質量と固有振動数より、各モードの
等価ばね定数に1〜に3も次のように求まる。
K1請5J5XlO’ N/III K2−2.81XIO5N/m K3−4.23x to!5 N1m この例で使用する動吸振器51〜53は、単一動吸振器
に比べ制振効果と制振安定性の優れた二型動吸振器を3
個用いる。1次モードの1次自由度系に取付ける二重動
吸振器51の力学モデルを第11図に示す。この二重動
吸振器51は、それぞれ質量、ばね、ダンパを備えた第
1吸振部5aと第2吸振部5bとを並列に有し、ここで
Ml。
K1は前記1次モードの等画質量と等価ばね定数を示し
S(ml−、kll+  CII) +  (m21+
  k21+c2υは1次モードの制振のための第1吸
振部5aと第2吸振部5bの吸振器の質量、ばね定数、
ダンパの減衰係数をそれぞれ表す。
前述のように、各モードの等画質量M1とばね定数に、
は求まっているので、設計パラメータとして質量比μ、
−m、/M、を定めれば既に確立されている設計式によ
って各動吸振器51〜53の諸元が求まる。
mll−m2+−μIM k 11= m + + (K l/ M + )X 
[0,403(μ、 +0.13)−0”’] 2k 
21− m 21 (K t / M + )X [1
,04−0,72μ、〕2 C11= 2 J’TFI了コ(II X[(μI/ L7.B)  0285cz+−2v’
−7]こπ X[(μI/3.06) ’・377−0.0621こ
の諸元を満足する二重動吸振器は与えられた質量比にお
ける最適な制振効果を発揮する。この二重動吸振器は同
調点の広がりを有し、各モードの固有振動数に変動があ
っても、変動した側に近い吸振部が効果的にはたらき、
制振効果の減退を少なくするような作用を得るものであ
る。
ここでは、1次から3次の動吸振器5!〜53の設計の
ために、次のような質量比μ、を与える。
μm −0,(15,μZ =’0.f)5.  μ3
−0.(14これらの値を用いて最適設計された二重動
吸振器の諸元を示す。
A、第1吸振部5a モード  m (kg) 1次 0.071 2次 0.081 3次 0.052 c (Ns/n) 7.04 5.77 −0.065] k (N7m) toto。
B、第2吸振部5b モード  m (kg)   k (N7m)   c
 (Ns/m)1次 0.071 2G90 4.14
2次 0.081 14100 10.183次 0.
052 17200  g、00以上のように設計され
た動吸振器51〜53の制振効果を調べるには3次元に
拡張された動吸振器の伝達マトリクスが必要である。二
重動吸振器の伝達マトリクスD、と、設置される端子a
、  b間の状態ベクトルとの関係は次のように表され
る。
(21,−[D]、   (Zl。
−[D] l、 [D] 2.・ (Z)5・・・・・
・(9) ここに、添字1r、 2rは1次モードの第1吸振部と
第2吸振部を示す。この[p]+、と[D]2.の伝達
マトリクスは、式(1)と同じ構造のものである。ただ
し、部分伝達マトリクスは次のように置換されたものを
用いる。
・・・・・・(12) このり、は取付は方向により異なる値であり、動吸振器
として作用する方向を“1”、それと直交する方向を“
0”とすれば、次式(13)のように表される。
ただし、 ・・・・・・(14) と定義する。ここにmdは動吸振器全体の質量、m、 
 c、  kは動吸振器の質量、減衰係数、ばね定数を
表す。動吸振器設置後の応答計算には、前記式(9)を
式(7)の該当する場所に代入してやればよい。
上記のような動吸振器の設置による制振効果の結果を第
12図〜第14図に示す。この図には1次から3次まで
の動吸振器51〜53の設置場所に近い節点に−11,
19,5の各々、X方向、2方向およびX方向で計算し
たコンプライアンスを示し、破線は動吸振器付加前の応
答を、実線は3個の二重動吸振器51〜53を付加した
後の応答を示す。
各動吸振器51〜53は、各々が分担するモードの共振
ピークを最良に抑制しているばかりでなく、他の場所に
もその効果が及んでいることがわかる。
なお、制振されない4次以上の共振ピークは動吸振器が
付加された影響により、幾分低い周波数に移動して現れ
ている。
次に、前記第9図に示す力学モデルを具体化した二重動
吸振器10の例を、第15図および第16図に示す。支
持体13の両側に、支持体13に一端が固定された燐青
銅板製の板ばね14が上下2枚それぞれ延出されている
。板ばね14の左右の自由端にはそれぞれ上下の板ばね
14,14間に質量体15a、15bが挾持され、この
質量体15a、15bは銅製で断面■型に形成されてい
る。また各質量体15a、15bの両側に一定の間隔を
もって一対の永久磁石17が配設されている。永久磁石
17はアルミ製のケース16に取り付けられている。
そして、前記支持体13が配管系の所定設置場所のパイ
プ1に固着されて取り付けられ、支持体13の両側に質
量体15a、15bをそれぞれの質量とし、所定のばね
定数の板ばね14,14と、磁気減衰を得る永久磁石1
7.17によるダンパーとからなる第1および第2吸振
部10a、10bが構成されている。この動吸振器10
は、一対の永久磁石17の作る磁場内を質量体15が機
械的な接触なく運動する時に生じる磁気減衰を利用する
もので、質量体15は磁気ダンパーの役目も兼ねている
上記動吸振器10iおける第1および第2吸振部10a
、10bの同調点の調整は前記質量比μに対応した質量
体15a、15bの質量m1.m2の設定、ばね定数k
l、に2に対応する板ばね14.14の長さLt 、 
izの設定、減衰係数01、C2に対応する磁石17.
17と質量体15a、15bとの空隙の設定により設計
変更でき、前記諸元の値に基づいて、これらの値を最適
に設定するものである。
上記のような動吸振器10を理論解析によって指定され
た場所に3個取り付けて、制振効果を確認した結果を第
17図に示す。この試験では、前記節点に−7を上下に
加振することにより、節点に−11のX方向で得られた
実験結果を示す。これは第12図に対応するものである
が、実験結果においては、動吸振器を構成する吸振器質
量以外の質量の影響によって、共振ピークが低く現れて
いることを考慮すれば、両者はよく対応しており、理論
で示された割振効果を実験によって確認することができ
たものである。
3個の二重動吸振器10のもたらす制振効果は、第18
図に示す加速度波形のインパルス応答によっても顕著に
認められる。なお、制振後に現れている4次以上の共振
ピークの影響は、さらに動吸振器を設置することによっ
て容易に取り除くことができるものである。
また、第19図〜tJ21図に他の二重動吸振器の具体
構造例を示す。この二重動吸振器2oは、配管系のバイ
ブ1の外周を囲繞するように取付けて、その設置構造の
簡素化を図るようにしたものである。
中央の支持体21は立方体状で、内方にパイプ1の外径
に対応する取付孔21aが貫通形成されると共に、全体
が2分割されて締結フランジ21bが付設され、バイブ
1を挾持するように構成されている。この支持体21か
ら左右に平行に延びて一対の板ばね22が取付けられ、
この板ばね22の左右端部には角筒状の質量体23a、
23bが連接され、各質量体23a、23bは分割構造
に設けられ、外側の締結フランジ23cで一体化される
さらに、上記質量体23a、23bの内方には、所定の
間隔をもって内側部材24.24が配設され、該内側部
材24.24は前記バイブ1の外周に固着されて一体に
移動するものであり、分割形成されてバイブ1を挾持す
るように構成されている。
上記内側部材24.24と質量体23a、23bとの間
には、ダンパー手段25が設置されている。上記ダンパ
ー手段25は、例えば粘弾性体によって構成され、前記
例の磁気ダンパーと同様に、バイブ1に固定された内側
部材24.24に対し、板ばね22,22を介した質量
体23a、23bの移動に所定の減衰特性を与えるよう
に構成されている。また、上記ダンパー手段25は、磁
性ダンパー、流体ダンパーなどの機構が採用可能である
上記構造により、左右で同調特性が異なる第1および第
2吸振部20a、20bを備えた二重動吸振器20が構
成されている。そして、この例の二重動吸振器20は、
バイブ1の外周を囲むように設置することでバイブ1か
らの突出部分が少なく、スペースの有効利用が図れると
共に、分割構造の採用により、屈曲バイブに対しての取
付性が良好となっている。
上記のような実施例によれば、配管系の制振に動吸振器
による多自由度系の制振理論を適用し、動吸振器を含む
配管系の3次元振動解析に伝達マトリクス法を用いて、
3つの共振ピークを3個の二重動吸振器によって最良に
制振することができ、この理論が配管系の制振に適して
いるものであり、これにより、支持金具を用いなくても
配管系の制振を行うことができるものである。また、質
量比を設計パラメータとすれば、動吸振器によって配管
系の地震応答を正しく見積った設計を行うことが可能と
なるものである。
(発明の効果) 上記のような本発明によれば、配管系のモード解析を行
い、周波数応答解析による振動モード形から各モードご
とに最大振幅が生じている場所を動吸振器の設置場所に
設定し、該設置場所の等画質量と等価ばね定数等に基づ
いて動吸振器の質量、ばね定数、減衰係数等の諸元を決
定し、これに対応して各モードごとに設計した動吸振器
を前記設置場所に設置するようにしたことにより、この
動吸振器によって配管系の振動を効果的に制振し、動吸
振器のみによって支持金具なしで配管系の制振や耐震安
全性を向上させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例の配管モデルを示す斜視図、第2図は配
管モデルをバイブ要素と座標変換要素に分割する分割図
、 第3図はパイプ要素の変数と座標の定義を示す説明図、 第4図は座標変換の種類を示す説明図、第5図はX軸ま
わりの座標変換と変数の定義を示す説明図、 第6図は配管モデルの伝達マトリクス表示を示す図、 第7図は配管モデルのコンプライアンス例を示す特性図
、 第8図は1次モードと動吸振器設置場所を示す概略図、 第9図は2次モードと動吸振器設置場所を示す概略図、 第10図4よ3次モードと動吸振器設置場所を示す概略
図、 第11図は二重動吸振器による1次モードの制振モデル
を示す力学モデル図、 第12図〜第14図は1次〜3次の動吸振器の設置場所
に近い節点で計算されたコンプライアンスを動吸振器設
置前の状態と比較して示す特性図、第15図は二重動吸
振器の構造例を示す正面図、第16図は第15図のA−
A線に沿う断面図、第17図は実験例における動吸振器
の制振作用を示す測定図、 第18図は動吸振器の有無による加速度応答による割振
効果を比較する測定図、 第19図は他の例の二重動吸振器の構造を示す正面図、 第20図は第19図のB−B線に沿う断面図、第21図
は同C−C線に沿う断面図である。 1・・・・・・バイブ(配管系)、2・・・・・・バイ
ブ要素、3・・・・・・座標変換要素、4・・・・・・
設置場所、5・・・・・・動吸振器、10.20・・・
・・・二重動吸振器、13.21・・・・・・支持体、
14.22・・・・・・板ばね、15.23・・・・・
・質量体、17・・・・・・磁石、25・・・・・・ダ
ンパー手段。 第 図 (A) (C) 第 図 ηに一力奇L z 森 n・いトXh+hへ区 第 図 痛動包 (H2) firXFXやNトへに 第 図 第 図 第 図 掃動数 (Hz) 第 旧 図 第 図 第 図 第 図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)配管系に質量、ばね、ダンパなどによって構成さ
    れる動吸振器を配設し、配管系の振動を制振する動吸振
    器による配管系の制振法であって、制振を行う配管系を
    パイプ要素と座標変換要素とに分割して、各要素につい
    て3次元空間で伝達マトリクスと各要素間の節点の状態
    ベクトルを求めるモード解析を行い、周波数応答解析に
    よって共振ピークを求め、また、各共振ピークでの固有
    振動数と対応する振動モード形を求め、各モードごとに
    最大振幅が生じている場所を特定し、この最大振幅が生
    じている場所を動吸振器の設置場所に設定すると共に、
    各動吸振器設置場所の等価質量を求め、さらに、上記等
    価質量と固有振動数より各モードの等価ばね定数を求め
    、これらの等価質量、等価ばね定数等に基づいて各モー
    ドの動吸振器の質量、ばね定数、減衰係数等の諸元を決
    定し、これに対応して各モードごとに動吸振器を設計し
    、前記設置場所に設置するようにしたこと特徴とする動
    吸振器による配管系の制振法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5161005A (en) * 1989-04-20 1992-11-03 Sony Corporation Hue control for color video systems

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