JPH0216193Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、室外機と室内機とをセパレート式
にしたエアコンデイシヨン装置に於ける空気流通
装置に関するものであり、特に、この装置を取付
けた室内空気の温湿度の調整はもとより、室内空
気を清浄に保つことのできるエアコンデイシヨン
装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、特にセパレート式エアコンデイシヨン装
置に於ては、室外からの新鮮な空気を取入れる装
置は取付けられてはいない。即ち、室内機のブロ
アによつて冷却された空気を冷凍サイクルを介し
て室内に送り込むだけであり、単なる室内空気の
撹拌に過ぎなかつたのである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来は叙述せる如く、室外からの新鮮な空気を
取入れるための装置は特別に備え付けられていな
い為、当該室内に換気扇を取付けるか、或は、ド
アー又は窓を時々開閉せねばならなかつた。然し
乍ら、前記換気扇は室内空気を排出させるだけで
あり、且つ、当該空気の排出量が多過ぎるため、
前記窓の開閉も必要となる。然るに、窓の開閉は
室内暖冷ロスが大となり、更に窓の開閉操作と云
う煩しさがある。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、前述せる問題点に鑑み之を解決せ
んとして提案せられたものであり、室外機と室内
機とを連結するサイクルパイプを取付けた壁体の
上方部を開口し、この開口部に２本の空気導通管
を夫々嵌着し、且つ、この空気導通管のうち一方
はその一側を室内機のブロアの上面で風速の高い
位置に位置するように突設せられ、その他側は室
外に突出せしめ、更に他方の空気導通管はその一
端を前記室内機の風速の低速位置に開口して、そ
の他端を壁外に臨ませ、前記室内機の高速位置に
開口した空気導通管を室外の新鮮な空気を取入れ
るための入気パイプとし、他方の空気導通管を室
内機の内面より入気せしめて室内の古い空気を排
出するための排気パイプとしたことを特徴とする
セパレート式エアコンデイシヨン装置に於ける空
気流通装置を提供せんとするものである。

〔作用〕

この考案は、室外の新鮮な空気の取入れが自動
的に行はれる。このとき、この新鮮な空気の取入
量と殆ど同量の室内の古い空気が室外に自動的に
排出せられる。従つて、セパレート式エアコンデ
イシヨン装置を備えた室内は、空気暖冷ロスは極
めて小であるにも拘らず、空気を清浄にし、且
つ、空気の温湿度の適正調整が自動的に行はれる
ことになる。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施例を別紙添附図面に従
つて詳述する。１は室外機であり、１ａは圧縮
機、１ｂはフアン、１ｃは凝縮器又は冷却器であ
る。２は室内機であり、２ａは冷却器又はコンデ
ンサーである。２ｂは吐出口、２ｃは吹込口であ
る。この室外機１と室内機２はサイクルパイプ３
を介して連結されている。このサイクルパイプ３
は壁体４に開穿した孔４ａに挿入して取付けられ
ている。５は空気導通管のうち、入気パイプとす
る。そして、その下方部に配設せられた空気導通
管を排気パイプ６としている。更に、入排気の各
パイプ５，６の空気導通管は夫々室内機２内のブ
ロア７の上面に位置するように突設せられるので
あるが、之は前記壁体４に開口４ｂし、この開口
部４ｂに夫々嵌着され、室外にも突出せられる。
更にこのうち入気パイプ５は両端部が開放されて
おり、従つて、室内機２内に入気するときは、ブ
ロア７によつて、ブロア７の前面の吐出口２ｂ近
傍の空気圧が高くなつている個所にその先端部が
開口されているので、必然的に入気パイプ５の室
外側より新鮮な空気が入つて吐出口２ｂを介して
室内に送られる。又、前記排気パイプ６は少くと
も室内機２側に於ては、前記入気パイプ５の下方
で且つ、壁体４の近傍の風速の低速位置に開口６
ａし、室内の古い空気は室内機２の吹込口２ｃよ
り室内機２に入り、前記開口部６ａを介して室外
に排出せられるようになつている。

この一実施例は叙述せる如き構成に係るもので
あるから、第２図に於て図示せる如く、室外から
新鮮な空気が入気パイプ５を介して室内機１内に
流入する。之は、室内機２のブロア７の働きで吐
出口２ｂ近傍の空気圧が高くなつているので室外
から新鮮な空気が入り、室内機２によつて冷却さ
れ乍らブロア７によつて室内に吐出されるのであ
る。従つて、室外より流入する新鮮な空気量に略
等しい室内の古い空気は、室内機２の吹込口２ｃ
より室内機２内に入り、排気パイプ６を介して室
外に排出せられるのである。而も、之等の作用は
全く自動的に行はれ、室内の温湿度の調整が可能
となり室内空気の清浄作用を為すものである。

〔考案の効果〕

この考案は叙述せる一実施例に於て詳述せる如
く、室外機と室内機とを備えたセパレート式のエ
アコンデイシヨン装置に於て、室内空気の温湿度
を自動的に調整することは勿論のこと、室内空気
を常に清浄なものとするにも拘らず、温度ロスが
極めて少く、更に自然換気であるため臭気がない
のであり、更に２本のパイプを壁体に挿入して、
室内機の風速の高速側と低速側に夫々のパイプの
先端部を配するだけの施工でよいから、作業性が
良好であり、且つ低廉である等正に諸種の実用的
効果ある考案である。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示し、第１図は室外
機と室内機を備えたセパレート式エアコンデイシ
ヨン装置に本案装置を取付けた場合の縦断面図、
第２図は同要部の拡大縦断面図である。 符号説明、１……室外機、２……室内機、３…
…サイクルパイプ、４……壁体、５……入気パイ
プ、６……排気パイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室外機と室内機とを連結するサイクルパイプを
   取付けた壁体の上方部を開口し、この開口部に２
   本の空気導通管を夫々嵌着し、且つ、この空気導
   通管のうち一方はその一側を室内機のブロアの上
   面で風速の高い位置に位置するように突設せら
   れ、その他側は室外に突出せしめ、更に他方の空
   気導通管はその一端を前記室内機の風速の低速位
   置に開口して、その他端を壁外に臨ませ、前記室
   内機の高速位置に開口した空気導通管を室外の新
   鮮な空気を取入れるための入気パイプとし、他方
   の空気導通管を室内機の内面より入気せしめて室
   内の古い空気を排出するための排気パイプとした
   ことを特徴とするセパレート式エアコンデイシヨ
   ン装置に於ける空気流通装置。